JP2967034B2 - タキサン型ジテルペンの製造方法 - Google Patents

タキサン型ジテルペンの製造方法

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JP2967034B2 JP4758095A JP4758095A JP2967034B2 JP 2967034 B2 JP2967034 B2 JP 2967034B2 JP 4758095 A JP4758095 A JP 4758095A JP 4758095 A JP4758095 A JP 4758095A JP 2967034 B2 JP2967034 B2 JP 2967034B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、卵巣癌、乳癌、肺癌等
の治療薬として有用であるタキソールを含むタキサン型
ジテルペンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】卵巣癌、乳癌、肺癌等の治療薬として有
用であるタキソール(Taxol) は、イチイ科イチイ属植物
であるタイヘイヨウイチイ(Taxus brevifolia NUTT) よ
り単離同定されたタキサン型ジテルペンであり、活性と
関連する複雑なエステルグループを有している。タキソ
ールはタイヘイヨウイチイ植物体中のどの部位にも存在
し、その含量は樹皮で最も高いことが報告されている。
現在、タキソールは天然の又は栽培された植物体から採
取されているが、イチイ属植物は地上20cmの高さに成
長するのに10年以上かかる生育の遅い植物であり、また
樹皮を剥ぐと木が枯れてしまうことから容易に大量のタ
キソールを得ることは困難である。もし、タキソール及
び/又は後述する半合成法の原料でありタキソールの前
駆物質であるバッカチンIII(baccatin III)等のタキサ
ン型ジテルペンを組織培養を利用して生産することがで
きれば、樹木を伐採することなく、大量のタキソールを
容易に得ることができるので有利である。
【0003】これまでの植物の培養細胞を利用したタキ
ソール生産法については、タイヘイヨウイチイ(Taxus
brevifolia NUTT )培養細胞による生産法が米国で特許
(米国特許第5019504 号)になっているが、そのタキソ
ール生産量は1〜3mg/l と記載されており、工業的生産
には不十分である。また、従来の組織培養技術では、細
胞培養によるタキソールの生産性は不安定であり、選抜
で一次的には生産性の高い細胞が得られるが、継代培養
してその含量を維持することは難しい[E.R.M.Wickreme
sine et al., World Congress on Cell and Tissue Cul
ture(1992)]。
【0004】一方、タキソール生産法の先行技術として
は、タキソール生合成前駆体であるバッカチンIIIから
の半合成法がHoltonらの米国特許第5015744 号明細書に
開示されている。植物の組織培養法を用いれば、バッカ
チンIII等の半合成原料の生産も可能であり、前記半合
成法によるタキソール生産にも利用できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、植物組織培
養によるタキサン型ジテルペンの簡便な製造方法を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
の結果、タキサン型ジテルペンを産生する植物の培養細
胞又は培養組織の組織培養培地中にジャスモン酸類を添
加して組織培養を行うことによって、また、培養細胞又
は培養組織に後述する特別な処理を施して培養細胞又は
培養組織自らが生産するジャスモン酸類(内在性ジャス
モン酸類)の生産を促進することによって、培養物中の
タキサン型ジテルペン生産性が向上することを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、タキサン型ジテルペンを
産生する植物の細胞又は組織を一般式(I):
【0008】
【化2】
【0009】[式中、R1a、R1b、R1c、R1d、R1e
びR1fは、それぞれ独立に水素原子、水酸基、炭素数1
〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表
し; R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 は、それぞれ独立に水
素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表し; C1 −C2 −C3 −C4 −C5 −C6 からなる側鎖は、
1個又は2個以上の二重結合を含んでいてもよく; R7 は水酸基、OM(ここで、Mはアルカリ金属原子、
アルカリ土類金属原子又はNH4 を表す。)、NR8a
8b(ここで、R8a及びR8bは、それぞれ独立に水素原
子、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルキル
基又はアミノ酸残基を表す。)、OR9 (ここで、R9
は、炭素数1〜6のアルキル基又はグルコピラノシル
を表す。)又は炭素数1〜6のアルキル基を表し; nは1〜7の整数を表し; 前記5員環は隣接する環員炭素原子間で二重結合を形成
してもよい。]で示されるジャスモン酸類の存在下に培
養し、得られる培養物からタキサン型ジテルペンを回収
することを特徴とするタキサン型ジテルペンの製造方法
である。
【0010】本発明の製造方法の対象となるタキサン型
ジテルペンとしては、タキサン型骨格を有するジテルペ
ンであれば特に制限はなく、例えば基本骨格として下記
一般式(II) 又は一般式(III)を有する化合物〔一般式
(II) 又は一般式(III)は環の一部が二重結合となって
いてもよい。〕を挙げることができる。
【0011】
【化3】
【0012】
【化4】
【0013】一般式(II) の骨格を有する化合物として
具体的には、タキソール、10−デアセチルタキソール、
7 −エピタキソール、バッカチンIII、10−デアセチル
バッカチンIII、7 −エピバッカチンIII、セファロマニ
ン、10−デアセチルセファロマニン、7 −エピセファロ
マニン、バッカチンVI 、タキサン1a、キシロシルセ
ファロマニン、キシロシルタキソール、タキソールC、
10−デアセチルタキソールC等を例示できる。また、一
般式(III)の骨格を有する化合物として具体的には、タ
キシシンI、タキシシンII、タキシンI、タキシンII、
タキサギフィン等が挙げられる。
【0014】本発明の製造方法に用いられるタキサン型
ジテルペンを産生する植物としては、例えば、セイヨウ
イチイ(Taxus baccata LINN)、イチイ(T. cuspidata SI
EB.et ZUCC) 、キャラボク(T. cuspidata SIEB.et ZUCC
var. nana REHDER)、タイヘイヨウイチイ(T. brevifol
ia NUTT)、カナダイチイ(T. canadiensis MARSH)、中国
イチイ(T. chinensis)、T. media等のイチイ属植物が挙
げられる。これらの中でもセイヨウイチイおよびT. med
iaが特に好ましい。
【0015】前記植物の組織培養は、本発明により前記
一般式(I)で示されるジャスモン酸類を添加すること
又は内在性ジャスモン酸類の生産を促進するための処理
を行うこと以外は、従来から知られている方法によって
行うことができる。本発明の対象となるジャスモン酸類
は、前記一般式(I)で示される化合物である。
【0016】前記一般式(I)において、R1a、R1b、R
1c、R1d、R1e、R1f、R2 、R3、R4 、R5
6 、R7 、R8a、R8b又はR9 で表される炭素数1〜
6のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、
n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソ
ブチル基、sec-ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル
基、n−ヘキシル基等が挙げられる。
【0017】前記一般式(I)において、R1a、R1b、R
1c、R1d、R1e又はR1fで表される炭素数1〜6のアル
コキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、n
−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、
イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、t−ブトキシ基、n
−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基等が挙げら
れる。
【0018】R7 がOMである場合において、Mで表さ
れるアルカリ金属原子又はアルカリ土類金属原子として
は、例えばナトリウム、カリウム、カルシウムが挙げら
れる。R7 がNR8a8bである場合において、R8a又は
8bで表される炭素数1〜6のアシル基は、直鎖、分岐
鎖のいずれでもよく、例えばホルミル基、アセチル基、
プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、ヘキサノイ
ル基、アクリロイル基等が挙げられる。
【0019】R7 がNR8a8bである場合において、R
8a又はR8bで表されるアミノ酸残基としては、例えばイ
ソロイシル基、チロシル基、トリプトフィル基が挙げら
れる。R7 がOR9 である場合において、R9 で表され
る炭水化物残基である場合における炭水化物残基として
は、グルコピラノシル基が挙げられる。
【0020】また、 前記一般式(I)で示される化合物
においては、5員環は、隣接する環員炭素原子間で二重
結合を形成してもよい。
【0021】前記一般式(I)で示される化合物の具体例
としては、以下に示す化合物が挙げられる。
【0022】(化合物A) R1a, R1b, R1c, R1d, R1e, R1f, R2 ,R3 ,R
4 , R5, R6 :H C3 とC4 間で二重結合形成 R7 :−OH又は−OCH3 n :1〜3
【0023】(化合物B) R1a,R1b,R1c,R1d,R1e,R1f,R2 ,R3 ,R
4 ,R5 ,R6 :H R7 :−OH n :1
【0024】前記一般式(I) で示される化合物におい
て、 R1a、R1b、R1c、R1d、R1e又はR1fが水酸基
である化合物、又は5員環において隣接する環員炭素原
子間で二重結合が形成された化合物の具体例としては、
例えば、以下に示す化合物が挙げられる。 (化合物C)
【0025】
【化5】
【0026】(化合物D)
【0027】
【化6】
【0028】(化合物E)
【0029】
【化7】
【0030】(化合物F)
【0031】
【化8】
【0032】前記一般式(I)において示される化合物
の好ましいものとしては、R1a、R 1b、R1c、R1d、R
1e、R1f、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 が水素原子
であり、R7 が水酸基又はメトキシ基であり、C1 −C
2 −C3 −C4 −C5 −C6からなる鎖が、二重結合を
含まないか、あるいは 1 とC2 、C2 とC3 、C 3
とC4 の間で二重結合を形成している化合物が挙げられ
る。
【0033】本発明で使用される前記一般式(I)で示
されるジャスモン酸類には種々の立体異性体(シストラ
ンス異性体、光学異性体)が存在するが、それぞれの異
性体を単独で用いても、混合物の形で用いてもよい。
【0034】以上のジャスモン酸類の中でも前記一般式
(I)において、R1a、R1b、R1c、R1d、R1e
1f、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 が水素原子であ
り、R7が水酸基又はメトキシ基であり、nが1であ
り、C3 とC4 の間で二重結合を形成している化合物で
あるジャスモン酸又はジャスモン酸メチルが生産性向上
に対する効果の大きさの点から特に好ましい。
【0035】これらジャスモン酸類は、合成により、又
は植物からの抽出等により調製される(H. Yamane et a
l., Agric. Biol. Chem., 44, 2857-2864(1980) )。一
方、ジャスモン酸類は、生長促進や組織の成熟、病害抵
抗性の発現にかかわる諸反応を誘起する植物ホルモン様
物質として、種々の植物が自ら生産することが、吉原照
彦著、植物細胞工学第2巻第4号523〜531頁(1990年)
に記載されている。
【0036】従って、前記ジャスモン酸類は、培養系外
から添加するほかに、使用する培養細胞又は培養組織に
自ら生産させることもできる。この内在性ジャスモン酸
類の培養細胞又は培養組織による生産を促進する方法と
しては、微生物の培養物又はその抽出物、熱処理物或い
は植物抽出物などの培地への添加を例示することがで
き、具体的にはM.J.Mueller et al., Proc. Natl. Aca
d. Sci. U.S.A.,90(16),7490-7494 (1993) に記載の、
カビ細胞壁画分を添加する方法を例示することができ
る。更に、使用する培養細胞又は培養組織に、機械的に
又は紫外線、熱などによって部分的に傷害を与えること
によっても、内在性ジャスモン酸の生産量を高めること
が可能であり、具体的には、R.A.Cleeman et al., Pro
c. Natl. Acad. Sci. U.S.A.,89(11), 4938-4941 (198
9) に記載の、機械的に一部の細胞を破壊する方法を例
示することができる。
【0037】ジャスモン酸類は、水に対して難溶性のた
め、通常エタノール、メタノール等の有機溶媒、又は界
面活性剤等に溶解した後、培地に添加する。また、遊離
形のジャスモン酸類は、そのまま用いてもよいし、アル
カリで中和して塩にして用いてもよい。
【0038】前記式(I)で示される化合物は、5員環
カルボニル基のα位が、酸、アルカリ、熱によってエピ
マー化を起こすため、不安定なシス型より安定なトラン
ス型になりやすい。天然又は合成ジャスモン酸を用いた
平衡実験では、トランス型が90%、シス型が10%の状態
で存在する。一般にはシス型の方が活性が強いとされて
いるが、本発明で使用することができるジャスモン酸類
は、前記式(I)で示される全ての立体異性体化合物及
びその混合物を包含する。
【0039】ジャスモン酸類は、培地における濃度が0.
01〜1000μMとすることが必要であり、この中でも特に
ジャスモン酸類の濃度を0.1〜500μMの範囲に調整する
ことが好ましい。
【0040】植物細胞培養物にジャスモン酸類を添加し
て二次代謝産物が誘導されることはドイツで特許公告
[DE 4122208 C1]になっているが、タキサン型ジテル
ペン産生植物の組織培養において培地添加物としてジャ
スモン酸類を存在させて組織培養を行った例は報告され
ておらず、当該特許中に開示されている二次代謝産物と
は生合成経路や生合成制御機構が全く異なるタキサン型
ジテルペンの産生量が本発明の方法によって増大するこ
とは予想外のことであった。
【0041】また、本発明で使用される前記式(I)で
示されるジャスモン酸類と構造的に類似したジャスモン
又はメチルジャスモンがタキソールの生産誘導に効果が
あることが国際公開WO 93/17121 号公報に記載されてい
る。しかしながら、これらの化合物は、前記ジャスモン
酸類と異なり、前記式(I)において、式:−(CH 2)
n −CO−R7 で示されるカルボン酸基等を有しておら
ず、これらのタキソール誘導活性は低いものであった
(後記比較例9) 。
【0042】本発明に使用される培地としては、従来か
ら知られている植物の組織培養に用いられる培地、例え
ばムラシゲ・スクーグ(1962 年) [Murashige & Skoo
g]の培地、リンスマイヤー・スクーグ(1965 年) [Lin
smaier Skoog]の培地、ウッディー・プラント・メディ
ウム(1981 年) [Woody Plant Medium]の培地、ガンボ
ルグ[Gamborg]のB−5培地、三井のM−9培地等が
挙げられる。
【0043】これら培地に植物ホルモンを添加し、更に
必要に応じて炭素源、無機成分、ビタミン類、アミノ酸
等を添加することもできる。炭素源としては、シュクロ
ース、マルトース、ラクトース等の二糖類、グルコー
ス、フルクトース、ガラクトース等の単糖類、デンプン
あるいはこれら糖源の2種類以上を適当な比率で混合し
たものを使用できる。
【0044】無機成分としては、例えばリン、窒素、カ
リウム、カルシウム、マグネシウム、イオウ、鉄、マン
ガン、亜鉛、ホウ素、銅、モリブデン、塩素、ナトリウ
ム、ヨウ素、コバルト等が挙げられ、これらの成分は例
えば硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カルシウム、
塩化カリウム、リン酸一水素カリウム、リン酸二水素カ
リウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナト
リウム、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、硫酸マンガン、硫酸
亜鉛、ホウ酸、硫酸銅、モリブデン酸ナトリウム、三酸
化モリブデン、ヨウ化カリウム、塩化コバルト等の化合
物として添加できる。
【0045】植物ホルモンとしては、例えばインドール
酢酸(IAA) 、ナフタレン酢酸(NAA)、2, 4−ジクロロ
フェノキシ酢酸(2,4-D) 等のオーキシン類、カイネチ
ン、ゼアチン、ジヒドロゼアチン等のサイトカイニン類
が用いられる。ビタミン類としては、例えばビオチン、
チアミン(ビタミンB1)、ピリドキシン(ビタミン
6)、パントテン酸、イノシトール、ニコチン酸等が
用いられる。
【0046】アミノ酸類としては、例えばグリシン、フ
ェニルアラニン、ロイシン、グルタミン、システイン等
を添加できる。一般に前記の各成分は、炭素源が約1〜
約30g/l 、無機成分が約 0.1μM 〜約100mM 、植物ホル
モン類が約0.01〜約10μM 、ビタミン類及びアミノ酸類
がそれぞれ約 0.1〜約100mg/l の濃度で用いられる。
【0047】なお、本発明には液体培地及び寒天やゲラ
ンガム等を通常 0.1〜1 %含有する固形培地のいずれも
使用できるが、通常は液体培地が好ましい。本発明にお
ける組織培養においては、前記植物の根、生長点、葉、
茎、種子、花粉、葯、がく等の組織片又は細胞、あるい
はこれらを前記培地又は他の従来の培地によって組織培
養して得られる培養細胞を使用することができる。
【0048】これらの組織又は細胞をジャスモン酸類の
存在下に組織培養すると、無添加又は無処理の場合と比
較して、タキサン型ジテルペン生産性の高い培養組織又
は培養細胞が得られる。
【0049】以上のようにして得られた培養組織、培養
細胞、培地等の培養物から、メタノール等の有機溶媒に
よる抽出によってタキサン型ジテルペンを分離すること
ができる。また、培地中に適当な吸着剤や有機溶媒を共
存させ、培養中連続的にタキサン型ジテルペンを回収す
ることもできる。
【0050】本発明における組織培養の好ましい一例と
しては、次の方法が挙げられる。先ず、イチイ属に属す
る植物の植物体、例えば根、生長点、葉、茎、種子など
から採取される植物片を殺菌処理後、ゲランガムで固め
たウッディー・プラント・メディウムの固体培地上に置
床し、10〜35℃で14〜60日程度経過させて組織片の一部
をカルス化させる。このようにして得られたカルスを継
代培養すると生育速度が漸次高まり安定化したカルスが
得られる。ここで、安定化したカルスとは、培養中にカ
ルスの一部がシュートや根に分化しないでカルスの状態
を保持する性質をもち細胞の生育速度が均質であるもの
をいう。
【0051】この安定化したカルスを増殖に適した液体
培地、例えばウッディー・プラント・メディウムの液体
培地に移して増殖させる。液体培地において更に生育速
度が高められる。本発明では、この安定化したカルス又
は該カルスを構成する細胞は、ジャスモン酸類の存在
下、固体培地又は液体培地で培養される。また、この安
定化カルス又は該カルスを構成する細胞は、比重の違い
により複数の層に分け、少なくとも1つの層に含まれる
細胞をジャスモン酸類を含有する培地で培養してもよ
い。
【0052】細胞を比重によって分離する方法として
は、一般に遠心分離用媒体を用いて密度勾配を作成し、
細胞を重層した後、遠心分離する方法が知られている。
遠心分離用媒体としては、Ficoll、Percoll (共にPhar
macia LKB Biotechnology 社製)、ショ糖、塩化セシウ
ム等が用いられる。実施例7では、Ficollを用いて密度
勾配を作成したが、細胞に傷害を与えないものであれば
特に制限はない。
【0053】密度勾配を形成する層の数に特に制限はな
い。各層の比重差は、特に限定されるものではなく、ま
た各比重差は同じであっても異なっていてもよい。従っ
て、この密度勾配の定義には勾配が連続的に変化する場
合(密度勾配を形成する層の数が無限大、各層の比重差
が0に近い状態)も含む。このようにして密度勾配を形
成し、細胞を重層、遠心分離することにより細胞を比重
の違いにより複数の層に分けることができる。
【0054】作成する層の比重は、通常1.00〜1.20g/m
l、好ましくは1.03〜1.11g/mlの範囲である。培養の対
象となる層としては、少なくとも1つの層を選択し、ま
た全ての層を選択して培養してもよい。複数の層を選択
して培養する場合、これらの複数の層は、それぞれ個別
に培養することもできるが、選択した複数の層のうちの
2層以上の層を混合して培養することもできる。
【0055】タキサン型ジテルペン産生能の高い培養細
胞は、通常、比重が1.07以下の層に含まれる細胞を培養
して得られるが、培養する細胞や培養の条件により変動
する場合があり、必ずしもこの範囲に限定されるもので
はない。また、単に比重の違いによって分画しただけで
は、比重の高い層の細胞の方がタキサン型ジテルペン含
量が高くなる傾向が認められる。従って、より確実にタ
キサン型ジテルペン高産生培養細胞を取得するために
は、分画された全ての層の細胞を一定期間培養した後、
各層の細胞に含まれるタキサン型ジテルペン濃度を測定
し、それらの中からタキサン型ジテルペン高産生細胞を
含む層を選択することが望ましい。
【0056】また、本発明では、例えば1.07g/mlのよう
に、ある1つの特定の比重の遠心分離媒体を作成し、上
述の方法で遠心分離することによっても、培養細胞を比
重の違いにより複数の層に分けることができる。
【0057】ジャスモン酸類は、培養細胞の増殖期ない
し定常期に添加することが効果的であり、この中でも特
に増殖期から定常期に移行する時期にジャスモン酸類を
添加することが本発明の方法にとって好ましい。また、
内在性ジャスモン酸類の生産量を高めるための処理の時
期についてもこれと同様である。例えば、21日おきに細
胞を移植している場合には7〜16日目がジャスモン酸類
の添加又は内在性ジャスモン酸類の生産量を高めるため
の処理の適期にあたる。また、ジャスモン酸類の添加及
び内在性ジャスモン酸類の生産量を高める処理は、一度
に行ってもよいし、複数回に分けて行ってもよい。
【0058】本発明における組織培養の培養温度として
は、通常は約10〜約35℃、特に約23〜約28℃が増殖速度
が大きいので好適である。また、培養期間としては、14
〜42日間が好適である。
【0059】本発明における培養において液体培地を用
いた場合には、培養終了後に培養細胞をデカンテーショ
ン又は濾過等の方法によって培地から分離し、培養細胞
及び/又は培地から目的とするタキサン型ジテルペンを
有機溶媒による抽出等の方法によって分離することがで
きる。
【0060】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を更に
具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に
限定されるものではない。
【0061】(実施例1) ナフタレン酢酸を10-5M の濃度になるように添加したウ
ッディー・プラント・メディウムの固体培地(ゲランガ
ム0.25重量%)に、前もって2%アンチホルミン溶液又
は70%エタノール溶液等で滅菌処理したセイヨウイチイ
(Taxus baccataLINN)の茎の一部を置床し、25℃で暗所
にて静置培養してセイヨウイチイカルスを得た。次にこ
のカルス1g (新鮮重)を、前記成分を同じ濃度で添加
した液体ウッディー・プラント・メディウム20ml入りの
三角フラスコに移し、ロータリーシェーカー上で旋回培
養(振幅25mm、120rpm)し、21日毎に植えつぎ、該カル
スの生育速度を速めた。このようにして得られた培養細
胞1g(新鮮重)を、前記成分を同じ濃度で添加した液
体ウッディー・プラント・メディウム20ml入りの三角フ
ラスコに移して25℃で14日間振盪培養した。培養14日目
にジャスモン酸類としてジャスモン酸のメチルエステル
(前記式(I) において、R1a、R1b、R1c、R1d
1e、R1f、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 が水素原
子であり、R7 がメトキシ基であり、nが1であり、C
3 とC4 の間で二重結合を含んでいる化合物、トランス
型90%,シス型10%)をその終濃度が0.01〜1000μMに
なるように添加し、更に7日間培養した。培養終了後、
セイヨウイチイ培養細胞を濾過により採取し、凍結乾燥
した後、その乾燥重量を測定し、液体培地1L当たりの
培養細胞の生育重量を求めた。得られた乾燥カルスから
メタノール等を用いてタキサン型ジテルペンを抽出し、
高速液体クロマトグラフィーを用いて標準品タキソー
ル、セファロマニン、バッカチンIII と比較定量するこ
とによってタキサン型ジテルペン収量を測定した。その
結果を表1に示す。
【0062】(比較例1)実施例1において、ジャスモ
ン酸メチルエステルを添加しない以外は該実施例と同様
に操作した。その結果を表1に示す。
【0063】(実施例2)実施例1において、ジャスモ
ン酸メチルエステルを培養7日目より1日置きに計4回
逐次添加(一回当たりの終濃度は25μM、合計100 μ
M)する以外は該実施例と同様に操作した。その結果を
表1に示す。
【0064】(実施例3)実施例1において、ジャスモ
ン酸メチルエステル100 μM を培養1日目に添加し、更
に20日間培養した以外は該実施例と同様に操作した。そ
の結果を表1に示す。
【0065】(実施例4)実施例1において、ジャスモ
ン酸メチルエステル100 μM を培養7日目に添加し、更
に14日間培養した以外は該実施例と同様に操作した。そ
の結果を表1に示す。
【0066】(実施例5)実施例1において、ジャスモ
ン酸類としてジャスモン酸(式(I) において、R1a
1b、R1c、R1d、R1e、R1f、R2 、R3 、R4 、R
5 及びR6 が水素原子であり、R7 が水酸基であり、n
が1であり、C3 とC4 の間で二重結合を含んでいる化
合物、トランス型90%,シス型10%)をその終濃度が0.
01〜1000μMになるように添加する以外は該実施例と同
様に操作した。その結果を表2に示す。
【0067】(比較例2)実施例5において、ジャスモ
ン酸を添加しない以外は該実施例と同様に操作した。そ
の結果を表2に示す。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】(実施例6)実施例1において、ジャスモ
ン酸メチルエステル100 μMを添加する前、添加後3日
目、及び7日目の培地中に存在するタキサン型ジテルペ
ンを分析した結果を図1及び2に示す。培養7日目に
は、タキソールの約5割、バッカチンIII の約7割が培
地に漏出していた。
【0071】(比較例3)実施例6において、ジャスモ
ン酸メチルエステルを添加しない以外は該実施例と同様
に操作した。その結果を図1及び図2に示す。
【0072】(実施例7)実施例1において得られる生
育速度の速められた細胞を、先ず、ステンレスメッシュ
により250 〜840 μmのサイズの細胞集塊に分別した。
次に、Ficollを用いて、比重1.07(g/ml)の密度の媒体を
作成し、前記細胞を重層し、700 回転で6分間遠心を行
った。細胞は、比重の違いによって2層に分離した。1.
07g/ml以下の層に含まれる細胞を分画し、2%ショ糖液
で最低3回以上洗浄し、Ficollを洗い流した。洗浄後、
細胞1g(新鮮重)を液体ウッディー・プラント・メデ
ィウム20ml入りの三角フラスコに移して25℃で14日間
振盪培養した。培養14日目にジャスモン酸メチルエステ
ルをその終濃度が 250μM になるように添加し、更に7
日間培養した。培養終了後は、実施例1と同様に操作し
た。その結果を表3に示す。特定比重の細胞の選別とジ
ャスモン酸メチルエステルの添加とを組み合わせること
によりタキサン型ジテルペンの生産性を大幅に向上する
ことができた。
【0073】(比較例4)実施例7において、ジャスモ
ン酸メチルエステルを添加しない以外は該実施例と同様
に操作した。その結果を表3に示す。
【0074】(実施例8)実施例1と同様の方法によっ
て得られるタイヘイヨウイチイの培養細胞(培養14日
目)にジャスモン酸メチルエステル 250μM を添加して
7日間培養を行った。培養終了後は、該実施例と同様に
操作した。その結果を表4に示す。
【0075】(比較例5)実施例8において、ジャスモ
ン酸メチルエステルを添加しない以外は該実施例と同様
に操作した。その結果を表4に示す。
【0076】(実施例9)実施例8において、T. media
の培養細胞を用いる以外は、該実施例と同様に操作し
た。その結果を表4に示す。
【0077】(比較例6)実施例9において、ジャスモ
ン酸メチルエステルを添加しない以外は該実施例と同様
に操作した。その結果を表4に示す。
【0078】
【表3】
【0079】
【表4】
【0080】(実施例10)T. mediaの培養細胞を細胞小
集塊に分けた後、各々を別個に増殖させ、タキソール生
産性を指標として選抜を行った。得られたタキソール高
生産細胞を用いて、実施例9と同様に操作した。その結
果を表5に示す。
【0081】(比較例7)実施例10において、ジャスモ
ン酸メチルエステルを添加しない以外は該実施例と同様
に操作した。その結果を表5に示す。
【0082】
【表5】
【0083】(実施例11)ナフタレン酢酸を10-5M の濃
度になるように添加したウッディー・プラント・メディ
ウムの固体培地(ゲランガム0.25重量%)に、前もって
2%アンチホルミン溶液又は70%エタノール溶液等で滅
菌処理したセイヨウイチイ(Taxus baccataLINN)の茎の
一部を置床し、25℃で暗所にて静置培養してセイヨウイ
チイカルスを得た。次にこのカルス1g(新鮮重)を、
前記成分を同じ濃度で添加したウッディー・プラント・
メディウムの液体培地20ml入りの三角フラスコに移し、
ロータリーシェーカー上で旋回培養(振幅25mm、120rp
m)し、21日毎に植えつぎ、該カルスの生育速度を速め
た。
【0084】このようにして得られた培養細胞1g(新
鮮重)を、前記成分を同じ濃度で添加したウッディー・
プラント・メディウムの液体培地20ml入りの三角フラス
コに移して25℃で14日間振盪培養した。培養14日目にジ
ャスモン酸類としてジャスモン酸のメチルエステル(式
(I)において、R1a、R1b、R1c、R1d、R1e、R1f
2 、R3 、R4 、R5 及びR6 が水素原子であり、R
7 がメトキシ基であり、nが1であり、C3 とC4 の間
で二重結合を含んでいる化合物、トランス型90%,シス
型10%)をその終濃度が10〜250μMになるように添加
し、更に7日間培養した。
【0085】培養終了後、セイヨウイチイ培養細胞を濾
過により採取し、凍結乾燥した後、その乾燥重量を測定
し、液体培地1L当たりの培養細胞の生育重量を求め
た。得られた乾燥カルスからメタノール等を用いてタキ
サン型ジテルペンを抽出し、高速液体クロマトグラフィ
ーを用いて標準品タキシンI、タキシシンIと比較定量
することによってタキサン型ジテルペン収量を測定し
た。その結果を表6に示す。
【0086】(比較例8)実施例11において、ジャスモ
ン酸のメチルエステルを添加しない以外は該実施例と同
様に操作した。その結果を表6に示す。
【0087】
【表6】
【0088】(比較例9)実施例1において、ジャスモ
ン酸のメチルエステルに代えてジャスモンをその終濃度
が0.1 〜1000μMになるように添加する以外は該実施例
と同様に操作した。その結果を結果を表7に示す。
【0089】(比較例10)比較例9において、ジャスモ
ンを添加しない以外は該比較例と同様に操作した。その
結果を表7に示す。
【0090】
【表7】
【0091】
【発明の効果】本発明によれば、ジャスモン酸類の存在
下にタキサン型ジテルペン産生植物を組織培養すること
によって、大量のタキサン型ジテルペンを簡便に得るこ
とが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】ジャスモン酸メチル100μMを添加後の培地中
のタキソール収量の変化を示す図である。
【図2】ジャスモン酸メチル100μMを添加後の培地中
のバッカチンIII収量の変化を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12R 1:91) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12P 7/40 C12P 17/02 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タキサン型ジテルペンを産生する植物の
    細胞又は組織を一般式(I): 【化1】 [式中、R1a、R1b、R1c、R1d、R1e及びR1fは、そ
    れぞれ独立に水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキ
    ル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表し; R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 は、それぞれ独立に水
    素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表し; C1 −C2 −C3 −C4 −C5 −C6 からなる側鎖は、
    1個又は2個以上の二重結合を含んでいてもよく; R7 は水酸基、OM(ここで、Mはアルカリ金属原子、
    アルカリ土類金属原子又はNH4 を表す。)、NR8a
    8b(ここで、R8a及びR8bは、それぞれ独立に水素原
    子、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルキル
    基又はアミノ酸残基を表す。)、OR9 (ここで、R9
    は、炭素数1〜6のアルキル基又はグルコピラノシル
    を表す。)又は炭素数1〜6のアルキル基を表し; nは1〜7の整数を表し; 前記5員環は隣接する環員炭素原子間で二重結合を形成
    してもよい。]で示されるジャスモン酸類の存在下に培
    養し、得られる培養物からタキサン型ジテルペンを回収
    することを特徴とするタキサン型ジテルペンの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 タキサン型ジテルペンがタキソール、10
    −デアセチルタキソール、7 −エピタキソール、バッカ
    チンIII、10−デアセチルバッカチンIII、7−エピバッ
    カチンIII、セファロマニン、10−デアセチルセファロ
    マニン、7 −エピセファロマニン、バッカチンVI 、タ
    キサン1a、キシロシルセファロマニン、キシロシルタ
    キソール、タキソールC、10−デアセチルタキソールC
    から選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とす
    る請求項1記載のタキサン型ジテルペンの製造方法。
  3. 【請求項3】 タキサン型ジテルペンがタキシシンI、
    タキシシンII、タキシンI、タキシンII、タキサギフィ
    ンから選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴と
    する請求項1記載のタキサン型ジテルペンの製造方法。
  4. 【請求項4】 ジャスモン酸類を培養細胞の対数増殖期
    ないし定常期に添加することを特徴とする請求項1記載
    のタキサン型ジテルペンの製造方法。
  5. 【請求項5】 ジャスモン酸類を複数回に分けて又は連
    続的に培養培地に添加することを特徴とする請求項1記
    載のタキサン型ジテルペンの製造方法。
  6. 【請求項6】 タキサン型ジテルペンを産生する植物が
    イチイ属植物であることを特徴とする請求項1記載のタ
    キサン型ジテルペンの製造方法。
  7. 【請求項7】 組織培養培地中のジャスモン酸類の濃度
    が0.01〜1000μMであることを特徴とする請求項1記載
    のタキサン型ジテルペンの製造方法。
  8. 【請求項8】 タキサン型ジテルペンを産生する植物の
    細胞を比重の違いにより複数の層に分け、少なくとも1
    つの層に含まれる細胞を培養することを特徴とする請求
    項1記載のタキサン型ジテルペンの製造方法。
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