JP4215956B2 - 生体組織材料を表面改質処理する交互浸漬装置および交互浸漬方法 - Google Patents

生体組織材料を表面改質処理する交互浸漬装置および交互浸漬方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、靱帯や腱などの軟組織材料や人工材料など様々な生体組織材料を移植する際にその表面および内部を処理するための装置および方法に関し、特に、生体組織材料の表面および内部にリン酸カルシウム系化合物を形成するために適する交互浸漬装置および交互浸漬方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
骨修復材料、人工臓器、体内埋め込み式医療器具などの材料表面に骨と類似した構造と組成を有する水酸アパタイト膜を各種の方法でコーティングする方法が知られており、その一つの方法として、特公平6−29126号公報には、飽和乃至過飽和濃度の水酸アパタイト成分水溶液中に材料を浸漬することにより基材に活性水酸アパタイト膜をコーティングする方法が開示されており、また特開平6−327757号公報には、有機繊維または無機繊維の集合体に液相析出法でリン酸カルシウム系化合物の膜をコーティングする方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
靭帯損傷の修復治療において、人工靭帯、自家靭帯を移植することが行われているが、この場合は、人工靭帯、白家靭帯は、骨と直接接着させる必要がある。しかしながら、現在の修復治療技術では接着強度が十分でなく、靭帯の剥離、破壊切断などが問題となっている。この問題点の改善策として、本発明者らは、交互浸漬法 による腱および靭帯などの生体軟組織材料の表面改質の有用性を見出し、この発明に関して特許出願した(特願平11−323753号;特開2001−137329号公報)。
【0004】
上記の発明の生体軟組織材料の表面改質方法は、コラーゲンを主成分とする構造体(生体軟組織材料)に生体融和性かつ細胞分化・誘導機能および骨伝導誘導能を有するヒドロキシアパタイトを含むリン酸カルシウム系化合物を複合化させる方法である。この方法によって得られた材料は、硬組織である骨との親和性が高く、再建手術後の靱帯および腱などの生体軟組織材料と骨との固着速度、固着強度が改善される。
【0005】
しかし、靭帯とリン酸カルシウム系化合物を複合化する交互浸漬法 を実際に手術現場で実用化し、手術中に短時間で少ない人員で行うようにするためには、自動化と無菌性の確保が課題となった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の特願平11−323753号の明細書に開示したとおり、これまでの分子複合系の研究において、腱または靭帯用の生体組織とリン酸カルシウム系化合物を複合化できることを確認した。
【0007】
すなわち、上記の特許出願の明細書において、腱および/または靱帯をカルシウムイオン(濃度0.1〜40wt%)を含む水溶液に浸漬し、次いで蒸留水または生理食塩水に浸漬し、さらにリン酸イオン(濃度0.1〜20wt%)を含む水溶液に浸漬する操作を1回以上行うことにより、ヒドロキシアパタイトを含むリン酸カルシウム系化合物を腱や靱帯などの表面層に形成させる表面改質方法を開示した。
【0008】
この方法により得られた成形体により膝前十字靱帯再建術のような自家組織を用いた手術で問題になっている軟組織である靱帯や腱などと硬組織である骨との固着性を高めることができる。
【0009】
本発明者らは、さらに上記の課題を解決すべく、交互浸漬法 を用いて自動的にかつ無菌的に生体組織材料とリン酸カルシウム系化合物を複合化させる装置について種々の検討を重ねた結果、靭帯や腱などの軟組織材料およびその他の人工材料を含めて生体組織材料の表面処理に適した交互浸漬装置および交互浸漬方法を完成した。
【0010】
すなわち、本発明は、複数の薬液供給容器、薬液を生体組織材料を処理する一つの浸漬容器に導入するために、それぞれの薬液供給容器に接続された複数の輸液チューブ、該浸漬容器内の薬液を排出する排出チューブ、および複数の薬液を混合することなく交互に浸漬容器内に導入すべく該輸液チューブと排出チューブの開閉を制御する手段とからなることを特徴とする生体組織材料を表面改質処理する交互浸漬装置、である。
【0011】
また、本発明は、該輸液チューブと該排出チューブの開閉を制御する手段は輸液チューブおよび排出チューブの途中に設けたバルブおよび該バルブの開閉を自動制御するバルブコントローラーからなることを特徴とする上記の交互浸漬装置、である。
【0012】
また、本発明は、 浸漬容器の蓋の内側に生体組織材料を固定するフックを設けたことを特徴とする上記の生体組織材料を処理する交互浸漬装置、である。
【0013】
また、本発明は、浸漬容器の側壁に生体組織材料を外部から挿入する挿入用孔を設けたことを特徴とする上記の生体組織材料を処理する交互浸漬装置、である。
【0014】
また、本発明は、上記の交互浸漬装置を用いて、複数の薬液の一つをカルシウムを含む水溶液とし、別の薬液をリン酸を含む水溶液とし、交互に混合することなく浸漬容器に満たされた該水溶液に生体組織材料を浸漬して表面改質処理することによって、処理された生体組織材料の表面および内部にリン酸カルシウムを複合化させることを特徴とする生体組織材料を表面改質処理するための交互浸漬方法、である。
【0015】
本発明の自動化した交互浸漬装置を用いて、生体組織材料、例えば、靱帯や腱を無菌容器内に配置して、無菌容器内にリン酸を含む水溶液とカルシウムを含む水溶液を、バルブを自動的に制御してそれぞれの水溶液が混合することなく交互に満たすことにより、生体組織材料の表面および内部にリン酸カルシウム系化合物を形成させることができる。
【0016】
生体組織材料としては、靱帯や腱などの親水性の軟組織材料の他にキチン、キトサン、ゴアテックス(登録商標)などの弗素樹脂、ポリエステル、ポリ乳酸、ポリビニルアルコールをはじめとして、コラーゲン、ゼラチン、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸およびその複合体などの人工材料が例示される。コラーゲン、ゼラチン、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸などは水溶性であることが多いため、架橋などを行いゲル化したようなものとする必要がある。
【0017】
生体組織材料の表面および内部に形成させるリン酸カルシウム系化合物には、アモルファスカルシウムホスフェート、ヒドロキシアパタイト、オクタカルシウムホスフェート、トリカルシウムホスフェート、ジカルシウムホスフェートジハイドレートなど多くのものを含む。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の交互浸漬装置を図1、図2、図3を参照して説明する。図1は、交互浸漬装置の全体を示す概念的な側面図である。図2は、浸漬容器に生体組織材料を浸漬する一つの態様を示す概念的な側面図である。図3は、浸漬容器に生体組織材料を浸漬する別の態様を示す概念的な側面図である。
【0019】
まず、図1に示すように、ガートル台1上に浸漬容器2を設置し、その上方に設置したつり下げ棒3に複数の薬液供給容器として、点滴バッグA,B,Cをつり下げる。ガートル台1は、車輪11を設けて移動可能にするとよい。それぞれの点滴バッグA,B,Cに輸液チューブ4A,4B,4Cを接続し、それぞれの輸液チューブを一つの浸漬容器2にそれぞれ接続する。
【0020】
また、浸漬容器2の底部には排出チューブ4Dを接続する。排出チューブ4Dはガートル台1上に載置した廃液を溜める陰圧廃液ボトル5に接続する。さらに、浸漬容器2には溶液を排出する際に空気を取り入れるエアチューブ4Eを取り付ける。エアチューブ4Eは、浸漬容器2内の溶液を廃液として陰圧廃液ボトル5に排出する際に、浸漬容器2内を大気圧に戻すために必要なものである。エアチューブ4Eの先端には、好ましくは浸漬容器2に入る空気を清浄にするためのエアフイルター6を設ける。
【0021】
輸液チューブ4A,4B,4Cと排出チューブ4Dの途中に液体の流れを止めるためのチューブ開閉制御手段を設ける。このチューブ開閉制御手段としては、例えば、排出チューブ4Dに対応するバルブ[1]、輸液チューブ4A,4B,4Cにそれぞれ対応するバルブ[2] [3] [4]を一体にしたバルブ装置7を設けることが好ましい。このバルブ装置7は、例えば、ガートル台1の支柱8に支持棒9で水平に支持するとよい。
【0022】
バルブそれ自体の構造等は、各チューブ中の液体の流れを止めたり、流れるようにしたりすることができるものであれば、特に限定されない。弾力のあるチューブを挟んで潰すことにより流体の流れを制御する方式のバルブ装置は好ましい一つの態様として採用できる。
【0023】
バルブ[1] [2] [3] [4]の開閉制御は、ガートル台1上の適宜の個所に設置したバルブコントローラー10からのプログラムされた自動制御信号によって制御する。輸液チューブ4A,4B,4Cは、それぞれ、バルブ[2] [3] [4]によって開閉を制御する。排出チューブ4Dは、バルブ[1]によって開閉を制御する。
【0024】
浸漬容器2は、例えばポリ塩化ビニール製のものが好ましい。ポリ塩化ビニールを用いる利点は、点滴チューブに使われているように、ガス(エチレンオキサイド)滅菌が可能であることにある。基本的には使い捨てとなる。しかし、滅菌可能で、かつ使い捨てにできるコストパフォーマンスがあれば、ポリ塩化ビニールである必要性はない。輸液チューブとしては、一般に使用されている点滴チューブを使用できる。
【0025】
図2は、複合化したい生体組織材料が移動可能なもの(例えば、生体から切り離した遊離靱帯や腱)である場合に用いる浸漬容器2の構造の一形態を示すものであり、容器2の蓋12の内側の中央下部に生体組織材料の固定フック13を設けて、生体組織材料をこの固定フック13に固定する。
【0026】
図3は、複合化したい生体組織材料が移動不可能なもの(例えば、人体に付いている靭帯や腱の一端)である場合に用いる浸漬容器2の構造の一形態を示すものであり、浸漬容器2の側壁14に生体組織材料を外部から挿入できる挿入用孔15を設け、 浸漬容器2を肩や膝付近まで持っていき、挿入用孔15から靱帯や腱の一端からなる生体組織材料16を浸漬容器2に挿入する。浸漬容器2中は薬液が流れるために、挿入した靱帯や腱の一端からなる生体組織材料16と挿入用孔15との間にスペースがあると液漏れを起こすので、これを防ぐためにパッキン17を挿入用孔15の周囲に設ける。
【0027】
生体組織材料の表面および内部にリン酸カルシウムを形成させる場合には、カルシウムを含む水溶液(例えば、CaCl2 )をA液、洗浄用水溶液(例えば、蒸留水、生理食塩水)をB液、リン酸を含む水溶液(例えば、リン酸2水素ナトリウム、リン酸水素2ナトリウム、リン酸3ナトリウム)をC液とし、各水溶液を点滴バッグA、B、Cにそれぞれ充填する。
【0028】
水溶液の濃度は、生理食塩水に近い浸透圧(279mmol/kg)程度が望ましい。濃度が著しく高い場合は、生体組織の損傷が大きくなると考えられる。濃度が著しく低い場合は、リン酸カルシウムの原料が減少するため、単位時間あたりのリン酸カルシウムの生成量が低下し、手術中に行うには不都合である。
【0029】
次に、本発明の交互浸漬装置を用いて生体組織材料を表面改質処理する方法を図1、図2、図3を参照して説明する。まず、バルブコントローラー10のタイムチャート(1サイクル)に基づいて各バルブの動作を説明する。なお、各バルブの開閉時間およびサイクル数は自由に設定可能である。サイクル数については、サイクル数が多いほどリン酸カルシウム系化合物の生成量は増加するが、作業時間が長くなる。
【0030】
すべてのバルブが閉まった状態でバルブコントローラー10のスタートスイッチを押すことにより以下のバルブ動作が作動する。
(1):バルブ[2]が開き、A液が浸漬容器2に流れ込む(T1)。
(2):バルブ[2]が閉じて、浸漬容器2にA液が留まる(T2)。
(3):バルブ[1]が開き、フイルター6およびチューブ4Eを通して浸漬容器2に空気が流入し、浸漬容器2からA液が排出される(T3)。
(4):バルブ[1]が閉じて、バルブ[3]が開き、浸漬容器2にB液が流れ込む(T4)。
(5):バルブ[3]が閉じて、浸漬容器2にB液が留まる(T5)。
(6):バルブ[1]が開き、フイルター6およびチューブ4Eを通して浸漬容器2に空気が流入し、浸漬容器2からB液が排出される(T6)。
【0031】
(7):バルブ[1]が閉じて、バルブ[4]が開き、浸漬容器2にC液が流れ込む(T7)。
(8):バルブ[4]が閉じて、浸漬容器2にC液が留まる(T8)。
(9):バルブ[1]が開き、フイルター6およびチューブ4Eを通して浸漬容器2に空気が流入し、浸漬容器2からC液が排出される(T9)。
(10):バルブ[1]が閉じて、バルブ[3]が開き、浸漬容器2にB液が流れ込む(T10)。
(11):バルブ[3]が閉じて、浸漬容器2にB液が留まる(T11)。
(12):バルブ[1]が開き、フイルター6およびチューブ4Eを通して浸漬容器2に空気が流入し、浸漬容器2からB液が排出される(T12)。
(13):バルブ[1]が閉じる。
【0032】
次に、各バルブの開閉時間の具体的態様を説明する。
T1:A液が浸漬容器を満たすだけの時間が必要である。
T2:A液への浸漬時間が長いほどリン酸カルシウム系化合物の生成量は増加するが、作業時間が長くなる。
T3:A液が浸漬容器から完全に排出されるだけの時間が必要である。
T4:B液が容器内を満たすだけの時間が必要である。
T5:浸漬される材料中に残存したイオンが洗浄液中に拡散するのに必要な時間(約30秒)で十分である。
【0033】
T6:B液が浸漬容器から完全に排出されるだけの時間が必要である。
T7:C液が浸漬容器内を満たすだけの時間が必要である。
T8:C液への浸漬時間が長いほどリン酸カルシウム系化合物の生成量は増加するが、作業時間が長くなる。
T9:C液が浸漬容器から完全に排出されるだけの時間が必要である。
T10:B液が浸漬容器内を満たすだけの時間が必要である。
T11::浸漬される材料中に残存したイオンが洗浄液中に拡散するのに必要な時間(約30秒)で十分である。
T12:B液が浸漬容器から完全に排出されるだけの時間が必要である。
【0034】
【実施例】
実施例1
上記の実施の形態において説明した装置を用いて、以下の条件で生体組織材料を表面改質処理した。処理する生体組織材料には、ウサギのアキレス腱を用いた。図2に示す形態の浸漬容器を用いて、その材料固定フックにこのアキレス腱を固定して処理した。
【0035】
4.3wt%塩化カルシウム水溶液、0.9wt%食塩水、1.66wt%リン酸2水素ナトリウム水溶液をそれぞれA、B、C液として、点滴バッグA、B、Cにそれぞれ充填した。サイクル数を3回、バルブの開閉時間は、T1:20秒、T2:180秒、T3:20秒、T4:20秒、T5:20秒、T6:20秒、T7:20秒、T8:180秒、T9:20秒、T10:20秒、T11:20秒、T12:20秒とした。
【0036】
交互浸漬により生成したリン酸カルシウム量を測定するために、120℃で乾燥したサンプルを100%の重量とし、1200℃まで加熱することにより有機成分(蛋白やコラーゲンなど)を熱分解し、1200℃で焼成後に残った無機物(リン酸カルシウム)量を測定し、その割合を求めた。その結果、ウサギのアキレス腱に複合化された無機物量は乾燥重量の8.3%となった。このような処理をしないものでは焼成後にはほとんど残存物はなかった(0.3%程度)。得られた表面改質したアキレス腱をXRDにより測定した結果、低結晶性水酸化アパタイトであった。
【0037】
実施例2
上記の実施の形態において説明した装置を用いて、以下の条件で生体組織材料を表面改質処理した。処理する生体組織材料には、キトサン多孔体を用いた。図2に示す形態の浸漬容器を用いて、その材料固定フックにこのキトサン多孔体を固定して処理した。
【0038】
4.3wt%塩化カルシウム水溶液、0.9wt%食塩水、1.66wt%リン酸2水素ナトリウム水溶液をそれぞれA、B、C液として、点滴バッグA、B、Cにそれぞれ充填した。サイクル数を3回、バルブ開閉時間は、T1:20秒、T2:180秒、T3:20秒、T4:20秒、T5:20秒、T6:20秒、T7:20秒、T8:180秒、T9:20秒、T10:20秒、T11:20秒、T12:20秒とした。
【0039】
その結果、キトサン多孔体に複合化された無機物含有量は乾燥重量の16.3%となった。得られた表面改質したキトサン多孔体をXRDにより測定した結果、低結晶性水酸化アパタイトであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の交互浸漬装置の全体を示す概念的な側面図である。
【図2】図2は、本発明の交互浸漬装置の浸漬容器に生体組織材料を浸漬する一つの態様を示す概念的な側面図である。
【図3】図3は、本発明の交互浸漬装置の浸漬容器に生体組織材料を浸漬する別の態様を示す概念的な側面図である。
【符号の説明】
A、B、C 点滴バッグ
4A、4B、4C 輸液チューブ
4D 排出チューブ
4E エアチューブ
6 エアフイルター
7 バルブ装置
8 支柱
9 支持棒
10 バルブコントローラー
11 車輪
12 蓋

Claims (5)

  1. 複数の薬液供給容器、薬液を生体組織材料を処理する一つの浸漬容器に導入するために、それぞれの薬液供給容器に接続された複数の輸液チューブ、該浸漬容器内の薬液を排出する排出チューブ、および複数の薬液を混合することなく交互に浸漬容器内に導入すべく該輸液チューブと排出チューブの開閉を制御する手段とからなることを特徴とする生体組織材料を表面改質処理する交互浸漬装置 。
  2. 該輸液チューブと該排出チューブの開閉を制御する手段は輸液チューブおよび排出チューブの途中に設けたバルブおよび該バルブの開閉を自動制御するバルブコントローラーからなることを特徴とする請求項1記載の交互浸漬装置 。
  3. 浸漬容器の蓋の内側に生体組織材料を固定するフックを設けたことを特徴とする請求項1または2記載の生体組織材料を処理する交互浸漬装置 。
  4. 浸漬容器の側壁に生体組織材料を外部から挿入する挿入用孔を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の生体組織材料を処理する交互浸漬装置 。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の交互浸漬装置を用いて、複数の薬液の一つをカルシウムを含む水溶液とし、別の薬液をリン酸を含む水溶液とし、交互に混合することなく浸漬容器に満たされた該水溶液に生体組織材料を浸漬して表面改質処理することによって、処理された生体組織材料の表面および内部にリン酸カルシウムを複合化させることを特徴とする生体組織材料を表面改質処理するための交互浸漬方法。
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