JP3509360B2 - シート分離搬送装置 - Google Patents

シート分離搬送装置

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JP3509360B2
JP3509360B2 JP00439796A JP439796A JP3509360B2 JP 3509360 B2 JP3509360 B2 JP 3509360B2 JP 00439796 A JP00439796 A JP 00439796A JP 439796 A JP439796 A JP 439796A JP 3509360 B2 JP3509360 B2 JP 3509360B2
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    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/00362Apparatus for electrophotographic processes relating to the copy medium handling
    • G03G2215/00535Stable handling of copy medium
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  • Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、ファクシミリ等の画像形成装置、あるいは原稿読取
装置等の画像処理装置におけるシート分離搬送装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】複写機等の画像形成装置あるいは原稿読
取装置等の画像処理装置に用いられるシート分離搬送装
置としては、従来、ゴムの摩擦係数を利用する方式のも
のが一般的であった。近年、この方式の欠点を改善する
ものとして、静電吸着力を利用する方式のものが種々提
案されている。この方式のシート分離搬送装置は、通常
のシート状記録紙や原稿の分離搬送だけでなく、綴じ部
を有する本原稿(以下、ブック原稿という)のページめ
くりに利用することも可能である。
【0003】静電吸着力を利用するシート分離搬送装置
においては、一般に、搬送部材の表面に不平等電界を生
成させ、この不平等電界による静電吸着力によって搬送
部材に記録紙や原稿等を吸着保持させ、シートを分離及
び搬送するようにしている。不平等電界の生成には、搬
送部材に櫛型電極を配設して表面に電位差を生じさせた
り、シート搬送部材に交番電圧を印加したりするものが
提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、静電吸
着力を利用するシート分離搬送装置においては、シート
が薄い(薄紙)場合には、静電気力が2枚目以降のシー
トに対しても作用してしまい、重送又は多数枚めくり等
の不具合が発生しやすくなってしまう。静電吸着力を弱
くしてやれば重送及び多数枚めくりを防止することはで
きるが、その場合には不送り及び不めくり等を起してし
まうという問題があった。
【0005】本発明は、従来の静電吸着力を利用するシ
ート分離搬送装置における上述の問題を解決し、重送
(多数枚めくり)及び不送り(不めくり)等を起さずに
確実に分離搬送することのできるシート分離搬送装置を
提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題は、本発明に
より、静電気力によりシートを吸着して搬送する搬送部
材を有し、該搬送部材を積層されたシート束に当接及び
離間させて、搬送部材にシートを吸着させてシート束か
ら分離し搬送するシート分離搬送装置において、 シー
ト搬送経路内に前記搬送部材により分離搬送されたシー
トを検出するシート検出手段を設け、該シート検出手段
が所定のタイミングでシートを検出しない場合はシート
の不送りと判断して、シートの分離搬送動作を再度行な
う際に、前記搬送部材によるシートの分離搬送条件であ
る、前記静電気力として搬送部材表面に形成される正負
の帯電ピッチを変化させて再度の分離搬送動作を行うこ
とにより解決される。
【0007】また、前記の課題を解決するために、前記
再度の分離搬送動作が行われる度に前記帯電ピッチを大
きくすることを提案する。
【0008】また、前記の課題は、本発明により、静電
気力によりシートを吸着して搬送する搬送部材を有し、
該搬送部材を積層されたシート束に当接及び離間させ
て、搬送部材にシートを吸着させてシート束から分離し
搬送するシート分離搬送装置において、シート搬送経路
内に前記搬送部材により分離搬送されたシートを検出す
るシート検出手段を設け、該シート検出手段が所定のタ
イミングでシートを検出しない場合はシートの不送りと
判断して、シートの分離搬送動作を再度行なう際に、前
記搬送部材によるシートの分離搬送条件である、前記搬
送部材をシート束に当接させる時間及び前記搬送部材を
シート束から離間させた後にシート搬送を開始するまで
の時間を変化させて再度の分離搬送動作を行うことによ
り解決される。
【0009】また、前記の課題を解決するために、前記
分離搬送条件を変化させた再度の分離搬送動作時に前記
シート検出手段が所定のタイミングでシートを検出した
場合、該再度の分離搬送動作時の分離搬送条件を以後の
分離搬送条件として設定することを提案する。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は、本発明を適用したシート分離搬送装置の
一例を備える頁めくり読み取り装置(Turn the Page Sc
anner、以下TPSという)の概略を示す断面構成図で
ある。このTPSの装置本体の上半分はスキャナユニッ
ト30になっており、下半分はブック原稿BOを載置す
る原稿台ユニットになっている。スキャナユニット30
内には走査ユニット200が配設されており、ユニット
30の内部を図1において左右方向に走行して原稿台1
上に見開かれて載置されたブック原稿BOの走査を行な
う。なお、原稿台ユニットについての説明は省略する。
【0011】図2は、走査ユニット200の走査駆動系
の構成図であり、TPSの上部から見た走査ユニット2
00の走査駆動系である。TPSの奥側(図2において
上側)にタイミングベルト312がプーリ304と3段
プーリ302によって、TPSの手前側にタイミングベ
ルト313がプーリ305と2段プーリ306によっ
て、夫々左右方向に張られている。ここで、プーリ30
4とプーリ305の回転軸は、それぞれバネ307,3
08によって支持され、各タイミングベルト312,3
13に所定の張力を与えている。3段プーリ302は、
タイミングベルト310でモータプーリ301と、ま
た、タイミングベルト311で2段プーリ306と夫々
連結されている。タイミングベルト311は、アイドラ
303をバネ309で外側に引くことで所定の張力を得
ている。走査ユニット200は、その奥側と手前側とが
クランプ315により各々タイミングベルト312,3
13に夫々固定され、モータプーリ301の回転軸を駆
動するスキャナモータ106の回転により、各タイミン
グベルト312,313を介して駆動される。
【0012】図3は、走査ユニット200の概略を示す
断面構成図である。この図において、走査ユニット20
0の下側の左右には原稿押えローラ281a,281b
が、また、その外側にはシート巻取ローラ280a,2
80bが、夫々回転自在に軸支されている。各シート巻
取ローラ280a,280bには、左右独立した原稿押
えシート282a,282bの夫々の中央側の端部が巻
取られており、各原稿押えシート282a,282bの
夫々の外側の端部はスキャナユニット30の左右側板に
夫々固定されている。また、図4に示すように、各巻取
ローラ軸251a,251bの外側端部には、シート巻
取ギヤ232a,232bが固定されており、これらの
シート巻取ギヤ232a,232bはスキャナユニット
30の前後側板に両端を固定され、略全長に渡って歯を
有する駆動ラック231に、各アイドルギヤ233a,
233bを介して夫々噛み合っている。これにより、図
4において走査ユニット200が走行すると、各アイド
ルギヤ233a,233bとともに各シート巻取ギヤ2
32a,232bが回転し、各巻取ローラ軸251a,
251b、図示しないゼンマイバネ、及び各シート巻取
ローラ280a,280bを介して各原稿押えシート2
82a,282bの引き出し及び巻き取りが行われ、左
右のシート巻取ローラ280a,280bの張力が常時
略一定に維持される。
【0013】一方、図3に示すように、各原稿押えロー
ラ281a,281bの間には、ブック原稿読み取り用
のプラテンガラス205と、ブック原稿頁めくり用のめ
くりベルト(シートの分離搬送を行なうための搬送部
材)208が配設されている。このプラテンガラス20
5の内側には、ブック原稿照明用の2本の蛍光灯20
1,202が、ブック原稿読取部の左右に夫々配置され
ている。これらの蛍光灯201,202によって照明さ
れたブック原稿像は、第1ミラー219に反射した後、
第2ミラー220と第3ミラー221に交互に反射し、
最後にレンズ216を透過して、CCD101上に縮小
結像される。なお、符号203,204及び222は、
スキャナユニット30の上面に設けられたコンタクトガ
ラス206上に載置された原稿を読み取るための蛍光灯
とミラーである。
【0014】また、めくりベルト208は、めくりベル
ト駆動ローラ223と224とに掛け渡されており、こ
のめくりベルト208の上側の、めくりベルト駆動ロー
ラ223から少しはなれた部位には帯電ローラ225が
接触して配置されている。さらに、めくりベルト駆動ロ
ーラ223の駆動軸端部には、図4に示すように、めく
りベルト駆動ギヤ234が固定されており、このめくり
ベルト駆動ギヤ234はアイドルギヤ235を介して駆
動ラック231に噛み合っている。これにより、走査ユ
ニット200が走行すると、駆動ラック231に沿って
アイドルギヤ235と共にめくりベルト駆動ギヤ234
が回転し、めくりベルト駆動ローラ223の回転によ
り、走査ユニット200の移動速度と同じ速度でめくり
ベルト208が回転する。
【0015】次に、スキャナユニット30におけるブッ
ク原稿BOのページめくり動作について説明する。図5
は、本実施例における走査ユニット200の頁めくり部
の動作を説明するものである。本実施例におけるめくり
ベルト208は材質がPET,PC,PVCなどからな
り、その表面層が表面抵抗1014Ω以上の高抵抗フィル
ム、その裏面層が表面抵抗108Ω以下の低抵抗フィル
ムからなる二重構造の樹脂フィルムで構成されている。
また、めくりベルト駆動ローラ223は接地された金属
ローラの表面に導電性ゴムを被覆したローラで構成され
ており、確実なベルト駆動とアースを実現している。さ
らに、帯電ローラ225は、中抵抗ゴムローラで構成さ
れており、この帯電ローラ225には、切り換えスイッ
チ253aを介して、交流電源253から所定のタイミ
ングで±2kVの高電圧が印加される。
【0016】図5において、走査ユニット200を走行
させめくりベルト208を駆動しながら、所定のタイミ
ングで切り換えスイッチ253aをONし、帯電ローラ
225に交流電源253から±2kVの高電圧をかける
と、めくりベルト208の表面上に交番電界が生じ、こ
の交番電界の作用により、このめくりベルト208の表
面に、接触したブック原稿BOの最上位頁254を吸着
させる吸着力が発生する。
【0017】原稿の読み取り走査がスタートされると、
スキャナユニット30内において左端の端部ホームポジ
ションにいた走査ユニット200が右方向に走行を始め
る。そして、図6に示すように、走査ユニット200の
プラテンガラス205の原稿読み取り位置がブック原稿
BOの左頁にかかると、走査ユニット200の光学系が
ブック原稿BOの読み取り動作を始め、このブック原稿
BOの原稿面を左頁から右頁へと読み取っていく。ここ
での走査ユニット200の読み取り開始位置は、ブック
原稿BOの大きさ(サイズ)によって変わる。このよう
にして、走査ユニット200の光学系がブック原稿BO
の右頁の端まで読み終えると、図7に示すように走査ユ
ニット200の移動方向が逆転され、図8に示すよう
に、読み取りを終えたブック原稿BOの右頁の頁めくり
動作が開始される。
【0018】ブック原稿BOの頁めくりを始めるときに
は、頁めくり動作に先行して、めくりベルト208の表
面上に形成された帯電パターン部がブック原稿BOの最
上位頁254の上に重なる(図5に破線で示す状態)。
そして、この最上位頁254の先端がめくりベルト20
8の下側の中央を越えたところで、図8に示すように、
めくりベルト208の右端側が図示しないソレノイドの
作用により持ち上げられ、図5に実線で示す位置に移動
される。これにより、めくりベルト208の表面に形成
された電荷パターンの不平等電界による吸着力でブック
原稿BOの最上位頁254がめくりベルト208の表面
上に吸着され、この最上位頁254の端部がめくりベル
ト208と共に持ち上げられる。この不平等電界による
吸着力は、最上位頁254以外のページを吸着させない
(普通の厚さの用紙の場合)特徴を有している。
【0019】図8に示すように、上述の如くブック原稿
BOの最上位頁254をめくり上げた後、この状態のま
ま走査ユニット200を端部ホームポジション(図にお
いて左端)に向けて移動させると、ブック原稿BOの最
上位頁254は、図9に示すように確実に搬送され、走
査ユニット200の右側部に配置された上下一対の頁ガ
イド227,228の間を通過して走査ユニット200
の右外側にその先端側が送り出される。この時、この走
査ユニット200の上方側の頁ガイド227上に取り付
けられた頁めくりセンサ214が、走査ユニット200
の右外側に送り出された原稿頁を検知して、その原稿頁
が正常に頁めくりされたことを判断する。ここで明らか
なように、本実施例では、走査ユニット200の頁めく
り動作によりめくり上げられた原稿頁が、丸められたり
折り曲げられたりせずに自然な姿勢に保持されるので、
このめくり上げた原稿頁を痛めることがなく、また、こ
のめくり上げた原稿頁を収納するための頁収納手段を走
査ユニット200内に配設する必要がないので走査ユニ
ット200を小型化することができる。
【0020】次いで、図10に示すように、ブック原稿
BOの最上位頁254をブック原稿の綴じ部までめくり
上げた時点で、めくりベルト208を元の位置(図5の
破線位置)に戻す。この状態で、走査ユニット200を
さらにその端部ホームポジションに向けて移動させる
と、図11に示すように、このめくり上げた原稿頁がブ
ック原稿の綴じ部に引っ張られて、一対の頁ガイド22
7,228の間を戻りながらブック原稿BOの左頁上に
重ね合わされるようにして走査ユニット200内から排
出される。このようにして、めくり上げられた原稿頁が
ブック原稿BOの左頁上に全て重ね合わされると、走査
ユニット200の見開き原稿に対する1回分の原稿読み
取り・頁めくり動作が終了する。ここで、このブック原
稿BOに対する原稿読み取り・頁めくり動作を繰り返し
実行したり、原稿読み取り又は頁めくり動作の何れか一
方の動作のみを繰り返し実行する場合には、めくり上げ
られた原稿頁がブック原稿BOの左頁上に全て重ね合わ
されると同時に走査ユニット200の移動方向を反転さ
せて、ブック原稿の原稿面に対して最短コースで走査ユ
ニット200の往復動作を繰り返す(走査ユニット20
0を端部ホームポジションに戻さずに次の読み取り・頁
めくり動作を開始する)。
【0021】ところで、前述したように、頁ガイド22
7上には頁めくりセンサ214(図3,5)が取り付け
られている。走査ユニット200によるブック原稿BO
の頁めくり動作において、頁めくりセンサ214が所定
のタイミングでめくられた頁を検知しないとき(めくら
れた頁が所定のタイミングで、一対の頁ガイド227,
228の間の頁めくりセンサ位置を通過しないとき)
は、不めくりが発生したと判断して走査ユニット200
をユニット内の右端に移動させ、再度めくり動作を行な
う。
【0022】また、めくりベルト208上に形成された
不平等電界による吸着力は最上位頁254以外のページ
を吸着させない特徴を有しているが、めくるべき用紙が
薄紙などの場合には多数枚めくり等の不具合が発生しや
すい。そこで、本実施例では、再度の頁めくり動作にお
いて、不平等電界を発生させるための正負(+,−)の
帯電ピッチ、めくりベルト208と最上位頁との接触時
間(吸着時間)、及び、めくりベルト208を図5の実
線で示す位置に回動(上昇)させてから走査ユニット2
00を移動させるまでの停止時間(最上位頁をそれ以下
の頁から分離するための分離時間)を変化させることに
より、多数枚めくり及び不めくりを防止して装置停止を
防ぐようにしている。以下、その再めくり動作における
めくり条件の変更について説明する。
【0023】不平等電界による吸着力は、ベルト208
上の正負の帯電電位幅(正負のピーク電圧の差)と帯電
ピッチ(ベルト上に交互に形成される正負の領域のピッ
チ)によって異なり、帯電電位幅が大きいほど吸着力は
大きくなり、帯電ピッチが小さいほど不平等電界が作用
する頁枚数が少なくなる。そのため、帯電電位幅を大き
く帯電ピッチを小さくしてやれば確実に1枚の頁を吸着
できることになるが、帯電ローラ225に印加する電圧
を一定にして周波数を変えることによりベルト208上
の帯電ピッチを変化させると、ベルト208上の帯電電
位幅は図12に示すように変化することが本発明者らに
よる実験で確認された。
【0024】図12に示す帯電ピッチと帯電電位幅の関
係に基づいて紙厚を変化させて実際に吸着実験を行なっ
てみると、帯電ピッチが大きいと薄紙の場合に多数枚め
くりが発生し、帯電ピッチが小さいと厚紙の場合に不め
くりが発生してしまった。
【0025】また、多数枚めくり及び不めくりに関して
影響が大きいと思われる吸着時間と分離時間を因子にと
り、各紙厚に対して最適化実験を行なって各因子の影響
を調べた結果、厚紙に対する各因子の影響は図13に示
すようになり、薄紙に対する各因子の影響は図14に示
すようになった。これらの図から分かることは、帯電ピ
ッチを小さくした場合には薄紙に対しては有利であるが
厚紙に対しては不利なこと、また、吸着時間を短く又は
長くするよりも中程度で厚紙及び薄紙の両方に有利なこ
と、さらに、分離時間を長くした場合には薄紙に対して
は有利であるが厚紙に対しては不利なことである。
【0026】そして、頁ガイド227上に設けた頁めく
りセンサ214は、頁の不めくりを検知するためのもの
であり多数枚めくりを検知するものではない。従って、
確実な頁めくり(不めくりと多数枚めくりの防止)を行
なうためには、初めに吸着力を弱めに設定して薄紙に対
する多数枚めくりを防ぎ、厚紙の不めくりを頁めくりセ
ンサ214で検知したら再めくり時に吸着力を強めてや
れば良いことになる。もし逆に、初めに吸着力を強めに
設定した場合には、厚紙の不めくりを防ぐことはできる
が薄紙の多数枚めくりが発生してしまう(頁めくりセン
サ214は多数枚めくりを検知しない)。
【0027】上記のことから、本実施例では、1回目の
頁めくり動作(再めくりでない通常のめくり動作)のと
きには、帯電ピッチを小さめの3mm,吸着時間を長めの
2.5秒,分離時間を長めの2.5秒とした。これによ
りめくり条件は薄紙に有利となり、めくるべき最上位頁
が薄紙の場合の多数枚めくりを防ぐことができる。そし
て、最上位頁が厚紙の場合でこの条件では不めくりが発
生した場合には、頁めくりセンサ214が不めくりを検
知して再めくりを行なうことになる。
【0028】2回目の頁めくり動作(再めくり動作)の
ときには、帯電ピッチを少し大きくして3.5mmに、吸
着時間を少し短くして2.5秒に、分離時間を短くして
1秒とした。これにより、中厚紙に対して有利な条件で
2回目の頁めくりを行ない、不めくりの発生を減少させ
るようにした。2回目の頁めくりで不めくりを検知した
場合には、もう一度条件を変えて再めくりを行なう。
【0029】3回目の頁めくり動作(再めくり動作)の
ときには、帯電ピッチをさらに大きくして4.5mmに、
吸着時間をさらに短くして2秒に,分離時間をさらに短
くして0.5秒とした。これにより、厚紙に対してより
有利な条件で3回目の頁めくりを行ない、厚紙の不めく
りを防ぐようにした。
【0030】そして、再めくり動作により、めくられる
べき頁が所定のタイミングで頁めくりセンサ214に検
知された場合には、その時のめくり条件をそれ以降の通
常のめくり動作に対するめくり条件として固定(設定)
することにより、本装置にセットされたブック原稿BO
の紙厚に適しためくり条件で自動的にめくり動作を続行
することができる。従って、これ以後再めくり動作が発
生する回数が少なくなり、めくり動作が効率的に行な
え、手動により条件設定を変更する手間を省くことがで
きる。そのため、セットするブック原稿の種類が変わる
場合でも、ブック原稿ごとに紙厚に適した条件設定を行
なう手間が省ける。もちろん、1回目の頁めくり動作で
頁めくりに成功した場合には、再めくり動作が行われず
めくり条件も変更されない。
【0031】この様に、本実施例においては、1回目は
薄紙に有利な条件で頁めくり動作を行ない、2回目は中
厚紙に有利な条件で頁めくり動作を行ない、3回目は厚
紙に有利な条件で頁めくり動作を行なうようにして、再
めくり動作ごとにめくり条件(帯電ピッチ,吸着時間及
び分離時間)を変化させることにより、薄紙に対する多
数枚めくりを防ぐとともに厚紙に対する不めくりを防ぐ
ことができる。本願出願人が先に出願した頁めくり読み
取り装置(TPS)を備えた画像形成装置においては、
頁めくりセンサ214が不めくりを検知した場合には装
置動作を停止させていたが、本発明によれば、不めくり
を検出した場合は再めくり動作を行ない、しかもその再
めくり動作時にめくり条件を変更してやることにより、
不めくりによる装置停止を著しく減少させることができ
る。
【0032】なお、不めくりによる再めくり動作の回数
や再めくり時に設定する各条件は本実施例に限定される
ものではなく、装置構成に適した因子を選択することや
その数値を適宜設定することができるのはいうまでもな
い。また、本実施例ではブック原稿の自動頁めくり装置
について説明したが、本発明は、通常のシート状記録紙
や原稿に対する分離搬送装置など静電吸着力を用いた分
離搬送装置及び吸着装置にも適用することが可能であ
る。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像形成
装置によれば、シートの不送り(不めくり)を検出した
場合には再度分離搬送動作を行なうので、シートの不送
りを防ぐことができる。また、不送りに伴う装置停止を
減少させることができる。
【0034】再度分離搬送動作を行なう際に、めくるべ
きシートに適した条件設定で分離搬送を行なうことによ
り確実な分離搬送が可能となる。また、静電吸着力が作
用するシート枚数を調節することができる。請求項2の
構成により、分離搬送条件を薄紙に有利な条件から厚紙
に有利な条件へと変化させることで、薄紙の重送と厚紙
の不送りを防ぐことができる。
【0035】請求項3の構成により、分離搬送条件を変
化させることで薄紙の重送と厚紙の不送りを防ぐことが
できる。
【0036】請求項4の構成により、再めくり動作時の
頁めくりが成功したときの条件を、それ以後の分離搬送
動作における条件として、最も適切な条件で分離搬送を
続行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したシート分離搬送装置の一例を
備える頁めくり読み取り装置の概略を示す断面構成図で
ある。
【図2】その頁めくり読み取り装置の走査ユニット駆動
系を示す平面構成図である。
【図3】その頁めくり読み取り装置の走査ユニットの概
略を示す断面構成図である。
【図4】その走査ユニットにおける、めくりベルト等の
駆動系の構成を示す正面図である。
【図5】その走査ユニットの頁めくり部の動作を説明す
る動作説明図である。
【図6】その走査ユニットの動作説明図であり、読み取
り開始直後の様子を示す。
【図7】その走査ユニットの動作説明図であり、読み取
りが終了した状態を示す。
【図8】その走査ユニットの動作説明図であり、頁めく
りが開始された状態を示す。
【図9】その走査ユニットの動作説明図であり、頁めく
りが進行した状態を示す。
【図10】その走査ユニットの動作説明図であり、最上
位頁を綴じ部までめくり上げた状態を示す。
【図11】その走査ユニットの動作説明図であり、最上
位頁が左頁の上に重ね合わされる様子を示す。
【図12】その走査ユニットのめくりベルトにおける帯
電ピッチと帯電電位幅の関係を示すグラフである。
【図13】本実施例における厚紙に対する各因子(帯電
ピッチ,吸着時間,分離時間)の影響を夫々示すグラフ
である。
【図14】本実施例における薄紙に対する各因子(帯電
ピッチ,吸着時間,分離時間)の影響を夫々示すグラフ
である。
【符号の説明】
1 原稿台 30 スキャナユニット 101 CCD 200 走査ユニット 208 めくりベルト 214 頁めくりセンサ 225 帯電ローラ 253 交流電源 254 最上位頁 282a,b 原稿押えシート BO ブック原稿
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04N 1/10 H04N 1/10 1/107 (56)参考文献 特開 平3−211131(JP,A) 特開 昭62−111835(JP,A) 特開 平5−744(JP,A) 特開 平7−61622(JP,A) 特開 平7−295309(JP,A) 特開 平3−102018(JP,A) 特開 平5−32356(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 3/18 B42D 9/04 B65H 3/04 320 B65H 5/00 G03G 15/00 107 H04N 1/10 H04N 1/107

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電気力によりシートを吸着して搬送す
    る搬送部材を有し、該搬送部材を積層されたシート束に
    当接及び離間させて、搬送部材にシートを吸着させてシ
    ート束から分離し搬送するシート分離搬送装置におい
    て、 シート搬送経路内に前記搬送部材により分離搬送された
    シートを検出するシート検出手段を設け、該シート検出
    手段が所定のタイミングでシートを検出しない場合はシ
    ートの不送りと判断して、シートの分離搬送動作を再度
    行なう際に、 前記搬送部材によるシートの分離搬送条件である、前記
    静電気力として搬送部材表面に形成される正負の帯電ピ
    ッチを変化させて再度の分離搬送動作を行うことを特徴
    とするシート分離搬送装置。
  2. 【請求項2】 前記再度の分離搬送動作が行われる度に
    前記帯電ピッチを大きくすることを特徴とする、請求項
    1に記載のシート分離搬送装置。
  3. 【請求項3】 静電気力によりシートを吸着して搬送す
    る搬送部材を有し、該搬送部材を積層されたシート束に
    当接及び離間させて、搬送部材にシートを吸着させてシ
    ート束から分離し搬送するシート分離搬送装置におい
    て、 シート搬送経路内に前記搬送部材により分離搬送された
    シートを検出するシート検出手段を設け、該シート検出
    手段が所定のタイミングでシートを検出しない場合はシ
    ートの不送りと判断して、シートの分離搬送動作を再度
    行なう際に、 前記搬送部材によるシートの分離搬送条件である、前記
    搬送部材をシート束に当接させる時間及び前記搬送部材
    をシート束から離間させた後にシート搬送を開始するま
    での時間を変化させて再度の分離搬送動作を行うことを
    特徴とするシート分離搬送装置。
  4. 【請求項4】 前記分離搬送条件を変化させた再度の分
    離搬送動作時に前記シート検出手段が所定のタイミング
    でシートを検出した場合、該再度の分離搬送動作時の分
    離搬送条件を以後の分離搬送条件として設定することを
    特徴とする、請求項1又は3に記載のシート分離搬送装
    置。
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