JP2000061305A - 排ガス処理用触媒及び排ガス処理用方法 - Google Patents

排ガス処理用触媒及び排ガス処理用方法

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JP2000061305A
JP2000061305A JP10235463A JP23546398A JP2000061305A JP 2000061305 A JP2000061305 A JP 2000061305A JP 10235463 A JP10235463 A JP 10235463A JP 23546398 A JP23546398 A JP 23546398A JP 2000061305 A JP2000061305 A JP 2000061305A
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catalyst
exhaust gas
organic chlorine
contained
oxide
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JP10235463A
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English (en)
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Masahito Kanae
雅人 金枝
Akira Kato
加藤  明
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Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ごみ焼却炉、下水汚泥処理焼却炉等から排出
された排ガス中に含有されている、有害な窒素酸化物、
有機塩素化合物及び一酸化炭素、炭化水素などの可燃性
ガス等を経済的に、そして広い温度範囲において効率良
く除去し、排ガスを浄化する。 【解決手段】 触媒に含まれる残留硫酸根量がSO4
換算で触媒全体の2.5重量%以下であり、かつ活性成
分としてTiとVを含むとともに、触媒全体の50重量
%以上がTiの酸化物である触媒を用い、処理すべき排
ガスを反応温度50℃〜600℃の温度範囲で前記構成
の触媒に流通させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ガス中に含有さ
れている、窒素酸化物、及び炭化水素、一酸化炭素等の
可燃性ガス、ならびにポリ塩化ジベンゾダイオキシン
(以下PCDDと表記)、ジベンゾフラン(以下PCD
Fと表記)、及びクロロベンゼン等の有機塩素化合物を
除去して排ガスを浄化するため触媒及び排ガス処理方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】都市ごみや産業廃棄物、下水汚泥等を処
理する焼却施設等から発生する排ガス(以下、排ガスと
いう場合は、都市ごみや産業廃棄物、下水汚泥等を処理
する焼却施設等から発生する排ガスをいう)中には窒素
酸化物(以下NOxと言う)、炭化水素及び一酸化炭素
とともに微量ではあるが極めて毒性の強いダイオキシン
類等の有機塩素化合物が含まれており、これら排ガス中
のNOx、炭化水素、一酸化炭素及び有機塩素化合物を
除去することは環境保全の上で非常に重要となってい
る。
【0003】排ガス中の芳香族系有機塩素化合物を触媒
で分解する方法として、例えば特開平2−35914号
公報には、排ガス温度を150℃以上に高め、その後、
酸化チタン、酸化バナジウム、酸化タングステン、白
金、パラジウムの中から選ばれた少なくとも一種の金属
含有成分を含む触媒と前記排ガスとを接触させることに
より、排ガス中の芳香族系有機塩素化合物を分解する方
法が開示されている。
【0004】また排ガス中の窒素酸化物、有機塩素化合
物、及び一酸化炭素の除去方法として、例えば特開平5
−245343号公報にA成分としてチタン(Ti),
シリカ(Si)、ジルコニア(Zr)、アルミニウム
(Al)及びバナジウム(V)から選択され、Vを必ず
含む一種の金属の単独金属系酸化物または2種以上の金
属の複合多元系酸化物群から選ばれる1種以上と、B成
分として白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ルテニウ
ム(Ru)等よりなる群から選択される少なくとも一種
の金属またはその酸化物を含んでなる触媒を用いること
により焼却炉排ガス等に含まれる窒素酸化物及び有機塩
素化合物を除去することが示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の方
法では必ずしもその性能が十分とは言えず、除去率を向
上させるために触媒量を増加させる等の措置や温度を上
げる等の方策を実施する必要がある。しかし前者の方法
では設備が大型化し、また触媒のコストが上昇する問題
がある。一方後者の方法では排ガス加熱に要するエネル
ギーが大きくなるという不具合が生じ、エネルギー的に
効率よく窒素酸化物、炭化水素、一酸化炭素、有機塩素
化合物を除去することができない。
【0006】従って本発明の目的は、焼却炉等から排出
された排ガス中に含有されている、窒素酸化物、有機塩
素化合物、及び可燃性ガスである炭化水素、一酸化炭素
等を経済的に効率良く除去することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上述した問
題を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、触媒を用
いて焼却炉等から排出された排ガス中に含有されてい
る、窒素酸化物、有機塩素化合物、及び可燃性ガスであ
る炭化水素、一酸化炭素等を経済的に、効率良く除去
し、排ガスを浄化し得ることを知見した。
【0008】この発明は上記知見に基づいて成されたも
のであって、有機塩素化合物、可燃性ガス、窒素酸化物
を含有する排ガスを触媒に接触させることにより前記排
ガス中に含まれている有機塩素化合物、可燃性ガス、窒
素酸化物を前記排ガス中から除去する排ガスの処理方法
において、上記触媒に含まれる残留硫酸根量がSO4
換算で触媒全体の2.5重量%以下であり、かつ活性成
分としてTi、Vを必ず含み、更に触媒全体の50重量
%以上はTiの酸化物であることを特徴とする触媒とす
ることで、排ガス中の窒素酸化物、有機塩素化合物、可
燃性ガスを前記触媒により効率的しかも経済的に除去
し、排ガスを浄化し得ることを知見した。
【0009】この場合、触媒全体という言葉はセラミッ
クや金属基板等を除外した全体という意味で用いてい
る。また、上記成分に加えて更にSi、Zn、Alから
選ばれた少なくとも一種以上の金属またはその酸化物を
含んでなる触媒組成物とすることで一層の除去効果の増
進が実施できることも知見した。
【0010】特に触媒に含まれるVの含有量を、活性成
分の原子比で0.5〜40%とすることで高い除去効果
を得ることができ、有機塩素化合物及び可燃性ガスの除
去に加え、窒素酸化物の高い除去効果を長期にわたって
維持できる。Vの含有量が40%を超えるとTi上でV
が高分散しにくくなり、上述した触媒による効果的な分
解除去ができない。
【0011】またWまたはMoを活性成分の原子比で2
0%以下の範囲で含むようにするとTi−V−が持つ活
性を維持したまま耐SOx性が高まり、触媒の長寿命化
が可能となる。またハニカム成形性も良くなる。この場
合、WまたはMoの含有量が20%を超えるとWまたは
Moが触媒表面上の活性点を覆ってしまい、上述した触
媒による効果的な分解除去ができない。
【0012】したがって、触媒に含まれる活性成分が、
原子比で、Ti50%〜95%、V0.5%〜40%、
Mo0%〜20%、W0%〜20%の割合となるように
するのが望ましい。また、触媒全体の97重量%以上
が、Ti、V、Mo、Wの酸化物から構成されたものと
するのが望ましい。
【0013】本発明の触媒は、反応温度範囲が50℃〜
600℃の温度域において有機塩素化合物、窒素酸化
物、可燃性ガスを高い効率で除去し得る画期的な性能を
有するものであり、分解率の経時変化も無く、低温域で
長時間安定かつ高効率で有機塩素化合物、窒素酸化物、
可燃性ガスを除去し得るものである。本発明の触媒を用
いることにより、排ガス中の有機塩素化合物、窒素酸化
物、可燃性ガスの除去方法が、工業的にも有利な方法と
なった。
【0014】本発明の触媒は上記の様に極めて高い性能
を有しているが、製造には特に困難な点は無く、通常、
触媒の製造に常用される沈殿法、酸化物混合法、混練
法、担持法、含浸法などにより容易に製造しうる。ま
た、最終的な触媒の成形法としても通常の押し出し成形
法、打錠成形法、転動造粒法など目的に応じた任意の成
形法を採用し得る。触媒の形状は、円柱状、円筒状、板
状、リボン状、ハニカム状、ペレット状、その他一体成
形された任意の形状のものを選ぶことができる。特に板
状、ハニカム状の触媒を用いれば、排ガス中に存在する
ダストが触媒に付着するのを防ぐことができ、その結果
ダストの付着による圧力損失の増大や性能の低下等が生
ぜずに、安定した操業を行うことができる。また触媒成
分の少量をシリカ、アルミナ、ジルコニアなどの担体に
担持したり、シリカ、アルミナ、マグネシア、ジルコニ
ア、酸性白土、活性白土、ケイソウ土などの担体成分と
触媒成分とを十分に混練するなどの方法で触媒に混ぜて
使用することも可能である。またそれら担体成分の水容
性塩から触媒成分と同時に共沈させたり、またそれら担
体成分の水酸化物を混練して使用してもよい。特に、上
記の担体または担体成分の使用は触媒価格を低下せしめ
る点からも好ましい。触媒中の残留硫酸根を低減する方
法としては、例えば触媒をN2,Ar等の気流中で焼成
する、チタン原料として含有硫酸根量が少ないチタンを
選ぶ等が考えられる。
【0015】本発明の触媒を調製するバナジウム原料と
しては、各種の酸化バナジウム、メタバナジン酸塩およ
び硫酸バナジル、シュウ酸バナジル、ハロゲン化バナジ
ウムなどが使用される。
【0016】またチタン原料としては、酸化チタン、ま
たは加熱により酸化チタンを生成する各種の化合物、例
えばチタン酸、水酸化チタン、などを使用できる。チタ
ン原料に含まれている硫酸根量が少なければなお好まし
い。
【0017】また、触媒調整時に汎用される各種のチタ
ン化合物、例えばハロゲン化チタンを水、アンモニア
水、カ性アルカリ、炭酸アルカリなどで沈殿し、水酸化
物となした後加熱分解により酸化物を生成する方法も、
チタン原料に含まれている硫酸根量を低減できるため好
ましい。
【0018】ここで、調製法の一例を挙げて、より具体
的にその内容を説明する。
【0019】所定量の酸化チタン(TiO2)、メタバ
ナジン酸アンモニウム(NH4VO3)に蒸留水を加え、
この混合物を十分に混練する。次に得られたペースト状
の混合物を乾燥させた後、300℃から800℃の温度
で1〜10時間程度焼成する。この焼成品をN2気流中
で300℃から800℃の温度で1〜12時間程度焼成
し、反応に供する。
【0020】以上の触媒調製法はあくまでもその一例で
あり、このほか通常汎用される各種の方法により得られ
た触媒においても良好な触媒が得られることはいうまで
もない。
【0021】本発明の触媒を用いる有機塩素化合物系の
除去反応の適用対象としては、クロロベンゼン、クロロ
フェノール、PCDD、PCDF、ポリ塩化テトラクロ
ロエチレン等の塩素を含む有機物であり、特に芳香族塩
素化合物が好ましい対象である。
【0022】本発明の触媒を利用して有機塩素化合物、
窒素酸化物、可燃性ガスの除去を実施する場合、触媒上
を通過させる排ガスの空間速度は100,000/h以
下好ましくは1,000/h以上50,000/h以下
に設定する。
【0023】反応時の温度は50℃〜600℃、好まし
くは100℃〜300℃の温度範囲である。
【0024】反応時の圧力については特に限定はなく、
減圧状態から10kg/cm2あるいはそれ以上の圧力
範囲でも良好な結果が期待しうる窒素酸化物の還元剤と
して添加される物質としてはアンモニア、尿素、一酸化
炭素、水素、炭化水素等が考えられる。特にアンモニア
や尿素が好ましい。
【0025】本発明の触媒を使用して有機塩素化合物、
窒素酸化物、可燃性ガスの除去反応を実施する反応器の
形式としては、基本的には通常の固定床、移動床、流動
床など固体触媒に使用する各種の反応器形状が使用出来
る。
【0026】
【発明の実施の形態】次にこの発明を実施例により比較
例と対比しながら詳細に説明する。
【0027】(実施例1)酸化チタン(TiO2)20
gにメタバナジン酸アンモニウム(NH4VO3)2.2
0gと蒸留水30mlを加え、十分に混練する。得られ
たペースト状の混合物を120℃で2時間乾燥させた
後、更に500℃で2時間焼成する。更にこの焼成品を
2気流中で500℃の温度で12時間焼成し、完成触
媒を得た。この触媒を以後Ti−V−1と表記する。
【0028】かくして得られた触媒は原子比でTi:V
=100:7.5の組成を有し、残留硫酸根量(SO4
量)は触媒全体の0.1重量%であった。
【0029】また比較例としてN2気流中で焼成してい
ない触媒を用意した。この触媒をTi−V(基準)と表
記する。組成等は上記Ti−V−1と同様である。この
触媒の含有硫酸根量は触媒全体の3.0重量%であっ
た。触媒の活性試験装置は通常の常圧流通式であり、反
応管は内径16mmのパイレックスガラス製で内部に外
径5mmのパイレックスガラス製の熱電対保護管を有し
ている。この反応管を電気炉で加熱して反応温度を設定
した。反応温度は50℃〜600℃とした。反応管の中
央部に10〜20メッシュに整粒した触媒4.5mlを
充填し、下記組成 O2 10% H2O 20% クロロベンゼン 約1000ppm NO 200ppm NH3 200ppm N2 残部 のガスを、空間速度(以下SVと略す)10,000/
hで触媒層に流通して、触媒層入口と出口の有機塩素化
合物の濃度を測定し、有機塩素化合物の分解率を求め
た。有機塩素化合物として、クロロベンゼンを用いた。
【0030】図1に触媒温度に対するクロロベンゼンの
分解率を示す。図1から明らかなように、含有硫酸根量
が少ない触媒Ti−V−1は、比較例Ti−V(基準)
と比較してクロロベンゼン分解率が向上している。
【0031】(実施例2)N2気流中での焼成時間を変
える、H2SO4を加えて焼成する等の方法により触媒中
の残留硫酸根量を変化させた触媒を調整し、210℃付
近におけるクロロベンゼン分解率を調べた。試作した触
媒の触媒調整条件(焼成時間、硫酸添加量)を表1に、
残留硫酸根量に対する210℃付近のクロロベンゼン分
解率を図2に示す。測定方法、SV、ガス組成は実施例
1と同じである。
【0032】
【表1】
【0033】図2から明らかなように、Ti−Vは触媒
中の残留硫酸根量が低いほどクロロベンゼン分解活性が
向上しており、特に残留硫酸根量が2.5重量%以下に
なると活性向上が著しい。
【0034】(実施例3)実施例1と同様な方法で調整
したTi−V−1のo−ジクロロベンゼン、o−クロロ
フェノールの分解率を調べた。比較例として実施例1と
同様な方法で調整したTi−V(基準)の分解率も測定
した。測定方法、SVは実施例1と同じであり、ガス組
成は、 O2 10% H2O 20% o−クロロベンゼンまたはo−クロロフェノール 約1
000ppm NO 200ppm NH3 240ppm N2 残部 に設定した。
【0035】図3に各触媒のo−クロロベンゼン、o−
クロロフェノールの分解率を示す。図3から明らかなよ
うに、o−クロロベンゼン、o−クロロフェノールどち
らについても、Ti−V−1は比較例Ti−V(基準)
と比較して分解活性が向上している。
【0036】(実施例4)実施例1のTi−V−1と同
様な方法で調整したTi−V−W、Ti−V−Mo(組
成比Ti:V:W=100:7.5:5.7、Ti:
V:Mo=100:7.5:5.7)の、SOxによる
加速劣化試験を行った。上記触媒を実施例4中ではそれ
ぞれTi−V−W(低)、Ti−V−Mo(低)と表記
する。残留硫酸根量は触媒重量に対し、Ti−V−W
(低)では0.3重量%、Ti−V−Mo(低)では
0.4重量%であった。また比較例としてTi−V(基
準)についても試験を行った。測定方法、SVは実施例
1と同じである。使用したガスの組成は、 O2 10% H2O 20% クロロベンゼン 約 1000ppm NO 200ppm NH3 200ppm SO2 200ppm N2 残部 とした。
【0037】図4に示すとおり、SOx共存下において
もTi−V−W(低)、Ti−V−Mo(低)は比較例
Ti−V(基準)よりも十分高い活性を保持しており、
長時間安定であることは明らかである。
【0038】(実施例5)実施例1と同様な原料を用いて
調整し、N2気流中で500℃で12h焼成したTi−
V−Mo(組成比Ti:V:Mo=100:7.5:
5.7)のハニカム状及び板状の触媒を調整した。実施
例5中ではこれら2つの触媒を、Ti−V−Mo(低)
と表記する。比較例として実施例1と同様な方法で調整
したが、N2気流中で焼成していないTi−V−Mo
(組成比Ti:V:Mo=100:7.5:5.7)の
ハニカム状及び板状の触媒も用意した。実施例5中では
これら2つの触媒をTi−V−Mo(基準)と表記す
る。各触媒の残留硫酸根量を表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】各触媒のPCDD、PCDFの分解率を下
記ガス条件 NO 100〜250ppm NH3 240ppm PCDD 200〜1000ng/Nm3 PCDF 200〜1000ng/Nm3 で測定した。SV=10,000/h、反応温度は15
0℃〜300℃とした。図5にTi−V−Mo(低)及
び比較例としてTi−V−Mo(基準)の、それぞれハ
ニカム状、板状の触媒温度に対するPCDD+PCDF
の分解率を示した。図5の結果よりN2気流中で焼成し
たTi−V−Mo(低)は比較例に対して、ハニカム状
の触媒、板状の触媒ともに、PCDD、PCDFの分解
率が向上していることは明らかである。
【0041】(実施例6)実施例1と同様な方法で調整し
たTi−V−1のNO除去率を測定した。比較例として
実施例1と同様な方法で調整したTi−V(基準)のN
o除去率も測定した。測定方法、SVは実施例1と同様
であり、使用したガスの組成は、 O2 10% H2O 20% クロロベンゼン 約 1000ppm NO 200ppm NH3 240ppm N2 残部 である。
【0042】図6に触媒温度に対するTi−V−1のN
O除去率を示す。同図には比較例としてNO除去触媒と
して実用に供せられているTi−VのNO除去率も示し
た。図6から明らかなようにTi−V−1のNO除去率
は実用NOx除去触媒Ti−Vと同等である。この実施
例により排ガス中にクロロベンゼン等の有機塩素化合物
が存在してもNO除去率には影響せず、Ti−V−1を
用いて有機塩素化合物、NOの除去を高効率で同時にで
きることは明らかである。
【0043】(実施例7)実施例1と同様な方法で調整し
たTi−V−1のC38分解率を測定した。比較例とし
て実施例1と同様な方法で調整したTi−V(基準)の
38分解率も測定した。測定方法は実施例1と同様で
あり、SV=20,000/hである。使用したガスの
組成は、 O2 10% H2O 20% C38 150ppm N2 残部 とした。
【0044】図7に触媒温度に対するTi−V−1のC
38分解率を示す。同図には比較例としてTi−VのC
38分解率も示した。図7から明らかなようにTi−V
−1のC38分解率はTi−VのC38分解率より活性
が向上している。この実施例により排ガス中に炭化水
素、一酸化炭素等の可燃性ガスが存在している場合、T
i−V−1を用いて上記炭化水素、一酸化炭素等の可燃
性ガスを高効率で除去できることは明らかである。
【0045】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、都
市ごみや産業廃棄物、下水汚泥等を処理する焼却炉等か
ら排出された排ガス中に含有されている、窒素酸化物、
及びポリ塩化ジベンゾダイオキシン、ポリ塩化ジベンゾ
フラン、クロロベンゼン等の有機塩素化合物、ならびに
炭化水素、一酸化炭素等の可燃性ガスを高い効率で、し
かも長期間除去して、排ガスを浄化することができる。
従って本発明によれば、従来よりも小型の設備によって
しかも、経済的に効率良く排ガスを浄化することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る触媒と比較例の触媒に
ついて、反応温度とクロロベンゼン分解率の関係をを対
比して示すグラフである。
【図2】触媒の残留硫酸根量に対するクロロベンゼン分
解率の関係を、反応温度210℃の場合について示すグ
ラフである。
【図3】本発明の実施例3に係る触媒と比較例の触媒に
ついて、各触媒のo−クロロフェノール分解率及びo−
ジクロロベンゼン分解率と反応温度の関係を比較して示
すグラフである。
【図4】本発明の実施例4における測定結果を示し、本
発明に係る触媒と比較例の触媒について、SOxによる
加速劣化テストを行った結果を示すグラフである。
【図5】本発明の実施例5における測定結果を示し、本
発明に係る触媒と比較例の触媒について、PCDD+P
CDFの分解率と反応温度の関係を示すグラフである。
【図6】本発明の実施例6における測定結果を示し、本
発明に係る触媒と比較例の触媒について、NO分解率と
反応温度の関係を示すグラフである。
【図7】本発明の実施例7における測定結果を示し、本
発明に係る触媒と比較例の触媒について、C38分解率
と反応温度の関係を示すグラフである。
フロントページの続き Fターム(参考) 4D048 AA06 AA17 AA18 AB03 BA07X BA23X BA26X BA27X BB01 4G069 AA02 AA08 BC50A BC50B BC54A BC54B BC59A BC59B BC60A BC60B CA02 CA11 CA13 CA15 DA06 EA02Y

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排ガス中の有機塩素化合物、窒素酸化物
    及び可燃性ガスの少なくともいずれかを除去する排ガス
    処理用触媒において、含有残留硫酸根量がSO4量換算
    で触媒全体の2.5重量%以下であり、かつ活性成分と
    してTi、Vを含み、更に触媒全体の50重量%以上は
    Tiの酸化物であることを特徴とする排ガス処理用触
    媒。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の排ガス処理用触媒におい
    て、活性成分としてWとMoのいずれかもしくは双方を
    含むことを特徴とする排ガス処理用触媒。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の排ガス処理用触
    媒において、触媒に含まれる活性成分が、原子比でTi
    50%〜95%、V0.5%〜40%、Mo0%〜20
    %、W0%〜20%であることを特徴とする排ガス処理
    用触媒。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の排ガ
    ス処理用触媒において、触媒全体の97重量%以上が、
    Ti、V、Mo、Wからなる群から選ばれた元素の酸化
    物からなることを特徴とする排ガス処理用触媒。
  5. 【請求項5】 有機塩素化合物及び酸素を含む排ガスを
    50℃〜600℃の温度範囲で触媒に接触させることに
    より排ガス中に含まれている有機塩素化合物を酸化分解
    する排ガスの処理方法において、前記触媒が請求項1〜
    4のいずれかに含まれる排ガス処理用触媒であることを
    特徴とする排ガス処理方法。
  6. 【請求項6】 有機塩素化合物及び窒素酸化物を含む排
    ガスまたは有機塩素化合物及び窒素酸化物及び可燃性ガ
    スを含む排ガスに窒素酸化物の還元剤を添加した後、5
    0℃〜600℃の温度範囲で排ガスを触媒に通すことに
    より、排ガス中に含まれる窒素酸化物、有機塩素化合
    物、可燃性ガスをを除去する排ガスの処理方法におい
    て、前記触媒が請求項1〜4のいずれかに含まれる排ガ
    ス処理用触媒であることを特徴とする排ガス処理方法。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6に記載の排ガス処理方法
    において、有機塩素化合物が芳香族有機塩素化合物であ
    ることを特徴とする排ガス処理方法。
  8. 【請求項8】 請求項5又は6に記載の排ガス処理方法
    において、有機塩素化合物がポリ塩化ジベンゾダイオキ
    シン、またはポリ塩化ジベンゾフランであることを特徴
    とする排ガス処理方法。
  9. 【請求項9】 請求項5〜8のいずれかに記載の排ガス
    処理方法において、排ガスは下水汚泥処理施設またはご
    み焼却炉から排出した排ガスであることを特徴とする排
    ガス処理方法。
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