JP3508282B2 - 塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂組成物

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JP3508282B2 JP07776795A JP7776795A JP3508282B2 JP 3508282 B2 JP3508282 B2 JP 3508282B2 JP 07776795 A JP07776795 A JP 07776795A JP 7776795 A JP7776795 A JP 7776795A JP 3508282 B2 JP3508282 B2 JP 3508282B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可塑剤や有機液状媒体
中に分散せしめた分散液(プラスチゾルやオルガノゾ
ル、以下、「ペースト分散液」という)にしたときの粘
度が低く、かつ、発泡性の良好な塩化ビニル系樹脂組成
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、壁紙等の壁装材、床材、天井材等
に使用されるペースト用塩化ビニル系樹脂は、高級アル
コール硫酸エステルのアルカリ金属塩やアルキルベンゼ
ンスルホン酸のアルカリ金属塩等の陰イオン界面活性剤
を重合用乳化剤として用いて、乳化重合法または微細懸
濁重合法によって製造されている。しかし、これらの方
法で製造された塩化ビニル系樹脂は、それに可塑剤や有
機液状媒体、安定剤等を配合してプラスチゾルやオルガ
ノゾル等のペースト分散液にしたときの粘度が高いとい
う欠点があった。
【0003】このような塩化ビニル系樹脂のペースト分
散液の粘度を低下させる等の目的で、重合後のラテック
スに、上記の陰イオン界面活性剤、又はポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエーテル、ソルビタンエステル、
グリセリンアルキルエステルなどの非イオン界面活性剤
の1種又は2種以上を加えて乾燥してペースト用塩化ビ
ニル系樹脂組成物とする方法、或いはペースト分散液調
製時に上記の界面活性剤を加える方法等が用いられてい
た。しかし、このような一般公知の方法を用いても、ペ
ースト分散液の粘度の低下と発泡性(発泡セルの緻密さ
や、発泡体表面の平滑性等)のバランスが、必ずしも充
分でなく、特に炭酸カルシウム等のフィラーを配合した
場合には、ペースト分散液の粘度が充分下がらなかった
り、あるいは発泡体の表面やセルが荒れる等、発泡性が
良好でなくなるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上述のよ
うな問題のないペースト分散液を与える塩化ビニル系樹
脂組成物について鋭意検討したところ、スルホン酸系乳
化剤と特定のポリアルキレンオキサイドとを組み合せて
用いることにより、上述のような問題が解決できること
を見いだし、本発明を完成するに至った。すなわち、本
発明の目的は、ペースト分散液とした際及び更にペース
ト分散液にフィラーを配合した際の粘度が低く、かつ、
発泡性の良好な塩化ビニル系樹脂組成物を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】しかして、本発明の要旨
は、塩化ビニル単独または塩化ビニルとこれと共重合可
能なモノマーとの混合物(以下まとめて「塩化ビニル系
単量体」という)を乳化重合または微細懸濁重合して製
造された塩化ビニル系樹脂に、該塩化ビニル系樹脂10
0重量部当たりスルホン酸系乳化剤0.1〜1重量部
数平均重合度が4〜15でありかつアルキレン基の炭素
数が2〜4であるポリアルキレンオキサイド0.1〜3
重量部、及び発泡剤0.1〜10重量部を含有せしめて
なる塩化ビニル系樹脂組成物、に存する。
【0006】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物に用いる
塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニル単独または塩化ビニル
とこれと共重合可能な単量体(以下、「コモノマー」と
いう)との混合物を乳化重合法または微細懸濁重合法に
よって重合させて得られた平均粒子径が0.1〜5μm
のものであり、特に平均重合度が700〜1,000の
ものが好適に用いられる。
【0007】塩化ビニルと共重合可能な単量体として
は、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、アクリロ
ニトリル、酢酸ビニル、マレイン酸、アクリル酸、メタ
クリル酸またはマレイン酸、アクリル酸若しくはメタク
リル酸のエステル類が挙げられ、これらは塩化ビニルに
対して20重量%以下とするのが良い。スルホン酸系乳
化剤としては、アルキルスルホン酸のアルカリ金属塩、
ジアルキルスルホコハク酸のアルカリ金属塩及びアルキ
ルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩等が挙げられる
が、中でも、アルキルスルホン酸のアルカリ金属塩及び
ジアルキルスルホコハク酸のアルカリ金属塩が、塩化ビ
ニル系樹脂組成物の発泡性が良好となるので好ましい。
アルキルスルホン酸のアルカリ金属塩としては、次式で
表されるものが好適に用いられ、中でも特にアルキルス
ルホン酸ナトリウムが好適に用いられる。
【0008】
【化1】
【0009】式中、m+nは11以上17以下が好まし
い。m+nが11未満ではフィラーを配合した際、フィ
ラーの分散が不十分となる恐れがあり、17を超えると
アルキルスルホン酸のアルカリ金属塩を添加する際の水
への溶解操作が困難となるので好ましくない。ジアルキ
ルスルホコハク酸のアルカリ金属塩は、次式で表される
ものである。
【0010】
【化2】
【0011】式中R1 及びR2 で示されるアルキル基と
しては、その炭素数が6〜12のものが好ましく、炭素
数が8のものが、工業的にも入手が容易なので特に好ま
しい。炭素数が6未満だとフィラーを配合した際のフィ
ラーの分散性が不十分となる恐れがあり、12を超える
と、ジアルキルスルホコハク酸のアルカリ金属塩を添加
する際の水への溶解操作が困難となるので好ましくな
い。
【0012】スルホン酸系乳化剤は、塩化ビニル系樹脂
に、該樹脂100重量部当たり0.1〜1重量部含有せ
しめる。スルホン酸系乳化剤が0.1重量部未満では、
フィラーを配合した際フィラーの分散が不十分となり、
ペースト分散液の粘度が高くなってしまい、1重量部を
超えると発泡セルが荒れる傾向となる。スルホン酸系乳
化剤は、塩化ビニル系単量体の重合中に添加しても、重
合終了後のラテックスに添加しても良く、その際、スル
ホン酸系乳化剤は通常水に溶解または分散させてから添
加する。本発明に用いられるポリアルキレンオキサイド
は次式で表される。
【0013】
【化3】H―O―(AO)n ―H A:炭素数2〜4のアルキレン基 n:4〜15の実数
【0014】本発明においては、式中のnは、ポリアル
キレンオキサイドの数平均重合度(ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィ(G.P.C)によって測定)を示
しており、nが4未満では発泡の際の加熱時に蒸発が起
こるためか、発泡セルが粗くなり、また15を超えると
塩化ビニル系樹脂との相溶性が悪くなり、ポリアルキレ
ンオキサイドが成形品の表面からブリードしたり、発泡
セルが粗くなる恐れがある。
【0015】また、上記ポリアルキレンオキサイドのう
ち、特に、式中のAの炭素数が2であるポリエチレンオ
キサイド及び3であるポリプロピレンオキサイドが、重
量終了後のラテックスに添加する際の水への溶解性が良
いので好ましい。ポリアルキレンオキサイドは、塩化ビ
ニル系樹脂に、該樹脂100重量部当たり0.1〜3重
量部含有せしめる。ポリアルキレンオキサイドが0.1
重量部未満だと、ペースト分散液の粘度を低下させる効
果が不十分となり、3重量部を超えると、ポリアルキレ
ンオキサイドの量に見合った効果は得られず、逆に成形
後のブリード等の問題が起き易くなる。
【0016】ポリアルキレンオキサイドは、重合終了後
のラテックスに添加しても、ペースト分散液調製時に添
加しても良い。本発明の塩化ビニル系樹脂組成物には更
にフィラー、発泡剤及び可塑剤等を配合することができ
る。
【0017】本発明に用いられるフィラーとしては、炭
酸カルシウム、タルク、ケイ酸アルミニウム、シリカ、
クレー、マイカ、ケイ酸カルシウム、アルミナ、酸化チ
タン、酸化マグネシウム等が挙げられる。フィラーの配
合量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して10〜
200重量部、好ましくは30〜150重量部である。
本発明に用いられる発泡剤としては、アゾジカルボンア
ミド、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。
【0018】発泡剤の配合量は、塩化ビニル樹脂100
重量部に対し0.1〜10重量部である。本発明に用い
ることのできる可塑剤としては、フタル酸ジメチル、フ
タル酸ジエチル、フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジ
イソブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−n−オ
クチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジ
イソオクチル、フタル酸オクチルデシル、フタル酸ジイ
ソデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジトリデシ
ル、フタル酸ブチルベンジル、炭素原子数11〜13程
度の高級アルコールのフタル酸エステル等のフタル酸系
可塑剤;イソフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジエチ
ル、イソフタル酸ジ−n−ブチル、イソフタル酸ジイソ
ブチル、イソフタル酸ジヘプチル、イソフタル酸ジ−n
−オクチル、イソフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、イ
ソフタル酸ジイソオクチル、イソフタル酸オクチルデシ
ル、イソフタル酸ジイソデシル、イソフタル酸ジウンデ
シル、イソフタル酸ジトリデシル、イソフタル酸ブチル
ベンジル、炭素原子数11〜13程度の高級アルコール
のイソフタル酸エステル等のイソフタル酸系可塑剤;ト
リメリット酸ジ−n−オクチル−n−デシル、トリメリ
ット酸トリ−2−エチルヘキシル、トリメリット酸トリ
イソデシル、トリメリット酸トリ−n−オクチル等のト
リメリット酸系可塑剤;アジピン酸ジ−2−エチルヘキ
シル、アジピン酸ジ−n−デシル、アジピン酸ジイソデ
シル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン
酸ジブチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル等の脂
肪酸エステル系可塑剤;リン酸トリブチル、リン酸トリ
−2−エチルヘキシル、リン酸−2−エチルヘキシルジ
フェニル、リン酸トリクレジル等のリン酸系可塑剤;ポ
リエステル系可塑剤;エポキシ化大豆油、エポキシ化ア
マニ油、エポキシ化トール油脂肪酸−2−エチルヘキシ
ル等のエポキシ系可塑剤、液状のエポキシ樹脂等が挙げ
られる。可塑剤の配合量は通常塩化ビニル系樹脂組成物
に対し、20〜100重量部である。
【0019】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物は、前記
したフィラー、発泡剤及び可塑剤に加えて通常塩化ビニ
ル系樹脂組成物に添加される添加剤、例えば、安定剤、
滑剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤及び
離型剤等を添加することができる。また、必要に応じキ
レーター類、架橋剤及び架橋助剤を本発明の目的を損な
わない範囲で添加してもよい。
【0020】安定剤としては、三塩基性硫酸鉛等の鉛系
安定剤、カドミウム−バリウム系安定剤、バリウム−亜
鉛系安定剤、ナトリウム−亜鉛系安定剤、カルシウム−
亜鉛系安定剤及び錫系安定剤等が挙げられ、さらにマグ
ネシウム、アルミニウム等の金属ケイ酸塩を主成分とし
た安定剤が挙げられる。発泡用途には、特に亜鉛を含む
Ba−Zn,Na−Zn,Ca−Zn等の複合液状安定
剤が好適である。安定剤の添加量は、通常塩化ビニル系
樹脂100重量部当たり0.1〜10重量部、好ましく
は1〜5重量部の範囲である。
【0021】滑剤としては、高級脂肪酸またはその金属
塩類、各種パラフィン、高級アルコール類、天然ワック
ス類、ポリエチレンワックス、脂肪酸エステル及び脂肪
酸アミド等が挙げられる。滑剤の添加量は、塩化ビニル
系樹脂100重量部当たり0.1〜10重量部の範囲が
好ましい。
【0022】難燃剤としては、トリブチルホスフェー
ト、ジフェニルオクチルフォスフェートなどのリン酸エ
ステル;トリ−2,3−ジブロムプロピルホスフェー
ト、トリブロムクロルプロピルホスフェートなどの含ハ
ロゲンリン酸エステル;塩素化ジフェニル、テトラブロ
モベンゼンなどのハロゲン化物;三酸化アンチモン、ト
リフェニルスチビンなどのアンチモン系難燃剤;ホウ酸
亜鉛等が用いられる。難燃剤の添加量は、塩化ビニル系
樹脂100重量部当たり0.1〜20重量部の範囲が好
ましい。
【0023】酸化防止剤としては、ジ−t−ブチル−p
−クレゾールなどのフェノール誘導体、ベンゾイミダゾ
ール、N−フェニル−N′−シクロヘキシルパラフェニ
レンジアミン、フェニルアルファナフチルアミンなどの
アミン類及びその誘導体等が用いられる。酸化防止剤の
添加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部当たり0.1
〜10重量部の範囲が好ましい。
【0024】紫外線吸収剤としては、ハイドロキノン
系、サリチル酸系、ベンゾフェノン系及びベンゾトリア
ゾール系紫外線吸収剤等が用いられる。紫外線吸収剤の
添加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部当たり0.1
〜10重量部の範囲が好ましい。 着色剤としては、酸
化チタン、亜鉛華、鉛白、炭酸カルシウム、石こう、沈
降性シリカ、カーボンブラック、ベンガラ、モリブデン
赤、カドミウム黄、黄鉛、チタン黄、酸化クロム緑、群
青等の無機顔料;パーマネント・レッド4R、ハンザ・
イエロー10G、ベンジジンイエローGR、パーマネン
ト・カーミンFB、フタロシアニン・ブルーB及びフタ
ロシアニン・グリーン等の有機顔料が挙げられる。着色
剤の添加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部当たり
0.5〜20重量部の範囲が好ましい。
【0025】離型剤としてはワックス類、高級脂肪酸並
びにその塩やエステル類、シリコーン油、フッ化アルキ
ル化合物及びポリビニルアルコール等が挙げられる。離
型剤の添加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部当たり
0.1〜5重量部の範囲が好ましい。塩化ビニル系樹脂
に、上記したフィラー、発泡剤、可塑剤及び添加剤等を
配合するには、塩化ビニル系樹脂のペースト加工に通常
使用される、リボンブレンダー、スーパーミキサー、デ
ィスパー及びディゾルバー等を用いればよく、このよう
にして製造された本発明の塩化ビニル系樹脂組成物は、
壁紙等の壁装材、床材及び天井材等に好適に使用され
る。
【0026】
【実施例】次に本発明の実施の態様を実施例を用いて更
に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、以下の実施例により限定されるものではない。ま
た、実施例、比較例における塩化ビニル系樹脂組成物の
評価は次の「評価方法1」及び「評価方法2」に従い行
った。
【0027】[評価方法1] 〈粘度の測定〉塩化ビニル樹脂組成物500g、Ba−
Zn系液状安定剤(旭電化製MARKFL44)10
g、整泡剤(旭電化製MARK BAP−1)5g、A
DCA系発泡剤(大塚化学製AZ−S)20g、酸化チ
タン(帝国化工製JR600A)100g、炭酸カルシ
ウム(白石工業製ホワイトンH)250g、DOP(三
菱化学製ダイヤサイザー(登録商標)DOP)225g
及びミネラルスピリット(日本石油製)75gをホバー
トミキサーにて混合し、プラスチゾル組成物を調製し
た。得られたプラスチゾル組成物の粘度をブルックフィ
ールド回転粘度計B−8H型((株)トキメック製)に
て50回転で測定した。
【0028】<発泡性の評価><粘度の測定>において
調製したプラスチゾル組成物を、壁紙用基材の上に0.
15mmの厚さで塗工し、ギヤーオーブンにて145℃
×1分間ゲル化させた後、220℃で40秒間発泡させ
た(発泡倍率約7倍)。得られた発泡体の表面状態及び
発泡セルの形状を観察し、次の基準で5段階評価した。 表面状態:最も平滑な表面を1とし、最も荒れた表面を
5とする。 発泡セルの形状:最も細かくて均一なセルを1とし、最
も不均一で粗いセルを5とする。
【0029】[評価方法2] 〈粘度の測定〉ADCA系発泡剤の配合量を25g、炭
酸カルシウムの配合量を750g、DOPの配合量を3
00g、ミネラルスピリットの配合量を120gとした
以外は、「評価方法1〈粘度の測定〉」と同様にして、
プラスチゾル組成物の粘度を測定した。
【0030】〈発泡性の評価〉〈粘度の測定〉において
得られたプラスチゾル組成物を用いて、「評価方法1
〈発泡性の評価〉」と同様にして発泡体の表面状態及び
発泡セルの形状を各々5段階方式で評価した。
【0031】実施例1 200リットルの重合器に脱イオン水90kg、ピロ亜
硫酸ナトリウム60gを仕込んで脱気した後、塩化ビニ
ルモノマー70kgを仕込み、0.3%過硫酸カリウム
水溶液4リットルを連続添加して50℃で重合を行な
い、平均粒子径0.45μmの種ラテックスを得た。
【0032】次に、同じく200リットルの重合器に脱
イオン水70kg、ラウリル硫酸ナトリウム15g、ピ
ロ亜硫酸ナトリウム50g、先に準備した種ラテックス
を固形分として3.5kg仕込み、脱気した後塩化ビニ
ルモノマー66.5kgを仕込み、0.4%過硫酸カリ
ウム水溶液9リットル、10%ラウリル硫酸エステルナ
トリウム水溶液4.2リットル及び重合度調節剤(2−
メルカプトエタノール)50gを連続添加し、57℃で
重合を行った。
【0033】得られた塩化ビニル樹脂ラテックスに、塩
化ビニル樹脂100重量部に対してアルキルスルホン酸
ナトリウム(Hoechst社製HOSTAPUR S
AS(アルキル基の炭素数(平均値)15.5))0.
3重量部、数平均重合度が6.4(平均分子量300)
のポリエチレンオキサイド(東邦化学製PEG#30
0)1.0重量部を、水に溶解させた状態で添加した
後、噴霧乾燥して塩化ビニル樹脂組成物を得た。なお、
塩化ビニル樹脂の平均重合度は750であった。得られ
た塩化ビニル樹脂組成物の評価を評価方法1及び2に従
って行なった。結果をそれぞれ表−1及び2に示した。
【0034】実施例2 ポリエチレンオキサイドを添加しないこと以外は実施例
1と同様にして塩化ビニル樹脂組成物を得た。次に、得
られた塩化ビニル樹脂組成物を使用して、評価方法1に
従ってプラスチゾルを調製する際に、塩化ビニル系樹脂
100重量部に対して数平均重合度が6.4(平均分子
量300)のポリエチレンオキサイド(東邦化学製PE
G#300)1.0重量部を添加してプラスチゾル組成
物を得た。このプラスチゾル組成物の評価を評価方法1
に従って行なった。結果を表−1に示した。
【0035】実施例3〜7、比較例1〜4 添加剤として表−1に記載したものを使用した以外は実
施例1と同様にして、塩化ビニル樹脂組成物を得た。得
られた塩化ビニル樹脂組成物の評価を評価方法1に従っ
て行った。結果をそれぞれ表−1に示した。
【0036】実施例8 200リットルの重合器に脱イオン水70kg、ピロ亜
硫酸ナトリウム50g、実施例1において使用したのと
同様の種ラテックスを固形分として3.5kg仕込み、
脱気した後塩化ビニルモノマー66.5kgを仕込み、
0.4%過硫酸カリウム水溶液8.4リットル、10%
アルキルスルホン酸ナトリウム(Hoechst社製H
OSTAPUR SAS(アルキル基の炭素数(平均
値)15.5))水溶液3.5リットル及び重合度調節
剤(2−メルカプトエタノール)50gを連続添加し、
57℃で重合を行った。
【0037】得られた塩化ビニル樹脂ラテックスに、塩
化ビニル樹脂100重量部に対して、数平均重合度が
6.4(平均分子量300)のポリエチレンオキサイド
(東邦化学製PEG#300)1.0重量部を、水に溶
解させた状態で添加した後、噴霧乾燥して塩化ビニル樹
脂組成物を得た。なお、塩化ビニル樹脂の平均重合度は
750であった。得られた塩化ビニル樹脂組成物の評価
を評価方法2に従って行なった。結果を表−2に示し
た。
【0038】比較例5 添加剤として表−2に記載したものを使用した以外は実
施例8と同様にして塩化ビニル樹脂組成物を得た。得ら
れた塩化ビニル樹脂組成物の評価を評価方法2に従って
行った。結果を表−2に示した。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【発明の効果】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物は、ペ
ースト分散液とした際の粘度が低く、かつ発泡性が良好
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 71:02) (56)参考文献 特開 平4−198239(JP,A) 特開 平5−49895(JP,A) 特開 平6−25538(JP,A) 特開 平6−25541(JP,A) 特開 平6−179789(JP,A) 特開 平6−200171(JP,A) 特開 平6−212020(JP,A) 特開 昭52−21052(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 27/06 C08J 9/06 - 9/10

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル単独または塩化ビニルとこ
    れと共重合可能なモノマーとの混合物を乳化重合または
    微細懸濁重合して製造された塩化ビニル系樹脂に、該塩
    化ビニル系樹脂100重量部当たりスルホン酸系乳化剤
    0.1〜1重量部数平均重合度が4〜15でありかつ
    アルキレン基の炭素数が2〜4であるポリアルキレンオ
    キサイド0.1〜3重量部、及び発泡剤0.1〜10重
    量部を含有せしめてなる塩化ビニル系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 スルホン酸系乳化剤がアルキルスルホン
    酸ナトリウムである請求項1に記載の塩化ビニル系樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】 スルホン酸系乳化剤がスルホコハク酸ジ
    アルキルナトリウムである請求項1に記載の塩化ビニル
    系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 ポリアルキレンオキサイドがポリエチレ
    ンオキサイドである請求項1〜3のいずれか1項に記載
    の塩化ビニル系樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 ポリアルキレンオキサイドがポリプロピ
    レンオキサイドである請求項1〜3のいずれか1項に記
    載の塩化ビニル系樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 発泡剤がアゾジカルボンアミド又はアゾ
    ビスイソブチロニトリルである請求項1〜5のいずれか
    1項に記載の塩化ビニル系樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 塩化ビニル系樹脂100重量部当たり、
    更にフィラー10〜200重量部を含有せしめてなる請
    求項1〜6のいずれか1項に記載の塩化ビニル系樹脂組
    成物。
  8. 【請求項8】 ペースト分散液である請求項1〜7のい
    ずれか1項に記載の塩化ビニル系樹脂組成物。
JP07776795A 1995-04-03 1995-04-03 塩化ビニル系樹脂組成物 Expired - Fee Related JP3508282B2 (ja)

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