JP3488492B2 - タキサン型ジテルペン高産生培養細胞の取得方法 - Google Patents

タキサン型ジテルペン高産生培養細胞の取得方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、卵巣癌、乳癌、肺癌等
の治療薬として有用であるタキソールを含むタキサン型
ジテルペンの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】卵巣癌、乳癌、肺癌等の治療薬として有
用であるタキソール(Taxol)は、イチイ科イチイ属植物
であるタイヘイヨウイチイ(Taxus brevifolia NUTT)よ
り単離同定されたタキサン型ジテルペンであり、活性と
関連する複雑なエステルグループを有している。タキソ
ールはタイヘイヨウイチイ植物体中のどの部位にも存在
し、その含量は樹皮で最も高いことが報告されている。
現在、タキソールの製造は天然のまたは栽培された植物
体中から採取されているが、イチイ属植物は地上20cmの
高さに成長するのに10年以上かかる生育の遅い植物であ
り、また樹皮を剥ぐと木が枯れてしまうことから容易に
大量のタキソールを得ることは困難である。もし、タキ
ソールまたはタキソールの前駆物質であるバッカチンII
I等のタキサン型ジテルペンの合成が組織培養を利用し
て行なうことができれば、樹木を伐採する事なく、大量
のタキソールを容易に得ることができるので有利であ
る。
【0003】これまでの植物の培養細胞を利用したタキ
ソール生産方法については、タイヘイヨウイチイ(Taxu
s brevifolia NUTT)培養細胞によるタキソール生産が
特許〔US Patent:5019504〕になっており、タキソール
生産量は1〜3mg/lと記載されているが、工業的生産には
不十分である。また、細胞培養によるタキソールの生産
性は不安定であり、選抜で一時的には生産性の高い細胞
が得られるが、継代培養してその含量を維持することは
難しい〔E.R.M.Wickremesine et al., World Cong-ress
on Cell and Tissue Culture(1992)〕。
【0004】一方、タキソール生産法の先行技術として
は、タキソール生合成前駆体であるバッカチンIII(bacc
atinIII)からの半合成法がHoltonらによって特許になっ
ている〔US Patent:5015744〕。植物の組織培養法を用
いれば、半合成原料の生産も可能であり、さらにタキソ
ール生産に有利である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、タキ
サン型ジテルペン高産生培養細胞の取得方法を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
の結果、タキサン型ジテルペン産生植物の培養細胞を比
重の違いによって分画すると、タキサン型ジテルペン産
生能がそれぞれ異なる細胞の層に分けることができ、少
なくとも一つの層に含まれる細胞をさらに培養すると、
それらの中にタキサン型ジテルペン高産生細胞が存在す
ることを見いだし、この発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、タキサン型ジテルペ
ンを産生する植物の培養細胞を比重の違いにより複数の
層に分け、少なくとも一つの層に含まれる細胞を培養
し、それらの中からタキサン型ジテルペン高産生細胞を
含む細胞集団を選択することを特徴とするタキサン型ジ
テルペン高産生培養細胞の取得方法である。ここで、タ
キサン型ジテルペンを産生する植物としては、イチイ属
植物を用いることができ、また、培養後、タキサン型ジ
テルペン産生能の高くなる培養細胞を含む層としては、
例えば、比重1.07以下の層を挙げることができる。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
製造方法の対象となるタキサン型ジテルペンとしては、
タキサン骨格を有するジテルペンであれば特に制限はな
く、例えばタキソール、バッカチンIII、セファロマニ
ン、10−デアセチルバッカチンが挙げられる。
【0009】本発明の方法において組織培養に用いられ
るタキサン型ジテルペンを産生する植物としては、例え
ばセイヨウイチイ(Taxus baccata LINN)、イチイ(T. cu
spidata SIEB.et ZUCC)、キャラボク(T. cuspidata SIE
B.et ZUCC var. nana REHDER)、タイヘイヨウイチイ(T.
brevifolia NUTT)、カナダイチイ(T. canadiensis MAR
SH)等のイチイ属植物をあげることができる。
【0010】一方、細胞を比重によって分離する方法と
しては、一般に遠心分離用媒体を用いて密度勾配を作成
し、細胞を重層した後、遠心分離する方法が知られてい
る。
【0011】遠心分離用媒体としては、Ficoll、Percol
l(共にPharmacia LKB Biotechnology社製)、ショ糖、
塩化セシウム等が用いられる。実施例では、Ficollを用
いて密度勾配を作成したが、細胞に傷害を与えないもの
であれば特に制限はない。Ficollは、細胞顆粒等の分離
(Hess, R. et al., Nature 208(1965),856-858)や動
物細胞の分離(Walder, I.A. et al., Proc. Soc. expt
l. Biol. Med. 112(1963) 494-496)等に用いられてい
る。
【0012】密度勾配を形成する層の数に特に制限はな
い。実施例では、比重1.03, 1.05, 1.07, 1.09, 1.11(g
/ml)のように各層の比重差が0.02の密度勾配を作成して
いるが、比重差はこの値に限定されるものではなく、ま
た各比重差は同じであっても異なっていてもよい。従っ
て、この密度勾配の定義には勾配が連続的に変化する場
合(密度勾配を形成する層の数が無限大、各層の比重差
が0に近い状態)も含む。
【0013】このようにして密度勾配を形成し、細胞を
重層、遠心分離することにより細胞を比重の違いにより
複数の層に分けることができる。作成する層の比重は通
常1.00〜1.20g/ml、好ましくは1.03〜1.11g/mlの範囲で
ある。培養の対象となる層としては、少なくとも1つの
層を選択し、また全ての層を選択して培養してもよい。
【0014】複数の層を選択して培養する場合、これら
の複数の層は、それぞれ個別に培養することもできる
が、選択した複数の層のうちの2層以上の層を混合して
培養することもできる。但し、培養の対象となる層とし
て全ての層を選択した場合には、全ての層を混合して培
養することは本発明の範囲外である。
【0015】タキサン型ジテルペン産生能の高い培養細
胞は、通常、比重が1.07以下の層に含まれる細胞を培養
して得られるが、培養する細胞や培養の条件により変動
する場合があり、必ずしもこの範囲に限定されるもので
はない。また、単に比重の違いによって分画しただけで
は、比重の高い層の細胞の方がタキサン型ジテルペン含
量が高くなる傾向が認められる。従って、より確実にタ
キサン型ジテルペン高産生培養細胞を取得するために
は、分画されたすべての層の細胞を一定期間培養した
後、各層の細胞に含まれるタキサン型ジテルペン濃度を
測定し、それらの中からタキサン型ジテルペン高産生細
胞を含む層を選択することが望ましい。 従来、タキサ
ン型ジテルペン産生植物の培養細胞を細胞の比重によっ
て分画後培養した例は報告されておらず、比重の違いに
よりタキサン型ジテルペン産生能がそれぞれ異なる細胞
の層に分けることができ、しかも、分画した時点におい
てタキサン型ジテルペン含量のそれほど高くない比重1.
07以下に含まれる細胞を培養することによりタキサン型
ジテルペン高産生細胞が取得できることは予想外のこと
であった。
【0016】また、本発明では、例えば1.07g/mlのよう
に、ある1つの特定の比重の遠心分離用媒体を作成し、
上述の方法で遠心分離することによっても、培養細胞を
比重の違いにより複数の層に分けることができる。
【0017】本発明で使用される培地は、普通の培地成
分を含有する。このような成分として一般に無機成分及
び炭素源が用いられ、これに植物ホルモン類、ビタミン
類を添加し、さらに必要に応じてアミノ酸類を添加する
ことができる。炭素源としては、シュクロース、マルト
ース、ラクトース等の二糖類、グルコース、フルクトー
ス、ガラクトース等の単糖類、デンプンあるいはこれら
糖源の2種類以上を適当な比率で混合したものを使用で
きる。
【0018】無機成分としては、例えばリン、窒素、カ
リウム、カルシウム、マグネシウム、イオウ、鉄、マン
ガン、亜鉛、ホウ素、銅、モリブデン、塩素、ナトリウ
ム、ヨウ素、コバルト等があげられ、これらの成分は例
えば硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カルシウム、
塩化カリウム、リン酸1水素カリウム、リン酸2水素カ
リウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナト
リウム、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、硫酸マンガン、硫酸
亜鉛、ホウ酸、硫酸銅、モリブデン酸ナトリウム、三酸
化モリブデン、ヨウ化カリウム、塩化コバルト等の化合
物として添加できる。
【0019】植物ホルモンとしては、例えばインドール
酢酸(IAA)、ナフタレン酢酸(NAA)、2,4−ジクロロフ
ェノキシ酢酸(2,4-D)等のオーキシン類、カイネチン、
ゼアチン、ジヒドロゼアチン等のサイトカイニン類が用
いられる。
【0020】ビタミン類としては、例えばビオチン、チ
アミン(ビタミンB1)、ピリドキシン(ビタミンB
6)、パントテン酸、イノシトール、ニコチン酸等が用
いられる。
【0021】アミノ酸類としては、例えばグリシン、フ
ェニルアラニン、ロイシン、グルタミン、システイン等
を添加できる。一般に前記の各成分は、無機成分が約0.
1μM、ないし100mM、炭素源が約1〜約30g/l、植物ホル
モン類が約0.01〜約10μM、ビタミン類及びアミノ酸類
がそれぞれ約0.1〜約100mg/lの濃度で用いられる。
【0022】本発明の組織培養に用いられる培地として
は、従来から知られている植物の組織培養に用いられる
培地、例えばムラシゲ・スクーグ(1962年) 〔Murashige
& Skoog〕の培地、リンスマイヤー・スクーグ(1965年)
〔Linsmaier Skoog〕の培地、ウッディー・プラント・
メディウム(1981年) 〔Woody Plant Medium〕の培地、
ガンボルグ〔Gamborg〕のB−5培地、三井のM−9培
地等に前記の植物ホルモンを添加し、更に必要に応じて
前記した炭素源、ビタミン類、アミノ酸等を添加して調
整される培地を例示できる。
【0023】本発明には液体培地及び寒天やゲランガム
等を通常0.1〜1%含有する固形培地のいずれも使用でき
るが、通常は液体培地が好ましい。
【0024】本発明の組織培養においては、上記植物の
根、生長点、葉、茎、種子、花粉、葯、がく等の組織片
または細胞、あるいはこれらを上記培地あるいは他の従
来の培地によって組織培養して得られる培養細胞を使用
することができる。
【0025】これらの細胞を本発明により特定の比重範
囲に分画後、培養すると、分画をしなかった対照区と比
較してタキサン型ジテルペン高産生培養細胞が得られ
る。この培養細胞から、メタノール等の有機溶媒による
抽出によってタキサン型ジテルペンを分離することがで
きる。
【0026】本発明の組織培養の好ましい一例として
は、次の方法が挙げられる。
【0027】先ずイチイ属に属する植物の植物体、例え
ば根、生長点、葉、茎、種子などから採取される植物片
を殺菌処理後、ゲランガムで固めたウッディー・プラン
ト・メディウムの固体培地上に置床し、10〜35℃で14〜
60日程度経過させて組織片の一部をカルス化させる。こ
のようにして得られたカルスを継代培養すると生育速度
が漸次高まり安定化したカルスが得られる。ここで、安
定化したカルスとは、培養中にカルスの一部がシュート
や根に分化しないでカルスの状態を保持する性質をもち
細胞の生育速度が均質であるものをいう。
【0028】この安定化したカルスを増殖に適した液体
培地、例えばウッディー・プラント・メディウムの液体
培地に移して増殖させる。液体培地において更に生育速
度が高められる。
【0029】本発明の組織培養における培養温度として
は、通常は約10〜約35℃、特に約23〜28℃が増殖速度が
大きいので好適である。また、培養期間としては、14〜
42日間が好適である。
【0030】本発明の培養方法において液体培地を用い
た場合には、培養終了後に培養細胞をデカンテーション
または濾過等の方法によって培地から分離し、このもの
から目的とするタキサン型ジテルペンを有機溶媒による
抽出等の方法によって分離することができる。
【0031】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を更に
具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に
限定されるものではない。 実施例1 ナフタレン酢酸を10-5Mの濃度になるように添加したウ
ッディー・プラント・メディウムの固体培地(ゲランガ
ム0.25重量%)に、前もって2%アンチホルミン溶液ま
たは70%エタノール溶液等で滅菌処理したセイヨウイチ
イ(Taxus baccata LINN)の茎の一部を置床し、25℃で暗
所にて静置培養してセイヨウイチイカルスを得た。次に
このカルス1g(新鮮重)を、上記成分を同じ濃度で添
加したウッディー・プラント・メディウムの液体培地20
ml入りの三角フラスコに移し、ロータリーシェーカー上
で旋回培養(振幅25mm、100rpm)し、21日毎に植えつ
ぎ、該カルスの生育速度を速めた。
【0032】このようにして得られた培養細胞1g(新
鮮重)を、まず、ステンレスメッシュにより250〜840μ
mのサイズの細胞集塊に分別した。次に、Ficollを用い
て、比重 1.03, 1.05, 1.07, 1.09, 1.11(g/ml)の密度
勾配を作成し、上記細胞を重層し、700回転で6分間遠
心を行った。細胞は、比重の違いによって各層に分離し
た。それぞれの層に分離した細胞を混ざらないように分
画し、2%ショ糖液で最低3回以上洗浄し、Ficollを洗
い流した。洗浄後約0.1g(新鮮重)をウッディー・プ
ラント・メディウムの液体培地0.8ml入りの内径18mmウ
ェルに移して25℃で21日間振盪培養した。21日間培養
後、細胞全量を上記液体培地3ml入りの内径36mmウェル
に移して25℃でさらに28日間振盪培養した。
【0033】培養終了後、セイヨウイチイ培養細胞を濾
過により採取し、凍結乾燥した後その乾燥重量を測定
し、液体培地1L当たりの培養細胞の生育重量を求め
た。得られた乾燥カルスからメタノール等を用いてタキ
サン型ジテルペンを抽出し、高速液体クロマトグラフィ
ーを用いて標準品タキソール、セファロマニン、バッカ
チンIIIと比較定量することによってタキサン型ジテル
ペン含量を測定した。その結果を表1、図1、及び、図
2に示す。 比較例1 実施例1において、ステンレスメッシュにより細胞集塊
を分別後、密度勾配による分画を行わない以外は該実施
例と同様に操作した。その結果を表1、図1、及び、図
2に示す。 実施例2 実施例1において、親植物は同じであるが、カルス化誘
導時期の異なる培養細胞を用いた以外は該実施例と同様
に操作した。ただし、比重1.07以上の層に含まれる細胞
は一つにまとめた後、培養を行った。その結果を表1に
示す。 比較例2 実施例2において、ステンレスメッシュにより細胞集塊
を分別後、密度勾配による分画を行わない以外は該実施
例と同様に操作した。その結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】参考例1 実施例1において、比重範囲1.03以下の層に分画後培養
した細胞(表1)約0.2g(新鮮重)を、ウッディー・
プラント・メディウムの液体培地3ml入りの内径36mmウ
ェルに移して25℃でさらに28日間振盪培養した。培養終
了後、細胞を比重 1.03, 1.05, 1.07, 1.09, 1.11(g/m
l) の密度勾配により再度分画した。密度勾配分画直後
に細胞を回収し、分画された細胞の存在比、タキサン型
ジテルペン含量を定量した。その結果を表2及び図3、
図4に示す。
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、タキサン型ジテルペン
産生植物の組織培養によって、タキサン型ジテルペン高
産生培養細胞を簡易な操作により取得することが可能に
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 分画培養後の生育を示す図である。
【図2】 分画培養後のタキサン含量を示す図である。
【図3】 分画時の細胞の存在比を示す図である。
【図4】 分画時のタキサン含量(細胞中)を示す図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 多葉田 誉 山口県那珂郡和木町和木六丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−31623(JP,A) 国際公開93/017121(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 5/04 C12P 17/02 BIOSIS/WPI(DIALOG)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タキサン型ジテルペンを産生する植物の
    培養細胞を、比重の違いにより複数の層に分け、比重 1.
    07 以下の層に含まれる細胞を培養し、それらの中からタ
    キサン型ジテルペン高産生培養細胞を選択することを特
    徴とする、タキサン型ジテルペン高産生培養細胞の取得
    方法。
  2. 【請求項2】 タキサン型ジテルペンを産生する植物が
    イチイ属植物であることを特徴とする請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 タキサン型ジテルペンを産生する植物の
    培養細胞を、比重の違いにより複数の層に分け、比重 1.
    07 以下の層に含まれる細胞を培養し、得られた培養細胞
    からタキサン型ジテルペンを分離することを特徴とす
    る、タキサン型ジテルペンの製造法
  4. 【請求項4】 タキサン型ジテルペンを産生する植物が
    イチイ属植物であることを特徴とする請求項3記載の方
    法。
JP28489393A 1993-11-15 1993-11-15 タキサン型ジテルペン高産生培養細胞の取得方法 Expired - Lifetime JP3488492B2 (ja)

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