JP3520078B1 - 脱色剤組成物及び染毛剤組成物 - Google Patents

脱色剤組成物及び染毛剤組成物

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JP3520078B1
JP3520078B1 JP2003049680A JP2003049680A JP3520078B1 JP 3520078 B1 JP3520078 B1 JP 3520078B1 JP 2003049680 A JP2003049680 A JP 2003049680A JP 2003049680 A JP2003049680 A JP 2003049680A JP 3520078 B1 JP3520078 B1 JP 3520078B1
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克明 鈴木
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Abstract

【要約】 【課題】 仕上り後の毛髪の感触を良好にすることがで
きる脱色剤組成物及び染毛剤組成物を提供する。 【解決手段】 脱色剤組成物は、酸化剤組成物と混合し
て使用される。脱色剤組成物には、(A)アルカノール
アミン及び(B)下記一般式(1)で表される化合物が
含有されている。酸化剤組成物には、酸化剤が含有され
ている。脱色剤組成物と酸化剤組成物との混合物中に
は、(A)成分が0.9〜5.0重量%含有されるとと
もに(B)成分が0.5〜10.0重量%含有されてい
る。 【化1】 (式中のR1及びR2は、水素原子、炭素数1〜30の脂
肪族基、5〜10員の複素環基又はC6〜C10員の芳
香族基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、毛髪に塗布されて
毛髪を脱色又は染色する脱色剤組成物及び染毛剤組成物
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の脱色剤組成物及び
毛剤組成物には、アルカリ剤が含有されている。このア
ルカリ剤としては一般的にはアンモニアが使用されてい
るが、アンモニアには刺激臭があるため、その含有量を
低減させる試みがなされている。このアンモニアの含有
量を低減させるに伴って、アルカリ剤としてモノエタノ
ールアミン等のアルカノールアミンを含有させることに
より、脱色剤組成物及び染毛剤組成物の性能は維持され
るようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−370949号公報(表
1等)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
脱色剤組成物及び染毛剤組成物に含有されるアルカノー
ルアミンの揮発性は、アンモニアより低く、アルカノー
ルアミンは仕上り後の毛髪に残留し易い。このアルカノ
ールアミンは仕上り後の毛髪における残留アルカリとな
り易く、仕上り後の毛髪に良好な感触が得られないとい
う問題があった。
【0005】本発明は、上記のような従来技術に存在す
る問題点に着目してなされたものである。その目的とす
るところは、仕上り後の毛髪の感触を良好にすることが
できる脱色剤組成物及び染毛剤組成物を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに請求項1に記載の発明の脱色剤組成物では、酸化剤
を含有する酸化剤組成物と混合して使用される脱色剤組
成物であって、(A)アルカノールアミン及び(B)下
記一般式(1)で表される化合物の各成分を含有し、前
記酸化剤組成物との混合物中には前記(A)成分が0.
9〜5.0重量%含有されるとともに前記(B)成分が
0.5〜10.0重量%含有され、(A)成分に対する
(B)成分の重量比が0.2〜11.1であることを特
徴とするものである。るものである。
【0007】
【化3】 (式中のR1及びR2は、水素原子、炭素数1〜30の脂
肪族基、5〜10員の複素環基又はC6〜C10員の芳
香族基を表し、前記脂肪族基はその一部がカルボニル
基、ヒドロキシル基、ハロゲン元素、スルホ基、カルボ
キシル基、ニトロ基又はフェニル基により置換可能であ
るものを示し、前記複素環基はその一部が炭素数1〜3
0のアルキル基、ハロゲン元素、フェニル基又はヒドロ
キシル基により置換可能であるものを示し、前記芳香族
基はその一部が炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン元
素、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキシ
ル基又はニトロソ基により置換可能であるものを示す。
なお、R1及びR2は同一でも異なってもよく、R1及び
2は部分的に結合されていてもよい。また、水酸基の
水素は金属元素に置換されているものを含む。ただし、
1とR2を部分的に結合する場合、R1が結合するカル
ボニル炭素とR2とが直接結合されたものを含む。)
求項2に記載の発明の染毛剤組成物では、酸化剤を含有
する酸化剤組成物と混合して使用される染毛剤組成物で
あって、(A)アルカノールアミン、(B)下記一般式
(1)で表される化合物及び(C)酸化染料の各成分を
含有し、前記酸化剤組成物との混合物中には前記(A)
成分が0.9〜5.0重量%含有されるとともに前記
(B)成分が0.5〜10.0重量%含有され、(A)
成分に対する(B)成分の重量比が0.2〜11.1で
あることを特徴とするものである。
【0008】
【化4】 (式中のR 1 及びR 2 は、水素原子、炭素数1〜30の脂
肪族基、5〜10員の複素環基又はC6〜C10員の芳
香族基を表し、前記脂肪族基はその一部がカルボニル
基、ヒドロキシル基、ハロゲン元素、スルホ基、カルボ
キシル基、ニトロ基又はフェニル基により置換可能であ
るものを示し、前記複素環基はその一部が炭素数1〜3
0のアルキル基、ハロゲン元素、フェニル基又はヒドロ
キシル基により置換可能であるものを示し、前記芳香族
基はその一部が炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン元
素、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキシ
ル基又はニトロソ基により置換可能であるものを示す。
なお、R 1 及びR 2 は同一でも異なってもよく、R 1 及び
2 は部分的に結合されていてもよい。また、水酸基の
水素は金属元素に置換されているものを含む。ただし、
1 とR 2 を部分的に結合する場合、R 1 が結合するカル
ボニル炭素とR 2 とが直接結合されたものを含む。)
求項に記載の発明の染毛剤組成物では、請求項に記
載の発明において、前記(B)一般式(1)で表される
化合物は、アスコルビン酸類であることを特徴とする。
【0009】請求項に記載の発明の染毛剤組成物で
は、請求項又は請求項に記載の発明において、さら
に、(D)アンモニア及びアンモニウム塩から選ばれる
少なくとも一種を含有するものである。
【0010】請求項に記載の発明の染毛剤組成物で
は、請求項から請求項のいずれか一項に記載の発明
において、前記酸化剤組成物と混合調整される前のpH
は、8〜12であり、前記酸化剤組成物と混合調製され
た混合物のpHは、前記(B)成分によって、混合調製
から30分後における前記混合物のpHが3〜7に低
下されるものである請求項6に記載の発明の脱色剤組
成物では、請求項1に記載の発明において、前記酸化剤
組成物と混合調整される前のpHは、8〜12であり、
前記酸化剤組成物と混合調製された混合物のpHは、前
記(B)成分によって、混合調製時から30分後におけ
る前記混合物のpHが3〜7に低下されるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
を2剤式の毛髪脱色剤における脱色第1剤に適用した第
1の実施形態について詳細に説明する。
【0012】2剤式の毛髪脱色剤は、脱色剤組成物とし
ての脱色第1剤と、酸化剤組成物としての脱色第2剤と
から構成されている。脱色第1剤には、(A)アルカノ
ールアミン、(B)下記一般式(1)で表される化合物
が含有されている。
【0013】
【化5】 (式中のR1及びR2は、水素原子、炭素数1〜30の脂
肪族基、5〜10員の複素環基又はC6〜C10員の芳
香族基を表し、前記脂肪族基はその一部がカルボニル
基、ヒドロキシル基、ハロゲン元素、スルホ基、カルボ
キシル基、ニトロ基又はフェニル基により置換可能であ
るものを示し、前記複素環基はその一部が炭素数1〜3
0のアルキル基、ハロゲン元素、フェニル基又はヒドロ
キシル基により置換可能であるものを示し、前記芳香族
基はその一部が炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン元
素、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキシ
ル基又はニトロソ基により置換可能であるものを示す。
なお、R1及びR2は同一でも異なってもよく、R1及び
2は部分的に結合されていてもよい。また、水酸基の
水素は金属元素に置換されているものを含む。ただし、
1とR2を部分的に結合する場合、R1が結合するカル
ボニル炭素とR2とが直接結合されたものを含む。)一
方、脱色第2剤には酸化剤が含有されている。これらの
脱色第1剤及び脱色第2剤は、混合して使用される。脱
色第1剤及び脱色第2剤の混合物中における(A)アル
カノールアミンの含有量は0.9〜5.0重量%であ
る。また、脱色第1剤及び脱色第2剤の混合物中におけ
る(B)一般式(1)で表される化合物の含有量は0.
5〜10.0重量%である。脱色第1剤及び脱色第2剤
の混合物は、毛髪に塗布されることにより、毛髪を脱色
することができるものである。 [脱色第1剤]脱色第1剤には、(A)アルカノールア
ミン、(B)上記一般式(1)で表される化合物が含有
される。
【0014】(A)成分のアルカノールアミンは、脱色
第2剤中に含有される酸化剤の作用を促進することによ
り、毛髪に明度を付与するために配合される。(A)成
分の具体例としては、モノエタノールアミン、ジエタノ
ールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノール
アミン、イソプロパノールアミン、ジプロパノールアミ
ン、トリプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル
−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル
−1−プロパノール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチ
ル−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。これら
の(A)成分は単独で配合してもよいし、二種以上を組
み合わせて配合してもよい。これらの(A)成分の中で
も、毛髪に明度を付与する効果が高いことからモノエタ
ノールアミンが好ましい。
【0015】脱色第1剤及び脱色第2剤の混合物(以
下、脱色混合物という。)中における(A)成分の含有
量は、0.9〜5.0重量%、好ましくは1.2〜4.
8重量%、より好ましくは1.5〜4.5重量%、さら
に好ましくは2.0〜4.0重量%である。この含有量
が0.9重量%未満であると、十分な明度が得られな
い。一方、5.0重量%を超えて配合すると、仕上り後
の毛髪に良好な感触を得ることができない。
【0016】(B)成分の上記一般式(1)で表される
エンジオール構造を有する化合物は、脱色混合物のpH
をコントロールするために配合される。(B)成分の具
体例としては、アスコルビン酸類、3,4−ジヒドロキ
シ−3−シクロブテン−1,2−ジオン、2,3−ジヒ
ドロキシ−2−シクロペンテン−1−オン等が挙げられ
る。
【0017】アスコルビン酸類としては、アスコルビン
酸、エリソルビン酸、それらの塩及び誘導体、等が挙げ
られる。アスコルビン酸の塩としては、アスコルビン酸
ナトリウム、アスコルビン酸カリウム、アスコルビン酸
カルシウム、アスコルビン酸アンモニウム、アスコルビ
ン酸モノエタノールアミン、アスコルビン酸ジエタノー
ルアミン等が挙げられる。エリソルビン酸の塩としては
エリソルビン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0018】アスコルビン酸の誘導体としては、アスコ
ルビン酸硫酸エステル二ナトリウム、アスコルビン酸リ
ン酸エステルマグネシウム、パルミチン酸アスコルビ
ル、ステアリン酸アスコルビル、ジパルミチン酸アスコ
ルビル、テトラ2−ヘキシルデカン酸アスコルビル、ミ
リスチン酸アスコルビル、ラウリン酸アスコルビル、酢
酸アスコルビル、プロピオン酸アスコルビル、酒石酸ア
スコルビル、クエン酸アスコルビル、コハク酸アスコル
ビル、安息香酸アスコルビル、(アスコルビル/トコフ
ェリル)リン酸カリウム、アスコルビルエチル、アスコ
ルビン酸アラントイン、アスコルビン酸キトサン、アス
コルビン酸メチルシラノール、テトラデシルヘキシルア
スコルビル、アミノプロピルアスコルビルフォスフェー
ト、アスコルビン酸ポリペプタイド、アスコルビルグル
コシド、アスコルビルメチルシラノールペクチネート等
が挙げられる。
【0019】これらの(B)成分は単独で配合してもよ
いし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。これら
の(B)成分の中でも、入手が容易であるとともに他の
成分の機能を阻害する可能性が低いことから、好ましく
はアスコルビン酸類、より好ましくはアスコルビン酸及
びその塩から選ばれる少なくとも一種である。
【0020】脱色混合物中における(B)成分の含有量
は、0.5〜10.0重量%、好ましくは0.6〜9.
5重量%、より好ましくは0.7〜9.0重量%、さら
に好ましくは0.8〜9.0重量%である。この含有量
が0.5重量%未満であると、pHコントロール作用が
得られない。一方、10.0重量%を超えて配合しても
それ以上の作用が得られない。
【0021】脱色混合物中において、(A)成分に対す
る(B)成分の重量比[=(B)成分の重量/(A)成
分の重量]は、好ましくは0.2以上、より好ましくは
0.25以上、さらに好ましくは0.3以上である。こ
の重量比が0.2未満であると、(B)成分のpHコン
トロール作用が十分に発揮されないおそれがある。な
お、この重量比の上限は、好ましくは11.1以下、よ
り好ましくは8.3以下、さらに好ましくは6.7以下
である。この重量比が11.1を超えて配合してもそれ
以上のpHコントロール作用が得られない。
【0022】脱色第1剤には、毛髪に明度をさらに付与
することができることから、アルカリ剤として(D)ア
ンモニア及びアンモニウム塩から選ばれる少なくとも一
種が含有されることが好ましい。アンモニウム塩の具体
例としては、ハロゲン化アンモニウム、無機系アンモニ
ウム塩、有機系アンモニウム塩等が挙げられる。ハロゲ
ン化アンモニウムとしては塩化アンモニウム等、無機系
アンモニウム塩としては炭酸アンモニウム、炭酸水素ア
ンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、
リン酸水素アンモニウム等、有機系アンモニウム塩とし
ては乳酸アンモニウム、クエン酸アンモニウム、グリコ
ール酸アンモニウム等が挙げられる。
【0023】脱色混合物中におけるアンモニア及びアン
モニウム塩の合計の含有量は、28%アンモニア水に換
算した場合、好ましくは0.05〜5重量%、より好ま
しくは0.25〜4.5重量%、さらに好ましくは0.
5〜4重量%、最も好ましくは0.5〜1.25重量%
である。この合計の含有量が0.05重量%未満である
と、明度を向上させることができないおそれがある。一
方、5重量%を超えて配合すると、使用時に刺激臭が低
減されないおそれがある。ここで、アンモニウム塩を2
8%アンモニア水に換算する場合は、まず(配合したア
ンモニウム塩のモル数)×(アンモニウム塩の組成式中
におけるアンモニウムイオンの数)×(アンモニアの分
子量)によってアンモニア換算値を算出する。次に、こ
のアンモニア換算値から(アンモニア換算値)/0.2
8によって28%アンモニア水に換算した配合量を算出
した後、脱色混合物中の含有量を算出する。
【0024】脱色第1剤のpHは、好ましくは8〜1
2、より好ましくは9〜11である。脱色第1剤のpH
が8未満では、酸化剤の作用を十分に促進することがで
きないおそれがある。一方、pHが12を超えると毛髪
が脱色される際、毛髪に損傷等の不具合が発生するおそ
れがある。
【0025】脱色第1剤には、その他の成分として水、
pH調整剤、界面活性剤、油性成分、その他のアルカリ
剤等を含有させることもできる。水は、各成分の溶媒又
は分散媒として脱色第1剤を溶液、分散液又は乳化物と
するために適量配合される。脱色混合物中における水の
含有量は、好ましくは50〜95重量%、さらに好まし
くは70〜90重量%である。この含有量が50重量%
未満では、水溶液、分散液又は乳化物を安定して形成す
ることが困難となるおそれがある。一方、95重量%を
超えて配合すると、脱色混合物の均一性及び安定性を確
保しにくくなる。
【0026】脱色第1剤には、脱色第1剤のpHを上記
の範囲に容易に設定することができることからpH調整
剤を含有させることが好ましい。pH調整剤の具体例と
しては、リン酸、クエン酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸
等が挙げられる。脱色第1剤中におけるpH調整剤の配
合量は、脱色第1剤のpHが上記の範囲となる量とする
のが好ましい。
【0027】界面活性剤は、脱色第1剤の安定性を保持
するために配合される。界面活性剤としては、非イオン
性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面
活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。
【0028】非イオン性界面活性剤の具体例としては、
ポリオキシエチレン(以下、POEという)アルキルエ
ーテル類、POEアルキルフェニルエーテル類、POE
・ポリオキシプロピレン(以下、POPという)アルキ
ルエーテル類、POEソルビタン脂肪酸エステル類、P
OEプロピレングリコール脂肪酸エステル等が挙げられ
る。POEアルキルエーテル類の具体例としては、PO
Eラウリルエーテル、POEセチルエーテル、POEス
テアリルエーテル、POEベヘニルエーテル等が挙げら
れる。
【0029】カチオン性界面活性剤の具体例としては、
塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリル
トリメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアン
モニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、臭
化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリ
メチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノ
プロピルエチルジメチルアンモニウム、ステアリルトリ
メチルアンモニウムサッカリン、セチルトリメチルアン
モニウムサッカリン等が挙げられる。
【0030】アニオン性界面活性剤の具体例としては、
ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、POEラ
ウリルエーテル硫酸ナトリウム等のPOEアルキル硫酸
塩、ラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキル硫
酸エステル塩、ステアロイルメチルタウリンナトリウ
ム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミ
ン、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、POEラウリ
ルエーテルリン酸及びその塩等が挙げられる。
【0031】両性界面活性剤の具体例としては、2−ウ
ンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシ
メチル)−2−イミダゾリンナトリウム、ココアミドプ
ロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン
等が挙げられる。
【0032】油性成分としては、高級アルコール、油脂
類、ロウ類、炭化水素類、エステル類、シリコーン類等
が挙げられる。高級アルコールの具体例としては、ラウ
リルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコ
ール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコー
ル、ベヘニルアルコール等が挙げられる。
【0033】油脂類の具体例としては、ホホバ油、オリ
ーブ油のグリセライド等、ロウ類の具体例としては、ミ
ツロウ、ラノリン等、炭化水素類の具体例としては、流
動パラフィン、固形パラフィン、イソパラフィン、スク
ワラン等が挙げられる。エステル類の具体例としては、
ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデ
シル等、シリコーン類の具体例としては、ジメチルポリ
シロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエー
テル変性シリコーン、高重合シリコーン、アミノ変性シ
リコーン等が挙げられる。
【0034】その他のアルカリ剤の具体例としては、有
機アミン類(2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパ
ンジオール、グアニジン等)、無機アルカリ(水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム等)、塩基性アミノ酸(アルギニン、リジン等)及
びそれらの塩等が挙げられる。
【0035】さらに、その他の成分としてラウリン酸、
ミリスチン酸、リノレン酸等の脂肪酸、ソルビトール、
マルトース等の糖類、多価アルコール、バチルアルコー
ル、キミルアルコール等のアルキルグリセリルエーテ
ル、アラビアガム、カラヤガム、トラガントガム、アル
ギン酸ナトリウム、キサンタンガム、セルロース誘導
体、架橋ポリアクリル酸、ポリ塩化ジメチルメチレンピ
ペリジウム等の水溶性高分子化合物、パラベン等の防腐
剤、EDTA−2Na等のキレート剤、フェナセチン、
8−ヒドロキシキノリン、アセトアニリド、ピロリン酸
ナトリウム、バルビツール酸、尿酸、タンニン酸等の安
定剤、植物抽出物、生薬抽出物、ビタミン類、香料、紫
外線吸収剤等が挙げられる。また「医薬部外品原料規
格」(1991年6月発行、薬事日報社)に収載される
ものから選ばれる少なくとも一種を配合してもよい。
【0036】この脱色第1剤の剤型は、水溶液状、分散
液状、乳化物状、ゲル状、フォーム状、クリーム状等が
挙げられる。 [脱色第2剤]脱色第2剤には、酸化剤が含有される。
この酸化剤は毛髪に含まれるメラニンを脱色させるため
に配合される。酸化剤の具体例としては、過酸化水素、
過酸化尿素、過酸化メラミン、過炭酸ナトリウム、過炭
酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、
過硫酸アンモニウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウ
ム、過酸化マグネシウム、過酸化バリウム、過酸化カル
シウム、過酸化ストロンチウム、硫酸塩の過酸化水素付
加物、リン酸塩の過酸化水素付加物、ピロリン酸塩の過
酸化水素付加物等が挙げられる。これらの酸化剤は単独
で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合して
もよい。これらの酸化剤の中でも、メラニンの脱色力に
優れることから、好ましくは過酸化水素である。
【0037】脱色混合物中における酸化剤の含有量は、
好ましくは0.05〜5重量%、より好ましくは0.1
5〜2.25重量%である。この含有量が0.15重量
%未満であると、メラニンを十分に脱色することができ
ないおそれがある。一方、5重量%を超えて配合する
と、毛髪に損傷等の不具合が発生するおそれがある。
【0038】脱色第2剤にはその他の成分として脱色第
1剤に記載の水、油性成分、界面活性剤等が含有され
る。また、酸化剤として過酸化水素を含有させた場合
は、過酸化水素の保存安定性を向上させるために安定化
剤を含有させることが好ましい。過酸化水素の安定化剤
としては、尿素、フェナセチン、スズ酸ナトリウム、エ
チレングリコールフェニルエーテル、8−オキシキノリ
ン、リン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホ
ン酸及びその塩、ジブチルヒドロキシトルエン等が挙げ
られる。また「医薬部外品原料規格」(1991年6月
発行、薬事日報社)に収載されるものから選ばれる少な
くとも一種を配合してもよい。
【0039】この脱色第2剤の剤型は、水溶液状、分散
液状、乳化物状、ゲル状、フォーム状、クリーム状等が
挙げられる。 [脱色混合物]脱色混合物は、脱色第1剤及び脱色第2
剤を所定の割合で混合することによって調製される。脱
色第1剤と脱色第2剤との混合割合は、好ましくは重量
比で脱色第1剤:脱色第2剤=1:0.5〜1:5であ
る。この混合割合よりも脱色第1剤が多くなるか又は脱
色第2剤が多くなると脱色第1剤中及び脱色第2剤中に
おける各成分の含有量を設定しにくくなるおそれがあ
る。
【0040】混合調製時における脱色混合物のpHは、
好ましくは8〜12、より好ましくは9〜11である。
このpHが8未満では、酸化剤の作用を十分に促進する
ことができないおそれがある。一方、pHが12を超え
ると毛髪が脱色される際、毛髪に損傷等の不具合が発生
するおそれがある。
【0041】この脱色混合物の剤型は、水溶液状、分散
液状、乳化物状、ゲル状、フォーム状、クリーム状等が
挙げられる。この脱色混合物は毛髪に塗布され、脱色混
合物が塗布された毛髪は、一定時間放置されることによ
り徐々に脱色される。ここで、脱色混合物には(B)成
分が含有されているため、毛髪に塗布された脱色混合物
のpHは、放置時間に伴って徐々に低下されるようにな
っている。脱色放置時間終了後の脱色混合物のpHは、
(A)成分が毛髪にアルカリとして残留することを低減
することができ、毛髪の感触をより良好にすることがで
きることから、中性又は酸性側に移行されることが好ま
しく、弱酸性であることがより好ましい。
【0042】混合調製時における脱色混合物のpHと、
混合調製時から30分後における脱色混合物のpHとの
差(pH低下値)は、好ましくは1〜10、より好まし
くは2〜9、さらに好ましくは3〜8である。このpH
低下値が1未満では、残留アルカリにより毛髪に損傷等
の不具合が発生するおそれがある。一方、10を超える
pHの低下は、毛髪が過剰に収れんし、毛髪に損傷等の
不具合が発生するおそれがある。
【0043】混合調製時から30分後における脱色混合
物のpHは、好ましくは2〜8、より好ましくは3〜
7、さらに好ましくは4〜6である。このpHが2未満
では、毛髪が過剰に収れんし、毛髪に損傷等の不具合が
発生するおそれがある。一方、このpHが8を超えると
残留アルカリの影響により、毛髪に損傷等の不具合が発
生するおそれがある。
【0044】さて、脱色剤組成物としての脱色第1剤を
調製するには、(A)成分、(B)成分及びその他の成
分を脱色第2剤との混合割合を考慮して所定量配合し、
攪拌混合する。一方、酸化剤組成物としての脱色第2剤
を調製するには、酸化剤及びその他の成分を攪拌混合す
る。
【0045】次に、脱色第1剤及び脱色第2剤を使用す
るには、まず脱色第1剤及び脱色第2剤を所定の混合割
合で混合することにより、脱色混合物を調製する。この
脱色混合物の必要量をコーム(櫛)又は刷毛に付着さ
せ、毛髪に塗布する。このとき、脱色混合物中には、
(A)成分が0.9〜5.0重量%含有され、脱色混合
物はアルカリ性を示している。脱色混合物が塗布された
毛髪は、この状態で一定時間(例えば、10分から40
分)放置される。このとき、脱色混合物中には、(B)
成分が0.5〜10重量%含有されている。この(B)
成分のpHコントロール作用によって、(A)成分が徐
々に中和される。このため、放置時間の経過に伴って、
脱色混合物のpHは、(B)成分によって混合調製時の
pHより徐々に低下される。
【0046】一定時間放置後の毛髪には、プレーンリン
ス(水、温水等による毛髪のすすぎ)が施され、毛髪の
脱色処理が仕上げられる。このとき、(B)成分のpH
コントロール作用により、脱色混合物のpHは低下され
ているため、仕上り後の毛髪における残留アルカリを低
減することができる。
【0047】以上詳述した第1の実施形態によれば、次
のような効果が発揮される。 ・ 第1の実施形態の脱色剤組成物においては、(A)
成分及び(B)成分が含有され、酸化剤を含有する脱色
第2剤と混合して使用される。また、脱色混合物中にお
ける(A)成分の含有量は0.9〜5.0重量%、
(B)成分の含有量は0.5〜10.0重量%である。
このように構成した場合、仕上り後の毛髪における残留
アルカリを低減することができる。従って、仕上り後の
毛髪のごわつき、きしみ等を抑制することができ、仕上
り後の毛髪の感触を良好にすることができる。
【0048】・ 第1の実施形態の脱色剤組成物におい
ては、(D)成分が含有されることが好ましい。この場
合、酸化剤の作用をさらに促進させることができ、仕上
り後の毛髪の明度を向上させることができる。
【0049】・ 第1の実施形態の脱色剤組成物におい
ては、(A)成分及び(B)成分が含有され、脱色混合
物のpHは、(B)成分によって、混合調製時のpHか
ら低下されるようになっている。この場合、仕上り後の
毛髪の感触を良好にすることができる。 (第2の実施形態)以下、本発明を2剤式の染毛剤にお
ける染毛第1剤に適用した第2の実施形態について第1
の実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0050】2剤式の染毛剤は、染毛剤組成物としての
染毛第1剤と、酸化剤組成物としての染毛第2剤とから
構成される。染毛第1剤には(A)アルカノールアミ
ン、(B)上記一般式(1)で表される化合物及び
(C)酸化染料の各成分が含有されている。一方、染毛
第2剤には、酸化剤が含有されている。これらの染毛第
1剤及び染毛第2剤は、混合して使用される。染毛第1
剤及び染毛第2剤の混合物(以下、染毛混合物とい
う。)中における(A)アルカノールアミンの含有量は
0.9〜5.0重量%である。また、染毛混合物中にお
ける(B)一般式(1)で表される化合物の含有量は
0.5〜10.0重量%である。染毛混合物は、毛髪に
塗布されることにより、毛髪を染色することができるも
のである。 [染毛第1剤]染毛第1剤は、第1の実施形態における
脱色第1剤に、さらに(C)酸化染料が含有されたもの
である。
【0051】(B)成分は、染毛混合物のpHをコント
ロールするとともに、酸化剤の酸化作用を促進させるた
めに配合される。(B)成分の中でも、酸化剤の酸化作
用をさらに促進させることができることから、好ましく
はアスコルビン酸類、より好ましくはアスコルビン酸及
びその塩から選ばれる少なくとも一種である。
【0052】(C)酸化染料は、酸化剤による酸化重合
によって発色可能な化合物を示し、具体的には、主要中
間体及びカプラーに分類される。主要中間体としては、
フェニレンジアミン類とその塩類、アミノフェノール類
とその塩類、ジアミノピリジン類とその塩類等が挙げら
れる。塩類としては塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩等が挙げら
れる。これらの主要中間体は単独で配合してもよいし、
二種以上を組み合わせて配合してもよい。これらの中で
も、染毛力に優れることから、好ましくはp−フェニレ
ンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン、N,N−ビ
ス(2−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミ
ン、N−フェニル−p−フェニレンジアミン、4,4’
−ジアミノジフェニルアミン、2−クロロ−p−フェニ
レンジアミン、N,N−ジメチル−p−フェニレンジア
ミン、p−アミノフェノール、2,6−ジクロロ−p−
フェニレンジアミン、p−アミノフェニルスルファミン
酸及びそれらの塩類から選ばれる少なくとも一種であ
る。
【0053】カプラーとしては、レゾルシン、ピロガロ
ール、カテコール、m−アミノフェノール、m−フェニ
レンジアミン、o−アミノフェノール、2,4−ジアミ
ノフェノール、1,2,4−ベンゼントリオール、トル
エン−3,4−ジアミン、トルエン−2,4−ジアミ
ン、ハイドロキノン、α−ナフトール、2,6−ジアミ
ノピリジン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、5−ア
ミノ−o−クレゾール、ジフェニルアミン、p−メチル
アミノフェノール、フロログルシン、2,4−ジアミノ
フェノキシエタノール、没食子酸、タンニン酸、没食子
酸エチル、没食子酸メチル、没食子酸プロピル、五倍
子、1−メトキシ−2−アミノ−4−(2−ヒドロキシ
エチル)アミノベンゼン、5−(2−ヒドロキシエチル
アミノ)−2−メチルフェノール、それらの塩類等が挙
げられる。これらのカプラーは単独で配合してもよい
し、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
【0054】この(C)成分は、様々な色調に変化させ
ることができることから、主要中間体から選ばれる少な
くとも一種及びカプラーから選ばれる少なくとも一種か
ら構成されることが好ましい。
【0055】染毛混合物中における(C)成分の含有量
は、好ましくは0.005〜7.5重量%である。この
含有量が0.005重量%未満では十分な染毛力が得ら
れにくい。一方、7.5重量%を超えて配合してもそれ
以上の染毛力が得られにくい。
【0056】染毛混合物中において、主要中間体に対す
る(B)成分の重量比[=(B)成分/主要中間体]
は、好ましくは0.3〜5.0、より好ましくは0.5
〜3.0、さらに好ましくは0.5〜2.8である。こ
の重量比が0.3未満であると、十分な染毛力が得られ
にくい。一方、5.0を超えて配合してもそれ以上の染
毛力が得られにくい。 [染毛第2剤]染毛第2剤は、第1の実施形態の脱色第
2剤と同じものが使用される。染毛第2剤に含有される
酸化剤は、毛髪に含まれるメラニンを脱色させるととも
に、酸化染料を酸化させるために配合される。 [染毛混合物]混合調製時における染毛混合物のpH
は、好ましくは8〜12、より好ましくは9〜11であ
る。このpHが8未満では、酸化剤の作用を十分に促進
することができないおそれがある。一方、pHが12を
超えると毛髪が染色される際、毛髪に損傷等の不具合が
発生するおそれがある。
【0057】混合調製時における染毛混合物のpHと、
混合調製時から30分後における染毛混合物のpHとの
差(pH低下値)は、上記脱色混合物に記載の理由によ
り、好ましくは1〜10、より好ましくは2〜9、さら
に好ましくは3〜8である。
【0058】混合調製時から30分後における染毛混合
物のpHは、上記脱色混合物に記載の理由により、好ま
しくは2〜8、より好ましくは3〜7、さらに好ましく
は4〜6である。
【0059】第2の実施形態の染毛剤組成物によれば、
染毛第1剤中には(B)成分が含有されている。この
(B)成分は、染毛第2剤(染毛混合物)中の酸化剤と
反応することにより、酸化剤の酸化作用を促進させるこ
とができる。従って、酸化染料を効率的に酸化発色させ
ることができ、染毛力を向上させることができる。
【0060】また、従来では染毛混合物中における酸化
剤の含有量を増やすことにより、酸化剤の酸化作用を向
上させることが試みられてきた。ところが、この酸化剤
の含有量の増加に伴って、毛髪の損傷、感触不良等の不
具合が生じることがあった。この実施形態における染毛
剤組成物によれば、染毛混合物中における酸化剤の含有
量を増やすことなく、酸化剤の酸化作用を促進させるこ
とができる。従って、毛髪の損傷、感触不良等の不具合
の発生を抑制しつつ、染毛力を向上させることができ
る。
【0061】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形
態をさらに具体的に説明する。 (実施例1〜6及び比較例1〜3)表1に示す染毛剤第
1剤及び染毛剤第2剤を調製し、染毛剤第1剤について
下記の(a)の項目の評価を行った。続いて、染毛剤第
1剤及び染毛剤第2剤を混合することにより、染毛混合
物を調製した後、毛束に塗布した。染毛混合物が塗布さ
れた毛束を30分間放置した。染毛混合物の混合調製時
及び染毛放置時間終了後の染毛混合物のpHを水素電極
が備えられたpHメータを用いて測定した。この毛束に
プレーンリンスを施すことによって、毛束の染毛処理を
完了した。染毛処理が施された毛束について、下記の
(b)及び(c)の項目の評価を行った。(a)〜
(c)の評価結果を表1に示す。
【0062】なお、染毛剤第1剤と染毛剤第2剤は重量
比において1:1の割合で混合される。また、表1にお
ける各成分の配合を示す数値の単位は重量%を示す。 (a)刺激臭 専門のパネラーが染毛第1剤の臭いを嗅いで、刺激臭が
ない(◎)、刺激臭がほとんどない(○)、刺激臭がや
やある(△)及び刺激臭がある(×)の4段階で官能評
価した。
【0063】(b)染毛力 専門のパネラーが毛束の染色の程度を目視にて観察し、
非常に優れる(5)、優れる(4)、良好(3)、やや
不良(2)及び不良(1)の5段階で官能評価した。
【0064】(c)感触 専門のパネラーが毛束を手で触れたときの感触につい
て、非常に優れる(5)、優れる(4)、良好(3)、
やや不良(2)及び不良(1)の5段階で官能評価し
た。
【0065】
【表1】 実施例1〜6では、混合調製時における染毛混合物のp
Hは、アルカリ性側(pH約10)であったが、(B)
成分のpHコントロール作用により、pHは徐々に低下
した。染毛放置時間終了後における染毛混合物のpHは
中性又は酸性側(pH2〜7)となった。
【0066】これに対して、比較例1及び比較例3で
は、混合調製時から染毛放置時間終了にわたって、染毛
混合物のpHの変化は微少であった。染毛時間終了後に
おける染毛混合物のpHはアルカリ性側(pH約9.
5)であった。
【0067】表1の結果から明らかなように、実施例1
〜6では染毛力及び感触についていずれも3以上の評価
であり、良好から非常に優れる結果であった。また、実
施例1〜6では刺激臭がない又は刺激臭がほとんどない
結果となった。実施例5及び実施例6では、染毛混合物
中において(B)成分が1.0重量%以上含有されてい
るため、染毛力及び感触についていずれも非常に優れる
結果となった。
【0068】これに対して、比較例1及び比較例3で
は、染毛混合物中における(B)成分の含有量が0.5
重量%未満であるため、残留アルカリの影響によって感
触が不良となった。また、比較例3の結果から通常のp
H調整剤であるクエン酸ではpHコントロール作用を有
しないことがわかる。比較例2では、染毛混合物中にお
ける(A)成分の含有量が5.0重量%を超えているた
め、(A)成分のpHコントロール作用が十分に発揮さ
れず、感触がやや不良となった。
【0069】なお、前記実施形態を次のように変更して
構成することもできる。 ・ 前記第1の実施形態における脱色第1剤及び第2の
実施形態における染毛第1剤は、例えば第1a剤と第1
b剤に分割構成し、各第1剤中に含有する成分を第1a
剤と第1b剤に振り分けてもよい。つまり、脱色第1剤
を分割構成した場合、脱色第1a剤には(A)成分及び
(B)成分の一部量を含有させ、脱色第1b剤には
(B)成分の残量を含有させてもよい。さらには、脱色
第1a剤に(B)成分を含有させずに、脱色第1b剤に
(B)成分の全量を含有させてもよい。そして、脱色第
1a剤、脱色第1b剤及び脱色第2剤の脱色混合物中に
おいて、(B)成分が所定の含有量となるように構成す
る。この場合、(B)成分の安定性が他の成分によって
低下されることを抑制することができ、保存時における
(B)成分の安定性を向上させることができる。
【0070】・ 前記第1の実施形態における2剤式の
毛髪脱色剤は、染毛剤等で染められた髪を元の色に戻す
ことを目的とする毛髪脱染剤に適用してもよい。 ・ 前記第1の実施形態においては、脱色剤組成物を2
剤式の毛髪脱色剤の脱色第1剤に適用している。この他
に、脱色剤組成物は3剤式の毛髪脱色剤の脱色第2剤に
適用することもできる。この3剤式の毛髪脱色剤は、前
記第1の実施形態の脱色第1剤及び脱色第2剤に、過硫
酸塩、油性成分、界面活性剤等を含有する粉末状又はク
リーム状の脱色第3剤を加えたものである。
【0071】次に、上記実施形態から把握できる技術的
思想について以下に記載する。 (1) 前記混合物のpHは、混合調製時のpHから1
〜10の範囲で低下される請求項に記載の染毛剤組成
物。
【0072】(2) 前記混合物のpHは、混合調製時
のpHから中性又は酸性側に移行される請求項又は上
記(1)に記載の染毛剤組成物。 (3) 前記酸化剤組成物と混合調製された混合物にお
ける混合調製時のpHは、8〜12である請求項から
請求項、上記(1)及び(2)のいずれか一項に記載
の染毛剤組成物。
【0073】(4) 前記(C)成分は、主要中間体か
ら選ばれる少なくとも一種及びカプラーから選ばれる少
なくとも一種から構成される請求項から請求項及び
上記(1)から(3)のいずれか一項に記載の染毛剤組
成物。この場合、様々な色調に変化させることができ
る。
【0074】(5) 前記主要中間体に対する前記
(B)成分の重量比[=(B)成分/主要中間体]が
0.3〜5.0である上記(4)に記載の染毛剤組成
物。この構成によれば、より染毛力を向上させることが
できる。
【0075】(6) 前記(A)成分はモノエタノール
アミンである請求項から請求項及び上記(1)から
(5)のいずれか一項に記載の染毛剤組成物。 (定義) ・ 本明細書中における「pHコントロール作用」と
は、酸化剤の存在下において、(B)成分の反応過程に
より生成される水素イオンが、(A)成分を中和させる
作用をいう。
【0076】・ 本明細書において、脱色混合物の「p
H低下値」は、温度25℃にした脱色第1剤及び脱色第
2剤を混合調製した時におけるpHと、脱色混合物を温
度25℃、放置時間30分の条件で放置した後のpHと
から算出される値である。なお、染毛混合物の「pH低
下値」も同様に算出される値である。
【0077】・ 本明細書中において、脱色第1剤、脱
色混合物、染毛第1剤及び染毛混合物の「pH」の値
は、各剤又は各混合物の10重量%水溶液を調製して、
その水溶液を25℃にて測定した値を示す。
【0078】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るため、次のような効果を奏する。請求項1及び請求項
6に記載の脱色剤組成物によれば、仕上り後の毛髪の感
触を良好にすることができる。
【0079】請求項及び請求項に記載の染毛剤組成
物によれば、仕上り後の毛髪の感触を良好にすることが
できる。請求項に記載の染毛剤組成物によれば、請求
に記載の発明の効果に加え、染毛力を向上させるこ
とができる。
【0080】請求項に記載の染毛剤組成物によれば、
請求項又は請求項に記載の発明の効果に加え、仕上
り後の毛髪の明度を向上させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開2002−179539(JP,A) 特開2002−193770(JP,A) 特開2002−193772(JP,A) 特開2002−265338(JP,A) 特開2003−171248(JP,A) 特開2003−146847(JP,A) 特開2002−29946(JP,A) 特開2003−40747(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00 - 7/50

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化剤を含有する酸化剤組成物と混合し
    て使用される脱色剤組成物であって、(A)アルカノー
    ルアミン及び(B)下記一般式(1)で表される化合
    各成分を含有し、前記酸化剤組成物との混合物中には
    前記(A)成分が0.9〜5.0重量%含有されるとと
    もに前記(B)成分が0.5〜10.0重量%含有さ
    れ、(A)成分に対する(B)成分の重量比が0.2〜
    11.1であることを特徴とする脱色剤組成物。 【化1】 (式中のR1及びR2は、水素原子、炭素数1〜30の脂
    肪族基、5〜10員の複素環基又はC6〜C10員の芳
    香族基を表し、前記脂肪族基はその一部がカルボニル
    基、ヒドロキシル基、ハロゲン元素、スルホ基、カルボ
    キシル基、ニトロ基又はフェニル基により置換可能であ
    るものを示し、前記複素環基はその一部が炭素数1〜3
    0のアルキル基、ハロゲン元素、フェニル基又はヒドロ
    キシル基により置換可能であるものを示し、前記芳香族
    基はその一部が炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン元
    素、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキシ
    ル基又はニトロソ基により置換可能であるものを示す。
    なお、R1及びR2は同一でも異なってもよく、R1及び
    2は部分的に結合されていてもよい。また、水酸基の
    水素は金属元素に置換されているものを含む。ただし、
    1とR2を部分的に結合する場合、R1が結合するカル
    ボニル炭素とR2とが直接結合されたものを含む。)
  2. 【請求項2】 酸化剤を含有する酸化剤組成物と混合し
    て使用される染毛剤組成物であって、(A)アルカノー
    ルアミン、(B)下記一般式(1)で表される化合物及
    び(C)酸化染料の各成分を含有し、前記酸化剤組成物
    との混合物中には前記(A)成分が0.9〜5.0重量
    %含有されるとともに前記(B)成分が0.5〜10.
    0重量%含有され、(A)成分に対する(B)成分の重
    量比が0.2〜11.1であることを特徴とする染毛剤
    組成物。 【化2】 (式中のR 1 及びR 2 は、水素原子、炭素数1〜30の脂
    肪族基、5〜10員の複素環基又はC6〜C10員の芳
    香族基を表し、前記脂肪族基はその一部がカルボニル
    基、ヒドロキシル基、ハロゲン元素、スルホ基、カルボ
    キシル基、ニトロ基又はフェニル基により置換可能であ
    るものを示し、前記複素環基はその一部が炭素数1〜3
    0のアルキル基、ハロゲン元素、フェニル基又はヒドロ
    キシル基により置換可能であるものを示し、前記芳香族
    基はその一部が炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン元
    素、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキシ
    ル基又はニトロソ基により置換可能であるものを示す。
    なお、R 1 及びR 2 は同一でも異なってもよく、R 1 及び
    2 は部分的に結合されていてもよい。また、水酸基の
    水素は金属元素に置換されているものを含む。ただし、
    1 とR 2 を部分的に結合する場合、R 1 が結合するカル
    ボニル炭素とR 2 とが直接結合されたものを含む。)
  3. 【請求項3】 前記(B)一般式(1)で表される化合
    物は、アスコルビン酸類である請求項2に記載の染毛剤
    組成物。
  4. 【請求項4】 さらに、(D)アンモニア及びアンモニ
    ウム塩から選ばれる少なくとも一種を含有する請求項2
    又は請求項3に記載の染毛剤組成物。
  5. 【請求項5】 前記酸化剤組成物と混合調整される前の
    pHは、8〜12であり、前記酸化剤組成物と混合調製
    された混合物のpHは、前記(B)成分によって、混合
    調製時から30分後における前記混合物のpHが3〜7
    に低下される請求項2から請求項4のいずれか一項に記
    載の染毛剤組成物。
  6. 【請求項6】 前記酸化剤組成物と混合調整される前の
    pHは、8〜12であり、前記酸化剤組成物と混合調製
    された混合物のpHは、前記(B)成分によって、混合
    調製時から30分後における前記混合物のpHが3〜7
    に低下される請求項1に記載の脱色剤組成物。
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