JP3526145B2 - サ−マルプロッタ - Google Patents

サ−マルプロッタ

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JP3526145B2
JP3526145B2 JP21327696A JP21327696A JP3526145B2 JP 3526145 B2 JP3526145 B2 JP 3526145B2 JP 21327696 A JP21327696 A JP 21327696A JP 21327696 A JP21327696 A JP 21327696A JP 3526145 B2 JP3526145 B2 JP 3526145B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、各色毎に製版用
版下透明感熱記録フイルムを作成するサ−マルプロッタ
に関するものである。 【0002】 【従来の技術】例えば、服飾用生地等の捺染に使用する
製版用版下フイルムを作成するときは、生地のカラ−図
案をスキャナで読み取り、読み取った画像情報をパソコ
ン等で特色に色分解し、特色分解した画像情報をイメ−
ジセッタ−に出力する。イメ−ジセッタ−は送られた画
像情報により銀塩系フイルムに一色の画像情報を記録し
たのち現像工程や定着,乾燥工程を経て製版用版下フイ
ルムを形成している。また、感熱発色するフイルムをサ
−マルプロッタで発色させて一色の画像を形成する方法
も採用されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記のように銀塩系フ
イルムを使用して製版用版下フイルムを形成している
と、製造工程に現像や定着,乾燥の工程が必要であり、
多くの時間がかかるとともに使用済みの現像液や定着液
の処理が容易でなかった。 【0004】感熱発色するフイルムをサ−マルプロッタ
で発色させて一色の画像を形成する方法は現像や定着な
しで版下フイルムを形成することができる。この方法で
特色分解した各画像の版下フイルムを作成する場合、各
色毎にフイルムに形成された画像の版間誤差は極力小さ
くする必要がある。例えば通常のA0サイズのサ−マル
プロッタを使用して各色毎の版下フイルムを形成する
と、版間誤差は形成する画像の印字率によって変化する
が、主走査方向に対するサ−マルヘッドのたわみ等によ
るヘッド位置変動等により2〜3mm程度の版間誤差が
生じる。このように大きな版間誤差が生じると、生地の
カラ−図案等の色ずれが生じてしまい、版下フイルムと
しては使用することはできなくなってしまう。 【0005】この発明はかかる短所を改善するためにな
されたものであり、各色毎の版間誤差を極力低減して、
良質な画像を記録することができるサ−マルプロッタを
得ることを目的とするものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】この発明に係るサ−マル
プロッタは、服飾用生地等の捺染に使用する各色毎に製
版用版下透明感熱記録フイルムを作成するサ−マルプロ
ッタであって、ロ−ルフイルム保持部と画像記録部とフ
イルム駆動部及び切断部とを有し、ロ−ルフイルム保持
部はロ−ル状の透明感熱記録フイルムを保持し、画像記
録部はロ−ルフイルム保持部から送られた透明感熱記録
フイルムに画像情報を記録するものであり、複数のサ−
マルヘッドと均熱部とプラテンロ−ラとバックアップロ
−ラとディスクブレ−キ及び加圧調整機構部とを有し、
複数のサ−マルヘッドは長手方向に直列に配置され、均
熱部はサ−マルヘッドの上部に取り付けられ、放熱フィ
ンを有する放熱ブロックと、サ−マルヘッドの長手方向
に沿って放熱ブロック内に挿入されたヒ−トパイプとを
有し、プラテンロ−ラは硬さが30〜70度の軟質ゴムから
なり、バックアップロ−ラはプラテンロ−ラのサ−マル
ヘッドとの圧接位置と相対する位置でプラテンロ−ラに
圧接し、ディスクブレ−キに連結され、加圧調整機構部
はサ−マルヘッドの上部に設けられ、サ−マルヘッドと
プラテンロ−ラとの間の加圧力を調整し、フイルム駆動
部はサ−マルヘッド部の下流側に設けられ、サ−マルヘ
ッド部から送り出される透明感熱記録フイルムを駆動搬
送するものであり、フイルム駆動ロ−ラと加圧ロ−ラと
押えロ−ラ及び加圧・解除機構部とを有し、フイルム駆
動ロ−ラは鋼製の中空パイプで形成され、表面にサンド
ペーパのような微細な突起がちりばめられ、押えロ−ラ
は、フイルム駆動ロ−ラに対する加圧ロ−ラの圧接位置
と相対する位置でフイルム駆動ロ−ラに圧接され、加圧
・解除機構部は加圧ロ−ラをフイルム駆動ロ−ラに圧接
し、その圧接を解除するものであり、加圧ロ−ラに連結
した揺動レバ−と、揺動レバ−を回動するカムと、カム
を回動する加圧・解除レバ−を有し、揺動レバーで加圧
ローラをフイルム駆動ロ−ラに圧接するとき、サ−マル
プロッタの電源スイッチをオンにし、フイルム駆動ロ−
ラに対する加圧ローラの圧接を解除するとき、電源スイ
ッチをオフにし、切断部は画像情報が記録された透明感
熱記録フイルムを所定の長さで切断することを特徴とす
る。 【0007】 【発明の実施の形態】この発明のサ−マルプロッタは、
ロ−ルフイルム保持部と画像記録部とフイルム駆動部及
び切断部とを有する。ロ−ルフイルム保持部は製版用版
下フイルムとして使用される、例えば、A0幅のサイズ
の透明感熱記録フイルムのロ−ルを保持している。画像
記録部は記録部と保持部とプラテンロ−ラとバックアッ
プロ−ラとディスクブレ−キ及び加圧調整機構部とを有
し、ロ−ルフイルム保持部から送られた透明感熱記録フ
イルムに画像情報を記録する。フイルム駆動部はフイル
ム駆動ロ−ラと加圧ロ−ラと押えロ−ラ及び加圧・解除
機構部とを有し、画像記録部から送り出される透明感熱
記録フイルムに一定の張力を与えながら搬送する。 【0008】版下用の画像を記録する画像記録部の記録
部は複数例えば3個のサ−マルヘッドが主走査方向に直
列に配置されている。複数のサ−マルヘッドを保持する
保持部は放熱フィンを有する放熱ブロックがサ−マルヘ
ッドの上部に設けられ、この放熱ブロック内にはサ−マ
ルヘッドの長手方向に沿ってヒ−トパイプが挿入されて
固定されている。この記録部のサ−マルヘッドの記録面
すなわち透明感熱記録フイルムとの接触面に圧接するよ
うに硬さが30〜70度の軟質ゴムからなるプラテンロ−ラ
が設けられ、プラテンロ−ラの記録部との圧接位置と相
対する反対側の位置にバックアップロ−ラが設けられて
いる。このバックアップロ−ラの回転軸はディスクブレ
−キに連結されている。加圧調整機構部は主走査方向に
沿って保持部の上部に設けられ、サ−マルヘッドとプラ
テンロ−ラとの間の加圧力を調整する。 【0009】フイルム駆動部のフイルム駆動ロ−ラは鋼
製の中空パイプで形成され、表面には例えばサンドペ−
パのように微細な突起がちりばめられている。加圧ロ−
ラは透明感熱記録フイルムを送るときに、透明感熱記録
フイルムをフイルム駆動ロ−ラに圧接する。押えロ−ラ
はフイルム駆動ロ−ラの加圧ロ−ラとの圧接位置と反対
側の中央位置に圧接され、透明感熱記録フイルムを送る
ときにフイルム駆動ロ−ラに生じるたわみを抑制する。
加圧・解除機構部は揺動レバ−と揺動レバ−を回動する
揺動用カムと電源スイッチをオン,オフする電源スイッ
チ用カム及び揺動用カムと電源スイッチ用カムを回動す
る加圧・解除レバ−とを有する。揺動レバ−は一方の先
端部が加圧ロ−ラの回転軸を回転自在に保持し、他方の
先端部が揺動用カムに接触している。 【0010】透明感熱記録フイルムに画像を記録して製
版用版下フイルムを形成するときは、加圧・解除レバ−
を回動して加圧ロ−ラをフイルム駆動ロ−ラに押し付け
て透明感熱記録フイルムをフイルム駆動ロ−ラに圧接さ
せ、同時に電源スイッチ用カムで電源スイッチをオンに
する。このように加圧・解除レバ−を操作するだけで加
圧ロ−ラをフイルム駆動ロ−ラに押し付けて透明感熱記
録フイルムをフイルム駆動ロ−ラに圧接させるとともに
電源スイッチをオンにするから操作性を高めることがで
きる。 【0011】この状態でフイルム駆動ロ−ラを駆動装置
で回転させて透明感熱記録フイルムを搬送しながら、画
像記録部で透明感熱記録フイルムに画像情報を記録す
る。この透明感熱記録フイルムを搬送しているときに、
画像記録部の記録部とプラテンロ−ラで押さえられてい
る透明感熱記録フイルムの下流側を微細な突起がちりば
められているフイルム駆動ロ−ラと加圧ロ−ラで押さえ
て、透明感熱記録フイルムが滑ることを防いで搬送して
いる。また、画像記録部はプラテンロ−ラに圧接してい
るバックアップロ−ラの回転トルクをディスクブレ−キ
で付与し、記録部とフイルム駆動ロ−ラとの間の透明感
熱記録フイルムに一定の張力を与えて透明感熱記録フイ
ルムの送り長さに誤差が生じることを防ぎ、透明感熱記
録フイルムの記録位置がずれることを防いでいる。 【0012】このようにして透明感熱記録フイルムを搬
送しながら画像情報を記録するときに、サ−マルヘッド
の保持部の放熱ブロック内に設けたヒ−トパイプの熱コ
ンダクタンスにより記録部全体を均一な温度に保つ。ま
た、サ−マルヘッドと接触するプラテンロ−ラの表面を
硬度が30〜70度の軟質ゴムで形成し、サ−マルヘッド表
面に基板の平面度や保護膜等の厚さのばらつき等による
うねりが存在していても透明感熱記録フイルムがサ−マ
ルヘッドの表面に均一な圧力で接触するようにする。さ
らに、プラテンロ−ラのサ−マルヘッドとの接触部と反
対側にバックアップロ−ラを設け、プラテンロ−ラが幅
方向にわん曲することを抑制する。また、加圧調整機構
部でサ−マルヘッドの幅方向の加圧力分布が中心部より
両端部ほど強くなるように調整して、サ−マルヘッドと
透明感熱記録フイルムの接触圧力を均一にする。 【0013】このようにしてA0幅のように主走査方向
が長いサ−マルヘッドの温度分布を均一にするとともに
サ−マルヘッドと透明感熱記録フイルムの接触圧力を均
一にすることにより、サ−マルヘッドから透明感熱記録
フイルムに均一な記録エネルギを加え、透明感熱記録フ
イルムに良質な画像を記録する。 【0014】 【実施例】図1はこの発明の一実施例の構成を示す側面
図である。図に示すように、サ−マルプロッタ1は、ロ
−ルフイルム保持部2と画像記録部3とフイルム駆動部
4及び切断部5とを有する。 【0015】ロ−ルフイルム保持部2は、ロ−ルに巻か
れた透明感熱記録フイルム6を保持するものであり、保
持した透明感熱記録フイルム6を送り出すときの張力を
調節する張力調整部21を有する。透明感熱記録フイル
ム6は例えばA0幅のサイズを有し、製版用版下フイル
ムとして使用される。 【0016】画像記録部3は、図2の側面図と図3の正
面図に示すように、記録部31と保持部32とプラテン
ロ−ラ33とバックアップロ−ラ34とディスクブレ−
キ35及び加圧調整機構部36とを有し、ロ−ルフイル
ム保持部2から送られた透明感熱記録フイルム6に画像
情報を記録する。画像を記録する記録部31は大きな
幅、例えば、A0幅のサイズの透明感熱記録フイルム6
に画像情報を記録するものであり、図3に示すように、
複数例えば3個のサ−マルヘッド31a、31b,31
cが主走査方向に直列に配置されている。保持部32は
3個のサ−マルヘッド31a、31b,31cを保持す
るとともに記録部31の均熱化を図るものであり、放熱
フィンを有する放熱ブロック321がサ−マルヘッド3
1a〜31cの上部に設けられている。この放熱ブロッ
ク321内にはサ−マルヘッド31a〜31cの長手方
向に沿ってヒ−トパイプ322が挿入されて固定されて
いる。この記録部31のサ−マルヘッド31a〜31c
の記録面すなわち透明感熱記録フイルム6との接触面に
圧接するように硬さが30〜70度の軟質ゴムからなるプラ
テンロ−ラ33が設けられ、プラテンロ−ラ33の記録
部31との圧接位置と相対する反対側の位置にバックア
ップロ−ラ34が設けられ、バックアップロ−ラ34に
より記録部31等が自重でたわむことを防止している。
バックアップロ−ラ34の回転軸はディスクブレ−キ3
5に連結されている。加圧調整機構部36は主走査方向
に沿って保持部32の上部に設けられた圧縮ばね361
と調節ねじ362を有し、サ−マルヘッド31a〜31
cとプラテンロ−ラ33との間の加圧力を調整する。 【0017】フイルム駆動部4は、図4の側面図と図5
の正面図に示すように、フイルム駆動ロ−ラ41と加圧
ロ−ラ42と押えロ−ラ43及び加圧・解除機構部44
とを有し、画像記録部3から送り出される透明感熱記録
フイルム6にバックテンションを与える。フイルム駆動
ロ−ラ41は鋼製の中空パイプで形成され、表面には例
えばサンドペ−パのように微細な突起がちりばめられて
いる。加圧ロ−ラ42は透明感熱記録フイルム6を送る
ときに、引張ばね421の引張力により透明感熱記録フ
イルム6をフイルム駆動ロ−ラ41に圧接する。押えロ
−ラ43は、フイルム駆動ロ−ラ41に対する加圧ロ−
ラ42の圧接位置と相対する位置でフイルム駆動ロ−ラ
41に圧接され、透明感熱記録フイルム6を送るときに
フイルム駆動ロ−ラ41に生じるたわみを抑制する。加
圧・解除機構部44は揺動レバ−441と揺動レバ−4
41を回動する揺動用カム442と、揺動用カム442
を回動する加圧・解除レバ−443とを有する。揺動レ
バ−441は、例えば中央部が軸444に回転自在に保
持され、一方の先端部が加圧ロ−ラ42の回転軸を回転
自在に保持し、他方の先端部にはカム442と接触する
コロ445を有し、加圧ロ−ラ42の回転軸の両側に連
結されている。加圧ロ−ラ42の両側に設けられた揺動
用カム442のうち一方の揺動用カム442には電源ス
イッチ7をオン,オフする電源スイッチ用カム446が
設けられている。 【0018】切断部5は画像情報が記録された透明感熱
記録フイルム6を所定の長さで切断するものであり、例
えばロ−タリ−カッタを有する。 【0019】次に、スキャナで読み取られ、パソコン等
で色分解された画像情報をサ−マルプロッタ1で透明感
熱記録フイルム6に記録して製版用版下フイルムを形成
するときの動作を説明する。 【0020】加圧・解除レバ−443を電源スイッチ7
がオフになる位置に回動して、加圧ロ−ラ42をフイル
ム駆動ロ−ラ41から離した状態で、ロ−ルフイルム保
持部2に保持された透明感熱記録フイルム6を画像記録
部3とフイルム駆動部3を通って引き出しておく。この
状態で加圧・解除レバ−443を反時計方向に回動し
て、フイルム駆動部4の揺動レバ−441を揺動する揺
動用カム442と電源スイッチ用カム446が回動す
る。揺動用カム442が回動して山の部分が揺動レバ−
441のコロ445からはずれると、図4に示すよう
に、揺動レバ−441は加圧ロ−ラ42に取り付けた引
張ばね421の引張力によりフイルム駆動ロ−ラ41側
に回動し、加圧ロ−ラ42をフイルム駆動ロ−ラ41に
押し付けて透明感熱記録フイルム6をフイルム駆動ロ−
ラ41に圧接させる。また、回動した電源スイッチ用カ
ム446で電源スイッチ7のアクチュエ−タを押し下げ
て電源スイッチ7をオンにする。このようにして加圧・
解除レバ−443を操作するだけで加圧ロ−ラ42をフ
イルム駆動ロ−ラ41に押し付けて透明感熱記録フイル
ム6をフイルム駆動ロ−ラ41に圧接させるとともに電
源スイッチ7をオンにするから操作性を高めることがで
きる。また、透明感熱記録フイルム6をフイルム駆動ロ
−ラ41に圧接してないときに電源スイッチ7をオフに
なっているから、透明感熱記録フイルム6がフイルム駆
動ロ−ラ41と加圧ロ−ラ42の間に挾まれながら圧接
されていない状態では透明感熱記録フイルム6を搬送す
ることも、画像を記録することもできず、誤動作を防止
することができる。 【0021】この状態でフイルム駆動ロ−ラ41を駆動
装置で回転させて透明感熱記録フイルム6を搬送しなが
ら、画像記録部3のサ−マルヘッド31a〜31cに所
定の画像信号を送り、透明感熱記録フイルム6に画像情
報を記録する。この透明感熱記録フイルム6を搬送して
いるときに、ロ−ルフイルム保持部2に保持された透明
感熱記録フイルム6の巻径の変動等により、搬送されて
いる透明感熱記録フイルム6の張力が変動すると、透明
感熱記録フイルム6の伸びが変化し、透明感熱記録フイ
ルム6の送り長さに誤差が生じ、版間誤差の原因になっ
てしまう。そこで画像記録部3の記録部31とプラテン
ロ−ラ33で押さえられている透明感熱記録フイルム6
の下流側を微細な突起がちりばめられているフイルム駆
動ロ−ラ41と加圧ロ−ラ42で押さえて、透明感熱記
録フイルム6が滑ることを防いで搬送するときに、画像
記録部3はプラテンロ−ラ33に圧接しているバックア
ップロ−ラ34の回転トルクをディスクブレ−キ35で
付与することにより、記録部31とフイルム駆動ロ−ラ
41の間の透明感熱記録フイルム6に一定の張力を与え
て透明感熱記録フイルム6の送り長さに誤差が生じるこ
とを防ぎ、透明感熱記録フイルム6の記録位置がずれる
ことを防ぐことができる。 【0022】このようにして透明感熱記録フイルム6を
搬送しながら画像情報を記録するときに、画像記録部3
のサ−マルヘッド31a〜31cと透明感熱記録フイル
ム6の接触状態により、透明感熱記録フイルム6に記録
された画像の品質に大きな影響を与える。すなわち透明
感熱記録フイルム6に記録された画像の記録濃度はサ−
マルヘッド31a〜31cから透明感熱記録フイルム6
に加える記録エネルギと関係し、例えば図6に示すよう
に変化する。この透明感熱記録フイルム6に加える記録
エネルギはサ−マルヘッド31a〜31cの温度とサ−
マルヘッド31a〜31cと透明感熱記録フイルム6と
の接触状態により変化する。 【0023】サ−マルヘッド31a〜31cの温度は、
例えばA0サイズのように大きな主走査方向の幅を有す
る透明感熱記録フイルム6に画像を記録する場合、各サ
−マルヘッド31a〜31cに一定のエネルギを加えて
もサ−マルヘッド31a〜31cを有する記録部31全
体の温度分布が異なると、サ−マルヘッド31a〜31
cの温度にバラツキが生じて、画像濃度の均一性や解像
度等に影響を及ぼしてしまう。そこで、サ−マルヘッド
31a〜31cの保持部32の放熱ブロック321内に
サ−マルヘッド31a〜31cに沿ってヒ−トパイプ3
22を配置し、ヒ−トパイプ322の熱コンダクタンス
により記録部31全体を均一な温度に保つ。 【0024】また、サ−マルヘッド31a〜31cと透
明感熱記録フイルム6との接触状態は、各サ−マルヘッ
ド31a〜31cの表面の状態により異なる。すなわち
サ−マルヘッド31a〜31cの表面には、基板の平面
度や保護膜等の厚さのばらつき等によりうねりが存在す
る。このうねりの凸部では透明感熱記録フイルム6との
接触圧力が大きく、凹部では接触圧力が小さくなり、画
像濃度にばらつきが生じてしまう。そこでプラテンロ−
ラ33の表面を硬度が30〜70度の軟質ゴムで形成し、透
明感熱記録フイルム6がサ−マルヘッド31a〜31c
の表面に均一な圧力で接触するようにする。 【0025】また、サ−マルヘッド31a〜31cとプ
ラテンロ−ラ33を加圧接触させたときに、サ−マルヘ
ッド31a〜31cとプラテンロ−ラ33間に均一な加
圧力を加えると、プラテンロ−ラ33は、図7に示すよ
うに、中央部が凹になるようにわん曲して、サ−マルヘ
ッド31a〜31cと透明感熱記録フイルム6の接触圧
力が中央部で端部で異なってしまい、透明感熱記録フイ
ルム6の中央部と両端部で画像濃度が変化してしまう。
そこでプラテンロ−ラ33のサ−マルヘッド31a〜3
1cとの接触部と反対側にバックアップロ−ラ34を設
けてプラテンロ−ラ33のわん曲を抑制している。 【0026】しかしながら、A0幅のように主走査方向
が長い場合には、サ−マルヘッド31a〜31cと保持
部32の温度変化によるわん曲及びプラテンロ−ラ33
の中央部のわん曲により、サ−マルヘッド31a〜31
cとプラテンロ−ラ33の接触性が悪くなるそこで、サ
−マルヘッド31a〜31cの保持部32の上部に設け
た加圧調整機構部36でサ−マルヘッド31a〜31c
とプラテンロ−ラ33の接触圧力を調整している。すな
わち、加圧調整機構部36の調節ねじ362により圧縮
ばね361の圧縮量を可変して、図8に示すように、サ
−マルヘッド31a〜31cの幅方向の加圧力分布を中
心の加圧力P1に対して両端部ほど強くなる加圧力P
2,P3ように調整する。 【0027】このようにしてA0幅のように主走査方向
が長いサ−マルヘッド31a〜31cの温度分布を均一
にするとともにサ−マルヘッド31a〜31cと透明感
熱記録フイルム6の接触圧力を均一にすることにより、
サ−マルヘッド31a〜31cから透明感熱記録フイル
ム6に均一な記録エネルギを加えることができ、透明感
熱記録フイルム6に良質な画像を記録することができ
る。 【0028】上記のようにサ−マルヘッド31a〜31
cから透明感熱記録フイルム6に均一な記録エネルギを
加えるようにしても、透明感熱記録フイルム6を搬送す
る力によりプラテンロ−ラ33が透明感熱記録フイルム
6の搬送方向にずれ、特にA0幅のように幅方向が長い
場合にはプラテンロ−ラ33が透明感熱記録フイルム6
の搬送方向にわん曲してしまい、サ−マルヘッド31a
〜31cと透明感熱記録フイルム6の接触位置が搬送方
向に対して微小距離だけずれてしまう。そこで、図2に
示すように、プラテンロ−ラ33の回転軸の軸心をバッ
クアップロ−ラ34の回転軸の軸心より微小距離だけ上
流側に配置しておき、プラテンロ−ラ33が透明感熱記
録フイルム6の搬送方向にずれることを抑制し、透明感
熱記録フイルム6がサ−マルヘッド31a〜31cと接
触する位置が変動することを防ぐことができる。 【0029】上記のようにして透明感熱記録フイルム6
に対して所定の画像の記録が終了したら、透明感熱記録
フイルム6を切断部5で切断して、次の画像の記録処理
に入る。 【0030】 【発明の効果】この発明は以上説明したように、画像情
報を記録するため透明感熱記録フイルムを搬送している
ときに、画像記録部のサ−マルヘッドとプラテンロ−ラ
で押さえられている透明感熱記録フイルムの下流側を微
細な突起がちりばめられているフイルム駆動ロ−ラと加
圧ロ−ラで押さえて、透明感熱記録フイルムが滑ること
を防いで搬送するとともにプラテンロ−ラに圧接してい
るバックアップロ−ラの回転トルクをディスクブレ−キ
で付与し、記録部とフイルム駆動ロ−ラとの間の透明感
熱記録フイルムに一定の張力を与えて透明感熱記録フイ
ルムの送り長さに誤差が生じることを防ぐようにしたか
ら、透明感熱記録フイルムの記録位置がずれることを防
ぐことができる。 【0031】また、透明感熱記録フイルムを搬送しなが
ら画像情報を記録するときに、記録部のサ−マルヘッド
の保持部の放熱ブロック内に設けたヒ−トパイプの熱コ
ンダクタンスにより記録部全体を均一な温度に保つよう
にしたから、透明感熱記録フイルムの幅方向全体にわた
り均一な記録エネルギを与えることができる。 【0032】また、サ−マルヘッドと接触するプラテン
ロ−ラの表面を硬度が30〜70度の軟質ゴムで形成し、サ
−マルヘッド表面に基板の平面度や保護膜等の厚さのば
らつき等によるうねりが存在していても透明感熱記録フ
イルムがサ−マルヘッドの表面に均一な圧力で接触する
ようにするとともに、プラテンロ−ラのサ−マルヘッド
との接触部と反対側にバックアップロ−ラを設け、プラ
テンロ−ラが幅方向にわん曲することを抑制し、さらに
加圧調整機構部でサ−マルヘッドの幅方向の加圧力分布
が中心部より両端部ほど強くなるように調整したから、
サ−マルヘッドと透明感熱記録フイルムの接触圧力を均
一にすることができる。 【0033】このようにしてA0幅のように主走査方向
が長いサ−マルヘッドの温度分布を均一にするとともに
サ−マルヘッドと透明感熱記録フイルムの接触圧力を均
一にすることにより、サ−マルヘッドから透明感熱記録
フイルムに均一な記録エネルギを加え、透明感熱記録フ
イルムに良質な画像を記録することができる。 【0034】また、透明感熱記録フイルム画像を記録し
て製版用版下フイルムを形成するときに、加圧・解除レ
バ−を操作するだけで加圧ロ−ラをフイルム駆動ロ−ラ
に押し付けて透明感熱記録フイルムをフイルム駆動ロ−
ラに圧接させるとともに電源スイッチをオンにするか
ら、操作性を高めることができる。また、透明感熱記録
フイルムをフイルム駆動ロ−ラに圧接してないときは常
に電源スイッチがオフになっているから、透明感熱記録
フイルムがフイルム駆動ロ−ラと加圧ロ−ラの間に挾ま
れながら圧接されていない状態では透明感熱記録フイル
ムを搬送することも、画像を記録することもできず、誤
動作を防止することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明の実施例の構成を示す側面図である。 【図2】画像記録部の側面図である。 【図3】画像記録部の正面図である。 【図4】フイルム駆動部の側面図である。 【図5】フイルム駆動部の正面図である。 【図6】記録エネルギと記録濃度の特性図である。 【図7】プラテンロ−ラの変形を示す説明図である。 【図8】加圧調整機構部の加圧力分布を示す説明図であ
る。 【符号の説明】 1 サ−マルプロッタ 2 ロ−ルフイルム保持部 3 画像記録部 4 フイルム駆動部 5 切断部 6 透明感熱記録フイルム 7 電源スイッチ 31 記録部 31a〜31c サ−マルヘッド 32 保持部 321 放熱ブロック 322 ヒ−トパイプ 33 プラテンロ−ラ 34 バックアップロ−ラ 35 ディスクブレ−キ 36 加圧調整機構部 361 圧縮ばね 362 調節ねじ 41 フイルム駆動ロ−ラ 42 加圧ロ−ラ 43 押えロ−ラ 44 加圧・解除機構部 441 揺動レバ− 442 揺動用カム 443 加圧・解除レバ− 446 電源スイッチ用カム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−537(JP,A) 特開 平6−91901(JP,A) 特開 平7−290775(JP,A) 特開 平3−207666(JP,A) 特開 平5−330160(JP,A) 特開 昭62−255157(JP,A) 特開 昭60−116469(JP,A) 実開 昭60−119546(JP,U) 実開 昭60−14948(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/32 B41J 2/325 B41J 11/02 B41J 17/24

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 服飾用生地等の捺染に使用する各色毎に
    製版用版下透明感熱記録フイルムを作成するサ−マルプ
    ロッタであって、 ロ−ルフイルム保持部と画像記録部とフイルム駆動部及
    び切断部とを有し、 ロ−ルフイルム保持部はロ−ル状の透明感熱記録フイル
    ムを保持し、 画像記録部はロ−ルフイルム保持部から送られた透明感
    熱記録フイルムに画像情報を記録するものであり、複数
    のサ−マルヘッドと均熱部とプラテンロ−ラとバックア
    ップロ−ラとディスクブレ−キ及び加圧調整機構部とを
    有し、複数のサ−マルヘッドは長手方向に直列に配置さ
    れ、均熱部はサ−マルヘッドの上部に取り付けられ、放
    熱フィンを有する放熱ブロックと、サ−マルヘッドの長
    手方向に沿って放熱ブロック内に挿入されたヒ−トパイ
    プとを有し、プラテンロ−ラは硬さが30〜70度の軟質ゴ
    ムからなり、バックアップロ−ラはプラテンロ−ラのサ
    −マルヘッドとの圧接位置と相対する位置でプラテンロ
    −ラに圧接し、ディスクブレ−キに連結され、加圧調整
    機構部はサ−マルヘッドの上部に設けられ、サ−マルヘ
    ッドとプラテンロ−ラとの間の加圧力を調整し、 フイルム駆動部はサ−マルヘッド部の下流側に設けら
    れ、サ−マルヘッド部から送り出される透明感熱記録フ
    イルムを駆動搬送するものであり、フイルム駆動ロ−ラ
    と加圧ロ−ラと押えロ−ラ及び加圧・解除機構部とを有
    し、フイルム駆動ロ−ラは鋼製の中空パイプで形成さ
    れ、表面にサンドペーパのような微細な突起がちりばめ
    られ、押えロ−ラは、フイルム駆動ロ−ラに対する加圧
    ロ−ラの圧接位置と相対する位置でフイルム駆動ロ−ラ
    に圧接され、加圧・解除機構部は加圧ロ−ラをフイルム
    駆動ロ−ラに圧接し、その圧接を解除するものであり、
    加圧ロ−ラに連結した揺動レバ−と、揺動レバ−を回動
    するカムと、カムを回動する加圧・解除レバ−を有し、
    揺動レバーで加圧ローラをフイルム駆動ロ−ラに圧接す
    るとき、サ−マルプロッタの電源スイッチをオンにし、
    フイルム駆動ロ−ラに対する加圧ローラの圧接を解除す
    るとき、電源スイッチをオフにし、 切断部は画像情報が記録された透明感熱記録フイルムを
    所定の長さで切断することを特徴とするサ−マルプロッ
    タ。
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