JP3510405B2 - メタノール合成触媒 - Google Patents
メタノール合成触媒Info
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水素(H2 )及び一
酸化炭素(CO)を主成分とするガスよりメタノールを
合成する触媒に関する。 【0002】 【従来の技術】メタノール合成触媒の開発研究は古くか
ら行われており、酸化亜鉛−酸化クロム、酸化銅−酸化
亜鉛などの組成を有する触媒を共沈法などで調製してい
る。とりわけ、酸化銅−酸化亜鉛−酸化アルミニウム及
び/又は酸化クロムよりなる三元または四元系触媒が高
いメタノール合成活性を有しており、広く用いられてい
る。一方、メタノールはMTBE(メチルターシャリー
ブチルエーテル)、ガソリン、石油化学中間製品、さら
に水素、一酸化炭素、都市ガスの製造などの原料とし
て、また燃料用としても今後ますます需要が多くなると
考えられ、全世界にて大型のメタノール合成プラントが
建設される見通しである。また、現在メタノールは天然
ガスの水蒸気改質反応によって製造される水素、及び一
酸化炭素を主成分とするガスを原料として、上記三元ま
たは四元系触媒などと接触させることにより製造されて
いる。 【0003】前記の三元または四元系触媒以外に、酸化
銅−酸化亜鉛−酸化マンガンよりなる触媒(特公昭56
−9376号公報)、酸化銅−酸化亜鉛−酸化ケイ素よ
りなる触媒(特公昭63−39287号公報)、酸化銅
−酸化亜鉛−酸化ガリウムよりなる触媒(特開平6−3
12138号公報)などが提案されているが、メタノー
ル合成活性が低く、さらに寿命も十分であると言い難い
ため、高性能なメタノール合成触媒の開発が待ち望まれ
ている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】酸化銅−酸化亜鉛−酸
化アルミニウム及び/又は酸化クロムからなる触媒はメ
タノール合成活性は高いが、活性が経時的に低下すると
いう問題があり、酸化銅−酸化亜鉛−酸化マンガン、酸
化銅−酸化亜鉛−酸化ケイ素、酸化銅−酸化亜鉛−酸化
ガリウムよりなる触媒は、前述したようにメタノール合
成活性が低く、さらに寿命も十分であるとは云えないと
いう問題がある。本発明は上記技術水準に鑑み、高活性
で、かつ耐久性にも優れたメタノール合成触媒を提供し
ようとするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者らは既存のメタ
ノール合成触媒の性能を上回る触媒の開発研究を鋭意実
施した結果、メタノール合成活性の最も重要な役割をす
る銅を高分散化させ、かつ活性低下の小さいメタノール
合成触媒を見い出し、本発明を完成するに至った。すな
わち、本発明は水素及び一酸化炭素を主成分とする合成
ガスからメタノールを合成する触媒として、銅(C
u)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)及びジルコ
ニウム(Zr)の各酸化物と、アルカリ土類元素または
アルカリ土類元素と希土類元素(α)の金属酸化物とか
らなり、その組成比(原子比)がCu:Zn:Al:Z
r:α=100:10〜200:1〜20:1〜20:
1〜20であることを特徴とするメタノール合成触媒を
提供するものである。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明のメタノール合成触媒の組
成比(原子比)はCu:Zn:Al:Zr:α=10
0:10〜200:1〜20:1〜20:1〜20であ
る。ここで、αはアルカリ土類元素、またはアルカリ土
類元素と希土類元素の両方の金属を示す。 【0007】以下、本発明のメタノール合成触媒の製造
方法の一例を更に詳述する。先ず、沈殿剤水溶液を保温
し、攪拌しながらアルカリ土類元素、希土類元素の一種
以上の金属及びAl、ZnとZrの各金属塩を含んだ水
溶液を滴下して沈殿物を析出させ、滴下後次にCu塩を
含んだ水溶液を滴下して沈殿物を生成する。なお滴下終
了時のpHが4以上で、滴下した金属イオンがほとんど
全て沈殿物として析出する。 【0008】沈殿剤水溶液はアルカリ溶液であり、通
常、0.1〜10M濃度のNa2 CO 3 水溶液、NaH
CO3 水溶液、NaOH水溶液、K2 CO3 水溶液、N
H3 水溶液などが用いられ、とりわけNa2 CO3 水溶
液が好ましい。また、沈殿を生成する際の溶液の温度を
15〜90℃の範囲に保つことが好ましい。 【0009】さらに、Cu、Zn、Al、Zr及びアル
カリ土類元素、希土類元素の各金属塩は硝酸塩、塩化
物、硫酸塩、酢酸塩の形で0.01〜1.0M濃度の水
溶液として用い、とりわけ硝酸塩として用いられるのが
好ましい。また、滴下時間、熟成時間は特に触媒のメタ
ノール合成活性に影響はないが、均一に金属イオンが分
散し沈殿物が析出する条件であればよく、通常、滴下時
間:1分〜3時間、熟成時間:1分〜3時間の範囲で実
施される。得られた沈殿物は種々の結晶種を有するが、
アルカリ金属イオンや陰イオンを十分洗浄除去した後、
200〜400℃の範囲で焼成することによりメタノー
ル合成触媒を得る。 【0010】本発明の触媒を用いることにより、メタノ
ール合成反応の原料の合成ガスとして、H2 とCOまた
はH2 とCOとCO2 を含有するガスを使用し、圧力:
200kg/cm2 G以下、温度:100〜300℃の
範囲で、長期的に、かつ安定した性能でメタノールを合
成することができる。 【0011】 【実施例】以下の実施例にて、本発明をさらに具体的に
説明し、本発明触媒の効果を明らかにするが、本発明の
本質を損なわない限り実施例記載には制限されるもので
はない。 【0012】(実施例1)炭酸ナトリウム:2.5mo
lを水:2リットルに溶かし60℃で保温する。このア
ルカリ水溶液を溶液Aとする。硝酸亜鉛:0.18mo
lと硝酸アルミニウム:0.03mol、オキシ硝酸ジ
ルコニウム:0.015mol及び硝酸マグネシウム:
0.015molを水:600ccに溶かし、60℃に
保温し、この酸性溶液を溶液Bとする。さらに、硝酸
銅:0.3molを水:300ccに溶かして60℃に
保温し、この酸性溶液を溶液Cとする。 【0013】先ず、攪拌しながら溶液Aに溶液Bを30
分にわたって均一に滴下し懸濁液を得る。次に溶液Cを
前記懸濁液に30分にわたって一定速度で滴下し、沈殿
物を得る。滴下後、2時間の熟成を行い、次に沈殿物の
ろ過及びNaイオン、NO3イオンが検知されないよう
洗浄する。さらに100℃24時間乾燥し、その後30
0℃、3時間焼成することによりメタノール合成触媒を
得る。この触媒を触媒1とする。また、硝酸マグネシウ
ムの代わりに、硝酸バリウム、硝酸ストロンチウムを使
用したこと以外は触媒1と同様に調製し、各々触媒2及
び触媒3を得た。 【0014】(実施例2)B液に硝酸亜鉛:0.3mo
l、硝酸アルミニウム:0.05mol、オキシ硝酸ジ
ルコニウム:0.03mol、硝酸カルシウム:0.0
3molを使用する以外は実施例1と同様の調製方法で
メタノール合成触媒を調製した。この触媒を触媒4とす
る。さらにB液に硝酸亜鉛:0.15mol、硝酸アル
ミニウム:0.015mol、オキシ硝酸ジルコニウ
ム:0.015mol、硝酸セリウム:0.015mo
lを、またB液に硝酸亜鉛:0.15mol、硝酸アル
ミニウム:0.006mol、オキシ硝酸ジルコニウ
ム:0.006mol、硝酸ランタン:0.006mo
lを使用する以外は実施例1と同様に調製し、触媒5、
触媒6を得た。 【0015】(実施例3)実施例1の触媒1と同様の組
成の溶液A、B、Cを用いて、溶液BとCの混合液を溶
液Aに滴下したこと以外は実施例1と同様の方法で触媒
7を得た。 【0016】(実施例4)B液に硝酸亜鉛:0.15m
ol、硝酸アルミニウム:0.009mol、オキシ硝
酸ジルコニウム:0.006mol、硝酸マグネシウ
ム:0.006mol、硝酸ランタン:0.006mo
lを使用する以外は実施例1と同様の調製方法でメタノ
ール合成触媒を調製した。この触媒を触媒8とする。ま
た、B液に硝酸亜鉛:0.15mol、硝酸アルミニウ
ム:0.009mol、オキシ硝酸ジルコニウム:0.
006mol、硝酸ランタン:0.006mol、硝酸
ネオジウム:0.006molを使用する以外は実施例
1と同様の調製方法でメタノール合成触媒を調製した。
この触媒を触媒9とする。 【0017】(比較例)実施例1の調製方法において、
オキシ硝酸ジルコニウム及び硝酸マグネシウムを添加し
なかったこと以外は同様の方法で、組成がCuO−Zn
O−Al2 O3(Cu:Zn:Al=100:60:1
0)の触媒10を調製した。また実施例1の調製方法に
おいて、硝酸アルミニウム、オキシ硝酸ジルコニウム及
び硝酸マグネシウムの代わりに、硝酸ガリウムまたはシ
リカゾルまたは硝酸マンガンを用いたこと以外は同様の
方法で、CuO−ZnO−Ga2 O3 (Cu:Zn:G
a=100:60:10)の触媒11と組成がCuO−
ZnO−SiO2 (Cu:Zn:Si=100:60:
10)の触媒12とCuO−ZnO−MnOx(Cu:
Zn:Mn=100:60:10)の触媒13を調製し
た。 【0018】(実験例1)実施例1〜4、比較例にて得
られた触媒1〜13のメタノール合成反応の活性評価試
験を下記表1に示す条件にて行った。 【0019】 【表1】 【0020】触媒は16〜28メッシュに整粒したもの
を2ccマイクロリアクタに充填し、H2 3%/N2 ベ
ースガスにて還元処理した後、原料ガスを供給し初期活
性評価を行った。各触媒の初期活性評価結果を表2に示
す。 【0021】 【表2】なお、反応生成物は全てメタノールと水であった。表2
に示すように本発明にて調製した触媒は従来触媒10〜
13に比べてメタノール合成活性が高いことがわかっ
た。 【0022】(実験例2)初期活性評価に供した触媒
1、触媒10を耐久性試験用触媒に供した。反応条件は
反応圧力以外は実験例5と同様とし、活性結果を表3に
示す。 【0023】 【表3】なお、反応生成物は全てメタノールと水であった。表3
に示すように、本発明にて調製した触媒は従来触媒に比
べてメタノール合成活性が高く、かつ耐久性に優れてい
ることが判明した。 【0024】 【発明の効果】本発明のメタノール合成触媒はメタノー
ル合成活性が高く、かつ長期にわたって活性維持ができ
るので、効率よくメタノールを合成することができる。
酸化炭素(CO)を主成分とするガスよりメタノールを
合成する触媒に関する。 【0002】 【従来の技術】メタノール合成触媒の開発研究は古くか
ら行われており、酸化亜鉛−酸化クロム、酸化銅−酸化
亜鉛などの組成を有する触媒を共沈法などで調製してい
る。とりわけ、酸化銅−酸化亜鉛−酸化アルミニウム及
び/又は酸化クロムよりなる三元または四元系触媒が高
いメタノール合成活性を有しており、広く用いられてい
る。一方、メタノールはMTBE(メチルターシャリー
ブチルエーテル)、ガソリン、石油化学中間製品、さら
に水素、一酸化炭素、都市ガスの製造などの原料とし
て、また燃料用としても今後ますます需要が多くなると
考えられ、全世界にて大型のメタノール合成プラントが
建設される見通しである。また、現在メタノールは天然
ガスの水蒸気改質反応によって製造される水素、及び一
酸化炭素を主成分とするガスを原料として、上記三元ま
たは四元系触媒などと接触させることにより製造されて
いる。 【0003】前記の三元または四元系触媒以外に、酸化
銅−酸化亜鉛−酸化マンガンよりなる触媒(特公昭56
−9376号公報)、酸化銅−酸化亜鉛−酸化ケイ素よ
りなる触媒(特公昭63−39287号公報)、酸化銅
−酸化亜鉛−酸化ガリウムよりなる触媒(特開平6−3
12138号公報)などが提案されているが、メタノー
ル合成活性が低く、さらに寿命も十分であると言い難い
ため、高性能なメタノール合成触媒の開発が待ち望まれ
ている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】酸化銅−酸化亜鉛−酸
化アルミニウム及び/又は酸化クロムからなる触媒はメ
タノール合成活性は高いが、活性が経時的に低下すると
いう問題があり、酸化銅−酸化亜鉛−酸化マンガン、酸
化銅−酸化亜鉛−酸化ケイ素、酸化銅−酸化亜鉛−酸化
ガリウムよりなる触媒は、前述したようにメタノール合
成活性が低く、さらに寿命も十分であるとは云えないと
いう問題がある。本発明は上記技術水準に鑑み、高活性
で、かつ耐久性にも優れたメタノール合成触媒を提供し
ようとするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者らは既存のメタ
ノール合成触媒の性能を上回る触媒の開発研究を鋭意実
施した結果、メタノール合成活性の最も重要な役割をす
る銅を高分散化させ、かつ活性低下の小さいメタノール
合成触媒を見い出し、本発明を完成するに至った。すな
わち、本発明は水素及び一酸化炭素を主成分とする合成
ガスからメタノールを合成する触媒として、銅(C
u)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)及びジルコ
ニウム(Zr)の各酸化物と、アルカリ土類元素または
アルカリ土類元素と希土類元素(α)の金属酸化物とか
らなり、その組成比(原子比)がCu:Zn:Al:Z
r:α=100:10〜200:1〜20:1〜20:
1〜20であることを特徴とするメタノール合成触媒を
提供するものである。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明のメタノール合成触媒の組
成比(原子比)はCu:Zn:Al:Zr:α=10
0:10〜200:1〜20:1〜20:1〜20であ
る。ここで、αはアルカリ土類元素、またはアルカリ土
類元素と希土類元素の両方の金属を示す。 【0007】以下、本発明のメタノール合成触媒の製造
方法の一例を更に詳述する。先ず、沈殿剤水溶液を保温
し、攪拌しながらアルカリ土類元素、希土類元素の一種
以上の金属及びAl、ZnとZrの各金属塩を含んだ水
溶液を滴下して沈殿物を析出させ、滴下後次にCu塩を
含んだ水溶液を滴下して沈殿物を生成する。なお滴下終
了時のpHが4以上で、滴下した金属イオンがほとんど
全て沈殿物として析出する。 【0008】沈殿剤水溶液はアルカリ溶液であり、通
常、0.1〜10M濃度のNa2 CO 3 水溶液、NaH
CO3 水溶液、NaOH水溶液、K2 CO3 水溶液、N
H3 水溶液などが用いられ、とりわけNa2 CO3 水溶
液が好ましい。また、沈殿を生成する際の溶液の温度を
15〜90℃の範囲に保つことが好ましい。 【0009】さらに、Cu、Zn、Al、Zr及びアル
カリ土類元素、希土類元素の各金属塩は硝酸塩、塩化
物、硫酸塩、酢酸塩の形で0.01〜1.0M濃度の水
溶液として用い、とりわけ硝酸塩として用いられるのが
好ましい。また、滴下時間、熟成時間は特に触媒のメタ
ノール合成活性に影響はないが、均一に金属イオンが分
散し沈殿物が析出する条件であればよく、通常、滴下時
間:1分〜3時間、熟成時間:1分〜3時間の範囲で実
施される。得られた沈殿物は種々の結晶種を有するが、
アルカリ金属イオンや陰イオンを十分洗浄除去した後、
200〜400℃の範囲で焼成することによりメタノー
ル合成触媒を得る。 【0010】本発明の触媒を用いることにより、メタノ
ール合成反応の原料の合成ガスとして、H2 とCOまた
はH2 とCOとCO2 を含有するガスを使用し、圧力:
200kg/cm2 G以下、温度:100〜300℃の
範囲で、長期的に、かつ安定した性能でメタノールを合
成することができる。 【0011】 【実施例】以下の実施例にて、本発明をさらに具体的に
説明し、本発明触媒の効果を明らかにするが、本発明の
本質を損なわない限り実施例記載には制限されるもので
はない。 【0012】(実施例1)炭酸ナトリウム:2.5mo
lを水:2リットルに溶かし60℃で保温する。このア
ルカリ水溶液を溶液Aとする。硝酸亜鉛:0.18mo
lと硝酸アルミニウム:0.03mol、オキシ硝酸ジ
ルコニウム:0.015mol及び硝酸マグネシウム:
0.015molを水:600ccに溶かし、60℃に
保温し、この酸性溶液を溶液Bとする。さらに、硝酸
銅:0.3molを水:300ccに溶かして60℃に
保温し、この酸性溶液を溶液Cとする。 【0013】先ず、攪拌しながら溶液Aに溶液Bを30
分にわたって均一に滴下し懸濁液を得る。次に溶液Cを
前記懸濁液に30分にわたって一定速度で滴下し、沈殿
物を得る。滴下後、2時間の熟成を行い、次に沈殿物の
ろ過及びNaイオン、NO3イオンが検知されないよう
洗浄する。さらに100℃24時間乾燥し、その後30
0℃、3時間焼成することによりメタノール合成触媒を
得る。この触媒を触媒1とする。また、硝酸マグネシウ
ムの代わりに、硝酸バリウム、硝酸ストロンチウムを使
用したこと以外は触媒1と同様に調製し、各々触媒2及
び触媒3を得た。 【0014】(実施例2)B液に硝酸亜鉛:0.3mo
l、硝酸アルミニウム:0.05mol、オキシ硝酸ジ
ルコニウム:0.03mol、硝酸カルシウム:0.0
3molを使用する以外は実施例1と同様の調製方法で
メタノール合成触媒を調製した。この触媒を触媒4とす
る。さらにB液に硝酸亜鉛:0.15mol、硝酸アル
ミニウム:0.015mol、オキシ硝酸ジルコニウ
ム:0.015mol、硝酸セリウム:0.015mo
lを、またB液に硝酸亜鉛:0.15mol、硝酸アル
ミニウム:0.006mol、オキシ硝酸ジルコニウ
ム:0.006mol、硝酸ランタン:0.006mo
lを使用する以外は実施例1と同様に調製し、触媒5、
触媒6を得た。 【0015】(実施例3)実施例1の触媒1と同様の組
成の溶液A、B、Cを用いて、溶液BとCの混合液を溶
液Aに滴下したこと以外は実施例1と同様の方法で触媒
7を得た。 【0016】(実施例4)B液に硝酸亜鉛:0.15m
ol、硝酸アルミニウム:0.009mol、オキシ硝
酸ジルコニウム:0.006mol、硝酸マグネシウ
ム:0.006mol、硝酸ランタン:0.006mo
lを使用する以外は実施例1と同様の調製方法でメタノ
ール合成触媒を調製した。この触媒を触媒8とする。ま
た、B液に硝酸亜鉛:0.15mol、硝酸アルミニウ
ム:0.009mol、オキシ硝酸ジルコニウム:0.
006mol、硝酸ランタン:0.006mol、硝酸
ネオジウム:0.006molを使用する以外は実施例
1と同様の調製方法でメタノール合成触媒を調製した。
この触媒を触媒9とする。 【0017】(比較例)実施例1の調製方法において、
オキシ硝酸ジルコニウム及び硝酸マグネシウムを添加し
なかったこと以外は同様の方法で、組成がCuO−Zn
O−Al2 O3(Cu:Zn:Al=100:60:1
0)の触媒10を調製した。また実施例1の調製方法に
おいて、硝酸アルミニウム、オキシ硝酸ジルコニウム及
び硝酸マグネシウムの代わりに、硝酸ガリウムまたはシ
リカゾルまたは硝酸マンガンを用いたこと以外は同様の
方法で、CuO−ZnO−Ga2 O3 (Cu:Zn:G
a=100:60:10)の触媒11と組成がCuO−
ZnO−SiO2 (Cu:Zn:Si=100:60:
10)の触媒12とCuO−ZnO−MnOx(Cu:
Zn:Mn=100:60:10)の触媒13を調製し
た。 【0018】(実験例1)実施例1〜4、比較例にて得
られた触媒1〜13のメタノール合成反応の活性評価試
験を下記表1に示す条件にて行った。 【0019】 【表1】 【0020】触媒は16〜28メッシュに整粒したもの
を2ccマイクロリアクタに充填し、H2 3%/N2 ベ
ースガスにて還元処理した後、原料ガスを供給し初期活
性評価を行った。各触媒の初期活性評価結果を表2に示
す。 【0021】 【表2】なお、反応生成物は全てメタノールと水であった。表2
に示すように本発明にて調製した触媒は従来触媒10〜
13に比べてメタノール合成活性が高いことがわかっ
た。 【0022】(実験例2)初期活性評価に供した触媒
1、触媒10を耐久性試験用触媒に供した。反応条件は
反応圧力以外は実験例5と同様とし、活性結果を表3に
示す。 【0023】 【表3】なお、反応生成物は全てメタノールと水であった。表3
に示すように、本発明にて調製した触媒は従来触媒に比
べてメタノール合成活性が高く、かつ耐久性に優れてい
ることが判明した。 【0024】 【発明の効果】本発明のメタノール合成触媒はメタノー
ル合成活性が高く、かつ長期にわたって活性維持ができ
るので、効率よくメタノールを合成することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B01J 21/00 - 38/74
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】銅(Cu)、亜鉛(Zn)、アルミニウム
(Al)及びジルコニウム(Zr)の各酸化物と、アル
カリ土類元素またはアルカリ土類元素と希土類元素
(α)の金属酸化物とからなり、その組成比(原子比)
がCu:Zn:Al:Zr:α=100:10〜20
0:1〜20:1〜20:1〜20であることを特徴と
するメタノール合成触媒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30423195A JP3510405B2 (ja) | 1995-11-22 | 1995-11-22 | メタノール合成触媒 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30423195A JP3510405B2 (ja) | 1995-11-22 | 1995-11-22 | メタノール合成触媒 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09141099A JPH09141099A (ja) | 1997-06-03 |
JP3510405B2 true JP3510405B2 (ja) | 2004-03-29 |
Family
ID=17930586
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30423195A Expired - Fee Related JP3510405B2 (ja) | 1995-11-22 | 1995-11-22 | メタノール合成触媒 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3510405B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2001046872A (ja) * | 1999-08-11 | 2001-02-20 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | メタノール改質触媒、メタノール改質触媒の製造方法及びメタノール改質方法 |
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WO2010011101A2 (ko) * | 2008-07-24 | 2010-01-28 | 현대중공업 주식회사 | 합성가스로부터 메탄올 합성용 촉매 및 이의 제조방법 |
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