JP3500002B2 - 原稿読み取り装置 - Google Patents

原稿読み取り装置

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JP3500002B2 JP08773796A JP8773796A JP3500002B2 JP 3500002 B2 JP3500002 B2 JP 3500002B2 JP 08773796 A JP08773796 A JP 08773796A JP 8773796 A JP8773796 A JP 8773796A JP 3500002 B2 JP3500002 B2 JP 3500002B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル複写機、
ファクシミリに好適な原稿読み取り装置に関し、特にA
E(自動読み取り濃度)作動のタイミング制御技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の大型デジタル複写機のAEモード
では、ジアゾでのコピー原稿を対象原稿の1種類として
いたため、ジアゾコピーの際、原稿と用紙の先端がずれ
て先端部が白く抜けてしまう(一般的には1〜2mm白
く抜ける)。
【0003】このようなコピーを原稿とした場合、先端
部の白い部分でAEの地肌レベルになり、先端部3〜5
cmがAE不追従となるのを防ぐために、従来より原稿
先端より例えば、3mmはAE制御を掛けずにマニュア
ルで制御し、3mm以降でAE制御を行うようにしてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この制御方法におい
て、地肌がかなり濃い原稿(処理速度を上げるため、必
要以上に速い速度でコピーしたジアゾコピーや、ジアゾ
機での第2原図やジアゾフィルムコピー)は、地肌部が
茶色からこげ茶色となり、AEを掛けない先端部の3m
mはマニュアルのため、黒として読み取られていた。通
常、この部分はプリンタ側で定着ローラへの巻き付き防
止のために画像イレースを掛けているので画像上に現れ
ないが、全面画像を得るためにイメージシフトを行った
場合、黒帯として現れるのでユーザよりのクレームとな
る可能性が大であった。
【0005】本発明の目的は、先端部が1〜2mm白く
抜けたジアゾコピーを原稿にしたときと、先端部が白く
抜けていないが地肌が濃い青(ジアゾで濃くコピーした
もの)やこげ茶色のフィルムや第2原図コピーを原稿に
したときに、良好にAE制御が行え、先端部が黒く読み
取られないようにAE切り換え制御を行うことができる
原稿読み取り装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するため手段】この目的を達成するため
に、第1の発明は、原稿を露光部まで送り込む搬送装置
と、原稿を明照するための光源と、原稿像をライン毎の
走査により電気信号に変換する一次元の光電変換素子
と、この出力をデジタル信号に変換するA/D変換器と
を備え、原稿走査開始以前は一定の基準電圧をA/D変
換器の変換基準入力に与え、原稿走査開始後、所定位置
より光電変換素子で検出した地肌部の白出力を変換基準
入力に切り換えて地肌部を除去した原稿像をデジタル値
で出力する原稿読み取り装置において、原稿走査開始後
から所定位置までのA/D変換器に与える変換基準入力
レベルを複数段切り換え可能な入力レベル切り換え手段
を備えたことを特徴とする。
【0007】また第2の発明は、第1の発明において、
前記所定値とは、原稿先端部より3mmまでの距離であ
ることを特徴とする。
【0008】また第3の発明は、第1の発明において、
前記入力レベル切り換え手段は、操作部の入力手段で構
成されることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】先端の白く抜けた原稿をA原稿、
地肌の濃い原稿をB原稿とすると、このA原稿とB原稿
のいずれに対しても良好なAE制御を行おうとする場
合、単純に考えると、A原稿とB原稿でAEに切り換え
るタイミングを変えることで解決されそうであるが、A
原稿の中にもB原稿のように地肌の濃いものも含まれて
いる。
【0010】白抜け幅も0〜2mmの幅がある(通常は
1〜2mmのずれ)。これは、作業者がどれだけ原稿と
コピーを合わせられるかの能力や合わせてもジアゾのシ
リンダーガラスまでの搬送上でずれる原稿と用紙のカッ
トサイズの違い(JISでは±2mm〜±3mmは許可
されている)で生じる等のためである。従って、本発明
では、 (1)AE検出と制御は原稿先端から2〜3mmの位置
で行う。 (2)AEは白レベル追従型とする(黒追従すると広い
面積の黒が白と認識されてしまう)。 (3)先端部からAE制御される2〜3mmの幅はマニ
ュアルとし、そのスレッショルドレベルまたはA/D変
換器の入力レベルは、操作者が原稿の地肌レベルを判断
し選択できるようにする。
【0011】以下、具体的に説明する。図1は原稿読み
取り装置の概略機構図である。原稿テーブル1、3組の
搬送コロ2,2,3,3,4,4、原稿押さえローラ
5、コンタクトガラス6、FLランプ7、レンズ8、C
CD9、CCD取り付け用のプリント板10、原稿1
1、2組の原稿センサ12,13が示されている。
【0012】図2はCCD9の出力、読み取り画像、出
力画像とAEタイミングの関係を示す説明図である。C
CDの信号出力、Fゲート信号、AE信号、AE出力、
読み取り画像プリンタ出力(出力画像)が図のように示
される。このような構成において、原稿テーブル1上の
原稿11を挿入すると、原稿入口センサ12にてこれが
検知され、図示しない原稿搬送モータが回転開始し、F
Lランプ7が点灯し、コロ2,2の回転により搬送が開
始される。
【0013】原稿センサ13にて原稿先端が検知される
と、原稿押さえローラ5(シェーディングのための白色
基準であり、かつ原稿が浮くのを防止している。駆動は
上側のコロ3より与えている)よりの反射光がレンズ8
で結像され、CCD9上に投影されシェーディング補正
が開始される。シェーディング補正は、原稿上の画像が
読み取り開始するまで行われ、原稿押さえローラ5に付
着したゴミにより誤った補正がなされるのを防止してい
る。
【0014】具体的には、後述するRAMの格納データ
とA/D変換出力が常に比較され、より高い値(白に近
い)であれば入れ替えている。この間にFLランプ7の
立ち上がり時の光量むらが有っても影響が少なくなる。
原稿先端が原稿押さえローラ5直下に来るタイミングで
Fゲート信号が作られ(後述するクロック・タイミング
発生部)、原稿画像の読み取りが開始される。
【0015】AEモードになっている場合は、先端より
3mm下流までスキャンされたときよりAE信号が出さ
れ、原稿後端まで地肌除去されシェーディング補正され
た信号が画像データとして出力される(図2参照)。
【0016】図3は一実施の形態に係る原稿読み取り装
置の電装系の全体ブロック図である。CCD9は7μm
ピッチの読み取り素子が5000個集積されたものを使
用し、レンズ8によって原稿像は約1/9に縮小され、
原稿面上で400DPI(約15.7本/mm)の密度
で読み取られる。CCD9は8MHzのクロックで駆動
され、駆動クロック及びSYNC信号等はクロック・タ
イミング発生部21で作られる。CCD出力は白レベル
で約50mVと微小なため、直接A/D変換器22でA
/D変換するとノイズ等の影響で変換誤差が大きくなる
のでビデオアンプA1,A2にて約10倍に増幅してい
る。CCD9には駆動クロックがノイズとして重畳して
いるので、サンプリング部23でサンプリングして信号
成分のみ取り出す。
【0017】ゲインコントロール部24は、A/D変換
器22に入力する信号の白レベルを一定にするための可
変増幅器で、最低増幅度8〜最高40まで可変できる。
原稿スキャンに先立ち原稿圧板の白色を画素信号に変換
し、最大レベルがA/D変換の最大値(6ビットであれ
ば3FH)になるように増幅度を制御している。A/D
変換はアナログ信号をデジタル信号に変換するもので、
ここでは6ビットのものを使用し、白〜黒の信号レベル
を64階調のデータに変換している。
【0018】RAM25は、シェーディング補正データ
のメモリ用で、圧板を読み取ったときの1〜5000ピ
クセルのCCD出力を6ビットデータで記憶し、レンズ
8による周辺光量の低下、CCD9の各エレメントの感
度むらやFLランプ7の光量むらを補正するための参照
データにしている。
【0019】ROM26は、一種の演算器として動作す
るようにデータが書き込まれており、原稿をスキャンし
たときのCCD9の各エレメントの出力がRAM25の
値により補正演算され、シェーディング補正したデータ
として取り出される。
【0020】その他、このブロックにはピークホールド
回路27、画像処理ブロック28、CPU制御部29、
操作部30、FL安定器31、D/A変換器32、その
他図示のユニットが示されている。
【0021】タイミングチャートを図4に示す。入口
側、中間、出口側それぞれの原稿センサ、FLランプ、
モータ、SCANVALID、AE信号、A/DのVr
ef切り換え、の各信号は図4のように示される。
【0022】図5は一実施の形態に係る原稿読み取り装
置の要部回路図である。CN1より入力されたビデオ信
号はビデオアンプA2で増幅される。A1の増幅度は、
NAND−ORセレクタ(IC7)のS入力が当初Hレ
ベルのため、1B〜4Bの入力を選択しているのでAS
W1は全てオンとなり、最低倍率8倍にセットされてい
る。
【0023】8倍に増幅された出力は、A/D変換器
(IC1)でデジタル値に変換され、IC2で一度ラッ
チされ上位4ビットの値が主走査方向で比較回路(IC
3〜IC5)で比較され最高値で保持されている。1ス
キャン(500画素分)終了後、IC4で保持された4
ビットの値をIC7のS入力をLレベルにすることで、
ASW1に伝え予め計算された増幅度に切り換える。
【0024】例えば、IC4のQ1〜Q4が全てHレベ
ルのときは8倍、Q4がHでQ1〜Q3がLレベルのと
きは13倍になる。A/D変換器(IC1)のVINは
CN1の入力レベルにより異なるが、3.8〜4Vの間
になるようにしている。原稿スキャン中〔SCAN V
ALID信号(図4参照)が出ている期間〕は、A1の
増幅度は一定に保たれるようにIC7のS入力はLレベ
ルのままである。
【0025】A2の出力は、R9,R10により1/2
に分圧され、A3により白レベルに追従した信号として
取り出される。A3は一般のオペアンプで高域の応答性
は悪く、またC2による高域成分の低減とで文字等の黒
部検出によるビデオ信号は伝達されない。
【0026】A3の出力は、R11,R12を介してピ
ークホールド用のコンパレータで白レベルのピークを保
持する。Q1はAE時以外及び主走査方向の中央以外は
白レベルを検出させないためのもので、クロック・タイ
ミング発生部21よりの窓抜き信号及びAE信号のNA
NDとして駆動される。
【0027】シェーディング補正を行っているときのA
/D変換器(IC1)のVrefは41Vの固定値を与
えている。これは、ZD1で作られた6Vの安定化電圧
をVR1で5.05Vに調整し、D/A変換器(IC
8)のVrefに与え、D/A変換器(IC8)の出力
として4.1VになるようにCPUよりの信号を与えて
いる〔5.05V/16×13≒41V(ヘキサデータ
でCH)〕。
【0028】ASW3はD/A側に切り換わっているの
で、バッファA5を介してA/D変換器(IC1)のV
refにこれを与えている。シェーディング補正が終了
し、原稿のスキャンが始まる時点で(SCAN VAL
ID信号が出力された時点)、操作部30より選択され
た原稿モード(白地肌、やや濃い地肌、濃い地肌等)に
基づいた地肌電圧に相当する基準電圧になるようにD/
A変換器(IC8)の入力ビットが選定される。
【0029】例えば、濃い地肌であれば2.2V電圧
(7H)、やや濃い地肌では3.16V(AH)を与え
ている。これにより、AEに切り換わるまでの先端3m
mの部分の地肌が黒レベルとして変換されるのを防ぎ、
ここに示されている画像信号をきちんと変換することが
できる。
【0030】操作者は原稿選択モードの中から該当もし
くは近いものを選べば、全面画像を出す場合でも先端部
の地肌部3mmが黒レベルとして読み取られることはな
く、かつ画像信号が得られる。全面画像モードも操作部
30で選択することが可能である。全面画像が不必要な
場合は原稿モードを選択しなくてもよい。全面画像は、
下側へのイメージシフト4mmまたは先端余白を4mm
付加することで行える。図5のD/A変換器(IC8)
は4ビットのアナログSWでも代用は可能である。
【0031】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、地肌の濃
い原稿をAEモードで読み取った場合、タイミングのず
れや原稿先端部に白色部分があった場合に生じる先端か
ら所定距離の地肌不消去を防ぐと同時に、先端部の地肌
を確実に除去し、かつ画像信号を読み取ることが可能な
ため原稿の対応範囲が広がり、全面画像を出力する場合
でも先端部が黒帯となる不具合を防ぐことができる。ま
た使用中に経時変化等で用紙と原稿のタイミングがずれ
た場合でも、先端部に黒筋が現れるのを防ぐことができ
る。
【0032】請求項2記載の発明によれば、AEの効き
出す長さが先端より3mmのため、ジアゾコピー時に生
じる原稿と用紙のずれを吸収できる。なお、大部分の原
稿ではこの領域は情報が書かれていない領域であり、プ
リンタ側でイメージイレースを行っても支障の無い長さ
である。また機械上生じるタイミングのばらつきも十分
吸収できる長さである。
【0033】請求項3記載の発明によれば、先端部分の
変換基準電圧を操作部よりの操作で行えるため幅広い地
肌の原稿に対応でき、かつ特殊な用途上生じる全面画像
のコピー時でも地肌が現れることなく画像を再現できる
選択調整が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】原稿読み取り装置の概略機構図である。
【図2】CCDの出力、読み取り画像、出力画像とAE
タイミングの関係を示す説明図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る原稿読み取り装置
の電装系の全体ブロック図である。
【図4】本発明の各部のタイミングチャートである。
【図5】本発明の一実施の形態に係る原稿読み取り装置
の要部回路図である。
【符号の説明】
9 CCD 22 A/D変換器 30 操作部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿を露光部まで送り込む搬送装置と、
    原稿を明照するための光源と、原稿像をライン毎の走査
    により電気信号に変換する一次元の光電変換素子と、こ
    の出力をデジタル信号に変換するA/D変換器とを備
    え、原稿走査開始以前は一定の基準電圧をA/D変換器
    の変換基準入力に与え、原稿走査開始後、所定位置より
    光電変換素子で検出した地肌部の白出力を変換基準入力
    に切り換えて地肌部を除去した原稿像をデジタル値で出
    力する原稿読み取り装置において、 原稿走査開始後から所定位置までのA/D変換器に与え
    る変換基準入力レベルを複数段切り換え可能な入力レベ
    ル切り換え手段を備えたことを特徴とする原稿読み取り
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、前記所定値と
    は、原稿先端部より3mmまでの距離であることを特徴
    とする原稿読み取り装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載において、前記入力レベル
    切り換え手段は、操作部の入力手段で構成されることを
    特徴とする原稿読み取り装置。
JP08773796A 1996-03-14 1996-03-14 原稿読み取り装置 Expired - Lifetime JP3500002B2 (ja)

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