JP3530085B2 - 金属酸化物系粒子、その製造方法および用途 - Google Patents

金属酸化物系粒子、その製造方法および用途

Info

Publication number
JP3530085B2
JP3530085B2 JP29020199A JP29020199A JP3530085B2 JP 3530085 B2 JP3530085 B2 JP 3530085B2 JP 29020199 A JP29020199 A JP 29020199A JP 29020199 A JP29020199 A JP 29020199A JP 3530085 B2 JP3530085 B2 JP 3530085B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal oxide
particles
metal
particle
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP29020199A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000185916A (ja
Inventor
光生 武田
貴文 久保
弓子 上田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP29020199A priority Critical patent/JP3530085B2/ja
Publication of JP2000185916A publication Critical patent/JP2000185916A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3530085B2 publication Critical patent/JP3530085B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単分散性に優れた
金属酸化物系粒子、その製造方法および用途に関する。
【0002】
【従来の技術】金属酸化物系粒子は、ゴム用加硫促進助
剤、各種塗料、印刷インキ、絵の具、ガラス、触媒、医
薬品、顔料、フェライト等の原料等に用いられており、
粒子径が0.1μm以下で、高い分散性を有する粒子が
要求されている。金属酸化物の超微粒子は、金属ハロゲ
ン化物の酸化熱分解法や、金属蒸気の酸化法等の気相法
によって得られることが知られているが、粒子径や粒子
形態を厳密に制御することは困難であり、また、2次凝
集力の強い粉末しか得られないという問題があった。金
属酸化物が酸化亜鉛である酸化亜鉛系粒子を例に挙げる
と、亜鉛蒸気を気相酸化する方法によっても、粒子径
0.1μm以下の酸化亜鉛系粒子を得ることができる
が、この酸化亜鉛系粒子は、粗大な結晶を含み、且つ、
強固に2次凝集しているために分散性が低く、微細な粒
子径に基づく物性が十分に発揮されないというのが現状
であった。
【0003】分散性の問題を解消するために、種々工夫
を重ね、本発明者は、亜鉛系化合物、カルボキシル基含
有化合物およびアルコールと、多量の水とを含む溶液を
加熱することによって、分散性が高まることを確かめた
(特開平7−232919号公報)。しかし、現在では
さらに金属酸化物系粒子の分散性を高めることが求めら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明が解決
しようとする課題は、分散性に優れた金属酸化物系粒
子、その製造方法および用途を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意検討し、先に開発した酸化亜鉛系粒
子の製造方法を改良し、上記一般式(I)で示される金
属化合物を水の少ない条件下で反応させることによっ
て、分散性がさらに優れた金属酸化物系粒子が得られる
ことを見出し、本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明にかかる金属酸化物系粒
子は、金属元素(M)の酸化物を主成分とする金属酸化
物系粒子において、カルボン酸(残)基を前記金属元素
(M)に対し0.01〜14モル%含有し、下記(1)
および/または(2)を満足することを特徴とする。 (1)X線回折学的に金属元素(M)の酸化物に基づく
結晶性を示し、ウィルソン法を用いて求めた、結晶子の
大きさをDwとするとき、1nm≦Dw≦100nmで
あること (2)下記数式で算出される比表面積径をDsとすると
き、1nm≦Ds≦100nmであること Ds=6/(ρ×S) (但し、ρ:金属酸化物系粒子の真比重、S:B.E.
T.法で測定される金属酸化物系粒子の比表面積(m2
/g)) 本発明にかかる金属酸化物系粒子の製造方法は、金属元
素(M)の化合物および/またはその加水分解縮合物と
アルコールとを含有してなる溶液を加熱して、金属酸化
物系粒子を析出させる、金属酸化物系粒子の製造方法に
おいて、前記化合物が下記一般式(I)で示され、前記
溶液に含まれる水分量を、前記金属酸化物系粒子の主成
分である金属元素(M)に対してモル比で4以下になる
ようにして、前記溶液を100℃以上に加熱することを
特徴とする。
【0007】 M(O)(m-x-y-z)/2(OCOR)x(OH)y(OR’)z (I) (但し、Mはm価の金属原子;Rは、水素原子、置換基
があってもよいアルキル基、シクロアルキル基、アリー
ル基およびアラルキル基から選ばれた少なくとも1種;
R’は、置換基があってもよいアルキル基、シクロアル
キル基、アリール基およびアラルキル基から選ばれた少
なくとも1種;m、x、yおよびzは、x+y+z≦
m、0<x≦m、0≦y<m、0≦z<mを満たす。) 本発明にかかる金属酸化物系粒子含有組成物は、上記に
記載の金属酸化物系粒子とバインダー成分とを含み、前
記2者の固形分合計量に対する金属酸化物系粒子の割合
が0.1〜99重量%である組成物である。
【0008】本発明にかかる金属酸化物系粒子含有フィ
ルムは、上記金属酸化物系粒子含有組成物から得られた
塗膜を基材フィルム上に形成してなるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】〔金属酸化物系粒子〕本発明にか
かる金属酸化物系粒子は、金属元素(M)の酸化物を主
成分とする粒子である。金属元素(M)の酸化物の含有
量は、金属酸化物系粒子全体に対し、好ましくは80〜
99.99重量%、さらに好ましくは90〜99重量%
である。
【0010】金属元素(M)としては、特に限定はない
が、たとえば、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Ra等
のアルカリ土類金属元素;La、Ce等のランタノイド
系金属元素;Ac等のアクチノイド系金属元素;Sc、
Y等のIIIa族金属元素;Ti、Zr、Hf等のIVa族金
属元素;V、Nb、Ta等のVa族金属元素;Cr、M
o、W等のVIa族金属元素;Mn、Tc、Re等のVIIa
族金属元素;Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、O
s、Ir、Pt等のVIII族金属元素;Cu、Ag、Au
等のIb族金属元素;Zn、Cd、Hg等のIIb族金属元
素;Al、Ga、In、Tl等のIIIb族金属元素;G
e、Sn、Pb等のIVb族金属元素;Sb、Bi等のVb
族金属元素;Se、Te等のVIb族金属元素等を挙げる
ことができ、これらが1種または2種以上併存していて
もよい。但し、金属酸化物系粒子が、X線回折学的に酸
化亜鉛結晶性を示し、酸化亜鉛中に3価および/または
4価をとり得る金属元素(Md)が、Znに対し0.1
〜20原子%含有するものは、本発明に含まれない。
【0011】上記金属元素(M)の具体例のうち、Z
n、Ti、Ce、Fe、Ni、V、Nb、Be、La、
Mo、W、Re、In、Ga、Sn、Sb等は、金属の
原子価や、粒子の大きさ、結晶構造、不純物の注入、欠
陥の注入等によって、光、電気、磁気的機能を制御する
ことができる。このため、紫外線吸収性、赤外線遮蔽性
等の光選択透過機能を有する等の光学機能や、(光)導
電機能、磁気機能等を有する点で好ましい。さらに、F
e、Ni、V、Nb、Be、La、Mo、W等では、透
明性が高く、安定な粒子が得られる。Znは、結晶構造
の制御、不純物濃度の制御によって、紫外線吸収性等の
光学的形質や、電気的性質を制御できるようになり、好
ましい。
【0012】本発明にかかる金属酸化物系粒子は、カル
ボン酸(残)基を含有する。本発明でいうカルボン酸
(残)基とは、−COO−基を意味し、具体的には、カ
ルボキシル基(−COOH)、カルボキシレート基(−
COO-)、加水分解によってカルボキシル基および/
またはカルボキシレート基を生成するエステル基等のこ
とである。
【0013】カルボン酸(残)基は、吸着および/また
は化学結合して金属酸化物系粒子の表面に存在すること
によって、2次凝集が抑えられて分散性が向上し、塗料
としたときに透明性が高くなる。カルボン酸(残)基と
しては、飽和脂肪酸(残)基が好ましく、炭素数1〜4
の脂肪酸(残)基がさらに好ましく、アセトキシ基(C
3COO−)が最も好ましい。
【0014】カルボン酸(残)基の含有量は、金属元素
(M)に対し0.01〜14モル%であり、好ましくは
0.1〜7モル%、さらに好ましくは1〜5モル%であ
る。カルボン酸(残)基の含有量が金属元素(M)に対
し0.01モル%未満であると、粒子の分散性が低下
し、粒子が2次凝集しやすくなる。他方、カルボン酸
(残)基の含有量が金属元素(M)に対し14モル%超
であると、金属酸化物としての機能、たとえば、赤外線
遮蔽性や紫外線遮蔽性が低下する。
【0015】金属酸化物系粒子は、炭酸基を金属元素
(M)に対し10重量%以下、好ましくは3重量%以下
の範囲で含有していてもよい。本発明にかかる金属酸化
物系粒子は、下記(1)および/または(2)を満足す
る。 (1)X線回折学的に金属元素(M)の酸化物に基づく
結晶性を示し、ウィルソン法を用いて求めた、結晶子の
大きさをDwとするとき、1nm≦Dw≦100nmで
あること (2)下記数式で算出される比表面積径をDsとすると
き、1nm≦Ds≦100nmであること Ds=6/(ρ×S) (但し、ρ:金属酸化物系粒子の真比重、S:B.E.
T.法で測定される金属酸化物系粒子の比表面積(m2
/g)) 上記Dwは、より好ましくは2nm<Dw<30nm、
さらに好ましくは5nm<Dw<20nm、最も好まし
くは5nm<Dw<15nmの範囲である。Dwが小さ
すぎると紫外線遮蔽性や導電性等が低下する。他方、大
きすぎると可視光に対する透明性が低下する。
【0016】上記Dsは、より好ましくは3nm<Ds
<50nm、さらに好ましくは8nm<Ds<40nm
の範囲である。Dsが小さすぎると紫外線遮蔽性や導電
性等が低下する。他方、大きすぎると可視光に対する透
明性が低下する。本発明の金属酸化物系粒子の分散粒径
Ddは、透明感が高く、金属酸化物系粒子を含む組成物
の色相に実質的に影響を与えない点から0.5μm以下
であることが好ましい。より好ましくは0.1μm以
下、さらに好ましくは0.05μm以下である。特に
0.03μm以下が好ましい。透明性の点から単分散性
が高いことが好ましい。単分散性は、上記結晶子の大き
さ(結晶子径)DwとDdとの比(Dd/Dw)、また
は、上記比表面積径DsとDdとの比(Dd/Ds)で
定義され、5以下であることが好ましく、3以下である
ことがより好ましく、特に1.5以下が好ましい。
【0017】分散粒径Ddは、動的光散乱法、遠心沈降
法などにより測定することができるが、本発明において
は、分散粒径として、1μm未満の場合には前者の値
を、1μm以上の場合には後者の測定装置での測定値を
採用する。本発明の金属酸化物系粒子は、その紫外線透
過端をTIUVとしたとき、好ましくはTIUV≧370n
m、さらに好ましくはTIUV≧372nm、最も好まし
くはTIUV≧374nmである。TIUVは金属元素
(M)がZn、Ti、Ce、Fe等の場合に重要な物性
である。なお、TIUVは、金属酸化物系粒子に対して拡
散反射率測定を行い、波長範囲300〜400nmにお
いて反射率が実質的に0%となる350nmにおける反
射率をR(350)(%)として、反射率が〔R(35
0)+2〕(%)となる波長である。TIUVが370n
m未満であると、紫外線遮蔽性が低下する。特に、金属
元素(M)がZnの場合、TIUVが上記範囲にあると、
この粒子を膜に含ませることによって、少ない粒子配合
量で、透明性が高く、紫外線遮蔽性に優れた膜となる。
【0018】本発明の金属酸化物系粒子の粒子形状は特
に限定されない。形状の具体例としては、球状、楕円球
状、立方体状、直方体状、ピラミッド状、針状、柱状、
棒状、筒状、りん片状、(六角)板状等の薄片状などが
例示される。本発明の金属酸化物系粒子としては、ポリ
マーがマトリックスを構成し、このマトリックス中に粒
子が分散している形態のもの(ポリマー複合体粒子)も
含まれ、中空状であると光拡散透過性に優れるものとな
る。この粒子における金属酸化物系粒子の含有量は特に
限定されないが、金属元素(M)の酸化物換算で複合体
粒子全量に対して1〜90重量%の範囲であることが望
ましい。
【0019】複合化に用いられるポリマーとしては、ア
クリル樹脂系ポリマー、アルキド樹脂系ポリマー、アミ
ノ樹脂系ポリマー、ビニル樹脂系ポリマー、エポキシ樹
脂系ポリマー、ポリアミド樹脂系ポリマー、ポリイミド
樹脂系ポリマー、ポリウレタン樹脂系ポリマー、ポリエ
ステル樹脂系ポリマー、フェノール樹脂系ポリマー、オ
ルガノポリシロキサン系ポリマー、アクリルシリコーン
樹脂系ポリマー、ポリアルキレングリコール等の他、ポ
リエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系ポリ
マー、ポリスチレン系ポリマー、フッ素樹脂系などの熱
可塑性または熱硬化性樹脂;エチレン−プロピレン共重
合ゴム、ポリブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタ
ジエンゴムなどの合成ゴムや天然ゴム;ポリシロキサン
基含有ポリマー等を挙げることができる。
【0020】複合体粒子の形状としては、球状又は楕円
球状であることが好ましい。粒子の外形状とは無関係
に、表面が凹凸性に富むことが好ましい。表面に凹凸が
あると、複合体粒子を含む被膜等においてバインダー成
分等との親和性が高くなるためである。複合体粒子の平
均粒子径としては、特に限定されないが、通常、0.0
01〜10μmの範囲である。
【0021】本発明の金属酸化物系粒子は、後述のバイ
ンダー成分への分散性と分散安定性を良好にし、金属元
素(M)がTi、Ce、Zn、Fe等であり、これらの
金属酸化物が強い紫外線吸収性を示す場合に、金属酸化
物が有する光触媒活性を低減させて、耐候性を付与する
等の目的で、表面修飾剤で処理されているものであって
もよい。好ましい表面修飾剤としては、前記したポリマ
ーも使用できるが、耐候性付与の目的からは、M−X基
を含有する化合物が挙げられる。ただし、Xはアルコキ
シ基、アシロキシ基、水素原子、ハロゲン原子、水酸
基、カルボキシル基、β−ジカルボニル基(配位子)、
β−ケトエステル基(配位子)からなる群から選ばれる
少なくとも1種であり、Mは金属元素、中でもSi、T
i、Zr、Alからなる群から選ばれる少なくとも1種
が好ましい。分散性(塗料や溶媒への分散性、塗料の安
定性等)の付与の観点からは、有機高分子鎖を有するポ
リマーが挙げられる。耐候性および分散性の両面で好ま
しいものは、M−X基を含有し、且つ有機高分子鎖を有
するポリマーであり、例えばポリシロキサン基含有ポリ
マーやアクリルシリコーン等が挙げられる。
【0022】本発明の金属酸化物系粒子が酸化亜鉛系粒
子である場合、表面処理剤で表面処理されているもので
あってもよい。表面処理剤は、有機化合物、無機化合物
のいずれであってもよく、以下の電子伝導性金属(水)
酸化物および/または非電子伝導性金属(水)酸化物が
好ましい。電子伝導性金属(水)酸化物としては、たと
えば、Re、In、Sn、Zn、Ni、Fe、Ti、S
b等の金属元素の(水)酸化物や、ドーパントをさらに
有する(水)酸化物(たとえば、酸化スズにSb、酸化
インジウムにSn、酸化亜鉛にAl等)等の電子伝導性
を有する(水)酸化物を挙げることができる。
【0023】非電子伝導性金属(水)酸化物としては、
たとえば、Al、Si、Zr、Mg、Ca、La、Y、
Be、Sr、Ba等の金属元素の(水)酸化物等の非電
子伝導性を有する金属元素の(水)酸化物を挙げること
ができる。酸化亜鉛系粒子が、Znの(水)酸化物より
も光触媒活性の低い、Al、Si、Zr、Mg、Ca、
Re、In、Sn等の金属元素の(水)酸化物で処理さ
れている場合は、酸化亜鉛系粒子を含有する膜等の耐候
性が高まる。また、酸化亜鉛系粒子が、電子伝導性金属
(水)酸化物で処理されている場合は、電子伝導性が付
与されており、酸化亜鉛系粒子を含有する膜等に帯電防
止性や静電防止性等の物性が付与され、耐汚染性等が向
上する。
【0024】表面処理剤の表面処理量については、特に
限定はないが、好ましくは、酸化亜鉛に対し、金属の酸
化物換算で0.1〜20重量%である。本発明の金属酸
化物系粒子が酸化亜鉛系粒子である場合、前記Maのう
ちアルカリ土類金属Malが0.0001<Mal/Zn<
2原子%であるもの、および/または、アルカリ土類金
属以外でイオンの電気陰性度Xiが10未満の金属N
を、0.0001<N/Zn<0.1原子%含有するも
のが好ましく、後述する親和性が高まり、高度に分散し
た塗料が得られるようになる。金属Nとしては、4<X
i<8.5を満たすものが好ましい。なお、イオンの電
気陰性度Xiは、金属NのAllred−Rochow
の電気陰性度をX、金属Nの価数nとして、X i=(1
+2n)Xの計算式で算出することができる。
【0025】本発明の金属酸化物系粒子は、金属元素
(M)の酸化物に基づく結晶性を有するものでもよく、
結晶性を有しないものでもよいが、結晶性を有する粒子
は、導電性や紫外線遮蔽性等の特性を有し、好ましい。
本発明の金属酸化物系粒子が結晶性を有する場合は、以
下の(a)〜(d)を満たすことが好ましい。
【0026】(a)金属元素(M)とは金属種が異なる
1価または2価の金属元素Maを含むことが好ましく、
金属元素(M)に対する原子比で、0.0001〜5%
の範囲であることが好ましく、0.001〜2%の範囲
であることがさらに好ましく、0.01〜0.2%の範
囲であることが最も好ましい。Maの存在効果は、金属
元素(M)の酸化物結晶表面を安定化し、2次凝集や粗
大な結晶成長を抑制する点にある。したがって、単分散
性の高い微細な粒子となる。Ma量が少なすぎるとこの
ような効果が発現せず、Ma量が多すぎると、この粒子
を含有する被膜の耐候性等が低下する場合がある。1価
または2価の金属元素Maとは、アルカリ金属元素およ
び/またはアルカリ土類金属元素であり、リチウム、ナ
トリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウ
ム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリ
ウム等が挙げられる。これらのうちでも、ルビジウム、
セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ス
トロンチウム、バリウムが好ましく、ベリリウム、マグ
ネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムがさ
らに好ましい。
【0027】(b)Fを除くハロゲン元素(すなわち、
塩素Cl、臭素Br、ヨウ素I)のイオンおよび/また
は原子と、硫酸根SO4 2-および硝酸根NO3 -(以下、
不純物Hと言うことがある)との合計含有量が、金属元
素(M)に対する原子数(ただし、硫酸根の場合はSの
原子数、硝酸根の場合はNの原子数として計算する)比
で0.5%以下であることが好ましい。より好ましくは
0.1%以下、さらに好ましくは0.01%以下、特に
好ましくは0.001%以下である。これには、不純物
Hを全く含まない場合も含む。不純物Hを含有しない
か、含有する場合にでもこの範囲を越えない場合にの
み、その金属酸化物の機能に優れた粒子となり得る。
【0028】(c)Wilson法を用いて求めた結晶
子の格子歪みをAwとするとき、0≦Aw≦1(%)を
満足すると好ましく、0≦Aw≦0.5(%)を満足す
るとさらに好ましい。Awが1を超えると、その金属酸
化物の機能が低下するおそれがある。 (d)金属酸化物系粒子が酸化亜鉛系粒子である場合、
酸化亜鉛に特有の回折ピークである、格子面(10
0)、(002)、(101)に回折ピークを示し、以
下の結晶子パラメータを満たす粒子であることが重要で
ある。
【0029】シェラー法(Scherrer法)でコー
シー関数近似(Cauchy関数近似)を用いて、各回
折面(hkl)に対して垂直方向の結晶子の大きさDc
(hkl)を求めたとき、0<Dc(002)/Dc
(100)<1.5を満足し、好ましくは0<Dc(0
02)/Dc(100)<1.2、より好ましくは0<
Dc(002)/Dc(100)<1.1、さらに好ま
しくは0.2<Dc(002)/Dc(100)<1.
0、最も好ましくは0.4<Dc(002)/Dc(1
00)<0.8である。この範囲にある場合に透明性が
高いためである。
【0030】本発明の金属酸化物系粒子は、以下に詳述
する本発明の製造方法によって容易に製造することがで
きるため好ましいが、他の方法によって製造されても良
い。 〔金属酸化物系粒子の製造方法〕本発明の製造方法で用
いられる金属元素(M)の化合物は、上記一般式(I)
で示される構造を有する。
【0031】金属元素(M)の化合物における金属元素
(M)としては、上記した金属元素を挙げることがで
き、好ましいものについても同様である。金属元素
(M)の化合物におけるRやR’としては、分散性の高
い金属酸化物系粒子が得られやすくなるため、メチル基
等の炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基が
特に好ましい。
【0032】金属元素(M)の化合物におけるxとして
は1≦x≦mを満たすものが好ましく、yとしては0≦
x<m/2を満たすものが好ましく、zとしては1≦x
<m/2を満たすものが好ましく、これらの場合には、
分散性の高い金属酸化物系粒子が得られやすい。金属元
素(M)の化合物は、溶解速度が速いものが好ましく、
分散性に優れた粒子が得られる。この溶解速度は、25
℃において、金属元素(M)の化合物2部を25±3℃
のイオン交換水(pH5〜8)200部に混合し、攪拌
することにより完全に溶解して、透明な溶液が得られる
までの時間tで定義される。金属元素(M)の化合物の
溶解速度は、好ましくは2分間以内、さらに好ましくは
1分間以内、最も好ましくは30秒間以内である。
【0033】金属元素(M)の化合物の加水分解縮合物
は、一般式(I)で示される構造を有する金属元素
(M)の化合物を加水分解および/または縮合して得ら
れる加水分解物および/または縮合物であり、モノマー
から高分子化合物までの化合物である。縮合物は、金属
元素(M)と酸素(O)とがメタロキサン結合した結合
鎖−(M−O)n(但し、nは1以上)を有する化合物
である。縮合物の縮合度については、限定はなく、結晶
子の大きさ、形態のそろった金属酸化物系粒子を得るた
めには、縮合度(平均)が好ましくは100以下、さら
に好ましくは10以下である。
【0034】本発明の製造方法で用いられるアルコール
としては、特に限定はないが、たとえば、脂肪族1価ア
ルコール(メタノール、エタノール、イソプロピルアル
コール、n−ブタノール、t−ブチルアルコール、ステ
アリルアルコール等)、脂肪族不飽和1価アルコール
(アリルアルコール、クロチルアルコール、プロパギル
アルコール等)、脂環式1価アルコール(シクロペンタ
ノール、シクロヘキサノール等)、芳香族1価アルコー
ル(ベンジルアルコール、シンナミルアルコール、メチ
ルフェニルカルビノール等)、複素環式1価アルコール
(フルフリルアルコール等)等の1価アルコール類;ア
ルキレングリコール(エチレングリコール、プロピレン
グリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタン
ジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デ
カンジオール、ピナコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール等)、芳香環を有する脂肪族グリ
コール類(ヒドロベンゾイン、ベンズピナコール、フタ
リルアルコール等)、脂環式グリコール類(シクロペン
タン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,2−ジ
オール、シクロヘキサン−1,4−ジオール等)、ポリ
オキシアルキレングリコール(ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール等)等のグリコール類;
プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレン
グリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノ
メチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノー
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノアセテ
ート等の上記グリコール類のモノエーテルおよびモノエ
ステル等の誘導体;ヒドロキノン、レゾルシン、2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等の芳香族
ジオールおよびこれらのモノエーテルおよびモノエステ
ル;グリセリン等の3価アルコールおよびこれらのモノ
エーテル、モノエステル、ジエーテルおよびジエステル
等を挙げることができ、1種または2種以上使用され
る。
【0035】本発明の製造方法では、金属元素(M)の
化合物および/またはその加水分解縮合物(以下、単に
金属化合物ということがある。)と、アルコールとを配
合して、これらを含む溶液を調製する。金属化合物は、
溶液中で完全に溶解した状態であってもよく、懸濁状や
乳化状等の状態であってもよい。得られる金属酸化物系
粒子の分散性を向上させるために、粒子が析出する前
に、溶液を加熱して、金属化合物を完全溶解した状態に
するのことが好ましい。アルコールの配合量について
は、特に限定はないが、金属化合物の金属酸化物換算重
量に対して1〜30倍量とすることが好ましく、15〜
25倍量とすることがさらに好ましい。
【0036】金属化合物とアルコールとを配合する際、
アルコールは常圧または加圧下で加熱されているのが好
ましい。その温度は、好ましくは100〜250℃、さ
らに好ましくは120〜200℃、最も好ましくは15
0〜200℃である。アルコールが加熱されていると、
金属化合物から酸化亜鉛系粒子への転換反応速度が速く
なり、そのため、2次凝集が抑制され、結晶子径の揃っ
た粒子が生産性よく得られるようになる。さらに、金属
化合物をアルコールに混合した後、粒子が生成するまで
の間の温度を、好ましくは100℃以上、さらに好まし
くは120℃以上、最も好ましくは150℃以上に維持
すると、上記と同様の理由で好ましい。ここで、金属化
合物を加熱されたアルコールに混合すると、顕熱効果に
よってアルコールの温度が低下するが、低下温度を、好
ましくは20℃以下、さらに好ましくは10℃以下に抑
制するのがよい。抑制の方法としては、金属化合物また
はこれを含む溶液を予め加熱しておくのが好ましく、そ
の加熱温度は、好ましくは50〜100℃であり、10
0℃超であると、金属化合物が変質する場合がある。
【0037】金属化合物とアルコールとを含む溶液は、
カルボキシル基含有化合物等の金属化合物およびアルコ
ール以外の成分を含むものでもよい。カルボキシル基含
有化合物としては、たとえば、モノカルボン酸化合物等
の分子内にカルボキシル基を1個だけ有する化合物を挙
げることができる。モノカルボン酸化合物の具体例とし
ては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、カプロン
酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪酸(飽和モノカルボン
酸);アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、オレイ
ン酸、リノレン酸等の不飽和脂肪酸(不飽和モノカルボ
ン酸);シクロヘキサンカルボン酸等の環式飽和モノカ
ルボン酸類;安息香酸、フェニル酢酸、トルイル酸等の
芳香族モノカルボン酸;無水酢酸等の上記モノカルボン
酸の無水物;トリフルオロ酢酸、モノクロル酢酸、o−
クロロ安息香酸等のハロゲン含有モノカルボン酸;乳酸
等の化合物を挙げることができ、1種または2種以上使
用される。好ましいモノカルボン酸化合物は、炭素数1
〜20の飽和脂肪酸である。具体的には、酢酸、プロピ
オン酸、酪酸、イソ酪酸が単分散性に優れる粒子が得ら
れやすい点で好ましい。この飽和脂肪酸は、モノカルボ
ン酸化合物の総量に対して、60〜100モル%の範囲
で使用することが好ましく、80〜100モル%の範囲
で使用することがより好ましい。前記範囲を下回ると得
られる粒子における金属元素(M)の酸化物の結晶性が
低くなるおそれがある。
【0038】溶液中に含まれるカルボキシル基含有化合
物の配合量については、特に限定はなく、金属化合物の
金属元素(M)に対するモル比で、好ましくは1以下、
さらに好ましくは0.5以下、最も好ましくは0.01
〜0.3であり、分散性の高い粒子が得られるようにな
る。カルボキシル基含有化合物は、加熱されたアルコー
ルに金属化合物を配合し、その溶液をそのまま加熱し
て、金属酸化物系粒子金属酸化物系粒子を製造する場
合、アルコールに溶解させておいてもよく、金属化合物
に添加しておいてもよい。また、この溶液を加熱して金
属酸化物系粒子が生成する前後または同時に混合しても
よい。
【0039】金属化合物の金属元素(M)が亜鉛である
場合、すなわち、M=Znの場合、Maのうちのアルカ
リ土類金属Malを0.0001<Mal/Zn<2原子%
含有させるか、および/または、アルカリ土類金属以外
でイオンの電気陰性度Xiが10未満の金属Nを、0.
0001<N/Zn<0.1原子%含有するするよう
に、金属化合物とアルコールとを含む溶液にさらに含ま
せておくと、8≦Dw≦17(nm)で、分散性が高
く、透明性に優れた酸化亜鉛計粒子が得られるようにな
る。この酸化亜鉛計粒子は、後述の樹脂成分との親和性
が高い。金属Nとしては、4<Xi<8.5を満たすも
のが好ましい。
【0040】アルカリ土類金属Malや、金属Nおよび/
またはその化合物としては、アルコールに溶解し易く、
しかも、不純物Hを含まないものが好ましく、たとえ
ば、Mg、Ca、Sr、Ba等のアルカリ土類金属の酢
酸塩;Y、La等の金属Nの酢酸塩等のカルボン酸塩
(水和物、無水物)や、(塩基性)炭酸塩等を挙げるこ
とができる。
【0041】本発明の製造方法では、金属化合物とアル
コールとを含む溶液に含まれる水分量を、得られる金属
酸化物系粒子の主成分である金属元素(M)に対してモ
ル比で4以下になるようにして行う必要があり、好まし
くはモル比で2以下、さらに好ましくはモル比で1以
下、最も好ましくはモル比で0.5以下になるようにし
て行われる。上記モル比が4を超えると、得られる金属
酸化物系粒子の分散性が低下して透明性が低くなる。
【0042】本発明の製造方法では、金属化合物とアル
コールとを配合して得られる溶液を、反応温度100℃
以上に加熱、または、100℃以上を維持させることに
よって、金属酸化物系粒子が析出するようになる。反応
温度が100℃未満であると、得られる金属酸化物系粒
子の分散性が低下して透明性が低くなる。金属化合物と
アルコールとを含む溶液中の不純物Hの合計含有量を、
金属元素(M)に対する原子数(ただし、硫酸根の場合
はSの原子数、硝酸根の場合はNの原子数として計算す
る)比で0.5%以下、より好ましくは0.1%以下、
さらには0.01%以下、特に0.001%以下とする
ことにより、不純物Hの少ない金属酸化物系粒子を容易
に得ることができる。この溶液中に不純物Hを全く含ま
ない場合でもよい。
【0043】本発明にかかる製造方法では、金属化合物
の金属元素(M)が亜鉛である場合に、得られる酸化亜
鉛系粒子に種々の物性を付与する等の目的で、表面処理
剤で表面処理することが好ましい。表面処理方法として
は、亜鉛化合物およびアルコールを含む溶液を加熱する
とき、または、加熱して粒子が析出した後に、表面処理
剤を添加する方法等を挙げることができる。
【0044】表面処理剤としては上述のものを挙げるこ
とができ、金属アルコキシド、金属のカルボン酸塩(特
に酢酸塩)およびこれらの誘導体等が好ましい。本発明
にかかる製造方法では、分散性に優れる金属酸化物系粒
子を容易に得させることができる。 〔金属酸化物系粒子含有組成物〕本発明にかかる金属酸
化物系粒子含有組成物は、上記した金属酸化物系粒子
と、バインダー成分とを含む組成物である。この組成物
は、上記本発明にかかる金属酸化物系粒子を含むため、
分散性等が優れており、透明性等が高い。
【0045】本発明にかかる金属酸化物系粒子含有組成
物は、塗料組成物や成形材料用組成物として用いられ
る。以下、塗料組成物および成形材料用組成物を、この
順に詳しく説明する。塗料組成物 本発明の金属酸化物系粒子含有組成物は、塗料組成物と
して用いることができる。この塗料組成物は、本発明の
分散性の高い金属酸化物系粒子を含むため、透明性に優
れ、機能性の高い塗膜を得ることができる。
【0046】塗料組成物に用いられるバインダー成分と
しては、熱可塑性または熱硬化性(熱硬化性、紫外線硬
化性、電子線硬化性、湿気硬化性、これらの併用等も含
む)の各種合成樹脂や天然樹脂等の有機系バインダー
や、無機系バインダー等を挙げることができる。合成樹
脂としては、たとえば、アルキド樹脂、アミノ樹脂、ビ
ニル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリウレタン樹脂、熱硬化性不飽和ポリエステル樹
脂、フェノール樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、シリ
コーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、フッ素樹脂、キ
シレン樹脂、石油樹脂、ケトン樹脂、ロジン変性マレイ
ン酸樹脂、液状ポリブタジエン、クマロン樹脂等を挙げ
ることができ、これらが1種または2種以上使用され
る。天然樹脂としては、たとえば、セラック、ロジン
(松脂)、エステルガム、硬化ロジン、脱色セラック、
白セラック等を挙げることができ、これらが1種または
2種以上使用される。
【0047】合成樹脂として、エチレン−プロピレン共
重合ゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン
ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム等の天
然または合成のゴム等を用いてもよい。合成樹脂と併用
する成分として、硝酸セルロース、セルロースアセテー
トブチレート、酢酸セルロース、エチルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース等を挙げることができる。
【0048】塗料組成物に用いられるバインダー成分の
形態については、特に限定はなく、溶剤可溶型、水溶性
型、エマルション型、分散型(水/有機溶剤等の任意の
溶剤)等を挙げることができる。水溶性型のバインダー
成分としては、たとえば、水溶性アルキド樹脂、水溶性
アクリル変性アルキド樹脂、水溶性オイルフリーアルキ
ド樹脂(水溶性ポリエステル樹脂)、水溶性アクリル樹
脂、水溶性エポキシエステル樹脂、水溶性メラミン樹脂
等を挙げることができる。
【0049】エマルション型のバインダー成分として
は、たとえば、(メタ)アクリル酸アルキル共重合ディ
スパージョン;酢酸ビニル樹脂エマルション、酢酸ビニ
ル共重合樹脂エマルション、エチレン−酢酸ビニル共重
合樹脂エマルション、アクリル酸エステル(共)重合樹
脂エマルション、スチレン−アクリル酸エステル(共)
重合樹脂エマルション、エポキシ樹脂エマルション、ウ
レタン樹脂エマルション、アクリル−シリコーンエマル
ション、フッ素樹脂エマルション等を挙げることができ
る。
【0050】無機系バインダーとしては、シリカゲル、
アルカリケイ酸、シリコンアルコキシド等の金属アルコ
キシド、これらの(加水分解)縮合物、リン酸塩等を挙
げることができる。塗料組成物を後述の紫外線吸収性フ
ィルムの製造等に用いる場合、成膜温度等の成膜条件
や、得られるフィルムの可撓性や耐候性の観点からは、
塗料組成物に用いられるバインダー成分としては、ポリ
ウレタン樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂等が好まし
い。
【0051】塗料組成物中の金属酸化物系粒子の割合
は、金属酸化物系粒子およびバインダー成分の固形分合
計量に対して0.1〜99重量%であり、好ましくは1
0〜90重量%である。金属酸化物系粒子の割合が0.
1重量%未満であると、紫外線遮蔽性や導電性等の粒子
を添加することによって得られる効果が低下する。他
方、金属酸化物系粒子の割合が90重量%を超えると、
透明性および可撓性が低下する。塗料組成物に含まれる
金属酸化物系粒子が導電性で、塗料組成物から得られる
塗膜を導電膜、帯電防止膜等の機能膜として用いる場合
は、塗料組成物中の金属酸化物系粒子の割合は、金属酸
化物系粒子およびバインダー成分の固形分合計量に対し
て、さらに好ましくは50〜90重量%であり、最も好
ましくは70〜85重量%である。
【0052】塗料組成物は、金属酸化物系粒子とバイン
ダー成分とを必須成分として含み、これら以外に要求性
能に従って、架橋剤等の硬化剤;硬化助剤等の硬化触
媒;可塑剤;消泡剤・レベリング剤;チクソトロピック
剤;艶消し剤;界面活性剤;難燃剤;顔料湿潤剤・分散
剤;滑剤;紫外線吸収剤;光安定剤;酸化防止剤;その
他(熱)安定剤;防腐剤;防かび剤;防藻剤;防食・防
錆剤;染料;顔料等の添加剤を含有するものでもよい。
【0053】硬化剤としては、たとえば、空気(酸素)
等の乾性油系に用いられる硬化剤;単官能または多官能
の不飽和モノマー等のポリエステル樹脂、ポリアクリル
樹脂、エポキシ樹脂に用いられる硬化剤;1級、2級ア
ミノ基を含むポリアミン、ポリアミドや、メチロール基
を有するアミノ樹脂、カルボキシル基を有する多塩基酸
や高酸価ポリエステル等のエポキシ基を有するバインダ
ー成分に用いられる硬化剤;イソシアネート基を有する
ポリイソシアネート、ウレタン基を有するポリイソシア
ネート、メチロール基、1級および/または2級のアミ
ノ基、アルコキシメチレン基を有するアミノ樹脂等の水
酸基を有するバインダー成分に用いられる硬化剤;金属
キレート剤等のカルボキシル基を有するバインダー成分
に用いられる硬化剤;水分、多官能エポキシ化合物、水
酸基含有化合物等のシリコーン基を有するバインダー成
分に用いられる硬化剤等を挙げることができ、これらが
1種または2種以上使用される。
【0054】塗料組成物を後述の金属酸化物系粒子含有
フィルムの製造等に用いる場合、塗料組成物が光安定剤
を含むものであると、耐候性が向上する。塗料組成物が
硬化剤としてポリイソシアネートを含むものであると、
汎用性が高い。フィルムを製造する場合の塗料組成物の
硬化方法については、経済的に加熱硬化法が好ましい。
【0055】塗料組成物は、溶媒を含むものでもよく、
塗料組成物の使用目的やバインダー成分の種類によって
適宜選択される。溶媒としては、たとえば、アルコール
類、脂肪族および芳香族カルボン酸エステル類、ケトン
類、エーテル類、エーテルエステル類、脂肪族および芳
香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類等の有機系溶
剤;水;鉱物油;植物油、ワックス油、シリコーン油等
を挙げることができ、これらが1種または2種以上使用
される。
【0056】塗料組成物の製造方法としては、たとえ
ば、有機溶剤に金属酸化物系粒子を添加しスラリー化し
た後、この金属酸化物系粒子を含むスラリーに、バイン
ダー成分を混合して塗料組成物を製造する方法等を挙げ
ることができる。塗料組成物は、たとえば、ガラス、陶
器等の無機物や、樹脂等の有機物等の基材の表面に塗布
することができる。特に、有機物の基材表面に塗布して
得られる塗膜は、耐候性が高く、可撓性に優れる。上記
無機物や有機物の形状については、特に限定はなく、フ
ィルム状、シート状、板状、繊維状等の形状を挙げるこ
とができる。これらのうちでも、後述のフィルムや、繊
維等に有用である。
【0057】上記基材として用いられる樹脂の材質とし
ては、特に限定はなく、たとえば、LDPE、HDP
E、アモルファスポリエチレン、OPP(延伸ポリプロ
ピレン)、CPP(結晶化ポリプロピレン)等のポリプ
ロピレン、ポリイソブチレンなどのポリオレフィン系;
EVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)系;ポリスチ
レン系;軟質又は硬質ポリ塩化ビニル;EVOH(エチ
レン・ビニルアルコール共重合体)系;PVA系(ビニ
ロン系);PVDC系(ポリ塩化ビニリデン);ポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポ
リブチレンナフタレート等のポリエステル系;ポリカー
ボネート系;ポリウレタン系;ポリアミド系;ポリイミ
ド系;ポリアクリロニトリル系;ポリサルフォン系;ポ
リエーテルサルフォン系;ポリフェニレンサルファイド
系;ポリアリレート系;ポリエーテルイミド系;アラミ
ド系;(メタ)アクリル系;ポリエーテルエーテルケト
ン系;テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体、テ
トラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重
合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリトリフルオロ
エチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、
テトラフルオロエチレン・ペルフルオロアルキルビニル
エーテル共重合体、ポリフッ化ビニル、テトラフルオロ
エチレン・ヘキサフルオロプロピレン・ペルフルオロア
ルキルビニルエーテル共重合体、ポリクロロトリフルオ
ロエチレンなどのフッ素系樹脂等を挙げることができ
る。
【0058】光学レンズ等の極めて高度な可視光透過
性、透明性が要求される用途で用いる場合には、PMM
A、MMA−スチレンランダム共重合体、ポリカーボネ
ート、透明ポリプロピレン、MMAとα−メチルスチレ
ンまたはシクロヘキシルメタクリレート等の共重合体、
ABS樹脂のMMA変性タイプ、ポリスチレン、ポリア
リレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、
透明エポキシ樹脂、ポリ−4−メチルペンテン−1、フ
ッ素化ポリイミド、非晶質フッ素樹脂、透明フェノキシ
樹脂、非晶質ナイロン樹脂、フルオレン系等の各種樹脂
を基材として使用することができる。
【0059】また、廃棄処理問題から、生分解性に対す
る要求に応えるものとして、生分解性樹脂を基材として
用いることは今後ますます重要になる。このような場
合、たとえば、ポリ−3−ハイドロキシ酪酸エステル、
キチン・キトサン系、ポリアミノ酸系、セルロース系、
ポリカプロラクトン系、アルギン酸系、ポリビニルアル
コール系、脂肪族ポリエステル系、糖類系、ポリウレタ
ン系、ポリエーテル系などの生分解性プラスチック等を
基材として用いることが好ましい。
【0060】基材としては、上述の基材に予めUV吸収
膜を配したものや、塗料組成物からなる塗膜と基材との
密着性などを高める目的でプライマー層等を予め配した
ものものでもよい。これらの中でも、プラスチックフィ
ルム、シートのうち、耐候性が高い点でフッ素系樹脂、
ポリエステル系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリカ
ーボネート系樹脂が好ましい。
【0061】塗料組成物を塗布する方法については、特
に限定はなく、ディッピング法、ロールコーター法、フ
ローコート法、スクリーン印刷法、バーコーター法、ス
ピンコーター法、刷毛塗り法、スプレー法等を挙げるこ
とができる。また、塗料組成物を塗布して得られる乾燥
膜厚については、特に限定はなく、好ましくは0.5〜
100μm、さらに好ましくは1〜30μmである。
【0062】塗料組成物を塗布・成膜した後、耐水性、
耐溶剤性、耐酸、耐アルカリ等の耐薬品性、耐擦傷性等
の点から、熱硬化(室温硬化を含む)、湿気硬化、紫外
線硬化、電子線硬化等の硬化方法で硬化膜とすることが
好ましい。塗料組成物をガラス板等の透明板に塗布して
得られた中間膜が透明板上に形成された塗工透明板を用
いて、合わせガラスを得ることができる。合わせガラス
は、接着剤シートを塗工透明板と別に用意した透明板と
で挟むように重ねて製造することができる。なお、塗工
透明板の中間膜と接着剤シートとを重ねるようにする。
【0063】接着剤シートとしては、ポリビニルブチラ
ール系樹脂、ポリウレタン樹脂、エチレン−酢酸ビニル
共重合体系樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸エステ
ル共重合体系樹脂等の軟質樹脂または硬質樹脂を材質と
するシートを挙げることができ、軟質樹脂が好ましい。
接着剤シートの厚みは、好ましくは0.1〜2mm、さ
らに好ましくは0.5〜1mmである。成形材料用組成物 本発明の金属酸化物系粒子含有組成物は、成形材料用組
成物として用いることができる。この成形材料用組成物
は、本発明の金属酸化物系粒子を含むため、分散性に優
れ、透明性、耐候性および可撓性の高い成形体を得るこ
とができる。
【0064】成形材料用組成物に用いられるバインダー
成分としては、ポリアミド(6−ナイロン、66−ナイ
ロン、12−ナイロン等)、ポリイミド、ポリウレタ
ン、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポロプロピレン
等)、ポリエステル(PET,PBT,PEN等)、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、
ポリスチレン、(メタ)アクリル樹脂、ABS樹脂、シ
リコーン樹脂、フッ素樹脂およびこれらの原料となる単
量体等の熱可塑性樹脂;フェノール樹脂(フェノール・
ホルマリン樹脂、クレゾール・ホルマリン樹脂等)、エ
ポキシ樹脂、アミノ樹脂(尿素樹脂、メラミン樹脂、グ
アナミン樹脂等)およびこれらの原料となる単量体等の
熱硬化性樹脂等を挙げることができ、これらが1種また
は2種以上使用される。
【0065】成形材料用組成物に用いられるバインダー
成分としては、ポリビニルブチラール系、ポリウレタン
系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系、エチレン−(メ
タ)アクリル酸エステル共重合体系等の軟質樹脂または
硬質樹脂等も挙げることができ、これらが1種または2
種以上使用される。成形材料用組成物に用いられるバイ
ンダー成分として、上述の無機系バインターを用いても
よい。
【0066】成形材料用組成物中の金属酸化物系粒子の
割合は、金属酸化物系粒子およびバインダー成分の固形
分合計量に対して0.1〜99重量%であり、好ましく
は0.3〜10重量%である。金属酸化物系粒子の割合
が0.1重量%未満であると、紫外線遮蔽性や導電性等
の粒子を添加することによって得られる効果が低下す
る。他方、金属酸化物系粒子の割合が99重量%を超え
ると、強度や、透明性および可撓性が低下する。
【0067】成形材料用組成物は、金属酸化物系粒子と
バインダー成分とを必須成分として含み、これら以外に
要求性能に従って、硬化剤、硬化促進剤、着色剤、離型
剤、カップリング剤、シリコーン化合物、反応性希釈
剤、可塑剤、安定化剤、難燃助剤、架橋剤等の添加剤を
含有するものでもよい。硬化剤は、バインダー成分とし
て熱硬化性樹脂を用いる際に必要となる場合がある。た
とえば、バインダー成分としてエポキシ樹脂を用いる場
合は、ポリアミド類、脂肪族ポリアミン類、環状脂肪族
ポリアミン類、芳香族ポリアミン類あるいはこれらの一
部を変性したアミン類、酸無水物類、ジシアンジアミド
類、イミダゾール類、アミンイミド類、ヒドラジド類、
フェノールノボラック、クレゾールノボラック等のノボ
ラック系硬化剤等を挙げることができ、これらが1種ま
たは2種以上使用される。また、バインダー成分として
フェノール樹脂を用いる場合は、ウロトロピンやホルマ
ール等を挙げることができ、これらが1種または2種以
上使用される。これらの使用量は、バインダー成分に対
して適宜の量で用いられる。
【0068】可塑剤は、組成物の加工性をさらに向上さ
せるためのもので、たとえば、リン酸エステル類、フタ
ル酸エステル類、脂肪族−または二塩基酸エステル類、
二価アルコールエステル類、オキシ酸エステル類、ポリ
グリコール類等が挙げられ、特にバインダー成分として
エポキシ樹脂を用いる場合はポリグリコール類が好まし
い。 安定化剤は、バインダー成分の分解を抑制するも
のであり、たとえば、ステアリン酸鉛、ステアリン酸亜
鉛等が挙げられる。
【0069】成形材料用組成物の製造方法としては、た
とえば、金属酸化物系粒子とバインダー成分とを、ロー
ル、ニーダー、ミキサー等の混合装置を用いて均一に混
合する方法等を挙げることができる。成形材料用組成物
の成形方法としては、たとえば、押出し成形、射出成
形、注形、圧縮成形、低圧トランスファー成形、キャス
ト成形等を挙げることができる。
【0070】成形材料用組成物は、たとえば、フィルム
状に成形してもよく、得られたフィルムは、粒子の分散
性が高く、透明性に優れる。成形材料用組成物を成形し
て得られた金属酸化物系粒子含有シートをガラス板等の
透明板で挟み、適宜硬化させることによって、合わせガ
ラスを得ることができる。金属酸化物系粒子含有シート
の厚みは、好ましくは0.1〜2mm、さらに好ましく
は0.5〜1mmである。 〔金属酸化物系粒子含有フィルム〕本発明にかかる金属
酸化物系粒子含有フィルムは、上記本発明にかかる金属
酸化物系粒子含有組成物(塗料組成物)から得られた塗
膜を基材フィルム上に形成したフィルムである。この金
属酸化物系粒子含有フィルムは、本発明の金属酸化物系
粒子を含むため、透明性および可撓性が高い。
【0071】金属酸化物系粒子含有フィルムに用いられ
る基材フィルムとしては、塗料組成物の項で詳しく説明
した、基材として用いられる樹脂からなるフィルム等を
挙げることができる。好ましいものについても同様であ
る。基材フィルムの膜厚については、特に限定はなく、
好ましくは5〜500μm、さらに好ましくは10〜2
00μmである。
【0072】基材フィルム表面に塗料組成物を塗布する
方法、乾燥膜厚等については、特に限定はなく、上述の
ものが好ましい。金属酸化物系粒子含有フィルムは、塗
料組成物から得られる塗膜が基材フィルム上に形成され
たものであれば特に限定はなく、用途、要求特性等に応
じてさらに加工されたものでもよい。金属酸化物系粒子
含有フィルムは、基材フィルムと接しない塗膜の表面、
および/または、塗膜と接しない基材フィルムの表面
に、粘着層や保護層(耐擦傷性付与のためのハードコー
ト膜等)を形成したものでもよく、他のフィルムとラミ
ネートしたラミネートフィルムであってもよい。
【0073】金属酸化物系粒子含有フィルムの紫外線透
過率については、特に限定はないが、好適には50%以
下、さらに好適には10%以下である。紫外線透過率
は、JIS R 3106記載の装置および測定方法で
得られた値である。金属酸化物系粒子含有フィルムの可
視光線透過率については、特に限定はないが、好適には
70%以上、さらに好適には80%以上である。可視光
線透過率は、波長範囲380〜780nmで測定し、J
IS R 3106記載の装置、測定方法および計算方
法で得られた値である。
【0074】金属酸化物系粒子含有フィルムのヘイズに
ついては、特に限定はないが、好適には10%以下、さ
らに好適には5%以下、最も好適には3%以下である。
ヘイズは、濁度計で測定して得られた値である。金属酸
化物系粒子含有フィルムの耐侯性は、JIS B 77
53−93に記載のサイシャインカーボンアーク灯式耐
光性および耐候性試験機を用いて、促進耐候性試験を行
って、初期100時間後のヘイズ値および色相を基準に
して、さらに240時間試験後のヘイズ値および色相を
比較した場合、ヘイズの変化が2%未満であると好まし
く、着色(変色)がないとさらに好ましい。
【0075】
【実施例】以下に実施例によりさらに詳細に本発明を説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。本
実施例における評価等は次の手法により行った。 1.金属酸化物系粒子の評価 <粉末試料の作製法>得られた分散体中の微粒子を遠心
分離操作によって分離した後、メタノールによる洗浄、
さらにアセトンによる洗浄を充分行った後、30℃で1
日真空乾燥し、さらに80℃にて1日真空乾燥し、揮発
成分を完全に除去して微粒子の粉末を得、これを粉末試
料とした。 <カルボン酸(残)基含有量>粉末試料1gを0.01
Nの水酸化ナトリウム水溶液に混合し、3日間攪拌した
後、遠心分離操作によって得た上澄みをイオンクロマト
分析することによって測定した。ここでは、金属元素に
対するアセトキシ基等のカルボン酸(残)基のモル%を
算出した。 <結晶性>粉末X線回折により評価した。 <結晶子径Dc(hkl)、Dw>粉末試料の粉末X線
回折測定を行い求めた。
【0076】Dc(hkl):Scherrer法(C
auchy関数近似による)によって、得られる各回折
面(hkl)に対して垂直な方向の結晶子径 Dw:Wilson法を用いて求めた結晶子の大きさ及
び格子歪 <不純物Hの量>F以外のハロゲン元素含有量は、粉末
試料の蛍光X線分析により、硝酸根、硫酸根含有量は、
カルボン酸(残)基含有量の分析と同様にしてイオンク
ロマト分析により求めた。 <紫外線遮蔽性>粉末化した試料に関して、拡散反射率
測定を行い、波長範囲300〜400nmにおいて反射
率が実質的に0%となる350nmにおける反射率をR
(350)(%)として、反射率が〔R(350)+
2〕(%)となる波長を紫外線透過端TIUVとした。拡
散反射率測定は、積分球付属装置((株)島津製作所製
のISR−3100)を試料室に取り付けた自記分光光
度計((株)島津製作所製のUV−3100)を用いて
行った。紫外線遮蔽性は、以下の評価基準にしたがって
評価した。 ◎:TIUV≧374nm ○:370nm≦TIUV<374nm ×:TIUV<370nm <単分散度>粒子の生成反応により得られた分散液につ
いて、以下の測定装置および測定方法による動的光散乱
法で数平均粒径Ddnを求め、Dwに対する比率(r=
Ddn/Dw)により、以下の評価基準にしたがって評
価した。なお、実施例5−1〜5−19、6−1〜6−
5および、7−1〜7−3と、比較例3および4は、測
定方法(2)で測定した。これら以外の実施例および比
較例は、測定方法(1)で測定した。
【0077】測定装置:大塚電子(株)製のダイミック
光散光度計DLS−700 測定方法(1):分散液を金属元素(M)の酸化物(酸
化亜鉛)換算濃度25重量%に減圧加熱濃縮し、遠心分
離操作によってケーキを得て、酸化物として0.5gを
含むケーキ(金属元素(M)の酸化物(酸化亜鉛)濃度
50〜70重量%)を秤取し、ポリエステルポリアミン
が0.15重量%溶解したトルエン溶液10gに混合
し、1時間マグネテックスターラーで攪拌した後、測定
を行った。測定に際して、希釈溶媒としてトルエンを用
いた。 A:r<1.5 B:1.5≦r<3 C:3≦r<5 D:5≦r 測定方法(2):分散液を遠心分離操作して、ケーキを
得、このケーキを50℃で真空乾燥10時間することに
よって、粒子の粉末を得る。この粒子粉末1重量部に対
して、アクリル樹脂(平均分子量8000、酸個:2、
水酸基価:20、)を25重量%含有するトルエン溶液
4部、ポリエステルポリアミン0.15重量%含有する
トルエン溶液20部を混合し、超音波ホモジナイサーに
より15分間、分散処理することによって、試料を調製
した。得られた試料を上記の測定装置で評価した。な
お、測定に際して、希釈溶媒としてトルエンを用いた。 A:r<1.5 B:1.5≦r<3 C:3≦r<5 D:5≦r <透明性>上記分散性の測定で調製した濃縮分散液12
0部にアクリル樹脂バインダー溶液(数平均分子量:1
5000、酸価:2、水酸基価:10、固形分濃度:4
0重量%、溶媒:トルエン−ブタノール)50部を添加
混合し、攪拌動力0.1kw/m3で攪拌した後、厚さ
1.5mmの透明ガラス板に、バーコーターを用いて乾
燥膜厚5μmとなるように塗布した後、100℃で5分
間、熱風乾燥機を用いて乾燥した。得られた膜のヘイズ
を測定し、透明性を評価した。数値が小さいほど、透明
性が高い。なお、ヘイズの測定には、濁度計(日本電色
工業社製、NDH−1001 DP)を用いた。 <分散液中の粒子濃度>分散液の一部をるつぼに秤量
し、溶媒の沸点より40℃低い温度で24時間真空乾燥
した後、空気中で600℃1時間加熱して得られた灰分
量より求めた。 <粉末抵抗>800kg/cm2の加圧状態で測定し
た。 2.金属元素(M)の化合物の評価 <溶解性>25℃、pH6.5±0.3にイオン交換水
20gに、金属元素(M)の化合物(亜鉛化合物)0.
2gを添加混合し、攪拌動力0.1kw/m3で攪拌し
た後に、溶解し、透明な溶液になるまでの時間を測定し
て、以下の評価基準にしたがって評価した。なお、ここ
でいう透明とは、溶液のヘイズが1%以下のことであ
る。但し、金属元素(M)の化合物(亜鉛化合物)が透
明な溶液状である(任意の溶媒中に溶解した状態であ
る)場合、上記イオン交換水に添加し、1分間攪拌して
も透明な場合は、Aと判定した。一旦、析出物が生成し
て濁った場合は、濁った時点から、再度、透明になるま
での時間を測定して、下記の基準で評価した。 A:1分間未満 B:1分間以上 <金属元素(M)の化合物(亜鉛化合物)の含水量>メ
タノール中に金属元素(M)の化合物(亜鉛化合物)を
混合し、遊離する水をカールフィッシヤー法で測定し
た。結晶水が存在し、室温で遊離しない場合は、エチレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート中に金属元
素(M)の化合物(亜鉛化合物)を懸濁させて、120
℃で1時間加熱処理して、遊離した水分を測定した。 <溶液の含水量>上記金属元素(M)の化合物(亜鉛化
合物)の含水量と、これ以外の溶液原料に含まれる含水
量との総和を求めた。 <比表面積>B.E.T.法により測定した。予備処理
温度は窒素−ヘリウム混合ガス中で、50℃2時間とし
た。 3.実施例で得られた塗工品、樹脂成形品の評価 <分光特性>紫外線遮蔽性、可視光透過性は、上記した
分光光度計(積分球付き)で波長300〜800nmの
範囲の光に対する分光透過率を測定して、評価した。紫外線遮蔽性 分光透過率が2%となる波長λaを求め、以下の評価基
準にしたがって評価した。 ◎:λa≧370nm ○:365nm≦λa<370nm ×:λa<365nm可視光透過性 JIS R 3106−1985記載の方法にしたがっ
て、各波長の光に対する透過率と重価係数を用いて可視
光透過率Tvを計算して、下記の評価基準にしたがって
評価した。 ○:Tv≧80% △:70%≦Tv<80% ×:Tv<70% <透明性>濁度計(日本電色工業(株)製NDH−10
01 DP)によりヘイズ(実測値)を測定した。 <表面抵抗>塗膜表面に、金の櫛形電極を蒸着(厚み3
0nm±5nm)し、温度25℃、相対湿度50%、遮
光条件下で1時間放置した後、ケスレー社製エレクトロ
メーター617型を用いて、同条件下における表面抵抗
値を測定(印加電圧0.1V)した。 <耐候性>JIS B 7753−93に記載のサンシ
ャインカーボンアーク灯式耐光性および耐候性試験機を
用いて、上記膜被覆ガラスについて促進耐候性試験を行
った。初期100時間後のヘイズ値および色相を基準に
して、さらに240時間試験後のヘイズ値および色相を
比較して、下記の評価基準にしたがって評価した。 A:ヘイズの変化が2%未満で、且つ、着色(変色)が
ない。 B:ヘイズの変化が2%以上、および/または、着色
(変色)がある。 <耐汚染性>試験片を屋外で10日間曝し、表面(塗膜
形成側)の汚れ具合を相対評価した。
【0078】−実施例1−1− 攪拌機、添加口、温度計、留出ガス出口、窒素ガス導入
口を備えた、外部より加熱し得る耐圧100リットルス
テンレス(SUS316)製反応器、および、添加口に
ボールバルブを介して直結する添加槽、留出ガス出口に
直結する冷却器および留出液トラップを備えた反応装置
に、ベンジルアルコール1000部を仕込み、150℃
に昇温した。この反応器に添加槽より酢酸亜鉛2水和物
粉末(関東化学社製、工業用)147部を30秒かけて
添加し、昇温して、200℃到達後、1時間この温度を
保って、粒子が析出した分散液896部が得られた。酢
酸亜鉛2水和物添加時から、200℃への昇温過程での
ボトムの最低温度は、添加直後の145℃であった。ま
た、昇温過程のボトム温度が170℃に達した時点で、
ラウリン酸を20重量%含有するベンジルアルコール溶
液34部を1分間かけて、添加槽からボトムに添加し
た。
【0079】得られた分散液(d1)は、表4に示す物
性の酸化亜鉛系粒子(P1)6.2重量%含有するもの
であった。また、分散液(d1)の溶媒は、主に、ベン
ジルアルコールであったが、この他に酢酸ベンジルが2
0重量%含まれていた。分散液中の水分量は、0.1重
量%未満であった。酸化亜鉛系粒子(P1)の比表面積
および真比重を測定し、比表面積径は、40nmであっ
た。
【0080】−比較例1−1− 実施例1−1で用いた酢酸亜鉛2水和物粉末147部、
酢酸41部、イオン交換水97部およびベンジルアルコ
ール1220部を、実施例1−1と同様の反応器に仕込
み、室温(25℃)から1℃/minの速度で昇温し、
200℃で1時間保持した。得られた分散液(cd1)
は、表4に示す物性の酸化亜鉛系粒子(CP1)を含有
するものであった。酸化亜鉛系粒子(CP1)の比表面
積および真比重を測定し、比表面積径は、107nmで
あった。
【0081】−実施例1−2〜1−10− 実施例1−1と同様の反応器を用いて、表1〜3に示し
た亜鉛化合物、温度条件等で、反応を行い、それぞれ、
酸化亜鉛系粒子(P2)〜(P10)を含有する分散液
(d2)〜(d10)を得た。上記で得られた分散液
(d2)〜(d10)、これらの分散液中の酸化亜鉛系
粒子(P2)〜(P10)の物性をそれぞれ、表4に示
す。これらの分散液は、いずれも、用いたアルコールを
主溶媒成分とする混合溶媒に、粒子が分散したものであ
った。
【0082】実施例1−3で得られた酸化亜鉛系粒子
(P3)、実施例1−4で得られた酸化亜鉛系粒子(P
4)および実施例1−9で得られた酸化亜鉛系粒子(P
9)は、無色性に優れるものであった。酸化亜鉛系粒子
(P4)の比表面積および真比重を測定し、比表面積径
は、20nmであった。また、酸化亜鉛系粒子(P8)
の比表面積および真比重を測定し、比表面積径は、15
nmであった。
【0083】実施例1−3で調製した分散液(d3)に
ついて、遠心分離操作を行って、酸化亜鉛系粒子を50
重量%含有したケーキを得た。このけケーキを粒子濃度
7重量%となるように懸濁した後、再度、遠心分離操作
を行って、酸化亜鉛系粒子を65重量%含有したケーキ
を得て、トルエンに懸濁させて粒子濃度40重量%の分
散体(DE3)を得た。
【0084】また、表5に示したように、実施例1−4
〜1−10で得た分散液(d4)〜(d10)から、各
種分散体(DE4)〜(DE10)および分散体(DO
8)を調製した。
【0085】
【表1】
【0086】(注) 添加金属:アルコール中に各金属の酢酸塩をあらかじめ
溶解させたものを用いた。 酢酸添加量:亜鉛化合物を添加混合する直前に、所定量
の酢酸を溶解させたアルコールを添加することによって
添加された酢酸の量。
【0087】含水量:亜鉛化合物、または、これを溶解
または懸濁させたスラリー中の水分量と、アルコール中
の水分量との合計量を、亜鉛に対するモル比で表示し
た。 混合比:アルコールと亜鉛化合物との仕込み比のことで
あり、酸化亜鉛換算して計算したアルコール/酸化亜鉛
(重量比)である。
【0088】
【表2】
【0089】(注) 添加剤:粒子析出1〜5分後に、1分間で添加した。
【0090】
【表3】
【0091】(注) 含水量:亜鉛化合物中、水として含有される水分量(結
晶水を含む)。
【0092】
【表4】
【0093】(注) 不純物Hは、いずれも0.001重量%以下であった。
【0094】
【表5】
【0095】−実施例1−11− 実施例1−1において粒子が析出してから30分後に、
テトラメトキシシランの加水分解縮合物(平均4量体)
の20重量%ベンジルアルコール溶液を、酸化ケイ素換
算で酸化亜鉛に対し0.5重量%となるように混合する
以外は、実施例1−1と同様にして、酸化亜鉛系粒子
(P11)を含有する分散液(d11)を得た。これら
の物性を表6に示す。
【0096】実施例1−3と同様にして、遠心分離操作
と分散操作をし、溶媒置換を行って、粒子濃度40重量
%のトルエン分散体(DE11)を得た。 −実施例1−12− 実施例1−4において粒子が析出してから30分後に、
アルミニウムsec−ブトキシドの20重量%の1−ブ
タノール溶液を、酸化アルミニウム換算で酸化亜鉛に対
し2重量%となるように混合する以外は、実施例1−4
と同様にして、酸化亜鉛系粒子(P12)を含有する分
散液(d12)を得た。これらの物性を表6に示す。
【0097】実施例1−3と同様にして、遠心分離操作
と分散操作をし、溶媒置換を行って、粒子濃度40重量
%のトルエン分散体(DE12)を得た。 −実施例1−13− 実施例1−5において粒子が析出してから30分後に、
インジウムメキトシエトキシドの20重量%の1−ブタ
ノール溶液を、酸化インジウム換算で酸化亜鉛に対し5
重量%となるように混合する以外は、実施例1−5と同
様にして、酸化亜鉛系粒子(P13)を含有する分散液
(d13)を得た。これらの物性を表6に示す。
【0098】実施例1−3と同様にして、遠心分離操作
と分散操作をし、溶媒置換を行って、粒子濃度40重量
%のトルエン分散体(DE13)を得た。 −実施例1−14− 実施例1−6において粒子が析出してから30分後に、
テトラ−t−ブトキシスズの20重量%のブチルセロソ
ルブ溶液を、酸化スズ換算で酸化亜鉛に対し10重量%
となるように混合する以外は、実施例1−6と同様にし
て、酸化亜鉛系粒子(P14)を含有する分散液(d1
4)を得た。これらの物性を表6に示す。 実施例1−
3と同様にして、遠心分離操作と分散操作をし、溶媒置
換を行って、粒子濃度40重量%のトルエン分散体(D
E14)を得た。
【0099】−実施例1−15− 実施例1−8において粒子が析出してから30分後に、
酢酸インジウム2水和物と酢酸亜鉛無水物の微粉砕物
(Zn(4))(これらの混合比は、In/Zn=3原
子%)の20重量%の2−プロパノール懸濁体溶液を、
酸化物換算で酸化亜鉛に対し0.5重量%となるように
混合する以外は、実施例1−8と同様にして、酸化亜鉛
系粒子(P15)を含有する分散液(d15)を得た。
これらの物性を表6に示す。
【0100】実施例1−3と同様にして、遠心分離操作
と分散操作をし、溶媒置換を行って、粒子濃度40重量
%のトルエン分散体(DE15)を得た。 −実施例1−16− 実施例1−1で用いた酢酸亜鉛2水和物粉末147部、
酢酸41部、イオン交換水24部からなる混合物を調製
した。実施例1−1と同様の反応器にベンジルアルコー
ル1220部を仕込み、130℃に昇温した。130℃
に加熱されたベンジルアルコールに前記混合物を添加混
合し、100℃から2℃/minの速度で昇温し、20
0℃で1時間保持して、酸化亜鉛系粒子(P16)を含
有する分散液(d16)を得た。これらの物性を表4に
示す。
【0101】
【表6】
【0102】(注)不純物Hは、いずれも0.001重
量%以下であった。結晶子の格子歪みAwは、いずれも
0.5%未満であった。表面処理量は、粒子分析によ
り、表面処理剤由来の金属含有量を測定し、酸化亜鉛に
対する表面処理剤に含まれる金属の酸化物換算重量
(%)で表示した。
【0103】−実施例2−1− 分散体(DE3)に表7に示したアクリル樹脂溶液を添
加混合し、サンドミルを用いて分散処理した。さらに、
硬化剤としてのイソシアヌレート変性ヘキサメチレンジ
イソシアナートを添加混合し、25℃で30分間攪拌し
て、表8に示した塗料(1)を調製した後、これをPE
Tフィルムに塗布し、熱風乾燥機で90℃で2分間乾燥
して、塗工品(1)を得た。塗工品(1)の評価結果を
表9に示す。また、塗工品(1)の紫外線透過率は50
%未満、耐侯性の評価はB、表面抵抗は>1010Ω/
□、耐汚染性は低く、汚れていた。
【0104】−実施例2−2〜2−9および比較例2− 表7に示したバインダー樹脂、実施例1で製造した各分
散体、必要に応じて硬化剤、硬化触媒からなる、表8に
示した塗料(2)〜(9)および塗料(c)を調製し、
表9に示した塗工品(2)〜(9)および塗工品(c)
を得た。これらの塗工品の評価結果を表9に示す。ま
た、塗工品(2)〜(9)の紫外線透過率はいずれも5
0%未満であった。
【0105】
【表7】
【0106】(注) *1:テトラメトキシシラン−メチルメトキシシラン−
ジメチルジメトキシシラン共加水分解縮合物
【0107】
【表8】
【0108】(注)硬化剤は、バインダー樹脂の水酸基
量と当量添加した。
【0109】
【表9】
【0110】−実施例2−10〜2−14− 表7に示したバインダー樹脂、実施例1で製造した各分
散体、必要に応じて硬化剤、硬化触媒からなる、塗料
(10)〜(14)を調製し、表10に示した塗工品
(10)〜(14)を得た。これらの塗工品は、いずれ
も、実施剤2−1と同様の厚さ100μmのPETフィ
ルムに粒子が分散含有された膜が形成された塗工品であ
り、その評価結果を表10に示す。なお、塗料の塗布後
の乾燥条件は、いずれも、90℃×2分間であった。
【0111】塗工品(10)〜(14)の耐侯性の評価
はAであった。表面抵抗は、塗工品(12)では2×1
7Ω/□、塗工品(13)では6×105Ω/□、塗工
品(14)では7×108Ω/□であった。塗工品(1
0)〜(14)の耐汚染性は、塗工品(1)と比較して
汚染が抑制されていた。
【0112】
【表10】
【0113】(注)硬化剤は、バインダー樹脂の水酸基
量と当量添加した。 −実施例2−15− 水系の分散体(DE8)とアクリル樹脂エマルションを
混合して、塗料を調製した。この塗料に含まれる固形分
中の粒子の濃度は、20重量%であった。この塗料にナ
イロン繊維を浸漬し、乾燥させて、粒子目付量3g/m
2の繊維を得た。この繊維は、耐候性に優れるものであ
った。
【0114】−実施例3−1− 実施例1−4で得られた分散液(d4)をエバポレータ
ーを用いて減圧濃縮して、さらに乾固させて、80℃で
真空乾燥させて、粒子粉体を得た。この粒子粉体3部お
よびポリカーボネート樹脂ペレット1000部を溶融混
練して、粒子が0.3重量%分散含有した組成物を得
た。この組成物をシート状に押出し成形して、厚さ3m
mのポリカーボネートシートを得た。
【0115】得られたポリカーボネートシートは、紫外
線遮蔽性が◎、可視光透過性が○、透明性がヘイズ4%
であった。 −実施例4−1− 実施例1−4で得られた分散体(DE4)32部とジオ
クチルフタレート330部を混合した後、エバポレータ
ーを用いて減圧加熱して、分散体中の溶媒成分を蒸発留
去させて、粒子濃度3.7重量%のジオクチルフタレー
ト分散体を得た。
【0116】−実施例4−2− 実施例4−1で得たジオクチルフタレート分散体40部
を、ポリビニルブチラール樹脂100部に混合、混練し
て、粒子を2重量%分散含有した樹脂組成物を得た。こ
の樹脂組成物を押出し成形機で成形し、厚み0.8mm
のポリビニルブチラールシートを得た。
【0117】このシートを厚み3mmの板ガラスに挟
み、減圧下、100℃で1時間保持した後、常温にして
からオートクレーブ装置に入れ、圧力8kg/cm2
温度130±7℃で、30分間処理して、積層ガラスを
得た。この積層ガラスは、紫外線遮蔽性の透明合わせガ
ラスであり、紫外線遮蔽性が◎、可視光透過性が△、透
明性がヘイズ2%未満であった。
【0118】−実施例4−3− 可塑剤としてのジオクチルフタレート25重量%含有す
るエチレン酢酸ビニル樹脂シート(厚み0.8mm)
を、実施例2−6で得た塗工品(6)と別に用意した透
明ガラスで挟むように、重ねあわせた。ここで、塗工品
(6)の塗膜が形成されている側を樹脂シートと重ねあ
わせた。次いで、実施例4−2と同様に処理して、積層
ガラスを得た。
【0119】この積層ガラスは、紫外線遮蔽性の透明合
わせガラスであり、紫外線遮蔽性が◎、可視光透過性が
○、透明性がヘイズ1%未満であった。 −実施例4−4− 実施例1−5で得た、メチルエチルケトン系の分散体
(DE5)175部と、アクリル樹脂(OHV50/樹
脂、固形分樹脂濃度50重量%)60部、硬化剤樹脂
(イソシアヌレート変性ヘキサメチレンジイソシアナー
ト、NCO基23重量%含有)5部からなる塗料を調製
した。この塗料を厚さ25μmのPETフィルム(基材
フィルム)の片面(コロナ処理済)に、グラビアコート
法で、乾燥膜厚4.3μmとなるように成膜、乾燥(9
5℃、2分間)して、粒子分散被膜を設けたPETフィ
ルムを得た。
【0120】次に、この粒子分散被膜を設けたPETフ
ィルムの分散膜側に、アクリル系粘着剤をコンマコータ
ーで、乾燥膜厚16μmとなるように塗工した。この塗
工面に、離型処理したPETフィルム(剥離フィルム、
厚み50μm)を張り合わせて基材フィルム、酸化亜鉛
系微粒子分散層、粘着剤層、剥離フィルム層からなる積
層フィルムを得た。
【0121】この積層フィルムは、紫外線遮蔽性に優れ
た粘着性の積層フィルムであり、紫外線遮蔽性が◎、可
視光透過性が○、透明性がヘイズ4%未満であった。 −実施例4−5− 実施例4−4において、基材フィルムとして、あらかじ
め、紫外線硬化型のウレタンアクリレート樹脂からなる
ハードコート層(被膜厚2μm)を形成してなるPET
フィルムを使用し、ハードコート層の片面に、実施例4
−4と同様にして、順次、酸化亜鉛系微粒子分散層、粘
着剤層、剥離フィルム層を形成した積層フィルムを得
た。この積層フィルムは、紫外線遮蔽性、透明性、耐光
性、耐候性および耐擦傷性に優れるものであった。
【0122】−実施例5−1− 実施例1−1と同様の反応器に:アルコールとしての1
−ブタノール1000部を仕込み、系内を窒素パージし
た後、ボトム温度を250℃に昇温し、アルコールを攪
拌しながら、金属元素の化合物としての酢酸カルシウム
水和物106部を、添加槽より1分かけて添加し、ボト
ム温度を240℃±10℃に保持しながら、5時間加熱
した。加熱保持の際に、反応で生成した水を含む溶媒の
一部を留出させた。
【0123】得られた分散液は998部であり、酸化カ
ルシウム粒子3.4wt%、酢酸ブチル10wt%、水
0.21wt%を、それぞれ含有するブタノール溶媒分
散液(d5−1)であった。留出液に含まれる水、酢酸
ブチルは、それぞれ、18.6部、27.5部であっ
た。分散液(5−1)中の金属酸化物系粒子(以下、
「金属酸化物系粒子」を単に「粒子」ということがあ
る。)は、Caに対する割合で12モル%のアセトキシ
基が酸化カルシウムに結合した粒子であり、表12に示
す物性の粒子であった。原料の酢酸カルシウム水和物に
対する粒子生成収率は、98%であった。
【0124】−実施例5−2〜5−19− 実施例5−1において、金属元素の化合物を変更した以
外は、実施例5−1と同様にして、各種の酸化物微粒子
の分散液(d5−2〜d5−19)を得た。得られた分
散液の粒子濃度、水濃度、粒子の物性等を表11および
12に示す。また、各粒子の酸化物収率は、いずれも8
0%以上であった。
【0125】実施例5−14で得られたシリカ粒子分散
液(d5−14)より、遠心分離操作によって、溶媒を
除去し、沈降物を乾燥させることによってシリカ粒子
(P5−14)の粉末を得た。この粒子は、アセトキシ
基のみならずブトキシ基が、粒子1g当たり0.5mm
ol/g結合していることが確認された。
【0126】
【表11】
【0127】(注) 含水量:金属元素の化合物、または、これを溶解または
懸濁させたスラリー中の水分量と、アルコール中の水分
量との合計量を、金属元素に対するモル比で表示した。
【0128】
【表12】
【0129】−比較例3− 市販のシリカ粉末(比表面積径20nm)をブタノール
中で加熱処理することによって、プトキシ基が1mmo
l/g結合した粒子を得た。市販のシリカ粉末ならびに
ブトキシ基が結合した粒子粉末の単分散度を評価した結
果、Dであった。
【0130】−実施例6−1− 実施例1−1と同様の反応器にアルコールとしてエチレ
ングリコールモノエチルエーテル1000部、金属元素
の化合物(II)としてのテトラブトキシスズ(IV)
2.6部、金属元素の化合物(I)としての酢酸インジ
ウム175部を仕込み、系内を窒素パージした後、ボト
ム温度を250℃に昇温し、ボトム温度250℃±10
℃で5時間加熱した。
【0131】得られた分散液(d6−1)は、Sn(I
V)をInに対して1モル%含有する酸化インジウム粒
子を、8wt%含有する分散液であった。得られた粒子
の物性を表13に示す。なお、粒子生成収率は、95%
であった。 −実施例6−2〜6−3− 実施例6−1において、テトラブトキシスズ(1V)の
量を変更する以外は、実施例6−1と同様にして反応を
行った。得られた粒子の物性を表13に示す。
【0132】−実施例6−4− 実施例1−1と同様の反応器にアルコールとしてプロピ
レングリコールモノメチルエーテル1000部、金属元
素の化合物(II)としての酢酸イットリウム5水和物
7.2部、金属元素の化合物(I)としての酢酸ジルコ
ニル135部を仕込み、系内を窒素パージした後、ボト
ム温度を280℃に昇温し、ボトム温度280℃±10
℃で10時間加熱した。
【0133】得られた分散液(d6−4)は、Y(III
)をZrに対して5モル%含有する酸化ジルコニウム
粒子を、7wt%含有する分散液であった。得られた粒
子の物性を表13に示す。なお、粒子生成収率は90%
であった。 −実施例6−5− 実施例6−4において、酢酸イットリウム5水和物の量
を変更する以外は、実施例6−4と同様にして反応を行
い、Y(III )をZrに対して15モル%含有する酸化
ジルコニウム粒子の分散体(d6−5)を得た。得られ
た粒子の物性を表13に示す。
【0134】
【表13】
【0135】−実施例7−1− 実施例1−1と同様の反応器にアルコールとしてのシク
ロヘキサノール1000部、金属MA化合物としての酢
酸カドミウム2水和物53部、金属MB化合物としての
酢酸アンチモン(V)167部を仕込み、系内を窒素パ
ージした後、ボトム温度を280℃に昇温し、ボトム温
度280℃±10℃で10時間加熱した。 得られた分
散液(d7−1)は、アンチモンとカドミウムの複合酸
化物粒子を11wt%含有する分散液であった。得られ
た粒子の物性を表14に示す。なお、粒子生成収率は9
4%であった。
【0136】−実施例7−2〜7−3− 実施例7−1において、金属MA化合物、金属MB化合
物の種類および添加量を変更する以外は、実施例7−1
と同様にして反応を行い、表14に示す、各複合酸化物
粒子の分散液(d7−2〜7−3)を得た。得られた粒
子の物性を表14に示す。
【0137】
【表14】
【0138】(注) 含水量:金属MA化合物および金属MB化合物中の水分
量と、アルコール中の水分量との合計量を、金属MA化
合物および金属MB化合物中の金属元素に対するモル比
で表示した。実施例6−1〜6−3および7−1〜7−
3で得られた各分散液より、遠心分離操作によって、溶
媒を除去し、沈降物を乾燥させることによって各粒子の
粉末を得た。この粒子粉末の分光反射率特性を評価した
結果、熱線を含む赤外線領域に吸収能を有することがわ
かった。
【0139】各粒子をアクリル樹脂溶液に超音波ホモジ
ナイサーによって分散させ、PETフィルムに、粒子換
算で5g/m2 となるよう成膜した結果、可視光に対し
透明な熱線カットフィルムとなることが確認された。ヘ
イズは、いずれのフィルムも10%以下であった(基材
のPETフィルムのヘイズは2.0%)。 −比較例4− 実施例6−1で得られた分散液より、遠心分離操作によ
って、溶媒を除去し、沈降物を乾燥させることによって
各粒子の粉末を得た。この粒子粉末を空気中350℃で
焼成した結果、アセトキシ基を含有しないSn含有酸化
インジウム粒子が得られた。この粒子をアクリル樹脂溶
液に超音波ホモジナイサーによって分散させ、PETフ
ィルムに、粒子換算で5g/m2 となるよう成膜した結
果、可視光に対し不透明なフィルムとなることが確認さ
れた。フイルムのヘイズは40%であった。
【0140】−実施例8−1〜8−4− 2−ブトキシエタノール1000部に、それぞれ、表1
5に示すニッケルを含む金属元素の化合物を添加し、2
60℃に昇温し、1時間保持した結果、それぞれ、表1
5に示す物性の金属としてニッケルを含む粒子を含有し
た分散液を得た。
【0141】
【表15】
【0142】
【発明の効果】本発明にかかる金属酸化物系粒子は、分
散性に優れる。金属酸化物系粒子が酸化亜鉛系粒子であ
る場合は、紫外線遮蔽性にも優れる。本発明にかかる金
属酸化物系粒子の製造方法は、分散性に優れる金属酸化
物系粒子を容易に得させることができる。
【0143】本発明にかかる金属酸化物系粒子含有組成
物は、分散性に優れる金属酸化物系粒子を含有するた
め、透明性等に優れた塗膜等を得させる。本発明にかか
る金属酸化物系粒子含有フィルムは、透明性等に優れ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C01G 21/02 C01G 21/02 25/02 25/02 29/00 29/00 30/00 30/00 37/02 37/02 45/02 45/02 49/02 49/02 51/04 51/04 // C09K 3/00 104 C09K 3/00 104Z (56)参考文献 特開 平7−232919(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01G 1/00 - 57/00 C09K 3/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属元素(M)の酸化物を主成分とする金
    属酸化物系粒子において、カルボン酸(残)基を前記金
    属元素(M)に対し0.01〜14モル%含有し、下記
    (1)および/または(2)を満足することを特徴とす
    る、金属酸化物系粒子。 (1)X線回折学的に金属元素(M)の酸化物に基づく
    結晶性を示し、ウィルソン法を用いて求めた、結晶子の
    大きさをDwとするとき、1nm≦Dw≦100nmで
    あること (2)下記数式で算出される比表面積径をDsとすると
    き、1nm≦Ds≦100nmであること Ds=6/(ρ×S) (但し、ρ:金属酸化物系粒子の真比重、S:B.E.
    T.法で測定される金属酸化物系粒子の比表面積(m2
    /g))
  2. 【請求項2】前記結晶子の大きさDwおよび/または比
    表面積径Dsに対する分散粒径Ddの比が5以下であ
    る、請求項1に記載の金属酸化物系粒子。
  3. 【請求項3】2つの格子面(100)および(002)
    に対して、シェラー法(コーシー関数近似)を用いて、
    垂直方向の結晶子の大きさDc(hkl)を求めたと
    き、0<Dc(002)/Dc(100)<1.5を満
    足する、請求項1または2に記載の金属酸化物系粒子。
  4. 【請求項4】金属元素(M)の化合物および/またはそ
    の加水分解縮合物とアルコールとを含有してなる溶液を
    加熱して、金属酸化物系粒子を析出させる、金属酸化物
    系粒子の製造方法において、 前記化合物が下記一般式(I)で示され、前記溶液に含
    まれる水分量を、前記金属酸化物系粒子の主成分である
    金属元素(M)に対してモル比で4以下になるようにし
    て、前記溶液を100℃以上に加熱することを特徴とす
    る、金属酸化物系粒子の製造方法。 M(O)(m-x-y-z)/2(OCOR)x(OH)y(OR’)z (I) (但し、Mはm価の金属原子;Rは、水素原子、置換基
    があってもよいアルキル基、シクロアルキル基、アリー
    ル基およびアラルキル基から選ばれた少なくとも1種;
    R’は、置換基があってもよいアルキル基、シクロアル
    キル基、アリール基およびアラルキル基から選ばれた少
    なくとも1種;m、x、yおよびzは、x+y+z≦
    m、0<x≦m、0≦y<m、0≦z<mを満たす。)
  5. 【請求項5】請求項1から3までのいずれかに記載の金
    属酸化物系粒子とバインダー成分とを含み、前記2者の
    固形分合計量に対する金属酸化物系粒子の割合が0.1
    〜99重量%である、金属酸化物系粒子含有組成物。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の金属酸化物系粒子含有組
    成物から得られた塗膜を基材フィルム上に形成してな
    る、金属酸化物系粒子含有フィルム。
JP29020199A 1998-10-14 1999-10-12 金属酸化物系粒子、その製造方法および用途 Expired - Lifetime JP3530085B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29020199A JP3530085B2 (ja) 1998-10-14 1999-10-12 金属酸化物系粒子、その製造方法および用途

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29255198 1998-10-14
JP10-292551 1998-10-14
JP29020199A JP3530085B2 (ja) 1998-10-14 1999-10-12 金属酸化物系粒子、その製造方法および用途

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000185916A JP2000185916A (ja) 2000-07-04
JP3530085B2 true JP3530085B2 (ja) 2004-05-24

Family

ID=26557939

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29020199A Expired - Lifetime JP3530085B2 (ja) 1998-10-14 1999-10-12 金属酸化物系粒子、その製造方法および用途

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3530085B2 (ja)

Families Citing this family (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004256377A (ja) * 2003-02-27 2004-09-16 Nippon Shokubai Co Ltd 金属酸化物膜の製造方法
JP4686771B2 (ja) * 2003-09-10 2011-05-25 Dowaエレクトロニクス株式会社 微粒子酸化銀粉末の製造法および分散液の製造法
US7201888B2 (en) * 2003-10-07 2007-04-10 Ferro Corporation Nanosized silver oxide powder
JP2005162914A (ja) * 2003-12-03 2005-06-23 Nippon Shokubai Co Ltd 紫外線遮断膜、紫外線遮断用金属酸化物粒子および紫外線遮断材料形成用組成物
JP4938985B2 (ja) * 2004-02-18 2012-05-23 株式会社日本触媒 金属酸化物粒子およびその用途
JP5016192B2 (ja) * 2004-02-18 2012-09-05 株式会社日本触媒 金属酸化物粒子およびその用途
US20070154561A1 (en) * 2004-02-18 2007-07-05 Nippon Shokubai Co., Ltd. Metal oxide particle and its uses
JP4904714B2 (ja) * 2005-04-20 2012-03-28 住友金属鉱山株式会社 赤外線遮蔽材料微粒子分散体、赤外線遮蔽体、及び赤外線遮蔽材料微粒子の製造方法、並びに赤外線遮蔽材料微粒子
JP5045979B2 (ja) * 2005-03-22 2012-10-10 東芝ライテック株式会社 紫外線カットフィルタ、管球および照明器具
JP5034314B2 (ja) * 2006-05-19 2012-09-26 住友大阪セメント株式会社 高屈折率透明粒子の製造方法と高屈折率透明粒子及び高屈折率透明複合体並びに発光素子
JP5030694B2 (ja) * 2006-07-18 2012-09-19 株式会社日本触媒 酸化ジルコニウムナノ粒子
WO2008010533A1 (en) * 2006-07-18 2008-01-24 Nippon Shokubai Co., Ltd. Metal oxide nanoparticle and method for producing the same
JP5177970B2 (ja) * 2006-07-18 2013-04-10 株式会社日本触媒 金属酸化物ナノ粒子の製造方法、金属ナノ粒子、処理金属ナノ粒子およびその用途
JP4922061B2 (ja) * 2007-05-09 2012-04-25 株式会社カネカ 表面修飾酸化亜鉛微粒子
JP5160275B2 (ja) * 2008-03-18 2013-03-13 株式会社きもと 金属酸化物ナノ粒子の製造方法、および金属酸化物ナノ粒子、ならびに金属酸化物ナノ粒子含有組成物
JP5374921B2 (ja) * 2008-05-14 2013-12-25 住友大阪セメント株式会社 透明性微粒子分散液と微粒子含有透明性樹脂組成物及び微粒子含有透明性樹脂並びに光学部材
JP5701474B2 (ja) * 2008-06-13 2015-04-15 富士フイルム株式会社 無機微粒子分散液、有機無機複合組成物、成形体および光学部品
JP6058250B2 (ja) * 2010-04-12 2017-01-11 日東電工株式会社 粒子分散樹脂組成物、粒子分散樹脂成形体およびそれらの製造方法
CN102844273B (zh) 2010-04-12 2016-03-02 日东电工株式会社 离子传导性有机无机复合粒子、含有粒子的树脂组合物以及离子传导性成型体
JP5949395B2 (ja) * 2012-09-27 2016-07-06 三菱マテリアル株式会社 Ito粉末の製造方法
WO2017057636A1 (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 株式会社日本触媒 酸化ジルコニウムナノ粒子
JP6742761B2 (ja) * 2015-09-30 2020-08-19 株式会社日本触媒 酸化ジルコニウムナノ粒子
KR102081370B1 (ko) * 2018-05-23 2020-04-23 주식회사 네패스 적외선 반사필름 및 이의 제조방법
WO2022181293A1 (ja) * 2021-02-25 2022-09-01 東京インキ株式会社 酸化ビスマスナノ粒子、その分散体、樹脂複合体および製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000185916A (ja) 2000-07-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3530085B2 (ja) 金属酸化物系粒子、その製造方法および用途
JP2821357B2 (ja) 酸化亜鉛微粒子の製法
JP3398829B2 (ja) 酸化亜鉛系微粒子の製造方法
JP5241492B2 (ja) ポリマー被覆金属酸化物微粒子およびその応用
CN101121545B (zh) 导电性氧化锡溶胶及其制造方法
EP0768277A1 (en) Fine zinc oxide particles, process for producing the same, and use thereof
WO2006001487A1 (ja) スズ修飾ルチル型酸化チタン微粒子
KR101877810B1 (ko) 투명 피막 형성용 도포액 및 투명 피막부 기재
EP1146093A1 (en) Hard coating material and film obtained with the same
CN1296042A (zh) 高度取向片状颜料及其制造方法
JP2957924B2 (ja) 紫外線および熱線遮蔽用組成物、およびその用途
JP3554369B2 (ja) 酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子、その製造方法およびその用途
JP5587573B2 (ja) 樹脂被覆金属酸化物粒子分散ゾルの製造方法および該樹脂被覆金属酸化物粒子を含む透明被膜形成用塗布液ならびに透明被膜付基材
JP6278624B2 (ja) 金属酸化物粒子含有組成物および光学部材
JP2000281934A (ja) 無機系微粒子含有組成物とその用途および分散剤
WO2020153035A1 (ja) 表面処理赤外線吸収微粒子、表面処理赤外線吸収微粒子粉末、当該表面処理赤外線吸収微粒子を用いた赤外線吸収微粒子分散液、赤外線吸収微粒子分散体、および、赤外線吸収基材
JP2001240769A (ja) 表面改質された無機系微粒子およびその用途と無機系微粒子の表面改質方法
JP3588419B2 (ja) 酸化亜鉛系粒子、その製造方法および用途
JPWO2004089829A1 (ja) 複合化酸化インジウム粒子およびその製造方法ならびに導電性塗料、導電性塗膜および導電性シート
JP3848545B2 (ja) 異種金属含有金属酸化物粒子、その製造方法および用途
JP2000154046A (ja) 合わせガラスおよびこれに用いる樹脂中間層
JPH11172153A (ja) 帯電防止塗料組成物およびその用途
JP2005305367A (ja) 粒子分散体およびその用途
JP4191511B2 (ja) 膜形成剤および膜
JP2015193757A (ja) 塗料組成物、ハードコート層およびハードコート層付き光学基材ならびにこれらの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040224

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3530085

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090305

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100305

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100305

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110305

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120305

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120305

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130305

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140305

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term