JP3497403B2 - 乗用型田植機の昇降制御構造 - Google Patents

乗用型田植機の昇降制御構造

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JP3497403B2
JP3497403B2 JP05415399A JP5415399A JP3497403B2 JP 3497403 B2 JP3497403 B2 JP 3497403B2 JP 05415399 A JP05415399 A JP 05415399A JP 5415399 A JP5415399 A JP 5415399A JP 3497403 B2 JP3497403 B2 JP 3497403B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行機体の後部に
昇降リンク機構を介して苗植付装置を昇降自在に連結
し、前記苗植付装置に、複数の整地フロートをそれら後
部の横軸芯周りで上下揺動自在に装備し、かつ、いずれ
かの整地フロートをセンサフロートに構成し、そのセン
サフロートの揺動姿勢が予め設定された前記苗植付装置
に対する基準姿勢の許容範囲内に復帰するように前記苗
植付装置の昇降を制御する自動昇降制御手段を備えた乗
用型田植機の昇降制御構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような乗用型田植機におい
ては、例えば、特開平9‐47115号公報などで開示
されているように、自動昇降制御手段が、複数の整地フ
ロートのうちのセンターフロート(センサフロート)の
揺動姿勢に基づいて、その揺動姿勢が予め設定された基
準姿勢の許容範囲内に復帰するように苗植付装置の昇降
を制御することにより、植え付け作業時における苗植付
装置の対地高さを設定高さに維持できるようにして、苗
植付装置による所望の植え付け深さでの苗の植え付けを
安定して行えるようにしたものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、通常の乗用
型田植機において、走行機体と苗植付装置とを連結する
昇降リンク機構は、走行機体に対して苗植付装置が一定
姿勢で昇降するように平行四連リンク型式に構成されて
おり、又、予め設定された基準姿勢とは、苗植付装置に
対するセンサフロートの揺動姿勢であることから、例え
ば、走行機体が傾斜のきつい畦斜面を登坂する一方で苗
植付装置は圃場の枕地に苗を植え付ける、といった植え
付け作業終了間際の登坂植え付け作業時などにおいて
は、走行機体と同様に苗植付装置も圃場泥面に対する大
きい前上がり傾斜姿勢となって、センサフロートの基準
姿勢が圃場泥面に対して前上がり方向に大きく変更され
た状態となる。
【0004】そのため、登坂植え付け作業時などにおい
ては、上記従来技術のように、自動昇降制御手段が、単
純にセンサフロートの揺動姿勢が予め設定された基準姿
勢の許容範囲内に復帰するように苗植付装置の昇降を制
御すると、圃場泥面に対して前上がり方向に大きく変更
された状態となる基準姿勢の許容範囲内にセンサフロー
トが復帰するまで苗植付装置を下降させるようになっ
て、圃場泥面に対する各整地フロートの沈下量が大幅に
大きくなることから、各整地フロートによる泥押しが強
くなって既植苗を倒伏させる不都合が生じるようになっ
ていた。
【0005】本発明の目的は、登坂植え付け作業時など
においても好適な苗の植え付けを行える苗植え付け精度
の向上が図られた乗用型田植機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のうちの請求項1記載の発明では、走行機体
の後部に昇降リンク機構を介して苗植付装置を昇降自在
に連結し、前記苗植付装置に、複数の整地フロートをそ
れら後部の横軸芯周りで上下揺動自在に装備し、かつ、
いずれかの整地フロートをセンサフロートに構成し、そ
のセンサフロートの揺動姿勢が予め設定された前記苗植
付装置に対する基準姿勢の許容範囲内に復帰するように
前記苗植付装置の昇降を制御する自動昇降制御手段を備
えた乗用型田植機の昇降制御構造において、前記センサ
フロートの基準姿勢を変更して前記センサフロートの感
知感度を設定する感度設定手段と、前記走行機体又は苗
植付装置の前後方向での傾斜角を検出する傾斜角検出手
段と、この傾斜角検出手段からの検出に基づいて、前記
傾斜角が前上がり方向に大きくなるほど前記センサフロ
ートの基準姿勢を前下がり方向に補正する補正手段とを
備え、前記補正手段が、前記感度設定手段により設定さ
れる感知感度に応じて、その感知感動が敏感側に設定さ
れるほど前記補正手段による補正量が小さくなる状態に
補正量を変更するように構成してある。
【0007】〔作用〕 上記請求項1記載の発明によると、圃場内での通常の植
え付け作業走行時や植え付け作業終了間際の登坂植え付
け作業時において、走行機体が傾斜した圃場耕盤や畦斜
面を走行することなどによって、傾斜角検出手段により
検出される走行機体又は苗植付装置の前後方向での傾斜
角が前上がり方向又は前下がり方向の値になると、補正
手段が、その傾斜角が前上がり方向に大きくなるほどセ
ンサフロートの基準姿勢を前下がり方向に補正する補正
作動を行い、自動昇降制御手段が、センサフロートの揺
動姿勢が補正後の基準姿勢の許容範囲内に復帰するよう
に苗植付装置の昇降を制御する。
【0008】その結果、走行機体及び苗植付装置が前上
がり方向に傾斜する作業状況においては、その傾斜の大
小にかかわらず、圃場泥面に対するセンサフロートの基
準姿勢を略一定に維持することができ、圃場泥面に対す
る各整地フロートの沈下量を略一定量に維持できること
から、圃場泥面に対する各整地フロートの沈下量が大き
くなって各整地フロートによる泥押しが強くなる、とい
った不都合が生じることを回避できる。又逆に、走行機
体及び苗植付装置が前下がり方向に傾斜する作業状況に
おいても、その傾斜の大小にかかわらず、圃場泥面に対
するセンサフロートの基準姿勢を略一定に維持すること
ができ、圃場泥面に対する各整地フロートの沈下量を略
一定量に維持できることから、圃場泥面に対する各整地
フロートの沈下量が小さくなって苗植え付け深さが浅く
なる、といった不都合が生じることを回避できる。つま
り、各整地フロートの泥押し並びに浅植えに起因した苗
倒れを防止できる。
【0009】又、感度設定手段を備えていることによ
り、圃場の泥土が硬い場合には、その硬さに応 じてセン
サフロートの基準姿勢を前上がり方向に変更してセンサ
フロートの感知感度を鈍感側に設定することによって、
泥土が硬いことに起因してセンサフロートが頻繁に揺動
することを抑制でき、その揺動に基づく自動昇降制御手
段の制御作動によって、苗植付装置を硬い圃場泥土の起
伏に応じて適度に昇降させることができ、硬い泥土に対
する強い整地作用を得られることから、泥土の硬い圃場
においても所望の植え付け深さでの好適な苗の植え付け
を行える。逆に、圃場の泥土が柔らかい場合には、その
柔らかさに応じてセンサフロートの基準姿勢を前下がり
方向に変更してセンサフロートの感知感度を敏感側に設
定することによって、泥土が柔らかいことに起因して圃
場泥土の起伏に応じて適度にセンサフロートが揺動しな
くなることを抑制でき、その揺動に基づく自動昇降制御
手段の制御作動によって、苗植付装置を柔らかい圃場泥
土の起伏に応じて適度に昇降させることができ、各整地
フロートによる泥押しが強くなる不都合を回避できるこ
とから、泥土の柔らかい圃場においても所望の植え付け
深さでの好適な苗の植え付けを行える。
【0010】ところで、整地フロートは、路上走行時な
どにおいては走行面から浮上させる必要があることか
ら、前下がり方向での限界姿勢が設定されている。又、
感度設定手段によりセンサフロートの感知感度を敏感側
に設定するほど、センサフロートの基準姿勢が前下がり
方向に変更されるようになる。そのため、センサフロー
トの感知感度にかかわらず補正手段が同じ補正量でセン
サフロートの基準姿勢を補正するように構成すると、セ
ンサフロートの感知感度が敏感側であるほど、走行機体
及び苗植付装置が極端に前上がり方向に傾斜した際に、
補正後のセンサフロートの基準姿勢が整地フロートの前
下がり限界姿勢を超え易くなる。そして、補正手段が、
センサフロートの基準姿勢を整地フロートの前下がり限
界姿勢よりも前下がり側に補正すると、その補正後のセ
ンサフロートの基準姿勢に基づく自動昇降制御手段の制
御作動により苗植付装置が上昇しても、センサフロート
の揺動姿勢が補正後の基準姿勢の許容範囲内に収まるこ
とがないことから、整地フロートが圃場泥面から浮上す
るようになって苗の植え付けが行えなくなる不都合が生
じる。又、この不都合を回避するために補正量を低く抑
えると、センサフロートの感知感度を鈍感側に設定する
ほど傾斜角検出手段からの検出に応じた適切なセンサフ
ロートの基準姿勢の補正が行えなくなって、各整地フロ
ートの泥押し並びに浅植えに起因した苗倒れを防止し難
くなる。
【0011】そこで、上記請求項1記載の発明では、感
知感度の設定によりセンサフロートの基準姿勢が変更さ
れた場合には、補正手段が、その変更後のセンサフロー
トの基準姿勢に基づいて傾斜角検出手段からの検出値に
対する補正量を変更することによって、感度設定手段に
より設定される感知感度に応じたセンサフロートの基準
姿勢の補正を行えるようにしているのであり、これによ
って、感知感度の設定により変更されるセンサフロート
の基準姿勢にかかわらず、苗の植え付けを行えるととも
に、各整地フロートの泥押し並びに浅植えに起因した苗
倒れを防止できる。
【0012】 〔効果〕従って、圃場の泥土硬さに応じた適切な苗の植え付けを
行えるとともに、感度設定手段により設定される感知感
度にかかわらず、植え付け作業中に走行機体及び苗植付
装置が前後方向に傾斜した際に生じる虞のある各整地フ
ロートの泥押し並びに浅植えに起因した苗倒れを効果的
に防止できる、より好適な苗の植え付けを行える苗植え
付け精度の向上が図られた乗用型田植機を提供できるよ
うになった。
【0013】本発明のうちの請求項2記載の発明では、
上記請求項1記載の発明において、前記補正手段が、前
記傾斜角が予め設定された第1設定値以上の前上がり方
向の値になると補正作動を開始するように構成してあ
る。
【0014】〔作用〕 上記請求項2記載の発明によると、植え付け作業終了間
際の登坂植え付け作業時などの ように、走行機体が傾斜
のきつい斜面(例えば畦斜面など)を登坂することなど
によって、傾斜角検出手段により検出される走行機体又
は苗植付装置の前後方向での傾斜角が予め設定された第
1設定値以上の前上がり方向の値になると、補正手段
が、その傾斜角が前上がり方向に大きくなるほどセンサ
フロートの基準姿勢を前下がり方向に補正する補正作動
を開始し、自動昇降制御手段が、センサフロートの揺動
姿勢が補正後の基準姿勢の許容範囲内に復帰するように
苗植付装置の昇降を制御する。
【0015】つまり、登坂植え付け作業時などのよう
に、植え付け作業中に傾斜角検出手段からの検出値が第
1設定値以上の前上がり方向の値になるほど走行機体及
び苗植付装置が前上がり傾斜姿勢になった場合には、そ
れに伴って、圃場泥面に対するセンサフロートの基準姿
勢が走行機体及び苗植付装置と同じ角度で前上がり方向
に大きく変更された状態になることを考慮して、補正手
段が、その変更角に応じた角度でセンサフロートの基準
姿勢を前下がり方向に補正することから、走行機体及び
苗植付装置が前上がり方向に大きく傾斜する作業状況に
おいて、圃場泥面に対するセンサフロートの基準姿勢を
略一定に維持することができ、これによって、自動昇降
制御手段が、センサフロートの揺動姿勢が基準姿勢の許
容範囲内に復帰するように苗植付装置の昇降を制御する
自動昇降制御の実行中は、圃場泥面に対する各整地フロ
ートの沈下量を略一定量に維持できる。
【0016】その結果、登坂植え付け作業時などのよう
に走行機体及び苗植付装置が前上がり方向に大きく傾斜
する作業状況であっても、圃場泥面に対する各整地フロ
ートの沈下量が大幅に大きくなって各整地フロートによ
る泥押しが強くなる、といった不都合が生じることを回
避でき、もって、各整地フロートの泥押しに起因した既
植苗の倒伏を防止できる。
【0017】ちなみに、圃場耕盤の傾斜や起伏によって
傾斜角検出手段からの検出値が小さい範囲で頻繁に変化
するようになる圃場内での通常の植え付け作業走行時に
おいても、傾斜角検出手段からの検出に基づいて補正手
段がセンサフロートの基準姿勢を補正するように構成す
ると、所望の植え付け深さでの苗の植え付けを、圃場耕
盤の傾斜や起伏を考慮したより精度の高い状態でより安
定して行えるようになる反面、その分、制御構成が複雑
化する不都合が生じるようになる。そこで、上記請求項
2記載の発明では、傾斜角検出手段からの検出値が第1
設定値以上の前上がり方向の値にならない場合には補正
手段がセンサフロートの基準姿勢を補正しないように構
成しているのであり、これによって、制御構成の複雑化
を防止できる。
【0018】 〔効果〕従って、制御構成の複雑化を防止しながらも、登坂植え
付け作業時などのように植え付け作業中に走行機体及び
苗植付装置が前上がり方向に大きく傾斜した際に生じる
整地フロートの強い泥押しに起因した苗倒れを防止でき
る、好適な苗の植え付けを行える苗植え付け精度の向上
が図られた乗用型田植機を提供できるようになった。
【0019】本発明のうちの請求項3記載の発明では、
上記請求項1又は2記載の発明において、前記補正手段
が、前記センサフロートの基準姿勢を前記整地フロート
の前下がり限界姿勢よりも前下がり側に補正しないよう
に構成してある。
【0020】〔作用〕 上記請求項3記載の発明によると、走行機体及び苗植付
装置が極端に前上がり方向に傾斜した際に、補正手段
が、センサフロートの基準姿勢を整地フロートの前下が
り限界姿勢よりも前下がり側に補正しないように構成し
ているのであり、これによって、走行機体及び苗植付装
置が極端に前上がり方向に傾斜する作業状況であっても
苗の植え付けを行える。
【0021】 〔効果〕従って、走行機体及び苗植付装置が極端に前上がり方向
に傾斜する作業状況であっても苗の植え付けを行える、
より好適な苗の植え付けを行える苗植え付け精度の向上
が図られた乗用型田植機を提供できるようになった。
【0022】本発明のうちの請求項4記載の発明では、
上記請求項1又は2記載の発明において、前記補正手段
が、前記傾斜角が予め設定された境界値以上の前上がり
方向の値になると補正値を最大にするように構成してあ
る。
【0023】〔作用〕 上記請求項4記載の発明によると、傾斜角検出手段から
の検出値が、それに基づく補正後のセンサフロートの基
準姿勢が整地フロートの前下がり限界姿勢を超えるよう
になる境界値以上の前上がり方向の値である場合には、
補正手段が、そのときの補正値を、補正後のセンサフロ
ートの基準姿勢が整地フロートの前下がり限界姿勢を超
えない最大値にするのであり、これによって、走行機体
及び苗植付装置が極端に前上がり方向に傾斜する作業状
況であっても苗の植え付けを行える。
【0024】 〔効果〕従って、走行機体及び苗植付装置が極端に前上がり方向
に傾斜する作業状況であっても苗の植え付けを行える、
より好適な苗の植え付けを行える苗植え付け精度の向上
が図られた乗用型田植機を提供できるようになった。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0026】図1には乗用型田植機の全体側面が示され
ており、この田植機は、乗用型に構成された走行機体1
の後部に昇降リンク機構2を介して苗植付装置3を昇降
自在に連結することによって構成されている。ちなみ
に、図1に示す符号4は、走行機体1の後部に搭載され
た施肥装置である。走行機体1の前部にはエンジン5が
搭載されており、エンジン5からの動力が変速装置6な
どを経由して、左右一対の前輪7と後輪8、苗植付装置
3、及び、施肥装置4へ伝達されるようになっている。
【0027】昇降リンク機構2は、油圧シリンダ2Aの
伸縮作動で昇降揺動する平行四連リンク型式に構成され
ている。この構成から、苗植付装置3は走行機体1に対
して一定姿勢で昇降するようになっている。
【0028】図1及び図2に示すように、苗植付装置3
は、角パイプ状に形成された左右向きの支持フレーム
9、支持フレーム9の左右中央に配備されたフィードケ
ース10、支持フレーム9から後方に向けて延設された
複数の植付伝動ケース11、各植付伝動ケース11の後
部左右両横側に軸支されたロータリ式の植付機構12、
各植付機構12に対して左右方向に一定ストロークで往
復移動する苗載台13、及び、各植付機構12による苗
植え付け箇所に対して前もって整地作用を施す複数の整
地フロート14、などによって構成されている。
【0029】図2〜4に示すように、各植付伝動ケース
11の前下部には、各植付伝動ケース11に亘るように
横架された丸パイプ材からなる植付深さ調節軸15がそ
の軸芯P1周りで回動自在となるように支持されてい
る。植付深さ調節軸15から後方に向けて複数の支持ア
ーム16が延設されており、各支持アーム16の遊端
に、対応する整地フロート14が、それらの後部に設定
された横軸芯P2周りで上下揺動自在となるように支持
されている。植付深さ調節軸15から前方に向けて植付
深さ調節レバー17が延設されている。植付深さ調節レ
バー17は、支持フレーム9からフィードケース10に
亘って立設された板状フレーム18に形成したガイド孔
18Aで操作案内されるとともに、ガイド孔18Aに備
えられたいずれかの係止溝18aとの係合で所望の操作
位置に固定できるようになっている。この構成から、植
付深さ調節レバー17の操作位置を変更することによ
り、各植付機構12に対する各整地フロート14の高さ
位置を一体的に変更することができ、それによって、植
え付け作動時における各植付機構12の圃場に対する突
入量を一体的に調節できることから、各植付機構12の
苗植え付け深さを所望の植え付け深さに調節できるよう
になっている。
【0030】図1及び図5に示すように、走行機体1に
おいて、その運転座席19の右側方箇所には揺動操作式
の植付クラッチレバー20が配備されている。植付クラ
ッチレバー20の揺動支点には、その操作位置を検出す
る回転式のポテンショメータからなるレバーセンサSa
が装備されている。レバーセンサSaは、その検出を走
行機体1に搭載されたマイクロコンピュータからなる制
御装置21へ出力するようになっている。制御装置21
は、レバーセンサSaの検出に基づいて、油圧シリンダ
2Aに対する作動油の流動状態を切り換える電磁制御弁
22の切り換え操作、又は、植え付け伝動系に介装され
た植付クラッチ23の伝動状態を切り換えるクラッチモ
ータ24の駆動操作を行うことによって、苗植付装置3
の昇降及び作動を制御するようになっている。
【0031】レバーセンサSaからの検出に基づく制御
装置21の制御作動について詳述すると、制御装置21
は、レバーセンサSaにより植付クラッチレバー20の
「上昇」位置への操作が検出されると、電磁制御弁22
を作動油供給状態に切り換えて油圧シリンダ2Aを短縮
作動させることによって苗植付装置3を上昇させ、レバ
ーセンサSaにより植付クラッチレバー20の「下降」
位置への操作が検出されると、電磁制御弁22を作動油
排出状態に切り換えて油圧シリンダ2Aを伸長作動させ
ることによって苗植付装置3を下降させ、レバーセンサ
Saにより植付クラッチレバー20の「中立」位置への
操作が検出されると、電磁制御弁22を作動油給排停止
状態に切り換えて油圧シリンダ2Aを作動停止させるこ
とによって苗植付装置3を昇降停止させるようになって
いる。又、レバーセンサSaにより植付クラッチレバー
20の「入(植え付け)」位置への操作が検出される
と、植付クラッチ23を伝動入り状態に切り換えるため
のクラッチモータ24の駆動操作を行うことによって苗
植付装置3を作動させ、レバーセンサSaにより植付ク
ラッチレバー20の「入(植え付け)」位置から「切
(植え付け)」位置への操作が検出されると、植付クラ
ッチ23を伝動切り状態に切り換えるためのクラッチモ
ータ24の駆動操作を行うことによって苗植付装置3を
作動停止させるようになっている。一方、レバーセンサ
Saにより植付クラッチレバー20の「自動」位置への
操作が検出されると、ステアリングホイール25の右下
部に配備された中立復帰型の操作レバー26の上昇揺動
操作を検出する第1スイッチS1、又は、その操作レバ
ー26の下降揺動操作を検出する第2スイッチS2の検
出に基づいて、苗植付装置3の昇降及び作動を制御する
ようになっている。
【0032】第1スイッチS1又は第2スイッチS2か
らの検出に基づく制御装置21の制御作動について詳述
すると、制御装置21は、第1スイッチS1により操作
レバー26の上昇揺動操作が検出されると、植付クラッ
チ23を伝動切り状態に切り換えるためのクラッチモー
タ24の駆動操作を行うことによって苗植付装置3を作
動停止させた後、電磁制御弁22を作動油供給状態に切
り換えて油圧シリンダ2Aを短縮作動させることによっ
て苗植付装置3を所定の上限位置まで上昇させるように
なっている。一方、苗植付装置3が圃場泥面から浮上し
ている状態で第2スイッチS2により操作レバー26の
下降揺動操作が検出されると、電磁制御弁22を作動油
排出状態に切り換えて油圧シリンダ2Aを伸長作動させ
ることによって苗植付装置3を予め設定された目標対地
高さ(植え付け作業高さ)まで下降させるようになって
いる。又、苗植付装置3が予め設定された目標対地高さ
まで下降している状態で第2スイッチS2により操作レ
バー26の下降揺動操作が検出されると、植付クラッチ
23を伝動入り状態に切り換えるためのクラッチモータ
24の駆動操作を行うことによって苗植付装置3を作動
させるようになっている。
【0033】つまり、制御装置21には、植付クラッチ
レバー20又は操作レバー26の操作に基づいて苗植付
装置3の昇降及び作動を制御する手動制御手段21Aが
制御プログラムとして備えられている。
【0034】図3〜5に示すように、苗植付装置3に装
備された複数の整地フロート14のうち、左右中央に配
置された整地フロート14は、その整地フロート14を
下降揺動付勢する第1付勢バネ27Aと第2付勢バネ2
7Bとを備えた連係リンク機構27を介して、その整地
フロート14の植え付け作業時の走行に伴う横軸芯P2
周りでの上下揺動角度θを検出して制御装置21へ出力
する回転式のポテンショメータからなるフロートセンサ
Sbに連係されており、これによって、植え付け作業時
における圃場耕盤や圃場泥面の起伏に起因した苗植付装
置3に対する圃場泥面高さの変化を検出するセンサフロ
ート14Sとして機能するようになっている。一方、制
御装置21には、フロートセンサSbの検出に基づい
て、センサフロート14Sの揺動姿勢が予め設定された
苗植付装置3に対する基準姿勢の許容範囲内(不感帯幅
内)に復帰するように苗植付装置3の昇降を制御する自
動昇降制御手段21Bが制御プログラムとして備えられ
ている。
【0035】自動昇降制御手段21Bの制御作動は、植
付クラッチレバー20が「自動」位置に操作され、操作
レバー26の下降揺動操作により、苗植付装置3の予め
設定された目標対地高さ(植え付け作業高さ)への下降
が開始されるのに伴って実行されるようになっている。
【0036】センサフロート14Sの基準姿勢は、ダイ
ヤル式の設定器30の操作で、その基準姿勢に対応する
フロートセンサSbの基準値を変更することによって所
望の姿勢に設定変更できるようになっており、又、その
基準姿勢の設定変更に応じた自動昇降制御手段21Bの
制御作動によってセンサフロート14Sの接地圧が変更
されることから、センサフロート14Sの感知感度を調
節できるようになっている。つまり、設定器30は、セ
ンサフロート14Sの感知感度を調節する感度設定手段
である。
【0037】センサフロート14Sの感知感度は圃場泥
土の硬さに応じて調節されるものである。例えば、圃場
の泥土が硬い場合には、その硬さに応じてセンサフロー
ト14Sの基準姿勢を前上がり方向に変更するようにす
ると、センサフロート14Sの接地圧を高めることがで
きてセンサフロート14Sの感知感度を鈍感側に調節す
ることができるのであり、これによって、泥土の硬さに
応じた強い整地作用を得られるようになることから、泥
土の硬い圃場においても所望の植え付け深さでの好適な
苗の植え付けを行えるようになる。逆に、圃場の泥土が
柔らかい場合には、その柔らかさに応じてセンサフロー
ト14Sの基準姿勢を前下がり方向に変更するようにす
ると、センサフロート14Sの接地圧を弱めることがで
きてセンサフロート14Sの感知感度を敏感側に調節す
ることができるのであり、これによって、泥土が柔らか
いことに起因して圃場泥土の起伏に応じて適度にセンサ
フロート14Sが揺動しなくなることを抑制でき、その
揺動に基づく自動昇降制御手段21Bの制御作動によ
り、苗植付装置3を柔らかい圃場泥土の起伏に応じて適
度に昇降させることができて各整地フロート14による
泥押しが強くなる不都合を回避できることから、泥土の
柔らかい圃場においても所望の植え付け深さでの好適な
苗の植え付けを行えるようになる。
【0038】フロートセンサSbは、左右向きで上下一
対の揺動リンク29を介して平行四連リンク機構を形成
する状態で板状フレーム18に連結されたブラケット3
1に支持されるとともに、上側の揺動リンク29が連係
ロッド32を介して植付深さ調節レバー17に連動連係
されており、これによって、植付深さ調節レバー17の
操作により、植付機構12に対する整地フロート14の
高さ位置を変更して苗植え付け深さを変更するのに伴っ
て、その高さ位置が整地フロート14と同様に変更され
て、整地フロート14の揺動支点である横軸芯P2に対
する高さ位置が一定に維持されるようになっている。つ
まり、フロートセンサSbは、その検出姿勢が、植え付
け深さ調節にかかわらず一定に維持されるようになって
いる。
【0039】フロートセンサSbの検出に基づく自動昇
降制御手段21Bの制御作動について詳述すると、自動
昇降制御手段21Bは、植え付け作業時において、例え
ば、図6に示すように、圃場耕盤の沈下や圃場泥面の隆
起などによって苗植付装置3に対する圃場泥面高さが高
くなる(HoからHaに変化する)作業状況では、それ
に伴って、センサフロート14Sの揺動姿勢が予め設定
された基準姿勢の許容範囲内に位置する状態〔図6の
(イ)参照〕から前上がり方向に上昇揺動し〔図6の
(ロ)参照〕、その上昇揺動をフロートセンサSbが検
出するようになることから、そのフロートセンサSbの
検出に基づいて、センサフロート14Sの揺動姿勢が予
め設定された基準姿勢の許容範囲内に復帰するように苗
植付装置3を上昇させることによって、植え付け作業時
における苗植付装置3の対地高さを目標対地高さに維持
するようになっている〔図6の(ハ)参照〕。逆に、例
えば、図7に示すように、圃場耕盤の隆起や圃場泥面の
沈下などによって苗植付装置3に対する圃場泥面高さが
低くなる(HoからHbに変化する)作業状況では、そ
れに伴って、センサフロート14Sの揺動姿勢が予め設
定された基準姿勢の許容範囲内に位置する状態〔図7の
(イ)参照〕から前下がり方向に下降揺動し〔図7の
(ロ)参照〕、その下降揺動をフロートセンサSbが検
出するようになることから、そのフロートセンサSbの
検出に基づいて、センサフロート14Sの揺動姿勢が予
め設定された基準姿勢の許容範囲内に復帰するように苗
植付装置3を下降させることによって、植え付け作業時
における苗植付装置3の対地高さを目標対地高さに維持
するようになっている〔図7の(ハ)参照〕。つまり、
このフロートセンサSbの検出に基づく自動昇降制御手
段21Bの制御作動によって、苗植付装置3による所望
の植え付け深さでの苗の植え付けを安定して行えるよう
になっている。
【0040】ところで、前述のように、走行機体1と苗
植付装置3とを連結する昇降リンク機構2は、走行機体
1に対して苗植付装置3を一定姿勢で昇降させる平行四
連リンク型式に構成されており、又、予め設定される基
準姿勢は、苗植付装置3に対するセンサフロート14S
の揺動姿勢であることから、図8に示すように、走行機
体1が傾斜のきつい畦斜面を登坂する一方で苗植付装置
3は圃場の枕地に苗を植え付ける、といった植え付け作
業終了間際の登坂植え付け作業時などにおいては、走行
機体1と同様に苗植付装置3も圃場泥面に対する大きい
前上がり傾斜姿勢となって、センサフロート14Sの基
準姿勢が圃場泥面に対して前上がり方向に大きく変更さ
れた状態となる。
【0041】そのため、登坂植え付け作業時などにおい
ては、自動昇降制御手段21Bが、単純にセンサフロー
ト14Sの揺動姿勢が予め設定された基準姿勢の許容範
囲内に復帰するように苗植付装置3の昇降を制御する
と、圃場泥面に対して前上がり方向に大きく変更された
状態となる基準姿勢の許容範囲内にセンサフロート14
Sが復帰するまで苗植付装置3を下降させるようになっ
て、図8の(イ)に示すように、圃場泥面に対する各整
地フロート14の沈下量が大幅に大きくなることから、
各整地フロート14による泥押しが強くなって既植苗を
倒伏させる不都合が生じるようになる。
【0042】そこで、図1、図5、図8及び図9に示す
ように、走行機体1には、その前後方向での傾斜角を検
出する傾斜角検出手段としての傾斜センサScが装備さ
れ、又、制御装置21には、傾斜センサScからの検出
に基づいて、走行機体1の前後方向での傾斜角が予め設
定された第1設定値a(通常の植え付け作業走行時にお
ける走行機体1の前後方向での傾斜角の一般的な最大値
よりも大きい値で例えば5度)以上の前上がり方向の値
になると、その傾斜角が前上がり方向に大きくなるほど
センサフロート14Sの基準姿勢(フロートセンサSb
の基準値)を前下がり方向に補正する補正作動を開始
し、かつ、その傾斜角が予め設定された第2設定値(第
1設定値aよりも小さい値で例えば3度)よりも前上が
り方向で小さい値になると補正作動を終了するように構
成された補正手段21Cが制御プログラムとして備えら
れている。
【0043】この構成により、植え付け作業終了間際の
登坂植え付け作業時などのように傾斜センサScにより
検出される走行機体1の前後方向での傾斜角が第1設定
値a以上の前上がり方向の値になる場合には、それに伴
って、圃場泥面に対するセンサフロート14Sの基準姿
勢が走行機体1と同じ角度で前上がり方向に大きく変更
された状態になることを考慮して、補正手段21Cが、
その変更角に応じた角度でセンサフロート14Sの基準
姿勢を前下がり方向に補正するようになることから、走
行機体1が前上がり方向に大きく傾斜する作業状況であ
るにもかかわらず、圃場泥面に対するセンサフロート1
4Sの基準姿勢を略一定に維持することができ、その基
準姿勢に基づく自動昇降制御手段21Bの制御作動によ
って、圃場泥面に対する各整地フロート14の沈下量を
略一定量に維持することができるようになり、もって、
図8の(ロ)に示すように、苗植付装置3の対地高さを
目標高さ位置に維持できるようになる。
【0044】従って、登坂植え付け作業時などのように
走行機体1が前上がり方向に大きく傾斜する作業状況で
あっても、圃場泥面に対する各整地フロート14の沈下
量が大幅に大きくなって各整地フロート14による泥押
しが強くなる、といった不都合が生じることを回避でき
るようになり、もって、各整地フロート14の泥押しに
起因した既植苗の倒伏を防止することができるのであ
る。
【0045】又、補正手段21Cが補正作動を開始する
第1設定値aを補正作動を終了する第2設定値bよりも
大きい値に設定してヒステリシスを設けるようにしてい
ることから、補正手段21Cによる補正作動の安定性の
向上を図れるようになっている。
【0046】ところで、各整地フロート14は、路上走
行時などにおいては走行面から浮上させる必要があるこ
とから、図外の規制機構によって所定値(例えば8度)
より大きく前下がり方向に下降揺動しないように前下が
り方向での限界姿勢(限界値)cが設定されている。そ
のため、走行機体1が極端に前上がり方向に傾斜した際
に、補正手段21Cが、補正後のセンサフロート14S
の基準姿勢が整地フロート14の前下がり限界姿勢cよ
りも前下がり側(例えば9度の前下がり姿勢)になるよ
うにセンサフロート14Sの基準姿勢を補正すると、そ
の補正後のセンサフロート14Sの基準姿勢に基づく自
動昇降制御手段21Bの制御作動によって苗植付装置3
が上昇しても、センサフロート14Sの揺動姿勢が補正
後の基準姿勢の許容範囲内に収まることがないことか
ら、各整地フロート14が圃場泥面から浮上するように
なって苗の植え付けが行えなくなる不都合が生じるよう
になる。
【0047】そこで、図9に示すように、傾斜センサS
cにより検出される傾斜角には、それに基づく補正後の
センサフロート14Sの基準姿勢が整地フロート14の
前下がり限界姿勢cを超えないようにするための境界値
dが設定されており、補正手段21Cは、傾斜センサS
cからの検出値が境界値d以上の前上がり方向の値であ
る場合には、そのときの補正値を、補正後のセンサフロ
ート14Sの基準姿勢が整地フロート14の前下がり限
界姿勢cを超えない最大値に設定するように構成されて
いる。これによって、走行機体1が極端に前上がり方向
に傾斜する作業状況であっても、補正後のセンサフロー
ト14Sの基準姿勢に基づく自動昇降制御手段21Bの
制御作動において各整地フロート14が圃場泥面から浮
上するようになることを防止できて、苗の植え付けを良
好に行えるようになる。
【0048】又、図9に示すように、補正手段21C
は、設定器30により設定される感知感度に応じて補正
量を変更するように構成されている。これは、前述のよ
うに、センサフロート14Sの感知感度の調節がセンサ
フロート14Sの基準姿勢(フロートセンサSbの基準
値)の変更によって行われ、敏感側に調節するほど、セ
ンサフロート14Sの基準姿勢が前下がり方向に変更さ
れるようになるからであり、この構成によって、図9に
おいて破線で示すように、センサフロート14Sの感知
感度にかかわらず、補正手段21Cが同じ補正量でセン
サフロート14Sの基準姿勢を補正するように構成した
場合に生じる、センサフロート14Sの感知感度が敏感
側であるほど、傾斜センサScからの検出値が境界値d
よりも小さい前上がり方向の値でありながら、補正後の
センサフロート14Sの基準姿勢が整地フロート14の
前下がり限界姿勢cを超えるようになり、それに基づく
自動昇降制御手段21Bの制御作動によって整地フロー
ト14が圃場泥面から浮上して苗の植え付けが行えなく
なる、といった不都合を回避しながら、設定器30によ
り設定される感知感度に応じたセンサフロート14Sの
基準姿勢の補正を行うことができるのであり、これによ
って、感知感度の設定により変更されるセンサフロート
14Sの基準姿勢にかかわらず、苗の植え付けを良好に
行えるとともに、各整地フロート14の泥押し並びに浅
植えに起因した苗倒れを防止することができるのであ
る。
【0049】〔別実施形態〕以下、本発明の別実施形態
を列記する。 (1) 乗用型田植機としては、4条植え用、5条植え
用、6条植え用、あるいは8条植え用などに構成された
ものであってもよい。 (2) 左右中央の整地フロート14以外の整地フロー
ト14をセンサフロート14Sに構成するようにしても
よい。 (3) 傾斜角検出手段Scとしては、苗植付装置3の
前後方向での傾斜角を検出するように苗植付装置3に装
備されたものであってもよい。 (4) いずれかの整地フロート14の前端部(揺動端
部)を、苗植付装置3昇降用の油圧シリンダ2Aに対す
る作動油の流動状態を切り換える制御弁に連係ワイヤを
介して連係することによって、その整地フロート14を
センサフロート14Sに構成し、かつ、その連係ワイヤ
及び制御弁などから機械式の自動昇降制御手段21Bを
構成するようにしてもよい。この場合、補正手段21C
は、走行機体1又は苗植付装置3の前後方向での傾斜角
を検出する傾斜角検出手段Scの検出に基づいて、前記
連係ワイヤのアウタワイヤにおけるセンサフロート側の
端部のセンサフロート14Sに対する位置調節を行うこ
とによって、センサフロート14Sの基準姿勢を補正す
るように構成すればよい。 (5) 第1設定値a、第2設定値b、整地フロート1
4の前下がり限界姿勢c、境界値d、及び、最大値の各
値は種々の変更が可能なものである。 (6) 図10に示すように、補正手段21Cとして
は、傾斜角検出手段Scの検出に基づいて走行機体1又
は苗植付装置3が前上がり傾斜姿勢であることを検知し
た場合に補正作動を行うように構成されたものであって
もよい。このように補正手段21Cを構成すると、図1
1に示すように、圃場内での通常の植え付け作業走行時
に走行機体1又は苗植付装置3が前上がり方向に傾斜す
る作業状況においては、その傾斜の大小にかかわらず、
それに起因して各整地フロート14の泥押しが強くなっ
て既植苗が倒伏する不都合を回避できるようになる。 (7) 図12に示すように、補正手段21Cとして
は、傾斜角検出手段Scの検出に基づいて走行機体1又
は苗植付装置3が前上がり傾斜姿勢又は前下がり傾斜姿
勢であることを検知した場合に補正作動を行うように構
成されたものであってもよい。このように補正手段21
Cを構成すると、図11に示すように、圃場内での通常
の植え付け作業走行時に走行機体1又は苗植付装置3が
前上がり方向に傾斜する作業状況においては、その傾斜
の大小にかかわらず、それに起因して各整地フロート1
4の泥押しが強くなって既植苗が倒伏する不都合を回避
でき、又逆に、図13に示すように、圃場内での通常の
植え付け作業走行時に走行機体1又は苗植付装置3が前
下がり方向に傾斜する作業状況においては、その傾斜の
大小にかかわらず、それに起因して苗植え付け深さが浅
くなって既植苗が倒伏する不都合を回避できるようにな
る。(8) 感度設定手段30により設定される感度設定に
応じて第1設定値a及び第2設定値bを変更するように
構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用型田植機の全体側面図
【図2】整地フロートの配置を示す平面図
【図3】センサフロートの構成を示す側面図
【図4】フロートセンサの支持構造を示す斜視図
【図5】制御構成を示すブロック図
【図6】自動昇降制御手段による苗植付装置の上昇制御
状態を示す乗用型田植機の概略側面図
【図7】自動昇降制御手段による苗植付装置の下降制御
状態を示す乗用型田植機の概略側面図
【図8】登坂植え付け作業状態を示す乗用型田植機の概
略側面図
【図9】傾斜角検出手段からの検出値とセンサフロート
の基準姿勢との関係を示すグラフ
【図10】別実施形態(6)での傾斜角検出手段からの
検出値とセンサフロートの基準姿勢との関係を示すグラ
【図11】別実施形態(6)及び(7)での自動昇降制
御手段による苗植付装置の上昇制御状態を示す乗用型田
植機の概略側面図
【図12】別実施形態(7)での傾斜角検出手段からの
検出値とセンサフロートの基準姿勢との関係を示すグラ
【図13】別実施形態(7)での自動昇降制御手段によ
る苗植付装置の下降制御状態を示す乗用型田植機の概略
側面
【符号の説明】
1 走行機体 2 昇降リンク機構 3 苗植付装置 14 整地フロート 14S センサフロート 21B 自動昇降制御手段 21C 補正手段 30 感度設定手段 P2 横軸芯 Sc 傾斜角検出手段 a 第1設定 c 前下がり限界姿勢 d 境界値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01C 11/02 A01B 63/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機体の後部に昇降リンク機構を介し
    て苗植付装置を昇降自在に連結し、前記苗植付装置に、
    複数の整地フロートをそれら後部の横軸芯周りで上下揺
    動自在に装備し、かつ、いずれかの整地フロートをセン
    サフロートに構成し、そのセンサフロートの揺動姿勢が
    予め設定された前記苗植付装置に対する基準姿勢の許容
    範囲内に復帰するように前記苗植付装置の昇降を制御す
    る自動昇降制御手段を備えた乗用型田植機の昇降制御構
    造であって、前記センサフロートの基準姿勢を変更して前記センサフ
    ロートの感知感度を設定する感度設定手段と、前記走行
    機体又は苗植付装置の前後方向での傾斜角を検出する傾
    斜角検出手段と、この傾斜角検出手段からの検出に基づ
    いて、前記傾斜角が前上がり方向に大きくなるほど前記
    センサフロートの基準姿勢を前下がり方向に補正する補
    正手段とを備え、前記補正手段が、前記感度設定手段に
    より設定される感知感度に応じて、その感知感動が敏感
    側に設定されるほど前記補正手段による補正量が小さく
    なる状態に補正量を変更するように構成してある 乗用型
    田植機の昇降制御構造。
  2. 【請求項2】 前記補正手段が、前記傾斜角が予め設定
    された第1設定値以上の前上がり方向の値になると補正
    作動を開始するように構成してある請求項1に記載の
    用型田植機の昇降制御構造。
  3. 【請求項3】 前記補正手段が、前記センサフロートの
    基準姿勢を前記整地フロートの前下がり限界姿勢よりも
    前下がり側に補正しないように構成してある請求項1又
    は2に記載の乗用型田植機の昇降制御構造。
  4. 【請求項4】 前記補正手段が、前記傾斜角が予め設定
    された境界値以上の前上がり方向の値になると補正値を
    最大にするように構成してある請求項1又は2に記載の
    乗用型田植機の昇降制御構造。
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