JP3487769B2 - 電動機の駆動制御装置 - Google Patents

電動機の駆動制御装置

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JP3487769B2
JP3487769B2 JP27139398A JP27139398A JP3487769B2 JP 3487769 B2 JP3487769 B2 JP 3487769B2 JP 27139398 A JP27139398 A JP 27139398A JP 27139398 A JP27139398 A JP 27139398A JP 3487769 B2 JP3487769 B2 JP 3487769B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電動機の駆動制御装
置に係り、特に、交流電圧を所定の直流電圧に変換する
コンバータ制御装置と、電動機の回転数を所望の回転数
に制御するインバータ制御装置とを有する電動機の駆動
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図24は特開平8−19259号公報に
開示される電動機の駆動制御装置の回路図を示す。図2
4において、10は交流電源、12はノイズフィルタ、
14はダイオードブリッジ、16はアクティブフィル
タ、18は平滑コンデンサ、20はインバータ、22は
電動機である。アクティブフィルタ16は、リアクトル
24,スイッチング素子26およびダイオード28を備
えている。
【0003】インバータ20は、公知の3相のインバー
タであり、負荷として接続される電動機22を所望の回
転数に制御する。アクティブフィルタ16は、公知の昇
圧型コンバータであり、スイッチング素子26が制御さ
れることにより、平滑コンデンサ18の両端に所望の直
流電圧を出力し、かつ、交流電源10からアクティブフ
ィルタに流れ込む入力電流をほぼ正弦波状に制御する。
【0004】上記従来の駆動制御装置は、スイッチング
素子26のスイッチングに伴うスイッチング損失と、リ
アクトル24に流れるリップル電流とが共に少なくなる
ように、スイッチング素子26のスイッチング周波数を
適宜変更する。スイッチング損失とリップル電流とは相
反する関係にある。従来の駆動制御装置は、負荷量に応
じてスイッチング周波数を変更することにより、スイッ
チング損失とリップル電流の双方を適当に抑制しようと
するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図22に示すアクティ
ブフィルタ16は、一般的に知られる昇圧型コンバータ
であり、スイッチング周波数を変更することによりリッ
プル電流を低減しようとするものである。しかしなが
ら、スイッチング素子26を1つだけ用いる回路構成で
は、特に平滑コンデンサ18の容量が少量である場合に
電源周期に起因する電圧リップル、すなわち、電源電圧
の周期的変化に起因する電圧リップルを効果的に除去す
ることが困難である。また、直流電圧(平滑コンデンサ
18の両端電圧)にリップルが重畳する場合に、昇圧コ
ンバータにより直流電圧を所定電圧とするための制御が
実行されると、直流電圧に、その制御に起因する電圧リ
ップルが新たに発生する。
【0006】従来の駆動制御装置において、直流電圧に
リップルが重畳している場合、平滑コンデンサ18に接
続されたインバータ20にもリップルを持った直流電圧
が入力される。この場合、インバータ20によって電圧
リップルが補償されない限り、電動機22には電圧リッ
プルに起因する回転ムラが生ずる。このような回転ムラ
は、電動機22の騒音の原因となる。このため、通常
は、直流電圧のリップルが電動機22に影響を与えない
よう、インバータ20にて電圧リップルを補償する対
策、或いは、平滑コンデンサ18に十分な容量を与えて
電圧リップルの発生を抑制する等の対策が採られる。
【0007】ところで、インバータ20に供給される直
流電圧には、上述の如く、電源周期に起因するリップル
と、コンバータ(アクティブフィルタ16)の制御に起
因するリップルとが重畳する。従って、電圧リップルの
影響を精度良く排除するためには、インバータ20にお
いて、これら2つの電圧リップルを補償する制御を実行
することが必要である。しかし、上記の要求を満たすた
めには、インバータ20において複雑な制御を行うこと
が必要である。このため、従来の駆動制御装置によって
は、電動機22に対する電圧リップルの影響を完全に排
除することが現実的に困難であった。
【0008】本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたもので、電動機に対する電源リップルの影
響を安価な構成で確実に抑制することのできる電動機の
駆動制御装置を提供することを第1の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
交流電圧を直流電圧に変換するコンバータと、前記直流
電圧の幅で振幅する駆動信号を電動機に供給するインバ
ータとを備える電動機の駆動制御装置であって、前記コ
ンバータから出力される前記直流電圧を電圧指令値に一
致させるための電圧制御処理を所定周期で繰り返し実行
するコンバータ制御装置と、前記インバータから出力さ
れる駆動信号を前記直流電圧を基礎として制御するため
駆動信号処理を所定周期で繰り返し実行するインバー
タ制御装置とを備え、前記コンバータ制御装置は、前記
所定周期毎に、前記電圧制御処理の開始を指令する制御
開始指令部を備え、前記インバータ制御装置は、前記電
圧制御処理の開始が指令された後、前記直流電圧が平均
電圧となるのに要する所定時間が経過した時点で前記駆
動信号処理の開始を指令する制御開始指令部と、当該駆
動信号処理が開始されると同時に前記直流電圧の検出処
理を行う直流電圧検出部と、当該直流電圧検出部により
検出された直流電圧値に基づいて前記駆動信号を生成す
る信号生成部とを備えることを特徴とするものである。
【0010】請求項2記載の発明は、交流電圧を直流電
圧に変換するコンバータと、前記直流電圧の 幅で振幅す
る駆動信号を電動機に供給するインバータとを備える電
動機の駆動制御装置であって、前記コンバータから出力
される前記直流電圧を電圧指令値に一致させるための電
圧制御処理を所定周期で繰り返し実行するコンバータ制
御装置と、前記インバータから出力される駆動信号を前
記直流電圧を基礎として前記電動機を制御するための駆
動信号処理を所定周期で繰り返し実行するインバータ制
御装置とを備え、前記コンバータ制御装置は、前記所定
周期毎に、前記電圧制御処理の開始を指令する制御開始
指令部を備え、前記インバータ制御装置は、前記電圧制
御処理の開始が指令されると同時に前記駆動信号処理の
開始を指令する制御開始指令部と、当該駆動信号処理が
開始されると同時に前記直流電圧の検出処理を行う直流
電圧検出部と、当該直流電圧検出部により複数のサイク
ルで検出された直流電圧の平均値に基づいて前記駆動信
号を生成する信号生成部とを備えることを特徴とするも
のである。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の電動機の駆動制御装置であって、前記コンバータ
制御装置は、前記電圧制御処理を電源電圧の変動周期と
同期して繰り返し実行することを特徴とするものであ
る。
【0012】請求項4記載の発明は、交流電圧を直流電
圧に変換するコンバータと、前記直流電圧の幅で振幅す
る駆動信号を電動機に供給するインバータと、を備える
電動機の駆動制御装置であって、前記直流電圧電圧指
令値との偏差を演算し、前記直流電圧と電圧指令値の両
者を一致させるためのフィードバック制御で構成された
電圧制御処理を電源電圧の変動周期と同期して繰り返し
実行するコンバータ制御装置を備えることを特徴とする
ものである。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項1乃至
何れか1項記載の電動機の駆動制御装置であって、前記
インバータ制御装置が実行する駆動信号処理は、電動機
に供給される駆動信号をデューティ比とするPWM制御
であると共に、前記コンバータ制御装置に供給される電
圧指令値は、前記駆動信号のデューティ比が100%未
満となるように設定されることを特徴とするものであ
る。
【0014】請求項6記載の発明は、請求項1乃至
何れか1項記載の電動機の駆動制御装置であって、前記
インバータ制御装置が実行する駆動信号処理は、電動機
に供給される駆動信号をデューティ比とするPWM制御
であり、前記コンバータ制御装置に供給される電圧指令
値は、前記駆動信号のデューティ比が所定値となるよう
に設定され、かつ、前記所定値は、前記直流電圧に重畳
するリップルを補正するうえで必要な裕度 を100%
から減じた値であることを特徴とするものである。
【0015】請求項7記載の発明は、請求項1乃至3お
よび5乃至6の何れか1項記載の電動機の駆動制御装置
であって、電源周期に起因して前記直流電圧に重畳する
電圧リップルを相殺するためのリップル補正部を備える
と共に、前記インバータ制御装置は、前記リップル補正
部に基づいて、電源周期に起因する電圧リップルの影響
が電動機に及ぶのを阻止するための補正を行うことを特
徴とするものである。
【0016】請求項8記載の発明は、請求項7記載の電
動機の駆動制御装置であって、前記リップル補正部は、
電動機の回転数と前記インバータの出力電圧とに基づい
てリップル補正を行うことを特徴とするものである。
【0017】請求項9記載の発明は、請求項7記載の電
動機の駆動制御装置であって、前記リップル補正部は、
交流電源からコンバータに流入する入力電流に基づいて
リップル補正を行うことを特徴とするものである。
【0018】請求項10記載の発明は、請求項7記載の
電動機の駆動制御装置であって、前記リップル補正部
は、コンバータから出力される前記直流電圧と電動機の
回転数とに基づいてリップル補正を行うことを特徴とす
るものである。
【0019】請求項11記載の発明は、請求項1乃至
および5乃至10の何れか1項記載の電動機の駆動制御
装置であって、前記インバータ制御装置の出力指令値が
所定時間中に変動する場合に、その出力指令値が安定す
るように、前記コンバータ制御装置による電圧制御処理
の制御ゲインを変更する制御ゲイン調整部を備えること
を特徴とするものである。
【0020】請求項12記載の発明は、請求項1乃至
および5乃至10の何れか1項記載の電動機の駆動制御
装置であって、前記インバータ制御装置の出力指令値が
所定時間中に変動する場合に、その出力指令値が安定す
るように、前記コンバータ制御装置の出力指令値に補正
を施す制御出力値補正部を備えることを特徴とするもの
である。
【0021】請求項13記載の発明は、請求項1乃至
および5乃至12の何れか1項記載の電動機の駆動制御
装置であって、前記電動機は圧縮機の駆動源であること
を特徴とするものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態について説明する。尚、各図において共通す
る要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略す
る。
【0023】実施の形態1. 図1は、本発明の実施の形態1の電動機の駆動制御装置
の回路ブロック図を示す。図1において、10は交流電
源、12はノイズフィルタ、30はコンバータ、18は
平滑コンデンサ、20はインバータ、22は電動機であ
る。コンバータ30は、ダイオードブリッジ14、リア
クトル24、スイッチング素子26および逆流防止用ダ
イオード28を備えている。また、図1において、32
は電源電圧の変動周期を検出する電源周期検出部、34
はコンバータ30を制御するコンバータ制御装置、36
はインバータ20を制御するインバータ制御装置であ
る。
【0024】電源周期検出部32は、電動機の駆動制御
装置が一般的に備える電源電圧ゼロクロス検出回路によ
り構成されている。ゼロクロス検出回路は、一般に電源
周波数が50[Hz]であるか、或いは60[Hz]で
あるかを判別するために用いられる回路であり、例え
ば、電源電圧が0V近傍を通過する際にオン(或いはオ
フ)状態となるフォトカプラ等により簡単に実現するこ
とができる。ゼロクロス検出回路を用いることによれ
ば、コストアップを伴うことなく電源周期検出部を実現
することができる。電源周期検出部32の検出結果は、
コンバータ制御装置34に供給されている。
【0025】図2は、コンバータ制御装置34のブロッ
ク図を示す。コンバータ制御装置34は、フィードバッ
ク制御部38を備えている。フィードバック制御部38
は、直流電圧検出部40を備えている。直流電圧検出部
40は、コンバータ30から出力される直流電圧、すな
わち、平滑コンデンサ18の両端に現れる直流電圧VDC
を検出する。直流電圧検出部40の検出結果(以下、
「直流電圧検出値」と称す)は電圧PI制御部42に供
給される。
【0026】電圧PI制御部42には、直流電圧検出値
と共に、インバータ制御回路36から直流電圧指令値が
供給されている。電圧PI制御部42は、直流電圧検出
値と、直流電圧指令値との偏差を演算し、その値を比例
項演算部44および積分項演算部46に供給する。比例
項演算部44および積分項演算部46は、それぞれ、フ
ィードバック比例項Kv1およびフィードバック積分項K
v2/Sを演算する。フィードバック比例項Kv1およびフ
ィードバック積分項Kv2/Sは、互いに加算された後掛
け算部48に供給される。
【0027】掛け算部48には、Kv1とKv2/Sの加算
結果と共に、正弦波生成部50から正弦波信号sinθが
供給されている。正弦波生成部50には、上述した電源
周期検出部32から、電源電圧の周期に関する検出結
果、具体的には、電源電圧が0Vとクロスする毎に発せ
られるゼロクロス信号が供給されている。正弦波生成部
50は、そのゼロクロス信号に基づいて、電源電圧と同
じ位相で変化する正弦波信号sinθを生成し、その信号s
inθを掛け算部48に供給する。
【0028】掛け算部48は、Kv1とKv2/Sの加算結
果と、正弦波信号sinθとを掛け合わせることにより、
電流指令値を演算する。上記の処理によれば、直流電圧
VDCと直流電圧指令値との偏差、および、電源電圧の位
相の双方が反映された電流指令値を生成することができ
る。
【0029】掛け算部48によって生成される電流指令
値は、電流PI制御部52に供給される。電流PI制御
部52には、上記の電流指令値と共に、入力電流検出部
54より、入力電流IINの検出値が供給されている。
入力電流検出部54は、交流電源10から、ダイオード
ブリッジ14を通ってコンバータ30に流入する入力電
流IINを検出する回路である。電流PI制御部52
は、掛け算部48から供給される電流指令値と、入力電
流INNの検出値との偏差を演算し、その値を比例項演
算部56および積分項演算部58に供給する。比例項演
算部56および積分項演算部58は、それぞれ、フィー
ドバック比例項Ki1およびフィードバック積分項Ki2/
Sを演算する。
【0030】フィードバック比例項Ki1およびフィード
バック積分項Ki2/Sは、互いに加算された後、PWM
出力値としてTr駆動部60に供給される。Tr駆動部
60は、電流PI制御部52から供給されるPWM信号
に応じたデューティ比を有する駆動信号をスイッチング
素子26に供給する回路である。本実施形態において、
スイッチング素子26は、上記の駆動信号により、すな
わち、電流指令値と入力電流INNとの偏差に応じたデ
ューティ比を有する駆動信号により、両者の偏差が小さ
くなるように駆動される。
【0031】コンバータ制御装置34は、図2に示す如
く、制御開始指令部62を備えている。制御開始指令部
62は、コンバータ制御装置34のフィードバック制御
部38に対して、所定のタイミングでフィードバック制
御の開始を要求する。フィードバック制御部38は、制
御開始指令部62から制御の開始が要求された後、速や
かに、直流電圧VDCの検出(直流電圧検出部40)、電
流指令値の演算(掛け算部48)、入力電流INNの検
出(入力電流検出部54)、および、PWM出力値の出
力(電流PI制御部52)等の処理を行う。このため、
スイッチング素子26の制御パターンは、制御開始指令
部62から制御開始指令が発せられる毎に変化する。ま
た、制御開始司令部62は、電圧PI制御部42および
電流PI制御部52を個別に動作開始させる指令を発す
ることもできる。
【0032】本実施形態の駆動制御装置において、コン
バータ制御装置34は、同期タイミング発生部64を備
えている。同期タイミング発生部64は、制御開始指令
部62から制御開始指令が発せられた後、所定のタイミ
ングで同期信号を発生する。同期タイミング発生部64
によって発せられた同期信号は、インバータ制御回路3
6に供給される。本実施形態の駆動制御装置は、上記の
如く、コンバータ制御装置34が、フィードバック制御
を新たに開始する毎に、コンバータ制御装置34からイ
ンバータ制御装置36に対して同期信号が発せられる点
に第1の特徴を有している。
【0033】図3は、インバータ制御装置36のブロッ
ク図を示す。インバータ制御装置36は、フィードバッ
ク制御部66を備えている。フィードバック制御部66
は、直流電圧検出部68、PWM信号生成部70、回転
位置検出部72、回転数検出部76および偏差検出部7
8を備えている。直流電圧検出部68は、平滑コンデン
サ18の両端に現れる直流電圧VDCを検出して、その値
をPWM信号生成部70に供給する。
【0034】回転子位置検出部72は、電動機22の回
転子の位置を検出して、その結果を回転数検出部76に
供給する。回転数検出部76は、回転子の位置の変化に
基づいて電動機22の回転数を検出し、その結果を偏差
検出部78に供給する。偏差検出部78には、回転数検
出部76から回転数の実測値が供給されていると共に、
外部より、回転数の指令値が供給されている。偏差検出
部78は、それらの偏差を検出して上述したPWM信号
生成部70に供給する。
【0035】PWM信号生成部70は、偏差検出部78
から供給される回転数偏差と、インバータ20に供給さ
れている直流電流VDCの値とに基づいて、回転数偏差を
小さくするうえで好適なPWM信号を生成する。本実施
形態において、電動機22は、3相直流ブラシレスモー
タにより構成されている。従って、電動機22を駆動す
るためには、回転子位置検出部72より検出した回転子
の位置に対応した通電すべき相に対して適切に駆動信号
を供給することが必要である。PWM信号生成部70
は、直流電圧検出値と回転数偏差とを検知すると、上記
のPWM信号に応じたデューティ比を有する駆動信号が
電動機22の適当な相に供給されるようにインバータ2
0を制御する。
【0036】PWM信号生成部70によって生成される
PWM信号は、指令電圧生成部80にも供給される。指
令電圧生成部80は、インバータ20に供給される直流
電圧VDCに対する指令電圧を、すなわち、コンバータ3
0から発せられる直流電圧VDCに対する指令電圧を上記
のPWM信号に基づいて設定すると共に、設定した指令
電圧を直流電圧指令値として上述したコンバータ制御装
置34に供給する。
【0037】より具体的には、指令電圧生成部80は、
PWM信号生成部70によって生成されるPWM信号が
所定値に比して低いデューティ比に対応するものである
場合は、インバータ20に供給されている直流電圧VDC
が必要以上に高圧であると判断して、直流電圧指令値を
より小さな値に更新する。また、指令電圧生成部80
は、PWM信号生成部70によって生成されるPWM信
号が100%を越えるデューティ比に対応するものであ
る場合は、インバータ20に供給されている直流電圧V
DCが不足していると判断して、直流電圧指令値をより大
きな値に更新する。指令電圧生成部80によって上記の
制御が実行されると、インバータ20から電動機22に
供給される駆動信号のデューティ比を、常に大きな値に
維持することができる。
【0038】インバータ制御装置36は、更に、制御開
始指令部82を備えている。制御開始指令部82は、フ
ィードバック制御部66に対して、所定のタイミングで
フィードバック制御の開始を要求する。フィードバック
制御部66は、制御開始指令部82から制御の開始が要
求された後、速やかに、直流電圧VDCの検出(直流電圧
検出部68)、および、PWM信号の生成(PWM信号
生成部70)等の処理を行う。このため、インバータ2
0から電動機22に供給される駆動信号のパターンは、
制御開始指令部82から制御開始指令が発せられる毎に
変化する。
【0039】本実施形態の駆動制御装置において、イン
バータ制御装置36の制御開始指令部82には、コンバ
ータ制御装置34の同期タイミング発生部64が発する
同期信号が供給される。本実施形態の駆動制御装置は、
その制御開始指令部82が、コンバータ制御装置34か
ら発せられた同期信号を受けて、コンバータ制御装置3
6のフィードバック制御部66に制御開始指令を発する
点に第2の特徴を有している。
【0040】次に、図1に示す駆動制御装置の動作につ
いて説明する。本実施形態の駆動制御装置において、コ
ンバータ30は、力率の向上を目的として、交流電源1
0からコンバータ30に流れ込む入力電流IINをほぼ
正弦波状とするための制御を実行する。上記の制御は、
スイッチング素子26を適当に開閉させることにより実
現される。
【0041】すなわち、本実施形態の駆動制御装置にお
いて、スイッチング素子26がオン状態とされると、ダ
イオードブリッジ14、リアクトル24、および、スイ
ッチング素子26により交流電源1を短絡する閉回路が
形成される。このため、スイッチング素子26がオン状
態となると、リアクトル24に電流が流れて、リアクト
ル24にエネルギーが貯えられる。リアクトル24に電
流が流通している状況下でスイッチング素子26がオフ
状態とされると、リアクトル24は、その後電流を流し
続けようと作用する。その結果、スイッチング素子26
がオフされた後、ダイオードブリッジ14およびリアク
トル24には電流が流通し続け、その電流が逆流防止ダ
イオード28を通って平滑コンデンサ18に流入する。
交流電源10からコンバータ30に流れ込む電流は、リ
アクトル24に貯えられているエネルギーが減少するに
つれて減少する。
【0042】このため、交流電源10からコンバータ3
0に流れ込む電流量は、スイッチング素子26を適当に
制御することにより、ほぼ正弦波状に増減させることが
できる。図4(A)および図4(B)は、それぞれ、ダ
イオードブリッジ14の出力端子間に発生する入力電圧
の波形と、スイッチング素子26を適当に制御すること
で実現される入力電流IINの波形とを示す。本実施形
態の駆動制御装置によれば、図4(B)に示す入力電流
の振幅を変化させることにより、直流電圧VDCを所望の
値とすることができる。尚、上述したコンバータ30の
動作は、公知の昇圧コンバータの一般的な動作である。
【0043】次に、インバータ20の動作を説明する。
上述の如く、本実施形態において、電動機22には直流
ブラシレスモータが用いられている。この場合、電動機
22を回転させるためには、インバータ20側で、電動
機22において通電すべき相と、電動機22に供給すべ
き電力とを制御することが必要である。直流ブラシレス
モータの制御には、一般にPWM制御が用いられる。直
流ブラシレスモータの回転数は駆動信号のデューティ比
が高まることにより上昇し、そのデューティ比が下がる
ことにより低下する。インバータ20およびインバータ
制御装置36は、上記の特性を利用して電動機22の回
転数を制御する。尚、上述した動作は、一般的に知られ
たブラシレスモータの駆動方法である。
【0044】図5は、インバータ20から電動機22の
1相に出力される駆動信号の波形を示す。図5に示す如
く、電動機22の駆動パターンには、一般にPWM期間
とフル通電期間とが併せて設けられ、2相変調されてい
る。2相変調はインバータ20におけるスイッチング回
数を減少させてインバータ20の損失を低減させる公知
の技術である。更に、電動機22、特にブラシレスモー
タを効率よく駆動するため、PWM期間において高いデ
ューティ比を用い、電動機22での高周波損失を低減す
ることによって高効率駆動を実現することができる。
【0045】上述の如く、本実施形態の駆動制御装置
は、電動機22の回転数を制御する手法として、インバ
ータ20から電動機22に供給する駆動信号のデューテ
ィ比を増減させる手法と、そのデューティ比が常に高い
値に保持されるように、インバータ20に供給される直
流電圧VDCの指令値を増減させる手法とを併せて採用し
ている。このため、本実施形態の駆動制御装置によれ
ば、電動機22に供給される駆動信号のデューティ比を
高い値に保持して、効率良く電動機22の回転数を制御
することができる。
【0046】しかしながら、電動機22に対してデュー
ティ比の高い駆動信号が供給される場合、直流電圧VCD
に重畳する電圧リップルの影響が、その駆動信号に大き
く反映される。このため、電動機22に対してデューテ
ィ比の高い駆動信号を供給する場合には、直流電圧VCD
のリップルに起因して、電動機22の回転ムラや、その
回転ムラに起因する騒音が生じ易くなる。コンバータ3
0によれば、直流電圧VDCには、電源周期に起因する電
圧リップルと、コンバータ30自身の制御に起因する電
圧リップルとが重畳する。このため、電動機22を、単
にデューティ比の高い信号で駆動すると、それら2つの
リップルのそれぞれに起因して、周期の異なる2つの騒
音が発生してしまう。
【0047】そこで、本実施形態の駆動制御装置は、コ
ンバータ制御装置34とインバータ制御装置36とを同
期させることによりコンバータ30とインバータ20と
を協調させて、コンバータ制御装置34の制御に起因す
る電圧リップルが、インバータ制御装置36の動作に影
響するのを防止することとしている。以下、上述したリ
ップルが発生する機構、および、本実施形態の駆動制御
装置がそのリップルの影響を排除するために実行する処
理の内容について説明する。
【0048】まず、コンバータ30の制御に起因して電
圧リップルが発生する機構について説明する。上述の如
く、コンバータ制御装置34は、電圧PI制御部42を
備えている(図2参照)。電圧PI制御部42によれ
ば、直流電圧VDCと直流電圧指令値との偏差(以下、
「電圧偏差」と称す)に対する比例項と積分項との和が
電圧制御処理の制御出力とされる。この制御出力は、電
圧偏差が常に0であれば安定した値を維持するが、電圧
偏差を常に0に保持することは不可能である。このた
め、コンバータ制御装置34において、電圧制御部42
から掛け算部48に供給される制御出力は、脈動を持っ
た信号となる。
【0049】また、電圧偏差の基礎として検出される直
流電圧VDCには、図6に示す如く、電源周波数のリップ
ル分が重畳している。このような直流電圧VDCが、図6
中に矢印で示すタイミング毎に検出されると、サイクル
毎に検出される直流電圧VDCの値に大きな脈動が生ず
る。直流電流VDCの検出値に生ずる脈動は、電圧偏差に
反映され、更に、掛け算部48に供給される制御出力に
反映される。掛け算部48に供給される制御出力の脈動
は、コンバータ制御装置34の出力であるPWM出力値
に反映される。また、PWM出力値の脈動は、コンバー
タ30によって生成される直流電圧VDCに反映される。
直流電圧VDCには、このようにしてコンバータ30の制
御に起因する電圧リップルが重畳する。
【0050】上述した制御に起因する電圧リップルを極
力小さくする方法としては、例えば、電源周波数によっ
て発生する電圧リップル(図6に示す電圧リップル)を
補正するようにコンバータ30を制御することが考えら
れる。すなわち、電源周波数に比して十分に速い速度で
直流電圧VDCを検出し、十分に速い速度で電圧制御処理
を行うことによれば、制御に起因する電圧リップルを小
さく抑制することができる。しかし、上記の制御を実現
するためには、電圧制御処理の後段で実行される電流制
の処理を、電圧制御処理以上の速度で行うことが必要
である。電流制御は高速化しないと、電流が歪んで正弦
波状の入力電流が得られなくなるからである。このた
め、上記の制御を実現するためには、コンバータ制御装
置34自身を非常に高速化することが必要となる。この
ようなコンバータ制御装置の高速化は、駆動制御装置の
コストアップの原因となる。
【0051】次に、直流電圧VDCに重畳する電圧リップ
ルが、電動機22の回転ムラとなって騒音を引き起こす
機構について説明する。インバータ制御装置36は直流
電圧VDCを検出し、直流電圧VDCの変動に起因して電動
機22の回転数が変化しないように、直流電圧VDCに対
しフィードバック制御を掛けている(図3参照)。イン
バータ制御装置36が、図6に示す如く、平均電圧は一
定であってもリップルを持った電圧を検出する場合、直
流電圧VDCの検出時点によっては平均電圧が変動してい
ると認識する事態が生じ得る。この場合、インバータ制
御装置12は、電動機22の回転数を一定値に維持する
ことを目的として、PWM信号のデューティ比を変化さ
せる。その結果、インバータ20から電動機22に供給
される駆動信号の電力が不必要に変化して、電動機22
に回転ムラが生じ、その回転ムラに起因する騒音が発生
する。
【0052】次に、本実施形態の駆動制御装置が上記の
回転ムラおよび騒音を防止する機構について説明する。
コンバータ30の制御に起因する電圧リップルのピーク
(上昇側および下降側の双方を含む)は、通常、コンバ
ータ制御装置34がスイッチング素子26の駆動パター
ンを変化させる時点に現れる。スイッチング素子26の
駆動パターンは、コンバータ制御装置34が各サイクル
において電圧制御処理を開始した直後に変化する。この
ため、コンバータ30の制御に起因する電圧リップル
は、通常、コンバータ制御装置34が電圧制御処理を開
始する時期にピークを有している。従って、インバータ
制御装置36における駆動信号処理を、コンバータ制御
装置36の電圧制御処理と同期させることによれば、コ
ンバータ30の制御に起因する電圧リップルが、インバ
ータ制御装置36によって検出される直流電圧VDCに影
響を与えるのを阻止することができる。
【0053】図7(A)および図7(B)は、それぞ
れ、コンバータ30の制御に起因する電圧リップルが重
畳した直流電圧VDCの波形、および、コンバータ制御装
置34において電圧制御処理が開始されるタイミングを
示す。また、図7(C)は、本実施形態の駆動制御装置
において、インバータ制御装置36が駆動信号処理を開
始するタイミング、すなわち、直流電圧VDCを検出する
タイミングを示す。
【0054】図7に示すように、本実施形態において
は、インバータ制御装置36が、リップルの影響を受け
ずに直流電圧VDCの平均電圧値を検出することができる
ように、コンバータ制御装置34とインバータ制御装置
36の制御の開始タイミングの同期が図られている。具
体的には、コンバータ制御装置34の内部では、各サイ
クルにおいて電圧制御処理を開始すべき時期に、制御開
始指令部62からフィードバック制御部38および同期
タイミング発生部64に対して制御開始指令が発せられ
る(図2参照)。同期タイミング発生部64は、制御開
始指令を受けた後、所定時間の経過を待って同期信号を
発生する。本実施形態において、上記の所定時間は、リ
ップルの重畳している直流電圧VDCが、ピーク値から平
均電圧値となるまでに要する時間に設定されている。同
期タイミング発生部64から発せられた同期信号は、イ
ンバータ制御装置36の制御開始指令部82に受信され
る(図3参照)。制御開始指令部82は、その同期信号
を受信すると、即座にフィードバック制御部66内の
動信号処理の開始を指令する。その結果、フィードバッ
ク制御部66では、リップルの重畳に関わらず、直流電
圧VDCの平均電圧に基づいた駆動信号処理が実行され
る。従って、インバータ制御装置36は、コンバータ3
0の制御に起因する電圧リップルの影響を受けることな
く、電動機22に対して適正な駆動信号を供給すること
ができる。
【0055】上述の如く、本実施形態の駆動制御装置に
おいては、コンバータ制御装置34とインバータ制御装
置36とが、一定の時間差をあけて制御を開始するよう
に構成されている。上記の設定は、コンバータ30の制
御によるリップルが、図7(A)に示す如く、その制御
の1サイクル毎にピークを発生することを前提としたも
のである。電圧リップルのピークは、図2に示す制御ゲ
インKv1,Kv2が比較的高い値である場合に1サイ
クル毎に生じ易い。一方、それらの制御ゲインが比較的
小さな値である場合は、電圧リップルのピークが制御の
1サイクル毎に生じないことがある。この場合、コンバ
ータ制御装置34における電圧制御処理の開始時期と、
インバータ制御装置36における駆動信号処理の開始時
期との間に一定の時間差を設けても、インバータ制御装
置36において直流電圧VDCの平均電圧を検出すること
はできない。
【0056】このような場合には、コンバータ制御装置
34における電圧制御処理の開始時期とインバータ制御
装置36における駆動信号処理の開始時期とを一致させ
ると共に、インバータ制御装置36において、複数のサ
イクルで検出された直流電圧VDCの平均値に基づいてP
WM信号を生成させることにより、電動機22の回転数
制御を精度良く行うことができる。すなわち、上記の構
成によれば、インバータ制御装置36は、駆動信号処理
の開始時に、電圧リップルが上昇側或いは下降側のピー
クを示すタイミングで直流電圧VDC検出する。このよう
なタイミングで検出された複数の直流電圧VDCを平均化
することによれば、安定した検出値を得ることができ
る。従って、インバータ制御装置36がその平均値を基
礎としてPWM信号を生成すると、直流電圧VDCに重畳
する電圧リップルの影響を受けることなく、電動機22
の回転ムラおよび騒音を有効に抑制することができる。
【0057】本実施形態の駆動制御装置において、コン
バータ制御装置34とインバータ制御装置36とは、別
個のマクロコンピュータにより、或いは、単一のマイク
ロコンピュータやDSP等により構成することができ
る。それらが2つのマクロコンピュータで構成される場
合は、それら2つのマイクロコンピュータを相互通信可
能な通信線で接続し、それぞれのマイクロコンピュータ
に送信用と受信用のポートを1つずつ設けることによ
り、デジタル信号のエッジ等を利用して両者を同期させ
ることができる。また、コンバータ制御装置34とイン
バータ制御装置36とが単一のマイクロコンピュータ等
で構成される場合は、例えば、両者の機能に必要な処理
が同一のサブルーチンで実行されるようにソフトウェア
を構成することにより、或いは、コンバータ制御装置3
4の処理が終了した後にインバータ制御装置36の処理
が開始されるようにソフトウェアを構成することによ
り、両者の制御を同一時刻に始動させること、或いは、
一定の時間差を空けて始動させることができる。
【0058】上述の如く、本実施形態の駆動制御装置に
よれば、コンバータ制御装置34の電圧制御処理の周期
とインバータ制御装置36の駆動信号処理の周期とを同
期させて動作させることができる。このため、インバー
タ制御装置36によって検出される直流電圧VDCの値を
安定化させることより、電動機22に供給される駆動信
号を安定化させることができる。従って、本実施形態の
駆動制御装置によれば、安価な方策で、電動機22の回
転ムラを抑制し、かつ、騒音の低減を図ることができ
る。
【0059】ところで、上記の実施形態においては、コ
ンバータ30の電圧制御処理の周期とインバータ20の
駆動信号処理の周期とを1:1に設定しているが、両者
の周期が同期していれば、その比は1:1に限られるも
のではなく、例えば、コンバータ30の制御サイクル2
回に対してインバータ20の制御サイクルを1回とする
ような間引き制御運転を実施してもよい。
【0060】実施の形態2. 次に、図1と共に図8乃至図12を参照して、本発明の
実施の形態2について説明する。図8は、本発明の実施
の形態2の駆動制御装置が備えるコンバータ制御装置3
4のブロック図を示す。本実施形態の駆動制御装置は、
上記図1に示すシステム構成において、コンバータ制御
装置34に図8に示す構成を付与することにより実現さ
れる。図8に示すコンバータ制御装置34において、正
弦波生成部50が生成する正弦波信号は、掛け算部48
に供給されると共に、制御開始指令部62に供給されて
いる。本実施形態の駆動制御装置は、制御開始指令部6
2が、正弦波信号に基づいて、電源電圧の変動周期と同
期して制御開始指令を発する点に特徴を有している。
【0061】図9は、電源周期に起因する電圧リップル
の重畳した直流電圧VDCの波形を示す。また、図10
は、その直流電圧VDCと、コンバータ制御装置34にお
いて電圧制御処理が開始されるタイミングの一例とを示
す。図10に示す如く、コンバータ制御装置34の電圧
制御処理が電源電圧の変動周期と異なった周期で実行さ
れる場合、コンバータ制御装置34によって検出される
直流電圧VDCは電源周期に起因するリップルの影響を大
きく受けたものとなる。コンバータ制御装置34におい
てこのような直流電圧VDCが検出されると、上述の如
く、直流電圧VDCには、制御に起因する電圧リップルが
新たに重畳する。
【0062】電源周期に起因して直流電圧VDCに重畳す
る電圧リップルの影響は、コンバータ制御装置34に、
電源周期に比して十分に短い周期で電源制御を実行させ
ることにより、制御に起因するリップルで相殺すること
ができる。すなわち、直流電源VDCに、電源周期に起因
して図11(A)に示すような電圧リップルが生じてい
る場合に、図11(B)に示すタイミングでコンバータ
制御装置34による電圧制御処理が実行されると、その
制御に起因して図11(C)に示すような電圧リップル
が生ずる。この場合、電源周期に起因するリップルと、
制御に起因するリップルとが合成されることにより、図
11(D)に示す如く、直流電圧VDCからはリップルの
影響がほぼ排除される。尚、図11(B)示す矢印は、
コンバータ制御装置34によって要求される直流電圧V
DCの変化方向を示す。また、それらの矢印の長さは、コ
ンバータ制御装置34が要求する直流電圧VDCの値と、
直流電圧VDCの基準値との差を示す。
【0063】しかしながら、電源周期に起因する電圧リ
ップルを、上記の如く制御に起因する電圧リップルで相
殺するためには、コンバータ制御装置34によって、非
常に速い速度で電圧制御処理が実行されることが必要で
ある。更に、コンバータ制御装置34は直流電圧VDCの
制御と共に入力電流IINの制御も行っているが、電圧
制御処理のみ高速化した場合、入力電流IINが適正に
正弦波状に制御されない事態が生じかねない。このた
め、電流制御の処理も併せて高速化する必要があり、電
源周期に起因するリップルを制御に起因するリップルで
相殺しようとすると、コンバータ制御装置34の制御系
が複雑となり、多大なコストアップにつながる。
【0064】そこで、本実施形態の駆動制御装置におい
ては、電源の周期にコンバータ制御装置34の電圧制御
処理の周期を同期させることとして、電源周期に起因す
るリップルの影響を抑制することとしている。すなわ
ち、コンバータ制御装置34が電源の周期と同期して電
圧制御処理を実行(直流電圧VDCを検出)すると、図1
2に示すように、コンバータ制御装置34は、電源のリ
ップルの影響を受けることなく直流電圧VDCを検出する
ことができる。
【0065】本実施形態において、上述した同期とは、
コンバータ制御装置34が直流電圧VDCを検出する時期
を、電源周期の電気角が所定値となる時期に固定するこ
とである。本実施形態においては、簡単な処理で両者の
同期を確保するため、電源電圧がゼロ点と交差する時期
と同期して、インバータ制御装置34に直流電圧VDCを
検出させることとしている。すなわち、インバータ制御
装置34の内部において、制御開始指令部62は、正弦
波生成部50が発する正弦波信号に基づいて(または電
源周期検出部32から発せられる信号に基づいて)電源
電圧とゼロ点との交差を検知すると、フィードバック制
御部38に対して制御開始指令を発生する。フィードバ
ック制御部38は、上記の制御開始指令を受けることに
より直流電圧VDCの検出等の処理を開始する。その結
果、電源電圧のゼロクロスと同期して、コンバータ制御
装置34における電圧制御処理が実行される。
【0066】上記の如く、コンバータ制御装置34が電
源周期に起因する電圧リップルの影響を受けることなく
直流電圧VDCを検出することができると、電圧制御処理
による制御出力が安定化し、その結果、コンバータ制御
装置34の制御に起因する電圧リップルを低減すること
ができる。従って、本実施形態の駆動制御装置によれ
ば、コストアップを伴うことなく、また、制御の高速化
を図ることなく、電動機22の回転ムラと騒音とを安価
な方策で抑制することができる。
【0067】ところで、上記の実施形態においては、実
施の形態1の場合と同様に、コンバータ制御装置34と
インバータ制御装置36とを同期させることとしている
が、本発明はこれに限定されるものではなく、コンバー
タ制御装置34とインバータ制御装置36とは、別個独
立のタイミングで動作させることとしてもよい。
【0068】実施の形態3. 次に、図13乃至図15を参照して、本発明の実施の形
態3について説明する。図13は本発明の実施の形態3
の駆動制御装置のブロック図を示す。本実施形態の駆動
制御装置は、図13に示す如く、リップル補正部84を
備えている点に特徴を有している。リップル補正部84
は、インバータ20から電動機22に供給される駆動信
号が、電源周期に起因する電圧リップルの影響で脈動す
るのを防止するための装置である。実施の形態1の駆動
制御装置は、コンバータ制御装置34の制御に起因する
電圧リップルがインバータ20に与える影響を低減する
機能を備える装置であり、実施の形態2の駆動制御装置
は、電源周期に起因する電圧リップルがコンバータ30
に与える影響を低減する機能を備える装置である。本実
施形態の駆動制御装置は、電源周期に起因する電圧リッ
プルがインバータ20に与える影響を低減する機能を、
実施の形態1及び2の装置に付加したものである。
【0069】図14は、リップル補正部84のブロック
図を示す。図14に示す如く、リップル補正部84は、
負荷検出部86を備えている。負荷検出部86は、電動
機22の負荷を検出するブロックである。電動機22の
負荷は、電動機22の回転数と電動機22の出力トルク
との乗算値として求めることができる。インバータ制御
装置36は、電動機22の回転数制御を行っている。こ
のため、本実施形態の駆動制御装置によれば、電動機2
2の回転数は容易に把握することができる。また、イン
バータ20から電動機22に供給される出力電圧は、電
動機22の負荷に応じて増減する。このため、電動機2
2の出力トルクは、インバータ20から発せられる出力
電圧に基づいて推測することが可能である。本実施形態
において、負荷検出部86は、電動機22の回転数とイ
ンバータ20の出力電圧とに基づいて電動機22の負荷
を推測する。上記の構成によれば、コストアップを伴う
ことなく電動機22の負荷を検出することができる。
【0070】リップル補正部84は、補正パターン生成
部88を備えている。補正パターン生成部88は、図1
5(B)に示す如く、電源周期に起因する電圧リップル
(図15(A))の脈動を相殺する出力パターンを生成
するブロックである。電源周期に起因して発生する電圧
リップルは、平滑コンデンサ18の容量が変化しない限
り電動機22の負荷に応じたパターンとなる。換言する
と、電源周期に起因する電圧リップルのパターンは、電
動機22の負荷に対してほぼ一義的に決定される。従っ
て、その電圧リップルを相殺するための補正パターン
も、電動機22の負荷に対して一義的に決定される。本
実施形態において、補正パターン生成部88は、予め記
憶している補正パターンテーブルと、負荷検出部86か
ら供給される電動機22の負荷とに基づいて補正パター
ンを生成する。上記の処理によれば、電源周期に起因す
る電圧リップルを相殺するために必要な補正パターンを
容易に生成することができる。
【0071】補正パターン生成部88には、同期タイミ
ング発生部90から同期信号が供給される。同期タイミ
ング発生部90は、電源周期検出部32から供給される
信号に基づいて電源電圧の変動周期と同期して同期信号
を発生する。補正パターン生成部88は、上記の同期信
号を受信した後、電源周期に起因する電圧リップルを相
殺するための補正パターンを、その電圧リップルを相殺
し得るタイミングでインバータ制御装置36に供給す
る。
【0072】本実施形態において、インバータ制御装置
36は、PWM信号生成部70(図3参照)によって生
成されたPWM信号を、リップル補正部84から供給さ
れる補正パターンに基づいて補正した後にインバータ2
0に供給する。具体的には、リップル補正部84から供
給される補正パターンに従って、PWM信号を増減補正
してインバータ20に供給する。
【0073】インバータ20に対して、上記の如く補正
されたPWM信号が供給されると、電源リップルの影響
で直流電圧VDCが低下する際に駆動信号のデューティ比
が増加方向に補正され、また、その逆の場合にはデュー
ティ比が減少方向に補正される。その結果、電動機22
は、直流電圧VDCの電源リップルに影響されることな
く、安定した回転数を維持して動作する。従って、本実
施形態の駆動制御装置によれば、安価な構成で、電動機
22の回転ムラを防止し、また、電動機22の騒音を抑
制することができる。
【0074】上述の如く、リップル補正部84によれ
ば、新たな部品を追加することなくソフトウエアの改良
だけで、電源周期に起因するインバータ20の出力の脈
動を補償することができる。従って、本実施形態の駆動
制御装置によれば、(1)電源周期に起因するインバータ
20の出力の脈動を補償し、(2)電源周期に起因する直
流電圧VDCの脈動をコンバータ制御装置34と電源周波
数とを同期させることによって抑制し、更に、(3)コン
バータ30の制御に起因する電圧リップルの影響をコン
バータ制御装置34とインバータ制御装置36とを同期
させることによって抑制する構成を安価に実現すること
ができる。
【0075】ところで、上記の実施形態においては、コ
ンバータ制御装置34とインバータ制御装置36とを同
期させることとしているが、コンバータ制御装置34を
電源に同期させることによれば、コンバータ30の制御
に起因する電圧リップルはある程度抑制することができ
る。このため、コンバータ30の制御に起因するリップ
ルは電源とコンバータを同期させることによって抑制
し、電源周期に起因するリップルはリップル補正部84
で抑制するだけの簡易な方式で騒音対策することとして
も良い。このように、コンバータ制御装置34を電源に
同期させただけで、インバータ20とコンバータ30と
を同期させない構成によれば、それらが2つのマイクロ
コンピュータで構成される場合に、両者間に通信を確保
する必要がなく、安価に構成することが可能になる。但
し、インバータ制御装置34とコンバータ制御装置36
とを同期させておいた方が、リップルの影響が電動機2
2に伝わるのを防止するうえでは有利である。
【0076】更に、コンバータ制御装置34とインバー
タ制御装置36とを同期させることによりコンバータ3
0の制御に起因するリップルを抑制し、電源周期に起因
するリップルをリップル補正部84により抑制する構成
としても騒音対策を実現することは可能である。上記の
構成によれば、コンバータ制御装置34を電源に同期さ
せるための処理が不要となり、リップル補正部84によ
る補正を更に高精度に行うことが可能となる。但し、こ
の場合においても、リップルの影響が電動機22に伝わ
るのを防止するうえでは、コンバータ制御装置34を電
源と同期させておいた方が有利である。
【0077】ところで、上記の実施形態において、コン
バータ制御装置34は、入力電流IINを正弦波状に制
御するために、交流電源10からの入力電流INNを検
出している(図2参照)。コンバータ制御装置34に対
する入力電力は、その電流IINと、電源電圧とに基づ
いて推測することができる。従って、電動機22の負荷
は、入力電流IINから推測することも可能である。図
16は、リップル補正装置36が、入力電流IINに基
づいて電動機22の負荷を検出する場合の回路ブロック
図を示す。
【0078】更に、コンバータ30とインバータ20と
の組合せで構成された電動機22の駆動制御装置では、
直流電圧VDCが、電動機22の駆動に必要な最小の電
圧、すなわち、電動機22が所望のトルクを発生するう
えで必要とする最小の電圧に制御される。従って、電動
機22のトルクは、直流電圧VDCからも推測することが
できる。つまり、電動機22の負荷は、コンバータ制御
装置34によって制御される直流電圧VDCの値と、電動
機22の回転数とに基づいて推測することができる。図
17は、リップル補正部84が、上記の手法で電動機2
2の負荷を推測する場合の回路ブロック図を示す。
【0079】実施の形態4. 次に、図18を参照して、本発明の実施の形態4につい
て説明する。図18は、本発明の実施の形態4の駆動制
御装置のブロック図を示す。図18に示す如く、本実施
形態の駆動制御装置は、制御ゲイン調整部92を備えて
いる。制御ゲイン調整部92は、インバータ制御装置3
6の制御出力が予め設定されている一定時間内に変動す
る場合に、コンバータ制御装置34の制御ゲインを調整
するブロックである。
【0080】インバータ20の出力電圧は、実施の形態
1乃至3の駆動制御装置においても脈動することがあ
る。本実施形態の駆動制御装置は、このような場合に、
電圧PI制御部42(図4参照)で用いられる比例項の
ゲインKv1および積分項のゲインKv2の定数を変更す
る。具体的には、インバータ制御装置36は、予め設定
されている一定時間の間、インバータ20に対する制御
出力指令値(PWM信号)が継続的に変動していた場合
に、制御ゲイン調整部92に対してゲイン変更指示を出
力する。上記の指示が出力されると、制御ゲイン調整部
92およびコンバータ制御装置34は、制御ゲインKv
1、Kv2を変更するための処理を行う。
【0081】本実施形態の駆動制御装置において、変更
する制御ゲインはコンバータ制御装置34の電圧PI制
御部42ゲインのみに限られている。コンバータ制御装
置34において、電流PI制御部52のゲインが高すぎ
ると入力電流IINに発振が生ずる等の不都合が生ず
る。一方、そのゲインが低すぎると入力電流IINを適
正に正弦波状に制御することが困難となる。これに対し
て、電圧PI制御部42で用いられるゲインについて
は、その値が高すぎ、或いは、低すぎても、制御に起因
するリップルの周期が早く或いは遅くなるだけで実質的
な問題は生じない。このため、本実施形態においては、
電流制御の処理に用いられるゲインを変更の対象から除
外し、電圧制御処理に用いられるゲインのみを変更の対
象としている。
【0082】電圧制御処理に用いられる比例項は、直流
電圧VDCの変動に対する制御の応答速度に大きな影響を
与える。従って、比例項のゲインKv1が大きすぎると僅
かな電圧偏差に対して大きな制御出力が生成され、コン
バータ制御装置34の制御に起因して、大きな電圧リッ
プルが生じ易くなる。このため、本実施形態の駆動制御
装置において、制御ゲイン調整部92は、比例項の制御
ゲインKv1が不当に大きな値とならないように動作す
る。
【0083】制御ゲイン調整部92は、具体的には、イ
ンバータ制御装置36において、出力指令値(PWM信
号)が速い周期で変動する場合は、比例項のゲインKv1
を小さな値とするように動作し、また、インバータ制御
装置36において、出力指令値がゆっくりとした周期で
変動する場合は積分項のゲインKv2を大きな値とするよ
うに動作する。本実施形態の駆動制御装置の如く、制御
ゲイン調整部92を付加することによれば、制御の周期
を同期させるだけでは取り除くことのできない電圧リッ
プルに起因する電動機22の回転ムラを更に小さくし
て、より効果的に電動機22を低騒音化することができ
る。
【0084】尚、上記の実施形態においては、インバー
タ制御装置36から出力されるPWM信号が前記請求項
11記載の「出力指令値」に相当している。
【0085】実施の形態5. 次に、図19および図20を参照して、本発明の実施の
形態5について説明する。図19は、本発明の実施の形
態5の駆動制御装置のブロック図を示す。図19に示す
如く、本実施形態の駆動制御装置は、制御出力値補正部
94を備えている。制御出力値補正部94は、コンバー
タ30から出力される直流電圧VDCを安定化させるため
に、コンバータ制御装置34の制御出力に対して補正を
加えるブロックである。
【0086】図20は、本実施形態の駆動制御装置が備
えるコンバータ制御装置34の、電圧PI制御部42の
周辺を抜き出して表した図を示す。図20に示す如く、
本実施形態の駆動制御装置において、電圧PI制御部4
2では、直流電圧指令値(インバータ制御装置36によ
り発せられる指令値)と、直流電圧検出値(VDC)とが
比較される前に、直流電圧指令値に補正値が加算され
る。このようなPI制御によれば、直流電圧VDCを、イ
ンバータ制御装置36の要求値と異なる値に安定させる
ための処理が実行される。
【0087】コンバータ30に、インバータ20の出力
電圧に重畳するリップルを相殺するような電圧を出力さ
せることができれば、インバータ制御装置36およびリ
ップル補正部84によって電圧リップルを完全にが除去
することができなくても、電動機22の回転ムラを効果
的に抑制することができる。本実施形態の駆動制御装置
において、制御出力値補正部94は、直流電圧VDCに重
畳する電圧リップルが小さくなるように、コンバータ制
御装置34の電圧PI制御部42に補正値を入力する。
この場合、電圧リップルが2次的に補正されることとな
り、インバータ20から出力される電圧のリップルが抑
制されて電動機22を安定に駆動することが可能とな
る。
【0088】上述の如く、本実施形態の駆動制御装置に
よれば、制御出力値補正部94を付加することにより、
完全なリップル補正部84を構成することなく、電動機
22を安定に駆動することが可能となる。このため、本
実施形態の駆動制御装置によれば、電動機22の回転ム
ラを抑制し、電動機22の騒音を十分に抑制する機能を
安価に実現することができる。
【0089】ところで、上記の実施形態においては、制
御補正値補正部94から出力される補正値を、直流電圧
指令値に加算することとしているが、補正値を加える対
象はこれに限定されるものではない。すなわち、補正値
は、掛け算器48に入力される直前に電圧PI制御部4
2の制御出力に加えることとしても良く、更に、掛け算
器48から出力された出力値に加えることとしても良
い。尚、上記の実施形態において、直流電圧指令値に補
正値を加える構成としたのは、制御ブロックの最も前段
で補正値を加えるのが最も容易であるためである。
【0090】制御出力値補正部94により補正値を加え
て電圧リップルを補正する場合は、コンバータ制御装置
34によって制御されている入力電流IINに歪みが生
ずることがある。このため、制御出力値補正部94によ
る補正は、リップル補正部84を補助する程度に用いる
ことが適切である。このような構成とすることにより、
制御出力値補正部94を単独で用いる場合に比して、低
コストで所望の補正機能を得ることができる。
【0091】尚、上記の実施形態においては、インバー
タ制御装置36から出力されるPWM信号が前記請求項
12記載の「インバータ制御装置の出力指令値」に相当
していると共に、コンバータ制御装置34から出力され
るPWM出力値が前記請求項12記載の「コンバータ制
御装置の出力指令値」に相当している。
【0092】実施の形態6. 次に、図21乃至図23を参照して、本発明の実施の形
態6について説明する。図21は、本発明の実施の形態
6の駆動制御装置の回路ブロック図を示す。本実施形態
の駆動制御装置は、図13に示す回路ブロックを圧縮機
96の駆動用に適用変更したものある。圧縮機96は、
例えば、ルームエアコンや冷蔵庫などに用いられるもの
であり、直流ブラシレスモータを備えている。
【0093】直流ブラシレスモータを駆動するために
は、上述の如く、回転子の位置に応じた相に対して通電
を行う必要がある。インバータ制御装置36は、回転子
位置検出部72(図3参照)において回転子の位置を検
出し、その検出値に基づいて通電する相を決定する。圧
縮機の内部は高温高圧であるため、そのような環境に適
した位置検出センサは存在しない。このため、回転子位
置検出部は、DCブラシレスモータの誘起電圧を検出す
るなど、位置センサ無しで位置を検出する方式を取り入
れている。このような検出方式としては、例えば、電動
機の端子電圧とインバータ仮想中性点とを比較する方式
が一般的に用いられている。
【0094】本実施形態の駆動制御装置において、コン
バータ制御装置34とインバータ制御装置36との間で
は、通常運転中は、互いの制御を同期させるための信号
等が授受される。また、例えば、コンバータ制御装置3
4の内部で過電流や過電圧等が生じた場合には、コンバ
ータ制御装置34とインバータ制御装置36との間で保
護動作の状況を示す信号等が授受される。
【0095】本実施形態の駆動制御装置において、イン
バータ20から圧縮機96へ供給する駆動信号のデュー
ティ比が最大値、すなわち、100%とされると、その
駆動信号の波形は図22に示すようになる。このような
波形がインバータ20から圧縮機96に供給される状況
下では、上述の如く、電源周期に起因する電圧リップル
により、圧縮機96の直流ブラシレスモータから騒音が
生じ易い。
【0096】本実施形態の駆動制御装置は、圧縮機96
の直流ブラシレスモータを高効率に駆動しながら、イン
バータ制御装置36が備えるリップル補正部84の機能
を利用して、安価に、有効な騒音対策を実現することが
できる。ところで、リップル補正部84の機能を利用す
るためには、駆動信号のデューティ比に変動の余地が残
されていることが必要である。このため、本実施形態の
駆動装置は、例えば、デューティ比を常時95%近傍に
維持しつつ圧縮機96の駆動制御を行う。この場合、圧
縮機96に供給される駆動信号の波形は図23に示すよ
うになる。
【0097】また、本実施形態の駆動制御装置におい
て、圧縮機96の回転数や負荷量の制御は、コンバータ
30で直流電圧VDCを制御し、圧縮機96の直流ブラシ
レスモータに印加される電圧を変化させることにより行
われる。こうすることによって直流ブラシレスモータへ
の印加電圧には、常にほぼ5%の余裕が発生する。その
結果、リップル補正部84を有効に活用することが可能
となる。このように、本実施形態の駆動制御装置によれ
ば、圧縮機96に供給する駆動信号にリップル補正部8
4を活用するために必要なデューティ比の裕度を付与す
ると共に、その裕度を差し引いたデューティ比と整合す
る直流電圧VDCが生ずるようにコンバータ30を制御す
ることにより、安価な構成で有効な騒音対策を実現しつ
つ、圧縮機96を高い効率で駆動する機能を実現するこ
とができる。
【0098】ところで、上記の実施形態においては、駆
動信号のデューティ比を仮に95%としたが、インバー
タ20におけるリップル補正の裕度が5%以上必要であ
る場合は、その値を95%より小さな値としてもよい。
【0099】また、上記の実施形態においては、駆動制
御装置によって駆動する対象を圧縮機96としている
が、駆動の対象はこれに限定されるものではない。すな
わち、本発明の技術は、直流ブラシレスモータを採用し
ている全ての製品に適用することが可能であり、例え
ば、エレベータなどの産業機器にも展開することができ
る。
【0100】更に、上記の実施形態においては、リップ
ル補正部84だけを用いて電圧リップルの抑制を図るこ
ととしているが、リップル補正部84と共に制御ゲイン
調整部92、或いは、制御出力値補正部94等を用いる
こととしても良い。
【0101】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
ているので、以下に示すような効果を奏する。請求項1
記載の発明によれば、コンバータ制御装置による電圧制
処理の周期とインバータ制御装置による駆動信号処理
の周期とを同期させることができる。両者の制御が同期
して行われると、コンバータ制御装置の電圧制御処理
起因する電圧リップルが直流電圧に重畳している場合で
も、インバータ制御装置は、その電圧リップルの影響を
受けることなく直流電圧を適正に検出することができ
る。このため、本発明によれば、コンバータ制御装置の
制御に起因する電圧リップルが電動機の制御に与える影
響を抑制して、安価な方策により、電動機の回転ムラお
よび騒音を有効に抑制することができる。
【0102】請求項2記載の発明によれば、インバータ
制御装置に、直流電圧の平均電圧を検出させることがで
きる。このため、本発明によれば、コンバータ制御装置
の制御に起因する電圧リップルに関わらず、電動機を精
度良く制御することができる。
【0103】請求項3または4記載の発明によれば、コ
ンバータ制御装置による電圧制御処理と電源電圧の変動
周期とを同期させることができる。それらの周期が同期
していると、直流電圧に電源周期に起因する電圧リップ
ルが重畳している場合でも、コンバータ制御装置は、そ
の電圧リップルの影響を受けることなく直流電圧を適正
に検出することができる。また、本発明によれば、コス
トアップおよび制御の高速化を伴うことなく、コンバー
タ制御装置の制御周期と電源電圧の変動周期とに起因す
る2つのビートを1つのビートにまとめることができ
る。このため、本発明によれば、安価な方策により、電
動機の回転ムラおよび騒音を有効に抑制することができ
る。
【0104】請求項5または6記載の発明によれば、電
動機に供給される駆動信号をPWM制御することによ
り、電動機の駆動状態を精度良く制御することができ
る。また、本発明によれば、その駆動信号のデューティ
比が100%未満の適当な値となるように、コンバータ
制御装置によって直流電圧が適当に制御される。その結
果、駆動信号のデューティ比に、直流電圧のリップル分
を補正するために必要な裕度が与えられる。従って、本
発明によれば、直流電圧に重畳するリップルの影響が電
動機の動作状態に及ぶのを阻止するうえで好適な状態を
実現することができる。
【0105】請求項7記載の発明によれば、リップル補
正部を追加することによって、電源周期に起因する電圧
リップルの影響を更に抑制することができる。リップル
補正部は、ソフトウェアの変更のみで実現することがで
きるため、本発明は、コストアップを伴うことなく実現
することが可能である。
【0106】請求項8乃至10記載の発明によれば、そ
れぞれ、安価な構成で、電動機の負荷を正確に検出する
ことができる。このため、本発明によれば、リップル補
正部の機能を、安価に実現することができる。
【0107】請求項11記載の発明によれば、インバー
タ制御装置内部の出力指令値が不安定である場合に、制
御ゲイン調整部によってコンバータ制御装置が用いる制
御ゲインを変更することができる。このため、本発明に
よれば、直流電圧に残存する電圧リップルに起因する電
動機の回転ムラを更に小さくすることができ、電動機の
静粛性を更に高めることができる。
【0108】請求項12記載の発明によれば、インバー
タ制御装置値内部の出力指令値が不安定である場合に、
コンバータ制御装置の制御指令値に補正値を加えること
ができる。このため、本発明によれば、直流電圧に残存
する電圧リップルに起因する電動機の回転ムラを更に小
さくすることができ、電動機の静粛性を更に高めること
ができる。
【0109】請求項13記載の発明によれば、上記のコ
ンバータ制御装置とインバータ制御装置とを有する電動
機の駆動制御装置を用いて、優れた静粛性を確保しつつ
圧縮機を効率よく駆動することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の駆動制御装置のブロ
ック図である。
【図2】 図1に示すコンバータ制御装置のブロック図
である。
【図3】 図1に示すインバータ制御装置のブロック図
である。
【図4】 図1に示すコンバータ制御装置の内部で生成
される入力電圧および入力電流の波形である。
【図5】 図1に示すインバータ制御装置から電動機の
1つの相に供給される駆動信号の波形を示す図である。
【図6】 図1に示す電源周期に起因する電圧リップル
と電圧検出タイミングとを示す図である。
【図7】 図1に示すコンバータ制御装置による制御に
起因する電圧リップルの重畳した直流電圧の波形、およ
び、コンバータ制御装置およびインバータ制御装置にお
いて制御が開始されるタイミングを示す図である。
【図8】 本発明の実施の形態2の駆動制御装置が備え
るコンバータ制御装置のブロック図である。
【図9】 電源周期に起因する電圧リップルの重畳した
直流電圧の波形を示す図である。
【図10】 コンバータ制御装置が電圧制御処理を開始
するタイミングの一例(実施の形態に対する対比例)を
示す図である。
【図11】 コンバータ制御装置が高速で電圧制御処理
を実行する場合の動作を説明するための図である。
【図12】 本発明の実施の形態2の駆動制御装置にお
いてコンバータ制御装置が採用する電圧制御処理の開始
タイミングを示す図である。
【図13】 本発明の実施の形態3の駆動制御装置のブ
ロック図である。
【図14】 図13に示すリップル補正部のブロック図
である。
【図15】 電源周期に起因する電圧リップルの重畳し
た直流電圧の波形および図13に示すリップル補正部で
生成される補正パターンを示す図である。
【図16】 本発明の実施の形態3の駆動制御装置の第
1変形例のブロック図である。
【図17】 本発明の実施の形態3の駆動制御装置の第
2変形例のブロック図である。
【図18】 本発明の実施の形態4の駆動制御装置のブ
ロック図である。
【図19】 本発明の実施の形態5の駆動制御装置のブ
ロック図である。
【図20】 図19に示すコンバータ制御装置の補正部
分のブロック図である。
【図21】 本発明の実施の形態6の駆動制御装置のブ
ロック図である。
【図22】 デューティ比100%の駆動信号の波形を
示す図である。
【図23】 図21に示す駆動制御装置において用いら
れる駆動信号の波形を示す図である。
【図24】 従来の電動機の駆動制御装置のブロック図
である。
【符号の説明】
10 交流電源、 20 インバータ、 22 電
動機、 30 コンバータ、32 電源周期検出部、
34 コンバータ制御装置、 36 インバータ
制御装置、 84 リップル補正部、 92 制御
ゲイン調整部、 94 制御出力値補正部、 96
圧縮機。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 7/63 H02M 7/12 H02M 7/217 H02M 7/48 H02M 7/5395

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電圧を直流電圧に変換するコンバー
    タと、前記直流電圧の幅で振幅する駆動信号を電動機に
    供給するインバータとを備える電動機の駆動制御装置で
    あって、 前記コンバータから出力される前記直流電圧を電圧指令
    値に一致させるための電圧制御処理を所定周期で繰り返
    し実行するコンバータ制御装置と、 前記インバータから出力される駆動信号を前記直流電圧
    を基礎として制御するための駆動信号処理を所定周期で
    繰り返し実行するインバータ制御装置とを備え、前記コンバータ制御装置は、前記所定周期毎に、前記電
    圧制御処理の開始を指令する制御開始指令部を備え、 前記インバータ制御装置は、前記電圧制御処理の開始が
    指令された後、前記直流電圧が平均電圧となるのに要す
    る所定時間が経過した時点で前記駆動信号処理の開始を
    指令する制御開始指令部と、当該駆動信号処理が開始さ
    れると同時に前記直流電圧の検出処理を行う直流電圧検
    出部と、当該直流電圧検出部により検出された直流電圧
    値に基づいて前記駆動信号を生成する信号生成部とを備
    える ことを特徴とする電動機の駆動制御装置。
  2. 【請求項2】 交流電圧を直流電圧に変換するコンバー
    タと、前記直流電圧の幅で振幅する駆動信号を電動機に
    供給するインバータとを備える電動機の駆動制御装置で
    あって、 前記コンバータから出力される前記直流電圧を電圧指令
    値に一致させるための電圧制御処理を所定周期で繰り返
    し実行するコンバータ制御装置と、 前記インバータから出力される駆動信号を前記直流電圧
    を基礎として前記電動機を制御するための駆動信号処理
    を所定周期で繰り返し実行するインバータ制御装置とを
    備え、 前記コンバータ制御装置は、前記所定周期毎に、前記電
    圧制御処理の開始を指令する制御開始指令部を備え、 前記インバータ制御装置は、前記電圧制御処理の開始が
    指令されると同時に前記駆動信号処理の開始を指令する
    制御開始指令部と、当該駆動信号処理が開始されると同
    時に前記直流電圧の検出処理を行う直流電圧検出部と、
    当該直流電圧検出部により複数のサイクルで検出された
    直流電圧の平均値に基づいて前記駆動信号を生成する信
    号生成部とを備える ことを特徴とする電動機の駆動制御
    装置。
  3. 【請求項3】 前記コンバータ制御装置は、前記電圧制
    処理を電源電圧の変動周期と同期して繰り返し実行す
    ることを特徴とする請求項1または2記載の電動機の駆
    動制御装置。
  4. 【請求項4】 交流電圧を直流電圧に変換するコンバー
    タと、前記直流電圧の幅で振幅する駆動信号を電動機に
    供給するインバータと、を備える電動機の駆動制御装置
    であって、 前記直流電圧電圧指令値との偏差を演算し、前記直流
    電圧と電圧指令値の両者を一致させるためのフィードバ
    ック制御で構成された電圧制御処理を電源電圧の変動周
    期と同期して繰り返し実行するコンバータ制御装置を備
    えることを特徴とする電動機の駆動制御装置。
  5. 【請求項5】 前記インバータ制御装置が実行する駆動
    信号処理は、電動機に供給される駆動信号をデューティ
    比とするPWM制御であると共に、 前記コンバータ制御装置に供給される電圧指令値は、前
    記駆動信号のデューティ比が100%未満となるように
    設定されることを特徴とする請求項1乃至の何れか1
    項記載の電動機の駆動制御装置。
  6. 【請求項6】 前記インバータ制御装置が実行する駆動
    信号処理は、電動機に供給される駆動信号をデューティ
    比とするPWM制御であり、 前記コンバータ制御装置に供給される電圧指令値は、前
    記駆動信号のデューティ比が所定値となるように設定さ
    れ、かつ、 前記所定値は、前記直流電圧に重畳するリップルを補正
    するうえで必要な裕度 を100%から減じた値である
    ことを特徴とする請求項1乃至の何れか1項記載の電
    動機の駆動制御装置。
  7. 【請求項7】 電源周期に起因して前記直流電圧に重畳
    する電圧リップルを相殺するためのリップル補正部を備
    えると共に、 前記インバータ制御装置は、前記リップル補正部に基づ
    いて、電源周期に起因する電圧リップルの影響が電動機
    に及ぶのを阻止するための補正を行うことを特徴とする
    請求項1乃至3および5乃至6の何れか1項記載の電動
    機の駆動制御装置。
  8. 【請求項8】 前記リップル補正部は、電動機の回転数
    と前記インバータの出力電圧とに基づいてリップル補正
    を行うことを特徴とする請求項7記載の電動機の駆動制
    御装置。
  9. 【請求項9】 前記リップル補正部は、交流電源からコ
    ンバータに流入する入力電流に基づいてリップル補正を
    行うことを特徴とする請求項7記載の電動機の駆動制御
    装置。
  10. 【請求項10】 前記リップル補正部は、コンバータか
    ら出力される前記直流電圧と電動機の回転数とに基づい
    てリップル補正を行うことを特徴とする請求項7記載の
    電動機の駆動制御装置。
  11. 【請求項11】 前記インバータ制御装置の出力指令値
    が所定時間中に変動する場合に、その出力指令値が安定
    するように、前記コンバータ制御装置による電圧制御処
    理の制御ゲインを変更する制御ゲイン調整部を備えるこ
    とを特徴とする請求項1乃至3および5乃至10の何れ
    か1項記載の電動機の駆動制御装置。
  12. 【請求項12】 前記インバータ制御装置の出力指令値
    が所定時間中に変動する場合に、その出力指令値が安定
    するように、前記コンバータ制御装置の出力指令値に補
    正を施す制御出力値補正部を備えることを特徴とする請
    求項1乃至3および5乃至10の何れか1項記載の電動
    機の駆動制御装置。
  13. 【請求項13】 前記電動機は圧縮機の駆動源であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至3および5乃至12の何れ
    か1項記載の電動機の駆動制御装置。
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