JP3527855B2 - 靴底用熱可塑性樹脂組成物及びそれを用いた靴 - Google Patents
靴底用熱可塑性樹脂組成物及びそれを用いた靴Info
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Description
耐候性、耐油性および成形加工性に優れた非塩素系の靴
底用熱可塑性樹脂組成物とそれを用いた射出成形靴に関
するものである。
り、加硫工程を必要としない靴底用射出成形素材とし
て、熱流動特性、成形加工性等のマテリアルパフォーマ
ンスに優れたポリ塩化ビニル(PVC)が多く使用され
てきたが、新たに非塩素系熱可塑性エラストマー(TP
E)が注目されている。
には、現在、スチレン系(SBC)、オレフィン系(T
PO)、ウレタン系(TPU)、エステル系(TPE
E)、アミド系(TPAE)など種々の形式のポリマー
が存在する。
可塑性エラストマーは柔軟性に富み、機械的強度等に優
れているため靴底に適する。
チレン系(SBC)ポリマーは、その分子内に共役ジエ
ンとして二重結合を有しているため、耐熱性、耐候性お
よび耐油性に問題がある。水素添加されたスチレン系
(SBC)熱可塑性エラストマーコンパウンドが靴底一
体射出成形できなかったのは、熱流動特性値の低さと接
着性の低さにあった。熱流動特性値が高くないと、射出
成形での流れが十分でない為製品での欠け及び靴胛被素
材の綿布、化繊等の織物の織り間の隙間への樹脂流入不
足により投錨(アンカー)効果が低減し接着力が確保で
きないのである。本発明は上記の欠点を改善し、ゴム弾
性に富み、耐熱性、耐候性、耐油性および成形加工性に
優れた非塩素系の靴底用熱可塑性樹脂組成物を提供する
ものである。
脂組成物は、(a)少なくとも2個のビニル芳香族化合
物を主体とする重合体ブロックAと少なくとも1個のイ
ソプレン化合物を主体とする重合体ブロックBとからな
るブロック共重合体100重量部(但し、該イソプレン
化合物の70〜100重量%が1,4−ミクロ構造を有
し、該イソプレン化合物に基づく脂肪族二重結合は、少
なくとも90%が水素添加され、該重合体ブロックA
は、(a)成分中5〜70重量%の割合で存在し、且つ
該ブロック共重合体は、50,000〜550,000の
重量平均分子量を有する)、(b)非芳香族系ゴム用軟
化剤100〜350重量部、(c)ポリプロピレンまた
はプロピレンを主体とする共重合体20〜80重量部、
(但し、ダイ直径1mm、ダイ長さ2mmの高化式フロ
ーテスターにより、温度200℃、荷重10kgで測定
した流量が500×10-3〜5000×10-3ml/s
ecであるポリプロピレン又はプロピレンを主体とする
共重合体が、10〜70重量%を有する)(d)ポリエ
チレン又はエチレンを主体とする共重合体が、0〜30
0重量部及び、(e)無機充填剤0〜100重量部、よ
りなることを特徴とする。
オキシド及び架橋助剤の存在下にて、架橋したことを特
徴とする。
される粘度特性としては、ダイ直径1mm、ダイ長さ2
mmの高化式フローテスターにより、温度200℃、荷
重10kgで測定した流量が100×10-3〜2000
×10-3ml/secであることを特徴とする。粘度特
性を限定した理由としては流量が100×10-3ml/
secより少なければ靴底の射出成形の際、靴底用熱可
塑性樹脂組成物の流れが悪く、靴底意匠欠けの要因とな
り、さらに、投錨(アンカー)効果が得られないので靴胛
被と靴底の接着力が確保できない。従って、靴底剥がれ
の原因となる。又、流量が2000×10-3ml/se
cよりも多ければ、モールド隙間からバリが発生した
り、ヒケが発生するので外観不良となる。
1つの靴底用熱可塑性樹脂組成物を靴胛被に射出成形
し、一体成形したことを特徴とする。前記靴胛被は、射
出成形時のアンカー効果を得るために織布または織布に
撥水処理加工を施したものを用いる。
何れか1つの靴底用熱可塑性樹脂組成物を靴下状裏材の
外側に射出成形し、靴下状裏材と一体成形したことを特
徴とする長靴である。
物の構成について各成分毎に、説明する。また、前記組
成物を用いた靴の製造について説明する。 [靴底用熱可塑性樹脂組成] (a)成分 本発明の組成物の一成分として用い得る(a)成分は、
少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とする重合
体ブロックAと、少なくとも1個のイソプレン化合物を
主体とする重合体ブロックBとからなるブロック共重合
体を水素添加して得られるものであり、例えばA−B−
A、B−A−B−A,A−B−A−B−A等の構造を有
するビニル芳香族化合物−イソプレン化合物ブロック共
重合体の水素添加されたものである。
と、少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とする
重合体ブロックAは、ビニル芳香族化合物のホモ重合
体、あるいは、ビニル芳香族化合物を50重量%超、
好ましくは70重量%以上含有する共重合体により構成
されているものである。また、少なくとも1個のイソプ
レン化合物を主体とする重合体ブロックBは、イソプ
レン化合物のホモ重合体、あるいは、イソプレン化合
物を50重量%超、好ましくは70重量%以上含有する
共重合体により構成されているものである。また、これ
らの少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とする
重合体ブロックAおよび少なくとも1個のイソプレン化
合物を主体とする重合体ブロックBは、それぞれの重合
体ブロック中の分子鎖分布については、とくに制限され
るものではなく、例えばランダム、テーパード(分子鎖
中に沿ってモノマー成分が増加または減少するもの)、
一部ブロック状またはこれらの任意の組み合わせでなっ
ていてもよい。重合体ブロックAに含まれるビニル芳香
族化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、p−第三ブチルスチレン等のうち
から1種または2種以上が選択でき、中でもスチレンが
最も好ましい。
の含有量は、例えば5〜70重量%であり、好ましくは
10〜60重量%、さらに好ましくは15〜40重量%
である。重合体ブロックAの含有量が5重量%未満であ
ると、必要なゴム弾性が得られない。逆に70重量%を
越えると、硬くなりすぎる傾向がある。ここで、重合体
ブロックBに含まれるイソプレン化合物は、1,4−ミ
クロ構造が70〜100重量%でなければならない。
1,4−ミクロ構造が70重量%未満の場合には、オイ
ルがブリードするので好ましくない。好ましくは90〜
100重量%である。なお、イソプレンの1,4−ミク
ロ構造とは、具体的に次の構造を意味するものとする。
二重結合は、少なくとも90%が水素添加されていなけ
ればならない。このように水素添加することにより、イ
ソプレン化合物を主体とする重合体ブロックを形態的に
オレフィン性化合物重合体ブロックに変換させることが
できる。また、この値を規定した理由は、90%未満で
は、エチレン・プロピレンの交互共重合性が失われ、オ
レフィン性が損なわれて熱可塑性樹脂への熱融着性が劣
るので好ましくない。また耐候性が劣るので好ましくな
い。
(a)成分は、重量平均分子量が50,000〜55
0,000、好ましくは50,000〜400,000
の範囲がよい。重量平均分子量が50,000未満であ
ると樹脂組成物の機械的強度が劣るため好ましくない。
また逆に550,000を超えると、成形加工性が劣る
ため好ましくない。(a)成分の分子量分布(重量平均
分子量Mw/数平均分子量Mn)は、10以下がよく、
好ましくは5以下、さらに好ましくは2以下である。
用軟化剤である。具体的には、プロセスオイル、鉱物油
系ゴム用軟化剤、アロマ系オイル、流動パラフィン、パ
ラフィン系オイル、ナフテン系オイル等が包含される。
中でも好ましくは、非芳香族系ゴム軟化剤であり、さら
に好ましくは流動パラフィン、パラフィン系オイル、ナ
フテン系オイルである。オイルの重量平均分子量は、1
00〜2,000が好ましい。このオイル成分は、組成
物の柔軟性をコントロールし易くすることに寄与し、ま
た従来のように、成形品にオイルがブリードすることが
ない。(b)成分の配合量は、(a)成分100重量部
に対して、100重量部以上、350重量部以下であ
る。
又はプロピレンを主体とする共重合体である。具体的に
は、ホモタイプのポリプロピレン、もしくは、プロピレ
ンと他の少量のα−オレフィン、例えば1−ブテン、1
−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等とのブロッ
ク、ランダムのいずれかの共重合体を用いることができ
る。中でも好ましくはポリプロピレン樹脂である。但
し、ダイ直径1mm、ダイ長さ2mmの高化式フローテ
スターにより、温度200℃、荷重10kgで測定した
流量が500×10-3〜5000×10-3m1/sec
であるポリプピレン又はプロピレンを主体とする共重合
体が10〜70重量%を有する。(c)成分の配合量
は、(a)成分100重量部に対して、20重量部以
上、80重量部以下である。20重量部未満では、成形
性が悪化し、80重量部を超えると柔軟性が失われる。
(d)成分は、ポリエチレン又はエチレンを主体とする
共重合体としては、高密度ポリエチレン(低圧法ポリエ
チレン)、低密度ポリエチレン(高圧法ポリエチレ
ン)、綿状低密度ポリエチレン(エチレンと少量の好ま
しくは1〜10モル%のブテン−1、ヘキセン−1、オ
クテン−1などのα−オレフィンとのコポリマー)など
のポリエチレン、エチレン−プロピレンコポリマー、エ
チレン−酢酸ビニルコポリマー、エチレン−アクリル酸
エステルコポリマーなどの中から選ばれた1種又は2種
以上が好ましく用いられる。(d)成分を使用する場合
には、(a)成分100重量部に対して、300重量部
以下である。300重量部を超えると、得られる組成物
の柔軟性が低下し、成形加工性が悪化する。
(e)成分は、炭酸カルシウム、タルク、クレー、カー
ボンブラック、水酸化マグネシウム、マイカ、硫酸バリ
ウム、天然ケイ酸、合成ケイ酸、酸化チタン、酸化マグ
ネシウム、酸化亜鉛等が挙げられる。(e)成分を使用
する場合には、(a)成分100重量部に対して100
重量部以下である。100重量部を超えると、得られる
組成物の柔軟性が低下し、成形加工性が悪化する。この
他に、必要に応じて、有機パーオキシド、および架橋助
剤存在下にて熱処理を行うことができる。
オキシド及び架橋助剤の存在下にて、架橋するための有
機パーオキシド及び架橋助剤について述べる。 有機パーオキシド 有機パーオキシドとしては、例えば、ジクミルパーオキ
シド、ジ−tert−ブチルパーオキシド、2,5−ジ
メチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘ
キサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−
ブチルパーオシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(ter
t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1
−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3、3,5−
トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス
(tert−ブチルパーオキシ)バレレート、ベンゾイ
ルパーオキシド、p−クロロベンゾイルパーオキシド、
2,4−ジクロロベンゾイルパーオキシド、tert−
ブチルパーオキシベンゾエート、tret−ブチルパー
オキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルパーオキ
シド、ラウロイルパーオキシド、tert−ブチルクミ
ルパーオキシド等を挙げることができる。これらのうち
で、臭気性、着色性、スコーチ安全性の観点から、2,
5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルパーオ
キシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(te
rt−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3が特に好まし
い。
(a)〜(e)の配合割合、特に得られる熱可塑性エラ
ストマーの品質を考慮して決定されるが、上記の成分
(a)〜(d)の合計100重量部に対して、0.1〜
3.0重量部である。上記上限を超えては、成形性が悪
くなり、上記下限未満では、架橋を充分達成できず、得
られるエラストマーの耐熱性、機械強度が低い。
いて、上記有機パーオキシドによる架橋処理に際して配
合することができ、これにより均一かつ効率的な架橋反
応を行うことができる。架橋助剤としては、例えば、ジ
ビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート、エチレング
リコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメ
タクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレー
ト、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメ
チロールプロパントリメタクリレート、アリルメタクリ
レートのような多官能性メタクリレートモノマー、ビニ
ルブチラート又はビニルスチアレートのような多官能ビ
ニルモノマーを配合することができる。上記の架橋助剤
のうち、トリエチレングリコールジメタクリレートが好
ましい。パーオキシド可溶化作用を有し、パーオキシド
の分散助剤として働くため、熱処理による架橋が均一か
つ効果的になされる。該架橋助剤の配合量も、上記の成
分(a)〜(e)の配合割合、特に得られる熱可塑性エ
ラストマーの品質を考慮して決定されるが、上記の成分
(a)〜(d)の合計100重量部に対して、0.2〜
10重量部である。上記上限を超えては、自己重合性に
より架橋の度合いが低下して効果が得られなくなり、上
記下限未満では、該物質の効果を十分達成できない。
は上記の成分の外に用途に応じて、各種のブロッキング
防止剤、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収
剤、滑剤、結晶核剤、着色剤等を含有することも可能で
ある。ここで、酸化防止剤としては、例えば、2,6−
ジ−tert−p−ブチル−p−クレゾール、2,6−
ジ−tert−ブチルフェノール、2,4−ジメチル−
6−tert−ブチルフェノール、4,4−ジヒドロキ
シジフェニル、トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−
5−tert−ブチルフェニル)ブタンなどのフェノー
ル系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤、チオエー
テル系酸化防止剤等が挙げられる。このうちフェノール
系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤が特に好まし
い。酸化防止剤は、上記の成分(a)〜(d)の合計1
00重量部に対して、上限が3.0重量部、好ましくは
1.0重量部である。
方法は、通常の樹脂組成物の製造あるいはゴム組成物の
製造に際して用いられる方法が採用でき、単軸押出機、
二軸押出機、バンバリーミキサー、加熱ロール、各種ニ
ーダー等の溶融混練機を用いて各成分を均一に複合化す
ることにより製造できる。加工機機の設定温度は150
℃〜300℃の中から任意に選ぶことができ、その製造
方法になんら制限はない。
物を用いて靴を成形する手段について述べる。本発明の
靴底用熱可塑性樹脂組成物は、靴胛被を有する靴底及び
長靴における靴底または胴(甲を含む)部分の材料とし
て用いられる。先ず、靴胛被を有する靴底の場合、靴胛
被を吊り込んだラストと、サイドモールドと、ソールモ
ールドを型組みして形成される空禍部に、本発明の靴底
用熱可塑性樹脂組成物を、射出して靴底と靴胛被とを一
体化して靴を得る。靴胛被としては、アンカー効果のに
優れた織布、不織布、編布等を用いるが、本発明の靴底
用熱可塑性樹脂組成物は、流動性がよいので、前記靴胛
被に撥水処理加工を施したものも使用できる。
状裏材を被覆させ、次ぎに本体ラストモールドの胴部装
着部に筒状の胴部を装着し、次いで前記胴部を装着させ
た本体ラストモールドとサイドモールドとボトムモール
ドとを組み合わせて少なくとも靴底及び胛被成形空禍部
とを形成し、本発明の靴底用熱可塑性樹脂組を射出し
て、靴底と胛被部を成形すると同時に前記胛被部と前記
胴部とを一体成形する。靴下状裏材としては、織布、編
布、人工皮革、合成皮革などを使用する。
する重合体ブロックAに少なくとも1個のイソプレン化
合物を主体とする重合体ブロックBとからなるブロック
共重合体(但し、該イソプレン化合物の70〜100重
量%が1,4−ミクロ構造を有し、該イソプレン化合物
に基づく脂肪族二重結合は、少なくとも90%が水素添
加され、該重合体ブロックAは、(a)成分中5〜70
重量%の割合で存在し、且つ該ブロック共重合体は、5
0,000〜550,000の重量平均分子量を有する)
を混合することで、ゴム弾性に富み、耐熱性、耐候性、
耐油性および成形加工性に優れた非塩素系の靴底用熱可
塑性樹脂組成物を提供することが出来る。
主体とする共重合体(但し、ダイ直径1mm、ダイ長さ
2mmの高化式フローテスターにより、温度200℃、
荷重10kgで測定した流量が500×10-3〜500
0×10-3ml/secであるポリプロピレン又はプロ
ピレンを主体とする共重合体が、10〜70重量%を有
する)を加えることで靴底用熱可塑性樹脂組成物の流動
特性を良くして靴底用射出成形の条件である、流量が1
00×10-3〜2000×10-3ml/secの範囲内
に入れることができ、靴胛被と靴底の接着の良い靴を得
ることが出来る。
熱可塑性樹脂組成物を具体的に説明する。本発明の靴底
用熱可塑性樹脂組成物はこれらに限定されるものではな
い。表1に実施例1〜4及び比較例の靴底用熱可塑性樹
脂組成物の配合及び諸物性を示す。ここで、表1に記載
する各成分としては、以下のものを用いた。 成分(a) 製品名:セプトン4055 製造会社名:クラレ社製 スチレンの含有量:30重量% イソプレンの含有量:70重量% 重量平均分子量:260,000 分子量分布:1.3 水素添加率:90%以上 成分(b) 製品名:ダイアナプロセスオイルPW−90 製造会社名:出光石油化学社製 種類:パラフィン系オイル 重量平均分子量:540 芳香族成分の含有量:0.1%以下 成分(c) (c−1) 種類:ポリプロピレン 溶融粘度:21×10-3ml/sec (c−2) 種類:ポリプロピレン 溶融粘度:1620×10-3ml/sec 成分(d) 種類:低密度ポリエチレン 成分(e) 製品名:RS400 製造会社名:三共製粉社製 種類:炭酸カルシウム 有機パーオキシド 製品名:パーヘキサ25B 製造会社名:日本油脂社製 種類:2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペロ
オキシ)−ヘキサン 架橋助剤 製品名:NKエステル 3G 製造会社名:新中村化学社製 種類:トリエチレングリコールジメタクリレート 抗酸化剤 製品名:PEP−36 製造会社名:旭電化社製
での物性の評価方法は以下の通りである。*1はJIS-K6
251で測定した。*2はJIS-K6252で測定した。*3はJI
S-K6253で測定した。*4は高化式フローテスターで温
度200℃、荷重10kgの流量を測定した。*5はJ
IS3号油に40℃、22時間浸せき後の体積と重量変
化率を測定した。*6はJIS-K6254で測定した。*7は
試験片を塩化ビニル性の床又は体育館床に激しく擦りマ
ーキング性を目視する。
熱流動性が良くない為、ソールがショート成形になっ
た。射出圧力を上げたり、ソールモールドをホットモー
ルドにしたりしたが改善する事はできなかった。実施例
1〜4に示す本発明の靴底用熱可塑性樹脂組成物は、比
較例と比べて熱流量性が改善されている為、射出成形性
が良くなった。さらに、靴胛被と靴底の接着性も良好
で、ポリプロピレンの使用量の調整を行うことで更に優
れた射出成形性を有することができる。
用いて、カジュアルシューズと長靴を成形したので、以
下説明する。 [布靴の作製]胛被材としては、表布にフッ素撥水処理
を施した木綿(ポンジ14号晒)を用い、ゴム糊で裏布
の木綿(細綾65号)と貼合わせ、それを胛被形状の各
部位に裁断した後に縫製を行い靴胛被を得た。
し、該ラストモールドと靴底を成形する射出樹脂の注入
口を有する靴底射出成形用のサイドモールドとソールモ
ールドとを型組することによって靴底成型用空隙を形成
させて、次いで該靴底成型用空隙内に前記注入口から靴
底用熱可塑性樹脂組成物を樹脂温度210℃、マイクロ
圧力7.5kg/cm2の条件で射出注入して、靴底と
靴胛被とを一体成形した後、冷却、脱型を行い非塩素系
エラストマーによるカジュアルシューズを作製した。
底部に実施例1の組成物を用い、その流動性は、ダイ直
径1mm、ダイ長さ2mmの高化式フローテスターによ
り、温度200℃、荷重10kgで測定した流量が、
0.61ml/secであった。
5kg/cmであり(靴底の接着に必要な接着力は平均
2.0kg/cm以上)靴としての耐久性に優れるもの
であった。また、当製品の靴底を塩化ビニル製の床と体
育館床でマーキングテスト(靴底を床に数回擦り付けて
床を汚さないかを調べるテスト)を行ったところ、問題
なかった。
に応じて適宜大きさの円周を有する連続筒状の綿糸をサ
イズに合わせて裁断し、裁断部をオーバーロックミシン
にて縫合して裏布を得た。
することによって長靴接地底成型用空隙を形成させて、
そこに靴底用熱可塑性樹脂組成物を射出注入して接地底
を成形した後、ダミーモールドを除去したソールモール
ドと前記裏布を装着した50℃のラストモールド及びサ
イドモールドとを型組することによって長靴胴成型用空
隙を形成させて、そこに踏付部後方に設けた射出口から
靴底用熱可塑性樹脂組成物を射出注入して、冷却、脱型
を行い非塩素系エラストマーによる長靴を作製した。こ
の時、樹脂温度は200℃、射出圧力50kg/c
m2、可塑化背圧40kg/cm2の条件で射出成形を行
った。この時の靴底用熱可塑性樹脂組成物は、胴部、接
地部とも実施例3の組成物を用い、その流動性は、ダイ
直径1mm、ダイ長さ2mmの高化式フローテスターに
より、温度200℃、荷重10kgで測定した流量が、
0.61ml/secであった。
ろ、胴部が柔軟性に富み、長靴として履き心地の良いも
のであった。
少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とする重合
体ブロックAに少なくとも1個のイソプレン化合物を主
体とする重合体ブロックBとからなるブロック共重合体
(但し、該イソプレン化合物の70〜100重量%が
1,4−ミクロ構造を有し、該イソプレン化合物に基づ
く脂肪族二重結合は、少なくとも90%が水素添加さ
れ、該重合体ブロックAは、(a)成分中5〜70重量
%の割合で存在し、且つ該ブロック共重合体は、50,
000〜550,000の重量平均分子量を有する)を
混合することで、ゴム弾性に富み、耐熱性、耐候性、耐
油性および成形加工性に優れる。
出成形靴に用いた場合、ポリプロピレンまたはプロピレ
ンを主体とする共重合体(但し、ダイ直径1mm、ダイ
長さ2mmの高化式フローテスターにより、温度200
℃、荷重10kgで測定した流量が500×10-3〜5
000×10-3ml/secであるポリプロピレン又は
プロピレンを主体とする共重合体が、10〜70重量%
を有する)を加えることで、流動特性を良くして靴底用
射出成形の条件である流量が100×10-3〜2000
×10-3ml/secの範囲内に入いることで、射出成
形性が良く、靴底意匠が鮮明に出て意匠の欠けもなく、
さらに、靴胛被と靴底の接着の良い靴を得ることが出来
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 (a)少なくとも2個のビニル芳香族化
合物を主体とする重合体ブロックAと少なくとも1個の
イソプレン化合物を主体とする重合体ブロックBとから
なるブロック共重合体100重量部(但し、該イソプレ
ン化合物の70〜100重量%が1,4−ミクロ構造を
有し、該イソプレン化合物に基づく脂肪族二重結合は、
少なくとも90%が水素添加され、該重合体ブロックA
は、(a)成分中5〜70重量%の割合で存在し、且つ
該ブロック共重合体は、50,000〜550,000の
重量平均分子量を有する)、(b)非芳香族系ゴム用軟
化剤100〜350重量部、(c)ポリプロピレンまた
はプロピレンを主体とする共重合体20〜80重量部、
(但し、ダイ直径1mm、ダイ長さ2mmの高化式フロ
ーテスターにより、温度200℃、荷重10kgで測定
した流量が500×10-3〜5000×10-3ml/s
ecであるポリプロピレン又はプロピレンを主体とする
共重合体が、10〜70重量%を有する)(d)ポリエ
チレン又はエチレンを主体とする共重合体が、0〜30
0重量部及び、(e)無機充填剤0〜100重量部、よ
りなることを特徴とする靴底用熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項2】 更に、有機パーオキシド及び架橋助剤の
存在下にて、架橋したことを特徴とする請求項1記載の
靴底用熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項3】 更に、ダイ直径1mm、ダイ長さ2mm
の高化式フローテスターにより、温度200℃、荷重1
0kgで測定した流量が100×10-3〜2000×1
0-3ml/secであることを特徴とする請求項1また
は2記載の靴底用熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項4】 請求項1〜3記載の何れか1つの靴底用
熱可塑性樹脂組成物を靴胛被の下面に射出成形し、靴胛
被と一体成形したことを特徴とする靴。 - 【請求項5】 前記靴胛被は、綿、化繊等の織布または
撥水処理加工を施した綿、化繊等の織布であることを特
徴とする請求項4記載の靴。 - 【請求項6】 請求項1〜3記載の何れか1つの靴底用
熱可塑性樹脂組成物を靴下状裏材の外側に射出成形し、
靴下状裏材と一体成形したことを特徴とする長靴。
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