JP2002177007A - 非塩素系の熱可塑性樹脂組成物を用いた射出成型靴 - Google Patents

非塩素系の熱可塑性樹脂組成物を用いた射出成型靴

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JP2002177007A
JP2002177007A JP2000383641A JP2000383641A JP2002177007A JP 2002177007 A JP2002177007 A JP 2002177007A JP 2000383641 A JP2000383641 A JP 2000383641A JP 2000383641 A JP2000383641 A JP 2000383641A JP 2002177007 A JP2002177007 A JP 2002177007A
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mainly composed
thermoplastic resin
composition
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Hiroshi Kodatsu
浩史 古達
Atsushi Shibata
篤史 柴田
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MoonStar Co
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 柔軟性に富み、接着性、耐油性および成形加
工性に優れた非塩素系の熱可塑性樹脂組成物を用いた射
出成形靴に関するものである。 【解決手段】 少なくとも2個のビニル芳香族化合物を
主体とする重合体ブロックCと少なくとも1個のイソプ
レン化合物(脂肪族二重結合を90%水素添加した)を
主体とする重合体ブロックDとからなるブロック共重合
体100重量部、非芳香族系ゴム用軟化剤100〜35
0重量部、ポリプロピレンまたはプロピレンを主体とす
る共重合体20〜80重量部よりなる熱可塑性樹脂組成
物を靴テープ部に射出成型すると共に、前記熱可塑性樹
脂組成物に有機パーオキシド及び架橋助剤の存在下にて
架橋する熱可塑性樹脂組成物を靴底部に射出成形した短
靴及び長靴。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は柔軟性に富み、耐熱性、
耐候性、耐油性および成形加工性に優れた非塩素系の熱
可塑性樹脂組成物を用いた射出成形靴に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、履物用底材のゴム的な材料であ
り、加硫工程を必要としない靴底用射出成形素材とし
て、熱流動特性、成形加工性等のマテリアルパフォーマ
ンスに優れたポリ塩化ビニル(PVC)が多く使用され
てきたが、新たに非塩素系熱可塑性エラストマー(TP
E)が注目されている。
【0003】このような非塩素系熱可塑性エラストマー
には、現在、スチレン系(SBC)、オレフィン系(T
PO)、ウレタン系(TPU)、エステル系(TPE
E)、アミド系(TPAE)など種々の形式のポリマー
が存在する。
【0004】これらのうちで、スチレン系(SBC)熱
可塑性エラストマーは柔軟性に富み、機械的強度等に優
れているため靴底に適する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記ス
チレン系(SBC)ポリマーは、その分子内に共役ジエ
ンとして二重結合を有しているため、耐熱性、耐候性お
よび耐油性に問題がある。水素添加されたスチレン系
(SBC)熱可塑性エラストマーコンパウンドが靴底一
体射出成形できなかったのは、熱流動特性値の低さと接
着性の低さにあった。熱流動特性値が高くないと、射出
成形での流れが十分でない為製品での欠け及び靴胛被素
材の綿布、化繊等の織物の織り間の隙間への樹脂流入不
足により投錨(アンカー)効果が低減し接着力が確保で
きないのである。上記の欠点を改善し、ゴム弾性に富
み、耐熱性、耐候性、耐油性および成形加工性に優れた
非塩素系の熱可塑性樹脂組成物を特開2000−139
503で提案した。特開2000−139503では、
未架橋の熱可塑性樹脂組成物または架橋した熱可塑性樹
脂組成物のいずれかを靴底成型に使用している。未架橋
の熱可塑性樹脂組成物を靴底接地面に使用すると、耐油
性や耐磨耗性が若干劣り学校の上履き靴等には、長期間
床ワックスに接触しながら履かれ磨耗する為に、十分な
耐久性が不足している。一方架橋した熱可塑性樹脂組成
物を靴底接地面に使用すると、耐油性や耐磨耗性が優れ
学校の上履き靴等には十分な耐久性があるが、架橋して
いる為硬度が50度以下に下がらずに踏み付け部が屈曲
し難く、靴底の弾力性も劣っている。可塑剤を増量して
硬度を50度以下にすると、耐磨耗性が低下する。架橋
した熱可塑性樹脂組成物は、射出成形すると射出成形す
る流れに沿って分子が配向して、通常の加圧熱プレス成
型する場合より、硬度が5〜8度上昇する欠点があっ
た。よって、靴底全体に使用すると、硬くなり過ぎて踏
み付け部が屈曲し難く、靴底の弾力性も劣っていた。本
発明は、硬度が柔らかく、熱流動特性値と接着性とをさ
らに改善した未架橋の熱可塑性樹脂組成を、靴底のテー
プ部分である靴胛被の下面に射出成形して靴胛被と一体
成形し、かつ、有機パーオキシド及び架橋助剤の存在下
にて架橋する熱可塑性樹脂組成を、底部分に射出成形し
てテープ部分と一体成形した靴を特徴とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決する為の手段】本発明の靴は、靴胛被の下
面や底周りに射出成型樹脂が一体成型された靴におい
て、靴胛被の底周りのテープ部分、靴胛被の下面部分に
下記A組成物が射出成型され、かつ、靴底部分に下記B
組成物が射出成型されていることを特徴とする。 A組成物: (a)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とす
る重合体ブロックCと、少なくとも1個のイソプレン化
合物を主体とする重合体ブロックDとからなるブロック
共重合体100重量部(但し、該イソプレン化合物の7
0〜100重量%が1,4−ミクロ構造を有し、該イソ
プレン化合物に基づく脂肪族二重結合は、少なくとも9
0%が水素添加され、該重合体ブロックCは、(a)成
分中5〜70重量%の割合で存在し、且つ該ブロック共
重合体は、50,000〜550,000の重量平均分子
量を有する)、(b)非芳香族系ゴム用軟化剤100〜
350重量部、(c)ポリプロピレンまたはプロピレン
を主体とする共重合体20〜80重量部、(但し、ダイ
直径1mm、ダイ長さ2mmの高化式フローテスターに
より、温度200℃、荷重10kgで測定した流量が5
00×10−3〜5000×10−3ml/secであ
るポリプロピレン又はプロピレンを主体とする共重合体
が、10〜70重量%を有する)よりなり、且つダイ直
径1mm、ダイ長さ2mmの高化式フローテスターによ
り、温度200℃、荷重10kgで測定した流量が10
0×10−3〜3000×10−3ml/secであ
り、且つ硬度(JISK6301に定めるスプリング式
硬さ試験(A形)によって測定される)が30〜45度
である熱可塑性樹脂組成物。 B組成物: (a)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とす
る重合体ブロックCと、少なくとも1個のイソプレン化
合物を主体とする重合体ブロックDとからなるブロック
共重合体100重量部(但し、該イソプレン化合物の7
0〜100重量%が1,4−ミクロ構造を有し、該イソ
プレン化合物に基づく脂肪族二重結合は、少なくとも9
0%が水素添加され、該重合体ブロックCは、(a)成
分中5〜70重量%の割合で存在し、且つ該ブロック共
重合体は、50,000〜550,000の重量平均分子
量を有する)、(b)非芳香族系ゴム用軟化剤100〜
350重量部、(c)ポリプロピレンまたはプロピレン
を主体とする共重合体20〜80重量部、(但し、ダイ
直径1mm、ダイ長さ2mmの高化式フローテスターに
より、温度200℃、荷重10kgで測定した流量が5
00×10−3〜5000×10−3ml/secであ
るポリプロピレン又はプロピレンを主体とする共重合体
が、10〜70重量%を有する)よりなり、さらに有機
パーオキシド及び架橋助剤の存在下にて架橋し、且つダ
イ直径1mm、ダイ長さ2mmの高化式フローテスター
により、温度200℃、荷重10kgで測定した流量が
100×10−3〜2000×10−3ml/secで
あり、且つ硬度(JISK6301に定めるスプリング
式硬さ試験(A形)によって測定される)が50〜65
度である熱可塑性樹脂組成物。
【0007】本発明の靴は、靴下状の裏材の外側に射出
成型樹脂が一体成型された靴において、前記インナー部
材の外側に下記A組成物が射出成型され、かつ、靴底部
分に下記B組成物を射出成形されていることを特徴とす
る。 A組成物: (a)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とす
る重合体ブロックCと少なくとも1個のイソプレン化合
物を主体とする重合体ブロックDとからなるブロック共
重合体100重量部(但し、該イソプレン化合物の70
〜100重量%が1,4−ミクロ構造を有し、該イソプ
レン化合物に基づく脂肪族二重結合は、少なくとも90
%が水素添加され、該重合体ブロックCは、(a)成分
中5〜70重量%の割合で存在し、且つ該ブロック共重
合体は、50,000〜550,000の重量平均分子量
を有する)、(b)非芳香族系ゴム用軟化剤100〜3
50重量部、(c)ポリプロピレンまたはプロピレンを
主体とする共重合体20〜80重量部、(但し、ダイ直
径1mm、ダイ長さ2mmの高化式フローテスターによ
り、温度200℃、荷重10kgで測定した流量が50
0×10−3〜5000×10−3ml/secである
ポリプロピレン又はプロピレンを主体とする共重合体
が、10〜70重量%を有する)よりなり、且つダイ直
径1mm、ダイ長さ2mmの高化式フローテスターによ
り、温度200℃、荷重10kgで測定した流量が10
0×10−3〜3000×10−3ml/secであ
り、且つ硬度(JISK6301に定めるスプリング式
硬さ試験(A形)によって測定される)30〜45度を
有する部材である熱可塑性樹脂組成物。 B組成物: (a)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とす
る重合体ブロックCと少なくとも1個のイソプレン化合
物を主体とする重合体ブロックDとからなるブロック共
重合体100重量部(但し、該イソプレン化合物の70
〜100重量%が1,4−ミクロ構造を有し、該イソプ
レン化合物に基づく脂肪族二重結合は、少なくとも90
%が水素添加され、該重合体ブロックCは、(a)成分
中5〜70重量%の割合で存在し、且つ該ブロック共重
合体は、50,000〜550,000の重量平均分子量
を有する)、(b)非芳香族系ゴム用軟化剤100〜3
50重量部、(c)ポリプロピレンまたはプロピレンを
主体とする共重合体20〜80重量部、(但し、ダイ直
径1mm、ダイ長さ2mmの高化式フローテスターによ
り、温度200℃、荷重10kgで測定した流量が50
0×10−3〜5000×10−3ml/secである
ポリプロピレン又はプロピレンを主体とする共重合体
が、10〜70重量%を有する)よりなり、さらに有機
パーオキシド及び架橋助剤の存在下にて架橋し、且つダ
イ直径1mm、ダイ長さ2mmの高化式フローテスター
により、温度200℃、荷重10kgで測定した流量が
100×10−3〜2000×10−3ml/secで
あり、且つ硬度(JISK6301に定めるスプリング
式硬さ試験(A形)によって測定される)50〜65度
を有する部材である熱可塑性樹脂組成物。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の熱可塑性樹脂組成物の構
成について各成分毎に説明する。また、前記組成物を用
いた靴の製造について説明する。本発明の熱可塑性樹脂
組成物に要求される粘度特性としては、ダイ直径1m
m、ダイ長さ2mmの高化式フローテスターにより、温
度200℃、荷重10kgで測定した流量が100×1
0−3〜3000×10−3ml/secであることを
特徴とする。粘度特性を限定した理由としては流量が1
00×10−3ml/secより少なければ靴底の射出
成形の際、熱可塑性樹脂組成物の流れが悪く、靴底意匠
欠けの要因となり、さらに、投錨(アンカー)効果が得ら
れないので靴胛被と靴底の接着力が確保できない。従っ
て、靴底剥がれの原因となる。又、流量が3000×1
0−3ml/secよりも多ければ、モールド隙間から
バリが発生したり、ヒケが発生するので外観不良とな
る。
【0009】[熱可塑性樹脂組成]本発明の組成物の一
成分として用い得る(a)成分は、少なくとも2個のビ
ニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックCと、少
なくとも1個のイソプレン化合物を主体とする重合体ブ
ロックDとからなるブロック共重合体を水素添加して得
られるものであり、例えばC−D−C、D−C−D−
C、C−D−C−D−C等の構造を有するビニル芳香族
化合物−イソプレン化合物ブロック共重合体の水素添加
されたものである。
【0010】さらに、ブロック構造について言及する
と、少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とする
重合体ブロックCは、ビニル芳香族化合物のホモ重合
体、あるいは、ビニル芳香族化合物を50重量%超、好
ましくは70重量%以上含有する共重合体により構成さ
れているものである。また、少なくとも1個のイソプレ
ン化合物を主体とする重合体ブロックDは、イソプレン
化合物のホモ重合体、あるいは、イソプレン化合物を5
0重量%超、好ましくは70重量%以上含有する共重合
体により構成されているものである。
【0011】又、これらの少なくとも2個のビニル芳香
族化合物を主体とする重合体ブロックCおよび少なくと
も1個のイソプレン化合物を主体とする重合体ブロック
Dは、それぞれの重合体ブロック中の分子鎖分布につい
ては、とくに制限されるものではなく、例えばランダ
ム、テーパード(分子鎖中に沿ってモノマー成分が増加
または減少するもの)、一部ブロック状またはこれらの
任意の組み合わせでなっていてもよい。重合体ブロック
Cに含まれるビニル芳香族化合物としては、例えばスチ
レン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−第三
ブチルスチレン等のうちから1種または2種以上が選択
でき、中でもスチレンが最も好ましい。
【0012】この(a)成分における重合体ブロックC
の含有量は、例えば5〜70重量%であり、好ましくは
10〜60重量%、さらに好ましくは15〜40重量%
である。重合体ブロックCの含有量が5重量%未満であ
ると、必要なゴム弾性が得られない。逆に70重量%を
越えると、硬くなりすぎる傾向がある。ここで、重合体
ブロックDに含まれるイソプレン化合物は、1,4−ミ
クロ構造が70〜100重量%でなければならない。
1,4−ミクロ構造が70重量%未満の場合には、オイ
ルがブリードするので好ましくない。好ましくは90〜
100重量%である。なお、イソプレンの1,4−ミク
ロ構造とは、具体的に次の構造を意味するものとする。
【0013】
【化1】
【0014】ここで、イソプレン化合物に基づく脂肪族
二重結合は、少なくとも90%が水素添加されていなけ
ればならない。このように水素添加することにより、イ
ソプレン化合物を主体とする重合体ブロックを形態的に
オレフィン性化合物重合体ブロックに変換させることが
できる。また、この値を規定した理由は、90%未満で
は、エチレン・プロピレンの交互共重合性が失われ、オ
レフィン性が損なわれて熱可塑性樹脂への熱融着性が劣
るので好ましくない。また耐候性が劣るので好ましくな
い。
【0015】本発明の組成物の一成分である上記の
(a)成分は、重量平均分子量が50,000〜55
0,000、好ましくは50,000〜400,000
の範囲がよい。重量平均分子量が50,000未満であ
ると樹脂組成物の機械的強度が劣るため好ましくない。
また逆に550,000を超えると、成形加工性が劣る
ため好ましくない。(a)成分の分子量分布(重量平均
分子量Mw/数平均分子量Mn)は、10以下がよく、
好ましくは5以下、さらに好ましくは2以下である。
【0016】本発明の組成物における(b)成分は、非
芳香族系ゴム用軟化剤である。具体的には、プロセスオ
イル、鉱物油系ゴム用軟化剤、アロマ系オイル、流動パ
ラフィン、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル等が
包含される。中でも好ましくは、非芳香族系ゴム軟化剤
であり、さらに好ましくは流動パラフィン、パラフィン
系オイル、ナフテン系オイルである。オイルの重量平均
分子量は、100〜2,000が好ましい。このオイル
成分は、組成物の柔軟性をコントロールし易くすること
に寄与し、また従来のように、成形品にオイルがブリー
ドすることがない。(b)成分の配合量は、(a)成分
100重量部に対して、100重量部以上、350重量
部以下である。
【0017】本発明の組成物における(c)成分は、ポ
リプロプレン又はプロピレンを主体とする共重合体であ
る。具体的には、ホモタイプのポリプロピレン、もしく
は、プロピレンと他の少量のα−オレフィン、例えば1
−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等
とのブロック、ランダムのいずれかの共重合体を用いる
ことができる。中でも好ましくはポリプロピレン樹脂で
ある。但し、ダイ直径1mm、ダイ長さ2mmの高化式
フローテスターにより、温度200℃、荷重10kgで
測定した流量が500×10−3〜5000×10−3
m1/secであるポリプピレン又はプロピレンを主体
とする共重合体が10〜70重量%を有する。(c)成
分の配合量は、(a)成分100重量部に対して、20
重量部以上、80重量部以下である。20重量部未満で
は、成形性が悪化し、80重量部を超えると柔軟性が失
われる。
【0018】ポリプロピレンの使用量の調整を行うこと
で更に優れた射出成形性を有することができる。
【0019】前記熱可塑性樹脂組成物を有機パーオキシ
ド及び架橋助剤の存在下にて、架橋するための有機パー
オキシド及び架橋助剤について述べる。有機パーオキシ
ドとしては、例えば、ジクミルパーオキシド、ジ−te
rt−ブチルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5
−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5
−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルパーオ
シ)ヘキシン−3、1,3−ビス(tert−ブチルパ
ーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(te
rt−ブチルパーオキシ)−3、3,5−トリメチルシ
クロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(tert−
ブチルパーオキシ)バレレート、ベンゾイルパーオキシ
ド、p−クロロベンゾイルパーオキシド、2,4−ジク
ロロベンゾイルパーオキシド、tert−ブチルパーオ
キシベンゾエート、tret−ブチルパーオキシイソプ
ロピルカーボネート、ジアセチルパーオキシド、ラウロ
イルパーオキシド、tert−ブチルクミルパーオキシ
ド等を挙げることができる。これらのうちで、臭気性、
着色性、スコーチ安全性の観点から、2,5−ジメチル
−2,5−ジ−(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチル
パーオキシ)ヘキシン−3が特に好ましい。
【0020】有機パーオキシドの配合量は、上記の成分
(a)〜(c)の配合割合、特に得られる熱可塑性エラ
ストマーの品質を考慮して決定されるが、上記の成分
(a)〜(c)の合計100重量部に対して、0.1〜
3.0重量部である。上記上限を超えては、成形性が悪
くなり、上記下限未満では、架橋を充分達成できず、得
られるエラストマーの耐熱性、機械強度が低い。
【0021】架橋助剤は、本発明のエラストマー組成物
の製造法において、上記有機パーオキシドによる架橋処
理に際して配合することができ、これにより均一かつ効
率的な架橋反応を行うことができる。架橋助剤として
は、例えば、ジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレー
ト、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレン
グリコールジメタクリレート、トリエチレングリコール
ジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリ
レート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、
アリルメタクリレートのような多官能性メタクリレート
モノマー、ビニルブチラート又はビニルスチアレートの
ような多官能ビニルモノマーを配合することができる。
上記の架橋助剤のうち、トリエチレングリコールジメタ
クリレートが好ましい。パーオキシド可溶化作用を有
し、パーオキシドの分散助剤として働くため、熱処理に
よる架橋が均一かつ効果的になされる。該架橋助剤の配
合量も、上記の成分(a)〜(c)の配合割合、特に得
られる熱可塑性エラストマーの品質を考慮して決定され
るが、上記の成分(a)〜(c)の合計100重量部に
対して、0.2〜10重量部である。上記上限を超えて
は、自己重合性により架橋の度合いが低下して効果が得
られなくなり、上記下限未満では、該物質の効果を十分
達成できない。
【0022】なお、本発明の熱可塑性樹脂組成物は上記
の成分の外に用途に応じて、各種のブロッキング防止
剤、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、
滑剤、結晶核剤、着色剤等を含有することも可能であ
る。ここで、酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ
−tert−p−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ
−tert−ブチルフェノール、2,4−ジメチル−6
−tert−ブチルフェノール、4,4−ジヒドロキシ
ジフェニル、トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5
−tert−ブチルフェニル)ブタンなどのフェノール
系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤、チオエーテ
ル系酸化防止剤等が挙げられる。このうちフェノール系
酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤が特に好まし
い。酸化防止剤は、上記の成分(a)〜(c)の合計1
00重量部に対して、上限が3.0重量部、好ましくは
1.0重量部である。
【0023】本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法
は、通常の樹脂組成物の製造あるいはゴム組成物の製造
に際して用いられる方法が採用でき、単軸押出機、二軸
押出機、バンバリーミキサー、加熱ロール、各種ニーダ
ー等の溶融混練機を用いて各成分を均一に複合化するこ
とにより製造できる。加工機機の設定温度は150℃〜
300℃の中から任意に選ぶことができ、その製造方法
になんら制限はない。
【0024】[靴の製造]前記熱可塑性樹脂組成物を組
み合わせて靴を成形する手段について述べる。本発明の
熱可塑性樹脂組成物は、靴胛被を有する靴底及び長靴に
おける靴底及び胴(甲を含む)部分の材料として用いら
れる。先ず、靴胛被を有する靴底の場合、靴胛被を吊り
込んだラストと、サイドモールドと、ソールモールドと
を組み合わせて少なくとも靴底及びテープ成形空禍部と
を形成し、靴底成形空禍部に本発明のB組成物を射出
し、テープ成形空禍部に本発明のA組成物を射出して、
靴底とテープと靴胛被とを一体化して靴を得る。靴胛被
としては、アンカー効果に優れた織布、不織布、編布等
を用いるが、本発明の熱可塑性樹脂組成物であるA組成
物は、流動性がよいので、前記靴胛被に撥水処理加工を
施したものも使用できる。
【0025】長靴の場合は、本体ラストモールドに靴下
状裏材を被覆させ、次ぎに本体ラストモールドの胴部装
着部に筒状の胴部を装着し、次いで前記胴部を装着させ
た本体ラストモールドとサイドモールドとボトムモール
ドとを組み合わせて少なくとも靴底及び胴部成形空禍部
とを形成し、靴底成形空禍部に本発明のB組成物を射出
し、胴部成形空禍部に本発明のA組成物を射出して、靴
底と胴部と靴下状裏材とを一体化して長靴を得る。靴下
状裏材としては、織布、編布、人工皮革、合成皮革など
を使用する。
【0026】
【作用】少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体と
する重合体ブロックCに少なくとも1個のイソプレン化
合物を主体とする重合体ブロックDとからなるブロック
共重合体(但し、該イソプレン化合物の70〜100重
量%が1,4−ミクロ構造を有し、該イソプレン化合物
に基づく脂肪族二重結合は、少なくとも90%が水素添
加され、該重合体ブロックCは、(a)成分中5〜70
重量%の割合で存在し、且つ該ブロック共重合体は、5
0,000〜550,000の重量平均分子量を有する)
を混合することで、ゴム弾性に富み、耐熱性、耐候性、
耐油性および成形加工性に優れた非塩素系の熱可塑性樹
脂組成物を提供することが出来る。
【0027】また、ポリプロピレンまたはプロピレンを
主体とする共重合体(但し、ダイ直径1mm、ダイ長さ
2mmの高化式フローテスターにより、温度200℃、
荷重10kgで測定した流量が500×10−3〜50
00×10−3ml/secであるポリプロピレン又は
プロピレンを主体とする共重合体が、10〜70重量%
を有する)を加えることで靴底用熱可塑性樹脂組成物の
流動特性を良くして靴底用射出成形の条件である、流量
が100×10−3〜3000×10−3ml/sec
の範囲内に入れることができ、靴胛被と靴底の接着の良
い靴を得ることが出来る。
【0028】有機パーオキシド及び架橋助剤の存在下に
て架橋する熱可塑性樹脂B組成物は、射出成形すると射
出成形する流れに沿って分子が配向して、通常の加圧熱
プレス成型する場合より、硬度が5〜8度上昇する。よ
って、靴底全体に使用すると、硬くなり過ぎて踏み付け
部が屈曲し難く、靴底の弾力性も劣っている。本発明
は、硬度が柔らかく、熱流動特性が良く、靴胛被と靴底
の接着性もさらに改善した未架橋の熱可塑性樹脂A組成
を、靴底のテープ部分である靴胛被の下面に射出成形し
て靴胛被と一体成形し、かつ、有機パーオキシド及び架
橋助剤の存在下にて架橋する熱可塑性樹脂B組成を、底
部分に射出成形してテープ部分と一体成形する。架橋す
る熱可塑性樹脂B組成は、架橋する為に、硬度が硬く、
熱流動特性が若干良くないが、耐油性、耐磨耗性、耐マ
ーキング性が良くなる。よって、靴底部にのみ、架橋す
る熱可塑性樹脂B組成は射出成形する。
【0029】
【実施例】以下実施例、比較例を用いて本発明の熱可塑
性樹脂組成物を具体的に説明する。本発明の熱可塑性樹
脂組成物はこれらに限定されるものではない。表1に実
施例1,2の熱可塑性樹脂組成物の配合及び諸物性を示
す。ここで、表1に記載する各成分としては、以下のも
のを用いた。 成分(a): 製品名:セプトン4055製造会社名:クラレ社製スチ
レンの含有量:30重量%イソプレンの含有量:70重
量%重量平均分子量:260,000分子量分布:1.
3水素添加率:90%以上 成分(b): 製品名:ダイアナプロセスオイルPW−90製造会社
名:出光石油化学社製種類:パラフィン系オイル重量平
均分子量:540芳香族成分の含有量:0.1%以下成
分(c): 種類:ポリプロピレン溶融粘度:21×10−3ml/
sec 架橋剤: 製品名:パーヘキサ25B製造会社名:日本油脂社製 種類:2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペロ
オキシ)−ヘキサン 架橋助剤: 製品名:NKエステル3G製造会社名:新中村化学社製 種類:トリエチレングリコールジメタクリレート 抗酸化剤: 製品名:PEP−36製造会社名:旭電化社製
【0030】
【表1】
【0031】(評価方法)ここで、表1の*1〜*7ま
での物性の評価方法は以下の通りである。 *1はJIS−K6253で測定した。 *2はJIS−K6251で測定した。 *3は高化式フローテスターで温度200℃、荷重10
kgの流量を測定した。 *4はJIS3号油に40℃、22時間浸せき後の体積
と重量変化率を測定した。 *5はJIS−K6256で測定した。 *6はJIS−K6254で測定した。 *7は試験片を塩化ビニル性の床又は体育館床に激しく
擦りマーキング性を目視する。
【0032】表1から、実施例1に示す本発明の熱可塑
性樹脂B組成物は、硬度が硬く、耐油性、耐磨耗性、耐
マーキング性が良いが、熱流動特性が若干良くないの
で、靴底部に射出成形する。実施例2に示す本発明の熱
可塑性樹脂A組成物は、さらに実施例1より硬度が柔ら
かく、熱流動特性が良く、靴胛被と靴底の接着性も良好
で、靴テープ部に射出成形する。実施例2は、ポリプロ
ピレンの使用量の調整を行うことで更に優れた射出成形
性を有することができる。
【0033】上記実施例の熱可塑性樹脂組成物を用い
て、カジュアルシューズと長靴を成形したので、以下説
明する。 [布靴の作製]胛被材としては、表布にフッ素撥水処理
を施した木綿(ポンジ14号晒)を用い、ゴム糊で裏布
の木綿(細綾65号)と貼合わせ、それを胛被形状の各
部位に裁断した後に縫製を行い靴胛被を得た。
【0034】ソールモールドとダミーモールドとを型組
することによって靴接地底成型用空隙を形成させて、そ
こに熱可塑性樹脂B組成物(実施例1)を射出注入して
接地底を成形した後、ダミーモールドを除去したソール
モールドと前記裏布を装着した80℃のラストモールド
及びサイドモールドとを型組することによって靴テープ
成型用空隙を形成させて、そこに踏付部後方に設けた射
出口から熱可塑性樹脂A組成物(実施例2)を樹脂温度
210℃、マイクロ圧力7.5kg/cm2の条件で射
出注入して、靴底と靴テープと靴胛被とを一体成形した
後、冷却、脱型を行い非塩素系エラストマーによるカジ
ュアルシューズを作製した。
【0035】この時の熱可塑性樹脂組成物は、靴底部に
は実施例1を用い、その流動性は、ダイ直径1mm、ダ
イ長さ2mmの高化式フローテスターにより、温度20
0℃、荷重10kgで測定した流量が、0.82ml/
secであった。靴テープ部には実施例2を用い、その
流動性は、ダイ直径1mm、ダイ長さ2mmの高化式フ
ローテスターにより、温度200℃、荷重10kgで測
定した流量が、2.15ml/secであった。
【0036】当製品の靴テープ部と靴胛被の接着力は平
均2.5KN/mであり(靴底の接着に必要な接着力は
平均2.0KN/m以上)靴としての耐久性に優れるも
のであった。また、当製品の靴底を塩化ビニル製の床と
体育館床でマーキングテスト(靴底を床に数回擦り付け
て床を汚さないかを調べるテスト)を行ったところ、問
題なかった。
【0037】[長靴の作製]先ず、長靴の形状、サイズ
に応じて適宜大きさの円周を有する連続筒状の綿糸をサ
イズに合わせて裁断し、裁断部をオーバーロックミシン
にて縫合して裏布を得た。
【0038】ソールモールドとダミーモールドとを型組
することによって長靴接地底成型用空隙を形成させて、
そこに熱可塑性樹脂B組成物(実施例1)を射出注入し
て接地底を成形した後、ダミーモールドを除去したソー
ルモールドと前記裏布を装着した50℃のラストモール
ド及びサイドモールドとを型組することによって長靴胴
成型用空隙を形成させて、そこに踏付部後方に設けた射
出口から熱可塑性樹脂A組成物(実施例2)を射出注入
して、冷却、脱型を行い非塩素系エラストマーによる長
靴を作製した。この時、樹脂温度は200℃、射出圧力
50kg/cm2、可塑化背圧40kg/cm2の条件で
射出成形を行った。
【0039】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、少なく
とも2個のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロ
ックCに少なくとも1個のイソプレン化合物を主体とす
る重合体ブロックDとからなるブロック共重合体(但
し、該イソプレン化合物の70〜100重量%が1,4
−ミクロ構造を有し、該イソプレン化合物に基づく脂肪
族二重結合は、少なくとも90%が水素添加され、該重
合体ブロックCは、(a)成分中5〜70重量%の割合
で存在し、且つ該ブロック共重合体は、50,000〜
550,000の重量平均分子量を有する)を混合する
ことで、ゴム弾性に富み、耐熱性、耐候性、耐油性およ
び成形加工性に優れる。
【0040】本発明の熱可塑性樹脂組成物を、射出成形
靴に用いた場合、ポリプロピレンまたはプロピレンを主
体とする共重合体を加えることで、流動特性を良くして
靴底用射出成形の条件である流量が100×10−3〜
3000×10−3ml/secの範囲内に入いること
で、射出成形性が良く、靴底意匠が鮮明に出て意匠の欠
けもなく、さらに、靴胛被と靴底の接着の良い靴を得る
ことが出来る。
【0041】架橋剤を添加しない熱可塑性樹脂A組成物
は、熱流動特性を良く、靴胛被との接着性も良いので、
靴底のテープ部分である靴胛被の下面に射出成形して靴
胛被と一体成形するのに最適である。架橋剤を添加する
熱可塑性樹脂B組成物は、耐磨耗性、耐マーキング性、
耐油性が良いので、底部分の接地面側に射出成形してテ
ープ部分と一体成形するのに最適である。これらを組み
合わせることにより、靴胛被との接着性が良く、柔軟性
があり、靴底の耐久性が加硫ゴム底並で、耐候性に優れ
た射出成型靴が出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 53/00 C08L 53/00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 靴胛被の下面や底周りに射出成型樹脂が
    一体成型された靴において、靴胛被の底周りのテープ部
    分、靴胛被の下面部分に下記A組成物が射出成型され、
    且つ、靴底部分に下記B組成物が射出成型されているこ
    とを特徴とする靴。 A組成物: (a)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とす
    る重合体ブロックCと、少なくとも1個のイソプレン化
    合物を主体とする重合体ブロックDとからなるブロック
    共重合体100重量部(但し、該イソプレン化合物の7
    0〜100重量%が1,4−ミクロ構造を有し、該イソ
    プレン化合物に基づく脂肪族二重結合は、少なくとも9
    0%が水素添加され、該重合体ブロックCは、(a)成
    分中5〜70重量%の割合で存在し、且つ、該ブロック
    共重合体は、50,000〜550,000の重量平均分
    子量を有する)、(b)非芳香族系ゴム用軟化剤100
    〜350重量部、(c)ポリプロピレンまたはプロピレ
    ンを主体とする共重合体20〜80重量部、(但し、ダ
    イ直径1mm、ダイ長さ2mmの高化式フローテスター
    により、温度200℃、荷重10kgで測定した流量が
    500×10−3〜5000×10−3ml/secで
    あるポリプロピレン又はプロピレンを主体とする共重合
    体が、10〜70重量%を有する)よりなり、且つ、ダ
    イ直径1mm、ダイ長さ2mmの高化式フローテスター
    により、温度200℃、荷重10kgで測定した流量が
    100×10−3〜3000×10−3ml/secで
    あり、且つ、硬度(JISK6301に定めるスプリン
    グ式硬さ試験(A形)によって測定される)が30〜4
    5度である熱可塑性樹脂組成物。 B組成物: (a)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とす
    る重合体ブロックCと、少なくとも1個のイソプレン化
    合物を主体とする重合体ブロックDとからなるブロック
    共重合体100重量部(但し、該イソプレン化合物の7
    0〜100重量%が1,4−ミクロ構造を有し、該イソ
    プレン化合物に基づく脂肪族二重結合は、少なくとも9
    0%が水素添加され、該重合体ブロックCは、(a)成
    分中5〜70重量%の割合で存在し、且つ該ブロック共
    重合体は、50,000〜550,000の重量平均分子
    量を有する)、(b)非芳香族系ゴム用軟化剤100〜
    350重量部、(c)ポリプロピレンまたはプロピレン
    を主体とする共重合体20〜80重量部、(但し、ダイ
    直径1mm、ダイ長さ2mmの高化式フローテスターに
    より、温度200℃、荷重10kgで測定した流量が5
    00×10−3〜5000×10−3ml/secであ
    るポリプロピレン又はプロピレンを主体とする共重合体
    が、10〜70重量%を有する)よりなり、さらに有機
    パーオキシド及び架橋助剤の存在下にて架橋し、且つ、
    ダイ直径1mm、ダイ長さ2mmの高化式フローテスタ
    ーにより、温度200℃、荷重10kgで測定した流量
    が100×10−3〜2000×10−3ml/sec
    であり、且つ、硬度(JISK6301に定めるスプリ
    ング式硬さ試験(A形)によって測定される)が50〜
    65度である熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 靴下状の裏材の外側に射出成型樹脂が一
    体成型された長靴において、前記インナー部材の外側に
    下記A組成物が射出成型され、かつ、靴底部分に下記B
    組成物を射出成形されていることを特徴とする長靴。 A組成物: (a)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とす
    る重合体ブロックCと、少なくとも1個のイソプレン化
    合物を主体とする重合体ブロックDとからなるブロック
    共重合体100重量部(但し、該イソプレン化合物の7
    0〜100重量%が1,4−ミクロ構造を有し、該イソ
    プレン化合物に基づく脂肪族二重結合は、少なくとも9
    0%が水素添加され、該重合体ブロックCは、(a)成
    分中5〜70重量%の割合で存在し、且つ該ブロック共
    重合体は、50,000〜550,000の重量平均分子
    量を有する)、(b)非芳香族系ゴム用軟化剤100〜
    350重量部、(c)ポリプロピレンまたはプロピレン
    を主体とする共重合体20〜80重量部、(但し、ダイ
    直径1mm、ダイ長さ2mmの高化式フローテスターに
    より、温度200℃、荷重10kgで測定した流量が5
    00×10−3〜5000×10−3ml/secであ
    るポリプロピレン又はプロピレンを主体とする共重合体
    が、10〜70重量%を有する)よりなり、且つダイ直
    径1mm、ダイ長さ2mmの高化式フローテスターによ
    り、温度200℃、荷重10kgで測定した流量が10
    0×10−3〜3000×10−3ml/secであ
    り、且つ硬度(JISK6301に定めるスプリング式
    硬さ試験(A形)によって測定される)30〜45度を
    有する部材である熱可塑性樹脂組成物。 B組成物: (a)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とす
    る重合体ブロックCと、少なくとも1個のイソプレン化
    合物を主体とする重合体ブロックDとからなるブロック
    共重合体100重量部(但し、該イソプレン化合物の7
    0〜100重量%が1,4−ミクロ構造を有し、該イソ
    プレン化合物に基づく脂肪族二重結合は、少なくとも9
    0%が水素添加され、該重合体ブロックCは、(a)成
    分中5〜70重量%の割合で存在し、且つ該ブロック共
    重合体は、50,000〜550,000の重量平均分子
    量を有する)、(b)非芳香族系ゴム用軟化剤100〜
    350重量部、(c)ポリプロピレンまたはプロピレン
    を主体とする共重合体20〜80重量部、(但し、ダイ
    直径1mm、ダイ長さ2mmの高化式フローテスターに
    より、温度200℃、荷重10kgで測定した流量が5
    00×10−3〜5000×10−3ml/secであ
    るポリプロピレン又はプロピレンを主体とする共重合体
    が、10〜70重量%を有する)よりなり、さらに有機
    パーオキシド及び架橋助剤の存在下にて架橋し、且つダ
    イ直径1mm、ダイ長さ2mmの高化式フローテスター
    により、温度200℃、荷重10kgで測定した流量が
    100×10-3〜2000×10-3ml/secであ
    り、且つ硬度(JISK6301に定めるスプリング式
    硬さ試験(A形)によって測定される)50〜65度を
    有する部材である熱可塑性樹脂組成物。
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