JP3356942B2 - 水田作業機の昇降制御装置 - Google Patents

水田作業機の昇降制御装置

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JP3356942B2 JP30426896A JP30426896A JP3356942B2 JP 3356942 B2 JP3356942 B2 JP 3356942B2 JP 30426896 A JP30426896 A JP 30426896A JP 30426896 A JP30426896 A JP 30426896A JP 3356942 B2 JP3356942 B2 JP 3356942B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行機体に対して
対地作業装置を昇降自在に支持し、この対地作業装置に
対して横向き姿勢の軸芯周りで揺動自在、かつ、その前
部を付勢手段で下方に押し下げる状態で接地フロートを
備え、この接地フロートの揺動姿勢を計測するセンサか
らのフィードバック信号と、この接地フロートの目標姿
勢を設定する設定器からの設定信号とが合致する方向に
対地作業装置の昇降を行うよう制御動作を設定した水田
作業機の昇降制御装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】上記構成の水田作業機の昇降制御装置と
して乗用型の田植機に備えられるものを例に挙げると、
この昇降制御装置では圃場面に対する苗の移植深さを維
持する目的から接地フロートを目標姿勢に維持する方向
に苗植付装置の昇降制御を行うよう制御動作が設定され
るものであり、又、苗植付装置の圃場面に対する追従性
を向上させる目的から接地フロートの目標姿勢を自動的
に変更するものも提案されていた(例えば、特開平8‐
228534号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、田植機で苗の
移植を終了する際の作業形態を考えるに、苗の移植の終
了時には苗の移植を行い乍ら機体を畦に接近させ、図9
に示す如く、走行機体3が畦Dに上り終える直前まで苗
の移植を継続する作業形態となっている。このような作
業形態を採用する理由は畦Dの近傍位置まで苗の移植を
行う目的からであるが、同図に示す如く作業を終了する
直前には走行機体3が前上がりの傾斜姿勢となるので対
地作業装置としての苗植付装置Aも前上がり姿勢になる
結果、苗の植付深さが深くなり過ぎるばかりで無く、接
地フロート18の後端が圃場面Sに沈み込んで圃場面S
に溝を作り、この溝に流れ込む泥の流れによって移植苗
の姿勢を乱すという不都合も発生していた。
【0004】この不都合は、走行機体3と苗植付装置A
とが一体的に傾斜することだけが原因でなく、苗植付装
置Aの昇降制御が苗植付装置Aと圃場面Sとが略平行姿
勢にある状態で行われるよう想定されていることも原因
として作用している。つまり、前述のように走行機体3
の傾斜と共に苗植付装置Aが圃場面Sに対して傾斜した
場合には圃場面Sから接地フロート18の後端を持ち上
げる方向に強い力が作用して接地フロート18が目標姿
勢を基準に前下姿勢となる。このように接地フロート1
8が前下がり姿勢に達すると制御装置(図示せず)は接
地フロート18を前上がり方向に姿勢変更を行うべく苗
植付装置Aを下降させる制御を行うものとなるが、苗植
付装置Aそのものが傾斜しているので苗植付装置Aを下
降させても接地フロート18が前上がり方向に姿勢変化
するものでなく下降制御を継続することとなり却って接
地フロート18の後端の沈み込みで溝を深くする現象に
も繋がっていたのである。
【0005】本発明の目的は、走行機体が前上がりの傾
斜姿勢に達した場合でも、対地作業装置を圃場面に対し
て適正に追従させて昇降することで、圃場面に対して適
正な作業を継続し得る昇降制御装置を合理的に構成する
点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴(請
求項1)は冒頭に記したように、走行機体に昇降自在に
支持した対地作業装置に対して揺動自在、かつ、その前
部を付勢手段で下方に押し下げる状態で接地フロートを
備え、この接地フロートの揺動姿勢を計測するセンサか
らのフィードバック信号と、この接地フロートの目標姿
勢を設定する設定器からの設定信号とが合致する方向に
対地作業装置の昇降を行うよう制御動作を設定した水田
作業機の昇降制御装置において、前記設定器による設定
信号域に対応する接地フロートの最大の前下がり目標姿
勢を越えて、該接地フロートの目標姿勢を前下がり側に
変位させる目標信号を発生させる補助設定手段を備えて
いる点にあり、その作用は次の通りである。
【0007】本発明の第2の特徴(請求項2)は請求項
1において、前記走行機体の前後傾斜を計測する傾斜セ
ンサを備えると共に、この傾斜センサで走行機体の前上
がり方向への傾斜角度が予め設定された値を越えたこと
が検出された際に前記設定器による設定信号に代えて前
記補助設定手段からの設定信号を入力する自動切換手段
を備えている点にあり、その作用は次の通りである。
【0008】本発明の第3の特徴(請求項3)は請求項
1において、人為操作によって前記設定器による設定信
号に代えて前記補助設定手段からの設定信号を入力する
人為切換手段を備えている点にあり、その作用は次の通
りである。
【0009】〔作用〕 上記第1の特徴によると、走行機体が畦に上る場合に該
走行機体の前部が前上がり姿勢に達した際に補助設定手
段によって目標信号を発生させることで制御目標が設定
器の最大の前下がり目標域を越えて前下がり側に変更さ
れ、この目標姿勢が接地フロートを圃場面に沿わせる姿
勢なので、対地作業装置を下降させる制御を停止させる
と共に、接地フロートの後端で圃場面に溝を形成するこ
ともない。
【0010】又、この特徴を田植機に適用した例を挙げ
ると図8に示す如く、走行機体3が畦Dを上る際に対地
作業装置としての苗植付装置Aが走行機体3と共に前上
がり姿勢となった場合には、接地フロート18の目標姿
勢が前下がり側に変更させることで接地フロート18の
目標姿勢を圃場面Sに沿う姿勢に設定することが可能と
なり、又、この目標姿勢においては苗植付装置Aを昇降
させる制御が行われず、従来のように苗植付装置Aを下
降させる制御を継続させる如き不都合も発生しないもの
となる。
【0011】上記第2の特徴によると、走行機体が畦に
上る場合に該走行機体の前部が前上がり姿勢に達した際
には傾斜センサからの信号に基づいて自動切換手段が補
助設定手段からの信号を昇降制御装置に入力する結果、
前述と同様に対地作業装置の下降制御が停止し、接地フ
ロートで圃場面に溝を形成することもない。
【0012】上記第3の特徴によると、走行機体が畦に
上る場合に該走行機体の前部が前上がり姿勢に達した際
には作業者が人為切換手段を操作することで補助設定手
段からの信号が昇降制御装置に入力される結果、前述と
同様に対地作業装置の下降制御が停止し、接地フロート
で圃場面に溝を形成することもない。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。 図1に示すように、ステアリン
グ操作される駆動型の前車輪1、及び、駆動型の後車輪
2を備えた走行機体3の前部にエンジン4を搭載すると
共に、この走行機体3の前部にエンジン4からの動力が
伝えられる静油圧式の無段変速装置5、及び、ミッショ
ンケース6を配置し、又、走行機体3の中央部に運転座
席7を配置し、走行機体3の後端部に対しリフトシリン
ダ8で駆動昇降するリンク機構9を介して対地作業装置
としての苗植付装置Aを連結して水田作業機としての乗
用型の田植機を構成する。
【0014】前記運転座席7の右側部に苗植付装置Aの
昇降制御と植付クラッチCの入り切り操作とを行う昇降
レバー10を備え、又、運転座席7の前方位置には前記
無段変速装置5を操作する変速レバー11を備えてい
る。尚、前記植付クラッチCは、前記ミッションケース
6に内蔵され、このミッションケース6から苗植付装置
Aに対して動力を伝える伝動軸12が決まった回転位相
にある場合にのみ切り操作を許容して苗植付装置Aの植
付アーム(後述する)が圃場との接触を回避した姿勢で
動力を遮断するよう構成されている。
【0015】苗植付装置Aはマット状苗Wを載置する苗
載せ台13、前記伝動軸12からの動力が伝えられる伝
動ケース14、この伝動ケース14からチェーンケース
15を介して伝えられる動力で回転するロータリケース
16、このロータリケース16に一対ずつ備えられた植
付アーム17、複数の整地フロート18夫々を備えて8
条植用に構成されている。
【0016】図2に示すように、前記苗植付装置Aに横
向き姿勢の軸芯周りで回動自在に支持された植付深さ調
節軸21から後方に延設した支持アーム22の後端位置
に対して前記複数の整地フロート18のうち左右方向で
の中央位置のもの(接地フロートの一例)を横向き姿勢
の軸芯P周りで苗植付装置Aに対して揺動自在に支持す
ると共に、植付深さ調節軸21から前方に向けて形成し
たリンク部材23に対して整地フロート18の前部を支
持することで該整地フロート18を横向き姿勢の軸芯P
周りでの揺動で、その前部が上下方向に変位自在となる
ように構成してある。
【0017】支持アーム22に対して横向き姿勢の操作
軸24周りで揺動自在にポテンショメータ型のフロート
センサ25を支持し、この操作軸24に備えた操作アー
ム24Aと整地フロート18に固定した固定アーム26
との間に操作ロッド27を備え、植付深さ調節軸21に
固設した部材28とフロートセンサ25本体とに亘って
ロッド29を備えることで植付深さ調節軸21の回動操
作時に操作軸24周りでのフロートセンサ25本体の姿
勢を変更して整地フロート18の苗植付装置Aに対する
揺動姿勢を一定に維持する限りはフロートセンサ25本
体に対する操作アーム24Aの姿勢を維持するよう構成
されている。又、植付深さ調節軸21に固設された調節
アーム30を介して上下方向に揺動操作される部材31
と整地フロート18の前部との間に付勢手段としての圧
縮コイル型のバネ32を介装することで、植付深さ調節
軸21の回動操作時にも整地フロート18の苗植付装置
Aに対する揺動姿勢を一定に維持する限りはバネ32の
付勢力を変化させないように構成されている。尚、この
植付深さ調節軸21を回動操作した場合には植付アーム
17の植付爪先端の作動軌跡と圃場面Sとの上下方向で
の相対距離を変更することで苗の植付深さを調節するも
のとなっている。
【0018】図1、図4に示すように、昇降レバー10
の基端部にはポテンショメータ型の昇降レバーセンサ3
4を備え、運転座席7の前方位置のパネルに36はダイ
ヤル37で操作されるポテンショメータ型の感度設定器
38が配置されている。この感度設定器38は図4に示
す如く、ダイヤル37によって「敏」〜「鈍」との間を
「1」〜「7」の数字で示される操作域に無段階に操作
できるよう構成され、ダイヤルを「敏」の側に操作する
ほど苗植付装置Aの自動昇降制御の感度を高め、ダイヤ
ル37を「鈍」の側に操作するほど苗植付装置Aの自動
昇降制御の感度を低くするものとなっている。
【0019】前記昇降レバー10は後方側に操作するこ
とで苗植付装置Aを上昇させ、前方側に操作することで
苗植付装置Aを下降させるようリフトシリンダ8に対す
る電磁弁39(図4を参照・制御弁の一例)制御するよ
う基本的な制御動作が設定され、又、該昇降レバー10
を前方側の端部に操作した場合には前記整地フロート1
8が接地した状態で、この整地フロート18が前記感度
設定器38の設定値に基づいて予め設定された目標姿勢
を維持するよう苗植付装置Aを昇降することで該苗植付
装置Aが圃場面Sに追従して昇降する自動昇降制御を行
うものとなっている。又、変速レバー11を操作すると
前記無段変速装置5のトラニオン軸(図示せず)を電動
モータ(図示せず)を制御して走行機体3の走行速度の
変更を図るように制御動作が設定されている。
【0020】又、従来からの作業では、図8に示すよう
に、苗の移植の終了時には苗の移植を行い乍ら走行機体
3を畦Dに接近させ、走行機体3が畦Dに上り終える直
前まで苗の移植を継続する作業形態が用いられることも
多く、このような作業時には、作業を終了する直前には
走行機体3が前上がりの傾斜姿勢となるので苗植付装置
Aも前上がり姿勢になることに起因する不都合を解消し
得るように構成されている。つまり、走行機体3に対し
て該機体3の前後方向への傾斜を計測するようアナログ
型の傾斜センサ40を備え、この傾斜センサ40の計測
結果に基づいて、走行機体3が前上がり姿勢に達したこ
とが計測されると後述するように整地フロート18の目
標姿勢を前下がり側に切換えることで、この整地フロー
ト18を圃場面Sに追従する姿勢に維持してフロートセ
ンサ25からの信号に基づいて苗植付装置Aの昇降を行
えるようになっているのである。
【0021】図4に示すように、該田植機の制御系が構
成され、この制御系ではマイクロプロセッサ(図示せ
ず)を備えた制御装置41に対して前記感度設定器38
からの信号、前記昇降レバーセンサ34からの信号、傾
斜センサ40からの信号、及び、前記フロートセンサ2
5からの信号が入力する系が形成されると共に、前記電
磁弁39に対する出力系が形成され、苗植付装置Aの昇
降制御は次のように行われる。
【0022】図5のフローチャートに示すように、まず
傾斜センサ40からの信号を入力すると共に、このセン
サ40からの信号に基づいて走行機体3が前上がり側に
10度以上傾斜したかを判別し、10度以上に達してい
ない場合には感度設定器38からの信号を入力し、この
信号値に基づいて整地フロート18の目標姿勢を設定
し、10度以上に達している場合には予め設定された補
正目標姿勢を設定する(#101〜#105ステッ
プ)。又、この補正目標姿勢を設定するための目標信号
を発生させる制御装置41で請求項1の補助設定手段が
構成され、#102、#105ステップを併せて請求項
2の自動切換手段Eが構成されている。
【0023】感度設定器38の信号に基づいて設定され
る目標姿勢は、感度設定器を「4」に設定した場合に図
3(イ)に示すように、苗植付装置Aを基準にして整地
フロート18が水平となる水平姿勢Hを目標姿勢とし、
「1」に設定した場合には水平姿勢Hを基準にして整地
フロート18が前下がり側に4度程度傾斜した姿勢FD
を目標姿勢とし、「7」に設定した場合には水平姿勢H
を基準にして整地フロート18が前上がり側に4度程度
傾斜した姿勢FUを目標姿勢とすることで、「1」〜
「7」の設定域では角度αの域内で整地フロート18の
目標姿勢を設定し得るものとなっている。又、補正目標
姿勢は図3(ロ)に示すように水平姿勢Hを基準にして
感度設定器38の設定域の角度αを越えて整地フロート
18が前下がり側に7度程度(角度β)傾斜した姿勢G
を目標姿勢とするものである。
【0024】次に、目標姿勢が設定された後にはフロー
トセンサ25からの信号を入力して、この信号が目標姿
勢を基準に形成される不感帯内に存在するかを判別し、
不感帯内に存在する場合には昇降制御を行わず、不感帯
外に存在する場合において、整地フロート18が前上が
り側に変位している場合には上昇制御を行うよう電磁弁
39を上昇位置に操作し、整地フロート18が前下がり
側に変位している場合には下降制御を行うよう電磁弁3
9を下降位置に操作することでフロートセンサ25から
の信号が不感帯内に収まるまで苗植付装置Aの昇降を行
う制御をリセットされるまで継続するものとなっている
(#106〜#111ステップ)。
【0025】つまり、この制御では走行機体3の前上が
り側への傾斜角が10度以下の場合には、整地フロート
18の目標姿勢を感度設定器38からの信号に基づく姿
勢に維持するよう苗植付装置Aの昇降制御を行い、走行
機体3の前上がり側への傾斜角が10度以上の場合に
は、整地フロート18の目標姿勢を感度設定器38から
の信号に代えて、この感度設定器38の設定域を越えた
姿勢となる信号に基づいて前下がり側の7度に設定する
ことで、図8に示す如く、走行機体3が畦Dに上り終え
る直前まで苗の移植を継続する形態の作業時にも、苗植
付装置Aを基準にした整地フロート18の姿勢を前下が
り側に切換えて圃場面Sに沿わせた状態での苗植付装置
Aの昇降制御も可能にするものとなっている。
【0026】尚、制御装置41には感度設定器38、フ
ロートセンサ25、傾斜センサ40夫々からの入力信号
をデジタル化する8ビット程度のA/D変換器(図示せ
ず)を内蔵しており、傾斜センサ40からの信号はA/
D変換器でデジタル化された後、10度に対応するよう
予め設定された数値との比較(減算)によって走行機体
3が前上がり側に10度以上傾斜しているかが判別され
るものとなっている。又、走行機体3の前上がり側への
傾斜角が10度以下の場合には、前述と同様に感度設定
器38からの信号はA/D変換器でデジタル化された制
御目標(目標姿勢)とされると共に、この制御目標の数
値に所定の値を加算した値と、所定の値を減算した値と
の2つの数値で領域の境界を表わし得るよう不感帯が設
定される。又、走行機体3の前上がり側への傾斜角が1
0度以上の場合には、前記水平姿勢Hを基準に前下がり
側の7度に対応して予め設定された数値を制御目標に設
定し、この制御目標の数値に所定の値を加算した値と、
所定の値を減算した値との2つの数値で領域の境界が表
わし得る不感帯が設定されるよう制御目標を設定する制
御動作が設定されている。
【0027】更に、フロートセンサ25からのフィード
バック信号はA/D変換器でデジタル化され、前記不感
帯の領域を表す2つの数値と比較(減算)して、このフ
ィードバック信号が不感帯内に存在するかを判別し、不
感帯内に存在する場合には電磁弁39の制御を行わず、
不感帯外に存在する場合には比較の結果(減算に基づく
大小関係)から昇降方向を判別して、その方向に対応し
た電磁弁39のソレノイドを駆動して苗植付装置Aの昇
降を行うよう制御動作が設定されている。
【0028】このように、本発明では走行機体3が畦D
に上る場合に苗植付作業を継続する際には、走行機体3
が前上がり姿勢に大きく傾斜すると傾斜センサ40から
の信号に基づいて制御装置41が自動的に整地フロート
18の目標姿勢を大きく前下がりとなる姿勢に変更する
ので、苗植付装置Aは圃場面Sに対して傾斜する姿勢と
なるものの、整地フロート18を圃場面Sに略平行とな
る姿勢に維持した状態での昇降制御を可能にするものと
なり、この結果、従来のように苗の植付深さを極端に深
くする現象を解消すると同時に、整地フロート18の後
端を圃場面Sに沈み込ませて溝を形成する等の不都合を
解消するものとなっている。
【0029】〔別実施の形態〕 本発明は上記実施の形態以外に、以下のように構成する
こと可能である。 つまり、この別実施の形態では図6
に示すように、前記実施の形態と傾斜センサ40に代え
て人為的に操作されるスイッチ42(人為操作具の一
例)を備えたものであり、他の構成は前記実施の形態と
変わる所はない(前記実施の形態と同じ機能を有するも
のには実施の形態と共通の番号・符号を附している)。
【0030】又、この別実施の形態においては図7のフ
ローチャートに示すように、まずスイッチ42からの信
号を入力してスイッチ42の状態を判別すると共に、こ
のスイッチ42がON操作されていない場合には感度設
定器からの信号を入力し、この信号値に基づいて整地フ
ロート18の目標姿勢を設定し、スイッチ42がON操
作されている場合には予め設定された補正目標姿勢を設
定し(#201〜#205ステップ)、この後には前記
実施の形態と同様に、フロートセンサ25からの信号を
入力して、この信号が目標姿勢を基準に形成される不感
帯内に存在するかを判別し、不感帯内に存在する場合に
は昇降制御を行わず、不感帯外に存在する場合には上昇
側、下降側の何れに外れているかを判別してフロートセ
ンサ25からの信号が不感帯内に収まるよう電磁弁39
を制御して苗植付装置Aの昇降を行う制御をリセットさ
れるまで継続するものとなっている(#206〜#21
1ステップ)。
【0031】このように別実施の形態では作業者が経験
に基づいた最適なタイミングで目標姿勢を切換得るの圃
場面Sに追従した昇降制御状態を維持しながら苗植付作
業を継続できるものとなっている。
【0032】
【発明の効果】従って、走行機体が前上がりの傾斜姿勢
に達した場合でも、対地作業装置を圃場面に対して追従
した状態で昇降させて適正な作業を行い得る昇降制御装
置が合理的に構成されたのである(請求項1)。又、走
行機体が前上がり姿勢に達した場合には自動的に接地フ
ロートの目標姿勢を切換えることで作業者に煩わしさを
感じさせることがなく(請求項2)、又、走行機体が前
上がり姿勢に達した場合には作業者の経験に基づく最適
なタイミングで接地フロートの目標姿勢を切換え得るも
のとなった(請求項3)。
【図面の簡単な説明】
【図1】田植機の全体側面図
【図2】整地フロートとフロートセンサの配置を示す側
面図
【図3】フロートの目標姿勢の設定域と、前下がりの目
標姿勢とを示す模式図
【図4】制御系のブロック回路図
【図5】制御動作のフローチャート
【図6】別実施の形態の制御系のブロック回路図
【図7】別実施の形態の制御動作のフローチャート
【図8】本発明の作用図
【図9】従来の田植機の不都合点を表す側面図
【符号の説明】
3 走行機体 8 油圧アクチュエータ 18 接地フロート 25 センサ 32 付勢手段 38 設定器 39 制御弁 40 傾斜センサ 41 補助設定手段 42 人為切換手段 A 対地作業装置 E 自動切換手段 P 軸芯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01C 11/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機体(3)に対して対地作業装置
    (A)を昇降自在に支持し、この対地作業装置(A)に
    対して横向き姿勢の軸芯(P)周りで揺動自在、かつ、
    その前部を付勢手段(32)で下方に押し下げる状態で
    接地フロート(18)を備え、この接地フロート(1
    8)の揺動姿勢を計測するセンサ(25)からのフィー
    ドバック信号と、この接地フロート(18)の目標姿勢
    を設定する設定器(38)からの設定信号とが合致する
    方向に対地作業装置(A)の昇降を行うよう制御動作を
    設定した水田作業機の昇降制御装置であって、 前記設定器(38)による設定信号域に対応する接地フ
    ロート(18)の最大の前下がり目標姿勢を越えて、該
    接地フロート(18)の目標姿勢を前下がり側に変位さ
    せる目標信号を発生させる補助設定手段(41)を備え
    ている水田作業機の昇降制御装置。
  2. 【請求項2】 前記走行機体(3)の前後傾斜を計測す
    る傾斜センサ(40)を備えると共に、この傾斜センサ
    (40)で走行機体(3)の前上がり方向への傾斜角度
    が予め設定された値を越えたことが検出された際に前記
    設定器(38)による設定信号に代えて前記補助設定手
    段(41)からの設定信号を入力する自動切換手段
    (E)を備えている請求項1記載の水田作業機の昇降制
    御装置。
  3. 【請求項3】 人為操作によって前記設定器(38)に
    よる設定信号に代えて前記補助設定手段(41)からの
    設定信号を入力する人為切換手段(42)を備えている
    請求項1記載の水田作業機の昇降制御装置。
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