JPH0856681A - タキサン型ジテルペンの製造方法 - Google Patents

タキサン型ジテルペンの製造方法

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JPH0856681A
JPH0856681A JP6201151A JP20115194A JPH0856681A JP H0856681 A JPH0856681 A JP H0856681A JP 6201151 A JP6201151 A JP 6201151A JP 20115194 A JP20115194 A JP 20115194A JP H0856681 A JPH0856681 A JP H0856681A
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taxane
type diterpene
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culture
plant
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JP6201151A
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Yasusuke Azuma
庸介 東
Homare Tabata
誉 多葉田
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 タキサン型ジテルペンを産生する植物の組織
又は細胞をアミン類の存在下に培養し、得られる培養物
及び/又は培地からタキサン型ジテルペンを回収するこ
とを特徴とするタキサン型ジテルペンの製造方法。 【効果】 本発明の方法は、タキサン型ジテルペンの生
産性の向上を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、卵巣癌、乳癌、肺癌等
の治療薬として有用であるタキソールを含むタキサン型
ジテルペンの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】卵巣癌、乳癌、肺癌等の治療薬として有
用であるタキソール(Taxol)は、イチイ科イチイ属植物
であるタイヘイヨウイチイ(Taxus brevifolia NUTT)よ
り単離同定されたタキサン型ジテルペンであり、活性と
関連する複雑なエステルグループを有している。タキソ
ールはタイヘイヨウイチイ植物体中のどの部位にも存在
し、その含量は樹皮で最も高いことが報告されている。
現在、タキソールは天然のまたは栽培された植物体中か
ら採取されているが、イチイ属植物は地上20cmの高さに
成長するのに10年以上かかる生育の遅い植物であり、ま
た樹皮を剥ぐと木が枯れてしまうことから容易に大量の
タキソールを得ることは困難である。もし、タキソール
またはタキソールの前駆物質であるバッカチンIII等の
タキサン型ジテルペンを組織培養を利用して生産するこ
とができれば、樹木を伐採することなく、大量のタキソ
ールを容易に得ることができるので有利である。
【0003】これまでの植物の培養細胞を利用したタキ
ソール生産方法については、タイヘイヨウイチイ(Taxu
s brevifolia NUTT)培養細胞によるタキソール生産が
米国で特許〔US Patent:5019504〕になっているが、そ
のタキソール生産量は1〜3mg/lと記載されており、工業
的生産には不十分である。また、細胞培養によるタキソ
ールの生産性は不安定であり、選抜で一時的に生産性の
高い細胞が得られても、継代培養してその含量を維持す
ることは難しい〔E.R.M.Wickremesine et al.,World Co
ngress on Cell and Tissue Culture(1992)〕。
【0004】一方、タキソール生産法の先行技術として
は、タキソール生合成前駆体であるバッカチンIII(bacc
atin III) からの半合成法がHoltonらの米国特許に開示
されている〔US Patent:5015744〕。植物の組織培養法
を用いれば、バッカチンIII等の半合成原料の生産も可
能であり、本法によるタキソール生産にも有利である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、植物
組織培養により、タキサン型ジテルペンの簡便な製造法
を提供することである。
【0006】
【課題を達成するための手段】本発明者らは、鋭意研究
の結果、タキサン型ジテルペンを産生する植物の組織及
び/又は細胞を、アミン類の存在下に培養を行うと、タ
キサン型ジテルペンの生産性が向上することを見いだ
し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明はタ
キサン型ジテルペンを産生する植物の組織及び/又は細
胞をアミン類の存在下に培養し、得られる培養物及び/
又は培地からタキサン型ジテルペンを回収することを特
徴とするタキサン型ジテルペンの製造方法である。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
製造方法の対象となるタキサン型ジテルペンとしては、
タキサン骨格を有するジテルペンであれば特に制限はな
く、例えばタキソール、10−デアセチルタキソール、7
−エピタキソ−ル、バッカチンIII、10−デアセチルバ
ッカチンIII、7−エピバッカチンIII、セファロマニ
ン、10−デアセチルセファロマニン、7−エピセファロ
マニン、タキサギフィン及びその類縁体、タキサン1a
及びその類縁体、キシロシルセファロマニン、キシロシ
ルタキソール等が挙げられる。
【0008】本発明の組織培養に用いられるタキサン型
ジテルペンを産生する植物としては、例えばセイヨウイ
チイ(Taxus baccata LINN)、イチイ(T. cuspidata SIE
B.etZUCC)、キャラボク(T. cuspidata SIEB.et ZUCC va
r. nana REHDER)、タイヘイヨウイチイ(T. brevifolia
NUTT)、カナダイチイ(T. canadiensis MARSH)、中国イ
チイ(T. chinensis)、T.media等のイチイ属植物を挙げ
ることができる。
【0009】前記植物の培養は本発明により、植物の組
織及び/又は細胞をアミン類の存在下に培養を行うこと
以外は、従来から知られている方法によって行うことが
できる。本発明において、アミン類とは、アミン及びそ
の塩を意味する。本発明の対象となるアミン類として
は、モノアミン類或いはポリアミン類のいずれも利用可
能であるが、特にポリアミン類を使用することが本発明
にかかる方法とって好ましい。
【0010】更に、本発明の対象となるアミン類として
は、アルキル基の一部の水素が水酸基で置換されていて
もよいモノ、ジ又はトリアルキルアミン、例えばメチル
アミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミ
ン、トリエチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン、もしくはそれらの塩、或いはポリメチレ
ン部がイミノ基で中断されていても良く、アミノ基のH
が低級アルキル基で置換されていてもよいポリメチレン
ジアミン、例えばプトレッシン、スペルミジン、スペル
ミン、エチレンジアミン、N,N-ジエチル-1,3-プロパン
ジアミン、トリエチレンテトラミン、もしくはそれらの
塩、或いは環状アルキルアミン、例えばシクロペンチル
アミン、シクロヘキシルアミン、もしくはそれらの塩、
或いはメセナミン、ピペラジン等の環状アミン、もしく
はそれらの塩が挙げられる。これらアミン類の内で好ま
しいものとしては、例えばプトレッシン〔NH2(CH2)4N
H2〕、スペルミジン〔NH2(CH2)3NH(CH2)4NH2〕、スペル
ミン〔NH2(CH2)3NH(CH2)4NH(CH2)3NH2〕、エチレンジア
ミン〔NH2(CH2)2NH2〕、N,N-ジエチル-1,3-プロパンジ
アミン〔(C2H5)2N(CH2)3NH2〕、ジエチレントリアミン
〔NH2(CH2)2NH(CH2)2NH 2〕等のポリアミン類、もしくは
それらの塩を例示することができる。
【0011】上記アミン類は、培地における濃度が10-8
M〜10-1Mとすることが好ましく、この中でも特に10-7M
〜10-2Mの範囲に調製することが本発明の方法にとって
更に好ましい。植物の組織培養物にアミン類を添加して
二次代謝産物が誘導されることを示した例としては、ニ
チニチソウの培養細胞にアミン類を添加することで、イ
ンドールアルカロイドの産生が誘導されることを示し
た、公開公報〔特開平4−262788〕を例示するこ
とができる。しかしながら、ニチニチソウとは植物種の
異なる、タキサン型ジテルペン産生植物の組織培養に於
いて、培地添加物としてアミン類を存在させて組織培養
を行った例は報告されておらず、しかもそれによりイン
ドールアルカロイドとは生合成経路の全く異なるタキサ
ン型ジテルペンの産生量が増大することは予想外のこと
であった。
【0012】本発明の組織培養に使用される培地として
は、従来から知られている植物の組織培養に用いられる
培地、例えばムラシゲ・スクーグ(1962年)〔Murashige
& Skoog〕の培地、リンスマイヤー・スクーグ(1965年)
〔Linsmaier Skoog〕の培地、ウッディー・プラント・
メディウム(1981年) 〔Woody Plant Medium〕の培地、
ガンボルグ〔Gamborg〕のB−5培地、三井のM−9培
地等が挙げられる。
【0013】これら培地に植物ホルモンを添加し、更に
必要に応じて炭素源、無機成分、ビタミン類、アミノ酸
等を添加することもできる。炭素源としては、シュクロ
ース、マルトース、ラクトース等の二糖類、グルコー
ス、フルクトース、ガラクトース等の単糖類、デンプン
あるいはこれら糖源の2種類以上を適当な比率で混合し
たものを使用できる。
【0014】無機成分としては、例えばリン、窒素、カ
リウム、カルシウム、マグネシウム、イオウ、鉄、マン
ガン、亜鉛、ホウ素、銅、モリブデン、塩素、ナトリウ
ム、ヨウ素、コバルト等があげられ、これらの成分は例
えば硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カルシウム、
塩化カリウム、リン酸1水素カリウム、リン酸2水素カ
リウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナト
リウム、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、硫酸マンガン、硫酸
亜鉛、ホウ酸、硫酸銅、モリブデン酸ナトリウム、三酸
化モリブデン、ヨウ化カリウム、塩化コバルト等の化合
物として添加できる。
【0015】植物ホルモンとしては、例えばインドール
酢酸(IAA)、ナフタレン酢酸(NAA)、2,4−ジクロロフ
ェノキシ酢酸(2,4-D)等のオーキシン類、カイネチン、
ゼアチン、ジヒドロゼアチン等のサイトカイニン類が用
いられる。ビタミン類としては、例えばビオチン、チア
ミン(ビタミンB1)、ピリドキシン(ビタミンB6)、
パントテン酸、イノシトール、ニコチン酸等が用いられ
る。
【0016】アミノ酸類としては、例えばグリシン、フ
ェニルアラニン、ロイシン、グルタミン、システイン等
を添加できる。一般に前記の各成分は、無機成分が約0.
1μM〜100mM、炭素源が約1〜約30g/l、植物ホルモン類
が約0.01〜約10μM、ビタミン類及びアミノ酸類がそれ
ぞれ約0.1〜約100mg/lの濃度で用いられる。
【0017】尚、本発明には液体培地及び寒天やゲラン
ガム等を通常0.1〜1%含有する固形培地のいずれも使用
できる。本発明の組織培養においては、上記植物の根、
生長点、葉、茎、種子、花粉、葯、がく等の組織片また
は細胞、あるいはこれらを上記培地あるいは他の従来の
培地によって組織培養して得られる培養細胞を使用する
ことができる。
【0018】また本発明は、Agrobacterium tumefacien
s或いはAgrobacterium rhizogenesを植物組織に感染す
ることによって得られる腫瘍細胞及び/又は毛状根にも
使用できる。これらの組織及び/又は細胞をアミン類の
存在下に培養すると、通常の培養条件下で組織培養した
場合と比較してタキサン型ジテルペンの高生産性培養組
織又は培養細胞が得られる。
【0019】本発明の効果を高める方法として、特願平
6−36156号明細書、特願平6−104211号明
細書、特願平6−104212号明細書にタキサン系化
合物の生産促進物質として開示されている、ジャスモン
酸類の存在下に培養する方法との併用が挙げられる。ジ
ャスモン酸類としては、例えば、特願平6−10421
3号明細書に開示されている一般式(I):
【0020】
【化2】
【0021】[式中、R1 は炭素数1〜4のアルキル基
又は次式: −(CH2 n −CO−R6 (式中、R6 は水酸基、OM(ここで、Mはアルカリ金
属原子、アルカリ土類金属原子又はNH4 を表す。)、
NHR7 (ここで、R7 は、水素原子、炭素数1〜4の
アシル基、炭素数1〜4のアルキル基又はアミノ酸残基
を表す。)又はOR8 (ここで、R8 は炭素数1〜4の
アルキル基又は炭水化物残基を表す。)を表し、nは1
〜7の整数を表す。)で示される基を表し;R2
3 、R4 及びR5 は、それぞれ水素原子を表すか、或
いはR2 とR3 、R3 とR4 、又はR4とR5 は、共同
して二重結合を表してもよく;前記5員環は、更に水酸
基で置換されていてもよく、隣接する環員炭素原子間で
二重結合を形成してもよい。]で示されるジャスモン酸
類、特願平6−104211号明細書に開示されている
一般式(II):
【0022】
【化3】
【0023】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 及びR5
は前記と同義であり、R9 は水酸基又は−O−炭水化物
残基を表す。)で示されるジャスモン酸類、特願平6−
104212号明細書に開示されている一般式 (III):
【0024】
【化4】
【0025】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 及びR5
は前記と同義である。)で示されるジャスモン酸類が挙
げられる。前記一般式(I)、(II)及び (III)におい
て、R1 、R7 又はR8 で表される炭素数1〜4のアル
キル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル
基、sec-ブチル基、t−ブチル基が挙げられる。
【0026】R6 がOMである場合において、Mで表さ
れるアルカリ金属原子又はアルカリ土類金属原子として
は、例えばナトリウム、カリウム、カルシウムが挙げら
れる。R6 がNHR7 である場合において、R7 で表さ
れる炭素数1〜4のアシル基は、直鎖、分岐鎖のいずれ
でもよく、例えばホルミル基、アセチル基、プロピオニ
ル基、ブチリル基、アクリロイル基が挙げられる。
【0027】R6 がNHR7 である場合において、R7
で表されるアミノ酸残基としては、例えばイソロイシル
基、チロシル基、トリプトフィル基が挙げられる。R6
がOR8 である場合において、R8 で表される炭水化物
残基としては、例えばグルコピラノシル基が挙げられ
る。前記一般式(II)において、R9 が−O−炭水化物
残基である場合における炭水化物残基としては、例えば
グルコピラノシル基が挙げられる。
【0028】前記一般式(I)、(II)又は (III)で示
される化合物の好ましいものとしては、R1 が−(CH
2 n COOH又は−(CH2 n COOCH3 であ
り、R 2 、R3 、R4 及びR5 が、それぞれ水素原子を
表すか、或いはR2 とR3 、R 3 とR4 、又はR4 とR
5 が、共同して二重結合を表す化合物が挙げられる。前
記一般式(I)で示されるジャスモン酸類の好ましい具
体例としては、例えば、以下に示す化合物が挙げられ
る。 (化合物A) R1 :−(CH2 n COOH又は−(CH2 n CO
OCH3 (n=1〜3) R2 ,R3 :H R4 +R5 :二重結合 (化合物B) R1 :−CH2 COOH R2 ,R3 ,R4 ,R5 :H また、前記一般式(I)で示される化合物は、5員環
が、更に水酸基で置換されていてもよく、隣接する環員
炭素原子間で二重結合を形成してもよい。
【0029】5員環が、更に水酸基で置換された化合
物、又は隣接する環員炭素原子間で二重結合が形成され
た化合物の具体例としては、例えば、以下に示す化合物
が挙げられる。 (化合物C)
【0030】
【化5】
【0031】(化合物D)
【0032】
【化6】
【0033】(化合物E)
【0034】
【化7】
【0035】(化合物F)
【0036】
【化8】
【0037】前記一般式(II)で示されるジャスモン酸
類の好ましい具体例としては、例えば、以下に示す化合
物が挙げられる。 (化合物G)
【0038】
【化9】
【0039】(化合物H)
【0040】
【化10】
【0041】(化合物I)
【0042】
【化11】
【0043】(化合物J)
【0044】
【化12】
【0045】前記一般式 (III)で示されるジャスモン酸
類の好ましい具体例としては、例えば、以下に示す化合
物が挙げられる。 (化合物K)
【0046】
【化13】
【0047】(化合物L)
【0048】
【化14】
【0049】(化合物M)
【0050】
【化15】
【0051】(化合物N)
【0052】
【化16】
【0053】前記ジャスモン酸類には種々の立体異性体
(シストランス異性体、光学異性体)が存在するが、そ
れぞれの異性体を単独で用いても、混合物の形で用いて
もよい。以上のジャスモン酸類は、全てタキサン型ジテ
ルペンの生産性向上に効果を有するが、中でも前記一般
式(I)においてR1 が−CH2 COOH又は−CH2
COOCH3 であり、R2 及びR3 が水素原子であり、
4 とR5 が共同して二重結合を形成している化合物で
あるジャスモン酸又はジャスモン酸メチル、ツベロン酸
又はツベロン酸メチル、及びククルビン酸又はククルビ
ン酸メチルが生産性向上に対する効果の大きさの点から
特に好ましい。
【0054】これらジャスモン酸類は、合成により、又
は植物からの抽出等により調製される(H. Yamane et a
l., Agric. Biol. Chem., 44, 2857-2864(1980) )。一
方、ジャスモン酸類は、生長促進や組織の成熟、病害抵
抗性の発現にかかわる諸反応を誘起する植物ホルモン様
物質として、種々の植物が自ら生産することが、吉原照
彦著、植物細胞工学第2巻第4号523〜531頁(1990年)
に記載されている。
【0055】従って、前記ジャスモン酸類は、培養系外
から添加するほかに、使用する培養細胞又は培養組織に
自ら生産させることもできる。この内在性ジャスモン酸
類の培養細胞又は培養組織による生産を促進する方法と
しては、微生物の培養物又はその抽出物、熱処理物或い
は植物抽出物などの培地への添加を例示することがで
き、具体的にはM.J.Mueller et al., Proc. Natl. Aca
d. Sci. U.S.A.,90(16),7490-7494 (1993) に記載の、
カビ細胞壁画分を添加する方法を例示することができ
る。更に、使用する培養細胞又は培養組織に、機械的に
又は紫外線、熱などによって部分的に傷害を与えること
によっても、内在性ジャスモン酸の生産量を高めること
が可能であり、具体的には、R.A.Cleeman et al., Pro
c. Natl. Acad. Sci. U.S.A.,89(11), 4938-4941 (198
9) に記載の、機械的に一部の細胞を破壊する方法を例
示することができる。
【0056】ジャスモン酸類は、水に対して難溶性のた
め、通常エタノール、メタノール等の有機溶媒、又は界
面活性剤等に溶解した後、培地に添加する。また、遊離
形のジャスモン酸類は、そのまま用いてもよいし、アル
カリで中和して塩にして用いてもよい。ジャスモン酸類
は、5員環カルボニル基のα位が、酸、アルカリ、熱に
よってエピマー化を起こすため、不安定なシス型より安
定なトランス型になりやすい。天然又は合成ジャスモン
酸を用いた平衡実験では、トランス型が90%、シス型が
10%の状態で存在する。一般にはシス型の方が活性が強
いとされているが、本発明で使用することができるジャ
スモン酸類は、前記式(I)で示される全ての立体異性
体化合物及びその混合物を包含する。
【0057】ジャスモン酸類は、培地における濃度が0.
01〜1000μMとすることが必要であり、この中でも特に
ジャスモン酸類の濃度を0.1〜500μMの範囲に調整する
ことが好ましい。ジャスモン酸類は、培養細胞の増殖期
ないし定常期に添加することが効果的であり、この中で
も特に増殖期から定常期に移行する時期にジャスモン酸
類を添加することが好ましい。また、内在性ジャスモン
酸類の生産量を高めるための処理の時期についてもこれ
と同様である。例えば、21日おきに細胞を移植している
場合には7〜16日目がジャスモン酸類の添加又は内在性
ジャスモン酸類の生産量を高めるための処理の適期にあ
たる。また、ジャスモン酸類の添加及び内在性ジャスモ
ン酸類の生産量を高める処理は、一度に行ってもよい
し、複数回に分けて行ってもよい。
【0058】また、本発明は、特願平5−284893
号、同6−104213号明細書に開示されている、細
胞を比重の違いにより複数の層に分け、少なくとも1つ
の層に含まれる細胞を培養する方法と併用することもで
きる。細胞を比重によって分離する方法としては、一般
に遠心分離用媒体を用いて密度勾配を作成し、細胞を重
層した後、遠心分離する方法が知られている。
【0059】遠心分離用媒体としては、Ficoll、Percol
l (共にPharmacia LKB Biotechnology 社製)、ショ
糖、塩化セシウム等が用いられる。密度勾配を形成する
層の数に特に制限はない。各層の比重差は、特に限定さ
れるものではなく、また各比重差は同じであっても異な
っていてもよい。従って、この密度勾配の定義には勾配
が連続的に変化する場合(密度勾配を形成する層の数が
無限大、各層の比重差が0に近い状態)も含む。
【0060】このようにして密度勾配を形成し、細胞を
重層、遠心分離することにより細胞を比重の違いにより
複数の層に分けることができる。作成する層の比重は、
通常1.00〜1.20g/ml、好ましくは1.03〜1.11g/mlの範囲
である。培養の対象となる層としては、少なくとも1つ
の層を選択し、また全ての層を選択して培養してもよ
い。
【0061】複数の層を選択して培養する場合、これら
の複数の層は、それぞれ個別に培養することもできる
が、選択した複数の層のうちの2層以上の層を混合して
培養することもできる。タキサン型ジテルペン産生能の
高い培養細胞は、通常、比重が1.07以下の層に含まれる
細胞を培養して得られるが、培養する細胞や培養の条件
により変動する場合があり、必ずしもこの範囲に限定さ
れるものではない。また、単に比重の違いによって分画
しただけでは、比重の高い層の細胞の方がタキサン型ジ
テルペン含量が高くなる傾向が認められる。従って、よ
り確実にタキサン型ジテルペン高産生培養細胞を取得す
るためには、分画された全ての層の細胞を一定期間培養
した後、各層の細胞に含まれるタキサン型ジテルペン濃
度を測定し、それらの中からタキサン型ジテルペン高産
生細胞を含む層を選択することが望ましい。
【0062】また、例えば1.07g/mlのように、ある1つ
の特定の比重の遠心分離媒体を作成し、前述の方法で遠
心分離することによっても、培養細胞を比重の違いによ
り複数の層に分けることができる。更に、本発明は、特
願平6−146826号明細書に開示されている、培養
器内の気相中の酸素濃度を培養初期より大気中の酸素濃
度未満の条件下に制御して培養を行うか、或いは組織及
び/又は細胞と接する流動性の培地中の溶存酸素濃度を
培養初期よりその温度に於ける飽和溶存酸素濃度未満で
ある条件下に制御して培養する方法とも併用することが
できる。
【0063】ここで、培養初期とは、培養開始時ないし
培養開始後7日目をいい、培養器内の気相中の酸素濃
度、又は組織及び/又は細胞と接する流動性の培地中の
溶存酸素濃度の制御は、培養開始時から行うことが好ま
しい。また、制御の期間としては、培養全期間を通して
該条件に制御してもよいし、培養全期間中の一部期間の
みを制御してもよく、特に限定するものではないが、全
培養期間中の、少なくとも3日間制御することが好まし
い。
【0064】培養器内の気相中の酸素濃度は、4ないし
15%に制御することが必要であり、特に6ないし12%に
制御することが好ましい。また、流動性の培地中の溶存
酸素濃度は、その温度における飽和溶存酸素濃度値の1
ないし75%に制御することが必要であり、特に10ないし
75%に制御することが好ましい。本発明にかかる方法
と、上述の先願特許出願に記載の3つの方法をすべて組
み合わせることも可能である。
【0065】以上のようにして得られた培養組織又は培
養細胞から、メタノール等の有機溶媒による抽出によっ
てタキサン型ジテルペンをを分離することができる。ま
た、培地中に適当な吸着剤や有機溶媒を共存させ、培養
中に連続的にタキサン型ジテルペンを回収することもで
きる。本発明の組織培養の好ましい一例としては、次の
方法が挙げられる。
【0066】先ずイチイ属に属する植物の植物体、例え
ば根、生長点、葉、茎、種子などから採取される植物片
を殺菌処理後、ゲランガムで固めたウッディー・プラン
ト・メディウムの固体培地上に置床し、10〜35℃で14〜
60日程度経過させて組織片の一部をカルス化させる。こ
のようにして得られたカルスを継代培養すると生育速度
が漸次高まり安定化したカルスが得られる。ここで、安
定化したカルスとは、培養中にカルスの一部がシュート
や根に分化しないでカルスの状態を保持する性質をもち
細胞の生育速度が均質であるものをいう。
【0067】この安定化したカルスを増殖に適した液体
培地、例えばウッディー・プラント・メディウムの液体
培地に移して増殖させる。液体培地において更に生育速
度が高められる。本発明では、この安定化したカルスま
たは該カルスを構成する細胞は、アミン類存在下、固体
培地又は液体培地で培養される。アミン類は、細胞が増
殖期から定常期に移行する時期までに添加することが効
果的であり、特に培養開始時に添加することが好まし
い。また当該化合物は、一度に行ってもよいし、数回に
分けて行ってもよい。
【0068】本発明の組織培養における培養温度として
は、通常は約10〜約35℃、特に約23〜28℃が増殖速度が
大きいので好適である。また、培養期間としては、14〜
42日間が好適である。本発明の培養方法において液体培
地を用いた場合には、培養終了後に培養細胞をデカンテ
ーションまたは濾過等の方法によって培地から分離し、
培養細胞および/または培地から目的とする代謝産物を
有機溶媒による抽出等の方法によって分離することがで
きる。
【0069】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を更に
具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に
限定されるものではない。 〔実施例1〕ナフタレン酢酸を10-5Mの濃度になるよう
に添加したウッディー・プラント・メディウムの固体培
地(ゲランガム0.25重量%)に、前もって2%アンチホ
ルミン溶液または70%エタノール溶液等で滅菌処理した
セイヨウイチイ(Taxus baccata LINN)の茎の一部を置床
し、25℃で暗所にて静置培養してセイヨウイチイカルス
を得た。次にこのカルス1g(新鮮重)を、上記成分を
同じ濃度で添加したウッディー・プラント・メディウム
の液体培地20ml入りの三角フラスコに移し、ロータリー
シェーカー上で旋回培養(振幅25mm、100rpm)し、21日
毎に植えつぎ、該カルスの生育速度を速めた。
【0070】このようにして得られた培養細胞1g(新
鮮重)を、上記成分を同じ濃度で添加したウッディー・
プラント・メディウムの液体培地20ml入りの三角フラス
コに移した後、アミン類としてスペルミジンをその終濃
度が10-9M〜1Mになるように添加した。そして25℃で21
日間、旋回培養を行った。培養終了後、セイヨウイチイ
培養細胞を濾過により採取し、凍結乾燥した後その乾燥
重量を測定し、生育倍率を求めた。得られた乾燥カルス
からメタノール等を用いてタキサン型ジテルペンを抽出
し、高速液体クロマトグラフィーを用いて標準品タキソ
ール、セファロマニン、バッカチンIIIと比較定量する
ことによってタキサン型ジテルペン収量を測定した。そ
の結果を表1に示す。
【0071】〔実施例2〕実施例1に於いて、スペルミ
ジンをその終濃度が10-5Mになるよう培養開始7日目に添
加し、更に14日間培養した。培養終了後は該実施例と同
様に操作した。その結果を表1に示す。 〔実施例3〕実施例1に於いて、スペルミジンをその終
濃度が10-5Mになるよう培養開始14日目に添加し、更に
7日間培養した。培養終了後は該実施例と同様に操作し
た。その結果を表1に示す。
【0072】〔実施例4〕実施例1に於いて、スペルミ
ジンをその終濃度が10-5Mになるよう培養開始18日目に
添加し、更に3日間培養した。培養終了後は該実施例と
同様に操作した。その結果を表1に示す。 〔実施例5〕実施例1に於いて、スペルミジンを培養開
始時(0日目)より4日置きに計5回逐次添加(1回当
たりの終濃度は2×10-6M、合計10-5M)すること以外は
該実施例と同様に操作した。その結果を表1に示す。
【0073】〔実施例6〕実施例1に於いて、培養14日
目にジャスモン酸類としてジャスモン酸類のメチルエス
テル〔式〔I〕に於いて、R1がCH2COOCH3であ
り、R2およびR3がHであり、R4、R5が二重結合を形
成する化合物〕をその終濃度が10-4Mになるよう添加す
ること以外は該実施例と同様に操作した。その結果を表
1に示す。
【0074】〔実施例7〕実施例1に於いて、該フラス
コを気体供給口と排出口を有する容器(内容量3000ml)
内に入れ密閉した後、空気と窒素を用いて、該培養細胞
に供給する酸素濃度が10%となるよう混合比を調節し、
更に毎分25mlの割合で該気体を供給口より供給すること
以外は該実施例と同様に操作した。その結果を表1に示
す。
【0075】〔実施例8〕実施例7に於いて、培養14日
目にジャスモン酸類のメチルエステルを、その終濃度が
10-4Mになるよう添加すること以外は該実施例と同様に
操作した。その結果を表1に示す。 〔比較例1〕実施例1に於いて、スペルミジンを添加し
ない以外は該実施例と同様に操作した。その結果を表1
〜3に示す。
【0076】〔実施例9〕実施例1に於いて、スペルミ
ジンに代えてスペルミンを、その終濃度が10-9M〜1Mに
なるように添加したこと以外は該実施例と同様に操作し
た。その結果を表2に示す。 〔実施例10〕実施例1に於いて、スペルミジンに代え
てプトレッシンを、その終濃度が10-9M〜1Mになるよう
に添加したこと以外は該実施例と同様に操作した。その
結果を表3に示す。
【0077】
【表1】
【0078】
【表2】
【0079】
【表3】
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、植物の組織又は細胞を
アミン類の存在下に培養することにより、植物由来の代
謝産物を大量に且つ簡便に得ることが可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 17/02 C12R 1:91)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タキサン型ジテルペンを産生する植物の
    組織及び/又は細胞をアミン類の存在下に培養し、得ら
    れる培養物及び/又は培地からタキサン型ジテルペンを
    回収することを特徴とするタキサン型ジテルペンの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 アミン類が、ポリアミン類であることを
    特徴とする請求項1記載のタキサン型ジテルペンの製造
    方法。
  3. 【請求項3】 ポリアミン類が、プトレッシン、スペル
    ミジン、スペルミン、エチレンジアミン、N,N-ジエチル
    -1,3-プロパンジアミン、ジエチレントリアミン、及び
    これらの化合物の塩よりなる群から選ばれる少なくとも
    1種類以上であることを特徴とする請求項1記載のタキ
    サン型ジテルペンの製造方法。
  4. 【請求項4】 ポリアミン類の濃度が、10-8M〜10-1Mで
    あることを特徴とする請求項1記載のタキサン型ジテル
    ペンの製造方法。
  5. 【請求項5】 ポリアミン類の濃度が、10-7M〜10-2Mで
    あることを特徴とする請求項1記載のタキサン型ジテル
    ペンの製造方法。
  6. 【請求項6】 タキサン型ジテルペンが、タキソール、
    10−デアセチルタキソール、7−エピタキソ−ル、バッ
    カチンIII、10−デアセチルバッカチンIII、7−エピバ
    ッカチンIII、セファロマニン、10−デアセチルセファ
    ロマニン及び7−エピセファロマニンよりなる群から選
    ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求
    項1記載のタキサン型ジテルペンの製造方法。
  7. 【請求項7】 タキサン型ジテルペンを産生する植物が
    イチイ属植物であることを特徴とする請求項1記載のタ
    キサン型ジテルペンの製造方法。
  8. 【請求項8】 タキサン型ジテルペンを植物の組織及び
    /又は細胞を下記の一般式〔I〕: 【化1】 [式中、R1 は炭素数1〜4のアルキル基又は次式: −(CH2 n −CO−R6 (式中、R6 は水酸基、OM(ここで、Mはアルカリ金
    属原子、アルカリ土類金属原子又はNH4 を表す。)、
    NHR7 (ここで、R7 は、水素原子、炭素数1〜4の
    アシル基、炭素数1〜4のアルキル基又はアミノ酸残基
    を表す。)又はOR8 (ここで、R8 は炭素数1〜4の
    アルキル基又は炭水化物残基を表す。)を表し、nは1
    〜7の整数を表す。)で示される基を表し;R2
    3 、R4 及びR5 は、それぞれ水素原子を表すか、或
    いはR2 とR3 、R3 とR4 、又はR4とR5 は、共同
    して二重結合を表してもよく;前記5員環は、更に水酸
    基で置換されていてもよく、隣接する環員炭素原子間で
    二重結合を形成してもよい。]で示されるジャスモン酸
    類の存在下に培養することを特徴とする請求項1記載の
    タキサン型ジテルペンの製造方法。
  9. 【請求項9】 タキサン型ジテルペンを産生する植物の
    組織及び/又は細胞を培養するに当たり、培養器内の気
    相中の酸素濃度を培養初期より大気中の酸素濃度未満の
    条件下に制御して培養を行うか、或いは組織及び/又は
    細胞と接する流動性の培地中の溶存酸素濃度を培養初期
    よりその温度に於ける飽和溶存酸素濃度未満である条件
    下に制御して培養することを特徴とする請求項1記載の
    タキサン型ジテルペンの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7264951B1 (en) 1992-02-20 2007-09-04 Phyton, Inc. Enhanced production of taxol and taxanes by cell cultures of Taxus species
US8338143B2 (en) 1996-05-24 2012-12-25 Phyton Holdings, Llc Enhanced production of paclitaxel and taxanes by cell cultures of Taxus species

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