JP2005330408A - 塩化ビニル系ペースト樹脂 - Google Patents

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Abstract

【課題】 脱泡性の良いペーストゾルを与える塩化ビニル系ペースト樹脂を提供する。
【解決手段】塩化ビニル系単量体を(A)アルキル硫酸ナトリウムと(B)炭素数8〜18の高級アルコールを用いて重合させる塩化ビニル系ペースト樹脂において、塩化ビニル系単量体100重量部に対して、(A)0.3〜5重量部、(B)0.3〜5重量部が含有されており、(B)に占める、(B1)炭素数8の高級アルコールと(B2)炭素数10と12の高級アルコールのモル分率の和が20〜70%、(B3)炭素数16の高級アルコールのモル分率5〜30%、(B4)炭素数18の高級アルコールのモル分率20〜70%であり、かつモル比{(B1)+(B2)}/(A)が0.3〜1.5、{(B3)+(B4)}/(A)が0.3〜1.5であることを特徴とする塩化ビニル系ペースト樹脂。

Description

本発明は、塩化ビニル系ペースト樹脂、これを用いたペーストゾル組成物、及びゲル組成物に関する。更に詳しくは、ペーストゾルとして使用する場合に脱泡性の良いペーストゾルを与える塩化ビニル系ペースト樹脂、これを用いたペーストゾル組成物、及びゲル組成物に関する。
塩化ビニル系ペースト樹脂のペースト加工は、塩化ビニル系ペースト樹脂に、可塑剤、必要に応じて安定剤及びその他の成分を撹拌混合してペーストゾル化し、その流動性を利用して賦形し、その後加熱ゲル化して成形加工する方法である。ペーストゾルを気泡が含んだままの状態で使用すると、成形品に穴が開くピンホールの原因になる等、表面性を悪くして商品価値を害することから、混練時あるいは混練後に減圧脱泡するのが通常である。しかるにかかる操作は手数と時間の浪費になり、脱泡性の良いペーストゾルを与える塩化ビニル系ペースト樹脂が求められている。塩化ビニル系ペースト樹脂を用いた製品の中で、床材クッションフロアおよびレザーのトップ層、手袋、玩具、人形、鋼板、マーキングフィルム等の非発泡用途では、特にペーストゾルの脱泡性が良いことが求められる。
ペーストゾルの脱泡性を改良する手段として「酸価数0.7〜8mgKOH/gのポリエステル系可塑剤を使用する」方法が提案されている(特許文献1)が、可塑剤種が限定され、それによってペーストゾルの構成や成分選択の制限を受ける為、ペーストゾルの設計自由度を確保しつつ、脱泡性の良いペーストゾルを与える塩化ビニル系ペースト樹脂の開発が望まれていた。
特開平8−217938号
本発明は、前述の問題点を解決する為に、ペーストゾルの設計自由度を確保しつつ、脱泡性の良いペーストゾルを与える塩化ビニル系ペースト樹脂、これを用いたペーストゾル組成物、及びゲル組成物を提供することを目的とする。具体的には、塩化ビニル系ペースト樹脂自身の改良により、脱泡性の良いペーストゾルを与える塩化ビニル系ペースト樹脂、これを用いたペーストゾル組成物、及びゲル組成物を提供するものである。
本発明者らは、鋭意検討の結果、前述の課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)塩化ビニル系単量体を(A)アルキル硫酸ナトリウムと(B)炭素数8〜18の高級アルコールを用いて重合させる塩化ビニル系ペースト樹脂において、塩化ビニル系単量体100重量部に対して、(A)アルキル硫酸ナトリウム0.3〜5重量部、(B)炭素数8〜18の高級アルコール0.3〜5重量部が含有されており、(B)に占める、(B1)炭素数8の高級アルコールと(B2)炭素数10と12の高級アルコールのモル分率の和[(B1)+(B2)]/(B)が20〜70%、(B)に占める(B3)炭素数16の高級アルコールのモル分率(B3)/(B)が5〜30%、(B)に占める(B4)炭素数18の高級アルコールのモル分率(B4)/(B)が20〜70%であり、かつアルキル硫酸ナトリウムと高級アルコールのモル比{(B1)+(B2)}/(A)が0.3〜1.5、{(B3)+(B4)}/(A)が0.3〜1.5であることを特徴とする塩化ビニル系ペースト樹脂(請求項1)、
(2)アルキル硫酸ナトリウムと高級アルコールのモル比{(B3)+(B4)}/(A)が0.3〜1.0であることを特徴とする請求項1記載の塩化ビニル系ペースト樹脂(請求項2)、
(3)(B)において、(B1)のモル分率が0%、(B2)のモル分率20〜60%、(B3)のモル分率10〜30%、(B4)のモル分率20〜70%であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の塩化ビニル系ペースト樹脂(請求項3)、
(4)塩化ビニル系単量体100重量部に対して、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンブロックコポリマー類よりなる群から選ばれた少なくとも1種のノニオン性乳化剤0.001〜2重量部が含有されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の塩化ビニル系ペースト樹脂(請求項4)、
(5)請求項1〜4のいずれか1項に記載の塩化ビニル系ペースト樹脂の製造方法(請求項5)、
(6)請求項1〜4のいずれか1項に記載の塩化ビニル系ペースト樹脂を含有するペーストゾル組成物(請求項6)、
(7)請求項6に記載のペーストゾル組成物からなるゲル組成物(請求項7)、
に関する。
本発明の塩化ビニル系ペースト樹脂は、脱泡性の良いペーストゾルを与えることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明者らは、鋭意検討を重ね、特定の炭素数を有する高級アルコールの存在により、ペーストゾルの脱泡性が向上することを見出した。ペーストゾルの脱泡性改良効果のある高級アルコールとしては、(B1)炭素数8の高級アルコールと(B2)炭素数10と12の高級アルコールが適当である。(B)炭素数8〜18の高級アルコールにおいて、モル分率換算で、{(B1)+(B2)}/(B)が20%より多く、(B3)/(B)が30%より少なく、(B4)/(B)が70%より少ないとペーストゾルの脱泡性が良好となる。
アルキル硫酸ナトリウムに対して、脱泡性改良効果のある(B1)と(B2)の使用量が増え、脱泡性改良効果の少ない(B3)と(B4)の使用量が減ると脱泡性が良好となる。すなわち、アルキル硫酸ナトリウムと高級アルコールのモル比{(B1)+(B2)}/(A)が0.3より多く、{(B3)+(B4)}/(A)が1.5より少ないとペーストゾルの脱泡性が良好となる。
更に、{(B3)+(B4)}/(A)が0.3〜1.0の範囲であると、ペーストゾルの脱泡性が極めて良好となる。
本発明の塩化ビニル系ペースト樹脂は、塩化ビニル系単量体、(A)アルキル硫酸ナトリウム、(B)炭素数8〜18の高級アルコール、を必須成分とし、必要に応じて、他の高級アルコール、分散助剤、他のアニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、油溶性重合開始剤、水溶性開始剤を含む。なお、これらは塩化ビニル系ペースト樹脂の重合前の水性媒体中に添加してもよく、重合中に連続添加してもよく、重合後のラテックスに添加してもよい。必要に応じて、これらを組み合わせてもよい。
本発明の塩化ビニル系単量体は、塩化ビニル単独、または塩化ビニルおよびこれと共重合可能な単量体の混合物を示す。
塩化ビニルと共重合可能な単量体の例としては、特に制限はないが、例えばエチレン、プロピレン、ブテン等のオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等のカルボン酸のビニルエステル類、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル等のアルキル基を有するビニルエーテル類、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン類、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和カルボン酸およびその酸無水物、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ブチルベンジル等の不飽和カルボン酸エステル類、スチレン、αーメチルスチレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル化合物、アクリロニトリル等の不飽和ニトリル類、更にはジアリルフタレート等の架橋性モノマー等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。該塩化ビニルと共重合可能な単量体は、塩化ビニル単量体に対して、50重量%以下の範囲で使用するのが好ましい。
本発明の(A)アルキル硫酸ナトリウムは、炭素数8から20のものを用いるのが好ましく、具体的には、オクチル硫酸ナトリウム、デシル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウム、エイコシル硫酸ナトリウム等の炭素数が偶数のアルキル硫酸ナトリウムが挙げられる。また、炭素数が9、11、13、15、17、19等奇数のアルキル硫酸ナトリウムを使用しても良い。これらの中では、デシル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウムが特に好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。アルキル硫酸ナトリウムは、塩化ビニル系ペースト樹脂の重合前の水性媒体中に添加してもよく、重合中に連続添加してもよく、重合後のラテックスに添加してもよい。必要に応じて、これらを組み合わせてもよい。アルキル硫酸ナトリウムは、脱泡性の良いペーストゾルを与える点、及びペーストゾルの流動性が良好となる点で好ましい。アルキル硫酸ナトリウムは、塩化ビニル系単量体100重量部に対して、0.3〜5重量部含有されていることが望ましい。
本発明の(B)炭素数8〜18の高級アルコールの具体例として、炭素数8のオクチルアルコール、炭素数9のノニルアルコール、炭素数10のデシルアルコール、炭素数11のウンデシルアルコール、炭素数12のラウリルアルコール(ドデシルアルコール)、炭素数13のトリデシルアルコール、炭素数14のミリスチルアルコール、炭素数15のペンタデシルアルコール、炭素数16のセチルアルコール、炭素数17のヘプタデシルアルコール、炭素数18のステアリルアルコールが挙げられる。(B)炭素数8〜18の高級アルコールは、塩化ビニル系単量体100重量部に対して、0.3〜5重量部含有されていることが望ましい。
本発明の他の高級アルコールとしては、特に制限はないが、たとえば炭素数6のヘキシルアルコール、炭素数7のヘプチルアルコール、炭素数19のノナデシルアルコール、炭素数20のエイコシルアルコールが挙げられる。使用量について特に制限はないが、使用する場合は塩化ビニル系単量体100重量部に対して0〜2重量部の範囲で用いる。
本発明の分散助剤としては、特に制限はないが、たとえばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸類等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。使用量について特に制限はないが、使用する場合は塩化ビニル系単量体100重量部に対して0〜2重量部の範囲で用いる。
本発明の他のアニオン性乳化剤としては、特に制限はないが、たとえばカルボン酸、アルキルスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、スルホコハク酸、αーオレフィンスルホン酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル硫酸、アルキルリン酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテルリン酸のアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩など)あるいはアンモニウム塩及びアルキル硫酸のカリウム塩、アンモニウム塩が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。他のアニオン性乳化剤の使用量に特に制限はないが、使用する場合は塩化ビニル系単量体100重量部に対して、0〜2重量部の範囲で用いる。
本発明のノニオン性乳化剤としては、特に制限はないが、たとえばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルフェニルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオキシエチレンブロックコポリマー等のポリオキシアルキレンブロックコポリマー類、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、シリコン系乳化剤、などがあげられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ノニオン性乳化剤の中では、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオキシエチレンブロックコポリマー等のポリオキシアルキレンブロックコポリマー類が好ましい。前記ポリオキシアルキレンアルキルエーテルのアルキル基の炭素数は8〜20が好ましく、10〜18であれば特に好ましい。ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンブロックコポリマー類よりなる群から選ばれた少なくとも1種のノニオン性乳化剤の使用量に特に制限はないが、使用する場合は塩化ビニル系単量体100重量部に対して、0.001〜2重量部用いるとペーストゾルの流動性が良好となり、特に低せん断領域の粘度が低下する点で好ましい。
本発明の油溶性開始剤としては、特に制限はないが、たとえばジラウロイルパーオキサイド、ジ−3、5、5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネート類、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート等のパーオキシエステル類等の有機過酸化物系開始剤および2、2’−アゾビスイソブチロニトリル、2、2’−アゾビス(2、4−ジメチルバレロニトリル)、2、2’−アゾビス(4−メトキシ−2、4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系開始剤等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。使用量に特に制限はないが、使用する場合は塩化ビニル系単量体100重量部に対して、0〜3重量部の範囲で用いる。
本発明の水溶性開始剤としては、特に制限はないが、たとえば過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過酸化水素等などが挙げられ、必要に応じて亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ナトリウム・ホルムアルデヒド・スルホキシレート(ロンガリット)、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム等の還元剤が併用される。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。使用量に特に制限はないが、使用する場合は塩化ビニル系単量体100重量部に対して、0〜3重量部の範囲で用いる。
本発明の塩化ビニル系ペースト樹脂の製造方法としては、特に制限はないが、塩化ビニル系単量体を水性媒体中で、(A)アルキル硫酸ナトリウム、(B)炭素数8〜18の高級アルコール、必要に応じて、他の高級アルコール、分散助剤、他のアニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、更に油溶性重合開始剤を加えて微細懸濁重合するか、あるいは水溶性開始剤を加えて乳化重合、シード乳化重合する等により重合し、このような方法によって得られた塩化ビニル系ペースト樹脂のラテックス(水性均質分散液)を噴霧乾燥等により乾燥し得られる。乾燥前に必要に応じて塩化ビニル系ペースト樹脂のラテックスを篩に通して粗粒を除去しても良い。各重合で得られたラテックスを混合して、噴霧乾燥しても良い。必要に応じて、噴霧乾燥後の樹脂を粉砕しても良い。
こうして得られた塩化ビニル系ペースト樹脂は、可塑剤への分散性が良好で、ペースト加工に適しており、更に一次粒子径が一般に0.001〜10μmで、好ましくは0.1〜5μm、更に好ましくは0.5〜2μmである。粒子径が0.1〜5μmの範囲であれば、脱泡性以外に重合安定性と加工時のゲル化性の観点から好ましい。
本発明において、脱泡性に加えて、更に重合安定性が良好になるような、(B)炭素数8〜18の高級アルコールに占める各高級アルコール成分の割合としては、(B1)のモル分率[(B1)/(B)]が0%、(B2)のモル分率[(B2)/(B)]が20〜65%、(B3)のモル分率[(B3)/(B)]が10〜30%、(B4)のモル分率[(B4)/(B)]が20〜70%の範囲であり、重合安定性が良くなる傾向を示し、これにより重合後のラテックス中の粗粒量が減る。この範囲内で更に、[(B2)/(B)]が20〜60%になると重合安定性の観点から特に好ましい。
高級アルコールの炭素数の増加は重合安定性を向上し、逆に炭素数の減少はその効果を減ずる。重合安定性を向上させる高級アルコールとしては、(B3)炭素数16の高級アルコールと(B4)炭素数18の高級アルコールが適当で、炭素数18の高級アルコールが特に好ましい。(B2)炭素数10と12の高級アルコールのモル分率が60%よりも少なく、(B4)炭素数18の高級アルコールのモル分率が20%よりも多いと重合安定性は良好となる。(B4)の使用量が多いと、重合安定性は良好となるが、使用量が少ないとペーストゾルの脱泡性が良好となるため、(B3)をモル分率10〜30%の範囲で使用すると好ましい。
本発明のペーストゾル組成物は、塩化ビニル系ペースト樹脂と可塑剤を必須成分とし、必要に応じて、塩化ビニル系ブレンド樹脂、安定剤、希釈剤、減粘剤、充填剤、補強剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、発泡剤、難燃剤、帯電防止剤、滑剤、顔料、表面処理剤、チキソトロープ剤、接着性付与剤、防カビ剤などを加えて撹拌混合して、ペーストゾル組成物に加工される。
前記可塑剤について特に制限はないが、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジノルマルオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジイソノニルフタレート、ブチルベンジルフタレートなどのフタル酸エステル系可塑剤、トリクレジルホスフェート、トリ−2−エチルヘキシルホスフェートなどのリン酸エステル系可塑剤、ジ−2−エチルヘキシルアジペートなどのアジピン酸エステル系可塑剤、ジ−2−エチルヘキシルセバケートなどのセバシン酸エステル系可塑剤、ジ−2−エチルヘキシルアゼレートなどのアゼライン酸エステル系可塑剤、トリ−2−エチルヘキシルトリメリテートなどのトリメリット酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、ジ−2−エチルヘキシルベンゾエート、ジエチレングリコールジベンゾエート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールイソブチレートベンゾエートなどの安息香酸エステル系可塑剤、アセチルトリブチルシトレートなどのクエン酸エステル系可塑剤、グリコール酸エステル系可塑剤、塩素化パラフィン系可塑剤、塩素化脂肪酸エステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤、テキサノールイソブチレート等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。前記可塑剤の中では、フタル酸エステル系可塑剤が好ましく、その中でもDOP(ジ−2−エチルヘキシルフタレート)が特に好ましい。使用量について特に制限はないが、塩化ビニル系ペースト樹脂100重量部に対して30〜200重量部の範囲で使用される。
前記塩化ビニル系ブレンド樹脂は、粒子径が10〜100μmの範囲の塩化ビニル系樹脂を示し、ペーストゾルの流動性改良等の目的で用いることができる。塩化ビニル系ブレンド樹脂の製造方法としては、特に制限はないが、例えば、塩化ビニル系単量体を高分子系懸濁安定剤等を含む水性媒体中で、油溶性重合開始剤を加えて懸濁重合を行い、重合後のスラリーを遠心脱水機等で脱水し、更に気流乾燥、流動乾燥する等により得られる。使用量について特に制限はないが、使用する場合は塩化ビニル系ペースト樹脂100重量部に対して、0〜50重量部の範囲で使用される。塩化ビニル系ブレンド樹脂の使用量が50重量部以下であれば、可塑剤への分散性や、ペースト加工性が優れる。
前記安定剤としては、特に制限はないが、例えばジメチル錫メルカプト、ジブチル錫メルカプト、ジオクチル錫メルカプト、ジブチル錫マレート、ジオクチル錫マレート、ジブチル錫ラウレート等の有機錫安定剤;ステアリン酸鉛、二塩基性亜燐酸鉛、三塩基性硫酸鉛等の鉛系安定剤;カルシウム−亜鉛系安定剤;バリウム−亜鉛系安定剤;カドミウム−バリウム系安定剤、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化テトラヒドロフタレート、エポキシ化ポリブタジエン、燐酸エステル等が挙げられる。これらは単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。またその使用量は特に制限はないが、使用する場合は塩化ビニル系ペースト樹脂100重量部に対して0〜20重量部の範囲で使用される。
前記希釈剤について特に制限はないが、例えば2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオールジイソブチレート(TXIB)や、ノルマルパラフィン、イソパラフィン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。使用量について特に制限はないが、使用する場合は塩化ビニル系ペースト樹脂100重量部に対して0〜200重量部の範囲で使用される。
その他、減粘剤、充填剤、補強剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、発泡剤、難燃剤、帯電防止剤、滑剤、顔料、表面処理剤、チキソトロープ剤、接着性付与剤、防カビ剤については、本発明の目的を達するものであれば、特に制約なく使用することができる。
本発明のゲル組成物は、ペーストゾル組成物を賦形し、そののち加熱ゲル化することにより成形される。ゲル組成物は、たとえば壁紙、床材クッションフロア、床材カーペットタイル、天井材、レザー、帆布、鋼板、シーラント、自動車内装材、自動車アンダーボディコート、マーキングフィルム、テーブルクロス、人形、手袋、防水用被覆材、絶縁用被覆材、医療用品、キャップシール、食品模型、その他各種の用途で好適な製品を提供するのに使用される。特に、本発明の塩化ビニル系ペースト樹脂は、床材クッションフロアおよびレザーのトップ層、手袋、玩具、人形、鋼板、マーキングフィルム用途などの用途に好適に使用される。
本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例で用いた各評価方法を以下に示す。
(1)ラテックス中粗粒量の測定方法
重合後のラテックスを100メッシュ(150μm)標準篩で濾し、篩上に残留した粗粒の重量を計量することでラテックス中の粗粒量を測定した。ラテックス中の粗粒量が少ないほど、重合安定性が良好であることを示す。ラテックス1kg中0.5g未満を極めて良好「◎」、0.5以上1.0g未満を良好「○」、1.0g以上、および正常なラテックスを得ることができなかったものを「×」と判定した。
(2)ペーストゾルの脱泡性評価方法
ペーストゾル10gを直径35mmのメスシリンダーに移し、20リットル容積の減圧用デシケーターの中に入れ、油回転型高真空ポンプ(大阪真空機器製作所社製)を用いて20mmHgの減圧度まで15秒かけて減圧し、その後20mmHgの減圧度で静置し、ゾル中の気泡が膨張上昇して破泡した時のゾルの体積(mL)を測定した。20mmHgの減圧度に達する前に破泡したゾルは無かった。破泡した時のゾルの体積が小さいほど脱泡性が優れることを示す。破泡した時のゾルの体積60mL以上を「×」、40mL以上60mL未満を「△」、30mL以上40mL未満を良好「○」、30mL未満を極めて良好「◎」と判定した。
(実施例1)
ステンレス製撹拌装置付耐圧容器に、表1記載の、イオン交換水を100重量部、ラウリル硫酸ナトリウム0.65重量部、ラウリルアルコール0.2重量部、セチルアルコール0.3重量部、ステアリルアルコール0.5重量部、2、2’−アゾビス(2、4−ジメチルバレロニトリル)0.06重量部を仕込んで脱気した後、塩化ビニル単量体100重量部を送入し、均質化した後、46℃に昇温して重合を行い、重合圧力が降下した時点で未反応の単量体を除去して重合を終了させた。粗粒を除去したラテックスにポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー0.03重量部を添加し、スプレー乾燥機(三菱化工機株式会社製)を用い、入口135℃、出口52℃の条件で噴霧乾燥した。噴霧乾燥後の樹脂をバンタムミル(AP−B型、ホソカワミクロン製)で粉砕し塩ビペースト樹脂を得た。
粉砕後の塩ビペースト樹脂100重量部に、DOP(ジ−2−エチルヘキシルフタレート)80重量部、Ca−Zn系安定剤(AC−311:旭電化工業株式会社製)2重量部、エポキシ化大豆油(O−130P:旭電化工業株式会社製)2重量部、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオールジイソブチレート(TXIB)12重量部を加え、均一になるまで混合させた後、ディゾルバー型混練機(ROBO MICS/TOKUSHU KIKA社製、ディゾルバー翼5cm径)を用い、室温下、3000rpmで2分間混練して、ペーストゾルを作製した。前述の評価方法に従い、ラテックス中の粗粒量、及びペーストゾルの脱泡性の評価を行った。結果を表1に示す。ペーストゾルの脱泡性は良好37mL「○」、ラテックス中の粗粒量は極めて良好0.12g「◎」となった。
(実施例2)
実施例1の高級アルコールの使用量をラウリルアルコール0.3重量部、セチルアルコール0.3重量部、ステアリルアルコール0.4重量部に変更した以外は実施例1と同様に重合から評価の工程を行い、ラテックス中の粗粒量、及びペーストゾルの脱泡性の判定を行った。結果を表1に示す。ペーストゾルの脱泡性は良好35mL「○」、ラテックス中の粗粒量は極めて良好0.18g「◎」となった。
(実施例3)
実施例1の高級アルコールの使用量をラウリルアルコール0.4重量部、セチルアルコール0.3重量部、ステアリルアルコール0.3重量部に変更した以外は実施例1と同様に重合から評価の工程を行い、ラテックス中の粗粒量、及びペーストゾルの脱泡性の判定を行った。結果を表1に示す。ペーストゾルの脱泡性は良好32mL「○」、ラテックス中の粗粒量は極めて良好0.21g「◎」となった。
(実施例4)
実施例1の高級アルコールの使用量をラウリルアルコール0.5重量部、セチルアルコール0.2重量部、ステアリルアルコール0.3重量部に変更した以外は実施例1と同様に重合から評価の工程を行い、ラテックス中の粗粒量、及びペーストゾルの脱泡性の判定を行った。結果を表1に示す。ペーストゾルの脱泡性は極めて良好29mL「◎」、ラテックス中の粗粒量も極めて良好0.29g「◎」となった。
(実施例5)
実施例1の高級アルコールの使用量をラウリルアルコール0.5重量部、セチルアルコール0.1重量部、ステアリルアルコール0.4重量部に変更した以外は実施例1と同様に重合から評価の工程を行い、ラテックス中の粗粒量、及びペーストゾルの脱泡性の判定を行った。結果を表1に示す。ペーストゾルの脱泡性は極めて良好29mL「◎」、ラテックス中の粗粒量も極めて良好0.25g「◎」となった。
(実施例6)
実施例1の高級アルコールの使用量をラウリルアルコール0.6重量部、セチルアルコール0.2重量部、ステアリルアルコール0.3重量部に変更した以外は実施例1と同様に重合から評価の工程を行い、ラテックス中の粗粒量、及びペーストゾルの脱泡性の判定を行った。結果を表2に示す。ペーストゾルの脱泡性は極めて良好28mL「◎」、ラテックス中の粗粒量も極めて良好0.46g「◎」となった。
(実施例7)
実施例1の高級アルコールの使用量をラウリルアルコール0.6重量部、セチルアルコール0.1重量部、ステアリルアルコール0.3重量部に変更した以外は実施例1と同様に重合から評価の工程を行い、ラテックス中の粗粒量、及びペーストゾルの脱泡性の判定を行った。結果を表2に示す。ペーストゾルの脱泡性は極めて良好29mL「◎」、ラテックス中の粗粒量は良好0.95g「○」となった。
(実施例8)
実施例1の高級アルコールの種類及び使用量をオクチルアルコール0.4重量部、セチルアルコール0.3重量部、ステアリルアルコール0.3重量部に変更した以外は実施例1と同様に重合から評価の工程を行い、ラテックス中の粗粒量、及びペーストゾルの脱泡性の判定を行った。結果を表2に示す。ペーストゾルの脱泡性は良好32mL「○」、ラテックス中の粗粒量も良好0.64g「○」となった。
(実施例9)
実施例1の高級アルコールの種類及び使用量をデシルアルコール0.4重量部、セチルアルコール0.3重量部、ステアリルアルコール0.3重量部に変更した以外は実施例1と同様に重合から評価の工程を行い、ラテックス中の粗粒量、及びペーストゾルの脱泡性の判定を行った。結果を表2に示す。ゾルの脱泡性は良好32mL「○」、ラテックス中の粗粒量も良好0.28g「◎」となった。
(実施例10)
実施例1の高級アルコールの使用量をラウリルアルコール0.2重量部、セチルアルコール0.2重量部、ステアリルアルコール0.6重量部に変更した以外は実施例1と同様に重合から評価の工程を行い、ラテックス中の粗粒量、及びペーストゾルの脱泡性の判定を行った。結果を表2に示す。ペーストゾルの脱泡性は良好38mL「○」、ラテックス中の粗粒量は極めて良好0.10g「◎」となった。
(実施例11)
実施例1の高級アルコールの使用量をラウリルアルコール0.3重量部、セチルアルコール0.2重量部、ステアリルアルコール0.5重量部に変更した以外は実施例1と同様に重合から評価の工程を行い、ラテックス中の粗粒量、及びペーストゾルの脱泡性の判定を行った。結果を表3に示す。ペーストゾルの脱泡性は良好37mL「○」、ラテックス中の粗粒量は極めて良好0.10g「◎」となった。
(実施例12)
実施例1の高級アルコールの使用量をラウリルアルコール0.4重量部、セチルアルコール0.2重量部、ステアリルアルコール0.4に変更した以外は実施例1と同様に重合から評価の工程を行い、ラテックス中の粗粒量、及びペーストゾルの脱泡性の判定を行った。結果を表3に示す。ペーストゾルの脱泡性は良好33mL「○」、ラテックス中の粗粒量は極めて良好0.19g「◎」となった。
(比較例1)
実施例1の高級アルコールの種類及び使用量をセチルアルコール0.3重量部、ステアリルアルコール0.7重量部に変更した以外は実施例1と同様に重合から評価の工程を行い、ラテックス中の粗粒量、及びペーストゾルの脱泡性の判定を行った。結果を表1に示す。ペーストゾルの脱泡性は48mL「△」、ラテックス中の粗粒量は極めて良好0.03g「◎」となった。
(比較例2)
実施例1の高級アルコールの種類及び使用量をミリスチルアルコール0.2重量部、セチルアルコール0.3重量部、ステアリルアルコール0.5重量部に変更した以外は実施例1と同様に重合から評価の工程を行い、ラテックス中の粗粒量、及びペーストゾルの脱泡性の判定を行った。結果を表2に示す。ペーストゾルの脱泡性は44mL「△」、ラテックス中の粗粒量は極めて良好0.10g「◎」となった。
(比較例3)
実施例1の高級アルコールの種類及び使用量をラウリルアルコール0.3重量部、ステアリルアルコール0.7重量部に変更した以外は実施例1と同様に重合から評価の工程を行い、ラテックス中の粗粒量、及びペーストゾルの脱泡性の判定を行った。結果を表3に示す。ペーストゾルの脱泡性は41mL「△」、ラテックス中の粗粒量は極めて良好0.11g「◎」となった。
(比較例4)
実施例1の高級アルコールの使用量をラウリルアルコール1.0重量部、セチルアルコール0.8重量部、ステアリルアルコール0.3重量部に変更した以外は実施例1と同様に重合から評価の工程を行い、ラテックス中の粗粒量、及びペーストゾルの脱泡性の判定を行った。結果を表3に示す。ペーストゾルの脱泡性は67mL「×」、ラテックス中の粗粒量は極めて良好0.27g「◎」となった。
(比較例5)
実施例1の高級アルコールの使用量をラウリルアルコール0.8重量部、セチルアルコール0.1重量部、ステアリルアルコール0.1重量部に変更した以外は実施例1と同様に重合を行った。結果を表3に示す。この系の重合安定性は極めて悪く、正常なラテックスを得ることができなかった為、ペーストゾルの脱泡性評価は行えなかった。
Figure 2005330408
Figure 2005330408
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Claims (7)

  1. 塩化ビニル系単量体を(A)アルキル硫酸ナトリウムと(B)炭素数8〜18の高級アルコールを用いて重合させる塩化ビニル系ペースト樹脂において、塩化ビニル系単量体100重量部に対して、(A)アルキル硫酸ナトリウム0.3〜5重量部、(B)炭素数8〜18の高級アルコール0.3〜5重量部が含有されており、(B)に占める、(B1)炭素数8の高級アルコールと(B2)炭素数10と12の高級アルコールのモル分率の和[(B1)+(B2)]/(B)が20〜70%、(B)に占める(B3)炭素数16の高級アルコールのモル分率(B3)/(B)が5〜30%、(B)に占める(B4)炭素数18の高級アルコールのモル分率(B4)/(B)が20〜70%であり、かつアルキル硫酸ナトリウムと高級アルコールのモル比{(B1)+(B2)}/(A)が0.3〜1.5、{(B3)+(B4)}/(A)が0.3〜1.5であることを特徴とする塩化ビニル系ペースト樹脂。
  2. アルキル硫酸ナトリウムと高級アルコールのモル比{(B3)+(B4)}/(A)が0.3〜1.0であることを特徴とする請求項1記載の塩化ビニル系ペースト樹脂。
  3. (B)において、(B1)のモル分率が0%、(B2)のモル分率20〜60%、(B3)のモル分率10〜30%、(B4)のモル分率20〜70%であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の塩化ビニル系ペースト樹脂。
  4. 塩化ビニル系単量体100重量部に対して、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンブロックコポリマー類よりなる群から選ばれた少なくとも1種のノニオン性乳化剤0.001〜2重量部が含有されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の塩化ビニル系ペースト樹脂。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の塩化ビニル系ペースト樹脂の製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の塩化ビニル系ペースト樹脂を含有するペーストゾル組成物。
  7. 請求項6に記載のペーストゾル組成物からなるゲル組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP3502226A4 (en) * 2016-09-02 2020-06-17 Dai-Ichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd. GEL COMPOSITION
JP7556259B2 (ja) 2020-10-07 2024-09-26 東ソー株式会社 ペースト加工用塩化ビニル系樹脂組成物

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