JP3487040B2 - ブレ補正カメラ - Google Patents

ブレ補正カメラ

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JP3487040B2
JP3487040B2 JP23413595A JP23413595A JP3487040B2 JP 3487040 B2 JP3487040 B2 JP 3487040B2 JP 23413595 A JP23413595 A JP 23413595A JP 23413595 A JP23413595 A JP 23413595A JP 3487040 B2 JP3487040 B2 JP 3487040B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブレ補正装置を内
蔵したブレ補正カメラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のカメラでは、被写体像を撮影中
(露光中)に撮影者が僅かでも動くと、撮影面上の被写
体像が移動し、得られた写真は、輪郭が不鮮明ないわゆ
るブレ写真となっていた。これに対して、撮影光学系の
一部または前部からなるブレ補正光学系(以下「VRレ
ンズ」という)を撮影レンズの光軸に対して略垂直な面
内においてシフト移動させるいわゆるブレ補正駆動(以
下「VR駆動」という)を行うことにより、撮影画面に
おいて発生するブレを補正するブレ補正機構を備えたカ
メラが研究・開発されている。
【0003】上記ブレ補正機構は、撮影前に、いったん
VRレンズの中心を撮影光学系の光軸に一致させるよう
にVRレンズを駆動し、その初期の位置決めをする(以
下「センタリング」という)。VRレンズのVR駆動
は、そのセンタリングの位置から開始され、撮影終了後
に終了される。このようにVRレンズのセンタリングを
行うのは、VRレンズの移動の結果、撮影面における被
写体像に、光学系の収差の影響が及ぶことのないようV
Rレンズの駆動可能範囲を最大限広く設定するためであ
る。従来、このセンタリングは撮影毎に行い、その後に
撮影を開始するという方法が採用されている。
【0004】一方、連写を行う場合は、VR駆動を実行
する時期に以下の3つのものが考えられる。第1は、い
わゆるレリーズスイッチの半押しによりカメラが撮影準
備状態となったときからVR駆動を開始し、連写終了ま
で継続するものである。第2は、露光中のみVR駆動を
行うものである。また、第3は、レリーズボタンの全押
しによりカメラが撮影状態となっている間にVR駆動を
継続するというものである。
【0005】従って、ブレ補正を行う場合は、VR駆動
を実行する時期と、VR駆動開始直前にVRレンズをセ
ンタリングすることの関係を考慮しつつ、撮影者に最も
使い勝手がよい方法を選択する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】露光時のみブレ補正を
行う場合は、露光直前にVRレンズをセンタリングし、
その位置を中心にVRレンズをVR駆動することにより
効果的にブレ補正を行うことが可能となる。ここで、カ
メラが一眼レフカメラである場合は、撮影光学系を介し
て撮影面に投影される被写体像は、クイックリターンミ
ラー、ペンタプリズム、接眼レンズを介して観察するこ
とができる。このために、VRレンズのセンタリングを
クイックリターンミラーのミラーアップ前に行うと、撮
影者に観察される被写体像がその瞬間に異常な動きを示
す。従って、ミラーアップ前にVRレンズのセンタリン
グを行うことは、撮影者に違和感を与える。
【0007】一方、ミラーアップがなされた後は、被写
体像は撮影者によって観察されないことから、VRレン
ズのセンタリングを行っても撮影者はそのことを認識す
ることがない。しかし、この場合にもVRレンズのセン
タリングが行われ、そのときに撮影画面が変化すること
には変わりがない。また、この撮影画面の状態は、その
後に続くブレ補正により維持されるために、今度は、ミ
ラーダウンが実行された後に撮影者が被写体像の異常な
動きを認識し、違和感を覚えることとなる。
【0008】また、非露光時にもVR駆動を行う場合、
あるいは、連写時に継続してブレ補正を行う場合は、実
際にはブレが起きているにも係わらず、撮影者が露光と
露光との間、すなわちミラーダウンが実行されていると
きに観察する被写体像は動いて見えないことから、撮影
者は自らのブレを認識することできない。
【0009】ブレ補正機能を用いずに連写を行う場合
は、露光と露光との間に見える被写体像の動きにより、
撮影者は自己のブレを認識でき、自己の動作を制御する
ことである程度ブレを防止する。これに対して、従来の
ブレ補正カメラにおいて、ブレ補正を行いながら連写を
行う場合には、上述のように、撮影者は自己の動作に起
因するブレを認識できないために、自己の動作を抑制す
ることがなく、ブレ補正を行わずに撮影を行う場合より
も、大きなブレを発生させる。この結果、VRレンズを
動作させる範囲が大きくなり、VRレンズは、撮影面の
被写体像に収差の影響が発生する領域までVR駆動さ
れ、被写体像の質を低下させるという問題があった。
【0010】さらに、一般に携帯用のカメラは、各種電
気的動作を行うための電源を1つのみ内蔵しており、そ
の電源電圧は、カメラの露光時の一連のシーケンスを考
えた場合、ミラーアップ、ミラーダウン時に一時的に下
がり、不安定になる。このために、同時にVR駆動を行
うと、ブレ補正機構に供給できる電流が不安定となり、
これによりブレ補正が適切に実行されず、露光が始まる
までに安定かつ正確なVR駆動が開始されないことがあ
るという問題もあった。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明は、撮影光学系の少なくとも一
部からなるブレ補正光学系(21)と、ブレを検出する
ブレ検出部(3)と、ブレ補正光学系(21)を光軸に
略垂直な面内で駆動する駆動機構(22〜29、36〜
39、40、41)と、駆動機構(22〜29、36〜
39、40、41)を制御することにより、ブレ補正光
学系(21)を、所定位置に位置決めする、又はブレ検
出部(3)の出力に基づいて撮影面における被写体像の
ブレが補正されるように駆動する制御部(6、9)と、
ブレ補正光学系(21)の位置を検出する位置検出部
(34(30、32、34a)、35(31、33、3
5a))と、撮影光学系の透過光を観察光学系へ導入す
るクイックリターンミラーと、位置検出部(34(3
0、32、34a)、35(31、33、35a))の
検出結果より得られる、クイックリターンミラーのミラ
ーアップ直前におけるブレ補正光学系(3)の位置を記
憶する記憶部(14)とを備え、制御部(6、9)は、
露光前であって、前記クイックリターンミラーのミラー
アップ動作開始後に前記ブレ補正光学系を前記撮影光学
系の光軸と一致する方向に駆動し、露光後であって、前
記クイックリターンミラーのミラーダウン動作終了前
に、記憶部(14)が記憶する位置にブレ補正光学系
(21)を位置決めすることを特徴としている。
【0012】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
ブレ補正カメラにおいて、さらに、記憶部(14)が記
憶する位置へのブレ補正光学系(3)の位置決めを制御
部(6、9)が行うか否かを設定する設定部(15)、
を有することを特徴としている。
【0013】請求項3に係る発明は、請求項1又は2に
記載のブレ補正カメラにおいて、制御部(6、9)は、
クイックリターンミラーが稼働中であるときは、ブレ補
正光学系(21)の位置決めに関する制御のみを行うこ
とを特徴としている。
【0014】請求項4に係る発明は、請求項1〜3のい
ずれかに記載のブレ補正カメラにおいて、駆動機構(2
2〜29、36〜39、40、41)は、光軸に略垂直
な方向に弾性を有する弾性体(36〜39)によりブレ
補正光学系(21)を支持する支持機構(22、23、
36〜39)を含むことを有することを特徴としてい
る。請求項5に係る発明は、請求項1又は2に記載のブ
レ補正カメラにおいて、制御部(6、9)は、ブレ補正
光学系(21)の位置決めをファインダでの像消失中に
行うことを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面等を参照して、本発明
に係る実施形態について、さらに詳しく説明する。図1
は、本発明に係る実施形態を示した図であり、ブレ補正
機能付きの一眼レフカメラの構成を説明するブロック図
である。
【0016】電源10は、不図示のメインスイッチが投
入されることにより、本実施形態に電力を供給するもの
である。スイッチS1は、レリーズボタンの半押しによ
り、S2は、レリーズボタンの全押しにより、それぞれ
on状態となるスイッチである。本実施形態では、スイ
ッチS1がonとなるとシャッタースピードや焦点距離
の調節などの撮影準備が行われ、また、スイッチS2が
onとなるとレリーズ動作が行われ、露光が開始され
る。
【0017】CPU6aは、被写体の光量を検出するA
Eセンサ(不図示)、被写体までの距離を検出するAF
センサ(不図示)等の他、VRセンサ3a、3b及び位
置検出センサ34、35を制御、又はこれらのセンサの
出力を検出・処理する電子回路である。ここで、VRセ
ンサ3は、カメラの振れを検出するセンサであり、CP
U6aは、VRセンサ3の出力に基づいて、その瞬間に
おけるカメラの姿勢(位置、速度、加速度、角度、角速
度、角加速度等)を検出する。また、位置検出センサ3
4、35は、後述するレンズ枠23の位置を検出するた
めのセンサである。
【0018】CPU6bは、CPU6aから伝達される
AEセンサ、AFセンサ等の検出結果等に基づいて露光
量制御部4、AF制御部5、巻き上げ部8、さらにレン
ズ位置記憶部14を制御する電子回路である。ここで、
露光量制御部4は、AEセンサの検出結果に基づいて、
不図示の絞り機構及びシャッター機構を制御することに
より、撮影時の露光量を調整するものである。AF制御
部5は、AFセンサの出力に基づいて、光学系(不図
示)の合焦動作を制御するものである。一方、巻き上げ
部8は、撮影終了後などにフィルムの巻き上げ等を行う
ものである。レンズ位置記憶部14は、図2等で説明す
るVRレンズ21の位置を位置検出センサ34、35か
ら得られるVRレンズ21の位置に関する情報を記憶す
るためのものである。また、CPU6bには、さらに設
定スイッチ15が接続されている。設定スイッチ15
は、Yes又はNoの2つのモードを設定できるスイッ
チである。
【0019】アクチュエータ13a、13bは、レンズ
枠23を光軸にほぼ垂直な平面内において駆動させるた
めのものである。アクチュエータ13の詳細について
は、図2等で説明する。駆動回路9は、制限部7を介し
てCPU6aから制御信号の伝達を受けることにより、
アクチュエータ13a、13bを駆動する回路である。
【0020】また、制限部7は、電源10より駆動回路
9へ供給される電流を検出し、その値、すなわち、アク
チュエータ13a、13bへ供給される電流の合計値が
所定値(以下「設定値」という)以上とならないように
制限する回路である。ここで、制限部7の設定値は、カ
メラが使用する電源10に応じた値に定められる。すな
わち、本実施形態では、制限部7の設定値は、電源10
の種類(カメラに外部から接続される大型の電源、又
は、カメラに内蔵される小型の乾電池など)に応じて適
切な一定値に設定する、又は、電源10の起電力等か
ら、そのエネルギー残余量を検出し、この検出結果に基
づいて段階的に変化させる。
【0021】図2及び図3は、本実施形態のVRレンズ
を駆動する機構を説明するための図であり、図2は、V
Rレンズを含む機構の正面図、図3は、図2のA−A断
面図である。図2のほぼ中央に描かれている円形部材
は、本実施形態のVRレンズ21である。VRレンズ2
1は、その外周においてレンズ室22により保持され、
さらに、レンズ室22は、外周においてレンズ枠23に
よって保持されている。
【0022】弾性体36〜39は、レンズ枠23をレン
ズ鏡筒内に支持するための金属製ワイヤなどである。弾
性体36は、光軸平行に設置され、それぞれの長さは、
ほぼ同一である。従って、これらに支持されたレンズ枠
23は、光軸にほぼ垂直な面内において任意の方向へ可
動であり、また、移動した結果、レンズ枠23がその面
に対して傾くことがない。
【0023】コイル24、磁石26、ヨーク28、40
(又は、コイル25、磁石27、ヨーク29、41)
は、図1に示すアクチュエータ13であり、いわゆるヴ
ォイスコイルモータ(以下「VCM」という)を構成し
ている。コイル24、25は、細長い導電体のワイヤか
らなるコイル部材であり、互いに平行な2つの直線部
と、それぞれの直線部の端を結ぶ2つの半円部とからな
る陸上競技用トラックに類似した形状を有している。コ
イル24、25は、それぞれの直線部の垂直二等分線が
VRレンズ21のほぼ中心において、ほぼ直角に交わる
ように、レンズ枠23の外縁部に取り付けられている。
【0024】ヨーク28、40及び磁石26は、コイル
24を光軸方向に横切る磁界を形成するための部材であ
り、ヨーク28とヨーク40は、磁石26を光軸方向に
挟むように、また、ヨーク28と磁石26は、コイル2
4を光軸方向に挟むように配置されている。同様に、ヨ
ーク29、41及び磁石27は、コイル25を横切る磁
界を形成するための部材であり、ヨーク29とヨーク4
1は、磁石27を光軸方向に挟むように、ヨーク29と
磁石27は、コイル25を光軸方向に挟むように配置さ
れている。
【0025】一方、コイル24、25は、前述の駆動回
路9に接続されており、駆動回路9を介して電源10か
ら電流の供給を受ける。コイル24(25)に電流が流
れると、その電流と磁石26(27)より発生する磁界
との間に電磁力(以下「推力」という)が発生する。こ
の推力は、コイル24(25)に流れる電流の向きによ
ってその向きを変え、また、電流の大きさに比例してそ
の大きさを増減させるものである。
【0026】レンズ位置検出部30(31)は、レンズ
枠23の側面であって、コイル25の直線部の垂直二等
分線(x軸)(コイル24の垂直二等分線(y軸))の
延長上に位置している突起部であり、その中央部にほぼ
光軸方向に進む光線が透過可能なスリット32(33)
を有している。
【0027】フォトインタラプタ34a(35a)は、
主に投光部と受光部とから構成される部材であり、その
投光部と受光部によってレンズ位置検出部30(31)
を光軸方向に挟むように設置されている(図3参照)。
このように配置することにより、フォトインタラプタ3
4a(35a)は、投光部より照射され、スリット32
を透過した光を受光部において検出することにより、レ
ンズ枠23のx軸方向(y軸方向)移動量を検出するこ
とが可能となっている。フォトインタラプタ34aによ
って検出されたレンズ枠23の移動量に関する情報は、
CPU6aにフィードバックされ、CPU6aは、それ
を基に駆動回路9へアクチュエータ13を制御するため
の新たな制御信号を出力する。本実施形態では、このよ
うな動作を繰り返すことにより、VRレンズ21を所定
の位置へ配置しブレ補正を行う。
【0028】次に、VRレンズ21の駆動機構の動作に
ついて説明する。前述のように、CPU6aから制御信
号の伝達を受けた駆動回路9は、アクチュエータ13を
駆動すべく、コイル24、25へそれぞれ適当な電流を
供給する。これにより、VRレンズ21は、コイル2
4、25に流れる電流と、磁石26、27から発生する
磁場との相互作用により生じる電磁力(推力)によって
駆動される。VRレンズ21が、この推力により光軸中
心から移動すると、レンズ枠23を支持する弾性体36
〜39は撓み、光軸に向かう方向のバネ力が発生する。
この結果、VRレンズ21は、コイル24、25におい
て発生する推力と、弾性体36〜39において発生する
バネ力とが釣り合う位置まで移動する。
【0029】ここで、実際には、VRレンズを駆動する
機構全体の質量が、弾性体36〜39に対し重力方向へ
の力を作用させる他、VRレンズ21を駆動制御すると
きに、様々な力が発生するために、VRレンズ21は、
これらの力と推力の釣り合った位置へ移動することとな
る。さらにまた、コイル24、25には、VRレンズ2
1の移動により逆起電力が発生するために、VCMが発
生する推力は低下し、VRレンズ21は、低下したこの
推力とバネ力との釣り合いの位置へ移動する。
【0030】なお、本実施形態では、電源10と駆動回
路9との間に制限部7を設けているために、コイル24
及び25へ供給される電流の合計値が一定値以下に制限
されている。このために、VRレンズ21の駆動範囲
は、その対角線がそれぞれx軸又はy軸に平衡である正
方形をした一定の領域以内に制限される。
【0031】次に図4及び図5を用いて、本実施形態の
動作について説明する。図4及び図5は、本実施形態の
動作を示す流れ図である。なお、紙面の都合上、流れ図
は、図4、図5の2つの図面に分割して示してあるが、
これは、図4の下に図5を結合し、1つの流れ図となる
ものである。本実施形態では、メインスイッチ投入後
(101:Yes)にレリーズスイッチが半押しされ、
スイッチS1がonとなると(102:Yes)、VR
センサ3、AEセンサ、AFセンサ等に電力が供給さ
れ、これらセンサが稼働状態となる(103)。また、
露光量制御部4及びAF制御部5も電力を供給され、稼
働状態となり、AEセンサ、AFセンサの出力に基づい
て、シャッタースピードや焦点距離の調節が行なわれる
(103)。
【0032】次に、本実施形態がブレ補正を行うべくV
Rモードが設定されているか否かの判断がなされる(1
04)。VRモードが設定されていない場合は、本実施
形態は、以下の流れ図で(105)〜(107)、(1
09)、(110)、(112)、(113)、(11
6)〜(118)を除いたフローに従い作動する(10
4:No)。逆に、VRモードが設定されている場合
(104:Yes)は、VRセンサ3の出力に基づい
て、ブレ補正を行うために必要とされるVRレンズ21
の駆動量、駆動速度、及び駆動方向等がCPU6aにお
いて演算される(105)。
【0033】次に、本実施形態の設定が、レリーズスイ
ッチS1のみがonの状態でブレ補正を行うモードとな
っているか否かが判断され(106)、YesならばV
R駆動が開始され(107)、NoならばVR駆動は開
始されず、次の動作が実行される。
【0034】次の動作では、レリーズボタンが全押しさ
れ、スイッチS2がonとなると(108:Yes)、
設定スイッチ15の状態が判断される(109)。設定
スイッチ15の設定がoffであると(109:N
o)、本実施形態は、以下において(110)、(11
7)、(118)を除いたフローに従い動作する。逆
に、設定スイッチ15の設定がonであると(109:
Yes)、この時点におけるVRレンズ21の位置が、
レンズ位置記憶部14に記憶され(110)、ミラーア
ップ動作が行われる(111)。なお、(107)でV
R駆動が開始されている場合には、このミラーアップ動
作は、まずVR駆動が停止されてからが行われる。
【0035】次に、ミラーアップにより、撮影者が被写
体像を観察できなくなると、VRレンズ21がセンタリ
ングされる(112)。具体的には、CPU6aが、ア
クチュエータ13等を制御し、VRレンズ21の中心と
撮影光学系の光軸とが一致するようにVRレンズ21を
駆動・位置決めする。
【0036】次に、VRレンズ21のVR駆動が開始さ
れ(113)、引き続いて、絞りが所定の絞り量を実現
するよう駆動され、また、シャッターが開けられること
により、露光動作が開始される(114)。所定時間の
後に、シャッターは閉じられ、絞りは開放され、露光動
作が終了される(115)。露光終了後、VR駆動が終
了され(116)、次に、CPU6bがレンズ位置記憶
部14に記録されている位置情報を読み、それをCPU
6aに伝達する(117)。CPU6aは、伝達された
位置情報に基づいて、その位置にVRレンズ21を駆動
・位置決めする(118)。すなわち、VRレンズ21
は、ミラーアップ(111)が行われる前の位置に復帰
させられるのである。
【0037】次に、クイックリターンミラーは、ミラー
ダウンされ(119)、連写モードが設定されているか
否かが判断される(120)。連写モードが設定されて
いると(120:Yes)、本実施形態の動作は(10
2)に戻り、設定されていなければ(120:No)、
その動作は終了される。
【0038】以上説明したように、本実施形態では、ク
イックリターンミラーのミラーアップを行う直前に、V
Rレンズ21の位置をレンズ位置記憶部14に記憶さ
せ、次に、露光が終了した後であって、ミラーダウン動
作が終了される前に、すなわち、ファインダーでの像消
失中に、レンズ位置記憶部14に記憶された位置にVR
レンズ21を移動し、位置決めすることとしている。こ
れにより、露光の直前と直後において撮影者によって認
識される被写体像は、クイックリターンミラーがミラー
アップされている間に、VRレンズ21のセンタリング
及びVR駆動がなされても、その影響を受けて急激に変
化することがない。すなわち、撮影者は、従来のブレ補
正機能を備えない一眼レフカメラを操作している場合と
同様の良好な使用感によって本実施形態に係るカメラを
使用することができ、ブレ補正を行ったことによる特有
な視覚的違和感を全く受けることがない。
【0039】また、本実施形態において撮影者が認識す
る被写体像は、上記のようにブレ補正動作の影響を受け
ないので、撮影者は、発生したブレを正しく認識するこ
とができる。よって、撮影者は、認識されたブレに基づ
いて自己の動作などを抑制すること等により、従来のブ
レ補正カメラにおいて問題となっていた、ブレの不認識
に起因する連写中のブレ量増大を防止することが可能と
なっている。
【0040】さらに、本実施形態では、クイックリター
ンミラーがミラーアップ又はダウン動作を行っていると
きには、VRレンズ21は、センタリング(112)、
又はミラーアップ直前の位置への復帰動作(118)を
行うが、VR駆動は行わないこととしている。これは、
クイックリターンミラーの稼働中は、電源電圧が不安定
となりやすく、このときにVRレンズ21のVR駆動を
同時に行うと、ブレ補正動作が安定しない可能性がある
ため、電源電圧の変動の影響を受けにくいセンタリング
等の動作のみを行わせることとしたものである。
【0041】なお、本実施形態では、設定スイッチ15
を設けることにより、ミラーダウン後のVRレンズ21
の復帰動作(118)を行うか否かの選択を行うことを
可能としている。設定スイッチ15の設定をVRレンズ
21の復帰動作を行わない方へ設定した場合(109:
No)は、VRレンズ21の復帰動作(118)及びそ
れに関連する動作(110、117)は実行されない。
これにより、例えば連写時の露光と露光との間におい
て、撮影者は、ブレ補正動作の効果をファインダーを介
して確認することが可能となる。
【0042】一方、VRレンズ21のセンタリング(1
12)、又はミラーアップ直前の位置への復帰動作(1
18)は、クイックリターンミラーのミラーアップから
露光開始まで、又は、露光終了からミラーダウンまでの
短時間に行われる。従って、VRレンズ21のセンタリ
ング等には、非常に迅速な動作が要求される。ここで、
VRレンズ21を駆動する駆動機構をギヤ機構等で構成
すると、駆動時の摩擦が大きくなり、要求される迅速な
動作を実現するためには、駆動機構に非常に大きな駆動
力を付与する必要が生じる。これに対して、本実施形態
は、前述のようにレンズ枠23を光軸に略垂直な面内で
可動であるように弾性体36〜39により支持し、レン
ズ枠23が摺動部を有さない機構を採用している。従っ
て、本実施形態は、弾性体36〜39として適当な弾性
力を有する部材を選択することにより、比較的小さな駆
動力で迅速にVRレンズ21を駆動することを可能とす
ると共に、VRレンズ21駆動時の消費電力抑制を可能
としている。
【0043】(その他の実施形態)なお、本発明は、上
記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態
は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された
技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効
果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技
術的範囲に包含される。
【0044】例えば、上記実施形態においては、設定ス
イッチ15においてVRレンズ21の復帰動作を行わな
いことを設定すると(109:No)、VRレンズ21
の復帰動作(119)のみならず、それに関連するその
他の動作(110、117)をも実行しない例について
説明したが、これは、制御フロー簡単のため(109)
のみを行わないことであってもよい。また、設定スイッ
チ15そのものを備えないカメラであってもよい。
【0045】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、請求項1又
は5に係る発明によれば、撮影者が露光前に視覚的に認
識する被写体像と、露光後に認識するそれが、ブレ補正
機能を備えないカメラと略同一となるので、ブレ補正機
能のないカメラに慣れた撮影者にとっても使い勝手がよ
く、かつ、連写時にカメラブレを正しく認識できるブレ
補正カメラを提供することが可能となった。
【0046】請求項2又は5に係る発明によれば、請求
項1の効果を有するブレ補正カメラにおいて、露光後
に、制御部が記憶部の記憶する位置へのブレ補正光学系
の位置決めを行うことを禁止させ、撮影者がブレ補正の
効果を撮影時に認識できるブレ補正カメラを提供するこ
とが可能となった。
【0047】請求項3に係る発明によれば、制御部は、
クイックリターンミラーが稼働中であるときは、ブレ補
正光学系の位置決めに関する制御のみを行うこととした
ので、不安定なブレ補正を行うことが防止されるブレ補
正カメラを提供できることが可能となった。
【0048】請求項4に係る発明によれば、ブレ補正光
学系は、光軸に略垂直な方向に弾性を有する弾性体によ
り支持されるので、ブレ補正光学系を駆動するときは、
小さな駆動力で迅速に駆動することが可能なブレ補正カ
メラを提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態の構成を説明するブロッ
ク図である。
【図2】本発明に係る実施形態のVRレンズを駆動する
機構を説明する正面図である。
【図3】図2に示すVRレンズを駆動する機構のA−A
断面図である。
【図4】本発明に係る実施形態の動作を表す流れ図であ
る。
【図5】本発明に係る実施形態の動作を表す流れ図であ
り、図4の続きを示すものである。
【符号の説明】
3 VRセンサ 6 CPU 7 制限部 9 駆動回路 10 電源 13 アクチュ
エータ 22 レンズ室 23 レンズ枠 34、35 位置検出センサ 36〜39 弾
性体
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−121435(JP,A) 特開 平6−130475(JP,A) 特開 平5−224270(JP,A) 特開 平2−116835(JP,A) 特開 平8−6095(JP,A) 特開 平11−316398(JP,A) 特開 平8−101419(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 5/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影光学系の少なくとも一部からなるブ
    レ補正光学系と、 ブレを検出するブレ検出部と、 前記ブレ補正光学系を光軸に略垂直な面内で駆動する駆
    動機構と、 前記駆動機構を制御することにより、前記ブレ補正光学
    系を、所定位置に位置決めする、又は前記ブレ検出部の
    出力に基づいて撮影面における被写体像のブレが補正さ
    れるように駆動する制御部と、 前記ブレ補正光学系の位置を検出する位置検出部と、 前記撮影光学系の透過光を観察光学系へ導入するクイッ
    クリターンミラーと、 前記位置検出部の検出結果より得られる、前記クイック
    リターンミラーのミラーアップ直前における前記ブレ補
    正光学系の位置を記憶する記憶部と、 を備え、 前記制御部は、露光前であって、前記クイックリターン
    ミラーのミラーアップ動作開始後に前記ブレ補正光学系
    を前記撮影光学系の光軸と一致する方向に駆動し、露光
    後であって、前記クイックリターンミラーのミラーダウ
    ン動作終了前に、前記記憶部が記憶する位置に前記ブレ
    補正光学系を位置決めすることを特徴とするブレ補正カ
    メラ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のブレ補正カメラにおい
    て、 さらに、前記記憶部が記憶する位置への前記ブレ補正光
    学系の位置決めを前記制御部が行うか否かを設定する設
    定部、 を有することを特徴とするブレ補正カメラ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のブレ補正カメラ
    において、 前記制御部は、前記クイックリターンミラーが稼働中で
    あるときは、前記ブレ補正光学系の位置決めに関する制
    御のみを行う、 ことを特徴とするブレ補正装置カメラ
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のブレ補
    正カメラにおいて、 前記駆動機構は、光軸に略垂直な方向に弾性を有する弾
    性体により前記ブレ補正光学系を支持する支持機構を含
    む、 ことを有することを特徴とするブレ補正カメラ。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2に記載のブレ補正カメラ
    において、 前記制御部は、前記ブレ補正光学系の位置決めをファイ
    ンダでの像消失中に行う、 ことを特徴とするブレ補正カメラ。
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