JP3509780B2 - 車両のリヤゲート構造 - Google Patents

車両のリヤゲート構造

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JP3509780B2 JP2001188489A JP2001188489A JP3509780B2 JP 3509780 B2 JP3509780 B2 JP 3509780B2 JP 2001188489 A JP2001188489 A JP 2001188489A JP 2001188489 A JP2001188489 A JP 2001188489A JP 3509780 B2 JP3509780 B2 JP 3509780B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のルーフの後
縁にヒンジを介して開閉自在に支持されたリヤゲート
が、トランクルームの後部を覆うトランクリッドと車室
後部に臨むリヤガラスとを一体に備え、かつトランクル
ームの前部を覆うリヤシェルフを着脱自在に備えた車両
のリヤゲート構造に関する。
【0002】
【従来の技術】車両のルーフの後縁にヒンジを介して開
閉自在に支持されるリヤゲートにおいて、トランクリッ
ドとリヤガラスとリヤシェルフとを一体に備えたもの
が、実開平2−100852号公報、実開昭62−12
7045号公報により公知である。上記従来のものは、
トランクリッドと協働してトランクルームの開口を覆う
リヤシェルフが、トランクリッドの下面に重なる位置に
スライドして収納されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、リヤシェル
フをリヤゲートに対して着脱自在に設け、不使用時にリ
ヤシェルフを取り外してトランクルーム等に収納できる
ように構成した場合、リヤゲートに対するリヤシェルフ
の着脱作業をできるだけ簡単にして利便性を高める必要
がある。
【0004】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、リヤゲートに対するリヤシェルフの着脱作業を簡単
に行えるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明によれば、車両のルーフ
の後縁にヒンジを介して開閉自在に支持したリヤゲート
が、トランクルームの後部を覆うトランクリッドと車室
後部に臨むリヤガラスとを一体に備え、かつトランクル
ームの前部を覆うリヤシェルフを着脱自在に備えた車両
のリヤゲート構造であって、リヤゲートの後部内面を覆
うリヤガーニッシュに形成した係止孔に係合可能な係止
ピンをリヤシェルフの後縁に設けるとともに、リヤゲー
トの左右の側部内面を覆うサイドガーニッシュに左右の
ステーの一端を支持し、これらのステーの他端をリヤシ
ェルフの左右の側縁に着脱自在に係合させたことを特徴
とする車両のリヤゲート構造が提案される。
【0006】上記構成によれば、リヤシェルフの後縁に
設けた係止ピンをリヤゲートのリヤガーニッシュの係止
孔に係合させ、かつリヤゲートの左右のサイドガーニッ
シュに一端を支持した左右のステーの他端をリヤシェル
フの左右の側縁に着脱自在に係合させたので、リヤゲー
トにリヤシェルフを確実に支持できるだけでなく、係止
ピンおよび係止孔の係脱と、ステーの他端およびリヤシ
ェルフの係脱とによって、リヤシェルフをリヤゲートに
簡単に着脱することが可能になって利便性が向上する。
【0007】また請求項2に記載された発明によれば、
請求項1の構成に加えて、左右のステーの他端およびリ
ヤシェルフの左右の側縁間に凹凸係合部を設け、これら
の凹凸係合部はリヤシェルフの表裏が正しく装着された
ときに係合し、表裏が逆に装着されたときに係合しない
ように構成されたことを特徴とする車両のリヤゲート構
造が提案される。
【0008】上記構成によれば、リヤシェルフの表裏を
逆に装着しようとすると、左右のステーの他端およびリ
ヤシェルフの左右の側縁間の凹凸係合部が係合不能にな
るため、誤ってリヤシェルフの表裏を逆に装着する虞が
ない。
【0009】尚、実施例の係止孔40および係止部41
fは本発明の凹凸係合部に対応する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0011】図1〜図15は本発明の一実施例を示すも
ので、図1はリヤゲートを開いた車両の斜視図、図2は
リヤゲートの縦断面図、図3は図2の3方向矢視図、図
4は図2の4−4線拡大断面図、図5は図4の5−5線
断面図、図6は図4の6−6線断面図、図7はステーと
ガーニッシュとの取付部の斜視図、図8は図3の8−8
線拡大断面図、図9はリヤシェルフの平面図、図10は
図9の10方向矢視図、図11はリヤゲートのガーニッ
シュを車室側から見た図、図12は展開状態のステーの
正面図、図13は図12の13方向矢視図、図14は図
2に対応する作用説明図、図15は図14の15−15
線拡大断面図である。
【0012】図1に示すように、四輪の車両Vはルーフ
11の後縁に開閉自在に支持されたリヤゲート12を備
える。リヤゲート12はトランクルーム13の後部を覆
うトランクリッド14と車室15の後部に臨むリヤガラ
ス16とを一体に備えており、その下面にリヤシェルフ
17が着脱自在に設けられる。リヤゲート12を閉じた
状態で、リヤシェルフ17はその前縁が後部シート18
の上部後縁に接してトランクルーム13の前部を閉鎖す
る。
【0013】図2、図3および図11を併せて参照する
と明らかなように、ルーフ11の後縁にヒンジ19を介
して枢支されたリヤゲート12は、トランクリッド14
の内面を覆うリヤガーニッシュ20と、このリヤガーニ
ッシュ20に接続されてリヤガラス16の左右両側縁を
覆う一対のサイドガーニッシュ21,21とを備える。
リヤシェルフ17は、その後縁に突設した2本の係止ピ
ン22,22がリヤガーニッシュ20の2個の係止孔2
3,23(図11参照)に係合し、かつ左右の側縁が一
対のステー24,24を介してサイドガーニッシュ2
1,21の中間部に連結されることにより、リヤゲート
12に着脱自在に支持される。
【0014】図4、図8、図9および図10から明らか
なように、リヤシェルフ17のフレーム31は何れも合
成樹脂で形成されたC字状のアッパーフレーム32とロ
アフレーム33とから構成され、アッパーフレーム32
に下向きに突設したボス32a…をロアフレーム33に
上向きに突設したボス33a…の内部に嵌合させた状態
で、ロアフレーム33のボス33a…側から挿入された
複数本のボルト25…がアッパーフレーム32側のボス
32a…に締結される。尚、アッパーフレーム32およ
びロアフレーム33のボス32a…,33a…は全てが
ボルト25…で締結されるわけではなく、嵌合による位
置決めだけを行う部分もある(図8参照)。
【0015】フレーム31の開放端の間は合成樹脂製の
パイプ34で架橋され、そのパイプ34は左右各2本の
ボルト35…で固定される。パイプ34に巻き付けられ
て固定されたネット36の周縁がアッパーフレーム32
およびロアフレーム33間に挟まれて固定される。具体
的には、ネット36の周縁に縫製37されたホルダ38
…の開口38a…が、前記アッパーフレーム32のボス
32a…の外周に嵌合して固定される。これにより、フ
レーム31およびパイプ34により囲まれたD字状の空
間にネット36が張設される。
【0016】フレーム31の後縁に一体に突設される左
右一対の係止ピン22,22は、先端が尖った膨大部を
有しており、この係止ピン22,22が嵌合するリヤガ
ーニッシュ20の係止孔23,23には、ゴム製のブッ
シュ39,39(図8参照)が装着される。従って、リ
ヤシェルフ17の係止ピン22,22をブッシュ39,
39を弾性変形させながら挿入することにより、係止ピ
ン22,22が振動等で抜け落ちるのを防止することが
できる。
【0017】フレーム31の左右両側部には、前記ステ
ー24,24の下端が係合する係止孔40,40が形成
される。係止孔40,40はロアフレーム33の一部に
切欠33b,33b(図4参照)を設けることにより形
成され、従って、この係止孔40,40は下向きに開口
する。
【0018】図12および図13に示すように、各々の
ステー24は、本体41と蓋42とから構成されてお
り、蓋42はヒンジ43で本体41に枢支される。本体
41は蓋42に隣接する位置にカップ状の支持部41a
を備えており、その底面にはネジ孔41bが形成される
とともに、その外周面にはストッパ突起41cおよびク
リック突起41dが突設される。また本体41の支持部
41aから蓋42と反対側に延びる腕部41eの先端に
は、J字状に屈曲した係止部41fが形成されており、
係止部41fの内面および外面には、それぞれ凸部41
g,41hが形成される。係止部41fの内面の凸部4
1gは、係止部41fが係止孔40に係合したとき、係
止孔40との間に適度の摩擦力を与えて係止部41fが
抜け難くする。蓋42をヒンジ43回りに回転させて支
持部41aの開口を塞いだとき、蓋42の突起42a,
42aが支持部41aの溝41i,41iに嵌合して蓋
42を固定する。
【0019】図4および図7から明らかなように、サイ
ドガーニッシュ21の内側面に、ステー24の支持部4
1aが嵌合するカップ状の支持孔21aが形成される。
支持孔21aの周囲には部分円弧状に突出したリブ21
bが形成されており、そのリブ21bの両端にステー2
4の支持部41aのストッパ突起41cに当接可能な一
対のストッパ面21c,21c′が形成される。また支
持孔21aの内周面にはステー24の支持部41aのク
リック突起41dが嵌合可能な一対のクリック溝21
d,21d′が形成され、更に支持孔21aの底面には
ネジ孔21eが形成される。
【0020】ステー24の蓋42を開いた状態で、ネジ
44をステー24の支持部41aのネジ孔41bと、サ
イドガーニッシュ21の支持孔21aのネジ孔21eと
リヤゲート12のフレーム45とを貫通させ、フレーム
45の裏面に設けた合成樹脂製のナット46に螺合す
る。その結果、合成樹脂製のナット46がフレーム45
の裏面側で膨大して抜けなくなり、ステー24の支持部
41aがサイドガーニッシュ21の支持孔21aに回転
自在に支持される。
【0021】図5および図6に示すように、ステー24
がリヤシェルフ17を支持しているとき、ステー24の
支持部41aのストッパ突起41cがサイドガーニッシ
ュ21の一方のストッパ面21cに当接し(図5参
照)、かつテー24の支持部41aのクリック突起41
dがサイドガーニッシュ21の一方のクリック溝21d
に係合することにより(図6参照)、サイドガーニッシ
ュ21に対するステー24の角度が固定される。
【0022】リヤシェルフ17を使用しないときには、
左右のステー24,24の他端の係止部41f,41f
をリヤシェルフ17の係止孔40,40から外した後
に、リヤシェルフ17を引いて係止ピン22,22をリ
ヤガーニッシュ20の係止孔23,23から引き抜けば
良い。このようにして取り外されたリヤシェルフ17
は、図14に示すようにトランクルーム13に収納する
ことができる。この状態で左右のステー24,24がサ
イドガーニッシュ21,21から下方に突出していると
邪魔になるため、ステー24,24を図5および図6に
おける矢印A方向に回転させ、図14および図15に示
すように、サイドガーニッシュ21,21の内面に沿う
位置に収納する。
【0023】このとき、ステー24の支持部41aのス
トッパ突起41cがサイドガーニッシュ21の他方のス
トッパ面21c′(図7参照)に当接し、かつテー24
の支持部41aのクリック突起41dがサイドガーニッ
シュ21の他方のクリック溝21d′に係合することに
より(図15参照)、サイドガーニッシュ21に対する
ステー24の角度が固定される。更に、ステー24の腕
部41eは弾性を有しており、図15に鎖線で示す自由
状態から実線で示す格納状態に強制的に弾性変形させら
れることで、その凸部41hがサイドガーニッシュ21
に強く押し付けられ、車両Vの振動等で勝手に移動する
のが防止される。
【0024】またリヤシェルフ17の両側縁の係止孔4
0,40が下向きに開口しており、この係止孔40,4
0に係合するステー24,24の係止部41f,41f
が上向きに延びているため、リヤシェルフ17を表裏逆
に装着すると係止部41f,41fが係止孔40,40
に係合できなくなり、これによりリヤシェルフ17を表
裏逆に装着する事態を確実に防止することができる。
【0025】以上のように、リヤゲート12に支持され
るリヤシェルフ17を、2本の係止ピン22,22と2
個のステー24,24とを用いて簡単に着脱することが
できるので、利便性が大幅に向上する。しかもリヤシェ
ルフ17を取り外したときに不要になったステー24,
24をサイドガーニッシュ21,21に沿う位置に格納
することができるので、ステー24,24が邪魔になら
ないだけでなく、ステー24,24の紛失を防止するこ
とができる。
【0026】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0027】例えば、実施例ではステー24に設けたJ
字状の係止部41fをリヤシェルフ17に設けた係止孔
40に凹凸係合させているが、その凹凸係合部の構造は
実施例のものに限定されず、着脱が容易なものであれば
任意の構造を採用することができる。
【0028】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、リヤシェルフの後縁に設けた係止ピンをリヤ
ゲートのリヤガーニッシュの係止孔に係合させ、かつリ
ヤゲートの左右のサイドガーニッシュに一端を支持した
左右のステーの他端をリヤシェルフの左右の側縁に着脱
自在に係合させたので、リヤゲートにリヤシェルフを確
実に支持できるだけでなく、係止ピンおよび係止孔の係
脱と、ステーの他端およびリヤシェルフの係脱とによっ
て、リヤシェルフをリヤゲートに簡単に着脱することが
可能になって利便性が向上する。
【0029】また請求項2に記載された発明によれば、
リヤシェルフの表裏を逆に装着しようとすると、左右の
ステーの他端およびリヤシェルフの左右の側縁間の凹凸
係合部が係合不能になるため、誤ってリヤシェルフの表
裏を逆に装着する虞がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】リヤゲートを開いた車両の斜視図
【図2】リヤゲートの縦断面図
【図3】図2の3方向矢視図
【図4】図2の4−4線拡大断面図
【図5】図4の5−5線断面図
【図6】図4の6−6線断面図
【図7】ステーとガーニッシュとの取付部の斜視図
【図8】図3の8−8線拡大断面図
【図9】リヤシェルフの平面図
【図10】図9の10方向矢視図
【図11】リヤゲートのガーニッシュを車室側から見た
【図12】展開状態のステーの正面図
【図13】図12の13方向矢視図
【図14】図2に対応する作用説明図
【図15】図14の15−15線拡大断面図
【符号の説明】
V 車両 11 ルーフ 12 リヤゲート 13 トランクルーム 14 トランクリッド 15 車室 16 リヤガラス 17 リヤシェルフ 19 ヒンジ 20 リヤガーニッシュ 21 サイドガーニッシュ 22 係止ピン 23 係止孔 24 ステー 40 係止孔(凹凸係合部) 41f 係止部(凹凸係合部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 5/04 B60J 5/10 B62D 25/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両(V)のルーフ(11)の後縁にヒ
    ンジ(19)を介して開閉自在に支持したリヤゲート
    (12)が、トランクルーム(13)の後部を覆うトラ
    ンクリッド(14)と車室(15)後部に臨むリヤガラ
    ス(16)とを一体に備え、かつトランクルーム(1
    3)の前部を覆うリヤシェルフ(17)を着脱自在に備
    えた車両のリヤゲート構造であって、 リヤゲート(12)の後部内面を覆うリヤガーニッシュ
    (20)に形成した係止孔(23)に係合可能な係止ピ
    ン(22)をリヤシェルフ(17)の後縁に設けるとと
    もに、リヤゲート(12)の左右の側部内面を覆うサイ
    ドガーニッシュ(21)に左右のステー(24)の一端
    を支持し、これらのステー(24)の他端をリヤシェル
    フ(17)の左右の側縁に着脱自在に係合させたことを
    特徴とする車両のリヤゲート構造。
  2. 【請求項2】 左右のステー(24)の他端およびリヤ
    シェルフ(17)の左右の側縁間に凹凸係合部(40,
    41f)を設け、これらの凹凸係合部(40,41f)
    はリヤシェルフ(17)の表裏が正しく装着されたとき
    に係合し、表裏が逆に装着されたときに係合しないよう
    に構成されたことを特徴とする、請求項1に記載の車両
    のリヤゲート構造。
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