JP3492225B2 - 送受信装置 - Google Patents
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-
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Description
体に搭載する送受信装置に関し、特に映像や音声をディ
ジタル伝送する送受信装置に関するものである。
音声システムが衛星放送やCATV等で実用化されてい
る。一方、航空機内の映像音声サービスは、現時点にお
いてアナログ放送システムが主流であり、このシステム
をMPEG等の画像圧縮技術と、ディジタル変調技術を
組み合わせたディジタル放送システムに置き換えて、伝
送チャネル数を増加させ、全座席に個別にサービスを提
供することが望まれている(例えば、特開平7−255
043号公報)。
送受信装置の一例について説明する。
のである。図6において、61は変調手段、62は第1
の周波数変換手段、63は増幅/分岐手段、64は第2
の周波数変換手段、65は復調手段である。また、図7
は、図6における第1の周波数変換手段62と第2の周
波数変換手段64に含まれるPLL周波数シンセサイザ
の構成を示すものである。図7において、71はPLL
シンセサイザIC、72はループフィルタ、73は電圧
制御発振器、74は水晶振動子である。
て、以下その動作について説明する。
声データが変調手段61に入力される。変調手段61
は、CATV等で用いられている直交振幅変調(以下、
QAM変調と略す)や、或いは残留側波帯変調(以下、
VSB変調と略す)を行い、中心周波数f1の信号を生
成する。中心周波数f1としては、日米においては44
MHzや43.75MHzが、欧州においては36.1
25MHzがよく用いられている。変調手段61が出力
する信号は、第1の周波数変換手段62に入力される。
第1の周波数変換手段62は、入力される信号の中心周
波数をf1からf2に変換する。航空機内では、複数の
チャネルに対応するため、中心周波数f2として数十M
Hzから数百MHzまでの周波数帯が一般に用いられて
いる。第1の周波数変換手段62が出力する信号は、増
幅/分岐手段63に入力される。増幅/分岐手段63
は、機内の各エリアへ信号を分配するために、入力され
る信号を増幅し、分岐して出力する。増幅/分岐手段6
3が出力する信号は、第2の周波数変換手段64に入力
される。第2の周波数変換手段64は、入力される信号
の中心周波数をf2からf3に変換する。中心周波数f
3としては、f1と同じ周波数が用いられている。第2
の周波数変換手段64が出力する信号は、復調手段65
に入力される。復調手段65は、入力された信号を復調
して再生データを出力する。
や第2の周波数変換手段64には、PLL周波数シンセ
サイザが用いられる。以下、図7を用いてPLL周波数
シンセサイザの動作について説明する。
動子74が接続され、内部の発振回路を用いて信号Sxt
alが生成される。この信号Sxtalは、同じく内部のプロ
グラマブル分周器(以下、Rカウンタと略す)によって
信号Sref に変換される。例えば、水晶振動子74の周
波数を4MHz、Rカウンタを16に設定すると、信号
は、Sref =4MHz/16=250kHzとなる。他
方、PLLシンセサイザIC71には、電圧制御発振器
73から信号Svco が入力される。この信号Svco も、
内部に含まれる別のプログラマブル分周器(以下、MA
カウンタと略す)によって信号Sdiv に変換される。例
えば、MAカウンタを2800に設定すると、信号Sdi
v=Svco/2800なる関係が成立する。PLLシンセ
サイザ71の内部に含まれる位相比較器は、上述の信号
Srefと信号Sdivの位相を比較し、位相差に比例した信
号Serrを生成する。例えば、信号Sdivの位相が信号S
ref の位相よりも進んでいる場合はSerr=正電圧を、
逆に信号Sdivの位相が信号Sref の位相よりも遅れて
いる場合はSerr=負電圧を、信号Sdivの位相と信号S
refの位相が一致している場合はSerr=零電圧を出力す
る。
号Serr は、ループフィルタ72に入力される。ループ
フィルタ72は、低域信号のみを通過させる周波数特性
を備えており、入力される信号を平滑化して雑音成分を
除去する。ループフィルタ72が出力する信号は、電圧
制御発振器73に入力される。電圧制御発振器73は、
入力される信号のレベルによって発振周波数が変化する
発振器である。例えば、入力される信号の電圧レベルが
高いほど、出力される信号の周波数も高くなる。以上の
ようにPLL周波数シンセサイザを構成すると、信号S
div の位相は、信号Sref の位相に一致するように制御
される。したがって、電圧制御発振器73から出力され
る信号は、Svco=Sref*2800=250kHz*2
800=700MHzとなる。ここで、MAカウンタの
設定を変えると、電圧制御発振器73からは、異なった
発振周波数を得ることができる(例えば、PLL周波数
シンセサイザ回路設計法、1994年、総合電子出版
社)。
2や第2の周波数変換手段64に含まれる発振器にPL
L周波数シンセサイザを用いることで、周波数f2を数
十MHzから数百MHzの範囲で可変することができ
る。
装置には、大きな機械的な衝撃や振動が加わることにな
る。この機械的な衝撃や振動は、復調手段65から出力
される再生データの誤りを増加させる。データ誤りの主
たる原因は、第1の周波数変換手段62や第2の周波数
変換手段64に用いられるPLL周波数シンセサイザに
おいて、ループフィルタ72に含まれるコンデンサや、
電圧制御発振器73に含まれるコンデンサ、或いはコイ
ルが、外部から加わる機械的な衝撃や振動によって雑音
を発生すためである。このためPLL周波数シンセサイ
ザから出力される信号の位相雑音特性が劣化することに
なる。
数シンセサイザから発生する雑音を抑圧する方法として
は、以下のような方法が提案されている。
をミニモジュール基板に実装し、これを親基板に植設す
る方法(特開平第6−85700号公報)である。この
方法は、加振時の振動を、まず親基板で吸収し、PLL
周波数シンセサイザが実装されているミニモジュール基
板への振動伝達を抑圧するものであって、PLL周波数
シンセサイザに用いられるデバイスや、PLLの回路定
数については何ら考慮するものではない。第2の提案
は、PLL周波数シンセサイザのループフィルタに使用
するコンデンサを非積層型コンデンサにする方法(特開
平第7−288483号公報)である。この方法は、非
積層型コンデンサを用いて圧電効果を減少させるもので
あって、これもPLLの回路定数については何ら考慮す
るものではない。第3の提案は、PLL周波数シンセサ
イザのループフィルタに使用するコンデンサを基板の表
裏に実装し、且つ電気的には、並列に接続する方法(特
開平第9−219576号公報)である。この方法は、
コンデンサを基板の表裏に実装することで、基板が曲げ
られても、互いに補償されて容量変化を減少させるもの
であって、これもPLL周波数シンセサイザに用いられ
るデバイスや、PLLの回路定数については何ら考慮す
るものではない。加えて、上述の第1から第3の提案
は、機械的な衝撃や振動によって、PLL周波数シンセ
サイザから発生する雑音を抑圧する方法であって、送受
信装置のPLL周波数シンセサイザ以外の部分について
は何ら考慮するものでもない。
タル化された映像データや音声データを伝送する送受信
装置において、機械的な衝撃や振動が加わった場合に発
生するデータの誤りを抑圧するために、PLL周波数シ
ンセサイザのループフィルタや実装基板に対して、上述
に示した耐振対策を行うだけでは、航空機の厳しい衝撃
や振動の環境下においては、その効果は不十分であり、
データ誤りが抑圧されないという課題を有していた。
し、航空機の厳しい機械的な衝撃や振動の環境下におい
て、データ誤りを抑圧できる送受信装置を提供すること
を目的とするものである。
を変調する変調手段と、PLL周波数シンセサイザを有
し、前記変調手段が出力する信号を複数の異なる周波数
に変換する第1の周波数変換手段と、その第1の周波数
変換手段が出力する信号を増幅及び分岐する増幅/分岐
手段と、PLL周波数シンセサイザを有し、前記増幅/
分岐手段が出力する信号を所定の周波数に変換する第2
の周波数変換手段と、キャリア再生部を有し、前記第2
の周波数変換手段が出力する信号からディジタルデータ
を復調する復調手段とを備える、航空機用の送受信機で
あって、前記各PLL周波数シンセサイザの自然角周波
数及び前記キャリア再生部のループフィルタ帯域幅が、
航空機の航行中に外部から加わる機械的な振動の最高周
波数よりも大きい値に設定されており、前記PLL周波
数シンセサイザに含まれる電圧制御発振器の共振部に使
用するコイルをマイクロストリップラインとし、前記マ
イクロストリップラインが設置されるプリント基板の上
部や下部に、前記マイクロストリップラインを覆って補
強板が貼り付けられている、送受信装置である。
を示す図面に基づいて説明する。
受信装置の構成を示す図である。図1において、1aか
ら1xは変調手段としてのQAM変調器(1cから1w
までは図示省略、以下同じ)、2aから2xは第1の周
波数変換手段としての周波数変換器、3は増幅/分岐
器、4aから4xは第2の周波数変換手段としてのチュ
ーナ、5aから5xは復調手段としてのQAM復調器で
ある。
て、以下、図1を用いてその動作を説明する。
トランスポートストリームTSaからTSxがQAM変
調器1aから1xにそれぞれ入力される。ここで、MP
EGトランスポート・ストリームとは、通信用に考慮さ
れたデータ列で、伝送誤りに対する耐性強化やプログラ
ム多重機能をもち、188バイトの固定長のパケットを
単位としている。パケット構造の詳細については、例え
ば、最新MPEG教科書(1994、アスキー出版局)
の231頁の「マルチメディアを多重化するMPEGシ
ステムとは」に見られる。QAM変調器1aから1x
は、中心周波数36.125MHzの64QAM変調波
を出力する。QAM変調器1aから1xが出力する信号
は、周波数変換器2aから2xにそれぞれ入力される。
周波数変換器2aから2xは、内部にPLL周波数シン
セサイザを備え、入力される信号の中心周波数を変換し
て出力する。ここでは、周波数変換器1aからは141
MHz、周波数変換器1bからは149MHz、以下同
様にして周波数変換器1xからは325MHzの信号が
それぞれ出力されるものとし、全ての信号が周波数軸上
で重ならないように8MHz間隔で配置される。周波数
変換器2aから2xが出力する信号は増幅/分岐器3に
入力される。増幅/分岐器3は、入力される信号を増幅
し、分岐して出力する。増幅/分岐器3が出力する信号
は、チューナ4aから4xに入力される。チューナ4a
から4xは、内部にPLL周波数シンセサイザを備え、
入力される信号の1つを選択し、中心周波数を36.1
25MHzに変換する。ここでは、チューナ4aは14
1MHz、チューナ4bは149MHz、以下同様にチ
ューナ4xは325MHzの信号をそれぞれ選択し、3
6.125MHzに周波数変換する。チューナ4aから
4xが出力する信号は、QAM復調器5aから5xにそ
れぞれ入力される。QAM復調器5aから5xは、入力
された信号を復調して速度41.34Mbpsの再生デ
ータを出力する。
チューナ4aから4xにそれぞれ含まれるPLL周波数
シンセサイザの構成を示すものである。図2において、
21はPLLシンセサイザIC、22はループフィル
タ、23は電圧制御発振器、24は増幅IC、25は分
岐コイル、R1からR10は抵抗、C1からC11はコ
ンデンサ、Lはコイル、Tr1からTr3はトランジス
タ、Xは水晶振動子である。
図2において、PLLシンセサイザIC21が出力する
信号は、ループフィルタ22に入力される。ループフィ
ルタ22は、コンデンサC1とコンデンサC2と抵抗R
1からなる第1の積分部と、抵抗R2とトランジスタT
r1からなる電圧レベルシフト部と、抵抗R3とコンデ
ンサC3からなる第2の積分部により構成される。ルー
プフィルタ22は、PLLシンセサイザIC21が出力
する信号の平滑化と、直流電圧Vbによるレベルシフト
を行う。ループフィルタ22が出力する信号は、抵抗R
4を介して電圧制御発振器23に入力される。電圧制御
発振器23は、抵抗R5からR7とコンデンサC4から
C6とバリキャップCvとコイルLとトランジスタTr
2からなる発振部と、抵抗R8からR10とトランジス
タTr3からなるバッファ部により構成される。電圧制
御発振器23は、ループフィルタ22が出力する信号の
電圧によってバリキャップCvの容量が変化し、この容
量変化に応じた発振周波数の信号を出力する。電圧制御
発振器23が出力する信号は、コンデンサC8を介して
増幅IC24に入力される。増幅IC24は、入力され
た信号を一定量増幅する。増幅IC24が出力する信号
は、分岐コイル25に入力される。分岐コイル25は、
増幅IC24が出力する信号を2つに分岐して、一方は
コンデンサC9を介してPLLシンセサイザIC21へ
出力し、他方はコンデンサC10を介してPLL周波数
シンセサイザの出力信号Voとして出力する。
部の構成を示すものである。図3において、31はA/
D変換部、32は直交検波部、33は変調成分除去部、
34はディジタルフィルタ部、35は発振部である。
図3において、A/D変換部31は、QAM復調器に入
力されるアナログ信号をディジタルデータに変換する。
A/D変換部31が出力するデータは、直交検波部32
に入力される。直交検波部32は、A/D変換部31が
出力するデータを発振部35が出力するデータを用いて
直交検波し、I軸データとQ軸データを生成する。直交
検波部32が出力する2つのデータは、変調成分除去部
33に入力される。変調成分除去部33は、I軸データ
とQ軸データから、変調成分を除去してキャリア成分を
生成する。変調成分除去部33が出力するデータは、デ
ィジタルフィルタ部34に入力される。ディジタルフィ
ルタ部34は、低域信号のみを通過させる周波数特性を
備えており、入力されるデータを平滑化して雑音成分を
除去する。ディジタルフィルタ部34が出力するデータ
は、発振部35に入力される。発振部35は、入力され
るデータから正弦波データと余弦波データを生成する。
このようにキャリア再生部を構成すると、発振部35が
出力する正弦波データと余弦波データは、A/D変換部
31に入力されたQAM変調波に含まれるキャリア成分
と一致する。
厳しい機械的な衝撃や振動が加わると、周波数変換器2
aから2xや、チューナ4aから4xに含まれるPLL
周波数シンセサイザの出力信号に含まれる雑音成分が増
加し、QAM復調器5aから5xが誤った再生データを
出力する。一般に、航空機内の送受信装置に加わる振動
は、天候や高度といった航空機の飛行状況と、装置の機
内設置場所によって様々であるが、地上における耐振動
試験の規格によると、その振動の周波数は10Hzから
2kHzまでの範囲である。例えば、「DO−160D
/Environmental Condition a
nd Test Proceduresfor Airb
orne Equipment」(1997年、RTC
A社)、Section8の「Vibration」に
見られる。したがって、図2のPLL周波数シンセサイ
ザを構成する部品には、この周波数範囲の機械的な振動
が加わることになる。すなわち、ループフィルタ22や
電圧制御発振器23に含まれるコンデンサやコイルは、
この機械的な振動の周波数範囲内で特性が変化すること
になる。本実施の形態1では、以下のようにして、機械
的な振動によるQAM復調器のデータ誤りを防止する。
おいて、自然角周波数ω0を機械的な振動の最高周波数
2kHzよりも高く設定する。自然角周波数ω0は、
「Media IC Handbook」(1995、G
EC PLESSEY)のSection6の「TV/S
atellite Synthesisers −Bas
ic Design Guidelines」に見られる
ように、抵抗R1と、コンデンサC1と、コンデンサC
2と、位相比較器の利得Kdと、電圧制御発振器の利得
Koと、プリスケーラ・ディバイダの分周比Pと、プロ
グラマブル・ディバイダの分周比Nと、ダンピングファ
クタξとから次式で示される。
12nF、Kd=150uA/2π、Ko=15MHz
/V、P=1、N=621から805まで1ステップで
可変、ξ=0.8として、自然角周波数をおよそ8kH
zに設定する。更に、PLLシンセサイザICに4MH
zの水晶振動子Xを外付けし、位相比較周波数を1MH
zに設定する。このように自然角周波数と位相比較周波
数を機械的な振動の最高周波数2kHzよりも高く設定
すると、ループフィルタ22や電圧制御発振器23に含
まれるコンデンサやコイルが、機械的な振動周波数10
Hzから2kHzまでの範囲で特性変化を起こしても、
PLL周波数シンセサイザが高速に追従して、雑音の発
生を抑圧することができる。
ープフィルタ帯域幅を機械的な振動の最高周波数である
2kHzよりも高く設定する。ループフィルタ帯域幅
は、ディジタルフィルタ34の構成と動作周波数によっ
て決定される。例えば、WILLIAMらの文献「A
Survey of Digital Phase−Lo
cked Loops」(1981、Proceedi
ng of the IEEE、Vol.69、No.
4)のp426に見られる。ここでは、ディジタルフィ
ルタ34の構成を2次タイプ、動作速度をシンボルレー
トの整数倍とし、ループフィルタ帯域幅をおよそ15k
Hzとする。このようにループフィルタ帯域幅を機械的
な振動の最高周波数2kHzよりも高く設定すると、機
械的な振動によってPLL周波数シンセサイザが出力す
る信号雑音が増大しても、キャリア再生部が高速に追従
して、データ誤りの発生を防止することができる。
されるディジタルデータを変調するQAM変調器1aか
ら1xと、QAM変調器1aから1xがそれぞれ出力す
る信号を所定の周波数に変換する周波数変換器2aから
2xと、周波数変換器2aから2xが出力する信号を増
幅及び分岐する増幅/分岐器3と、増幅/分岐器3が出
力する信号を所定の周波数に変換するチューナ4aから
4xと、チューナ4aから4xがそれぞれ出力する信号
からディジタルデータを復調するQAM復調器5aから
5xとを備えた送受信装置において、周波数変換器2a
から2x及びチューナ4aから4xはPLL周波数シン
セサイザを備え、他方、QAM復調器5aから5xはキ
ャリア再生部を備え、PLL周波数シンセサイザの自然
角周波数と位相比較周波数、及びキャリア再生部のルー
プフィルタ帯域幅を、外部から加わる機械的な振動の最
高周波数よりも大きい値に設定することにより、送受信
装置に航空機内の機械的な衝撃や振動が加わっても、P
LL周波数シンセサイザや、キャリア再生部が高速に追
従して雑音を抑圧するので、QAM復調器5aから5x
が誤った再生データを出力するのを防止することができ
る。
を用いて説明する。
波数シンセサイザに含まれる電圧制御発振器23の共振
部に使用するコイルLがマイクロストリップラインで形
成されることを除いては、上述の実施の形態1と同様で
あるので、その動作の説明は省略する。ここでは、マイ
クロストリップラインで形成されるコイルLについて説
明する。
力される信号の発振周波数fvco は次式で示される。
v・(C5+C6)) 電圧制御発振器23に、航空機内の厳しい機械的な衝撃
や振動が加わると、コイルやコンデンサの特性が変化
し、発振周波数fvco が変動する。この結果、PLL周
波数シンセサイザの出力信号に含まれる雑音成分が増加
し、QAM復調器5aから5xが誤った再生データを出
力する。さて、(数5)と(数6)において、コイル
L、コンデンサC5、コンデンサC6、バリキャップ容
量Cvが同比率で変化した場合、発振周波数fvco に与
える影響は、コイルLが最も大きい。そこで、コイルL
を機械的な振動に対して特性変化の少ない、マイクロス
トリップラインで形成する。コイルLを空芯タイプとす
ると、機械的な振動によって形状が変化し易く、特性が
大きく変わってしまう。マイクロストリップラインのイ
ンダクタ値については、例えば、マイクロ波回路の基礎
とその応用(1990年、総合電子出版社)の172頁
に見られる。
に含まれる電圧制御発振器23の共振部に使用するコイ
ルLをマイクロストリップラインによって形成し、機械
的な衝撃や振動に対する特性変化を少なくすることによ
り、電圧制御発振器23の周波数変動をさらに抑圧する
ことができる。
を用いて説明する。
波数シンセサイザに含まれる電圧制御発振器23の共振
部に使用するコイルLをマイクロストリップラインで形
成し、更にこのマイクロストリップラインの上部に、補
強板を貼り付けたことを除いては、実施の形態1と同様
であるので、その動作の説明は省略する。ここでは、マ
イクロストリップラインの構成について説明する。
トリップラインの断面図である。同図において、41は
プリント基板、42はマイクロストリップライン、43
は接地導体、44は外装樹脂で、以上は従来のマイクロ
ストリップラインの断面と同様なものである。従来と異
なるのは、補強板45に接着剤46を塗布し、マイクロ
ストリップライン42の上部に貼り付けた点である。
プラインについて、以下その動作を説明する。
リップライン42に、航空機内の厳しい機械的な衝撃や
振動が加わると、プリント基板41や、マイクロストリ
ップライン42や、接地導体43が変形し、マイクロス
トリップラインの特性が変化する。この特性変化は、電
圧制御発振器23の発振周波数fvco を変動させる。こ
の結果、PLL周波数シンセサイザの出力信号に含まれ
る雑音成分が増加し、QAM復調器5aから5xが誤っ
た再生データを出力する。そこで、マイクロストリップ
ライン42周辺の機械的な強度を高めるために、接着剤
46を用いて、補強板45をマイクロストリップライン
42の上部に貼り付ける。補強板45は、プリント基板
41と同じ基板とする。また、接着剤46には、絶縁性
の高いエポキシ系やシリコン系の接着剤を用いる。この
ようにすると、補強板45が、機械的な衝撃や振動に対
する補強材として働き、マイクロストリップラインの特
性変化を抑圧することができる。
に含まれる電圧制御発振器23の共振部に使用するマイ
クロストリップライン上部に、補強板を貼り付けること
により、機械的な衝撃や振動に対する特性変化を少なく
して、電圧制御発振器23の周波数変動をさらに抑圧す
ることができる。
を用いて説明する。
波数シンセサイザに含まれる電圧制御発振器23の共振
部に使用するコイルLがチップ面実装タイプで形成され
ることを除いては、実施の形態1と同様であるので、そ
の動作の説明は省略する。ここでは、チップ面実装タイ
プで形成されたコイルLについて説明する。
機械的な衝撃や振動が加わると、コイルやコンデンサの
特性が変化し、発振周波数fvco が変動する。この結
果、PLL周波数シンセサイザの出力信号に含まれる雑
音成分が増加し、QAM復調器5aから5xが誤った再
生データを出力する。上述の実施の形態2にて説明した
ように、(数5)と(数6)において、コイルL、コン
デンサC5、コンデンサC6、バリキャップ容量Cvが
同比率で変化した場合、発振周波数fvco に与える影響
は、コイルLが最も大きい。そこで、コイルLを機械的
な振動に対して、ストレスの少ないチップ面実装タイプ
で形成する。コイルLを空芯タイプとすると、機械的な
振動によって形状が変化し易く、特性が大きく変わって
しまう。これに対してチップ面実装タイプのコイルは、
チップタイプのコンデンサや抵抗と同程度の大きさであ
り、プリント基板からの機械的な応力を伝わりにくくす
ることができる。
に含まれる電圧制御発振器23の共振部に使用するコイ
ルLをチップ面実装タイプにて形成し、機械的な衝撃や
振動に対する特性変化を少なくして、電圧制御発振器2
3の周波数変動を抑圧することができる。
を用いて説明する。
波数シンセサイザに含まれる電圧制御発振器23の共振
部に使用するコイルLをマイクロストリップラインで形
成し、更に、このマイクロストリップラインをプリント
基板の内層で形成したことを除いては、実施の形態1と
同様であるので、その動作の説明は省略する。ここで
は、マイクロストリップラインの構成について説明す
る。
トリップラインの断面図である。同図において、51は
プリント基板、52はマイクロストリップライン、53
は接地導体、54は外装樹脂、55はシールドカバーで
ある。従来と異なるのは、マイクロストリップライン5
2をプリント基板の内部に形成した点である。
プラインについて、以下その動作を説明する。
号漏れや、逆に外部からPLL周波数シンセサイザへの
信号進入を防ぐために、プリント基板51にはシールド
カバー55が取り付けられる。マイクロストリップライ
ン52をプリント基板51の外層に形成すると、航空機
内の厳しい機械的な衝撃や振動によって、シールドカバ
ー55との空間的な条件が変動し、マイクロストリップ
ラインの特性が変化する。この特性変化は、電圧制御発
振器23の発振周波数fvco を変動させる。この結果、
PLL周波数シンセサイザの出力信号に含まれる雑音成
分が増加し、QAM復調器5aから5xが誤った再生デ
ータを出力する。ここでは、図5に示すように、マイク
ロストリップライン52をプリント基板51の内層に形
成し、マイクロストリップライン52が、プリント基板
51に取り付けられたシールドカバー55と直接に対向
しないようにする。このようにすると、プリント基板5
1の一部がマイクロストリップライン52と、シールド
カバー55との間に介在するので、機械的な衝撃や振動
に対する空間的な条件の変動を少なくすることができ
る。
に含まれる電圧制御発振器23の共振部に使用するマイ
クロストリップラインをプリント基板の内層に形成する
ことにより、機械的な衝撃や振動に対する特性変化を少
なくし、電圧制御発振器23の周波数変動を抑圧するこ
とができる。
を用いて説明する。
波数シンセサイザに含まれるループフィルタ22に使用
するコンデンサC1、コンデンサC2、コンデンサC3
や、電圧制御発振器23の共振部に使用するコンデンサ
C4,コンデンサC5、コンデンサC6を、フィルムタ
イプとしたことを除いては、実施の形態1と同様である
ので、その動作の説明は省略する。ここでは、これらフ
ィルムタイプのコンデンサについて説明する。
ルタ22や電圧制御発振器23に、航空機内の厳しい機
械的な衝撃や振動が加わると、コイルやコンデンサの特
性が変化し、発振周波数fvco が変動する。この結果、
PLL周波数シンセサイザの出力信号に含まれる雑音成
分が増加し、QAM復調器5aから5xが誤った再生デ
ータを出力する。さて、上述の実施の形態1にて説明し
たように、ループフィルタ22は、コンデンサC1とコ
ンデンサC2と抵抗R1からなる第1の積分部と、抵抗
R2とトランジスタTr1からなる電圧レベルシフト部
と、抵抗R3とコンデンサC3からなる第2の積分部に
より構成され、PLLシンセサイザIC21が出力する
信号を平滑化し、直流電圧Vbによるレベルシフトを行
う。ここで、コンデンサC1からC3には、高周波特性
や大きさの面からセラミックタイプが用いられる。ま
た、電圧制御発振器23は、抵抗R5からR7とコンデ
ンサC4からC6とバリキャップCvとコイルLとトラ
ンジスタTr2からなる発振部と、抵抗R8からR10
とトランジスタTr3からなるバッファ部により構成さ
れ、ループフィルタ22が出力する信号に応じて、(数
5)と(数6)で示した発振周波数fvco の信号を出力
する。ここで、コンデンサC4からC6には、高周波特
性や大きさの面からセラミックタイプが用いられる。さ
て、セラミックタイプのコンデンサは、フィルムタイプ
と比較して、圧電効果が大きく機械的な衝撃や振動に弱
い点がある。そこで、ループフィルタ22に使用するコ
ンデンサC1からC3や、電圧制御発振器23の共振部
に使用するコンデンサC4からC6をフィルムタイプに
する。フィルムタイプは、セラミックタイプと比較して
サイズは大きくなるが、高周波特性、温度特性、耐振動
特性のいずれも優れたコンデンサである。なお、本明細
書中のフィルムタイプのコンデンサとは、いわゆるフィ
ルムコンデンサのことである。
に含まれるループフィルタ22に使用するコンデンサC
1からC3や、電圧制御発振器23の共振部に使用する
コンデンサC4からC6をフィルムタイプにし、機械的
な衝撃や振動に対する特性変化を少なくして、電圧制御
発振器23の周波数変動を抑圧することができる。
器と、周波数変換器と、チューナと、QAM復調器の数
は、それぞれaからxの24としたが、QAM変調器と
周波数変換器の数、チューナとQAM復調器の数は、2
4以外の数であって、両者は一致していなくてもよい。
器1aから1xには、速度41.34MbpsのMPE
Gトランスポートストリームが入力され、中心周波数3
6.125MHzの64QAM変調波を出力するとした
が、QAM変調器が動作可能であれば、MPEGトラン
スポートストリームの速度や、出力信号の中心周波数と
変調方式は、特にこの値に限らなくてもよい。
器1aからは141MHz、周波数変換器1bからは1
49MHz、周波数変換器1xからは325MHzの信
号がそれぞれ出力されるものとしたが、全ての信号が周
波数軸上で重ならなければ、他の周波数であってもよ
い。
aは141MHz、チューナ4bは149MHz、チュ
ーナ4xは325MHzの信号をそれぞれ選択し、3
6.125MHzに周波数変換するとしたが、各チュー
ナが動作可能であれば、選択する信号や、周波数変換す
る周波数は、特にこの値に限らなくてもよい。
械的な振動の周波数は10Hzから2kHzまでの範囲
であるとしたが、DO−160D規格以外の値であって
もよい。
数シンセサイザの自然角周波数をおよそ8kHz、位相
比較周波数を1MHzに設定するとしたが、機械的な振
動の最高周波数よりも大きければ、他の値であってもよ
い。
生部のディジタルフィルタ部34の構成を2次タイプ、
動作速度をシンボルレートの整数倍、ループフィルタ帯
域幅をおよそ15kHzとするしたが、機械的な振動の
最高周波数よりも大きければ、他の構成であってもよ
い。
トリップライン42の上部に補強板45を貼り付けると
したが、下部や上下両方であってもよい。
は、プリント基板41と同じ基板であるとしたが、マイ
クロストリップラインの特性に影響がなければ、別の材
質であってもよい。
には、絶縁性の高いエポキシ系やシリコン系の接着剤を
用いるとしたが、マイクロストリップラインの特性に影
響がなければ、別の成分であってもよい。
数シンセサイザに含まれるループフィルタ22に使用す
るコンデンサC1からC3や、電圧制御発振器23の共
振部に使用するコンデンサC4からC6をフィルムタイ
プにするとしたが、そのうちの一部のコンデンサだけが
フィルムタイプであってもよい。
発明は、入力されるディジタルデータを変調する変調手
段と、PLL周波数シンセサイザを有し、変調手段が出
力する信号を複数の異なる周波数に変換する第1の周波
数変換手段と、その第1の周波数変換手段が出力する信
号を増幅及び分岐する増幅/分岐手段と、PLL周波数
シンセサイザを有し、増幅/分岐手段が出力する信号を
所定の周波数に変換する第2の周波数変換手段と、キャ
リア再生部を有し、第2の周波数変換手段が出力する信
号からディジタルデータを復調する復調手段とを備え、
各PLL周波数シンセサイザの自然角周波数及びキャリ
ア再生部のループフィルタ帯域幅が、所定の条件のもと
で決められた外部から加わる機械的な振動の最高周波数
よりも大きい値に設定されているので、送受信装置に航
空機内の機械的な衝撃や振動が加わっても、PLL周波
数シンセサイザや、キャリア再生部が高速に追従して雑
音を抑圧でき、復調手段が誤った再生データを出力する
のを防止することができるという長所を有する。
成図である。
るPLL周波数シンセサイザの構成図である。
生部の構成図である。
ンセサイザで使用するマイクロストリップラインの断面
図である。
ンセサイザで使用するマイクロストリップラインの断面
図である。
波数変換手段に含まれるPLL周波数シンセサイザの構
成図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 入力されるディジタルデータを変調する
変調手段と、PLL周波数シンセサイザを有し、前記変
調手段が出力する信号を複数の異なる周波数に変換する
第1の周波数変換手段と、その第1の周波数変換手段が
出力する信号を増幅及び分岐する増幅/分岐手段と、P
LL周波数シンセサイザを有し、前記増幅/分岐手段が
出力する信号を所定の周波数に変換する第2の周波数変
換手段と、キャリア再生部を有し、前記第2の周波数変
換手段が出力する信号からディジタルデータを復調する
復調手段とを備える、航空機用の送受信機であって、 前記各PLL周波数シンセサイザの自然角周波数及び前
記キャリア再生部のループフィルタ帯域幅が、航空機の
航行中に外部から加わる機械的な振動の最高周波数より
も大きい値に設定されており、 前記PLL周波数シンセサイザに含まれる電圧制御発振
器の共振部に使用するコイルをマイクロストリップライ
ンとし、 前記マイクロストリップラインが設置されるプリント基
板の上部や下部に、前記マイクロストリップラインを覆
って補強板が貼り付けられている、 送受信装置。 - 【請求項2】 前記PLL周波数シンセサイザに含まれ
るPLLシンセサイザICの位相比較周波数を、前記外
部から加わる機械的な振動の最高周波数よりも大きい値
に設定したことを特徴とする請求項1記載の送受信装
置。 - 【請求項3】 前記PLL周波数シンセサイザに含まれ
る電圧制御発振器の共振部に使用する前記マイクロスト
リップラインをプリント基板の内層に形成したことを特
徴とする請求項1または2に記載の送受信装置。 - 【請求項4】 前記PLL周波数シンセサイザに含まれ
る電圧制御発振器の共振部がチップ面実装コイルをさら
に備える、請求項1〜3のいずれかに記載の送受信装
置。 - 【請求項5】 前記PLL周波数シンセサイザに含まれ
るループフィルタや電圧制御発振器に使用するコンデン
サをフィルムコンデンサとしたことを特徴とする請求項
1〜4のいずれかに記載の送受信装置。
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2005
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