JP3488768B2 - 車両のブレーキ装置 - Google Patents

車両のブレーキ装置

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JP3488768B2
JP3488768B2 JP22810795A JP22810795A JP3488768B2 JP 3488768 B2 JP3488768 B2 JP 3488768B2 JP 22810795 A JP22810795 A JP 22810795A JP 22810795 A JP22810795 A JP 22810795A JP 3488768 B2 JP3488768 B2 JP 3488768B2
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    • B60T8/261Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force characterised by producing differential braking between front and rear wheels specially adapted for use in motorcycles
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  • Braking Arrangements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第1ブレーキ操作
部材の操作力を第1車輪ブレーキに伝達可能な第1伝達
系と、第2ブレーキ操作部材の操作力を第2車輪ブレー
キに伝達可能な第2伝達系と、第1、第2伝達系の中間
部に介装されて第1、第2車輪ブレーキの連動作動及び
アンチロックブレーキ制御を司るアクチュエータとを備
える車両のブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる車両のブレーキ装置において、第
1、第2伝達系の中間部に一対の遊星ギヤ機構と、一方
の遊星ギヤ機構のサンギヤを駆動するモータと、他方の
遊星ギヤ機構のサンギヤを制動する電磁ブレーキとを備
えたアクチュエータを介装することにより、第1、第2
車輪ブレーキの連動作動とアンチロックブレーキ制御と
を行えるようにしたものが、本出願人により既に提案さ
れている(特願平7−118318号参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記提案のも
のは、第1遊星ギヤ機構と第1伝達系とを接続する第1
制御軸、並びに第2遊星ギヤ機構と第2伝達系とを接続
する第2制御軸が相互に異なる軸線上に配置されている
ため、アクチュエータのコンパクト化が制限されてしま
う問題があり、アクチュエータの更なるコンパクト化が
望まれていた。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、一対の車輪ブレーキの連動作動及びアンチロ
ックブレーキ制御を司るアクチュエータのコンパクト化
を図ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載に記載された発明は、第1ブレーキ操
作部材の操作力を第1車輪ブレーキに伝達可能な第1伝
達系と、第2ブレーキ操作部材の操作力を第2車輪ブレ
ーキに伝達可能な第2伝達系と、第1、第2伝達系の中
間部に介装されて第1、第2車輪ブレーキの連動作動及
びアンチロックブレーキ制御を司るアクチュエータとを
備える車両のブレーキ装置において、前記アクチュエー
タは、第1リングギヤ、第1リングギヤと同軸の第1サ
ンギヤ、第1リングギヤ及び第1サンギヤに噛合する第
1遊星ギヤ、並びに第1遊星ギヤを回転自在に支承する
と第1遊星キャリアを有する第1遊星ギヤ機構と;第1
リングギヤに連結される第2リングギヤ、第2リングギ
ヤと同軸の第2サンギヤ、第2リングギヤ及び第2サン
ギヤに噛合する第2遊星ギヤ、並びに第2遊星ギヤを回
転自在に支承する第2遊星キャリアを有して第1遊星ギ
ヤ機構と同軸に配置される第2遊星ギヤ機構と;正逆回
転自在にして第1サンギヤに連結されるモータと;第2
サンギヤの回転を制動可能なサンギヤ制動手段と;第1
伝達系の中間部に介装されて第1遊星キャリアに連結さ
れる第1制御部材と;第2伝達系の中間部に介装されて
第2遊星キャリアに連結される第2制御部材と;第1制
御部材を支承して第1車輪ブレーキに接続される第1制
御軸と;第2制御部材を支承して第2車輪ブレーキに接
続される第2制御軸と;を備えてなり、第1、第2制御
軸を第1、第2遊星ギヤ機構の軸線と平行な軸線上で相
互に同軸に配置したことを特徴とする。
【0006】また請求項2に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、第1、第2伝達系の車輪ブレーキ
何れか一方がマスタシリンダにおいて発生する油圧で作
動する油圧ブレーキであり、このマスタシリンダを第
1、第2制御部材の回転面間において第1,第2制御軸
と交差する方向に配置したことを特徴とする。
【0007】また請求項3に記載された発明は、請求項
2の構成に加えて、モータ及びサンギヤ制動手段を作動
させて車輪ブレーキのブレーキ力を減少させるとき、マ
スタシリンダのピストンの過剰な後退を規制するストッ
パを設けたことを特徴とする。
【0008】また請求項4に記載された発明は、請求項
3の構成に加えて、ストッパにより規制されるピストン
の停止位置が、ピストンのカップシールがリリーフポー
トを完全に開放する位置であることを特徴とする。
【0009】また請求項5に記載された発明は、請求項
3の構成に加えて、ストッパにより規制されるピストン
の停止位置を調節する調節手段を設けたことを特徴とす
る。
【0010】また請求項6に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、第1、第2伝達系の何れか一方にお
いて、制御軸と制御部材との間にロストモーション手段
を介装したことを特徴とする。
【0011】また請求項7に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、第1、第2リングギヤを同一部材と
したことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0013】図1〜図18は本発明の一実施例を示すも
のであり、図1は自動二輪車の全体側面図、図2は図1
の2方向矢視図、図3はブレーキ装置の構成図、図4は
第1ケーブルダンパの縦断面図、図5は第2ケーブルダ
ンパの縦断面図、図6はアクチュエータの右側面図(図
7の6方向矢視図)、図7は図6の7−7線断面図、図
8はアクチュエータの左側面図(図7の8方向矢視
図)、図9は図7の9−9線断面図、図10は図7の1
0−10線断面図、図11は図6の11−11線断面
図、図12は図6の12−12線断面図、図13は図8
の13−13線断面図、図14は図8の14−14線断
面図、図15は連動ブレーキ時の作用説明図、図17は
アンチロックブレーキ時の作用説明図、図17は作用を
説明するグラフ、図18は作用を説明するタイムチャー
トである。
【0014】図1〜図3に示すように、スイング式のパ
ワーユニットPを備えたスクータ型自動二輪車Vの前輪
F には液圧の作用に応じて作動するディスクブレーキ
である前輪ブレーキBF が第1車輪ブレーキとして装着
され、後輪WR には作動レバー1の作動量に応じた制動
力を発揮する従来周知の機械式後輪ブレーキBR が第2
車輪ブレーキとして装着される。また操向ハンドルの
左、右両端には握持部2 F ,2R が設けられ、操向ハン
ドルの右端部には握持部2F を握った右手で操作可能な
第1ブレーキ操作部材としての第1ブレーキレバー3F
が軸支され、操向ハンドルの左端部には握持部2R を握
った左手で操作可能な第2ブレーキ操作部材としての第
2ブレーキレバー3R が軸支される。
【0015】第1ブレーキレバー3F と前輪ブレーキB
F とは、第1ブレーキレバー3F の操作力を前輪ブレー
キBR に伝達可能な第1伝達系4F を介して連結され、
第2ブレーキレバー3R と後輪ブレーキBR の作動レバ
ー1とは、第2ブレーキレバー3R の操作力を後輪ブレ
ーキBR に機械的に伝達可能な第2伝達系4R を介して
連結される。しかも両伝達系4F ,4R の中間部はアク
チュエータ5に連結されており、このアクチュエータ5
の作動により前輪ブレーキBF 及び後輪ブレーキBR
制動力を調整可能である。
【0016】第1ブレーキレバー3F とアクチュエータ
5とを接続する第1プッシュ・プルケーブル251 には
第1ケーブルダンパ241 が介装され、第2ブレーキレ
バー3R とアクチュエータ5とを接続する第2プッシュ
・プルケーブル252 には第2ケーブルダンパ242
介装される。これらケーブルダンパ241 ,242 は、
車体フレームのダウンチューブの右側部及び左側部に配
置される。また右側の第1ケーブルダンパ241 の上方
にはバッテリ53が配置されるとともに、左側の第2ケ
ーブルダンパ242 の上方には電子制御ユニット52が
配置される。
【0017】尚、図1及び図2において、符号56はア
クチュエータ5に設けられた後述するマスタシリンダ2
6のリザーバ、符号57はマスタシリンダ26(図3参
照)から前輪ブレーキBF に連なる管路27の上端に設
けられたエア抜き用のブリーダジョイント、符号45は
アクチュエータ5から後輪ブレーキBR に連なる第3プ
ッシュ・プルケーブル、符号58は燃料タンクである。
【0018】次に、図4に基づいて第1ケーブルダンパ
241 の構造を説明する。
【0019】第1プッシュ・プルケーブル251 は、第
1ブレーキレバー3F に連なるアウターケーブル291
及びアクチュエータ5に連なるアウターケーブル2
1 ′内にインナーケーブル301 が移動自在に挿通さ
れて成るものである。また第1ケーブルダンパ24
1 は、円筒状に形成されて車体フレームに結合されるダ
ンパケーシング31と、ダンパケーシング31内に軸方
向相対移動可能に挿入される筒状の可動部材32と、ダ
ンパケーシング31内に固定されて可動部材32が相対
的に摺動する筒状の固定部材33と、ダンパケーシング
31内に軸方向相対移動可能に挿入され、そのフランジ
34aが可動部材32のフランジ32aに当接する摺動
部材34と、可動部材32のフランジ32aと固定部材
33のフランジ33aとの間に縮設された2本のばね3
5,35とを備える。
【0020】固定部材33のフランジ33aには一方の
アウターケーブル291 の端部が固定されるとともに、
可動部材32のフランジ32aには他方のアウターケー
ブル291 ′の端部が固定される。従って、両ばね3
5,35は、アウターケーブル291 ,291 ′を相互
に離反させる方向のばね力を発揮する。
【0021】ダンパケーシング31の一端側には、該ダ
ンパケーシング31の一端から突出した可動部材32の
一端に当接する第1荷重検知スイッチ381 が固定され
ており、第1ブレーキレバー3F からのブレーキ操作入
力が所定荷重範囲にある状態、即ち第1プッシュ・プル
ケーブル251 の牽引に応じて可動部材32がばね3
5,35を圧縮してストロークすると、そのストローク
の所定範囲において第1荷重検知スイッチ381 がオン
する。
【0022】これを更に詳述すると、第1ブレーキレバ
ー3F の操作力が所定値を越えて増加すると、つまりイ
ンナーケーブル301 を矢印A方向に引く荷重が所定値
を越えて増加すると、両アウターケーブル291 ,29
1 ′を相互に接近させようとする荷重により可動部材3
2がばね35,35を圧縮しながら固定部材33に向か
って摺動する。その結果、可動部材32が第1荷重検知
スイッチ381 の検出子を作動させて該第1荷重検知ス
イッチ381 をオンさせる。
【0023】図5に示すように、第2ケーブルダンパ2
2 は前記第1ケーブルダンパ24 1 と基本的に同一の
構成を有するものであり、第1ケーブルダンパ241
同一の構成要素に同一の符号を付して図示するのみで詳
細な説明を省略する。但し、第2ケーブルダンパ242
は摺動部材34のフランジ34aと可動部材32のフラ
ンジ32aとの間に2枚の皿ばね36,36を配置した
点だけが、前記第1ケーブルダンパ241 と異なってい
る。
【0024】而して、第2ブレーキレバー3R が第2プ
ッシュ・プルケーブル252 のインナーケーブル302
を矢印A方向に引く荷重が所定範囲にあるとき、第2荷
重検知スイッチ382 がオンする。尚、ばね定数の小さ
い皿ばね36,36で第2荷重検知スイッチ382 に荷
重を与えているので、入力ストロークが小さいときの荷
重変化を大きくし、ケーブルダンパを使用しないときを
基準とした荷重ロスを比較的に小さくすることが可能と
なり、ブレーキ操作フィーリングに違和感を生じること
がないように無効ストロークを小さくすることができ
る。
【0025】次に、図6〜図10に基づいてアクチュエ
ータ5の構造を説明する。
【0026】アクチュエータ5は、第1遊星ギヤ機構6
1 と、第2遊星ギヤ機構62 と、サンギヤ制動手段とし
ての電磁ブレーキ7と、正逆回転自在なモータ8とを備
える。
【0027】アクチュエータ5のケーシング9は、モー
タ8が取付けられる第1ケース部材10と、第1ケース
部材10に結合されるとともに、モータ8の回転軸線と
同一軸線上で電磁ブレーキ7が取付けられる第2ケース
部材11とから構成される。電磁ブレーキ7の回転軸7
a及びモータ8の回転軸8aは同軸上に配置され、且つ
それらの端部において相互に突き合わさる。
【0028】第1遊星ギヤ機構61 はモータ8の回転軸
8aの外周に配置されており、モータ8の回転軸8aの
端部外周を囲繞する第1リングギヤ161 と、モータ8
の回転軸8aの端部に形成された第1サンギヤ17
1 と、第1リングギヤ161 及び第1サンギヤ171
噛合する複数の第1遊星ギヤ181 ,181 …と、それ
らの第1遊星ギヤ181 ,181 …をそれぞれ回転自在
に支承する第1遊星キャリア191 とを備える。而し
て、モータ8を駆動すると第1遊星ギヤ機構61 の第1
サンギヤ171 を回転駆動することができる。
【0029】第2遊星ギヤ機構62 は、電磁ブレーキ7
の回転軸7aの端部外周を囲繞する第2リングギヤ16
2 と、電磁ブレーキ7の回転軸7aの端部に形成された
第2サンギヤ172 と、第2リングギヤ162 及び第2
サンギヤ172 に噛合する複数の第2遊星ギヤ182
182 …と、それらの第2遊星ギヤ182 ,182 …を
それぞれ回転自在に支承する第2遊星キャリア192
を備える。而して、電磁ブレーキ7は第2遊星ギヤ機構
2 の第2サンギヤ172 の回転を制動・停止すること
ができる。
【0030】第1リングギヤ161 及び第2リングギヤ
162 は同一部材であり、第1遊星ギヤ181 ,181
…及び第2遊星ギヤ182 ,182 …によって半径方向
に位置決めされた状態で、第1遊星キャリア191 及び
第2遊星キャリア192 間に相対回転自在に挟持され
る。第1、第2リングギヤ161 ,162 を同一部材と
することにより、部品点数の削減を図るとともに、アク
チューエタを小型化することができる。
【0031】電磁ブレーキ7の回転軸7a及びモータ8
の回転軸8aの前方に、それら回転軸7a,8aと平行
に第1制御軸201 及び第2制御軸202 が配置され
る。第1制御軸201 の内端には筒状部が形成されてお
り、この筒状部の内周に第2制御軸202 の内端の外周
が相対回転自在に嵌合することにより、第1制御軸20
1 及び第2制御軸202 は第1、第2遊星ギヤ機構
1 ,62 の軸線に対して平行な共通の軸線上に同軸に
配置される。
【0032】図7及び図9から明らかなように、第1制
御軸201 には第1制御部材としての第1セクタギヤ4
1 が固定され、この第1セクタギヤ481 は第1遊星
キャリア191 に一体に設けられた被動ギヤ491 に噛
合される。また第1制御軸201 には後述するマスタシ
リンダ26を作動させるピストンノッカー43が固着さ
れる。
【0033】マスタシリンダ26は、アクチュエータ5
のケーシング9に固定されるシリンダ体39と、前面を
圧力室41に臨ませてシリンダ体39に摺動可能に嵌合
されるピストン40と、圧力室41に収納されてピスト
ン40を後方側(図9の右方側)に付勢するばね力を発
揮する戻しばね42とを備え、シリンダ体39の前端に
圧力室41に通じる管路27が接続される。
【0034】シリンダ体39の後端から突出するピスト
ン40の後端部には、前記ピストンノッカー43が当接
する。第1セクタギヤ481 が図9に実線で示す位置に
あるとき、ピストン40に設けたカップシール44はシ
リンダ体39に形成したリリーフポート39aを開放す
る位置にあり、第1セクタギヤ481 は前記実線位置か
ら反時計方向(ピストン40を後退させる方向)に鎖線
位置まで僅かに回動可能であり、その鎖線位置でストッ
パ10aに当接して回動を規制される。前記実線位置及
び鎖線位置間の回動角は、リリーフポート39aの位置
や各ギヤの加工精度のバラツキを考慮して設定されるも
ので、第1セクタギヤ481 がストッパ10aに当接し
てピストン40が後退端に達したとき、ピストン10の
カップシール44がリリーフポート39aを確実に開放
し、且つカップシール44がリリーフポート39aから
大きく後退しないようになっている。
【0035】而して、第1制御軸201 がピストンノッ
カー43でピストン40を押圧すると、ピストン40は
圧力室41の容積を縮小する側に作動し、圧力室41で
生じた液圧が管路27を介して前輪ブレーキBF に作用
することになる。
【0036】上述したように、第1制御軸201 及び第
2制御軸202 を第1、第2遊星ギヤ機構61 ,62
軸線と平行な軸線上に相互に同軸に配置したことによ
り、両制御軸201 ,202 をそれぞれ異なる軸線上に
配置した場合に比べて、アクチュエータ5をコンパクト
化することができる。しかも、第1制御軸201 に支持
した第1セクタギヤ481 の回転面と第2制御軸202
に支持した第2セクタギヤ482 の回転面との間に、第
1、第2制御軸201 ,202 と交差するようにマスタ
シリンダ26を配置したので、アクチュエータ5内のデ
ッドスペースを有効利用してマスタシリンダ26をコン
パクトにレイアウトすることができる。
【0037】図6、図11及び図12には、第1ブレー
キレバー3F に連なる第1プッシュ・プルケーブル25
1 と、第1ケース部材10から外部に延出する第1制御
軸201 との接続部が示される。第1制御軸201 の外
周に相対回転自在に嵌合するカラー61にアッパーアー
ム62及びロアアーム63が溶接されるとともに、第1
制御軸201 の外周にアジャストアーム64がボルト6
5で固定される。アッパーアーム62の先端にケーブル
ジョイント66を介して第1プッシュ・プルケーブル2
1 が接続される。
【0038】ロアアーム63の先端にピン67で枢支さ
れたアジャストボルト68が、アジャストアーム64の
中間部に支持したピン69を貫通し、その先端にアジャ
ストナット70が螺合される。アジャストボルト68の
外周に嵌合するコイルスプリング71が、前記ピン69
をアジャストナット70の下端に形成した円弧面70a
に当接させるべく付勢する。
【0039】従って、アッパーアーム62と一体のロア
アーム63はアジャストボルト68を介してアジャスト
アーム64に連結されることになり、第1プッシュ・プ
ルケーブル251 によりアッパーアーム62が回動する
と、ロアアアーム63、アジャストボルト68及びアジ
ャストアーム64にを介して第1制御軸201 が回転す
る。そして、アジャストナット70を半回転ずつ回転さ
せてロアアーム63とアジャストアーム64との相対角
度を変化させることにより、第1制御軸201の位相を
任意に微調整することができる。これにより、第1制御
軸201 に設けたピストンノッカー43を、図9に実線
で示す位置に微調整することができる。前記アジャスト
ボルト68及びアジャストナット70は調整手段を構成
する。
【0040】図7及び図10から明らかなように、第2
制御軸202 には第2制御部材としての第2セクタギヤ
482 が相対回転自在に支持され、この第2セクタギヤ
48 2 は第2遊星キャリア192 に一体に設けられた被
動ギヤ492 に噛合される。第2制御軸202 に固定し
た制御アーム50の先端の係止部50aが、第2セクタ
ギヤ482 に形成した長孔48aに嵌合する。これら係
止部50a及び長孔48aはロストモーション機構を構
成する。また図10において、第2セクタギヤ482
時計方向の回動端を規制すべく、第2ケース部材11に
第2セクタギヤ482 に当接可能なストッパ11aが形
成される。
【0041】図6、図13及び図14には、第2ブレー
キレバー3R に連なる第2プッシュ・プルケーブル25
2 と、第2ケース部材11から外部に延出する第2制御
軸202 との接続部が示される。第2制御軸202 にボ
ルト72で固定されたアーム73に、ピン74を介して
一対のケーブルジョイント75,76が枢支される。ケ
ーブルジョイント75にはアウターケーブル292 ′及
びインナーケーブル302 よりなる第2プッシュ・プル
ケーブル252 のインナーケーブル302 が接続される
とともに、ケーブルジョイント76にはアウターケーブ
ル46及びインナーケーブル47よりなる第3プッシュ
・プルケーブル45の第3インナーケーブル47が接続
される。
【0042】而して、第1ブレーキレバー3F の操作力
を前輪ブレーキBF に伝達する第1伝達系4F は、第1
ケーブルダンパ241 を介装した第1プッシュ・プルケ
ーブル251 、マスタシリンダ26及び管路27から構
成され、第2ブレーキレバー3R の操作力を後輪ブレー
キBR に伝達する第2伝達系4R は、第2ケーブルダン
パ242 を介装した第2プッシュ・プルケーブル252
及び第3プッシュ・プルケーブル45から構成される。
【0043】アクチュエータ5から延出する第2制御軸
202 の外端には角度センサ51が固定され、この角度
センサ51によりアクチュエータ5の作動量が検出され
る。図3に示すように、前輪WF には前輪速度センサ5
4が、後輪WR には後輪速度センサ55がそれぞれ装着
される。ところで、アクチュエータ5における電磁ブレ
ーキ7のオン・オフ作動、並びにモータ8の回転方向及
び作動量は、電子制御ユニット52により制御されるも
のであり、この電子制御ユニット52には、第1、第2
荷重検知スイッチ381 ,382 、角度センサ51、前
輪速度センサ54及び後輪速度センサ55の検出値がそ
れぞれ入力される。
【0044】次に、前述の構成を備えた本発明の実施例
の作用について説明する。
【0045】第1ブレーキレバー3F あるいは第2ブレ
ーキレバー3R によるブレーキ操作入力が所定値以下の
状態では、アクチュエータ5を作動させずに第1ブレー
キレバー3F あるいは第2ブレーキレバー3R により前
輪ブレーキBF あるいは後輪ブレーキBR で制動力を得
るようにするものであり、第1、第2荷重検知スイッチ
381 ,382 がスイッチング作動しないときには、電
子制御ユニット52によりモータ8の作動が停止される
とともに、電磁ブレーキ7がオフ状態、即ち第2サンギ
ヤ172 の自由回転を許容する状態とされる。
【0046】このような状態で、第1ブレーキレバー3
F のみをブレーキ操作したときには、第1プッシュ・プ
ルケーブル251 の牽引に伴う第1制御軸201 の回動
によりマスタシリンダ26から液圧が出力され、その液
圧が管路27を経て前輪ブレーキBF に作用することに
より、前輪ブレーキBF で制動力が発揮されることにな
る。この際、第1制御軸201 に入力された回動力が第
1セクタギヤ481 から被動ギヤ491 を経て第1遊星
キャリア191 に伝達される。
【0047】しかるに、モータ8が停止状態にあって第
1サンギヤ171 が停止しており、また第2ブレーキレ
バー3R が非ブレーキ操作状態にあることに伴い第2遊
星ギヤ機構62 の第2遊星キャリア192 も停止してい
るので、第1遊星キャリア191 の回転が第1遊星ギヤ
181 ,181 …、第1、第2リングギヤ161 ,16
2 及び第2遊星ギヤ182 ,182 …を経て第2サンギ
ヤ172 に伝達され、該第2サンギヤ172 を空転させ
ることになる。従って、モータ8及び電磁ブレーキ7が
作動しない限り、第1ブレーキレバー3F の操作により
後輪ブレーキB R が作動することはない。
【0048】また、モータ8及び電磁ブレーキ7が作動
しない状態で第2ブレーキレバー3 R のみをブレーキ操
作したときには、第2伝達系4R による機械的なブレー
キ操作力伝達により後輪ブレーキBR で制動力が発揮さ
れる。このとき、第2プッシュ・プルケーブル252
牽引により第2制御軸202 が回動しても、モータ8が
停止状態にあって第1サンギヤ171 が停止しており、
また第1ブレーキレバー3F が非ブレーキ操作状態にあ
ることに伴い第1遊星ギヤ機構61 の第1遊星キャリア
191 も停止しているため、第1、第2リングギヤ16
1 ,162 は第1遊星ギヤ181 ,181 …を介して回
転不能に固定されている。従って、第2遊星キャリア1
2 の回転は第2遊星ギヤ182 ,182 を経て第2サ
ンギヤ172 に伝達され、該第2サンギヤ172 を空転
させることになる。従って、モータ8及び電磁ブレーキ
7が作動しない限り、第2ブレーキレバー3R の操作に
より前輪ブレーキBF が作動することはない。
【0049】第1ブレーキレバー3F あるいは第2ブレ
ーキレバー3R によるブレーキ操作入力が所定値以上と
なったときには、アクチュエータ5を作動せしめて前輪
ブレーキBF 及び後輪ブレーキBR を連動、作動させる
ようにするものであり、第1、第2荷重検知スイッチ3
1 ,382 がスイッチング作動したときには、電子制
御ユニット52によりモータ8が作動されるとともに、
電磁ブレーキ7がオン状態、即ち第2サンギヤ172
制動される。
【0050】ここで、第2ブレーキレバー3R を所定値
以上の操作力でブレーキ操作したときを想定すると、図
15に示すように、電磁ブレーキ7で第2サンギヤ17
2 を制動した状態でモータ8を回転駆動すると、第1遊
星キャリア191 及び第2遊星キャリア192 は相互に
逆方向に回転駆動され、第2遊星キャリア192 と一体
の被動ギヤ492 により第2セクタギヤ482 が図15
の時計方向に駆動される。しかしながら、第2セクタギ
ヤ482 はストッパ11aとの当接により回転を規制さ
れているため、その反力で回転する第1遊星キャリア1
1 により第1被動ギヤ491 を介して第1セクタギヤ
481 が図15の反時計方向に回転する。その結果、マ
スタシリンダ26が作動してブレーキ油圧を発生し、こ
のブレーキ油圧で前輪ブレーキBF が作動する。
【0051】このとき、制御アーム50の係止部50a
が第2セクタギヤ482 の長孔48aに遊嵌しているた
め、アクチュエータ5の作動に伴う第2セクタギヤ48
2 の回転は、第2ブレーキレバー3R 操作に基づく第2
制御軸202 の回転に影響を及ぼすことがない。而し
て、前輪ブレーキBF 及び後輪ブレーキR の連動作動
中、第2制御軸202 の回転角を検出する角度センサ5
1の出力に基づいてアクチュエータ5の作動が制御され
る。
【0052】これを図17に基づいて更に説明すると、
第2ブレーキレバー3R を操作すると先ず後輪ブレーキ
R が第2プッシュ・プルケーブル252 及び第3プッ
シュ・プルケーブル45を介して作動し、後輪WR のブ
レーキ力が立ち上がる。第2ブレーキレバー3R を操作
荷重が増加して第2ケーブルダンパ242 の第2荷重検
知スイッチ382 がオンすると、アクチュエータが5が
作動して前輪ブレーキBF が作動する。その結果、ブレ
ーキ力の配分は理想配分線に沿うように折れ曲がる。
【0053】このとき、制御アーム50の係止部50a
と第2セクタギヤ482 の長孔48aとからなるロスト
モーション機構が存在しないと仮定すると、アクチュエ
ータ5の作動後の後輪WR のブレーキ力は、ライダーに
よる第2ブレーキレバー3Rからの入力分に、アクチュ
エータ5の作動による増加分(図17の斜線部分)を付
加したものとなり、破線で示すように後輪WR のブレー
キ力が過剰になって理想配分線から大きく外れてしま
い、後輪WR のロック傾向が強まる可能性がある。しか
しながら実際には、後輪WR のブレーキ力はライダーに
よる入力分だけであるため、アクチュエータ5の作動量
を適宜設定して前輪WF のブレーキ力を調整することに
より、理想配分線に近いブレーキ力配分特性を容易に得
ることができ、しかもブレーキフィーリングの向上にも
寄与することができる。
【0054】次に、アンチロックブレーキ制御を行う場
合について説明する。
【0055】前輪速度センサ54及び後輪速度センサ5
5に出力に基づいて車輪がロック傾向になったことが検
出されると、電子制御ユニット52は電磁ブレーキ7を
オン状態とするとともにモータ8を上記連動作動時とは
逆方向に作動せしめる。そうすると、図16に示すよう
に第1遊星キャリア191 及び第2遊星キャリア19 2
は相互に逆方向に、且つ前述した連動作動時とは逆方向
に回転駆動され、第1セクタギヤ481 が図16の時計
方向に、また第2セクタギヤ482 が反時計方向に駆動
される。このとき、第1セクタギヤ481 の回転は直接
第1制御軸20 1 に伝達され、第1制御軸201 を前輪
F のブレーキ力を弱める方向に回転させるとともに、
第2セクタギヤ482 の回転はその長孔48aの端部に
制御アーム50の係止部50aが当接することにより第
2制御軸202 に伝達され、第2制御軸202 を後輪W
R のブレーキ力を弱める方向に回転させる。
【0056】而して、車輪のスリップ率に応じてアクチ
ュエータ5のオン・オフを繰り返すことにより、車輪の
ロックを効果的に回避するアンチロックブレーキ制御を
行うことができる。
【0057】しかも第1、第2伝達系4F ,4R におい
て、アクチュエータ5と第1、第2ブレーキレバー
F ,3R との間には、第1、第2ケーブルダンパ24
1 ,24 2 がそれぞれ介設されており、アンチロックブ
レーキ制御における制動力再増力時には、モータ8を非
作動状態とすることによりそれらのケーブルダンパ24
1,242 で蓄えられた反発力を利用することが可能と
なり、またアンチロックブレーキ制御実行中に第1ブレ
ーキレバー3F あるいは第2ブレーキレバー3R にアク
チュエータ5側からの力が直接作用することを回避し
て、良好な操作フィーリングを得ることができる。
【0058】ところで、本実施例のアクチュエータ5
は、マスタシリンダ26に接続された第1セクタギヤ4
1 の回動範囲を規制するストッパ10a(図9参照)
を設けたことにより、以下のような効果を得ることがで
きる。
【0059】図18において、例えば前輪WF の速度が
車体速度よりも所定値を越えて低下するとアンチロック
ブレーキ制御が開始され、アクチュエータ5の作動によ
り第1セクタギヤ481 の回転角がブレーキ力を抜く方
向に減少し、それに伴って前輪WF のブレーキ力も減少
する。第1セクタギヤ481 の回転角の減少に伴ってマ
スタシリンダ26のピストン40がピストンノッカー4
3に追従して後退し、図9においてカップシール44が
リリーフポート39aを開放した直後、第1セクタギヤ
481 がストッパ10aに当接して回動を規制される。
【0060】このとき、前記ストッパ10aが存在しな
いと仮定すると、図18に破線で示すように第1セクタ
ギヤ481 は更に回動して第1ブレーキレバー3F のレ
バー反力も大きく増加し、レバーフィーリングを低下さ
せることになる。しかも、アクチュエータ5を作動させ
て第1セクタギヤ481 をブレーキ力が増加する方向に
回動させたとき、ピストン40のカップシール44がリ
リーフポート39aを閉塞して圧力室41にブレーキ油
圧が発生するタイミングが遅れ、応答性が低下すること
になる。
【0061】しかるに、本実施例のごとく、ピストン4
0を後退させる方向への第1セクタギヤ481 の回動を
ストッパ10aで規制することにより、ブレーキ力を再
び増加させるべくアクチュエータ5の作動に伴って第1
セクタギヤ481 が駆動されたとき、ピストン40を速
やかに前進させてブレーキ油圧を発生させ、応答性の低
下を回避することができる。
【0062】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0063】
【発明の効果】以上のように請求項1記載に記載された
発明によれば、第1、第2制御軸を第1、第2遊星ギヤ
機構の軸線と平行な軸線上で相互に同軸に配置したの
で、第1、第2制御軸を相互に異なる軸線上に配置する
場合に比べてアクチュエータ5をコンパクト化すること
ができる。
【0064】また請求項2に記載された発明によれば、
第1、第2伝達系の車輪ブレーキの何れか一方がマスタ
シリンダにおいて発生する油圧で作動する油圧ブレーキ
であり、このマスタシリンダを第1、第2制御部材の回
転面間において第1,第2制御軸と交差する方向に配置
したので、アクチュエータのデッドスペースを有効利用
してマスタシリンダをコンパクトにレイアウトすること
ができる。
【0065】また請求項3に記載された発明によれば、
モータ及びサンギヤ制動手段を作動させて車輪ブレーキ
のブレーキ力を減少させるとき、マスタシリンダのピス
トンの過剰な後退を規制するストッパを設けたので、ブ
レーキ操作部材に伝達される反力を減少させてブレーキ
フィーリングの低下を回避することができるばかりか、
車輪ブレーキのブレーキ力を増加させるときのタイムラ
グを減少させて応答性を向上させることができる。
【0066】また請求項4に記載された発明によれば、
ストッパにより規制されるピストンの停止位置が、ピス
トンのカップシールがリリーフポートを完全に開放する
位置であるため、ピストンのストロークの全域に亘って
マスタシリンダの機能を発揮させることができる。
【0067】また請求項5に記載された発明によれば、
ストッパにより規制されるピストンの停止位置を調節す
る調節手段を設けたので、ピストンの停止位置を容易に
調節することができる。
【0068】また請求項6に記載された発明によれば、
第1、第2伝達系の何れか一方において、制御軸と制御
部材との間にロストモーション手段を介装したので、一
方の伝達系のブレーキ操作部材の操作によりモータ及び
サンギヤ制動手段を作動させて第1、第2伝達系の車輪
ブレーキを連動作動させるとき、一方の伝達系の車輪ブ
レーキのブレーキ力が、該一方の伝達系のブレーキ操作
部材の操作力のみに基づいて決定される。これにより、
第1、第2伝達系の車輪ブレーキのブレーキ力配分特性
の設定自由度を増加させることができる。
【0069】また請求項7に記載された発明によれば、
第1、第2リングギヤを同一部材とすることにより、部
品点数を削減し且つ第1、第2遊星ギヤ機構をコンパク
ト化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動二輪車の全体側面図
【図2】図1の2方向矢視図
【図3】ブレーキ装置の構成図
【図4】第1ケーブルダンパの縦断面図
【図5】第2ケーブルダンパの縦断面図
【図6】アクチュエータの右側面図(図7の6方向矢視
図)
【図7】図6の7−7線断面図
【図8】アクチュエータの左側面図(図7の8方向矢視
図)
【図9】図7の9−9線断面図
【図10】図7の10−10線断面図
【図11】図6の11−11線断面図
【図12】図6の12−12線断面図
【図13】図8の13−13線断面図
【図14】図8の14−14線断面図
【図15】連動ブレーキ時の作用説明図
【図16】アンチロックブレーキ時の作用説明図
【図17】作用を説明するグラフ
【図18】作用を説明するタイムチャート
【符号の説明】
F 第1ブレーキレバー(第1ブレーキ操作部
材) 3R 第2ブレーキレバー(第2ブレーキ操作部
材) 4F 第1伝達系 4R 第2伝達系 5 アクチュエータ 61 第1遊星ギヤ機構 62 第2遊星ギヤ機構 7 電磁ブレーキ(サンギヤ制動手段) 8 モータ 10a ストッパ 161 第1リングギヤ 162 第2リングギヤ 171 第1サンギヤ 172 第2サンギヤ 181 第1遊星ギヤ 182 第2遊星ギヤ 191 第1遊星キャリア 192 第2遊星キャリア 201 第1制御軸 202 第2制御軸 26 マスタシリンダ 39a リリーフポート 40 ピストン 44 カップシール 481 第1セクタギヤ(第1制御部材) 482 第2セクタギヤ(第2制御部材) 48a 長孔(ロストモーション手段) 50a 係止部(ロストモーション手段) 68 アジャストボルト(調節手段) 70 アジャストナット(調節手段) BF 前輪ブレーキ(第1車輪ブレーキ) BR 後輪ブレーキ(第2車輪ブレーキ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−30390(JP,A) 特開 平2−234869(JP,A) 特開 平7−196069(JP,A) 特開 平6−321162(JP,A) 実開 平4−7973(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 8/54

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1ブレーキ操作部材(3F )の操作力
    を第1車輪ブレーキ(BF )に伝達可能な第1伝達系
    (4F )と、第2ブレーキ操作部材(3R )の操作力を
    第2車輪ブレーキ(BR )に伝達可能な第2伝達系(4
    R )と、第1、第2伝達系(4 F ,4R )の中間部に介
    装されて第1、第2車輪ブレーキ(BF,BR )の連動
    作動及びアンチロックブレーキ制御を司るアクチュエー
    タ(5)とを備える車両のブレーキ装置において、 前記アクチュエータ(5)は、 第1リングギヤ(161 )、第1リングギヤ(161
    と同軸の第1サンギヤ(171 )、第1リングギヤ(1
    1 )及び第1サンギヤ(171 )に噛合する第1遊星
    ギヤ(181 )、並びに第1遊星ギヤ(181 )を回転
    自在に支承する第1遊星キャリア(191 )を有する第
    1遊星ギヤ機構(61 )と; 第1リングギヤ(161 )に連結される第2リングギヤ
    (162 )、第2リングギヤ(162 )と同軸の第2サ
    ンギヤ(172 )、第2リングギヤ(162 )及び第2
    サンギヤ(172 )に噛合する第2遊星ギヤ(1
    2 )、並びに第2遊星ギヤ(182 )を回転自在に支
    承する第2遊星キャリア(192 )を有して第1遊星ギ
    ヤ機構(61 )と同軸に配置される第2遊星ギヤ機構
    (62 )と; 正逆回転自在にして第1サンギヤ(171 )に連結され
    るモータ(8)と; 第2サンギヤ(172 )の回転を制動可能なサンギヤ制
    動手段(7)と; 第1伝達系(4F )の中間部に介装されて第1遊星キャ
    リア(191 )に連結される第1制御部材(481
    と; 第2伝達系(4R )の中間部に介装されて第2遊星キャ
    リア(192 )に連結される第2制御部材(482
    と; 第1制御部材(481 )を支承して第1車輪ブレーキ
    (BF )に接続される第1制御軸(201 )と; 第2制御部材(482 )を支承して第2車輪ブレーキ
    (BR )に接続される第2制御軸(202 )と; を備えてなり、第1、第2制御軸(201 ,202 )を
    第1、第2遊星ギヤ機構(61 ,6 2 )の軸線と平行な
    軸線上で相互に同軸に配置したことを特徴とする車両の
    ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 第1、第2伝達系(4F ,4R の車
    ブレーキ( F R の何れか一方がマスタシリンダ
    (26)において発生する油圧で作動する油圧ブレーキ
    であり、このマスタシリンダ(26)を第1、第2制御
    部材(481,482 )の回転面間において第1,第2
    制御軸(201 ,202 )と交差する方向に配置したこ
    とを特徴とする、請求項1記載の車両のブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 モータ(8)及びサンギヤ制動手段
    (7)を作動させて車輪ブレーキ(BF )のブレーキ力
    を減少させるとき、マスタシリンダ(26)のピストン
    (40)の過剰な後退を規制するストッパ(10a)を
    設けたことを特徴とする、請求項2記載の車両のブレー
    キ装置。
  4. 【請求項4】 ストッパ(10a)により規制されるピ
    ストン(40)の停止位置が、ピストン(40)のカッ
    プシール(44)がリリーフポート(39a)を完全に
    開放する位置であることを特徴とする、請求項3記載の
    車両のブレーキ装置。
  5. 【請求項5】 ストッパ(10a)により規制されるピ
    ストン(40)の停止位置を調節する調節手段(68,
    70)を設けたことを特徴とする、請求項3記載の車両
    のブレーキ装置。
  6. 【請求項6】 第1、第2伝達系(4F ,4R )の何れ
    か一方において、制御軸(20 1 202 )と制御部材
    48 1 482 )との間にロストモーション手段(4
    8a,50a)を介装したことを特徴とする、請求項1
    記載の車両のブレーキ装置。
  7. 【請求項7】 第1、第2リングギヤ(161 ,1
    2 )を同一部材としたことを特徴とする、請求項1記
    載の車両のブレーキ装置。
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