JP3492423B2 - 医療廃棄物の殺菌脱臭方法及び装置 - Google Patents
医療廃棄物の殺菌脱臭方法及び装置Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、医療廃棄物の殺菌脱臭
処理の方法及び装置に関するものである。
処理の方法及び装置に関するものである。
【０００２】医療廃棄物は医療関係機関等の医療行為等
に伴って排出される廃棄物であり、血液等及び血液等が
付着した廃棄物並びに病原微生物に汚染されたおそれの
ある廃棄物等の感染性廃棄物、及び非感染性廃棄物があ
るが、本発明は特に感染性廃棄物の処理を対象とする。
に伴って排出される廃棄物であり、血液等及び血液等が
付着した廃棄物並びに病原微生物に汚染されたおそれの
ある廃棄物等の感染性廃棄物、及び非感染性廃棄物があ
るが、本発明は特に感染性廃棄物の処理を対象とする。
【０００３】
【従来の技術】近年、病院内で医師がＢ型肝炎に感染
し、死亡するという事故が発生し、これをきっかけに清
掃作業員や廃棄物処理業者の間で、医療廃棄物を介する
エイズ、Ｂ型肝炎などの病原性微生物による二次感染の
不安が高まり、医療廃棄物を適正に処理することが強く
求められるようになっている。
し、死亡するという事故が発生し、これをきっかけに清
掃作業員や廃棄物処理業者の間で、医療廃棄物を介する
エイズ、Ｂ型肝炎などの病原性微生物による二次感染の
不安が高まり、医療廃棄物を適正に処理することが強く
求められるようになっている。
【０００４】そこで、本件出願人は医療廃棄物の処理方
法を提案している（特開平５−３１１６４）。しかしな
がら、当該医療廃棄物の処理方法においてはアルカリ性
二酸化塩素ガスの遊離生成が十分でなく、感染性廃棄物
を即時に処理するのに十分ではなかった。
法を提案している（特開平５−３１１６４）。しかしな
がら、当該医療廃棄物の処理方法においてはアルカリ性
二酸化塩素ガスの遊離生成が十分でなく、感染性廃棄物
を即時に処理するのに十分ではなかった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みなされたものであり、医療廃棄物特に血液等が付着し
た廃棄物並びに病原微生物に汚染されたおそれのある廃
棄物を確実かつ即時に殺菌脱臭処理する方法及び装置を
提供することを目的とする。
みなされたものであり、医療廃棄物特に血液等が付着し
た廃棄物並びに病原微生物に汚染されたおそれのある廃
棄物を確実かつ即時に殺菌脱臭処理する方法及び装置を
提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、この課題を解
決したものである。すなわち本発明は、ＰＨ２〜５に希
釈した酸溶液を含浸させた多孔質のセラミックス成形体
とＰＨ１０〜１１のアルカリ性二酸化塩素溶液を含浸さ
せた多孔質のセラミックス成形体に、送風機からの加熱
された循環空気流を接触させ、温度４０°Ｃ〜８０°
Ｃ、ＰＨ１０〜１１のアルカリ性二酸化塩素ガスを含む
空気流を発生させ、該アルカリ性二酸化塩素ガスを含む
空気流を袋に密封された医療廃棄物と袋を介して接触さ
せ、袋に密封したまま医療廃棄物を殺菌脱臭処理し、該
医療廃棄物と接触した循環空気流を濃度４０００ｐｐｍ
〜６０００ｐｐｍの二酸化塩素溶液を通過させて、該二
酸化塩素溶液を通過した空気流を前記セラミックス成形
体に循環させるようにした医療廃棄物の殺菌脱臭方法で
ある。
決したものである。すなわち本発明は、ＰＨ２〜５に希
釈した酸溶液を含浸させた多孔質のセラミックス成形体
とＰＨ１０〜１１のアルカリ性二酸化塩素溶液を含浸さ
せた多孔質のセラミックス成形体に、送風機からの加熱
された循環空気流を接触させ、温度４０°Ｃ〜８０°
Ｃ、ＰＨ１０〜１１のアルカリ性二酸化塩素ガスを含む
空気流を発生させ、該アルカリ性二酸化塩素ガスを含む
空気流を袋に密封された医療廃棄物と袋を介して接触さ
せ、袋に密封したまま医療廃棄物を殺菌脱臭処理し、該
医療廃棄物と接触した循環空気流を濃度４０００ｐｐｍ
〜６０００ｐｐｍの二酸化塩素溶液を通過させて、該二
酸化塩素溶液を通過した空気流を前記セラミックス成形
体に循環させるようにした医療廃棄物の殺菌脱臭方法で
ある。
【０００７】また、本発明は、送風機と、空気流の加熱
用ヒーターと、酸溶液を含浸させた多孔質のセラミック
ス成形体と、該セラミックス成形体に接続された酸溶液
供給用の酸溶液供給槽と、アルカリ性二酸化塩素溶液を
含浸させた多孔質のセラミックス成形体と、該セラミッ
クス成形体に接続されたアルカリ性二酸化塩素溶液供給
用のアルカリ性二酸化塩素溶液供給槽とを備え、アルカ
リ性二酸化塩素ガスを発生させるアルカリ性二酸化塩素
ガス発生部と、袋に密封された医療廃棄物を収納する医
療廃棄物収納部と、濃度４０００ｐｐｍ〜６０００ｐｐ
ｍの二酸化塩素溶液を収容する二酸化塩素溶液収容部
と、を備え、加熱用ヒーターと送風機からの加熱された
空気流によって、該アルカリ性二酸化塩素溶液を含浸さ
せた多孔質のセラミックス成形体から温度４０°Ｃ〜８
０°Ｃのアルカリ性二酸化塩素ガスを含む空気流を発生
させ、該アルカリ性二酸化塩素ガスを含む空気流を、通
気孔を介して前記医療廃棄物収納部に導入し、該医療廃
棄物収納部内の袋に密封された医療廃棄物と袋を介して
接触させ、袋に密封したまま医療廃棄物を殺菌脱臭処理
し、通気孔を介して前記二酸化塩素溶液収容部に収容さ
れる二酸化塩素溶液を通過させ、次いでメッシュ状の板
を介してアルカリ性二酸化塩素ガス発生部に循環させる
ようにした医療廃棄物の殺菌脱臭装置である。
用ヒーターと、酸溶液を含浸させた多孔質のセラミック
ス成形体と、該セラミックス成形体に接続された酸溶液
供給用の酸溶液供給槽と、アルカリ性二酸化塩素溶液を
含浸させた多孔質のセラミックス成形体と、該セラミッ
クス成形体に接続されたアルカリ性二酸化塩素溶液供給
用のアルカリ性二酸化塩素溶液供給槽とを備え、アルカ
リ性二酸化塩素ガスを発生させるアルカリ性二酸化塩素
ガス発生部と、袋に密封された医療廃棄物を収納する医
療廃棄物収納部と、濃度４０００ｐｐｍ〜６０００ｐｐ
ｍの二酸化塩素溶液を収容する二酸化塩素溶液収容部
と、を備え、加熱用ヒーターと送風機からの加熱された
空気流によって、該アルカリ性二酸化塩素溶液を含浸さ
せた多孔質のセラミックス成形体から温度４０°Ｃ〜８
０°Ｃのアルカリ性二酸化塩素ガスを含む空気流を発生
させ、該アルカリ性二酸化塩素ガスを含む空気流を、通
気孔を介して前記医療廃棄物収納部に導入し、該医療廃
棄物収納部内の袋に密封された医療廃棄物と袋を介して
接触させ、袋に密封したまま医療廃棄物を殺菌脱臭処理
し、通気孔を介して前記二酸化塩素溶液収容部に収容さ
れる二酸化塩素溶液を通過させ、次いでメッシュ状の板
を介してアルカリ性二酸化塩素ガス発生部に循環させる
ようにした医療廃棄物の殺菌脱臭装置である。
【０００８】本発明に係る前記酸溶液を含浸させたセラ
ミックス成形体は前記加熱用ヒーター側に、前記アルカ
リ性二酸化塩素溶液を含浸させたセラミックス成形体は
通気孔側に配設したことを特徴とする。
ミックス成形体は前記加熱用ヒーター側に、前記アルカ
リ性二酸化塩素溶液を含浸させたセラミックス成形体は
通気孔側に配設したことを特徴とする。
【０００９】本発明に係る前記酸溶液を含浸させたセラ
ミックス成形体とアルカリ性二酸化塩素溶液を含浸させ
たセラミックス成形体を、紙及び／又は不織布で被覆し
たことを特徴とする。
ミックス成形体とアルカリ性二酸化塩素溶液を含浸させ
たセラミックス成形体を、紙及び／又は不織布で被覆し
たことを特徴とする。
【００１０】本発明に係る前記酸溶液を含浸させたセラ
ミックス成形体とアルカリ性二酸化塩素溶液を含浸させ
たセラミックス成形体は、パイプ状であり、パイプ中の
貫通孔に送風機からの空気流を送入し、貫通孔からアル
カリ性二酸化塩素ガスを発生させるようにしたことを特
徴とする。
ミックス成形体とアルカリ性二酸化塩素溶液を含浸させ
たセラミックス成形体は、パイプ状であり、パイプ中の
貫通孔に送風機からの空気流を送入し、貫通孔からアル
カリ性二酸化塩素ガスを発生させるようにしたことを特
徴とする。
【００１１】本発明に係る前記酸溶液供給用の酸溶液供
給槽は、前記セラミックス成形体の外表面に形成される
酸溶液供給溝と接続され、該外表面に形成される酸溶液
供給溝に供給された酸溶液を該セラミックス成形体の内
部に含浸せしめ、該貫通孔からガスを発生させるように
したことを特徴とする。
給槽は、前記セラミックス成形体の外表面に形成される
酸溶液供給溝と接続され、該外表面に形成される酸溶液
供給溝に供給された酸溶液を該セラミックス成形体の内
部に含浸せしめ、該貫通孔からガスを発生させるように
したことを特徴とする。
【００１２】本発明に係る前記セラミックス成形体、前
記酸溶液供給槽、前記アルカリ性二酸化塩素溶液供給槽
は、医療廃棄物の殺菌脱臭装置本体に着脱自在に配設さ
れてなることを特徴とする。
記酸溶液供給槽、前記アルカリ性二酸化塩素溶液供給槽
は、医療廃棄物の殺菌脱臭装置本体に着脱自在に配設さ
れてなることを特徴とする。
【００１３】本発明に係る前記酸溶液は、ＰＨ２〜ＰＨ
５に希釈されたクエン酸溶液であることを特徴とする。
５に希釈されたクエン酸溶液であることを特徴とする。
【００１４】
【００１５】
【００１６】
【００１７】
【００１８】
【００１９】
【００２０】
【００２１】
【００２２】
【００２３】
【００２４】
【００２５】
【作用】ＰＨ２〜５に希釈したクエン酸溶液を含浸させ
た多孔質のセラミックス成形体６とＰＨ１０〜１１のア
ルカリ性二酸化塩素溶液を含浸させた多孔質のセラミッ
クス成形体８内の貫通孔１７に、送風機４からの加熱さ
れた循環空気流を送入することにより、温度４０°Ｃ〜
８０°Ｃ、ＰＨ１０〜１１のアルカリ性二酸化塩素ガス
を含む空気流を発生させる。
た多孔質のセラミックス成形体６とＰＨ１０〜１１のア
ルカリ性二酸化塩素溶液を含浸させた多孔質のセラミッ
クス成形体８内の貫通孔１７に、送風機４からの加熱さ
れた循環空気流を送入することにより、温度４０°Ｃ〜
８０°Ｃ、ＰＨ１０〜１１のアルカリ性二酸化塩素ガス
を含む空気流を発生させる。
【００２６】該アルカリ性二酸化塩素ガスを含む空気流
を医療廃棄物収納部２内の袋に密封された医療廃棄物１
６と接触させて、袋に密封したまま医療廃棄物を殺菌脱
臭処理することができる。
を医療廃棄物収納部２内の袋に密封された医療廃棄物１
６と接触させて、袋に密封したまま医療廃棄物を殺菌脱
臭処理することができる。
【００２７】ここで、ＰＨ２〜５に希釈したクエン酸溶
液を含浸させた多孔質のセラミックス成形体６を、該空
気流に向かって、前記アルカリ性二酸化塩素溶液を含浸
させた多孔質のセラミックス成形体８の手前に配設する
ことにより、アルカリ性二酸化塩素ガスの遊離生成が促
進される。
液を含浸させた多孔質のセラミックス成形体６を、該空
気流に向かって、前記アルカリ性二酸化塩素溶液を含浸
させた多孔質のセラミックス成形体８の手前に配設する
ことにより、アルカリ性二酸化塩素ガスの遊離生成が促
進される。
【００２８】該医療廃棄物１６と接触した循環空気流を
更に、濃度４０００ｐｐｍ〜６０００ｐｐｍの二酸化塩
素溶液を通過させることにより、該循環空気流に含まれ
る細菌、病原性微生物等を確実かつ即時に殺菌すること
ができる。
更に、濃度４０００ｐｐｍ〜６０００ｐｐｍの二酸化塩
素溶液を通過させることにより、該循環空気流に含まれ
る細菌、病原性微生物等を確実かつ即時に殺菌すること
ができる。
【００２９】該二酸化塩素溶液を通過した空気流を、前
記セラミックス成形体に送入して該アルカリ性二酸化塩
素ガスを発生させ、該アルカリ性二酸化塩素ガスを含む
空気流をアルカリ性二酸化塩素ガス発生部１から医療廃
棄物収納部２へ、更に医療廃棄物収納部２から二酸化塩
素溶液収容部３へと循環させることによって、医療廃棄
物の殺菌脱臭を確実かつ即時に行うことができる。
記セラミックス成形体に送入して該アルカリ性二酸化塩
素ガスを発生させ、該アルカリ性二酸化塩素ガスを含む
空気流をアルカリ性二酸化塩素ガス発生部１から医療廃
棄物収納部２へ、更に医療廃棄物収納部２から二酸化塩
素溶液収容部３へと循環させることによって、医療廃棄
物の殺菌脱臭を確実かつ即時に行うことができる。
【００３０】
【実施例】次に本発明の実施例を添付図を参照しつつ詳
細に説明する。図１は本発明を実施するための装置の一
例を示したものであり、図２、図３は本装置に用いる多
孔質のセラミックス成形体を説明するための図である。
細に説明する。図１は本発明を実施するための装置の一
例を示したものであり、図２、図３は本装置に用いる多
孔質のセラミックス成形体を説明するための図である。
【００３１】図において、１はアルカリ性二酸化塩素ガ
ス発生部、２は医療廃棄物収納部、３は二酸化塩素溶液
収容部、１０、１１、１２及び１３はアルカリ性二酸化
塩素ガス発生部と医療廃棄物収納部と二酸化塩素溶液収
容部との接続部であり、１０、１１は通気孔、１２、１
３はメッシュ状の板である。
ス発生部、２は医療廃棄物収納部、３は二酸化塩素溶液
収容部、１０、１１、１２及び１３はアルカリ性二酸化
塩素ガス発生部と医療廃棄物収納部と二酸化塩素溶液収
容部との接続部であり、１０、１１は通気孔、１２、１
３はメッシュ状の板である。
【００３２】また、４は送風機、５は加熱用ヒーター、
６はクエン酸溶液を含浸させた多孔質のセラミックス成
形体、７はクエン酸溶液供給槽、８はアルカリ性二酸化
塩素溶液を含浸させた多孔質のセラミックス成形体、９
はアルカリ性二酸化塩素溶液供給槽である。
６はクエン酸溶液を含浸させた多孔質のセラミックス成
形体、７はクエン酸溶液供給槽、８はアルカリ性二酸化
塩素溶液を含浸させた多孔質のセラミックス成形体、９
はアルカリ性二酸化塩素溶液供給槽である。
【００３３】１４はクエン酸溶液を含浸させた多孔質の
セラミックス成形体６の外表面に形成されたクエン酸溶
液供給溝、１５はアルカリ性二酸化塩素溶液を含浸させ
た多孔質のセラミックス成形体８の外表面に形成された
アルカリ性二酸化塩素溶液供給溝、１６は袋に密封され
た医療廃棄物、１７はセラミックス成形体内部に形成さ
れた貫通孔、１８は不織布、１９はフィルター、２０は
タイマーである。
セラミックス成形体６の外表面に形成されたクエン酸溶
液供給溝、１５はアルカリ性二酸化塩素溶液を含浸させ
た多孔質のセラミックス成形体８の外表面に形成された
アルカリ性二酸化塩素溶液供給溝、１６は袋に密封され
た医療廃棄物、１７はセラミックス成形体内部に形成さ
れた貫通孔、１８は不織布、１９はフィルター、２０は
タイマーである。
【００３４】本発明において、医療廃棄物は医療関係機
関等の医療行為等に伴って排出される廃棄物であり、感
染性医療廃棄物には血液、血清、体液、血漿（精液、組
織液等）、血液製剤（全血製剤、血液成分製剤）等の血
液、血液製剤；臓器、組織等の手術等により排出される
病理廃棄物；注射針等、メス、試験管、シャーレ、ガラ
スくず等の血液等が付着した鋭利なもの；実験、検査等
に使用した試験管、シャーレ等、実験、検査等に使用し
た培地、実験動物の死体等の病原微生物に関連した試験
検査等に用いられた試験器具・培地；チューブ、フィル
ター等の透析器具；実験・手術用手袋等のディスポーザ
ブル製品、脱脂綿、ガーゼ、包帯等のその他の血液等が
付着したもの；等がある。
関等の医療行為等に伴って排出される廃棄物であり、感
染性医療廃棄物には血液、血清、体液、血漿（精液、組
織液等）、血液製剤（全血製剤、血液成分製剤）等の血
液、血液製剤；臓器、組織等の手術等により排出される
病理廃棄物；注射針等、メス、試験管、シャーレ、ガラ
スくず等の血液等が付着した鋭利なもの；実験、検査等
に使用した試験管、シャーレ等、実験、検査等に使用し
た培地、実験動物の死体等の病原微生物に関連した試験
検査等に用いられた試験器具・培地；チューブ、フィル
ター等の透析器具；実験・手術用手袋等のディスポーザ
ブル製品、脱脂綿、ガーゼ、包帯等のその他の血液等が
付着したもの；等がある。
【００３５】本発明はエイズ、Ｂ型肝炎等の病原性微生
物に汚染された医療廃棄物を対象とし、これらを確実に
殺菌脱臭するものである。
物に汚染された医療廃棄物を対象とし、これらを確実に
殺菌脱臭するものである。
【００３６】本発明においては感染を防止するために医
療廃棄物は袋に密封したままで殺菌脱臭処理を行う。袋
は、適度の通気性を有し、かつ温度４０°Ｃ〜８０°Ｃ
のアルカリ性二酸化塩素ガスに対して安定なものを用い
る。
療廃棄物は袋に密封したままで殺菌脱臭処理を行う。袋
は、適度の通気性を有し、かつ温度４０°Ｃ〜８０°Ｃ
のアルカリ性二酸化塩素ガスに対して安定なものを用い
る。
【００３７】安定性、通気性、感染性の点から、紙袋が
好ましく、感染を極力防止するために二重袋等の多重の
袋が好ましい。
好ましく、感染を極力防止するために二重袋等の多重の
袋が好ましい。
【００３８】感染性廃棄物はその性状に応じて適宜、本
発明を適用する。例えば、液状または泥状のものの場合
は廃液等が漏洩しない密閉容器に、鋭利なものの場合は
耐貫通性のある堅牢な容器に、それぞれ入れた上で一部
を開放又は開封した状態で袋に密封して本発明を適用す
る。
発明を適用する。例えば、液状または泥状のものの場合
は廃液等が漏洩しない密閉容器に、鋭利なものの場合は
耐貫通性のある堅牢な容器に、それぞれ入れた上で一部
を開放又は開封した状態で袋に密封して本発明を適用す
る。
【００３９】二酸化塩素は、通常、塩素酸ナトリウム又
は塩素酸カルシウムに酸を作用させることによって製造
されるが、このようにして得られた二酸化塩素は、はげ
しい爆発性を有し極めて危険性の高いもので、その取り
扱いには十分、注意をしなければならない。
は塩素酸カルシウムに酸を作用させることによって製造
されるが、このようにして得られた二酸化塩素は、はげ
しい爆発性を有し極めて危険性の高いもので、その取り
扱いには十分、注意をしなければならない。
【００４０】本発明では温度が４０°Ｃ〜８０°Ｃ、Ｐ
Ｈ１０〜ＰＨ１１のアルカリ性の二酸化塩素ガスを用い
る。温度が４０°Ｃより低いと感染性廃棄物を殺菌脱臭
することができず、８０°Ｃを越えると二酸化塩素が不
安定になる。
Ｈ１０〜ＰＨ１１のアルカリ性の二酸化塩素ガスを用い
る。温度が４０°Ｃより低いと感染性廃棄物を殺菌脱臭
することができず、８０°Ｃを越えると二酸化塩素が不
安定になる。
【００４１】ここで用いる温度４０°Ｃ〜８０°ＣのＰ
Ｈ１０〜ＰＨ１１のアルカリ性の二酸化塩素ガスは、Ｐ
Ｈ１０〜ＰＨ１１のアルカリ性二酸化塩素溶液を多孔質
のセラミックス成形体に含浸させ、含浸させた含浸体を
温風で加熱し、加熱した含浸体を送風機からの循環空気
流と接触させて、該アルカリ性二酸化塩素ガスを含む空
気流として得る。
Ｈ１０〜ＰＨ１１のアルカリ性の二酸化塩素ガスは、Ｐ
Ｈ１０〜ＰＨ１１のアルカリ性二酸化塩素溶液を多孔質
のセラミックス成形体に含浸させ、含浸させた含浸体を
温風で加熱し、加熱した含浸体を送風機からの循環空気
流と接触させて、該アルカリ性二酸化塩素ガスを含む空
気流として得る。
【００４２】アルカリ性二酸化塩素水溶液の製造及びそ
のＰＨ値の設定はそれ自体公知の方法で実施される。
（例えば、特公昭６１−４５４４）
のＰＨ値の設定はそれ自体公知の方法で実施される。
（例えば、特公昭６１−４５４４）
【００４３】本発明では、ＰＨ２〜ＰＨ５に希釈した酸
溶液を用いるが、毒性のない点でクエン酸溶液が好適で
あり、クエン酸を例えばナトリウム液でＰＨ２〜ＰＨ５
に希釈したものが特に好ましい。
溶液を用いるが、毒性のない点でクエン酸溶液が好適で
あり、クエン酸を例えばナトリウム液でＰＨ２〜ＰＨ５
に希釈したものが特に好ましい。
【００４４】吸着体としては、多孔質のアルカリ性のセ
ラミックス吸着体が好ましく、例えば動物骨粉、貝殻
粉、石灰岩粉末、及びサンゴ粉末からなる群から選択さ
れる少なくとも１種を含有するものが好適である。
ラミックス吸着体が好ましく、例えば動物骨粉、貝殻
粉、石灰岩粉末、及びサンゴ粉末からなる群から選択さ
れる少なくとも１種を含有するものが好適である。
【００４５】さらには、シリカ、アルミナ及びゼオライ
トからなる群から選択される少なくとも１種のセラミッ
クスを含有するものがあげられる。
トからなる群から選択される少なくとも１種のセラミッ
クスを含有するものがあげられる。
【００４６】アルカリ性二酸化塩素溶液の吸収能力を考
慮すれば、動物骨粉を含むものが好ましく、さらに吸収
速度を考慮すれば動物骨粉の割合の多いものが好まし
く、例えば、動物骨粉が５０〜８０重量％のものがあげ
られる。
慮すれば、動物骨粉を含むものが好ましく、さらに吸収
速度を考慮すれば動物骨粉の割合の多いものが好まし
く、例えば、動物骨粉が５０〜８０重量％のものがあげ
られる。
【００４７】この動物骨粉はアルカリ性溶液の吸収能力
の高い他のアルカリ性の吸着材で代替することもでき
る。
の高い他のアルカリ性の吸着材で代替することもでき
る。
【００４８】これらのセラミックスに必要に応じてバイ
ンダー、充填剤等の添加剤が添加され、成形され本発明
で用いるセラミックス成形体が得られる。
ンダー、充填剤等の添加剤が添加され、成形され本発明
で用いるセラミックス成形体が得られる。
【００４９】前記の動物骨粉は、従来畜産場等でほとん
ど廃棄されていた骨、特に牛、馬、羊等の硬骨が主体の
動物の骨であり、生骨を例えば次のように処理して得ら
れる。
ど廃棄されていた骨、特に牛、馬、羊等の硬骨が主体の
動物の骨であり、生骨を例えば次のように処理して得ら
れる。
【００５０】生骨を焼成しやすい大きさに切断し、沸
騰、９００°Ｃ〜１１００°Ｃ前後で焼成して得られる
ものである。骨に骨成分以外のゼラチン、脂肪、淡白
質、にかわ等の有機物が残存すると酸化腐敗の原因とな
るので、これを確実に除去しておくことが必要である。
騰、９００°Ｃ〜１１００°Ｃ前後で焼成して得られる
ものである。骨に骨成分以外のゼラチン、脂肪、淡白
質、にかわ等の有機物が残存すると酸化腐敗の原因とな
るので、これを確実に除去しておくことが必要である。
【００５１】上記煮沸工程によって、外側のみならず気
孔内に付着している有機物を骨から大方分離除去するこ
とができる。
孔内に付着している有機物を骨から大方分離除去するこ
とができる。
【００５２】その上で上記焼成工程を通すことによっ
て、残存する有機物を完全に除去することができ、同時
に骨中の湿度 (水分) を数％以下、好ましくはほぼ０％
にまで低下させることができる。
て、残存する有機物を完全に除去することができ、同時
に骨中の湿度 (水分) を数％以下、好ましくはほぼ０％
にまで低下させることができる。
【００５３】上記焼成条件によれば、骨は白骨化して無
数の気孔を有した原形組織状態を維持する。上記焼成冷
却後、この骨を破砕しパウダー機にかけて２０〜２００
メッシュ前後、特に好ましくは５０〜１００メッシュの
粉状の骨粉とする。
数の気孔を有した原形組織状態を維持する。上記焼成冷
却後、この骨を破砕しパウダー機にかけて２０〜２００
メッシュ前後、特に好ましくは５０〜１００メッシュの
粉状の骨粉とする。
【００５４】上記骨粉は、生骨の場合、原料の生骨に比
して重量比約４０％の収量が得られる。粒子は、カルシ
ウム（約３３重量％）を主成分とし、リン（約１６．７
重量％) 、バリウム (約１．０３重量％) 、ナトリウム
(約０．７６重量％) 、イオウ (約０．６４重量％) 、
他にマグネシウム、カリウム、塩素、アミン、鉄等から
なっており、粒子の内外にわたって無数微小気孔が連通
存在しており、アルカリ性である。
して重量比約４０％の収量が得られる。粒子は、カルシ
ウム（約３３重量％）を主成分とし、リン（約１６．７
重量％) 、バリウム (約１．０３重量％) 、ナトリウム
(約０．７６重量％) 、イオウ (約０．６４重量％) 、
他にマグネシウム、カリウム、塩素、アミン、鉄等から
なっており、粒子の内外にわたって無数微小気孔が連通
存在しており、アルカリ性である。
【００５５】バインダーとしては、例えばベントナイ
ト、酸性白土、活性白土、カオリン粘土、セリサイト、
パイオフィライト、耐火粘土、モンモリロナイト、等が
あげられる。
ト、酸性白土、活性白土、カオリン粘土、セリサイト、
パイオフィライト、耐火粘土、モンモリロナイト、等が
あげられる。
【００５６】本発明において用いるアルカリ性二酸化塩
素溶液の含浸量は通常、二酸化塩素に換算して５００ｐ
ｐｍ〜１５００ｐｐｍである。なお、本発明の医療廃棄
物の殺菌脱臭装置で用いる二酸化塩素はオゾンに代替す
ることもできる。
素溶液の含浸量は通常、二酸化塩素に換算して５００ｐ
ｐｍ〜１５００ｐｐｍである。なお、本発明の医療廃棄
物の殺菌脱臭装置で用いる二酸化塩素はオゾンに代替す
ることもできる。
【００５７】図２、図３に示すように、前記セラミック
ス吸着体はパイプ状とし、アルカリ性二酸化塩素水溶液
を含浸させ、パイプ中の貫通孔１７に加熱されたガス流
を通し、貫通孔１７からアルカリ性二酸化塩素ガスを発
生させるのが好ましい。
ス吸着体はパイプ状とし、アルカリ性二酸化塩素水溶液
を含浸させ、パイプ中の貫通孔１７に加熱されたガス流
を通し、貫通孔１７からアルカリ性二酸化塩素ガスを発
生させるのが好ましい。
【００５８】該セラミックス成形体の断面には複数の長
さ方向の貫通孔１７を形成する。貫通孔１７は通気性を
良くするために多数設けるのが好ましい。
さ方向の貫通孔１７を形成する。貫通孔１７は通気性を
良くするために多数設けるのが好ましい。
【００５９】前記貫通孔１７は図２に示すように、セラ
ミックス成形体の断面の長さ方向に略同一径の比較的小
さなものを多数設けることにより、これを通過する空気
流にアルカリ性二酸化塩素ガスの含有量が増加され、殺
菌脱臭効果を高めることができる。
ミックス成形体の断面の長さ方向に略同一径の比較的小
さなものを多数設けることにより、これを通過する空気
流にアルカリ性二酸化塩素ガスの含有量が増加され、殺
菌脱臭効果を高めることができる。
【００６０】また、前記貫通孔１７は図３に示すよう
に、セラミックス成形体の断面中央部に径の大きい貫通
孔を配設し、その周囲に比較的小さい径の貫通孔を多数
配設するように構成することができる。
に、セラミックス成形体の断面中央部に径の大きい貫通
孔を配設し、その周囲に比較的小さい径の貫通孔を多数
配設するように構成することができる。
【００６１】このように構成することにより、アルカリ
性二酸化塩素ガスを含む空気流のヒーター５側への逆流
を防止することが可能となる。
性二酸化塩素ガスを含む空気流のヒーター５側への逆流
を防止することが可能となる。
【００６２】本発明においては、前記クエン酸溶液を含
浸させたセラミックス成形体６は前記加熱用ヒーター５
側に、前記アルカリ性二酸化塩素溶液を含浸させたセラ
ミックス成形体８は通気孔１０側に配設する。
浸させたセラミックス成形体６は前記加熱用ヒーター５
側に、前記アルカリ性二酸化塩素溶液を含浸させたセラ
ミックス成形体８は通気孔１０側に配設する。
【００６３】セラミックス成形体６と８を前記のように
配置することによって、該セラミックス成形体内に形成
される貫通孔１７に加熱された空気流を通過させること
により、アルカリ性二酸化塩素溶液を含浸させたセラミ
ックス成形体のみを配設した装置（特開平５−３１１６
４）に比べ、アルカリ性二酸化塩素ガスの遊離生成され
る量が増大し、本発明の処理対象物である医療廃棄物の
殺菌脱臭効果は更に増強され、即効性に優れたものとな
る。
配置することによって、該セラミックス成形体内に形成
される貫通孔１７に加熱された空気流を通過させること
により、アルカリ性二酸化塩素溶液を含浸させたセラミ
ックス成形体のみを配設した装置（特開平５−３１１６
４）に比べ、アルカリ性二酸化塩素ガスの遊離生成され
る量が増大し、本発明の処理対象物である医療廃棄物の
殺菌脱臭効果は更に増強され、即効性に優れたものとな
る。
【００６４】図２、図３に示すように、前記クエン酸溶
液を含浸させたセラミックス成形体６とアルカリ性二酸
化塩素溶液を含浸させたセラミックス成形体８とを、紙
又は不織布１８で被覆して、加熱された空気流の外部へ
の漏れを阻止することにより、更に本発明の効果を高め
ることができる。
液を含浸させたセラミックス成形体６とアルカリ性二酸
化塩素溶液を含浸させたセラミックス成形体８とを、紙
又は不織布１８で被覆して、加熱された空気流の外部へ
の漏れを阻止することにより、更に本発明の効果を高め
ることができる。
【００６５】この場合、前記クエン酸を含浸させたセラ
ミックス成形体６とアルカリ性二酸化塩素を含浸させた
セラミックス成形体８との体積比率を約３対７程度にす
るのが好ましい。
ミックス成形体６とアルカリ性二酸化塩素を含浸させた
セラミックス成形体８との体積比率を約３対７程度にす
るのが好ましい。
【００６６】前記アルカリ性二酸化塩素ガス発生部１に
は、各セラミックス成形体６、８と接続されたクエン酸
溶液供給用の供給槽７とアルカリ性二酸化塩素溶液供給
用の供給槽９を配設し、該供給槽７、９からクエン酸溶
液、アルカリ性二酸化塩素溶液が各セラミックス成形体
６、８の外表面に形成される供給溝１４、１５に供給さ
れる。
は、各セラミックス成形体６、８と接続されたクエン酸
溶液供給用の供給槽７とアルカリ性二酸化塩素溶液供給
用の供給槽９を配設し、該供給槽７、９からクエン酸溶
液、アルカリ性二酸化塩素溶液が各セラミックス成形体
６、８の外表面に形成される供給溝１４、１５に供給さ
れる。
【００６７】該供給溝１４、１５に供給されたクエン酸
溶液とアルカリ性二酸化塩素溶液は、セラミックス成形
体６、８の表面から内部に含浸して、加熱された空気流
と接触することにより貫通孔１７からアルカリ性二酸化
塩素ガスを含む空気流を発生させる。
溶液とアルカリ性二酸化塩素溶液は、セラミックス成形
体６、８の表面から内部に含浸して、加熱された空気流
と接触することにより貫通孔１７からアルカリ性二酸化
塩素ガスを含む空気流を発生させる。
【００６８】前記セラミックス成形体６、８は本発明に
係る装置本体に着脱自在に、例えばカートリッジ形式
で、配設するのが好ましく、この場合には一定期間（例
えば１〜３ケ月）使用後、新たなセラミックス成形体と
交換される。これにより該セラミックス成形体にクエン
酸溶液、アルカリ性二酸化塩素溶液の含浸率を高めるこ
とができる。
係る装置本体に着脱自在に、例えばカートリッジ形式
で、配設するのが好ましく、この場合には一定期間（例
えば１〜３ケ月）使用後、新たなセラミックス成形体と
交換される。これにより該セラミックス成形体にクエン
酸溶液、アルカリ性二酸化塩素溶液の含浸率を高めるこ
とができる。
【００６９】また、前記クエン酸溶液供給用とアルカリ
性二酸化塩素溶液供給用の供給槽７、９も本装置本体に
着脱自在に配設するのが好ましい。これにより、該供給
槽７、９にクエン酸溶液、アルカリ性二酸化塩素溶液の
補充を簡単に行うことができる。
性二酸化塩素溶液供給用の供給槽７、９も本装置本体に
着脱自在に配設するのが好ましい。これにより、該供給
槽７、９にクエン酸溶液、アルカリ性二酸化塩素溶液の
補充を簡単に行うことができる。
【００７０】このような構成において、クエン酸溶液供
給槽７からＰＨ２〜５に希釈されたクエン酸溶液が溶液
供給溝１４に供給され、セラミックス成形体６に含浸さ
れる。
給槽７からＰＨ２〜５に希釈されたクエン酸溶液が溶液
供給溝１４に供給され、セラミックス成形体６に含浸さ
れる。
【００７１】また、アルカリ性二酸化塩素溶液槽９から
ＰＨ１０〜１１のアルカリ性二酸化塩素溶液が溶液供給
溝１５に供給され、セラミックス成形体８に含浸され
る。
ＰＨ１０〜１１のアルカリ性二酸化塩素溶液が溶液供給
溝１５に供給され、セラミックス成形体８に含浸され
る。
【００７２】加熱用ヒーター５で加熱された送風機４か
らの空気流に同伴されて、前記クエン酸溶液、アルカリ
性二酸化塩素溶液が含浸したセラミックス成形体６及び
８の複数の貫通孔１７から温度４０°Ｃ〜８０°Ｃ、Ｐ
Ｈ１０〜１１のアルカリ性二酸化塩素ガスが発生する。
らの空気流に同伴されて、前記クエン酸溶液、アルカリ
性二酸化塩素溶液が含浸したセラミックス成形体６及び
８の複数の貫通孔１７から温度４０°Ｃ〜８０°Ｃ、Ｐ
Ｈ１０〜１１のアルカリ性二酸化塩素ガスが発生する。
【００７３】発生した温度４０°Ｃ〜８０°Ｃ、ＰＨ１
０〜１１の強アルカリ性の二酸化塩素ガスを、袋に密封
した医療廃棄物と袋を介して接触させ、袋に密封したま
ま殺菌脱臭処理する。
０〜１１の強アルカリ性の二酸化塩素ガスを、袋に密封
した医療廃棄物と袋を介して接触させ、袋に密封したま
ま殺菌脱臭処理する。
【００７４】本発明においては殺菌脱臭処理を確実に行
うため、二酸化塩素ガスを温度４０°Ｃ〜８０°Ｃ、Ｐ
Ｈ１０〜１１に維持して処理する必要がある。そのた
め、アルカリ性の二酸化塩素ガスは循環ガスとし、ＰＨ
１０〜１１のアルカリ性の二酸化塩素溶液を含浸し加熱
した含浸体から循環ガス流 (送風機からの空気流) によ
り発生させ、温度が４０°Ｃ〜８０°Ｃになるように制
御し、医療廃棄物と接触した後の二酸化塩素を含むガス
流は循環される。
うため、二酸化塩素ガスを温度４０°Ｃ〜８０°Ｃ、Ｐ
Ｈ１０〜１１に維持して処理する必要がある。そのた
め、アルカリ性の二酸化塩素ガスは循環ガスとし、ＰＨ
１０〜１１のアルカリ性の二酸化塩素溶液を含浸し加熱
した含浸体から循環ガス流 (送風機からの空気流) によ
り発生させ、温度が４０°Ｃ〜８０°Ｃになるように制
御し、医療廃棄物と接触した後の二酸化塩素を含むガス
流は循環される。
【００７５】医療廃棄物１６と接触した後のアルカリ性
二酸化塩素ガスを含む空気流は、別の通気孔１１を通っ
て二酸化塩素溶液収容部３に導入され、メッシュ状の板
１２、１３を通ってアルカリ性二酸化塩素ガス発生部１
に戻る。かくして、温度及びＰＨを制御しつつ医療廃棄
物を安全、確実に殺菌脱臭処理することができる。
二酸化塩素ガスを含む空気流は、別の通気孔１１を通っ
て二酸化塩素溶液収容部３に導入され、メッシュ状の板
１２、１３を通ってアルカリ性二酸化塩素ガス発生部１
に戻る。かくして、温度及びＰＨを制御しつつ医療廃棄
物を安全、確実に殺菌脱臭処理することができる。
【００７６】前記アルカリ性二酸化塩素ガス発生部１と
医療廃棄物の収納部２は隔離した構造とし、両者の間は
パイプ又は通気孔等の接続部で連絡するのが好ましい。
医療廃棄物の収納部２は隔離した構造とし、両者の間は
パイプ又は通気孔等の接続部で連絡するのが好ましい。
【００７７】また本発明においてはタイマー２０を設
け、送風機４によって二酸化塩素を蒸散させ、所定時間
経過後、タイマーを作動させてすい込みファンが作動す
るようにすることもできる。送風機はモーターファンヒ
ーターとして加熱用ヒーターを兼ねることもでき、加熱
用ヒーターはセラミックス製含浸体と一体化してもよ
い。
け、送風機４によって二酸化塩素を蒸散させ、所定時間
経過後、タイマーを作動させてすい込みファンが作動す
るようにすることもできる。送風機はモーターファンヒ
ーターとして加熱用ヒーターを兼ねることもでき、加熱
用ヒーターはセラミックス製含浸体と一体化してもよ
い。
【００７８】また、タイマーによって、予め殺菌脱臭時
間を設定して自動的に対象物の殺菌脱臭処理をすことも
できる。
間を設定して自動的に対象物の殺菌脱臭処理をすことも
できる。
【００７９】以下に本発明に関する実験例を示す。
【００８０】１００メッシュの牛骨粉末６０重量％、シ
リカ２０重量％、アルミナ２０重量％からなる混合物を
大小２個成形して、両者を約７対３の大きさとして、第
３図に示されるようなセラミックス成形体２個を得た。
リカ２０重量％、アルミナ２０重量％からなる混合物を
大小２個成形して、両者を約７対３の大きさとして、第
３図に示されるようなセラミックス成形体２個を得た。
【００８１】このようにして得たセラミックス成形体の
内部には、図３に示すような複数の貫通孔を形成し、そ
の外表面には溝を形成し、図３に示すように大きいセラ
ミックス成形体と小さいセラミックス成形体とを不織布
で被覆した。
内部には、図３に示すような複数の貫通孔を形成し、そ
の外表面には溝を形成し、図３に示すように大きいセラ
ミックス成形体と小さいセラミックス成形体とを不織布
で被覆した。
【００８２】大きい成形体、即ちアルカリ性二酸化塩素
溶液を含浸させた成形体８が、図１のアルカリ性二酸化
塩素発生部の通気孔側１０に、小さい成形体即ちクエン
酸溶液を含浸させた成形体６がヒーター側になるように
して装着した。
溶液を含浸させた成形体８が、図１のアルカリ性二酸化
塩素発生部の通気孔側１０に、小さい成形体即ちクエン
酸溶液を含浸させた成形体６がヒーター側になるように
して装着した。
【００８３】クエン酸溶液供給タンク７とセラミックス
成形体６の外表面の溝１４をパイプで接続し、アルカリ
性二酸化塩素溶液供給タンク９とセラミックス成形体８
の外表面の溝１５とをパイプで接続した。
成形体６の外表面の溝１４をパイプで接続し、アルカリ
性二酸化塩素溶液供給タンク９とセラミックス成形体８
の外表面の溝１５とをパイプで接続した。
【００８４】また、図１の二酸化塩素溶液収容部３の底
部の一部を医療廃棄物収納部からの通気孔１１と接続し
て、同容器に５０００ｐｐｍの二酸化塩素溶液を注入し
た。
部の一部を医療廃棄物収納部からの通気孔１１と接続し
て、同容器に５０００ｐｐｍの二酸化塩素溶液を注入し
た。
【００８５】その後、加熱用ヒーター５と送風機４によ
って、約６０°Ｃの温風を発生させ、該温風を前記セラ
ミックス成形体内の貫通孔に送入した。
って、約６０°Ｃの温風を発生させ、該温風を前記セラ
ミックス成形体内の貫通孔に送入した。
【００８６】病原微生物（Ｂ型肝炎、エイズ、その他伝
染病菌）に汚染されたチューブを二重の紙袋に密封し、
図１の医療廃棄物収納部に収納し、アルカリ性二酸化塩
素ガス発生部１から発生した温度６０°Ｃ、ＰＨ１０〜
１１のアルカリ性二酸化塩素ガスを含む空気流を本装置
で約１時間循環させた。その結果、チューブは完全に殺
菌脱臭された。
染病菌）に汚染されたチューブを二重の紙袋に密封し、
図１の医療廃棄物収納部に収納し、アルカリ性二酸化塩
素ガス発生部１から発生した温度６０°Ｃ、ＰＨ１０〜
１１のアルカリ性二酸化塩素ガスを含む空気流を本装置
で約１時間循環させた。その結果、チューブは完全に殺
菌脱臭された。
【００８７】
【発明の効果】本発明によれば、感染性医療廃棄物を確
実かつ簡便に処理することができ、エイズ、Ｂ型肝炎等
の病原性微生物に汚染された医療廃棄物を安全に処理す
ることができる。
実かつ簡便に処理することができ、エイズ、Ｂ型肝炎等
の病原性微生物に汚染された医療廃棄物を安全に処理す
ることができる。
【図１】本発明を実施するための装置の一例を示したも
のである。
のである。
【図２】本発明の装置に用いる着脱自在なセラミックス
成形体の第１の例を示す図である。
成形体の第１の例を示す図である。
【図３】本発明の装置に用いる着脱自在なセラミックス
成形体の第２の例を示す図である。
成形体の第２の例を示す図である。
１ アルカリ性二酸化塩素ガス発生部
２ 医療廃棄物収納部
３ 二酸化塩素溶液収容部
４ 送風機
５ 加熱用ヒーター
６ クエン酸溶液を含浸させた多孔質のセラミックス
成形体 ７ クエン酸溶液供給槽 ８ アルカリ性二酸化塩素溶液を含浸させた多孔質の
セラミックス成形体 ９ アルカリ性二酸化塩素溶液供給槽 １０ 接続部（通気孔） １１ 接続部（通気孔） １２ 接続部（メッシュ状の板） １３ 接続部（メッシュ状の板） １４ クエン酸溶液供給溝 １５ アルカリ性二酸化塩素溶液供給溝 １６ 袋に密封された医療廃棄物 １７ 貫通孔 １８ 不織布 １９ フィルター ２０ タイマー
成形体 ７ クエン酸溶液供給槽 ８ アルカリ性二酸化塩素溶液を含浸させた多孔質の
セラミックス成形体 ９ アルカリ性二酸化塩素溶液供給槽 １０ 接続部（通気孔） １１ 接続部（通気孔） １２ 接続部（メッシュ状の板） １３ 接続部（メッシュ状の板） １４ クエン酸溶液供給溝 １５ アルカリ性二酸化塩素溶液供給溝 １６ 袋に密封された医療廃棄物 １７ 貫通孔 １８ 不織布 １９ フィルター ２０ タイマー
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平５−31164（ＪＰ，Ａ)
特開 平５−31163（ＪＰ，Ａ)
特開 昭60−103003（ＪＰ，Ａ)
特開 昭52−123399（ＪＰ，Ａ)
特開 昭62−89602（ＪＰ，Ａ)
特開 昭60−180902（ＪＰ，Ａ)
特開 昭61−33659（ＪＰ，Ａ)
特開 昭57−198775（ＪＰ，Ａ)
特開 昭60−66752（ＪＰ，Ａ)
特開 平３−149054（ＪＰ，Ａ)
特開 昭63−294861（ＪＰ，Ａ)
特開 平４−349104（ＪＰ，Ａ)
特開 平４−164005（ＪＰ，Ａ)
特開 平２−274253（ＪＰ，Ａ)
実開 昭64−56248（ＪＰ，Ｕ)
特表 昭61−501495（ＪＰ，Ａ)
特表 平５−500015（ＪＰ，Ａ)
特表 昭59−501938（ＪＰ，Ａ)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
A61L 11/00
A61L 2/20
A61L 9/015
Claims (8)
- 【請求項１】 ＰＨ２〜５に希釈した酸溶液を含浸させ
た多孔質のセラミックス成形体とＰＨ１０〜１１のアル
カリ性二酸化塩素溶液を含浸させた多孔質のセラミック
ス成形体に、送風機からの加熱された循環空気流を接触
させ、温度４０°Ｃ〜８０°Ｃ、ＰＨ１０〜１１のアル
カリ性二酸化塩素ガスを含む空気流を発生させ、該アル
カリ性二酸化塩素ガスを含む空気流を袋に密封された医
療廃棄物と袋を介して接触させ、袋に密封したまま医療
廃棄物を殺菌脱臭処理し、該医療廃棄物と接触した循環
空気流を濃度４０００ｐｐｍ〜６０００ｐｐｍの二酸化
塩素溶液を通過させて、該二酸化塩素溶液を通過した空
気流を前記セラミックス成形体に循環させるようにした
ことを特徴とする医療廃棄物の殺菌脱臭方法。 - 【請求項２】 送風機と、空気流の加熱用ヒーターと、
酸溶液を含浸させた多孔質のセラミックス成形体と、該
セラミックス成形体に接続された酸溶液供給用の酸溶液
供給槽と、アルカリ性二酸化塩素溶液を含浸させた多孔
質のセラミックス成形体と、該セラミックス成形体に接
続されたアルカリ性二酸化塩素溶液供給用のアルカリ性
二酸化塩素溶液供給槽とを備え、アルカリ性二酸化塩素
ガスを発生させるアルカリ性二酸化塩素ガス発生部と、
袋に密封された医療廃棄物を収納する医療廃棄物収納部
と、濃度４０００ｐｐｍ〜６０００ｐｐｍの二酸化塩素
溶液を収容する二酸化塩素溶液収容部と、を備え、 加熱用ヒーターと送風機からの加熱された空気流によっ
て、該アルカリ性二酸化塩素溶液を含浸させた多孔質の
セラミックス成形体から温度４０°Ｃ〜８０°Ｃのアル
カリ性二酸化塩素ガスを含む空気流を発生させ、該アル
カリ性二酸化塩素ガスを含む空気流を、通気孔を介して
前記医療廃棄物収納部に導入し、該医療廃棄物収納部内
の袋に密封された医療廃棄物と袋を介して接触させ、袋
に密封したまま医療廃棄物を殺菌脱臭処理し、通気孔を
介して前記二酸化塩素溶液収容部に収容される二酸化塩
素溶液を通過させ、次いでメッシュ状の板を介してアル
カリ性二酸化塩素ガス発生部に循環させるようにしたこ
とを特徴とする医療廃棄物の殺菌脱臭装置。 - 【請求項３】 前記酸溶液を含浸させたセラミックス成
形体は前記加熱用ヒーター側に、前記アルカリ性二酸化
塩素溶液を含浸させたセラミックス成形体は通気孔側に
配設したことを特徴とする請求項２に記載の医療廃棄物
の殺菌脱臭装置。 - 【請求項４】 前記酸溶液を含浸させたセラミックス成
形体とアルカリ性二酸化塩素溶液を含浸させたセラミッ
クス成形体を、紙及び／又は不織布で被覆したことを特
徴とする請求項２又は３のいずれかに記載の医療廃棄物
の殺菌脱臭装置。 - 【請求項５】 前記酸溶液を含浸させたセラミックス成
形体とアルカリ性二酸化塩素溶液を含浸させたセラミッ
クス成形体が、パイプ状であり、パイプ中の貫通孔に送
風機からの空気流を送入し、貫通孔からアルカリ性二酸
化塩素ガスを発生させるようにしたことを特徴とする請
求項２乃至４のいずれかに記載の医療廃棄物の殺菌脱臭
装置。 - 【請求項６】 前記酸溶液供給用の酸溶液供給槽が、前
記セラミックス成形体の外表面に形成される酸溶液供給
溝と接続され、該外表面に形成される酸溶液供給溝に供
給された酸溶液を該セラミックス成形体の内部に含浸せ
しめ、該貫通孔からガスを発生させるようにしたことを
特徴とする請求項２乃至５のいずれかに記載の医療廃棄
物の殺菌脱臭装置。 - 【請求項７】 前記セラミックス成形体、前記酸溶液供
給槽、前記アルカリ性二酸化塩素溶液供給槽が、医療廃
棄物の殺菌脱臭装置本体に着脱自在に配設されてなるこ
とを特徴とする請求項２乃至６のいずれかに記載の医療
廃棄物の殺菌脱臭装置。 - 【請求項８】 前記酸溶液が、ＰＨ２〜ＰＨ５に希釈さ
れたクエン酸溶液であることを特徴とする請求項２乃至
７のいずれかに記載の医療廃棄物の殺菌脱臭装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18787294A JP3492423B2 (ja) | 1994-07-19 | 1994-07-19 | 医療廃棄物の殺菌脱臭方法及び装置 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18787294A JP3492423B2 (ja) | 1994-07-19 | 1994-07-19 | 医療廃棄物の殺菌脱臭方法及び装置 |
Publications (2)
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|---|---|
| JPH0824324A JPH0824324A (ja) | 1996-01-30 |
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ID=16213694
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|---|---|
| JP (1) | JP3492423B2 (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2430158A (en) * | 2005-09-16 | 2007-03-21 | Thermokil Ltd | Treating commodities against unwanted biological activity |
| CN108367091A (zh) | 2015-11-27 | 2018-08-03 | 大幸药品株式会社 | 医疗废弃物容器的处理方法 |
| TWI753508B (zh) * | 2020-07-29 | 2022-01-21 | 陳芸戉 | 移動式消毒滅菌車 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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1994
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