JPH06212020A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JPH06212020A
JPH06212020A JP35137592A JP35137592A JPH06212020A JP H06212020 A JPH06212020 A JP H06212020A JP 35137592 A JP35137592 A JP 35137592A JP 35137592 A JP35137592 A JP 35137592A JP H06212020 A JPH06212020 A JP H06212020A
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JP
Japan
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resin
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nylon
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JP35137592A
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Kazumasa Horio
和正 堀尾
Shuichi Moriya
修一 守谷
Koji Tanaka
浩司 田中
Tadahiko Tsutsumi
忠彦 堤
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Japan Coloring Co Ltd
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Japan Coloring Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐衝撃性に優れ、かつ半永久的な制電性を有
する樹脂組成物を提供する。 【構成】 (A)熱可塑性樹脂100重量部、(B)ポ
リアルキレンオキサイド1〜15重量部、および(C)
一般式RSO3 Me(式中、Rは炭素数3〜30のアル
キル基、Meはアルカリ金属および/またはアルカリ土
類金属を示す)で表されるアルキルスルホン酸塩0.1
〜5重量部を含有する帯電防止性能に優れる樹脂組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐衝撃性に優れ、かつ
半永久的な制電性を有する、帯電防止性能に優れる樹脂
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂は、軽量で成形加工性に優
れ、自動車用部品、電気製品などの種々の分野に利用さ
れている。また、熱可塑性樹脂は、その構造が有機化合
物を母体とするため、電気絶縁体であり、絶縁材料とし
ては有効であるが、反面、帯電した電気を漏洩すること
ができず、表面にほこりが付いたり、電子機器関係にお
いては、帯電した電気が妨害を与えるという欠点を有す
る。
【0003】そこで、これらの帯電防止の手段として
は、一般に低分子の界面活性剤である帯電防止剤、カー
ボンブラック、または金属粉末を練り込む方法が知られ
ている。しかしながら、帯電防止剤を練り込む方法は、
成形品表面に存在する帯電防止剤を、水洗いや布による
拭き取りなどにより除去することにより、帯電防止性能
が失われる。一方、カーボンブラックや金属粉末を練り
込む方法は、充分な帯電防止性能(制電性)を付与さ
せ、表面固有抵抗値で105 Ω以下にすることも容易に
可能である。しかしながら、カーボンブラックを用いた
場合、樹脂が黒色に着色するので、任意の色に着色でき
るという熱可塑性樹脂の特徴が大きく阻害される。ま
た、金属粉末を練り込む場合は、成形加工性が低下し、
成形品表面の外観が損なわれ、耐衝撃性などの物性が低
下するという欠点を有している。これらの問題点を解決
する方法として、特開平2−233743号公報には、
スチレン系重合体に、ポリエチレンオキサイドおよび一
般式
【0004】
【化1】
【0005】(式中、R1 、R2 は水素原子もしくは炭
素数12以下のアルキル基を示し、XはNa、Li、K
からなる群から選ばれた任意の原子を示す)で表される
スルホン酸金属塩を含有させる方法が開示されている。
この発明による組成物は、明らかに従来の技術によるも
のに較べて品質上優れた樹脂組成物であると認められ
る。しかしながら、前記スルホン酸金属塩は、帯電防止
性能が良くなく、そのため充分な帯電防止性能を得るた
めには、ポリエチレンオキサイドの添加量を多くせざる
を得ない。
【0006】しかも、ポリエチレンオキサイドの添加
は、一般に熱可塑性樹脂の剛性を低下させることが認め
られており、前記技術のようにポリエチレンオキサイド
を多く添加すると、肉厚の薄い成形品の場合、使用がし
ばしば困難になることが多い。すなわち、極力、ポリエ
チレンオキサイドの添加量を減少させ、所望の制電性能
を確保することが重要な課題となる。以上のように、従
来の技術では、物性またはコスト的に満足し得る樹脂組
成物が得られていないのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の課題を背景になされたもので、熱可塑性樹脂に、特
定の分子量を有するポリアルキレンオキサイドおよび特
定の構造を有するスルホン酸塩を含有させた樹脂組成物
が、耐衝撃性に優れ、かつ半永久的な制電性を有するこ
とを見出し本発明に到達したものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)熱可塑
性樹脂100重量部、(B)ポリアルキレンオキサイド
1〜15重量部、および(C)一般式RSO3 Me(式
中、Rは炭素数3〜30のアルキル基、Meはアルカリ
金属および/またはアルカリ土類金属を示す)で表され
るアルキルスルホン酸塩0.1〜5重量部を含有するこ
とを特徴とする帯電防止性能に優れる樹脂組成物を提供
するものである。
【0009】本発明で用いられる(A)熱可塑性樹脂
は、非晶性ポリマー、結晶性ポリマー、液晶ポリマーな
どが含まれる。この(A)熱可塑性樹脂は、特に限定さ
れるものではないが、例えば非ゴム強化スチレン系樹
脂、ゴム強化スチレン系樹脂(以下、非ゴム強化スチレ
ン系樹脂およびゴム強化スチレン系樹脂を総称して「ス
チレン系樹脂」ということがある)、塩化ビニル系樹
脂、アクリル系樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポ
リアリーレンスルフィド樹脂、ポリカーボネート樹脂、
ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹
脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポ
リイミド樹脂、ポリオレフィン系樹脂などを挙げること
ができる。
【0010】このうち、非ゴム強化スチレン系樹脂とし
ては、ポリスチレン、ポリクロルスチレン、ポリα−メ
チルスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、
スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−無
水マレイン酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン
共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−メタクリル
酸メチル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−ア
クリロニトリル−メタクリル酸メチル共重合体などを挙
げることができ、これらは1種単独であるいは2種以上
併用することができる。
【0011】また、ゴム強化スチレン系樹脂としては、
ハイインパクトポリスチレン、ABS樹脂、AES樹
脂、AAS樹脂、MBS樹脂、さらに上記ハイインパク
トポリスチレン、ABS樹脂、MBS樹脂などのゴム成
分であるブタジエン系ゴムに代えて、スチレン−ブタジ
エンブロック共重合体あるいは該共重合体の水素添加物
を用いた樹脂が挙げられ、これらは1種単独であるいは
2種以上併用することができる。また、このゴム強化ス
チレン系樹脂は、上記非ゴム強化スチレン系樹脂とブレ
ンドして使用することもできる。
【0012】さらに、塩化ビニル系樹脂としては、ポリ
塩化ビニル、塩化ビニルと50重量%以下、好ましくは
45重量%以下の塩化ビニルと共重合可能な二重結合を
少なくとも1個有する他の単量体との共重合体を挙げる
ことができる。この他の単量体の具体例としては、塩化
ビニリデン、エチレン、プロピレン、酢酸ビニル、(メ
タ)アクリル酸およびそれらのエステル、マレイン酸お
よびそれらのエステル、アクリロニトリルなどを挙げる
ことができる。塩化ビニル系樹脂の重合度は、通常、4
00〜4,500であり、特に400〜1,500が好
ましい。
【0013】さらに、ポリアリーレンスルフィド樹脂
は、式−(Ar−S)−で表される構成単位を70モル
%以上含有してなるものである。ここで、Arは、p−
フェニレン、m−フェニレン、2,6−ナフタレン、
4,4′−ビフェニレン、p,p′−ビベンジル、およ
びこれらの核置換単位などの炭素原子数6以上の芳香族
基を表す。これらのうち、核無置換のp−フェニレン
核、すなわち一般式
【0014】
【化2】
【0015】で表される構成単位を有するポリ−p−フ
ェニレンスルフィドが、成形加工性の点から好ましい。
【0016】さらに、ポリカーボネート樹脂の例として
は、芳香族ポリカーボネート樹脂、脂肪族ポリカーボネ
ート樹脂、脂肪族−芳香族ポリカーボネート樹脂などを
挙げることができる。一般には、2,2−ビス(4−オ
キシフェニル)アルカン系、ビス(4−オキシフェニ
ル)エーテル系、ビス(4−オキシフェニル)スルホン
スルフィドまたはスルホキサイド系などのビスフェノー
ル類を重合して得られる重合体もしくは共重合体であっ
て、必要に応じてハロゲンにより置換されたビスフェノ
ール類を用いた重合体である。
【0017】さらに、ポリエステル樹脂の代表例として
は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロ
ピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート
(PBT)、ポリペンタメチレンテレフタレート、ポリ
ヘキサメチレンテレフタレートなどの芳香族ジカルボン
酸と2価アルコールとから得られるポリエステル樹脂お
よび芳香族ジカルボン酸と芳香族ジフェノールとから得
られる芳香族ポリエステル樹脂である、いわゆるポリア
リレート樹脂を挙げることができる。ポリアリレート樹
脂の具体例としては、ビスフェノールAとテレフタル酸
またはイソフタル酸とによるポリエステル樹脂およびコ
ポリエステル樹脂を例示することができる。これらのう
ち、特に好ましいものは、PETおよびPBTである。
【0018】さらに、ポリアミド樹脂は、通常、式 H2 N−(CH2 P −NH2 (式中、Pは3〜12の整数である)で表される線状ジ
アミンと、式 HOOC−(CH2 Q −COOH (式中、Qは2〜12の整数である)で表される線状ジ
カルボン酸との縮合によって製造されたもの、あるいは
ラクタムの開環重合によって製造されるものを挙げるこ
とができる。
【0019】これらのポリアミド樹脂の好ましい例とし
ては、ナイロン6,6、ナイロン6,10、ナイロン
6,12、ナイロン4,6、ナイロン3,4、ナイロン
6,9、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン11、ナ
イロン4などが挙げられる。また、ナイロン6/6,1
0、ナイロン6/6,12、ナイロン6/4,6、ナイ
ロン6/12、ナイロン6/6,6、ナイロン6/6,
6/6,10、ナイロン6/4,6/6,6、ナイロン
6/6,6/6,12、ナイロン6/4,6/10、ナ
イロン6/4,6/12などの共重合体ポリアミド類を
挙げることができる。さらに、ナイロン6/6,T
(T;テレフタル酸成分)、テレフタル酸、イソフタル
酸などの芳香族ジカルボン酸とメタキシリレンジアミン
または脂環族ジアミンとにより得られる半芳香族ポリア
ミド樹脂、メタキシリレンジアミンと上記線状ジカルボ
ン酸とにより得られるポリアミド樹脂、ポリエステルア
ミド樹脂、ポリエーテルアミド樹脂およびポリエステル
エーテルアミド樹脂などを挙げることができる。
【0020】さらに、ポリオレフィン系樹脂としては、
ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられる。
【0021】(A)熱可塑性樹脂としては、好ましくは
スチレン系樹脂とアクリル系樹脂、さらに好ましくはス
チレン系樹脂、特に好ましくはゴム強化スチレン系樹脂
である。これらの熱可塑性樹脂を用いると、本発明の目
的とする効果が一段と良く発揮される。
【0022】次に、本発明に用いられる(B)ポリアル
キレンオキサイドは、通常、その数平均分子量が1,0
00〜1,000,000、好ましくは10,000〜
800,000、さらに好ましくは50,000〜75
0,000、特に好ましくは100,000〜700,
000である。数平均分子量が1,000未満の場合に
は、(A)熱可塑性樹脂との相溶性は良好であるが、帯
電防止効果に乏しく、一方1,000,000を超える
場合には、(A)成分との相溶性が不良となり成形品に
層状剥離が生じ、機械的強度が低下すると同時に、帯電
防止性能も低下する。ポリアルキレンオキサイドとして
は、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレンオキサイド、ポリプロピレングリコ
ール、ポリエチレンオキサイド・ポリプロピレングリコ
ールブロック共重合体、エチレンオキサイド・プロピレ
ンオキサイド共重合体などが挙げられる。これらのうち
では、ポリエチレンオキサイドが最も好ましい。
【0023】(B)ポリアルキレンオキサイドの使用量
は、(A)熱可塑性樹脂100重量部に対し、1〜15
重量部、好ましくは1.5〜10重量部、さらに好まし
くは2〜9重量部である。(B)成分が1重量部未満で
は、充分な帯電防止性能が得られず、摩擦によって帯電
し、塵埃を引き起こし好ましくない。一方、15重量部
を超える場合は、得られる組成物の機械的強度が著しく
低下する。とりわけ、耐衝撃性の低下が著しく、実用強
度を維持することが困難である。
【0024】次に、前記一般式で表される(C)アルキ
ルスルホン酸塩中のRは、炭素数3〜30、好ましくは
炭素数12〜18のアルキル基である。このアルキル基
の具体例としては、プロピル基、ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、
デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、
テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘ
プタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコ
シル基などが挙げられ、さらに好ましいものとしてはド
デシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデ
シル基が挙げられる。このRとして、芳香族基を用いた
場合には、アルキル基と較べて帯電防止性能が劣るなど
の不都合を生じる。また、(C)アルキルスルホン酸塩
中のMeは、Na、K、Liなどのアルカリ金属、C
a、Mgなどのアルカリ土類金属が用いられる。特に好
ましい(C)スルホン酸塩は、アルキルスルホン酸ナト
リウムである。(C)アルキルスルホン酸塩の含有量
は、(A)ゴム変性スチレン系重合体100重量部に対
し、0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜5重量部、
さらに好ましくは0.8〜3重量部である。(C)成分
が0.1重量部未満の場合、帯電防止性能が不充分であ
り、一方5重量部を超える場合には、(A)成分が押出
機、成形機などで熱履歴を受けると変色および成形品表
面にシルバーを発生するため好ましくない。
【0025】本発明の樹脂組成物の製造方法は特に制限
はないが、例えば本発明の特定の(A)熱可塑性樹脂、
(B)ポリエチレンオキサイドおよび(C)アルキルス
ルホン酸塩を、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミ
キサー、ニーダーなどの混合機で溶融混合する方法で製
造される。なお、(A)〜(C)成分成分のうち、2種
をあらかじめ混合したものに、残りの成分を混合しても
よいし、(A)〜(C)成分を混合したものを、(A)
成分と同種のもしくは異種の熱可塑性樹脂と混合しても
よい。この際、必要に応じて通常の帯電防止剤、酸化防
止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、顔料、染料、滑剤、乾燥
剤などの添加剤をさらに加えることが可能である。
【0026】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。なお、実施例中の各種評価は、下記の評価
基準に拠った。表面固有抵抗値 射出成形により、試験片(直径4インチ)を作成し、相
対湿度(RH)50%で成形後、24時間状態調節し測
定した。 成形直後;上記条件にて測定したのが、成形直後であ
る。 90日放置後;成形後、50%RH、23℃で90日
間放置したのち、純水にて充分洗浄後、表面の水分を除
去し、50%RH、23℃で24時間調湿して測定し
た。 水洗い60分後;流水にて60分間水洗い後、50%
RH、23℃で24時間調湿して測定した。 布ふき100回後;市販のガーゼにて、試験片の表面
を100回拭いて、50%RH、23℃で24時間調湿
して測定した。 なお、測定器は横河−ヒューレット・パッカード社製、
4329A型抵抗器を用いて、表面固有抵抗値を測定し
た。
【0027】アイゾット衝撃強度 ASTM D256に準じて測定した。耐熱性 射出成形機内(シリンダー温度=250℃)で10分間
滞留後、5cm×9cm×3mmの板を成形し、表面を
観察して、変色、シルバーストリークの発生程度を確認
した。なお、射出成形機は、山城精機(株)製、SAV
射出成形機を用いて測定した。成形品表面 射出成形(シリンダー温度=220℃)により、5cm
×9cm×3mmの板を成形し、表面を観察して、分散
不良、シルバーストリークの発生程度を観察した。な
お、射出成形は、山城精機(株)製、SAV型射出成形
機を用い、成形した。
【0028】実施例1〜9、比較例1〜8 ハイインパクトポリスチレン〔大日本インキ化学工業
(株)製、GH−9650〕、あるいはABS樹脂〔日
本合成ゴム(株)製、JSR ABS38〕に、ポリエ
チレンオキサイド、アルキルスルホン酸ナトリウムなど
を、表1(実施例1〜9)、表2(比較例1〜8)に示
す配合処方でブレンドし、設定温度220℃の押出機に
より溶融混練りし、ペレット化した。次いで、シリンダ
ー温度220℃、金型温度50℃の射出成形機により試
験片を作製し、各種物性の測定を行った。結果を表1〜
2に示す。
【0029】表1から明らかなように、本発明の樹脂組
成物(実施例1〜9)は、いずれも表面固有抵抗値、ア
イゾット衝撃強度、耐熱性、成形品表面ともに優れてい
ることが分かる。これに対し、表2から明らかなよう
に、比較例1では、実施例1における(C)成分の代わ
りにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを用いた例
であり、表面固有抵抗値、成形品表面が劣る。比較例2
は、(C)成分の代わりにステアリン酸モノグリセライ
ドを用いた例であり、水洗い、布ふき後に帯電防止性能
が損なわれており、またアイゾット衝撃強度も低い。比
較例3は、ポリエチレンオキサイドが1部未満の例であ
り、帯電防止効果が低い。比較例4は、ポリエチレンオ
キサイドが15部を超える例であり、アイゾット衝撃強
度が低下し、耐熱性、成形品表面も悪くなる。比較例5
は、(C)成分の代わりにN,N′−ジヒドロキシラウ
リルアミンを使用した例であり、帯電防止効果が低い。
比較例6は、ポリエチレンオキサイドを併用しなかった
例であり、RSO3 Naだけでは水洗い、布ふきで帯電
防止効果が薄れることが分かる。比較例7は、ポリエチ
レンオキサイドを併用しなかった例であり、RSO3
aの添加量を増しても水洗い、布ふきで帯電防止効果が
薄れ、また耐熱性、成形品表面も劣る。比較例8は、
(C)成分を併用しなかった例であり、表面固有抵抗
値、アイゾット衝撃強度、耐熱性、成形品表面ともに劣
る。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、熱可塑性樹脂に、ポリ
アルキレンオキサイドと特定のスルホン酸金属塩を組み
合わせて配合することにより、制電性と機械的特性とも
に優れた半永久制電性樹脂組成物が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堤 忠彦 三重県四日市市泊小柳町4番6号 日本カ ラリング株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)熱可塑性樹脂100重量部、
    (B)ポリアルキレンオキサイド1〜15重量部、およ
    び(C)一般式RSO3 Me(式中、Rは炭素数3〜3
    0のアルキル基、Meはアルカリ金属および/またはア
    ルカリ土類金属を示す)で表されるアルキルスルホン酸
    塩0.1〜5重量部を含有することを特徴とする帯電防
    止性能に優れる樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A)熱可塑性樹脂がスチレン系樹脂で
    ある請求項1記載の樹脂組成物。
JP35137592A 1992-12-08 1992-12-08 樹脂組成物 Withdrawn JPH06212020A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08269281A (ja) * 1995-04-03 1996-10-15 Mitsubishi Chem Corp 塩化ビニル系樹脂組成物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08269281A (ja) * 1995-04-03 1996-10-15 Mitsubishi Chem Corp 塩化ビニル系樹脂組成物

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