JP4092538B2 - 水素含有ガスの製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メタノールを水蒸気と反応させて水素を主成分とする改質ガスを製造する方法に関する。更に詳しくは、メタノールと水蒸気および酸素を反応させ、自己熱供給型反応により、水素を主体とする改質ガスを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
メタノールが触媒の存在下で比較的容易に水素を主成分とするガスに改質されることは従来から良く知られている。特にメタノールを水蒸気と反応させることにより、分離の困難な一酸化炭素をほとんど含まないガスに改質されることから、近年、今後増大が予想される水素の簡便な供給源として注目を集めている。
また、燃料電池、特に自動車用に使用される燃料電池は小型で簡単な構造のものが要求されるので、反応器に空気を導入してメタノールの水蒸気改質に必要な反応熱を燃焼熱により供給する自己熱供給型反応器の開発が進められている。
【0003】
従来、メタノールを改質する触媒として、アルミナ、シリカなどの担体に、種々の触媒基質を担持させた触媒が提案されている。
たとえば特開昭57−68140号公報には、アルミナを予め塩基性物質の酸化物で被覆した担体上に白金、パラジウムからなる群の1種以上の金属を担持させたメタノール改質用触媒が示されている。
また特開昭57−144031号公報には、アルミナにニッケルおよびカリウムを含有させたアルミナ系メタノール分解用触媒が示されている。
特開昭57−174138号公報には、銅、亜鉛、クロムからなる群の一種以上の酸化物またはその水酸化物にニッケルを担持させたメタノール改質用触媒が示されている。
特開昭57−174139号公報には、銅、亜鉛、クロムからなる群の一種以上の酸化物またはその水酸化物と、ニッケルの酸化物またはその水酸化物とからなるメタノール改質用触媒が示されている。
特開昭59−199043号公報には、アルミナを予めアルカリ金属酸化物で被覆した担体上に白金、パラジウムからなる群の一種以上の金属を担持させたメタノール改質用触媒が示されている。
特開平5−49930号公報には、パラジウムおよび酸化亜鉛からなるメタノール改質用触媒が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術で述べた特開昭57−68140号、特開昭57−174138号および特開昭57−174139号の触媒は、低温活性が充分ではないこと、カーボンの析出が起こりやすいため寿命が短いことなどの問題点がある。
また、特開昭57−68140号および特開昭59−199043号の触媒は、塩基性物質の酸化物(アルカリ金属酸化物)で担体を予め被覆処理しなければならないという工業的な不利がある。
特開昭57−144031号の触媒は、反応温度350℃における転化率がたとえば52%と低いこと、転化率を75〜91%にまで上げるためには触媒をアルゴン気流中500℃で前処理しなければならないことなどの問題点がある。
【0005】
また、従来技術で述べた特開昭57−68140号、特開昭57−174138号、特開昭57−174139号、特開昭57−68140号、特開昭59−199043号、特開昭57−144031号の各実施例では、メタノールの分解反応が主反応であり、生成ガス中には約30%程度の一酸化炭素が含まれている。従って、メタノールの分解反応の後に水と混合して公知の水性ガス転化反応により水素と炭酸ガスを生成させて水素を分離する必要がある。このメタノールの分解反応は吸熱反応であるので、外部加熱が必要であり、装置が複雑となる。
また、特開平5−49930号の実施例は、メタノール水蒸気改質反応であり、自己熱供給型反応器に使用する場合、耐熱性が不十分であると考えられる。
さらに、従来提案されているメタノール改質用触媒は、触媒活性、副生物の抑制、耐熱性が不十分である。
すなわち自己熱供給型反応器では、メタノールの一部を酸化させるために、酸化反応の起こる部分では水蒸気改質反応と比較して高い温度となるので、耐熱性の高い触媒が要求される。また、搭載容量等に制限ある車載用では改質反応器を小型化する必要があり、高い活性の触媒が要求される。
本発明の目的は、高活性で耐久性を有するメタノール改質触媒を開発し、自己熱供給型反応器により水素を主成分とするガスを工業的に有利に製造する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
発明者等は上記の如き課題を有するメタノール改質方法について鋭意研究した結果、パラジウムと酸化亜鉛に、クロムやガリウムを加えた触媒を用いることにより、耐久性が改善され、自己熱供給型反応器にも好適に用いられることを見い出し、本発明に到達した。
【0007】
即ち本発明は、金属パラジウムおよび酸化亜鉛と、酸化クロムおよび/または酸化ガリウムを主成分として含有する触媒の存在下、下記の条件で、メタノールと水蒸気および酸素を反応させて水素を主成分とする改質ガスを製造することを特徴とする水素含有ガスの製造法に関するものである。
1)単一の触媒層を用い、
2)触媒組成は、亜鉛/(クロム+ガリウム)の原子比で0.5〜30、パラジウム/亜鉛の原子比で0.04〜2.2とし、
3)メタノールに対する水蒸気のモル比を1〜10モルとし、メタノールに対する空気のモル比を0.3〜5.0モルとし、
4)反応温度は150〜600℃とし、反応圧力は、常圧〜0.5MPaとし、
5)単位触媒体積当たりの液空間速度(LHSV)はメタノールLHSVで0.1〜100hr -1 とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の触媒の酸化亜鉛としては市販品を用いることができるが、このほか酢酸亜鉛、硝酸亜鉛等の有機酸、無機酸の塩や酸化亜鉛、水酸化亜鉛、塩基性炭酸亜鉛等、焼成後または還元後または反応中に酸化亜鉛となるような化合物も亜鉛源として使用できる。例えば、有機酸や無機酸の亜鉛塩の水溶液を沈殿剤で処理して得られた沈殿物を焼成することにより酸化亜鉛が得られる。
【0009】
本発明の触媒のパラジウム源としては、特に制限はない。例えば硝酸パラジウム、酢酸パラジウム、塩化パラジウム等が使用できる。
【0010】
本発明の触媒のクロム源としては、触媒調製終了時に酸化クロムとなり得るものであれば特に制限はない。例えば、酢酸クロム、硝酸クロム等の有機酸、無機酸の水溶性の塩等が使用できる。例えば、これらのクロム化合物の水溶液を沈殿剤で処理して得られた沈殿物を焼成することにより酸化物が得られる。
【0011】
本発明の触媒のガリウム源としては、触媒調製終了時に酸化ガリウムとなり得るものであれば特に制限はない。例えば、水酸化ガリウム、酸化ガリウム、硝酸ガリウム、等が使用できる。
【0012】
本発明に使用される触媒の組成は、亜鉛/(クロム+ガリウム)の原子比で0.5〜30、好ましくは1〜20、パラジウム/亜鉛の原子比で0.04〜2.2、好ましくは0.04〜0.6である。
【0013】
本発明における触媒調製方法としては、金属パラジウムおよび酸化亜鉛と、酸化クロムおよび/または酸化ガリウムが共存するような触媒の調製法であれば特に制限はない。例えば、(1)水溶性のパラジウム、亜鉛、クロム、ガリウム化合物の混合溶液と沈澱剤とから同時に沈澱を生成させる方法(共沈澱法)、(2)酸化亜鉛、水酸化亜鉛、塩基性炭酸亜鉛等を分散させたスラリーと、パラジウム化合物、クロム化合物、ガリウム化合物の溶液を混合して沈澱剤または還元剤を加えることによりパラジウム、クロムおよびガリウム成分を析出させる方法、(3)パラジウムと酸化亜鉛を成分とする組成物を共沈法などにより調製し、これに対しクロム化合物、ガリウム化合物を含浸させる方法、(4)パラジウムと酸化亜鉛を成分とする組成物を共沈法等により調製し、これを分散させたスラリーとクロム化合物、ガリウム化合物の溶液を混合し、沈澱剤を加えることによりクロム、ガリウム成分を析出させる方法、(5)亜鉛とクロム、ガリウムからなる組成物を共沈法等により調製し、これを分散させたスラリーとパラジウム化合物の溶液を混合し、沈澱剤または還元剤を加えることによりパラジウムを析出させる方法、等がある。
【0014】
沈殿剤には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ化合物が用いられる。沈澱剤の量は、化学等量の1〜2倍、好ましくは1.1〜1.6倍である。また、沈澱調製時の温度は20〜90℃、好ましくは35〜85℃である。
沈澱法により得られた沈澱はイオン交換水、蒸留水などで洗浄するのが好ましい。
【0015】
以上の方法により調製して得られたスラリーは、そのまま乾燥し、或いは乾燥・焼成し、破砕して大きさを揃えて、或いは成型して使用される。また得られたスラリーをそのまま、あるいは必要に応じてアルミナゾルのようなバインダーを添加して、担体や担体構造物に担持することができる。この場合、担持後、乾燥してそのまま、あるいは更に焼成後使用することができる。
乾燥温度は50〜150℃で、焼成は空気中180〜700℃、好ましくは200〜600℃で行われる。
【0016】
メタノールを水蒸気および空気と反応させる自己熱供給型反応では、水蒸気改質の場合と同様に、例えば水素、一酸化炭素含有ガスによって活性化処理を行ってもよいし、活性化処理することなく反応に供することもできる。
メタノールと水蒸気および空気を反応させる際の反応条件は、メタノールに対する水蒸気のモル比を1〜10モル、好ましくは1〜5モルとし、メタノールに対する空気のモル比を0.3〜5.0モル、好ましくは0.5〜3.0モルとし、150〜600℃、好ましくは200〜500℃の温度で、反応圧力は、常圧〜0.5MPaである。単位触媒体積当たりの液空間速度(LHSV)はメタノールLHSVで0.1〜100hr-1、好ましくは0.5〜60hr-1である。
【0017】
【実施例】
以下に実施例、比較例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例により制限されるものではない。
なお、以下の実施例、比較例において、メタノール反応率は反応器出口ガス組成から次式により求めた数値である。
メタノール反応率(%)=([CO]+[CO2])/([CO]+[CO2]+[CH3OH])×100
式中、[CO]、[CO2]および[CH3OH]は、それぞれ反応器出口ガス中のCO、CO2およびCH3OHのモル濃度である。
【0018】
(触媒調製)
触媒A
炭酸ナトリウム(無水)204gを2000mlのイオン交換水とともに5リットル の丸底フラスコに入れ溶解し、40℃とした。ここに硝酸パラジウム(1.9水塩)26g、硝酸亜鉛(6水塩)298g、硝酸クロム(9水塩)100gおよびイオン交換水1000ml を40℃に調節した溶液を注下し、30分間攪拌した。このように調製したスラリーを濾過し、イオン交換水12リットルで洗浄した。続いて80℃で乾燥し、その後、380 ℃にて2 時間焼成することにより、Pd-Zn-Cr触媒を得た。
このPd-Zn-Cr 触媒を湿式粉砕し、アルミナゾルを混合してスラリーとした後、コージェライト製のハニカム(400セル/平方インチ)で、浸漬、過剰分の吹き飛ばし、および乾燥の工程を繰り返し、乾燥後の触媒担持量が200g/Lになるように触媒を担持した。触媒Aとする。
【0019】
触媒B
炭酸ナトリウム(無水)138gを1000mlのイオン交換水とともに5リットル の丸底フラスコに入れ溶解し、60℃とした。ここに硝酸亜鉛(6水塩)238g、硝酸クロム(9水塩)80gおよびイオン交換水800ml を60℃に調節した溶液を注下し、30分間攪拌した。このように調製したスラリーを濾過し、イオン交換水12リットルで洗浄した。続いて80℃で乾燥し、その後、380 ℃にて2 時間焼成することにより、Zn-Cr酸化物を得た。
このZn-Cr酸化物100gを1000mlのイオン交換水とともに5リットルの丸底フラスコに入れ分散させ、40℃とした。ここに硝酸パラジウム(1.9水塩)26gをイオン交換水2000mlに溶解し、40℃に調節した溶液を注下し、続いて20wt%炭酸ナトリウム水溶液50mlを加え、30分間攪拌した。このように調製したスラリーを濾過し、イオン交換水12リットルで洗浄した。続いて80℃で乾燥し、その後、380 ℃にて2 時間焼成することにより、Pd-Zn-Cr触媒を得た。
このPd-Zn-Cr触媒を触媒Aと同様にコージェライト製のハニカム(400セル/平方インチ)に触媒担持量が200g/Lになるように担持した。触媒Bとする。
【0020】
触媒C
Pd/Zn比が0.05となる以外は、触媒Bと同様にして、Pd-Zn-Cr触媒を得た。
このPd-Zn-Cr 触媒を触媒Aと同様にコージェライト製のハニカム(400セル/平方インチ)に触媒担持量が200g/Lになるように担持した。触媒Cとする。
【0021】
触媒D
Pd/Zn比が0.24となる以外は、触媒Bと同様にして、Pd-Zn-Cr触媒を得た。
このPd-Zn-Cr 触媒を触媒Aと同様にコージェライト製のハニカム(400セル/平方インチ)に触媒担持量が200g/Lになるように担持した。触媒Dとする。
【0022】
触媒E
酸化亜鉛15gをイオン交換水500mLに分散させ、35℃に調整した。攪拌しながら、ここへ、硝酸パラジウム2水和物4.17gをイオン交換水500mLに溶解させて35℃に調整した水溶液を注加し、1N水酸化カリウム水溶液を35mL加えた後1時間攪拌を続けた。沈澱を濾過し、4Lのイオン交換水で洗浄後、得られた沈澱をイオン交換水500mLに分散させ、35℃に調整した。ここへ、硝酸ガリウムの水和物5.26gをイオン交換水500mLに溶解させて35℃に調整した水溶液を注加し、1N水酸化カリウム水溶液を37mL加えた後1時間攪拌を続けた。沈澱を濾過し、4Lのイオン交換水で洗浄後、得られた沈澱を乾燥後焼成し、Pd/ZnO/Ga2O3触媒を得た。この触媒を湿式粉砕した後、アルミナゾルを混合したスラリーにコージェライト製のハニカム(400セル/平方インチ)を浸漬、過剰分の吹き飛ばし、および乾燥という工程を繰り返し、乾燥後の触媒担持量が200g/Lになるように触媒を担持した。これを触媒Eとする。
【0023】
触媒F
炭酸カリウム34.5gを水500mLに溶解させ、60℃に調整した。これを撹拌しながら、ここへ、硝酸亜鉛6水和物57.6g、硝酸ガリウム9水和物5.53gをイオン交換水500mLに溶解させて60℃に調整した溶液をゆっくり加えた後60℃を保ちながら1時間攪拌を続けた。沈澱を濾過し、4Lのイオン交換水で洗浄後、得られた沈澱を乾燥後焼成し、亜鉛−ガリウム化合物を得た。この化合物を粉砕した後15gをイオン交換水500mLに分散させ、35℃に調整した。このスラリーを撹拌しながら、ここへ、硝酸パラジウム4.17gをイオン交換水500mLに溶解させて35℃に調整した水溶液を注加した後、1N水酸化カリウム水溶液を35mL加え、1時間撹拌した。沈澱を濾過し、4Lのイオン交換水で洗浄後、得られた沈澱を乾燥後焼成し、Pd/ZnO/Ga2O3触媒を得た。この触媒を湿式粉砕した後、アルミナゾルを混合したスラリーにコージェライト製のハニカム(400セル/平方インチ)を浸漬、過剰分の吹き飛ばし、および乾燥という工程を繰り返し、乾燥後の触媒担持量が200g/Lになるように触媒を担持した。これを触媒Fとする。
【0024】
触媒G
酸化亜鉛15gを500mlのイオン交換水とともに2リットルのビーカーに入れ、分散させた。ここに硝酸パラジウム(2.3水塩)4.3gを500mlのイオン交換水に溶解した溶液を注下し、続いて1N水酸化カリウム水溶液32mlを加え、30分間攪拌した。このように調製したスラリーを濾過し、イオン交換水5リットルで洗浄した。続いて80℃で乾燥し、その後、380 ℃にて2 時間焼成することにより、Pd-Zn触媒を得た。
このPd-Zn 触媒を触媒Aと同様にコージェライト製のハニカム(400セル/平方インチ)に触媒担持量が200g/Lになるように担持した。触媒Gとする。
【0025】
触媒H
酸化亜鉛15gをイオン交換水500mLに分散させ、35℃に調整した。攪拌しながら、ここへ、硝酸パラジウム2水和物4.17gをイオン交換水500mLに溶解させて35℃に調整した水溶液を注加し、1N水酸化カリウム水溶液を35mL加えた後1時間攪拌を続けた。沈澱を濾過し、4Lのイオン交換水で洗浄後、得られた沈澱を乾燥後焼成し、Pd/ZnO触媒を得た。この触媒を湿式粉砕した後、アルミナゾルを混合したスラリーにコージェライト製のハニカム(400セル/平方インチ)を浸漬、過剰分の吹き飛ばし、および乾燥という工程を繰り返し、乾燥後の触媒担持量が200g/Lになるように触媒を担持した。これを触媒Hとする。
【0026】
触媒I
酸化ガリウム(Ga2O3)15gをイオン交換水500mLに分散させ、35℃に調整した。攪拌しながら、ここへ、硝酸パラジウム2水和物4.17gをイオン交換水500mLに溶解させて35℃に調整した水溶液を注加し、1N水酸化カリウム水溶液を35mL加えた後1時間攪拌を続けた。沈澱を濾過し、4Lのイオン交換水で洗浄後、得られた沈澱を乾燥後焼成し、Pd/Ga2O3触媒を得た。この触媒を湿式粉砕した後、アルミナゾルを混合したスラリーにコージェライト製のハニカム(400セル/平方インチ)を浸漬、過剰分の吹き飛ばし、および乾燥という工程を繰り返し、乾燥後の触媒担持量が200g/Lになるように触媒を担持した。これを触媒Iとする。
【0027】
(メタノール改質反応)
実施例1〜2、比較例1
触媒A、BおよびGを活性評価する前にメタノールLHSV5(hr-1)、200℃にて還元処理を実施した後、水/メタノール比1.5のメタノール水溶液をメタノールLHSV15に変えて蒸発器に導入し、蒸発器出口後に空気を混合し200℃の混合ガスとして触媒層に入るように導入ラインの温度調節行った。反応は空気/メタノール比が0.9〜1.2の条件で行った。反応後のガス組成はガスクロマトグラフィにより分析した。反応時間0時間(反応開始直後)および40時間におけるメタノール反応率を表1に、出口CO濃度を表2に示す。
【0028】
表1および表2に示したように、触媒A、Bのいずれも、触媒Gに比べ、メタノール反応率、CO濃度とも経時的な変化が小さく、耐久性に優れている。
【0029】
Figure 0004092538
【0030】
Figure 0004092538
【0031】
実施例3〜5、比較例2
触媒B、C、D、Gを活性評価する前にメタノールLHSV5(hr-1)、200℃にて還元処理を実施した後、水/メタノール比1.5のメタノール水溶液をメタノールLHSV87に変えて蒸発器に導入し、蒸発器出口後に空気を混合し200℃の混合ガスとして触媒層に入るように導入ラインの温度調節行った。反応は空気/メタノール比が0.9〜1.2の条件で行った。反応後のガス組成はガスクロマトグラフィにより分析した。反応時間0時間および40時間におけるメタノール反応率を表3に、出口CO濃度を表4に示す。
【0032】
表3および表4に示したように、触媒B、C、Dのいずれも、触媒Gに比べ、メタノール反応率、CO濃度とも経時的な変化が小さく、耐久性に優れている。
【0033】
Figure 0004092538
【0034】
Figure 0004092538
【0035】
実施例6〜7、比較例3〜4
触媒E,F,H,Iを反応器に充填し、活性評価する前に水/メタノール比1.5のメタノール水溶液を蒸発器に導入し、メタノールLHSV 15(hr-1)、200℃にて還元処理を実施した後、蒸発器出口後に空気を混合し200℃の混合ガスとして触媒層に入るように導入ラインの温度調節を行った。反応は触媒層の入口温度が400℃になるように空気量で制御した。反応後のガス組成はガスクロマトグラフィにより分析した。反応結果のメタノール反応率を表5に、出口CO濃度を表6に示す。
【0036】
Figure 0004092538
【0037】
Figure 0004092538
【0038】
【発明の効果】
以上の実施例からも明らかなように、本発明の触媒を用いることにより、メタノール改質反応における耐久性が改善され、自己熱供給型反応器でも好適に使用される。
従って本発明の方法により水素を主成分とするガスを工業的に有利に製造することができる。

Claims (1)

  1. 金属パラジウムおよび酸化亜鉛と、酸化クロムおよび/または酸化ガリウムを主成分として含有する触媒の存在下、下記の条件で、メタノールと水蒸気および酸素を反応させて水素を主成分とする改質ガスを製造することを特徴とする水素含有ガスの製造法。
    1)単一の触媒層を用い、
    2)触媒組成は、亜鉛/(クロム+ガリウム)の原子比で0.5〜30、パラジウム/亜鉛の原子比で0.04〜2.2とし、
    3)メタノールに対する水蒸気のモル比を1〜10モルとし、メタノールに対する空気のモル比を0.3〜5.0モルとし、
    4)反応温度は150〜600℃とし、反応圧力は、常圧〜0.5MPaとし、
    5)単位触媒体積当たりの液空間速度(LHSV)はメタノールLHSVで0.1〜100hr-1 とする
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