JP3410810B2 - 原稿読取装置 - Google Patents
原稿読取装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機及びファクシミ
リ等の原稿読み取り装置として使用される、ブック原稿
のページめくり機能を有する原稿読取装置に関する。 【０００２】 【従来の技術】近年、ブック原稿の情報を読み取った後
に、この読み取りを終えた原稿のページめくりを自動的
に行うように構成された原稿読取装置が種々開発されて
いる。本出願人は、この種の原稿読取装置として、ブッ
ク原稿の原稿頁をめくるためのめくりベルト、及び、こ
のめくりベルトによってめくられた頁を収納ガイドへ搬
送するための頁搬送ローラとを有する頁めくり手段と、
ブック原稿の原稿情報の読み取り走査を行う原稿読取手
段とを備えた原稿読取ユニットを、原稿読み取り位置に
原稿の読み取り面を上方にして見開かれて載置されたブ
ック原稿の原稿面に対して、往復移動させることによ
り、上記ブック原稿の頁を頁めくり手段によって一枚ず
つ分離して、上記ブック原稿の頁めくり動作及び原稿情
報の読み取り走査を行う原稿読取装置を提案した。この
提案による原稿読取装置によれば、複写作業等に多大な
労力を要していたブック原稿の頁めくり走査および原稿
読み取り走査を完全に自動化させることができ、複写等
の生産性を著しく向上させる多機能原稿読み取りシステ
ムを実現することができる。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した原
稿読取装置では、ブック原稿の原稿頁の頁めくり動作時
において、前記頁めくり手段のめくりベルトが、ブック
原稿の原稿頁面に対する所定の吸着位置に到達した時点
で、原稿読取ユニットの原稿面に対する走査移動を停止
させることなく、頁めくり手段のめくりベルトによって
ブック原稿の原稿頁を静電吸着させながら直ぐに持ち上
げて、ブック原稿の頁めくり動作を行うように構成され
ていた。 【０００４】このため、この原稿読取装置では、頁めく
り手段のめくりベルトに対する原稿頁面の吸着に必要な
時間を充分に確保することができなくなるため、例え
ば、ブック原稿の原稿頁の紙厚が厚い場合などには、原
稿頁のめくりベルトに対する充分な吸着力が得られず、
原稿頁の確実な頁めくり動作ができなくなる不具合があ
った。 【０００５】この発明は、上述の点に鑑みてなされたも
のであって、めくりベルトに対する原稿頁の吸着性を向
上させて頁めくり動作を確実に行うことのできる原稿読
取装置を提供することにある。 【０００６】 【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するために、原稿読み取り位置に見開かれて載置さ
れたブック原稿の原稿面に対して、原稿読取手段及び頁
めくり手段を備えた原稿読取ユニットを往復移動させる
ことにより、上記頁めくり手段のめくりベルトによって
該ブック原稿の原稿頁を静電吸着させながら持ち上げて
該ブック原稿の頁めくり動作を行うと共に、該ブック原
稿の原稿情報の読み取り走査を行う原稿読取装置におい
て、上記頁めくり手段のめくりベルトが、上記ブック原
稿の原稿頁面に対する所定の吸着位置に到達した時点
で、上記原稿読取ユニットの原稿面に対する移動を一時
停止させ、この原稿読取ユニットの一時停止時間を頁め
くり条件に応じて設定可能とした構成とする。 【０００７】 【作用】本発明によれば、上記頁めくり手段のめくりベ
ルトが、上記ブック原稿の原稿頁面に対する所定の吸着
位置に到達した時点で、上記原稿読取ユニットの原稿面
に対する走査移動が一時停止されるので、めくりベルト
に対する原稿頁面の吸着時間が充分に確保される。 【０００８】 【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて詳細に
説明する。先ず、図１及び図２を参照して、本発明が実
施される原稿読取装置の構成及び動作について説明す
る。図１において、原稿台１３は、装置本体に対して引
き出せるように構成されている。ブック原稿１４は、装
置本体から引き出された原稿台１３の昇降台１３ａ，１
３ｂ上に、読み取られる頁を見開いた状態で載置され
る。ここで、各昇降台１３ａ，１３ｂは、見開かれたブ
ック原稿１４の厚さや頁の見開き具合など、原稿の状態
に応じて、その左右頁をそれぞれ独立して昇降するよう
に構成されている。 【０００９】このようにしてブック原稿１４を載置した
後、原稿台１３を装置本体内に押し込むと、この装置本
体内の中央部に待機している原稿読取ユニット１５の真
下に、見開かれたブック原稿１４が滑り込む。 【００１０】原稿読取ユニットは、ブック原稿１４の読
み取り手段と頁めくり手段とを備えており、モータ２２
の駆動により、タイミングベルト１９で、ブック原稿１
４の見開かれた原稿面に沿って往復移動するように構成
されている。 【００１１】この原稿読取ユニット１５の往復移動時に
は、ブック原稿１４の原稿面が左右の押えシート３７，
３８により押えられるようになっており、これらの押え
シート３７，３８は、原稿読取ユニット１５の往復動作
に伴う弛みを吸収するべく、巻き取りローラ３９，４４
に巻き取られるように構成されている。 【００１２】次に、図１及び図２により、原稿読取ユニ
ット１５の内部に設けられた原稿読取手段と頁めくり手
段について説明する。この原稿読取ユニット１５の原稿
読取手段１７は、図２に示すように、蛍光灯からなる光
源３０ａ，３０ｂ、ミラー２６，２７，３１、レンズ２
８、及び、ＣＣＤ基板（光電変換素子）２９などからな
る縮小光学系で構成されており、図１において左方から
右方へ向けて、原稿読取ユニット１５が走査移動するこ
とにより、上記の縮小光学系でブック原稿１４の画像情
報の読み取りを行う。 【００１３】ここで、この原稿読取手段１７は、その光
学系光路内に光路切換ミラー２５を介在させて、その読
み取り光路を上方に切り替えることにより、図１のコン
タクトガラス１２上に載置したシート原稿の画像情報を
読み取ることもできる。 【００１４】一方、ブック原稿１４の頁めくり動作は、
図１において右方から左方へ向けて、原稿読取ユニット
１５が走査移動することにより行われる。 【００１５】この頁めくり動作を行うための頁めくり手
段（めくりベルトユニット）１８は、図２に示すよう
に、めくりベルト３３の駆動ローラ３４と、従動ローラ
３５と、これら２本のローラ３４，３５に並列に張架さ
れた２本のめくりベルト３３と、このめくりベルト３３
の上部に圧接するように配置された帯電ローラ３６ａ，
３６ｂとで構成されている。 【００１６】ここで、帯電ローラ３６ａ，３６ｂは、金
属ローラ、もしくは、金属ローラに中抵抗ゴム（表面抵
抗１０8〜１０11Ω）を被膜して構成されており、それ
ぞれの軸が、マイナスとプラスの電極にそれぞれ接続さ
れ、駆動ローラ３４の軸はアースされている。 【００１７】また、めくりベルト３３は、表面が高抵抗
層（表面抵抗１０14Ω以上）、裏面が低抵抗層（表面抵
抗１０8Ω以下）からなる、２層構造のフィルムで構成
されている。 【００１８】このめくりベルト３３は、原稿読取ユニッ
ト１５が図１において右側から左側へ移動することによ
り、その駆動機構を介して、図２において反時計方向に
向けて、原稿読取ユニット１５の移動速度と同じ周速で
回転する。 【００１９】この状態で、帯電ローラ３６ａ，３６ｂ
に、高圧電源により交流±２ｋＶの電圧を印加すると、
これらに接触しているめくりベルト３３の表面（外周
面）に交番電界が生じ、これによって、このめくりベル
ト３３の表面にブック原稿１４の原稿頁面を吸着する吸
着力が発生する。 【００２０】これにより、図３に示すように、原稿読取
ユニット１５が移動して、めくりベルト３３の下面が、
ブック原稿１４の右頁端部に対する所定の吸着位置に差
しかかったときに、この頁端部がめくりベルト３３の下
面に吸着される。ここで、ブック原稿１４の原稿頁面に
対するめくりベルト３３の吸着位置は、図３に示すよう
に、めくりベルト３３の吸着幅ｈが、ブック原稿１４の
原稿頁面を吸着して持ち上げることのできる幅となる位
置に設定される。 【００２１】これにより、図４に示すように、めくりベ
ルト３３を傾斜させて持ち上げることによって、このめ
くりベルト３３に吸着された最上位の原稿頁１４ａが、
頁搬送ローラ５３により頁収納ガイド５２の内部に搬送
される。 【００２２】このようにめくりベルト３３を傾斜させて
持ち上げた直後、リバースローラ６が、図示しない駆動
手段によって、従動ローラ３５の中央部（２本のめくり
ベルト３３の間）に配置されたゴムローラ（図示せず）
に圧接する。このリバースローラ６は、反時計方向への
駆動がかけられているが、その駆動ギヤには、トルクリ
ミッタが設けられており、上記のゴムローラの回転によ
り、時計方向へ連れ回りしている。 【００２３】そして、このリバースローラ６とゴムロー
ラとの間に、２枚以上の頁が進入してきたときには、２
枚目以後の頁に対してトルクリミッタによる戻し力が働
き、この２枚目以後の頁がリバースローラ６の入口でス
トップされ、１頁だけが頁収納ガイド５２内に搬送され
る。 【００２４】このリバースローラ６は、めくりベルト３
３に吸着された余分な頁を分離した後、元の位置（図２
の頁収納ガイド５２の下方の位置）に退避される。 【００２５】このようにして頁分離された頁は、その分
離位置の後方に配置された頁収納ガイド５２に向けて、
この頁収納ガイド５２の入口部に配置された頁搬送ロー
ラ５３により搬送される。 【００２６】このような頁めくり手段を備えた原稿読取
ユニット１５が、見開かれて載置されたブック原稿１４
の綴じ部中央付近から、図１に示すように、更に左へ走
査移動されると、頁搬送ローラ５３の駆動が遮断され
て、分離収納された頁が頁収納ガイド５２からブック原
稿１４の左頁側に自然に排出される。 【００２７】ところで、上述のようなブック原稿１４の
原稿頁の頁めくり動作時において、頁めくり手段１８の
めくりベルト３３が、ブック原稿１４の原稿頁面に対す
る所定の吸着位置に到達した時点で、原稿読取ユニット
１５の原稿面に対する走査移動を停止させることなく、
頁めくり手段１８のめくりベルト３３によってブック原
稿１４の原稿頁を静電吸着させながら直ぐに持ち上げ
て、ブック原稿１４の頁めくり動作を行うと、頁めくり
手段１８のめくりベルト３３に対する原稿頁面の吸着に
必要な時間を充分に確保することができなくなるため、
例えば、ブック原稿１４の原稿頁の紙厚が厚い場合など
には、原稿頁のめくりベルト３３に対する充分な吸着力
が得られず、原稿頁の確実な頁めくり動作ができなくな
る。 【００２８】そこで、本発明による原稿読取装置では、
図３に示すように、頁めくり手段１８のめくりベルト３
３が、ブック原稿１４の原稿頁面に対する所定の吸着位
置に到達した時点で、原稿読取ユニット１５の原稿面に
対する走査移動を一時停止させる。 【００２９】すなわち、原稿読取ユニット１５の頁めく
り動作時において、ブック原稿１４の原稿頁面に対して
頁めくり手段１８のめくりベルト３３がその吸着位置に
到達したか否かを検知し、このめくりベルト３３が原稿
頁の吸着位置に到達したと検知された時点で、タイマー
等を使用して、駆動モータ２２の動作を所定時間だけ一
時停止させる。 【００３０】これにより、頁めくり手段１８のめくりベ
ルト３３が、ブック原稿１４の原稿頁面に対する所定の
吸着位置に到達した時点で、めくりベルト３３に対する
原稿頁面の吸着時間が充分に確保される。 【００３１】また、本発明による原稿読取装置では、原
稿読取ユニット１５の一時停止時間を、ブック原稿１４
の原稿頁の紙厚などの頁めくり条件に応じて、設定可能
に構成する。 【００３２】これにより、ブック原稿１４の原稿頁の紙
厚が薄い場合には、原稿読取ユニット１５の一時停止時
間を比較的短くすることにより、めくりベルト３３に対
する原稿頁の多数枚吸着を阻止しながら、この原稿頁を
確実に吸着させることができ、また、ブック原稿１４の
原稿頁の紙厚が厚い場合には、原稿読取ユニット１５の
一時停止時間を比較的長くすることにより、めくりベル
ト３３に対する原稿頁の吸着不良を解消して、この原稿
頁を確実に吸着させることができる。 【００３３】ここで、ブック原稿１４の原稿頁面に対す
る頁めくり手段１８のめくりベルト３３の吸着位置を検
知する方法としては、例えば、原稿読取手段１７によっ
て読み取った原稿頁の画像情報から割り出してもよく、
または、予め入力したブック原稿１４のサイズ情報に基
づいて設定してもよい。 【００３４】 【発明の効果】本発明によれば、頁めくり手段のめくり
ベルトがブック原稿の原稿頁面に対する所定の吸着位置
に到達した時点で、原稿読取ユニットの原稿面に対する
走査移動が一時停止され、めくりベルトに対する原稿頁
面の吸着時間を充分に確保できるので、頁めくり動作時
における頁めくり不良の発生が解消されて、めくりベル
トの頁めくり信頼性が向上される。 【００３５】また、本発明によれば、原稿読取ユニット
の一時停止時間が、ブック原稿の原稿頁の紙厚などの頁
めくり条件に応じて設定可能であるので、紙厚等の異な
った原稿頁をそれぞれ確実に吸着させることができる。
リ等の原稿読み取り装置として使用される、ブック原稿
のページめくり機能を有する原稿読取装置に関する。 【０００２】 【従来の技術】近年、ブック原稿の情報を読み取った後
に、この読み取りを終えた原稿のページめくりを自動的
に行うように構成された原稿読取装置が種々開発されて
いる。本出願人は、この種の原稿読取装置として、ブッ
ク原稿の原稿頁をめくるためのめくりベルト、及び、こ
のめくりベルトによってめくられた頁を収納ガイドへ搬
送するための頁搬送ローラとを有する頁めくり手段と、
ブック原稿の原稿情報の読み取り走査を行う原稿読取手
段とを備えた原稿読取ユニットを、原稿読み取り位置に
原稿の読み取り面を上方にして見開かれて載置されたブ
ック原稿の原稿面に対して、往復移動させることによ
り、上記ブック原稿の頁を頁めくり手段によって一枚ず
つ分離して、上記ブック原稿の頁めくり動作及び原稿情
報の読み取り走査を行う原稿読取装置を提案した。この
提案による原稿読取装置によれば、複写作業等に多大な
労力を要していたブック原稿の頁めくり走査および原稿
読み取り走査を完全に自動化させることができ、複写等
の生産性を著しく向上させる多機能原稿読み取りシステ
ムを実現することができる。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した原
稿読取装置では、ブック原稿の原稿頁の頁めくり動作時
において、前記頁めくり手段のめくりベルトが、ブック
原稿の原稿頁面に対する所定の吸着位置に到達した時点
で、原稿読取ユニットの原稿面に対する走査移動を停止
させることなく、頁めくり手段のめくりベルトによって
ブック原稿の原稿頁を静電吸着させながら直ぐに持ち上
げて、ブック原稿の頁めくり動作を行うように構成され
ていた。 【０００４】このため、この原稿読取装置では、頁めく
り手段のめくりベルトに対する原稿頁面の吸着に必要な
時間を充分に確保することができなくなるため、例え
ば、ブック原稿の原稿頁の紙厚が厚い場合などには、原
稿頁のめくりベルトに対する充分な吸着力が得られず、
原稿頁の確実な頁めくり動作ができなくなる不具合があ
った。 【０００５】この発明は、上述の点に鑑みてなされたも
のであって、めくりベルトに対する原稿頁の吸着性を向
上させて頁めくり動作を確実に行うことのできる原稿読
取装置を提供することにある。 【０００６】 【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するために、原稿読み取り位置に見開かれて載置さ
れたブック原稿の原稿面に対して、原稿読取手段及び頁
めくり手段を備えた原稿読取ユニットを往復移動させる
ことにより、上記頁めくり手段のめくりベルトによって
該ブック原稿の原稿頁を静電吸着させながら持ち上げて
該ブック原稿の頁めくり動作を行うと共に、該ブック原
稿の原稿情報の読み取り走査を行う原稿読取装置におい
て、上記頁めくり手段のめくりベルトが、上記ブック原
稿の原稿頁面に対する所定の吸着位置に到達した時点
で、上記原稿読取ユニットの原稿面に対する移動を一時
停止させ、この原稿読取ユニットの一時停止時間を頁め
くり条件に応じて設定可能とした構成とする。 【０００７】 【作用】本発明によれば、上記頁めくり手段のめくりベ
ルトが、上記ブック原稿の原稿頁面に対する所定の吸着
位置に到達した時点で、上記原稿読取ユニットの原稿面
に対する走査移動が一時停止されるので、めくりベルト
に対する原稿頁面の吸着時間が充分に確保される。 【０００８】 【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて詳細に
説明する。先ず、図１及び図２を参照して、本発明が実
施される原稿読取装置の構成及び動作について説明す
る。図１において、原稿台１３は、装置本体に対して引
き出せるように構成されている。ブック原稿１４は、装
置本体から引き出された原稿台１３の昇降台１３ａ，１
３ｂ上に、読み取られる頁を見開いた状態で載置され
る。ここで、各昇降台１３ａ，１３ｂは、見開かれたブ
ック原稿１４の厚さや頁の見開き具合など、原稿の状態
に応じて、その左右頁をそれぞれ独立して昇降するよう
に構成されている。 【０００９】このようにしてブック原稿１４を載置した
後、原稿台１３を装置本体内に押し込むと、この装置本
体内の中央部に待機している原稿読取ユニット１５の真
下に、見開かれたブック原稿１４が滑り込む。 【００１０】原稿読取ユニットは、ブック原稿１４の読
み取り手段と頁めくり手段とを備えており、モータ２２
の駆動により、タイミングベルト１９で、ブック原稿１
４の見開かれた原稿面に沿って往復移動するように構成
されている。 【００１１】この原稿読取ユニット１５の往復移動時に
は、ブック原稿１４の原稿面が左右の押えシート３７，
３８により押えられるようになっており、これらの押え
シート３７，３８は、原稿読取ユニット１５の往復動作
に伴う弛みを吸収するべく、巻き取りローラ３９，４４
に巻き取られるように構成されている。 【００１２】次に、図１及び図２により、原稿読取ユニ
ット１５の内部に設けられた原稿読取手段と頁めくり手
段について説明する。この原稿読取ユニット１５の原稿
読取手段１７は、図２に示すように、蛍光灯からなる光
源３０ａ，３０ｂ、ミラー２６，２７，３１、レンズ２
８、及び、ＣＣＤ基板（光電変換素子）２９などからな
る縮小光学系で構成されており、図１において左方から
右方へ向けて、原稿読取ユニット１５が走査移動するこ
とにより、上記の縮小光学系でブック原稿１４の画像情
報の読み取りを行う。 【００１３】ここで、この原稿読取手段１７は、その光
学系光路内に光路切換ミラー２５を介在させて、その読
み取り光路を上方に切り替えることにより、図１のコン
タクトガラス１２上に載置したシート原稿の画像情報を
読み取ることもできる。 【００１４】一方、ブック原稿１４の頁めくり動作は、
図１において右方から左方へ向けて、原稿読取ユニット
１５が走査移動することにより行われる。 【００１５】この頁めくり動作を行うための頁めくり手
段（めくりベルトユニット）１８は、図２に示すよう
に、めくりベルト３３の駆動ローラ３４と、従動ローラ
３５と、これら２本のローラ３４，３５に並列に張架さ
れた２本のめくりベルト３３と、このめくりベルト３３
の上部に圧接するように配置された帯電ローラ３６ａ，
３６ｂとで構成されている。 【００１６】ここで、帯電ローラ３６ａ，３６ｂは、金
属ローラ、もしくは、金属ローラに中抵抗ゴム（表面抵
抗１０8〜１０11Ω）を被膜して構成されており、それ
ぞれの軸が、マイナスとプラスの電極にそれぞれ接続さ
れ、駆動ローラ３４の軸はアースされている。 【００１７】また、めくりベルト３３は、表面が高抵抗
層（表面抵抗１０14Ω以上）、裏面が低抵抗層（表面抵
抗１０8Ω以下）からなる、２層構造のフィルムで構成
されている。 【００１８】このめくりベルト３３は、原稿読取ユニッ
ト１５が図１において右側から左側へ移動することによ
り、その駆動機構を介して、図２において反時計方向に
向けて、原稿読取ユニット１５の移動速度と同じ周速で
回転する。 【００１９】この状態で、帯電ローラ３６ａ，３６ｂ
に、高圧電源により交流±２ｋＶの電圧を印加すると、
これらに接触しているめくりベルト３３の表面（外周
面）に交番電界が生じ、これによって、このめくりベル
ト３３の表面にブック原稿１４の原稿頁面を吸着する吸
着力が発生する。 【００２０】これにより、図３に示すように、原稿読取
ユニット１５が移動して、めくりベルト３３の下面が、
ブック原稿１４の右頁端部に対する所定の吸着位置に差
しかかったときに、この頁端部がめくりベルト３３の下
面に吸着される。ここで、ブック原稿１４の原稿頁面に
対するめくりベルト３３の吸着位置は、図３に示すよう
に、めくりベルト３３の吸着幅ｈが、ブック原稿１４の
原稿頁面を吸着して持ち上げることのできる幅となる位
置に設定される。 【００２１】これにより、図４に示すように、めくりベ
ルト３３を傾斜させて持ち上げることによって、このめ
くりベルト３３に吸着された最上位の原稿頁１４ａが、
頁搬送ローラ５３により頁収納ガイド５２の内部に搬送
される。 【００２２】このようにめくりベルト３３を傾斜させて
持ち上げた直後、リバースローラ６が、図示しない駆動
手段によって、従動ローラ３５の中央部（２本のめくり
ベルト３３の間）に配置されたゴムローラ（図示せず）
に圧接する。このリバースローラ６は、反時計方向への
駆動がかけられているが、その駆動ギヤには、トルクリ
ミッタが設けられており、上記のゴムローラの回転によ
り、時計方向へ連れ回りしている。 【００２３】そして、このリバースローラ６とゴムロー
ラとの間に、２枚以上の頁が進入してきたときには、２
枚目以後の頁に対してトルクリミッタによる戻し力が働
き、この２枚目以後の頁がリバースローラ６の入口でス
トップされ、１頁だけが頁収納ガイド５２内に搬送され
る。 【００２４】このリバースローラ６は、めくりベルト３
３に吸着された余分な頁を分離した後、元の位置（図２
の頁収納ガイド５２の下方の位置）に退避される。 【００２５】このようにして頁分離された頁は、その分
離位置の後方に配置された頁収納ガイド５２に向けて、
この頁収納ガイド５２の入口部に配置された頁搬送ロー
ラ５３により搬送される。 【００２６】このような頁めくり手段を備えた原稿読取
ユニット１５が、見開かれて載置されたブック原稿１４
の綴じ部中央付近から、図１に示すように、更に左へ走
査移動されると、頁搬送ローラ５３の駆動が遮断され
て、分離収納された頁が頁収納ガイド５２からブック原
稿１４の左頁側に自然に排出される。 【００２７】ところで、上述のようなブック原稿１４の
原稿頁の頁めくり動作時において、頁めくり手段１８の
めくりベルト３３が、ブック原稿１４の原稿頁面に対す
る所定の吸着位置に到達した時点で、原稿読取ユニット
１５の原稿面に対する走査移動を停止させることなく、
頁めくり手段１８のめくりベルト３３によってブック原
稿１４の原稿頁を静電吸着させながら直ぐに持ち上げ
て、ブック原稿１４の頁めくり動作を行うと、頁めくり
手段１８のめくりベルト３３に対する原稿頁面の吸着に
必要な時間を充分に確保することができなくなるため、
例えば、ブック原稿１４の原稿頁の紙厚が厚い場合など
には、原稿頁のめくりベルト３３に対する充分な吸着力
が得られず、原稿頁の確実な頁めくり動作ができなくな
る。 【００２８】そこで、本発明による原稿読取装置では、
図３に示すように、頁めくり手段１８のめくりベルト３
３が、ブック原稿１４の原稿頁面に対する所定の吸着位
置に到達した時点で、原稿読取ユニット１５の原稿面に
対する走査移動を一時停止させる。 【００２９】すなわち、原稿読取ユニット１５の頁めく
り動作時において、ブック原稿１４の原稿頁面に対して
頁めくり手段１８のめくりベルト３３がその吸着位置に
到達したか否かを検知し、このめくりベルト３３が原稿
頁の吸着位置に到達したと検知された時点で、タイマー
等を使用して、駆動モータ２２の動作を所定時間だけ一
時停止させる。 【００３０】これにより、頁めくり手段１８のめくりベ
ルト３３が、ブック原稿１４の原稿頁面に対する所定の
吸着位置に到達した時点で、めくりベルト３３に対する
原稿頁面の吸着時間が充分に確保される。 【００３１】また、本発明による原稿読取装置では、原
稿読取ユニット１５の一時停止時間を、ブック原稿１４
の原稿頁の紙厚などの頁めくり条件に応じて、設定可能
に構成する。 【００３２】これにより、ブック原稿１４の原稿頁の紙
厚が薄い場合には、原稿読取ユニット１５の一時停止時
間を比較的短くすることにより、めくりベルト３３に対
する原稿頁の多数枚吸着を阻止しながら、この原稿頁を
確実に吸着させることができ、また、ブック原稿１４の
原稿頁の紙厚が厚い場合には、原稿読取ユニット１５の
一時停止時間を比較的長くすることにより、めくりベル
ト３３に対する原稿頁の吸着不良を解消して、この原稿
頁を確実に吸着させることができる。 【００３３】ここで、ブック原稿１４の原稿頁面に対す
る頁めくり手段１８のめくりベルト３３の吸着位置を検
知する方法としては、例えば、原稿読取手段１７によっ
て読み取った原稿頁の画像情報から割り出してもよく、
または、予め入力したブック原稿１４のサイズ情報に基
づいて設定してもよい。 【００３４】 【発明の効果】本発明によれば、頁めくり手段のめくり
ベルトがブック原稿の原稿頁面に対する所定の吸着位置
に到達した時点で、原稿読取ユニットの原稿面に対する
走査移動が一時停止され、めくりベルトに対する原稿頁
面の吸着時間を充分に確保できるので、頁めくり動作時
における頁めくり不良の発生が解消されて、めくりベル
トの頁めくり信頼性が向上される。 【００３５】また、本発明によれば、原稿読取ユニット
の一時停止時間が、ブック原稿の原稿頁の紙厚などの頁
めくり条件に応じて設定可能であるので、紙厚等の異な
った原稿頁をそれぞれ確実に吸着させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明が実施される原稿読取装置の全体的な構
成を示す概略側面図である。 【図２】本発明が実施される原稿読取装置における原稿
読取ユニットの概略断面図である。 【図３】上記原稿読取ユニットの頁めくり手段における
めくりベルトの原稿頁吸着位置を示す概略側面図であ
る。 【図４】上記頁めくり手段の頁めくり動作を説明するた
めの概略側面図である。 【符号の説明】 １３ 原稿台 １３ａ，１３ｂ 昇降台 １４ ブック原稿 １５ 原稿読取ユニット １７ 原稿読取手段 １８ 頁めくり手段 １９ タイミングベルト ２２ 駆動モータ ３３ めくりベルト ３４ 駆動ローラ ３５ 従動ローラ ３６ａ，３６ｂ 帯電ローラ ３７，３８ 押えシート ３９，４４ 巻き取りローラ ５２ 頁収納ガイド ５３ 頁搬送ローラ ｈ 原稿頁のめくりベルトへの吸着幅
成を示す概略側面図である。 【図２】本発明が実施される原稿読取装置における原稿
読取ユニットの概略断面図である。 【図３】上記原稿読取ユニットの頁めくり手段における
めくりベルトの原稿頁吸着位置を示す概略側面図であ
る。 【図４】上記頁めくり手段の頁めくり動作を説明するた
めの概略側面図である。 【符号の説明】 １３ 原稿台 １３ａ，１３ｂ 昇降台 １４ ブック原稿 １５ 原稿読取ユニット １７ 原稿読取手段 １８ 頁めくり手段 １９ タイミングベルト ２２ 駆動モータ ３３ めくりベルト ３４ 駆動ローラ ３５ 従動ローラ ３６ａ，３６ｂ 帯電ローラ ３７，３８ 押えシート ３９，４４ 巻き取りローラ ５２ 頁収納ガイド ５３ 頁搬送ローラ ｈ 原稿頁のめくりベルトへの吸着幅
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
H04N 1/04 - 1/207
B42D 9/04
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】原稿読み取り位置に見開かれて載置された
ブック原稿の原稿面に対して、原稿読取手段及び頁めく
り手段を備えた原稿読取ユニットを往復移動させること
により、上記頁めくり手段のめくりベルトによって該ブ
ック原稿の原稿頁を静電吸着させながら持ち上げて該ブ
ック原稿の頁めくり動作を行うと共に、該ブック原稿の
原稿情報の読み取り走査を行う原稿読取装置において、
上記頁めくり手段のめくりベルトが、上記ブック原稿の
原稿頁面に対する所定の吸着位置に到達した時点で、上
記原稿読取ユニットの原稿面に対する移動を一時停止さ
せ、この原稿読取ユニットの一時停止時間を頁めくり条
件に応じて設定可能としたことを特徴とする原稿読取装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09337094A JP3410810B2 (ja) | 1994-05-02 | 1994-05-02 | 原稿読取装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09337094A JP3410810B2 (ja) | 1994-05-02 | 1994-05-02 | 原稿読取装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07303173A JPH07303173A (ja) | 1995-11-14 |
| JP3410810B2 true JP3410810B2 (ja) | 2003-05-26 |
Family
ID=14080418
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP09337094A Expired - Fee Related JP3410810B2 (ja) | 1994-05-02 | 1994-05-02 | 原稿読取装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3410810B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN106060309A (zh) * | 2016-06-02 | 2016-10-26 | 哈尔滨工程大学 | 一种便携式自动扫描书籍仪器 |
-
1994
- 1994-05-02 JP JP09337094A patent/JP3410810B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN106060309A (zh) * | 2016-06-02 | 2016-10-26 | 哈尔滨工程大学 | 一种便携式自动扫描书籍仪器 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07303173A (ja) | 1995-11-14 |
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