JP3514956B2 - 魚釣用リ−ル - Google Patents
魚釣用リ−ルInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、クラッチ機構を
操作する切換部材を改良した魚釣用リ−ルに関する。 【0002】 【従来の技術】リ−ル本体の側板間に回転自在に支持し
たスプ−ルを釣糸放出状態(スプ−ルフリ−状態)と釣
糸巻取り状態に切換保持するクラッチ機構を備え、該ク
ラッチ機構を切換える切換部材をリ−ル本体のスプ−ル
後方の側板間に下方に向けて押圧可能に支持したもの
が、例えば特公平3−16087 号公報、実公平3−16462
号公報で見られるように従来より一般的に知られてい
る。前記切換部材は、リ−ルを握持保持した手の指で押
圧される操作性や、クラッチ機構のクラッチ作動部材に
結合されて組み込まれることを考慮され、クラッチ作動
部材と別部材に形成されて一体化されている。該一体化
される手段として前記前者のように、切換部材の一側に
形成した凹部にクラッチ作動部材の突部を嵌着して一体
化したり、前記後者のようにネジ等で一体化されている
のが現状である。 【0003】前記前者の場合には、嵌合具合いによりガ
タが発生し易く、クラッチの切換操作性に支障を来すこ
とがある。又、前記後者の場合は部品点数が多くなると
共に組み込み作業性が悪い等の課題が残されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、クラッチ機構の切換部材とクラッチ作動部材の一
体結合に嵌合ガタが発生し易く、クラッチの切換操作性
に支障を来したり、部品点数が多くなると共に組み込み
作業性が悪く、簡単に且つ確実に結合ができないことで
ある。 【0005】本発明の目的は前記欠点に鑑み、極めて簡
単にガタなしに結合して作業性と切換操作性を向上させ
る魚釣用リ−ルを提供することである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、かかる目的を
達成するために、リ−ル本体の側板間に回転自在に支持
したスプ−ルを備え、前記スプールを釣糸放出状態と釣
糸巻取り状態に切換保持するべく、クラッチ作動部材と
切換部材と作動片とクラッチ板とで構成されたクラッチ
機構を備え、前記切換部材をリ−ル本体の側板間に変位
可能に支持した魚釣用リ−ルにおいて、前記切換部材と
クラッチ作動部材の結合時のスラスト方向及びラジアル
方向のガタツキを抑える位置決め部を夫々に形成すると
共に、前記切換部材とクラッチ作動部材の少なくとも何
れか一方に弾性変形可能な係止部を形成して前記両者を
弾性変形によって係止したことを要旨とするものであ
る。 【0007】 【発明の実施の形態】問題を解決する手段によって、ク
ラッチ作動部材6のL字形レバ−6bに切換部材7が結合
されると、クラッチ作動部材6の位置決め部6dに切換部
材7の位置決め部7eが当接され、クラッチ作動部材6の
三角突状の係止部6fが切換部材7の係止部7fに弾性変形
を起こさせて乗り越えて係止されるので、位置決め部6
d、7eで位置決めされ、三角突状の係止部6fが弾性変形
可能な係止部7fと係止されるのでスラスト方向及びラジ
アル方向のガタツキが抑えられる。 【0008】 【実施例】以下、図示の実施例によって本発明を説明す
ると、図1から図4は第1実施例で、図1は魚釣用リ−
ルの要部断面平面図、図2は魚釣用リ−ルの拡大要部断
面平面図、図3はハンドル側の側枠外側の拡大側面図、
図4は切換部材の内側天地逆の正面図である。 【0009】リ−ル本体Aは側枠1と側枠1の左右両側
枠1a、1bに取り付けられた左側側板2と右側側板3で構
成されている。側枠1の左右両側枠1a、1bは図示しない
複数本の支柱で一体的に、かつ左右両側枠1a、1bが平行
に保持されている。両側枠1a、1b間にはスプ−ル10が回
転可能に支持され、スプ−ル10が固定されたスプ−ル軸
4は左側側板2に取り付けられた一方のラジアル軸受11
と右側側板3に固定された筒部材12に取り付けられた他
方のラジアル軸受13で回転可能に軸承されている。左右
両側枠1a、1b間のスプ−ル10より釣糸繰出し方向側に釣
糸案内装置Bが設けられている。 【0010】スプ−ル軸4は軸受11に軸承されると共に
スプ−ル10が固定される太径部4aと、軸受12に軸承され
る小径部4bと、小径部4bに係合部4cが形成され、太径部
4aの他側は右側枠1bの透孔1cに挿入されて右側側板3内
に突出されている。小径部4b外周にはピニオン5が移動
自在に嵌合されている。ピニオン5にはピニオン歯5aと
周溝5bと係合部5cが形成されている。スプ−ル軸4の係
合部4cとピニオン5の係合部5cでクラッチ機構Cの係合
部が構成されている。ピニオン歯5aはハンドル軸14に摩
擦結合された駆動歯車15に噛合されている。スプ−ル10
はクラッチ機構Cとピニオン5と駆動歯車15を介してハ
ンドル軸14に取り付けられたハンドル16で回転される。
スプ−ル軸4の太径部4aの一側と左側側板2に磁気制動
機構Dが設けられている。 【0011】左側枠1aに透孔1dが穿設され、右側枠1bに
透孔1eが穿設されて釣糸案内装置Bの案内筒17の両側が
嵌合固定されている。左側側板2に形成された筒部2aが
案内筒17に挿入されている。筒部2a内に案内筒17内に挿
入されたトラバ−スカム軸18の一端が挿入されている。
案内筒17の前側の左右両側枠1a、1bに案内杆19が取り付
けられている。案内筒17の外周に釣糸案内体20が嵌合さ
れ、釣糸案内体20は案内杆19で案内されて左右に往復動
される。トラバ−スカム軸18の他端に歯車21が固定され
て歯車21は駆動歯車15に噛合されている。 【0012】右側枠1bに凹部1fが形成されて軸受22を介
してハンドル軸14の一端14a が嵌合されて図3のビス23
で固定された止め板24で抜け止めされている。ハンドル
軸14の外周にはカラ−25と爪車26と摩擦板27と駆動歯車
15と摩擦板28と制動板29と発条30、31とカラ−32とラジ
アル軸受33とカラ−34が嵌合され、ハンドル軸14の外周
に形成されたネジ部14b にドラグ調整ハンドル35の軸部
35a が螺合されている。爪車26と制動板29とカラ−25、
32、34はハンドル軸14の外周に回り止めされている。 【0013】右側枠1bの透孔1c位置の外側に筒部1gが形
成されている。筒部1g外周に図2、図3のように、クラ
ッチ作動部材6の筒部6aが回動自在に嵌合されている。
クラッチ作動部材6は筒部6aと、筒部6aから伸びたL字
形レバ−6bと、図2のL字形レバ−6bの屈曲部6cと、屈
曲部6cから先の位置決め部6dと、腕部6eと、自由端の三
角突状の係止部6fと、筒部6aの端面のクラッチカム6g、
6gと、バネ掛け部6hと、作動片8の一端8dが当接される
湾曲凹部6iと、作動片8の側部を押圧する突起部6jとで
形成されている。L字形レバ−6bの屈曲部6cと位置決め
部6dと腕部6eと三角突状の係止部6fは左右両側枠1a、1b
の後側に設けられた切換部材7に挿入されて結合されて
いる。右側枠1bとバネ掛け部6hの間にデットポイントバ
ネ36が張設されている。右側枠1bに断面T字形の保持部
1hが形成されて作動片8の長孔8aが摺動自在に嵌められ
ている。 【0014】切換部材7は図4のように鼓形本体7aに図
2、図4のように指載せ操作部7bと、内側に直方体状の
突出部7cと、突出部7cの内側に透孔7dと、透孔7d内に段
部で位置決め部7eと、弾性変形可能な三角突状の係止部
7fと、鼓形本体7aの他側に突部7gとが形成されている。
左右両側枠1a、1bの後側には図2、図3のように、L字
形レバ−6bの屈曲部6cと突部7gが挿入される円弧状の長
孔1i、1jが穿設されている。作動片8は長孔8aと、爪車
26の歯部26a に係合される突起8bと、バネ掛け部8cと、
長孔8aの一端外側8dとが形成されている。右側枠1bに固
定されたピン37とバネ掛け部8cの間に発条38が張設され
ている。右側枠1bに固定された支柱39、39にクラッチ板
9が摺動自在に嵌合されて発条40、40でスプ−ル軸4の
係合部4cとピニオン5の係合部5cが係合される方向に付
勢されている。 【0015】クラッチ板9の中心の凹部9aはピニオン5
の周溝5bに嵌め込まれている。クラッチ機構Cは前記係
合部とクラッチ作動部材6と切換部材7と作動片8とク
ラッチ板9とで構成されている。 【0016】クラッチ作動部材6のL字形レバ−6bに切
換部材7が結合される時は、長孔1jに切換部材7の突部
7gが挿入され、長孔1iと切換部材7の透孔7d内にL字形
レバ−6bの屈曲部6cと位置決め部6dと腕部6eと三角突状
の係止部6fが挿入される。この時、クラッチ作動部材6
の位置決め部6dに切換部材7の位置決め部7eが当接され
ると、クラッチ作動部材6の三角突状の係止部6fが切換
部材7の係止部7fに弾性変形を起こさせて乗り越えて係
止されることで結合される。 【0017】クラッチONからOFFに切換えられる時
は、切換部材7の指載せ操作部7bが押し下げられる。こ
の操作でクラッチ作動部材6が図3で反時計方向に回動
されてクラッチカム6g、6gでクラッチ板9が押し上げら
れると、スプ−ル軸4の係合部4cとピニオン5の係合部
5cの係合が離脱される。クラッチOFFに切換えられる
と、図3で作動片8の側部を押圧する突起部6jが反時計
方向に回動されるので、作動片8は保持部1hを中心に発
条38で反時計方向に回動されて突起8bが爪車26の歯部26
a に臨まされる。 【0018】クラッチOFFからONに切換えられる時
は、ハンドル16の回転で図3でハンドル軸14と爪車26が
時計方向に回転される。この回転で爪車26の歯部26a に
臨まされた突起8bが係合されて作動片8が図3で左方向
に摺動される。この摺動で作動片8の左端が湾曲凹部6i
に当接されてクラッチ作動部材6が図3で時計方向に回
動され、クラッチカム6g、6gとクラッチ板9の係合が解
除されて発条40、40でスプ−ル軸4の係合部4cとピニオ
ン5の係合部5cが係合される方向に付勢されてクラッチ
ONとなる。 【0019】前記のようにクラッチ作動部材6のL字形
レバ−6bに切換部材7が結合されると、クラッチ作動部
材6の位置決め部6dに切換部材7の位置決め部7eが当接
され、クラッチ作動部材6の三角突状の係止部6fが切換
部材7の係止部7fに弾性変形を起こさせて乗り越えて係
止されるので、位置決め部6d、7eで位置決めされ、三角
突状の係止部6fが弾性変形可能な係止部7fと係止される
のでスラスト方向及びラジアル方向のガタツキが抑えら
れる。 【0020】前記のように魚釣用リ−ルが構成される
と、クラッチ機構Cのクラッチ作動部材6と切換部材7
は確実に簡単な構成で一体化結合出来るので、クラッチ
作動不良及びクラッチ機能障害を確実に防止でき、常時
安定した魚釣り操作が行えると共に製造段階での組み込
み作業性も向上する。 【0021】図5は第2実施例で、図5は魚釣用リ−ル
の拡大要部断面平面図である。 【0022】第2実施例では、クラッチ作動部材6の屈
曲部6cから先は位置決め部6kと、腕部6eと、自由端の三
角突状の係止部6fとで形成されている。切換部材7は鼓
形本体7aの内側に直方体状の突出部7cと、突出部7cの内
側に透孔7dと、透孔7d内に段部で位置決め部7hと、弾性
変形可能な三角突状の係止部7fと、鼓形本体7aの他側に
突部7gと、分離溝7iとが形成されている。他の構成は前
記第1実施例と略同一である。 【0023】図6、図7は第3実施例で、図6は魚釣用
リ−ルの拡大要部断面平面図、図7は切換部材の内側天
地逆の正面図である。 【0024】第3実施例では、クラッチ作動部材6の屈
曲部6cから先は位置決め部6kと、腕部6eと、自由端の反
球状の係止部6mとで形成されている。切換部材7は鼓形
本体7aの内側に直方体状の突出部7cと、突出部7cの内側
に透孔7dと、透孔7d内に段部で位置決め部7hと、弾性変
形可能な反球突状の係止部7jと、鼓形本体7aの他側に突
部7gと、分離溝7iと、反球突状の係止部7j形成用金型孔
7kが形成されている。他の構成は前記第1実施例と略同
一である。 【0025】図8は第4実施例で、図8は魚釣用リ−ル
の拡大要部断面平面図と一部拡大断面平面図である。 【0026】第4実施例では、クラッチ作動部材6のL
字形レバ−6bに屈曲部6nとネジ孔6oが形成されて別体の
連結部材6′がビス41で連結されて切換部材7と結合さ
れている。連結部材6′には、支持腕部6pと、位置決め
部6dと、腕部6eと、自由端の三角突状の係止部6qと、肉
薄で弾性変形可能な案内部6rとが形成されて支持腕部6p
に透孔が穿設されている。切換部材7には、突出部7cの
内側に透孔7dと、透孔7d内に段部で位置決め部7eと、三
角突状の係止部7fとが形成されている。他の構成は前記
第1実施例と略同一である。 【0027】クラッチ作動部材6に切換部材7が結合さ
れる時は、長孔1jに切換部材7の突部7gが挿入され、長
孔1iと切換部材7の透孔7d内に連結部材6′が挿入され
て位置決め部6dに切換部材7の位置決め部7eが当接され
ると、肉薄で弾性変形可能な案内部6rが切換部材7の係
止部7fを乗り越えて係止されることで三角突状の係止部
6qが係止部7fに係合されて結合される。次にクラッチ作
動部材6のL字形レバ−6bに連結部材6′の支持腕部6p
が重ねられてに屈曲部6nのネジ孔6oにビス41が螺合され
て連結される。 【0028】前記説明では、側枠1の左右両側枠1a、1b
と図示しない複数本の支柱で一体的に形成されたが、別
体に形成して両側枠1a、1bを平行に保持してもよい。 【0029】 【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。 【0030】クラッチ機構のクラッチ作動部材と切換部
材は確実に簡単な構成で一体化結合出来るので、クラッ
チ作動不良及びクラッチ機能障害を確実に防止でき、常
時安定した魚釣り操作が行えると共に製造段階での組み
込み作業性も向上する。
操作する切換部材を改良した魚釣用リ−ルに関する。 【0002】 【従来の技術】リ−ル本体の側板間に回転自在に支持し
たスプ−ルを釣糸放出状態(スプ−ルフリ−状態)と釣
糸巻取り状態に切換保持するクラッチ機構を備え、該ク
ラッチ機構を切換える切換部材をリ−ル本体のスプ−ル
後方の側板間に下方に向けて押圧可能に支持したもの
が、例えば特公平3−16087 号公報、実公平3−16462
号公報で見られるように従来より一般的に知られてい
る。前記切換部材は、リ−ルを握持保持した手の指で押
圧される操作性や、クラッチ機構のクラッチ作動部材に
結合されて組み込まれることを考慮され、クラッチ作動
部材と別部材に形成されて一体化されている。該一体化
される手段として前記前者のように、切換部材の一側に
形成した凹部にクラッチ作動部材の突部を嵌着して一体
化したり、前記後者のようにネジ等で一体化されている
のが現状である。 【0003】前記前者の場合には、嵌合具合いによりガ
タが発生し易く、クラッチの切換操作性に支障を来すこ
とがある。又、前記後者の場合は部品点数が多くなると
共に組み込み作業性が悪い等の課題が残されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、クラッチ機構の切換部材とクラッチ作動部材の一
体結合に嵌合ガタが発生し易く、クラッチの切換操作性
に支障を来したり、部品点数が多くなると共に組み込み
作業性が悪く、簡単に且つ確実に結合ができないことで
ある。 【0005】本発明の目的は前記欠点に鑑み、極めて簡
単にガタなしに結合して作業性と切換操作性を向上させ
る魚釣用リ−ルを提供することである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、かかる目的を
達成するために、リ−ル本体の側板間に回転自在に支持
したスプ−ルを備え、前記スプールを釣糸放出状態と釣
糸巻取り状態に切換保持するべく、クラッチ作動部材と
切換部材と作動片とクラッチ板とで構成されたクラッチ
機構を備え、前記切換部材をリ−ル本体の側板間に変位
可能に支持した魚釣用リ−ルにおいて、前記切換部材と
クラッチ作動部材の結合時のスラスト方向及びラジアル
方向のガタツキを抑える位置決め部を夫々に形成すると
共に、前記切換部材とクラッチ作動部材の少なくとも何
れか一方に弾性変形可能な係止部を形成して前記両者を
弾性変形によって係止したことを要旨とするものであ
る。 【0007】 【発明の実施の形態】問題を解決する手段によって、ク
ラッチ作動部材6のL字形レバ−6bに切換部材7が結合
されると、クラッチ作動部材6の位置決め部6dに切換部
材7の位置決め部7eが当接され、クラッチ作動部材6の
三角突状の係止部6fが切換部材7の係止部7fに弾性変形
を起こさせて乗り越えて係止されるので、位置決め部6
d、7eで位置決めされ、三角突状の係止部6fが弾性変形
可能な係止部7fと係止されるのでスラスト方向及びラジ
アル方向のガタツキが抑えられる。 【0008】 【実施例】以下、図示の実施例によって本発明を説明す
ると、図1から図4は第1実施例で、図1は魚釣用リ−
ルの要部断面平面図、図2は魚釣用リ−ルの拡大要部断
面平面図、図3はハンドル側の側枠外側の拡大側面図、
図4は切換部材の内側天地逆の正面図である。 【0009】リ−ル本体Aは側枠1と側枠1の左右両側
枠1a、1bに取り付けられた左側側板2と右側側板3で構
成されている。側枠1の左右両側枠1a、1bは図示しない
複数本の支柱で一体的に、かつ左右両側枠1a、1bが平行
に保持されている。両側枠1a、1b間にはスプ−ル10が回
転可能に支持され、スプ−ル10が固定されたスプ−ル軸
4は左側側板2に取り付けられた一方のラジアル軸受11
と右側側板3に固定された筒部材12に取り付けられた他
方のラジアル軸受13で回転可能に軸承されている。左右
両側枠1a、1b間のスプ−ル10より釣糸繰出し方向側に釣
糸案内装置Bが設けられている。 【0010】スプ−ル軸4は軸受11に軸承されると共に
スプ−ル10が固定される太径部4aと、軸受12に軸承され
る小径部4bと、小径部4bに係合部4cが形成され、太径部
4aの他側は右側枠1bの透孔1cに挿入されて右側側板3内
に突出されている。小径部4b外周にはピニオン5が移動
自在に嵌合されている。ピニオン5にはピニオン歯5aと
周溝5bと係合部5cが形成されている。スプ−ル軸4の係
合部4cとピニオン5の係合部5cでクラッチ機構Cの係合
部が構成されている。ピニオン歯5aはハンドル軸14に摩
擦結合された駆動歯車15に噛合されている。スプ−ル10
はクラッチ機構Cとピニオン5と駆動歯車15を介してハ
ンドル軸14に取り付けられたハンドル16で回転される。
スプ−ル軸4の太径部4aの一側と左側側板2に磁気制動
機構Dが設けられている。 【0011】左側枠1aに透孔1dが穿設され、右側枠1bに
透孔1eが穿設されて釣糸案内装置Bの案内筒17の両側が
嵌合固定されている。左側側板2に形成された筒部2aが
案内筒17に挿入されている。筒部2a内に案内筒17内に挿
入されたトラバ−スカム軸18の一端が挿入されている。
案内筒17の前側の左右両側枠1a、1bに案内杆19が取り付
けられている。案内筒17の外周に釣糸案内体20が嵌合さ
れ、釣糸案内体20は案内杆19で案内されて左右に往復動
される。トラバ−スカム軸18の他端に歯車21が固定され
て歯車21は駆動歯車15に噛合されている。 【0012】右側枠1bに凹部1fが形成されて軸受22を介
してハンドル軸14の一端14a が嵌合されて図3のビス23
で固定された止め板24で抜け止めされている。ハンドル
軸14の外周にはカラ−25と爪車26と摩擦板27と駆動歯車
15と摩擦板28と制動板29と発条30、31とカラ−32とラジ
アル軸受33とカラ−34が嵌合され、ハンドル軸14の外周
に形成されたネジ部14b にドラグ調整ハンドル35の軸部
35a が螺合されている。爪車26と制動板29とカラ−25、
32、34はハンドル軸14の外周に回り止めされている。 【0013】右側枠1bの透孔1c位置の外側に筒部1gが形
成されている。筒部1g外周に図2、図3のように、クラ
ッチ作動部材6の筒部6aが回動自在に嵌合されている。
クラッチ作動部材6は筒部6aと、筒部6aから伸びたL字
形レバ−6bと、図2のL字形レバ−6bの屈曲部6cと、屈
曲部6cから先の位置決め部6dと、腕部6eと、自由端の三
角突状の係止部6fと、筒部6aの端面のクラッチカム6g、
6gと、バネ掛け部6hと、作動片8の一端8dが当接される
湾曲凹部6iと、作動片8の側部を押圧する突起部6jとで
形成されている。L字形レバ−6bの屈曲部6cと位置決め
部6dと腕部6eと三角突状の係止部6fは左右両側枠1a、1b
の後側に設けられた切換部材7に挿入されて結合されて
いる。右側枠1bとバネ掛け部6hの間にデットポイントバ
ネ36が張設されている。右側枠1bに断面T字形の保持部
1hが形成されて作動片8の長孔8aが摺動自在に嵌められ
ている。 【0014】切換部材7は図4のように鼓形本体7aに図
2、図4のように指載せ操作部7bと、内側に直方体状の
突出部7cと、突出部7cの内側に透孔7dと、透孔7d内に段
部で位置決め部7eと、弾性変形可能な三角突状の係止部
7fと、鼓形本体7aの他側に突部7gとが形成されている。
左右両側枠1a、1bの後側には図2、図3のように、L字
形レバ−6bの屈曲部6cと突部7gが挿入される円弧状の長
孔1i、1jが穿設されている。作動片8は長孔8aと、爪車
26の歯部26a に係合される突起8bと、バネ掛け部8cと、
長孔8aの一端外側8dとが形成されている。右側枠1bに固
定されたピン37とバネ掛け部8cの間に発条38が張設され
ている。右側枠1bに固定された支柱39、39にクラッチ板
9が摺動自在に嵌合されて発条40、40でスプ−ル軸4の
係合部4cとピニオン5の係合部5cが係合される方向に付
勢されている。 【0015】クラッチ板9の中心の凹部9aはピニオン5
の周溝5bに嵌め込まれている。クラッチ機構Cは前記係
合部とクラッチ作動部材6と切換部材7と作動片8とク
ラッチ板9とで構成されている。 【0016】クラッチ作動部材6のL字形レバ−6bに切
換部材7が結合される時は、長孔1jに切換部材7の突部
7gが挿入され、長孔1iと切換部材7の透孔7d内にL字形
レバ−6bの屈曲部6cと位置決め部6dと腕部6eと三角突状
の係止部6fが挿入される。この時、クラッチ作動部材6
の位置決め部6dに切換部材7の位置決め部7eが当接され
ると、クラッチ作動部材6の三角突状の係止部6fが切換
部材7の係止部7fに弾性変形を起こさせて乗り越えて係
止されることで結合される。 【0017】クラッチONからOFFに切換えられる時
は、切換部材7の指載せ操作部7bが押し下げられる。こ
の操作でクラッチ作動部材6が図3で反時計方向に回動
されてクラッチカム6g、6gでクラッチ板9が押し上げら
れると、スプ−ル軸4の係合部4cとピニオン5の係合部
5cの係合が離脱される。クラッチOFFに切換えられる
と、図3で作動片8の側部を押圧する突起部6jが反時計
方向に回動されるので、作動片8は保持部1hを中心に発
条38で反時計方向に回動されて突起8bが爪車26の歯部26
a に臨まされる。 【0018】クラッチOFFからONに切換えられる時
は、ハンドル16の回転で図3でハンドル軸14と爪車26が
時計方向に回転される。この回転で爪車26の歯部26a に
臨まされた突起8bが係合されて作動片8が図3で左方向
に摺動される。この摺動で作動片8の左端が湾曲凹部6i
に当接されてクラッチ作動部材6が図3で時計方向に回
動され、クラッチカム6g、6gとクラッチ板9の係合が解
除されて発条40、40でスプ−ル軸4の係合部4cとピニオ
ン5の係合部5cが係合される方向に付勢されてクラッチ
ONとなる。 【0019】前記のようにクラッチ作動部材6のL字形
レバ−6bに切換部材7が結合されると、クラッチ作動部
材6の位置決め部6dに切換部材7の位置決め部7eが当接
され、クラッチ作動部材6の三角突状の係止部6fが切換
部材7の係止部7fに弾性変形を起こさせて乗り越えて係
止されるので、位置決め部6d、7eで位置決めされ、三角
突状の係止部6fが弾性変形可能な係止部7fと係止される
のでスラスト方向及びラジアル方向のガタツキが抑えら
れる。 【0020】前記のように魚釣用リ−ルが構成される
と、クラッチ機構Cのクラッチ作動部材6と切換部材7
は確実に簡単な構成で一体化結合出来るので、クラッチ
作動不良及びクラッチ機能障害を確実に防止でき、常時
安定した魚釣り操作が行えると共に製造段階での組み込
み作業性も向上する。 【0021】図5は第2実施例で、図5は魚釣用リ−ル
の拡大要部断面平面図である。 【0022】第2実施例では、クラッチ作動部材6の屈
曲部6cから先は位置決め部6kと、腕部6eと、自由端の三
角突状の係止部6fとで形成されている。切換部材7は鼓
形本体7aの内側に直方体状の突出部7cと、突出部7cの内
側に透孔7dと、透孔7d内に段部で位置決め部7hと、弾性
変形可能な三角突状の係止部7fと、鼓形本体7aの他側に
突部7gと、分離溝7iとが形成されている。他の構成は前
記第1実施例と略同一である。 【0023】図6、図7は第3実施例で、図6は魚釣用
リ−ルの拡大要部断面平面図、図7は切換部材の内側天
地逆の正面図である。 【0024】第3実施例では、クラッチ作動部材6の屈
曲部6cから先は位置決め部6kと、腕部6eと、自由端の反
球状の係止部6mとで形成されている。切換部材7は鼓形
本体7aの内側に直方体状の突出部7cと、突出部7cの内側
に透孔7dと、透孔7d内に段部で位置決め部7hと、弾性変
形可能な反球突状の係止部7jと、鼓形本体7aの他側に突
部7gと、分離溝7iと、反球突状の係止部7j形成用金型孔
7kが形成されている。他の構成は前記第1実施例と略同
一である。 【0025】図8は第4実施例で、図8は魚釣用リ−ル
の拡大要部断面平面図と一部拡大断面平面図である。 【0026】第4実施例では、クラッチ作動部材6のL
字形レバ−6bに屈曲部6nとネジ孔6oが形成されて別体の
連結部材6′がビス41で連結されて切換部材7と結合さ
れている。連結部材6′には、支持腕部6pと、位置決め
部6dと、腕部6eと、自由端の三角突状の係止部6qと、肉
薄で弾性変形可能な案内部6rとが形成されて支持腕部6p
に透孔が穿設されている。切換部材7には、突出部7cの
内側に透孔7dと、透孔7d内に段部で位置決め部7eと、三
角突状の係止部7fとが形成されている。他の構成は前記
第1実施例と略同一である。 【0027】クラッチ作動部材6に切換部材7が結合さ
れる時は、長孔1jに切換部材7の突部7gが挿入され、長
孔1iと切換部材7の透孔7d内に連結部材6′が挿入され
て位置決め部6dに切換部材7の位置決め部7eが当接され
ると、肉薄で弾性変形可能な案内部6rが切換部材7の係
止部7fを乗り越えて係止されることで三角突状の係止部
6qが係止部7fに係合されて結合される。次にクラッチ作
動部材6のL字形レバ−6bに連結部材6′の支持腕部6p
が重ねられてに屈曲部6nのネジ孔6oにビス41が螺合され
て連結される。 【0028】前記説明では、側枠1の左右両側枠1a、1b
と図示しない複数本の支柱で一体的に形成されたが、別
体に形成して両側枠1a、1bを平行に保持してもよい。 【0029】 【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。 【0030】クラッチ機構のクラッチ作動部材と切換部
材は確実に簡単な構成で一体化結合出来るので、クラッ
チ作動不良及びクラッチ機能障害を確実に防止でき、常
時安定した魚釣り操作が行えると共に製造段階での組み
込み作業性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例で、魚釣用リ−ルの要部断面平面図
である。 【図2】同魚釣用リ−ルの拡大要部断面平面図である。 【図3】同ハンドル側の側枠外側の拡大側面図である。 【図4】同切換部材の内側天地逆の正面図である。 【図5】第2実施例で、魚釣用リ−ルの拡大要部断面平
面図である。 【図6】第3実施例で、魚釣用リ−ルの拡大要部断面平
面図である。 【図7】同切換部材の内側天地逆の正面図である。 【図8】第4実施例で、魚釣用リ−ルの拡大要部断面平
面図と一部拡大断面平面図である。 【符号の説明】 A リ−ル本体 C クラッチ機構 2、3 側板 6 クラッチ作動部材 6d、6k、7e、7h 位置決め部 6f、6m、6q、7f、7j 係止部 7 切換部材 10 スプ−ル
である。 【図2】同魚釣用リ−ルの拡大要部断面平面図である。 【図3】同ハンドル側の側枠外側の拡大側面図である。 【図4】同切換部材の内側天地逆の正面図である。 【図5】第2実施例で、魚釣用リ−ルの拡大要部断面平
面図である。 【図6】第3実施例で、魚釣用リ−ルの拡大要部断面平
面図である。 【図7】同切換部材の内側天地逆の正面図である。 【図8】第4実施例で、魚釣用リ−ルの拡大要部断面平
面図と一部拡大断面平面図である。 【符号の説明】 A リ−ル本体 C クラッチ機構 2、3 側板 6 クラッチ作動部材 6d、6k、7e、7h 位置決め部 6f、6m、6q、7f、7j 係止部 7 切換部材 10 スプ−ル
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】リ−ル本体の側板間に回転自在に支持した
スプ−ルを備え、前記スプールを釣糸放出状態と釣糸巻
取り状態に切換保持するべく、クラッチ作動部材と切換
部材と作動片とクラッチ板とで構成されたクラッチ機構
を備え、前記切換部材をリ−ル本体の側板間に変位可能
に支持した魚釣用リ−ルにおいて、前記切換部材とクラ
ッチ作動部材の結合時のスラスト方向及びラジアル方向
のガタツキを抑える位置決め部を夫々に形成すると共
に、前記切換部材とクラッチ作動部材の少なくとも何れ
か一方に弾性変形可能な係止部を形成して前記両者を弾
性変形によって係止したことを特徴とする魚釣用リ−
ル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21714597A JP3514956B2 (ja) | 1997-07-28 | 1997-07-28 | 魚釣用リ−ル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21714597A JP3514956B2 (ja) | 1997-07-28 | 1997-07-28 | 魚釣用リ−ル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1142032A JPH1142032A (ja) | 1999-02-16 |
JP3514956B2 true JP3514956B2 (ja) | 2004-04-05 |
Family
ID=16699569
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21714597A Expired - Fee Related JP3514956B2 (ja) | 1997-07-28 | 1997-07-28 | 魚釣用リ−ル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3514956B2 (ja) |
-
1997
- 1997-07-28 JP JP21714597A patent/JP3514956B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1142032A (ja) | 1999-02-16 |
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