JP3507295B2 - トナー搬送ローラ及び現像装置 - Google Patents

トナー搬送ローラ及び現像装置

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JP3507295B2
JP3507295B2 JP22071297A JP22071297A JP3507295B2 JP 3507295 B2 JP3507295 B2 JP 3507295B2 JP 22071297 A JP22071297 A JP 22071297A JP 22071297 A JP22071297 A JP 22071297A JP 3507295 B2 JP3507295 B2 JP 3507295B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
等の電子写真画像形成装置に用いられる現像装置、クリ
ーニング装置等に搭載されるトナー搬送ローラに関し、
特に単なるトナー搬送機能のみならず、当接により被当
接部材上のトナーを剥ぎ取り、且つ搬送する機能も兼ね
備えたトナー搬送ローラ、及び、斯かるトナー搬送ロー
ラを有する現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のトナー搬送ローラは、他の部材
に当接させて使用するものであり、例えば現像装置にお
けるトナー担持体(現像剤担持体)に当接させる場合
は、トナー担持体へのトナー搬送とトナー担持体からの
トナー剥ぎ取りが、クリーニング装置においては像担持
体からのトナー剥ぎ取りと剥ぎ取ったトナーの搬送が、
それぞれ機能的に要求される。すなわちトナー搬送機能
とトナー剥ぎ取り機能の両機能が要求される。
【0003】従来からトナー搬送ローラとして、ソリッ
ドゴム材、ブラシ材、発泡ゴム材等を用いた提案が数多
くなされている。
【0004】先ずトナー搬送機能に着目すると、これら
各種ローラのうちソリッドゴム材は表面が平滑であるた
めに十分なトナー搬送性を得ることが困難である。ブラ
シ体はトナー搬送機能は優れているが、ブラシ繊維の抜
けや切断等の問題がある。これらに対し、発泡ゴム材は
表面に形成された発泡孔により、トナー搬送性がソリッ
ドゴム材に比べ大幅に向上し、トナー搬送ローラの材料
として好適であり広範に用いられている。
【0005】一方、特開平2−191974号公報によ
れば、発泡ゴム材は表面に形成された発泡孔によりトナ
ー搬送性がソリッドゴム材に比べ大幅に向上する。
【0006】この発泡ゴム材を用いて、更にトナー搬送
力を向上させたトナー供給部材が、特開平5−6135
0号公報に開示されている。このトナー供給部材はトナ
ー供給装置におけるトナーホッパーから現像装置へトナ
ーを供給し、その発泡弾性体表面に凹凸形状を持たせる
というものである。具体的には、熱線カット法によりフ
ォーム体を加工し、ロール表面に凹凸形状を形成する。
作用としては凹部を形成し、より多くのトナーを取り込
み搬送することを主眼としたもので、トナーを捕らえ易
く、且つ、放ち易いものであれば形状は特に限定はない
とされていた。
【0007】次にトナー剥ぎ取り機能に着目すると、発
泡弾性体ローラを被当接部材に当接させてトナーを力学
的に剥ぎ取る方法や、特開昭2−191974号公報に
開示されているように発泡弾性体ローラにバイアスを印
加し、被当接部材から静電気的な力でトナーを剥ぎ取る
方法が知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年更
なる高画質化のために電子写真画像形成装置に用いるト
ナーの粒径は更に小さくしていく必要があり、このトナ
ーは通常粒径のトナーに比べて剥ぎ取りにくい傾向があ
る。
【0009】これに対処するには剥ぎ取り性能をより向
上させる必要があり、そのためには被当接部材への侵入
量を増やす、当接幅(以下「ニップ幅」という)を増や
す、発泡弾性ローラの回転数を増やす等の機械的な力を
増す手法が考えられる。
【0010】しかしこれらの手法では、トナー及び被当
接部材へのストレスが増加してしまい、トナー劣化によ
る帯電不良や融着、固化、また、被当接部材の劣化及び
損傷、更には発泡弾性体自体の損傷といった問題を招い
てしまう。
【0011】また上述したような静電気的な力を利用す
る場合は、発泡弾性ローラを導電化しなければならず、
導電物の添加により発泡弾性体としての必要な物性が阻
害されやすい。またバイアス電源等が必要となり、構成
が複雑で且つ高コストとなってしまう。
【0012】 従って、本発明の目的は、静電的な力を
利用せず、トナー劣化及び被当接部材の劣化や損傷を招
くことなく、トナー搬送性を維持しつつ、安定かつ十分
なトナー剥ぎ取り性能が得られるトナー搬送ローラ及び
現像装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
トナー搬送ローラ及び現像装置にて達成される。要約す
れば、本発明は、回転軸と該回転軸周囲に設けられた発
泡弾性体とを有し、該発泡弾性体の外周面に凸部と凹部
とを有するトナー搬送ローラにおいて、凸部を外周側に
向かって小さくなる略台形とし、凸部1個当たりの半径
方向断面積をS1、凹部1個当たりの半径方向断面積を
S2とするとき、S1≦S2であることを特徴とするト
ナー搬送ローラである。
【0014】 本発明による他の態様によれば、回転軸
と該回転軸周囲に設けられた発泡弾性体とを有し、該発
泡弾性体の外周面に凹部と凸部とを有するトナー搬送ロ
ーラにおいて、凸部を外周側に向かって小さくなる略台
形とし、凸部外周面の長さをb、凸部外周面の周方向中
心点から隣接凸部外周面の周方向中心点までの周方向の
距離をd、凸部の根元部分の周方向の長さをc、凹部の
谷部分の周方向の長さをfとするとき、2b+c−f≦
dであることを特徴とするトナー搬送ローラが提供され
る。
【0015】 トナー搬送ローラは、現像容器の現像剤
担持体に圧接し、該現像剤担持体へのトナーの供給及び
剥ぎ取りを行なう弾性ローラであることが好ましい。
発明の他の態様によれば、この弾性ローラを有する現像
装置が提供される。また、別の態様によれば、トナー搬
送ローラは、潜像を担持する潜像担持体に圧接し、該潜
像担持体上のトナーをクリーニングするクリーニングロ
ーラである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るトナー搬送ロ
ーラ及び現像装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0017】実施例1 本発明の実施例1について、図1〜図9により説明す
る。図2には、本実施例のトナー搬送ローラを備えた現
像装置が示される。
【0018】図2において、現像装置4は、一成分現像
剤として非磁性トナー8を収容した現像容器14と、現
像容器14内の長手方向に延在する開口部に位置し感光
ドラム1と対向設置された現像剤担持体としての現像ス
リーブ5とを備え、感光ドラム1上の静電潜像を現像し
て可視化する。
【0019】上記現像装置4において、現像スリーブ5
は、上記開口部にて図に示す右略半周面を現像容器14
内に突入し、左略半周面を現像容器14外に露出して横
設されている。この現像容器14外へ露出した面は、現
像装置4の図中左方に位置する感光ドラム1にわずかな
微小間隔を有して対向している。現像スリーブ5は矢印
B方向に回転駆動され、その表面は、トナー8との摺擦
確率を高くし、かつ、トナー8の搬送を良好に行なうた
めの適度な凹凸を有している。
【0020】この凹凸表面はアランダム砥粒により不定
形サンドブラスト処理、あるいはガラスビーズによる定
形サンドブラスト処理などが施される。また凸部粗面を
形成するためには、単独で凸部を形成し得る例えば金属
酸化物の粒子、グラファイト、カーボン等の導電性粒子
を用い、凹部形成にはこの粒子を結着するためのフェノ
ール、フッ素等の樹脂を用いて凹凸粗面を形成してもよ
い。
【0021】また、現像スリーブ5の上方位置には、弾
性ブレード7が、押え板金15に支持され自由端側の先
端近傍を現像スリーブ5の外周面に面接触にて当接され
るよう設けられており、当接方向としては、当接部に対
して先端側が現像スリーブ5の回転方向上流側に位置す
るいわゆるカウンター方向になっている。
【0022】弾性ブレード7は、現像スリーブ5に対す
る弾性ブレード7の圧接力を維持させるためのバネ弾性
を有するSUSまたはリン青銅の金属薄板7a上に弾性
体7bとしてウレタンゴム、シリコーンゴム等のゴム材
や、ナイロン、テフロン等の各種エラストマーを接着も
しくは射出成型して設けたものであり、本実施例におい
ては、負極性トナー8に対する帯電付与性を持たせるた
めポリアミドとポリエーテルをエステル結合あるいはア
ミド結合させたポリアミドエラストマーをリン青銅板7
aに射出成形したものを用いた。
【0023】トナー搬送ローラ6は、弾性ブレード7の
現像スリーブ5表面との当接部に対し現像スリーブ5の
回転方向上流側に当接され、且つ回転可能に支持されて
いる。
【0024】以上のような現像装置4において、現像動
作時に、現像容器14内のトナー8は、撹拌部材18の
矢印C方向の回転に伴い、トナー搬送ローラ6方向に送
られる。
【0025】さらにトナー8はトナー搬送ローラ6が矢
印D方向に回転することにより、現像スリーブ5近傍に
運ばれ、現像スリーブ5とトナー搬送ローラ6との当接
部において、トナーローラ6上に担持されたトナー8
が、現像スリーブ5と摺擦されることによって摩擦帯電
をうけ、現像スリーブ5上に付着する。
【0026】その後、現像スリーブ5の矢印B方向の回
転に伴い、弾性ブレード7の圧接下に送られ、ここで適
正なトリボ(摩擦帯電量)をうけるとともに現像スリー
ブ5上に薄層形成された後感光ドラム1との対向部であ
る現像部へ搬送される。
【0027】現像部において消費されなかった未現像ト
ナーは、現像スリーブ5の回転とともに現像スリーブ5
の下部より回収される。この回収部分にはシール部材1
9が設けられ、未現像トナーの現像容器14への通過を
許容するとともに、現像容器14内のトナーが現像スリ
ーブ5の下部から漏出するのを防止する。
【0028】この回収された現像スリーブ5上の未現像
トナーは、トナー搬送ローラ6と現像スリーブ5との当
接部において、現像スリーブ5表面から剥ぎ取られる。
この剥ぎ取られたトナーの大部分は、トナー搬送ローラ
6の回転に伴い搬送され現像容器14内のトナー8と混
ざりあい、トナーの帯電電荷が分散される。同時にトナ
ー搬送ローラ6の回転により現像スリーブ5上に新たな
トナーが供給され前述の作用を繰り返す。
【0029】上記現像部において感光ドラム1上の潜像
は、現像スリーブ5と感光ドラム1の両者間に電源20
によって直流を重畳した交流電圧(現像ACバイアス)
が印加されることにより、トナー像として現像される。
【0030】次に本実施例の現像装置4における各構成
要素の具体例について以下に述べる。
【0031】現像スリーブ5は、直径16mmのアルミ
ニウム製スリーブ表面にカーボンを分散させたフェノー
ル樹脂を厚さ約10μmで塗覆し、表面粗さRaが約
0.9μmとしたものを用い、感光ドラム1との間隙が
300μmになるように対向し、感光ドラムの周速11
7mm/sに対して若干早めた周速199mm/sで回
転させた。
【0032】トナー8は、非磁性一成分現像剤であり、
平均粒径6μmのものを用いた。
【0033】弾性ブレード7は、バネ弾性を有する厚さ
0.1mmのリン青銅製の金属薄板7a上に厚さ1mm
となるように弾性体7bとしてポリアミドエラストマー
を成型したものを用いた。
【0034】次に本発明に係るトナー搬送ローラに関し
て詳述する。図1に示すように、トナー搬送ローラ6
は、直径5mmの金属製の芯金17の周囲に最外径が1
7mmとなるようにフォームローラ16を囲繞したもの
でである。フォームローラ16はその表面に多数の凸部
21及び凹部22を均一な分布で有している。この凸部
21及び凹部22はいずれも芯金17と平行に、且つ交
互に形成されている。
【0035】トナー搬送ローラ6は、被当接部材でもあ
る現像スリーブ5に対して当接させ、更に現像スリーブ
5と同一方向に不図示の駆動手段により周速158mm
/sで回転駆動させた。
【0036】フォームローラ16は連続発泡性のポリウ
レタンフォームから形成されており、セルサイズの均一
性及び耐変形性からエステル系のポリウレタンが好まし
い。フォームローラ16は、上記のように、その表面に
多数の凸部21及び凹部22を均一な分布で有し、凸部
21及び凹部22はフォーム部長手全域に亙りいずれも
芯金17と平行に、且つ交互に形成されている。
【0037】ここで、フォームローラ16の凹凸形状に
ついて詳しく述べる。
【0038】先ず凹凸形状の測定は、図3に示すよう
に、フォームローラ16の半径方向断面を光学顕微鏡等
で観察し写真等に写し取り、凹凸部の稜線に沿って概略
線23を描くことにより行なった。
【0039】また凸部21及び凹部22の断面積につい
ても同様な手法により求め、図4に示すように、凸部断
面積S1は凸部稜線23aと、隣接する凹部において最
も径が小さくなる場所(以下「内径部」という)同士を
結んだ補助線23bとで囲まれた部分の面積であり、凹
部断面積S2は凹部を形成する凸部稜線23aと、隣接
する凸部の頂点(以下「外径部」という)同士を結んだ
補助線23cとで囲まれた部分の面積とした。
【0040】図5に本実施例におけるトナー搬送ローラ
の外周面部の部分断面図を示し、図6にその拡大図を示
す。
【0041】図5に示すようにトナー搬送ローラ6は、
外径部径がr1 =17.0mm、内径部径がr2 =1
6.4mmである。また図6に示される凸部断面積S1
と凹部断面積S2は図示の如く略同面積であり、それぞ
れS1=0.158mm2 、S2=0.162mm2
ある。
【0042】この本実施例のトナー搬送ローラを図2に
示す現像装置に搭載し、5000枚のプリント動作を行
なったが画像上何ら不具合も無く、また5000枚プリ
ント動作終了後におけるトナー搬送ローラ6の変形、欠
損、破断等の異常も無かった。
【0043】この際現像動作時には電源20から現像ス
リーブ5に印加する現像バイアスとして周波数2000
Hz、ピーク・ピーク間電圧1600Vの交流電圧に−
400の直流電圧を重畳させ、感光ドラム1上の潜像を
表面電位を非露光部−600V、露光部−150Vとし
露光部へ反転現像を行なった。
【0044】ここで、上記本実施例のトナー搬送ローラ
6(以下、形状Aと称す)の比較例として同材質からな
る図7及び図8に示される各トナー搬送ローラとで比較
検討を行った。
【0045】ちなみに図7に示されるトナー搬送ローラ
(以下、形状Bと称す)の凸部断面積S1は0.150
mm2 、凹部断面積S2は0.092mm2 であり、図
8に示されるトナー搬送ローラ(以下、形状Cと称す)
の凸部断面積S1は0.165mm2 、凹部断面積S2
は0.314mm2 である。
【0046】評価方法は、上記トナー搬送ローラを図2
に示す現像装置に搭載し、低温低湿環境下(15℃/1
0%RH)での5000枚プリント動作を行ない、カブ
リ、ゴースト画像等を特に観察し評価した。
【0047】ゴースト画像とは図9に示されるような画
像であり、これは現像工程において現像スリーブ5上の
現像されずに残ったトナーが、発泡弾性体ローラで剥ぎ
落とされず、現像パターン(トナーが消費された部分と
未消費部分との痕跡)が次ぎなる現像スリーブ5の回転
で画像上に発生する現象であり、剥ぎ取り性能が劣ると
発生するものである。そして、低温低湿環境ではトナー
が帯電しやすくなるので、その鏡映力によりトナーは現
像スリーブから離れ難くなるためこのゴースト画像は顕
著となる。
【0048】上記各ローラの評価結果を下記の表1に示
す。
【0049】
【表1】
【0050】上記の如く、形状Aは、画像上問題もな
く、使用後のローラも何ら不具合はなかった。
【0051】形状Bは、初期においては画像上問題はな
かったが、5000枚プリント時にはカブリ、ゴースト
の画像上不具合が発生した。
【0052】更に使用後ローラを観察してみると一部の
凸部が破断しており、また破断していない凸部部分はト
ナーが高密度でつまり硬くなっていた。剥ぎ取られたト
ナーが凸部に侵入するとき、凸部から押出されたトナー
が続く凹部へスムーズに流出することで、トナーの滞留
を凸部内で招かず、剥ぎ取り性能が維持できるのだが、
形状Bにおいては初期の剥ぎ取り性能は得られるもの
の、トナーの流出部である凹部断面積S2が凸部断面積
S1に比べて小さいため、凸部内トナーを十分に流出で
きず凸部に一部残留してしまう。そして剥ぎ取りが連続
すると残留したトナーが増し、次第に凸部トナーは密度
が高くなってしまうため凸部内トナーの流れは鈍化し、
掻き取り性能が劣ってしまいゴースト画像が発生してし
まった。またトナーが高密度状態となった凸部は硬化す
るため、トナーに与えるストレスが増すのでトナー劣化
を招きトナーの安定帯電が達成できずカブリ画像が発生
してしまった。また硬化した凸部は機械的にもろくな
り、破断してしまった。
【0053】一方、形状Cは形状Aと同様、画像上問題
もなく、使用後のローラも何等不具合はなかった。これ
は、形状Bとは逆に凹部が十分な広さであるため、形状
Aと同様、凸部から凹部へのトナー流出がスムーズに行
なわれるので、剥ぎ取り性能が安定して維持できるもの
である。
【0054】以上説明したように、フォームローラ外周
に均一な凹凸分布を有するトナー搬送ローラにおいて、
凸部断面積S1と凹部断面積S2とが、S1≦S2なる
関係を満足することにより、安定したトナー剥ぎ取り性
能とトナー搬送性能が得られる。
【0055】実施例2 次に、本発明の実施例2について図10〜図13により
説明する。
【0056】図10及び図11に本実施例におけるトナ
ー搬送ローラの外周面部の部分断面図とその拡大図をそ
れぞれ示す。
【0057】本実施例におけるトナー搬送ローラ6は凸
部21を外周側に向って小さくなる略台形とし、凸部2
1を補強し剥ぎ取り性能を向上させるものである。ま
た、S1≦S2なる関係を満足するように凹凸形状を設
計するにあたり形状構成要素の関係式を導くことで設
計、製作を容易にするものである。
【0058】図12に示すように、実施例1と同様、フ
ォームローラ16の半径方向断面を光学顕微鏡等で観察
し写真等に写し取り、凹凸部の稜線に沿って概略線24
を描くことにより凹凸形状の測定を行なった。
【0059】図13には、概略線24に基づく凹凸形状
の各構成要素が示されている。図13において、bは凸
部上底幅、cは凸部下底幅、eは凸部高さ、fは凹部下
底幅、gは凹部上底幅であり、dはピッチで凸部の間隔
周期を示すものである。
【0060】ここで凸部及び凹部を台形と近似したと
き、凸部断面積S1はS1=(1/2)×(b+c)×
e、凹部断面積S2はS2=(1/2)×(f+g)×
eで表される。またピッチdは凸部上底面積bと凹部上
底幅gの和であり、d=b+gとなる。
【0061】実施例1で説明したように剥ぎ取り性能を
安定的に維持するためには、S1≦S2を満たせばよ
く、これはb+c≦f+gの関係となる。ここでd=b
+gの関係から2b+c−f≦dが導かれ、この関係を
満たすときS1≦S2なる関係も満たされ剥ぎ取り性能
の安定維持が得られる。
【0062】本実施例において、b=0.33mm、c
=0.90mm、d=1.34mm、f=0.39m
m、そしてe=0.26mmとし、外径17.0mmの
トナー搬送ローラを試作し、実施例1で説明した現像装
置4に搭載し、5000枚プリントを実施したが画像上
の問題点もなく、且つ使用後ローラにも何等不具合がな
かった。
【0063】以上、説明したように、凹凸形状の構成要
素において2b+c−f≦dなる関係を満たすことで安
定した剥ぎ取り性能が得られる。更には凸部と凹部の各
断面積を求めずして形状を決めることが可能であるた
め、形状設計及び製作が容易となる利点がある。
【0064】実施例3 次に、本発明の実施例3について図14により説明す
る。図14には本実施例に係るトナー搬送ローラを搭載
したクリーニング装置が示される。
【0065】図14において、感光ドラム1の図中右側
に図2に示した現像装置4が配され、左側にはトナー搬
送ローラであるクリーニングローラ28を搭載したクリ
ーニング装置25が配されている。
【0066】現像装置4によって顕画されたトナー像
は、不図示のバイアス電源からバイアス印加された転写
ローラ30によりトナー像が転写材31上に転写され
る。転写工程後、感光ドラム1上に残った転写残トナー
は、クリーニング装置25にて感光ドラム1から除去さ
れ感光ドラム1は初期化される。
【0067】以下、クリーニング装置25について詳述
する。クリーニングローラ28が被当接部材でもある感
光ドラム1に当接し、図中矢印E方向に回転するクリー
ニングローラ28によって、転写残トナーは感光ドラム
1からそのほとんどが剥ぎ取られ、僅かに残ったトナー
がクリーニングブレード27で完全に塞ぎ止められる。
クリーニングローラ28の下方にはクリーニング装置2
5から剥ぎ取ったトナーが装置外へ漏れるのを防ぐスク
イシート29が設けてある。
【0068】クリーニングローラ28はφ5mmの金属
製の芯金28aの周囲に最外径がφ17mmとなるよう
にフォームローラ28bを囲繞し、その表面に多数の凸
部及び凹部を均一な分布で配されている。この凸部及び
凹部はフォーム部長手全域に亙りいずれも芯金28aと
平行に、且つ交互に形成されている。また上記実施例1
にて説明した凸部断面積S1と凹部断面積S2はそれぞ
れS1=0.158m2 、S2=0.162mm2 のも
のを用いた。勿論、上記実施例1にて説明した凸部断面
積S1と凹部断面積S2を適用してもよい。
【0069】上記構成のクリーニングローラを具備した
クリーニング装置においては、より安定したクリーニン
グ性が得られると共に、クリーニングブレード27部に
搬送されるトナーは減じ、クリーニングブレード27に
対する負荷が減るためブレード27の寿命が延びるとい
う利点もある。
【0070】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のトナー搬送ローラによれば、発泡弾性体の外周面に形
成された凹部と凸部とが、凸部を外周側に向かって小さ
くなる略台形とし、凸部1個当たりの半径方向断面積を
S1、凹部1個当たりの半径方向断面積をS2とすると
き、S1≦S2であることにより、静電的な力を利用せ
ず、トナー劣化及び被当接部材の劣化や損傷を招くこと
なく、トナー搬送性を維持しつつ、しかも、凸部を補強
しつつトナー剥ぎ取り性を向上でき、安定したトナー剥
ぎ取り性能とトナー搬送性能を得ることができる。
【0071】 また、発泡弾性体の外周面に形成された
凹部と凸部とが、凸部を外周側に向かって小さくなる略
台形とし、凸部外周面の長さをb、凸部外周面の周方向
中心点から隣接凸部外周面の周方向中心点までの周方向
の距離をd、凸部の根元部分の周方向の長さをc、凹部
の谷部分の周方向の長さをfとするとき、2b+c−f
≦dとすることによっても、上記同様の効果を得ること
ができると共に、形状設計及び製作を容易にすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例1のトナー搬送ローラの斜
視図である。
【図2】実施例1の現像装置の概略構成図である。
【図3】実施例1のトナー搬送ローラの外周部拡大図で
ある。
【図4】実施例1のトナー搬送ローラの外周部模式図で
ある。
【図5】トナー搬送ローラの外周部部分断面図である。
【図6】図5のトナー搬送ローラの拡大図である。
【図7】実施例1の実験に用いた比較例1の外周部拡大
図である。
【図8】実施例1の実験に用いた比較例2の外周部拡大
図である。
【図9】ゴースト画像の一例を示す説明図である。
【図10】実施例2のトナー搬送ローラの外周部断面図
である。
【図11】図10のトナー搬送ローラの拡大図である。
【図12】実施例2のトナー搬送ローラの外周部模式図
である。
【図13】実施例2のトナー搬送ローラの凹凸部におけ
る各部長さを定義するための説明図である。
【図14】実施例3のクリーニング装置を示す概略構成
図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム(潜像担持体・被当接部
材) 5 現像スリーブ(現像剤担持体・被当
接部材) 6 トナー搬送ローラ 14 現像容器 16 フォームローラ(発泡弾性体) 17 芯金(回転軸) 21 凸部 22 凹部 28 クリーニングローラ(トナー搬送ロ
ーラ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−55873(JP,A) 特開 平6−175540(JP,A) 実開 平6−51533(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/08 501 G03G 15/08 507 G03G 21/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸と該回転軸周囲に設けられた発泡
    弾性体とを有し、該発泡弾性体の外周面に凸部と凹部と
    を有するトナー搬送ローラにおいて、凸部を外周側に向かって小さくなる略台形とし、 凸部1
    個当たりの半径方向断面積をS1、凹部1個当たりの半
    径方向断面積をS2とするとき、S1≦S2であること
    を特徴とするトナー搬送ローラ。
  2. 【請求項2】 回転軸と該回転軸周囲に設けられた発泡
    弾性体とを有し、該発泡弾性体の外周面に凹部と凸部と
    を有するトナー搬送ローラにおいて、凸部を外周側に向かって小さくなる略台形とし、 凸部外
    周面の長さをb、凸部外周面の周方向中心点から隣接凸
    部外周面の周方向中心点までの周方向の距離をd、凸部
    の根元部分の周方向の長さをc、凹部の谷部分の周方向
    の長さをfとするとき、2b+c−f≦dであることを
    特徴とするトナー搬送ローラ。
  3. 【請求項3】 前記トナー搬送ローラは、現像装置の現
    像剤担持体に圧接し、該現像剤担持体へのトナーの供給
    及び剥ぎ取りを行なう弾性ローラであることを特徴とす
    る請求項1又は2のトナー搬送ローラ。
  4. 【請求項4】 トナー搬送ローラは、潜像を担持する潜
    像担持体に圧接し、該潜像担持体上のトナーをクリーニ
    ングするクリーニングローラであることを特徴とする請
    求項1又は2のトナー搬送ローラ。
  5. 【請求項5】 請求項3のトナー搬送ローラを有するこ
    とを特徴とする現像装置。
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