JPH0730197B2 - 塩化ビニル系重合体組成物 - Google Patents

塩化ビニル系重合体組成物

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JPH0730197B2
JPH0730197B2 JP10179087A JP10179087A JPH0730197B2 JP H0730197 B2 JPH0730197 B2 JP H0730197B2 JP 10179087 A JP10179087 A JP 10179087A JP 10179087 A JP10179087 A JP 10179087A JP H0730197 B2 JPH0730197 B2 JP H0730197B2
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康夫 村瀬
一也 阿曽
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三菱化学エムケーブイ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は低粘度であって、しかも改良された発泡性を
有するプラスチゾルを得ることのできる塩化ビニル系重
合体組成物に係わる。
(従来の技術及びその問題点) ペースト用塩化ビニル系重合体は、通常、水溶性の重合
開始剤を用いる乳化重合法、又は塩化ビニル単量体に溶
解する、いわゆる油溶性重合開始剤を用い、塩化ビニル
単量体を機械的に、水中に、均一、かつ微細に分散され
た後、重合する微細懸濁重合法によって製造される。こ
のとき、乳化剤として高級アルコール硫酸エステル塩,
アルキルスルホン酸塩,アルキルアリールスルホン酸塩
のような陰イオン界面活性剤が主に使用される。このよ
うにして得られたペースト用塩化ビニル系重合体は、例
えばこれに可塑剤,希釈剤,安定剤,熱分解型有機発泡
剤及びこの発泡剤の分解温度を低下させる作用を有する
キツカー(分解促進剤)を混合又は混練してプラスチゾ
ル,オルガノゾル等を調製するのに用いられる。そして
このようなプラスチゾル,オルガノゾル等は床材、或い
は壁や天井の被覆材、レザー等の用途に多量に用いられ
るが、そのプラスチゾル等のペースト分散液は粘度が高
く、上記用途等への加工が困難になるという欠点があ
る。
しかしてゾルの粘度を低下させる目的で、重合後のラテ
ックスに上記の陰イオン界面活性剤や、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル,ポリオキシエチレン・ポリオキ
シプロピレンブロック共重合物,ソルビタンエスエル,
グリセリンアルキルエステルなど非イオン界面活性剤の
1種又は2種以上を適宜量加えて乾燥するペースト用塩
化ビニル系重合体の製造法や、又はゾル調整時に上述の
界面活性剤を加えることも行なわれている。しかし、こ
のような一般的方法では粘度低下の点で必ずしも充分な
結果は得られないのみならず、ゾルの発泡性を阻害し
て、泡の立ち上がりの悪化、発泡倍率の低下、又は製品
の色相の劣化を引きおこす等の不都合がある。
本発明者等は、さきに、下記式(I)で表わされる燐酸
エステルをペースト用塩化ビニル系重合体に配合するこ
とにより、低粘度のプラスチゾルを得る発明を完成した
(特願昭和62−5572号)。
〔RO(CH2CH2O)n〕kPO(OH)m(OM)p (I) 上式においてRは炭素数8〜30のアルキル基又はアルキ
ルフェニル基、Mはアルカリ金属原子又はアンモニウム
基、nは0〜15の整数、kは1〜3の整数、m及びpは
0〜2の整数であり、かつk+m+p=3である。
上記(I)式で表わされる燐酸エステルを、ペースト用
塩化ビニル系重合体の重合後の調整用乳化剤として用い
ることにより、低粘度でかつ粘度安定性の良好なプラス
チゾルが得られるが、上記従来技術における発泡性に関
する欠点は克服できなかった。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、低粘度で発泡性のよいプラスチゾルを得る塩
化ビニル系重合体組成物を提供することを目的とするも
のであって、この目的は、本発明に従い熱分解型有機発
泡剤を配合することによって発泡性が付与されるペース
ト用塩化ビニル系重合体組成物において、上記(I)式
で表わされる燐酸エステル、高級脂肪酸カリウム塩及び
アルカリ金属の無機塩のそれぞれを特定量含有させるこ
とによって達成される。
以下、本発明を詳説する。
本発明の組成物に用いられる塩化ビニル系重合体として
は、塩化ビニルの単独重合体のほか、塩化ビニルと、こ
れと共重合可能な他の単量体例えばエチレン,プロピレ
ン,n−ブテンのようなオレフイン類;酢酸ビニル,プロ
ピレン酸ビニル,ステアリン酸ビニルのようなビニルエ
ステル類;アクリル酸,メタクリル酸,イタコン酸のよ
うな不飽和酸類又はそれらのアルキルエステル類;メチ
ルビニルエーテル,エチルビニルエーテル,オクチルビ
ニルエーテル,ラウリルビニルエーテルのようなビニル
エーテル類;マレイン酸,フマル酸或いはそれら無水物
又はエステル;芳香族ビニル化合物,不飽和ニトリル等
の単量体の1種又は2種以上との共重合体が挙げられ
る。塩化ビニルと共重合可能な単量体は上述のものに限
られるものでなく、また共重合体の場合、共重合可能な
単量体の含有量は、共重合体の30重量%以下、好ましく
は20重量%以下の範囲にあるのが望ましい。また本発明
において用いられる塩化ビニル系重合体は乳化重合法又
は微細懸濁重合法によって得られたものであるが、特開
昭61−44907号公報に記載される特定のアルキルフェニ
ルエーテルのスルホネート化合物を重合用乳化剤として
用いる方法によって製造されたものが好ましい。
本発明の組成物においては発泡性を付与する熱分解型有
機発泡剤としては、例えばジニトロソペンタメチレンテ
トラミン,アゾジカルボンアミド,バリウムアゾジカル
ボキシレート,アゾビスイソブチロニトリル,P,P′−オ
キシビスベンゼンスルホニルヒドラジド,P−トルエンス
ホニルヒドラジド等、従来知られているものはいずれも
使用できる。特に本発明の組成物ではアゾジカルボンア
ミド又はその類似構造物が好ましい。これら発泡剤の使
用量は、通常、塩化ビニル系重合体100重量部に対し、
0.5〜30重量部の範囲が好適である。
本発明組成物の必須成分である一般式(I)で表わされ
る燐酸エステルは、式中のRが炭素数8〜30のアルキル
基又はアルキルフェニル基であり、特にアルキルフェニ
ル基が好ましい。Mはアルカリ金属原子又はアンモニウ
ム基である。nは0〜15の整数であり、特に3〜10の整
数であるのが好ましい。kは1〜3の整数、m及びpは
それぞれ0〜2の整数であって、k+m+p=3を満足
することが必要であるが、kは1又は2、pは0である
のが好ましい。
この燐酸エステルは2種以上の混合物としても使用でき
るが、2種類の混合物として用いる場合、p=0であっ
て、k=1(m=2)のものとk=2(m=1)のもの
との混合物であるのが好ましく、その混合比(重量)は
k=1:k=2で示すとき、1:9乃至9:1、特に1:4乃至4:1
の範囲にあるのが好ましい。
この燐酸エステルとしては、例えば燐酸のモノ又はジ
(アルキルフェニルポリオキシエチレン)エステルもし
くはそれらのアルカリ金属塩、又はアンモニウム塩が挙
げられる。
また、この燐酸エステルは塩化ビニル系重合体100重量
部に対し、0.1〜5重量部、好ましくは0.3〜3重量部の
範囲で含有される。その使用量が0.1重量部未満では、
その組成物からプラスチゾルにしたときの粘度と発泡性
のバランスがくずれ、所期の効果が得られず、また5重
量部を越えるときは、増量によって期待される程の効果
が得られず、経済的にみて好ましいといえないばかりで
なく、発泡性、色相の悪化等の悪影響を引き起す。
次に本発明組成物に用いる高級脂肪酸カリウム塩は主と
してプラスチック発泡時に、気泡の大きさを整え、かつ
生成した気泡の安定度を高める作用を与えるものであっ
て、具体的には例えばステアリン酸カリ石鹸,オレイン
酸カリ石鹸,半硬化牛脂脂肪酸カリ石鹸等が挙げられ、
特にオレイン酸カリ石鹸が粘度的に好ましい。これらカ
リウム塩の使用量は、塩化ビニル系重合体100重量部に
対し、0.05〜5重量部、好ましくは0.1〜2重量部の範
囲である。このカリウム塩の使用量が0.05重量部未満で
は発泡性の改良効果は低く、一方5重量部を越えるとプ
ラスチゾルにしたときの粘度が高くなったり、或いはそ
のゾルをシート化したときにべたつきが出たり、プレー
トアウトと呼ばれる成形品表面へのしみだしが発生した
りする。
本発明組成物を配合するアルカリ金属の無機塩は、発泡
の立ち上りを良好にするものであって、具体的には例え
ば、炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,炭酸水素ナトリウ
ム,炭酸水素カリウム,硫酸ナトリウム,硫酸カリウ
ム,亜硫酸ナトリウム,硝酸ナトリウム,塩化ナトリウ
ム,塩化カリウムなどが挙げられるが、なかでも取り扱
いの点、組成物物性に対する影響の点から、炭酸水素
塩,炭酸塩、とりわけ炭酸水素塩が好ましい。その使用
量は塩化ビニル系重合体100重量部に対し、0.01〜1重
量部の範囲である。この使用量が0.01重量部未満では、
発泡性の改善効果は見られず、一方3重量部を越えた場
合は、ゾル粘度の上昇、粘度安定性の低下を引き越し、
実用上、好ましくない。
本発明の組成物において、発泡助剤として、キツカー
(分解促進剤)を添加するときは、熱分解型有機発泡剤
の分解温度を低下させることができる。かゝるキツカー
としては亜鉛化合物、例えば酸化亜鉛,カプリル酸亜
鉛,硫酸亜鉛,亜鉛脂肪酸石鹸等が、またカドミウム化
合物、例えばカプリル酸カドミウム,カプロン酸カドミ
ウム,ラウリン酸カドミウム,ミリスチン酸カドミウ
ム,カドミウム脂肪酸石鹸、或いは鉛化合物例えば炭酸
鉛,フタル酸鉛,亜燐酸鉛,ステアリン酸鉛等が有効で
あるが、安全衛生の面、加工性の面から亜鉛化合物を用
いるのが好ましい。このものの使用割合は、発泡剤の種
類、使用量等にも関係するが、通常、塩化ビニル系重合
体100重量部当り1〜10重量部、好ましくは1〜5重量
部の範囲から選ばれる。
本発明の組成物において、上記の添加剤を塩化ビニル系
重合体に加える方法としては、プラスチゾル調製時に、
その他の助剤と同時に加えるのが、一般的であり、簡便
であるが、上記一般式(I)で表わされる燐酸エステ
ル、高級脂肪酸カリウム塩及びアルカリ金属無機塩を含
有させるには例えば次のような方法によってもよい。
(1)塩化ビニル又はこれと共重合可能な単量体との混
合物を乳化重合又は微細懸濁重合するときに、(I)式
の燐酸エステルを、乳化剤又は補助乳化剤として存在さ
せ、得られた塩化ビニル系重合体ラテックスに高級脂肪
酸カリウム塩及びアルカリ金属無機塩を添加、混合した
後、噴霧乾燥する。
(2) 乳化重合又は微細懸濁重合して得られる塩化ビ
ニル系重合体ラテックスに、(I)式の燐酸エステルを
調整用乳化剤として添加し、更に高級脂肪酸カリウム塩
及びアルカリ金属無機塩を加えた上、そのラテックスを
噴霧乾燥する。
勿論、塩化ビニル系重合体に(I)式の燐酸エステルを
はじめとして上記添加剤を含有させるには、上述の方法
に限られるものでなく、その他の方法によってもよい。
本発明の組成物は上記必須成分のほか、通常、塩化ビニ
ル系樹脂に使用される添加剤、例えば可塑剤,安定剤,
酸化防止剤,紫外線吸収剤,充填剤,着色剤,離型剤等
が適宜添加される。
使用される可塑剤としては、例えばフタル酸ジ−n−ブ
チル,フタル酸ジ−n−オクチル,フタル酸ジ−2−エ
チルヘキシル、フタル酸ジ−イソオクチル,フタル酸ジ
イソデシル,フタル酸オクチルデシル,フタル酸ブチル
ベンジル,イソフタル酸ジ−2−エチルヘキシル,又は
炭素数11〜13程度の高級アルコールのフタル酸エステル
等のフタル酸系可塑剤;トリメリット酸ジ−n−オクチ
ル−n−デシル,トリメリット酸トリ−2−エチルヘキ
シル,トリメリット酸トリイソデシル,トリメリット酸
トリ−n−オクチル等のトリメリット酸系可塑剤;アジ
ピン酸ジ−2−エチルヘキシル,アジピン酸ジ−n−デ
シル,アジピン酸ジイソデシル,アゼライン酸ジ−2−
エチルヘキシル,セバシン酸ジブチル,セバシン酸ジ−
2−エチルヘキシル等の脂肪酸エステル系可塑剤;アジ
ピン酸等のポリカルボン酸とネオペンチルグリコール
等,多価アルコールから製造されるポリエステル系可塑
剤;燐酸トリブチル,燐酸トリ−2−エチルヘキシル,
燐酸−2−エチルヘキシルジフエニル,燐酸トリクレジ
ル等の燐酸エステル系可塑剤;エポキシ化大豆油,エポ
キシ化アマニ油,エポキシ化トール油脂肪酸−2−エチ
ルヘキシル等のエポキシ系可塑剤又は液状のエポキシレ
ジン等が挙げられ、これらは1種又は2種以上混合して
使用される。
可塑剤の使用量は組成物の成形性,加工性,作業性,成
形品の用途などによって適宜選択されるが、一般に塩化
ビニル系重合体100重量部に対して30〜400重量部、好ま
しくは50〜200重量部の範囲である。
また本発明の組成物が、ゾル組成物の場合、可塑剤の一
部をテキサノールイソブチレート,ドデシルベンゼン,
ケロシン,ミネラルスピリット等、塩化ビニル系重合体
を膨潤させる有機溶媒に置き換えて、オルガノゾルの形
態にしてもよい。希釈剤、有機溶媒の添加量は、用途に
より適宜選択される。
本発明組成物に含有させてもよい安定剤としては、錫脂
肪酸塩,錫メルカプタイド等、錫系のものを用いること
もできるが、これよりもバリウム一亜鉛系,カルシュー
ム一亜鉛系,マグネシウム一亜鉛系等の非錫系金属安定
剤を使用した方が、熱分解型有機発泡剤のキツカー(分
解促進剤)としての効果も発揮され有利である。安定剤
の使用量は塩化ビニル系重合体10重量部当り,0.1〜10重
量部、好ましくは1〜5重量部の範囲で用いられる。
(発明の効果) 本発明の組成物から調製されるプラスチゾルの粘度は、
低剪断速度領域のみならず、高剪断速度領域においても
低い値を示すことにより、プラスチゾルの流動性に優
れ、この効果は塗布法によるプラスチゾルの加工におい
て極めて有利である。例えば低剪断速度範囲における低
いゾル粘度は高い塗布速度を可能にし、床材、壁材等の
製造に好ましい性質である。また本発明の組成物を用い
れば、通常、用いられる発泡条件で、従来通り、乃至は
それ以上の発泡性が得られるので、低粘度化の特長を充
分に行かすことが出来る。
(実施例) 次に本発明を実施例によって更に詳述するが、本発明は
その要旨を越えない限り、以下の実施例によって制限を
受けるものではない。なお、実施例及び比較例中に記載
された「部」及び「%」は重量基準による。
また、組成物を評価するためのテストに用いたプラスチ
ゾルの配合は次の通りである(単位は部)。
評価のテスト方法は次の通りであ 。
(イ)B型粘度 BH型粘度計(東京計器製造所製)No.6ローターを用いて
50rpmの回転数、23℃で測定した。ただし、上記配合系
から安定剤を除いた配合物を用いた。なお、後記第2〜
3表において、この測定結果は「B50」の表示で示して
ある。単位はセンチポイズ(CPS)である。
(ロ)BM型粘度 BM型粘度計(東京計器製造所製)No.3ローターを用い6r
pm及び60rpmの回転数、23℃で測定した。なお、第1表
において、その測定結果は、6rpm回転数の場合について
は「BM6」,60rpm回転数の場合については「BM60」の表
示で示してある。
(ハ)発泡試験 上記の可塑剤等の配合によって調製したプラスチゾルを
ナイフ・コーターで紙の上に塗布し、次いで130℃で60
秒間低度にゲル化して厚さ0.15mmのシートを作成する。
このシートを後記第1〜3表発泡倍率の欄に記載した温
度及び時間で加熱発泡させ、得られる発泡体の厚さから
発泡倍率を求めた。
(ニ)シートべたつき及びプレートアウト上記(ハ)に
おける同様にゾルを塗布し、150℃で120秒間ゲル化した
シートにつき、目視及び触感で次の基準に従って評価す
る。
シートべたつきについて、 ○:べたつきなし。
△:べたつき僅かあり。
×:べたつき著しい。
シートのプレートアウトについて、 ○:表面へのしみだしなし。
△:表面へのしみだし僅か有り。
×:表面のしみだし著しい。
なお、実施例及び比較例それぞれで用いた添加剤は後記
第1〜3表において次の記号を用いて表示した。
アルカリ金属無機塩; (1)炭酸水素ナトリウム,(2)炭酸ナトリウム,
(3)炭酸カリウム 高級脂肪酸カリウム塩; (A)半硬化牛脂肪酸カリ石鹸,(B)オレイン酸カリ
ウム,(C)ステアリン酸カリウム, 燐酸エステル; (II) 〔C12H25−O−(CH2CH2O)2PO(OH)と 〔C12H25−O−(CH2CH2O)〕PO(OH)との1:2重量
比混合物 (V) 〔C12H25−O−(CH2CH2O62PO(OH) 実施例1〜5及び比較例1〜7 撹拌機を備えた容積200の重合槽に脱イオン水80kg及
び重合体種子として平均粒径0.5μの塩化ビニル重合体
種子ラテックス(乳化剤:ラウリル酸ナトリウム,重合
開始剤:過硫酸カリウム−ピロ亜硫酸ナトリウム系使
用)4.8kgを仕込んだ後、脱気して塩化ビニル75.2kgを
加える。温度を約57℃に上げた後、全量で0.05%(対塩
化ビニル)の過酸化水素−ホルムアルデヒドナトリウム
スルホキシレートのレドックス重合開始剤を連続的に添
加する。更に重合率が重合体種子と塩化ビニルの合計量
の10%に達したときから重合の終りまでの間、乳化剤と
してp−オクチルフェニルジオキシエチレン−3−スル
ホ−2−ヒドロキシプロピルエーテルナトリウム塩を約
8%の水溶液として塩化ビニルに対して毎時0.08%の割
合で連続的に添加する。
重合圧が57%における塩化ビニルの飽和圧から1kg/cm2
降下したときに重合を停止し、未反応モノマーを回収す
る。得られたラテックス粒子の平均粒径は0.9μであっ
た。このラテックスを12等分し、その内ブランクテスト
の分1つを除き、残る11に、それぞれ後記第1表に示す
燐酸エステル又はドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム塩,アルカリ金属無機塩及び高級脂肪酸カリウム塩を
添加して(ブランクテストの比較例1は無添加のまゝ
で)噴霧乾燥し、次いで粉砕して塩化ビニル重合体を得
た。
これらの重合体を用い、前述の配合でプラスチゾルを調
製し、そのゾル粘度,発泡性,シートのべたつき,プレ
ートアウトを測定,評価した。その結果を第1表に示
す。
実施例6〜8及び比較例8〜12 実施例1〜5の方法において、乳化剤としてラウリル硫
酸ナトリウム,重合開始剤として過硫酸カリウム−ピロ
亜硫酸ナトリウム系を用い、重合温度を52.5℃とした以
外は実施例1〜5と全く同様にして塩化ビニル重合体を
合成した。得られたラテックスを2kgづつ8点採取し、
その内ブランクテストの1点を除き、残り7点につき、
第2表に示す添加剤を加えて凍結乾燥し(ブランクテス
トの比較例8は無添加のまゝで凍結乾燥し)粉砕して塩
化ビニル重合体を得た。
これらの重合体を用いて前述の配合でプラスチゾルを調
製し、粘度,発泡性等を測定した。その結果を第2表に
示す。
実施例9〜11及び比較例13〜17 撹拌機を備えた容積200の予備混合槽に脱イオン水100
kg,ラウロイルパーオキサイド600g,ラウリル硫酸ナトリ
ウム400g,ラウリルアルコール200gを添加し、次いで予
備混合槽を脱気し、塩化ビニル単量体60kgを添加し、撹
拌しながら35℃に保持した。均一に撹拌後、乳化機を使
用し、所望の液滴径に分散しながら、予め脱気しておい
た撹拌機付きの容積200の反応槽に移送した。分散液
の移送完了後、反応槽の温度を上げ重合を行った。得ら
れたラテックス中の種子重合体粒子の粒径は0.5μであ
った。
上記のようにして調製した種子重合体を用いて次のよう
にして重合を行なった。
撹拌機を備えた容積200の重合槽に脱イオン水80kg,上
記種子重合体ラテックス5kg及び炭酸水素ナトリウム20g
を仕込んだ後、脱気して塩化ビニル単量体75kgを仕込
み、温度を50℃に上げた後、予め溶解しておいた亜硫酸
水素ナトリウムの0.3%水溶液を小量づつ重合槽へ連続
的に添加し、重合を開始した。亜硫酸水素ナトリウムの
添加開始後、一定の反応速度で反応するように、その添
加量を調整した。更に重合率が10%に達したときから、
重合終了までの間、乳化剤としてp−オクチルフェニル
−ジオキシエチレン−2−スルホエチルエーテルナトリ
ウム塩を約8%の水溶液として塩化ビニル単量体に対し
て毎時0.1%の割合で連続的に添加した。乳化剤の全添
加量は塩化ビニルに対し、0.65%であった。重合圧が50
℃における塩化ビニルの飽和圧から1.5kg/cm2降下した
ときに重合を停止し、未反応モノマーを回収した。得ら
れたラテックスの平均粒径は1.1μであり、ラテックス
の安定性は良好であった。ラテックスを噴霧乾燥した
後、粉砕して塩化ビニル系重合体を得た。
この重合体を分割し、それぞれに第3表に示す添加剤を
加えた後、前述の配合で調製したプラスチゾルを用い、
上述のテスト法によって粘度,発泡性等を評価した。そ
の結果を第3表に示す。
第1表及び第3表の発泡倍率の欄において*印を付して
あるのは発泡表面が粗い面をなしていたものである。
上記第1〜3表の実施例及び比較例から見て明らかなよ
うに、本発明の燐酸エステル,高級脂肪酸カリウム塩及
びアルカリ金属無機塩を含有する組成物は、熱分解型有
機発泡剤によって発泡させる場合、そのゾル粘度は低
く、かつ発泡性(特に発泡の立ち上がり)が良好であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル単独又は塩化ビニルと、これと
    共重合可能なモノマーとの混合物を、乳化重合又は微細
    懸濁重合して得られる塩化ビニル系重合体に熱分解型有
    機発泡剤を配合することによって発泡性が付与される塩
    化ビニル系重合体組成物において、上記塩化ビニル系重
    合体に、その重合体100重量部当り、0.05〜5重量部の
    高級脂肪酸カリウム塩、0.01〜1重量部のアルカリ金属
    無機塩及び0.1〜5重量部の下記(I)式、 [RO(CH2CH2O)n]kPO(OH)m(OM)p (I) (式中、Rは炭素数8〜30のアルキル基又はアルキルフ
    ェニル基、Mはアルカリ金属原子又はアンモニウム基、
    nは0〜15の整数、kは1〜3の整数、m及びpは0〜
    2の整数であり、かつk+m+p=3である)で表わさ
    れる燐酸エステルの1種又は2種以上の混合物を含有さ
    せてなる組成物
  2. 【請求項2】一般式(I)で表わされる燐酸エステルの
    混合物が、2種類の燐酸エステル混合物であって、それ
    ら燐酸エステルは、いずれもRがノニルフェニル基、p
    =0、n=9であり、かつ一方の燐酸エステルがk=
    1、m=2であり、他方の燐酸エステルがk=2、m=
    1であり、k=1の燐酸エステル対k=2の燐酸エステ
    ルの混合比(重量)が1:4〜4:1である特許請求の範囲第
    1項記載の組成物
JP10179087A 1987-04-27 1987-04-27 塩化ビニル系重合体組成物 Expired - Lifetime JPH0730197B2 (ja)

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