JP3513069B2 - 防水シート押え板のカバーシート取付構造及び取付方法 - Google Patents

防水シート押え板のカバーシート取付構造及び取付方法

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JP3513069B2
JP3513069B2 JP37440999A JP37440999A JP3513069B2 JP 3513069 B2 JP3513069 B2 JP 3513069B2 JP 37440999 A JP37440999 A JP 37440999A JP 37440999 A JP37440999 A JP 37440999A JP 3513069 B2 JP3513069 B2 JP 3513069B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、シート防水構造
物における防水シート固定用の押え板をカバーシートに
より覆う際に用いられる防水シート押え板のカバーシー
ト取付構造及び取付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ビルの屋上等のシート防水構造において
は、防水シートの所要部分のみを躯体に固定し、残り多
くの部分を躯体から遊離させたままの状態で放置するよ
うにした絶縁工法が周知である。更にこのような絶縁工
法においては、躯体に固定したシート接合板に、防水シ
ートを溶剤溶着や熱風融着等により接合固定する溶融接
合方式のものと、防水シート上に載置したシート押え板
を、固定釘等により躯体に固定することにより、防水シ
ートをシート押え板により押え付けて躯体に固定する押
圧固定方式のものとがある。
【0003】図4に示すように、上記押圧固定方式の絶
縁工法により、ビル屋上における平場(1)からパラペ
ット(2)にかけての入隅部(3)周辺の防水処理を行
う場合には、軟質合成樹脂製の防水シート(5)を、平
場(1)の上面からパラペット(2)の内面にかけて敷
設した後、平場(1)上に入隅部(3)に沿って、長板
形状の複数の金属製第1シート押え板(6)を直列状に
配置する。このとき、長さ方向に隣合う第1シート押え
板間には、熱膨張による伸びを吸収するための隙間
(S)を形成しておく。
【0004】そしてこの第1シート押え板(6)及び防
水シート(5)に開脚釘等の固着具(6a)を貫通させ
て平場(1)に固定し、これにより防水シート(5)を
第1シート押え板(6)により平場(1)に押え付けて
固定する。
【0005】更にパラペット(2)の内表面における入
隅部(3)に沿って、複数の第2シート押え板(7)
を、上記第1シート押え板(6)に平行させるように、
直列状に配置し、この複数の第2シート押え板(7)を
固着具(7a)を用いてパラペット(2)に固定し、こ
れにより防水シート(5)を第2シート押え板(7)に
よりパラペット(2)に押え付けて固定する。
【0006】シート押え板(6)(7)により防水シー
ト(5)を押圧固定した後、カバーシート(8)を、第
1及び第2シート押え板(6)(7)を覆うようにして
入隅部(3)に沿って配置し、このカバーシート(8)
を、溶剤溶着や熱風融着等により防水シート(5)及び
シート押え板(6)(7)に接合一体化し、これにより
施工が完了する。なお、シート押え板(6)(7)とし
ては、カバーシート(8)との接合を確実に行えるよう
に、表面に合成樹脂層が設けられた樹脂被覆鋼板等から
なるものが通常用いられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のカバーシート取付構造においては、長さ方向に隣合
うシート押え板(6)(7)間に、熱膨張による伸びを
吸収するための隙間(S)を形成するとともに、その隙
間(S)を含めてシート押え板(6)(7)を覆う態様
にカバーシート(8)を配置して、カバーシート(8)
をシート押え板(6)(7)及び防水シート(5)に溶
着ないしは融着するものであるため、シート押え板
(6)(7)が熱により伸縮した際に、その伸縮に追従
して、カバーシート(8)の隙間(S)に対応する部分
が伸縮し、その伸縮によりカバーシート(8)に内部応
力が繰り返し発生する。これによりカバーシート(8)
が劣化し、場合によっては破断して、防水性を損なう恐
れがある。
【0008】なお、シート押え板間の隙間(S)に、所
定の目地処理を行って、シート押え板(6)(7)の熱
伸縮による悪影響を回避するような手段を採用すること
もあるが、そうすると、シート押え板間における小さい
隙間(S)に、所定の目地処理を行うという緻密で面倒
な作業を必要とするので、作業効率が低下するという問
題が発生する。
【0009】また、上記従来のカバーシート取付構造に
おいては、カバーシート(8)を、シート押え板(6)
(7)や防水シート(5)に接合する際に、カバーシー
ト(8)を仮止めできず、位置ずれする恐れがあり、カ
バーシート(8)の接合作業をスムーズに行えず、一段
と作業効率を低下させるという問題があった。
【0010】この発明は、上記従来技術の問題を解消
し、効率良くスムーズに施工できるとともに、シート押
え板の熱伸縮によるカバーシートへの悪影響を回避でき
て、カバーシートの劣化や破断を防止でき、良好な防水
性を維持することができる防水シート押え板のカバーシ
ート取付構造及び取付方法を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本第1の発明の防水シート押え板のカバーシート取
付構造は、躯体に敷設された防水シートの表面に、所定
の長さを有する複数のシート押え板が、長さ方向に沿っ
て直列状に、かつ長さ方向に隣合うシート押え板間に隙
間が形成されるように配置された状態で、固着具により
前記躯体に固定され、弾性粘着材が、前記隣合うシート
押え板間をまたがって、前記複数のシート押え板上に沿
って連続して配設され、防水性を有するカバーシート
が、前記複数のシート押え板の周辺を覆う態様に配置さ
れた状態で、前記弾性粘着材を介して前記シート押え板
に粘着固定されるとともに、前記防水シートに接合され
てなるものを要旨としている。
【0012】この第1発明の防水シート押え板のカバー
シート取付構造においては、弾性粘着材を、長さ方向に
隣合うシート押え板間の隙間にまたがらせるように連続
して設けて、その弾性粘着材上にカバーシートを配置す
るものであるため、シート押え板が熱伸縮したとして
も、その伸縮による応力が弾性粘着材の弾性力により吸
収ないしは緩和されるので、上記伸縮応力がカバーシー
トの局部に集中することはなく、カバーシートの劣化、
破断を確実に防止することができる。
【0013】またカバーシートをシート押え板上に配置
した際に、カバーシートを粘着材によりシート押え板に
粘着固定できて所定位置に仮止めできる。従って、カバ
ーシートを仮止めした状態で防水シートに接合できるの
で、例えばその接合時にカバーシートの位置ずれを防止
でき、カバーシートの接合作業を簡単かつスムーズに行
うことができる。
【0014】なお本発明において、弾性粘着材の配設作
業は、目地処理等の緻密な作業とは違って、弾性粘着材
をシート押え板に沿って連続的に配設するだけのもので
あり、簡単に行うことができ、作業性を低下させるよう
なことはない。
【0015】一方、本第1の発明は、ビル屋上、プー
ル、貯水槽、蓄熱槽等における水平壁と垂直壁との間の
入隅部周辺に好適に採用することができる。
【0016】すなわち本第1の発明においては、前記躯
体が、水平壁と、垂直壁と、これらの両壁間に設けられ
た入隅部とを有し、前記防水シートが前記水平壁及び前
記垂直壁における前記入隅部周辺に配置され、前記複数
のシート押え板が、前記水平壁上における前記入隅部に
沿って直列状に配置される複数の第1シート押え板と、
前記垂直壁上における前記入隅部に沿って直列状に配置
される複数の第2シート押え板とを有し、前記カバーシ
ートが、前記第1シート押え板から前記第2シート押え
板にかけて連続して配置されてなる構成を採用するのが
好ましい。
【0017】また本第1の発明においては、前記カバー
シートとして、前記防水シートと同じ材質のものが用い
られてなる構成を採用するのが良い。すなわちこの構成
を採用する場合、カバーシートを防水シートに溶剤や熱
風処理によって確実に接合一体化することができる。
【0018】また本第1の発明においては、より確実に
施工できるように、防水シート及びカバーシートの材質
に合わせて、所定の弾性粘着材を用いるのが望ましい。
【0019】すなわち本第1の発明においては、前記カ
バーシート及び前記防水シートとして、ポリオレフィン
系樹脂からなるものが用いられるとともに、前記弾性粘
着材として、ブチルゴム系のシーリングテープが用いら
れてなる構成、又は、前記カバーシート及び前記防水シ
ートとして、ポリ塩化ビニル樹脂からなるものが用いら
れるとともに、前記弾性粘着材として、シリコン系弾性
接着剤、エポキシ系弾性接着剤、ニトリルゴム系接着
剤、弾性ウレタン接着剤、EVA系接着剤の中から選択
される弾性接着剤が用いられてなる構成を採用するのが
望ましい。
【0020】一方、上記第1の発明の構成は、以下の方
法によって実現することができる。
【0021】すなわち本第2の発明は、躯体に敷設され
た防水シートの表面に、所定の長さを有する複数のシー
ト押え板を、長さ方向に沿って直列状に、かつ長さ方向
に隣合うシート押え板間に隙間を形成するように配置し
た状態で、固着具により前記躯体に固定する工程と、弾
性粘着材を、前記隣合うシート押え板間にまたがらせつ
つ、前記複数のシート押え板上に沿って連続して配設す
る工程と、防水性を有するカバーシートを、前記複数の
シート押え板の周辺を覆う態様に配置した状態で、前記
弾性粘着材を介して前記シート押え板に粘着固定すると
ともに、前記防水シートに接合するものを要旨としてい
る。
【0022】
【発明の実施の形態】図1ないし図3はこの発明のカバ
ーシート取付構造が適用されたビル屋上の入隅部周辺の
シート防水構造を示す図である。これらの図に示すよう
に、本実施形態のシート防水構造においては、防水シー
ト(10)、シート押え板(21)(22)、カバーシ
ート(30)の他に、シーリングテープ等の弾性粘着材
(40)が用いられる。
【0023】本実施形態において、防水シート(10)
としては、ポリオレフィン系樹脂からなるものが用いら
れているが、本発明においてはそれだけに限られず、ポ
リ塩化ビニル樹脂等の軟質合成樹脂からなるものや、合
成ゴム等からなるものも好適に用いることができる。
【0024】シート押え板(21)(22)は、所定長
さの平板形状を有している。このシート押え板(21)
(22)としては、アルミニウムやその合金、ステンレ
ス、鋼板等の金属板からなるものを好適に用いることが
でき、更に金属板の両面又は片面に軟質合成樹脂層が積
層された樹脂被覆鋼板等の複合板からなるものも用いる
ことができるが、もとよりその材質は限定されるもので
はない。
【0025】カバーシート(30)としては、防水シー
ト(10)と同じ材質のもの、すなわち本発明において
は、ポリオレフィン系樹脂からなるものが用いられい
る。なお、カバーシート(30)は、防水シート(1
0)と異なる材質のものを用いても良く、例えばポリ塩
化ビニル樹脂等の軟質合成樹脂からなるものや、合成ゴ
ム等からなるものも用いることができる。
【0026】本実施形態において、弾性粘着材(40)
としては、弾性を有し、かつ両面に粘着性を有するブチ
ルゴム系のシーリングテープが用いられる。
【0027】なお、防水シート(10)やカバーシート
(30)として、ポリ塩化ビニル樹脂からなるものを用
いる場合には、シート(10)(30)の可塑剤の早期
移行を防止するために、ブチルゴム系のものよりも、む
しろ弾性接着剤を用いるのが良い。この弾性接着剤とし
ては、シリコン系弾性接着剤、エポキシ系弾性接着剤、
ニトリルゴム系接着剤、弾性ウレタン接着剤、エチレン
・酢酸ビニル共重合体(EVA)系接着剤等を好適に用
いることができ、例えばシリコン系ではスーパーX(セ
メンダイン社製)、エポキシ系ではPM165(セメン
ダイン社製)、ニトリルゴム系では540S(セメンダ
イン社製)、G108(コニシ社製)等を挙げることが
できる。
【0028】一方、本実施形態が適用されるビル屋上
は、水平壁としての平場(51)の外周縁に、垂直壁と
してのパラペット(52)が立上り状に設けられるとと
もに、平場(51)及びパラペット(52)間には、入
隅部(53)が形成されている。
【0029】このビル屋上に本実施形態のシート防水構
造を適用する場合、まず平場(51)の上面から、入隅
部(53)を通ってパラペット(52)の内面にかけ
て、防水シート(10)を配置する。
【0030】続いて、防水シート(10)上における平
場(51)の入隅側端縁に、入隅部(53)に沿って第
1シート押え板(21)を長さ方向に連続するように直
列状に複数配置する。このとき、長さ方向に隣合う第1
シート押え板(21)(21)間には、シート押え板
(21)の熱膨張による伸びを吸収するために隙間
(S)を形成しておく。
【0031】そして、第1シート押え板(21)の所要
部分に、開脚釘等の固着具(60)を貫通させ、その固
着具(60)を防水シート(10)に貫通させて平場
(51)に固定する。こうして、防水シート(10)に
おける平場(51)の入隅側端縁を第1シート押え板
(21)により平場(51)側に押え付けて固定する。
【0032】また防水シート(10)上におけるパラペ
ット(52)内面の入隅側端縁に、入隅部(53)に沿
って第2シート押え板(22)を長さ方向に連続するよ
うに直列状に複数配置する。この第2シート押え板(2
2)は、上記第1シート押え板(21)と平行に配置す
るとともに、上記と同様に、長さ方向に隣合う第2シー
ト押え板(22)(22)間に、伸び吸収用の隙間(図
示省略)を形成しておく。
【0033】なお、シート押え板間の隙間(S)は、そ
の間隔が2〜10mm、好ましくは下限値を3mm以
上、上限値を8mm以下に設定するのが良い。すなわち
隙間(S)が小さ過ぎる場合には、シート押え板(2
1)(22)の熱膨張による伸びを十分に吸収できず、
長さ方向に隣合う押え板同士が突き当たって、シート押
え板(21)(22)が変形する恐れがある。逆に隙間
(S)が大き過ぎる場合には、その隙間(S)において
防水シート(10)を確実に押圧固定することができ
ず、防水シート(10)の取付強度を十分に確保できな
い恐れがある。
【0034】こうしてシート押え板(21)(22)を
固定した後、第1及び第2シート押え板(21)(2
2)上にそれぞれシーリングテープからなる弾性粘着材
(40)(40)を粘着固定する。このとき、各粘着材
(40)(40)は、長さ方向に隣合うシート押え板間
の各隙間(S)をそれぞれまたがせるようにしてそれぞ
れ連続に配置する。
【0035】次に、カバーシート(30)を、防水シー
ト(10)上における入隅部(53)の周辺に、第1及
び第2シート押え板(21)(22)を被覆するように
して、入隅部(53)に沿って連続に配置し、その状態
でカバーシート(30)の所要部分を弾性粘着材(4
0)(40)を介して第1及び第2シート押え板(2
1)(22)に粘着固定する。
【0036】その後、カバーシート(30)を、平場
(51)部分及びパラペット(52)部分において、防
水シート(10)に溶剤溶着処理や熱風融着処理により
接合一体化する。
【0037】これにより、ビル屋上における入隅周辺の
防水施工が完了する。
【0038】本実施形態のシート防水構造においては、
防水シート押圧固定用の押え板(21)(22)上に、
弾性粘着材(40)を貼着して、その弾性粘着材(4
0)を介してカバーシート(30)をシート押え板(2
1)(22)に粘着固定するとともに、カバーシート
(30)を防水シート(10)に接合一体化するもので
あるため、カバーシート(30)をシート押え板(2
1)(22)上に敷設した際に、カバーシート(30)
が弾性粘着材(40)によりシート押え板(21)(2
2)に粘着固定されて仮止めされる。従って、カバーシ
ート(30)を仮止めした状態で、防水シート(10)
に溶着等により接合することができるので、カバーシー
トの位置ずれ等を防止でき、カバーシート(30)の接
合作業を簡単に行えて、ひいては施工作業を効率良くス
ムーズに行うことができる。
【0039】なお、シーリングテープ等の弾性粘着材
(40)の貼着作業は、シート押え板(21)(22)
に沿って連続的に貼着するだけで簡単に行うことができ
るので、目地処理作業等の緻密で細かい作業とは異な
り、作業性の低下を来すようなことはなく、効率良く施
工することができる。
【0040】また本実施形態においては、弾性粘着材
(40)を、長さ方向に隣合うシート押え板間の隙間
(S)にまたがらせるように連続して設けて、その弾性
粘着材(40)上にカバーシート(30)を取り付ける
ものであるため、シート押え板(21)(22)が熱伸
縮したとしても、その伸縮による応力は弾性粘着材(4
0)の弾性力により吸収ないしは緩和されるので、カバ
ーシート(30)の隙間(S)に相当する部分に、上記
伸縮による応力が局部的に集中することはなく、カバー
シート(30)の劣化、破断を確実に防止することがで
き、良好な防水性を長期維持することができる。
【0041】また本実施形態においては、カバーシート
(30)として、防水シート(10)と同じ材質のポリ
オレフィン系樹脂からなるものを用いているため、カバ
ーシート(30)を、防水シート(10)に熱風処理等
により確実に接合一体化することができ、より優れた防
水性を得ることができる。
【0042】更に本実施形態においては、シート押え板
(21)(22)とカバーシート(30)とを、溶剤や
熱風等の特有手段により接合するものではなく、弾性粘
着材(40)により接着するものであるため、上記従来
のように、シート押え板として、樹脂被覆鋼板等の特定
のものを用いる必要がなく、シート押え板(21)(2
2)として、どのような材質のものでも用いることがで
きる。このため、材料選択の自由度が増して、設計の変
更や、改良等にも柔軟に対処することができるととも
に、コストの削減を図ることができる。
【0043】なお、上記実施形態においては、本発明を
ビル屋上等の陸屋根に適用する場合について説明してい
るが、本発明はそれだけに限られず、プール、貯水槽、
蓄熱槽、ベランダ、バルコニー等のあらゆるシート防水
構造物に適用することができる。更に本発明は、入隅部
周辺だけに限られず、水平壁端縁、垂直壁端縁、躯体の
開口部周縁等における防水シート端縁の納まり部にも適
用することができる。
【0044】また本発明は、防水シート上に、防水シー
ト(カバーシート)を増し張りするような場合にも適用
することができる。
【0045】また上記実施形態においては、シート押え
板として、長板形状のものを用いているが、本発明はそ
れだけに限られず、躯体の防水施工面に応じた形状のも
の、例えばL型、コ字型、ハット型断面等のシート押え
板を用いることもできる。
【0046】更に上記実施形態においては、本発明を、
平場からパラペットにかけて一枚の防水シートを連続し
て敷設するような構造に適用しているが、本発明はそれ
だけに限られず、平場側の防水シートと、パラペット側
の防水シートとを分割して敷設するような構造にも適用
することができる。
【0047】
【発明の効果】以上のように、本第1発明の防水シート
押え板のカバーシート取付構造によれば、弾性粘着材
を、長さ方向に隣合うシート押え板間の隙間にまたがら
せるように連続して設けて、その弾性粘着材上にカバー
シートを取り付けるものであるため、シート押え板が熱
伸縮したとしても、その伸縮による応力が弾性粘着材の
弾性力により吸収ないしは緩和されるので、上記伸縮応
力がカバーシートの局部に集中することがなく、カバー
シートの劣化、破断を確実に防止することができ、良好
な防水性を得ることができる。また、カバーシートをシ
ート押え板上に配置した際には、カバーシートを弾性粘
着材によりシート押え板に粘着固定できて仮止めでき
る。従って、カバーシートを仮止めした状態で防水シー
トに接合できるので、例えばその接合時にカバーシート
の位置ずれを防止でき、カバーシートの接合作業を簡単
に行えて、ひいては施工作業を効率良くスムーズに行う
ことができるという効果がある。
【0048】本第1の発明において、カバーシートを、
防水シートと同じ材質のものにより構成する場合、カバ
ーシートを防水シートに溶剤や熱風処理により確実に接
合一体化することができ、より一層優れた防水性を得る
ことができるという利点がある。
【0049】また本第1の発明において、カバーシート
及び防水シートとして、ポリオレフィン系樹脂からなる
ものを用い、弾性粘着材としてブチルゴム系のシーリン
グテープを用いる場合、又はカバーシート及び防水シー
トとして、ポリ塩化ビニル樹脂からなるものを用い、弾
性粘着材として所定の弾性接着剤を用いる場合、より一
層確実に施工することができるという利点がある。
【0050】本第2の発明は、上記第1発明の構造を実
現するための方法を特定するためのものであり、この第
2発明の実施により、上記と同様の効果を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態であるカバーシート取付構
造が適用されたビル屋上の入隅部周辺におけるシート防
水構造を示す側面断面図である。
【図2】実施形態のシート防水構造を分解して示す側面
断面図である。
【図3】実施形態のシート防水構造を示す正面断面図で
あって、図4のVI−VI線断面に相当する断面図である。
【図4】従来のカバーシート取付構造が適用されたビル
屋上の入隅部周辺におけるシート防水構造を示す斜視図
である。
【図5】従来のシート防水構造を示す側面断面図であ
る。
【図6】図4のVI−VI線断面図である。
【符号の説明】
10…防水シート 21、22…シート押え板 30…カバーシート 40…弾性粘着材 51…平場(水平壁) 52…パラペット(垂直壁) 53…入隅部 60…固着具 S…隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04D 5/14 E04D 5/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 躯体に敷設された防水シートの表面に、
    所定の長さを有する複数のシート押え板が、長さ方向に
    沿って直列状に、かつ長さ方向に隣合うシート押え板間
    に隙間が形成されるように配置された状態で、固着具に
    より前記躯体に固定され、 弾性粘着材が、前記隣合うシート押え板間をまたがっ
    て、前記複数のシート押え板上に沿って連続して配設さ
    れ、 防水性を有するカバーシートが、前記複数のシート押え
    板の周辺を覆う態様に配置された状態で、前記弾性粘着
    材を介して前記シート押え板に粘着固定されるととも
    に、前記防水シートに接合されてなることを特徴とする
    防水シート押え板のカバーシート取付構造。
  2. 【請求項2】 前記躯体が、水平壁と、垂直壁と、これ
    らの両壁間に設けられた入隅部とを有し、前記防水シー
    トが前記水平壁及び前記垂直壁における前記入隅部周辺
    に配置され、 前記複数のシート押え板が、前記水平壁上における前記
    入隅部に沿って直列状に配置される複数の第1シート押
    え板と、前記垂直壁上における前記入隅部に沿って直列
    状に配置される複数の第2シート押え板とを有し、 前記カバーシートが、前記第1シート押え板から前記第
    2シート押え板にかけて連続して配置されてなる請求項
    1記載の防水シート押え板のカバーシート取付構造。
  3. 【請求項3】 前記カバーシートとして、前記防水シー
    トと同じ材質のものが用いられてなる請求項1又は2記
    載の防水シート押え板のカバーシート取付構造。
  4. 【請求項4】 前記カバーシート及び前記防水シートと
    して、ポリオレフィン系樹脂からなるものが用いられる
    とともに、前記弾性粘着材として、ブチルゴム系のシー
    リングテープが用いられてなる請求項1ないし3のいず
    れかに記載の防水シート押え板のカバーシート取付構
    造。
  5. 【請求項5】 前記カバーシート及び前記防水シートと
    して、ポリ塩化ビニル樹脂からなるものが用いられると
    ともに、前記弾性粘着材として、シリコン系弾性接着
    剤、エポキシ系弾性接着剤、ニトリルゴム系接着剤、弾
    性ウレタン接着剤、エチレン・酢酸ビニル共重合体(E
    VA)系接着剤の中から選択される弾性接着剤が用いら
    れてなる請求項1ないし3のいずれかに記載の防水シー
    ト押え板のカバーシート取付構造。
  6. 【請求項6】 躯体に敷設された防水シートの表面に、
    所定の長さを有する複数のシート押え板を、長さ方向に
    沿って直列状に、かつ長さ方向に隣合うシート押え板間
    に隙間を形成するように配置した状態で、固着具により
    前記躯体に固定する工程と、 弾性粘着材を、前記隣合うシート押え板間にまたがらせ
    つつ、前記複数のシート押え板上に沿って連続して配設
    する工程と、 防水性を有するカバーシートを、前記複数のシート押え
    板の周辺を覆う態様に配置した状態で、前記弾性粘着材
    を介して前記シート押え板に粘着固定するとともに、前
    記防水シートに接合するものとした防水シート押え板の
    カバーシート取付方法。
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