JP3483410B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP3483410B2
JP3483410B2 JP33026996A JP33026996A JP3483410B2 JP 3483410 B2 JP3483410 B2 JP 3483410B2 JP 33026996 A JP33026996 A JP 33026996A JP 33026996 A JP33026996 A JP 33026996A JP 3483410 B2 JP3483410 B2 JP 3483410B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は吐出手段から記録媒
体へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機
能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワード
プロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーショ
ンなどの出力機器として用いられる記録装置は、記録情
報に基づいて用紙やプラスチック薄板等の記録媒体(被
記録材)に画像(文字や記号等を含む)を記録していく
ように構成されている。前記記録装置は、記録方式によ
り、インクジェット式、ワイヤドット式、サーマル式、
レーザービーム式等に分けることができる。
【0003】記録媒体の搬送方向(副走査方向)と交叉
する方向に主走査しながら記録するシリアル型の記録装
置においては、記録媒体を所定の記録位置にセットした
後、記録媒体に沿って移動する記録手段(吐出手段)に
よる記録動作と記録手段の移動方向と交叉する方向に記
録媒体を紙送りする搬送動作とを組合せることにより、
記録媒体全体の記録が行われる。
【0004】一方、記録媒体を搬送方向に送る副走査の
みで記録するライン型の記録装置においては、記録媒体
を所定の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を
連続的に行ないながら所定量の紙送り(ピッチ送り)を
行ない、記録媒体の全体に画像が記録される。
【0005】上記記録装置のうち、インクジェット式の
記録装置(インクジェット記録装置)は、記録手段(記
録ヘッド)から記録媒体にインクを吐出して記録を行う
ものであり、記録手段(吐出手段)のコンパクト化が容
易であり、高精細な画像を高速で記録することができ、
普通紙に特別の処理を必要とせずに記録することがで
き、ランニングコストが安く、ノンインパクト方式であ
るため騒音が少なく、しかも、多色のインクを使用して
カラー画像を記録するのが容易であるなどの利点を有し
ている。中でも、紙幅方向に多数の吐出口を配列したフ
ルマルチタイプの記録手段を用いるライン型のものは、
記録の一層の高速化が可能である。
【0006】特に、熱エネルギーを利用してインクを吐
出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、
エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロ
セスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電極、
液路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路
配置(吐出口配置)を有するものを容易に製造すること
ができ、一層のコンパクト化を図ることができる。一
方、記録媒体(被記録材)の材質に対する要求も様々な
ものがあり、近年では、通常の記録媒体である紙や樹脂
薄板(OHP等)などの他に、薄紙や加工紙(ファイリ
ング用のバンチ孔付き紙やミシン目付き紙、任意な形状
の紙など)などを使用することが要求されるようになっ
てきた。
【0007】シリアル型のインクジェット記録装置で
は、主走査方向のキャリッジ動作を利用して記録ヘッド
(吐出手段)のキャッピング動作を実行する構成が、例
えば、米国特許第5563638号(米国特許出願番号
第949197号)や特開昭63−4000号公報など
に開示されている。この構成には、複雑なキャップの上
下機構を必要とせずに記録ヘッドをキャッピングするこ
とができ、また、記録媒体搬送系の駆動とキャリッジの
駆動との2系統の駆動系列しか具備しない場合でも、記
録媒体1枚の記録途中で必要に応じてキャッピング動作
を容易に実施できるなどの利点がある。
【0008】すなわち、キャッピング動作を記録媒体搬
送駆動系で行うと、記録途中で記録ヘッドをキャッピン
グする場合には、記録媒体を通常のステップ送り動作以
外に移動させることになるため、記録媒体搬送精度上望
ましいものではない。また、キャッピング動作が必要な
時に、記録媒体搬送のための駆動系列の一部の駆動伝達
を遮断し、記録媒体を不必要に移動させることなくキャ
ッピング動作を行うことも可能だが、その場合は肝心の
記録媒体搬送駆動列にガタが生じてしまうので、やはり
記録媒体搬送精度上望ましくない。
【0009】一方、記録データが高解像度のカラー情報
等である場合には、吐出手段(記録ヘッド)を搭載した
キャリッジの主走査方向のスキャン動作一回毎に、コン
ピュータから記録装置へのデータ転送のためにかなりの
時間を要してしまい、その間のインクジェット記録ヘッ
ドの吐出口近傍のインクの乾燥や増粘を防止するために
記録途中でも全記録ヘッドをキャッピング手段で保護す
る(覆う)ことが必要になってくる。その結果、記録媒
体搬送系の駆動とキャリッジの駆動との2系統の駆動系
列しか持っていない場合には、記録媒体搬送精度に悪影
響を与えずに記録ヘッドを保護キャッピングする方法と
して、前述の主走査方向のキャリッジ動作を利用してキ
ャッピング動作を行うことが効果的となる。
【0010】また、前述の主走査方向のキャリッジ動作
でキャッピング動作を行うことに加えて、キャッピング
手段に吸引回復用のポンプを接続し、該ポンプを作動さ
せて記録ヘッドのインク詰まりの解消や増粘インクの除
去を行い、それによって良好な画像品位を維持すること
が行われている。このような吸引回復機構を開示する文
献には、例えば特開平1−125239号公報や特開平
6−8460号公報などがある。
【0011】しかしながら、上記従来例で示した構成で
は、カラー記録等に対応するために複数の吐出手段(記
録ヘッド)を備えたインクジェット記録装置において、
ある一つの記録ヘッドのみを選択的に吸引回復させよう
としてもできないという不都合がある。すなわち、従来
の、主走査方向のキャリッジ動作で記録ヘッドに対する
キャッピング動作を行う構成では、複数の記録ヘッドを
一括して同時にキャッピングしてしまうので、各キャッ
プに接続された吸引ポンプを動作させると、回復処理が
未だ不必要な記録ヘッドを含む全ての記録ヘッドからイ
ンクが吸引されることになり、インクが無駄に消費され
てしまうという不都合がある。そこで、前記不都合を解
決するための種々の方法が提案されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
複数個の吐出口(記録ヘッド)を備えたインクジェット
記録装置にあっては、吐出手段(記録ヘッド)の吐出口
周囲の乾燥、インクの増粘、ゴミ付着などを防止するた
めに複数の保護キャップが使用され、一部のキャップが
吸引回復用の吸引キャップも兼ね、かつ吸引手段の個数
は吐出手段の総数より少ない場合には、以下に説明する
ような不都合が発生するケースがある。
【0013】すなわち、異なる色のインクを用いる複数
の吐出手段の吸引回復を行う場合に、各キャップが保護
キャップの時とは異なる色の吐出手段に当接するケース
が発生する。その結果、異なる色のキャップに付着した
残留インクが吐出手段の吐出口面に転写され、吸引回復
後のワイピング(拭き取り清掃)動作により吐出口面上
の異なる色のインクを吐出口内に押し込んでしまい、そ
れを除去するためにそれ相応の空吐出を行って混色イン
クを吐出口外へ吐き出す必要がある。
【0014】したがって、保護キャップと吸引キャップ
を兼用することによりキャップ総数を削減できるという
メリットはあるが、余分のインクを必要としたり、空吐
出のために回復時間が長くなるというデメリットも合わ
せ持っている。
【0015】また、色材を含むインクを吐出するインク
吐出手段とインク中の色材を凝集させる前処理液を吐出
する前処理液吐出手段とを有し、かつインク吐出手段の
数より少ない数のインク吸引手段と前処理液吸引手段を
独立に有する場合には、インクと前処理液が接触する
と、インク中の色材が凝集してしまうため、以下に示す
ような不都合が生じることがある。
【0016】すなわち、吸引手段をインク用と前処理液
用の2系統に独立させても、前述したように、インクの
吸引回復を行う際に前処理液がインク吐出手段の吐出口
面に付着したりや吐出口内に侵入したりしてインク内の
色材が凝集してしまうため、インクの不吐出や吐出方向
の偏向、キャッピング時のエアリークなどが発生してし
まう可能性がある。
【0017】本発明はこのような技術的課題に鑑みてな
されたものであり、本発明の目的は、インクを吐出する
インク吐出手段とインク中の色材を凝集させる前処理液
を吐出する前処理液吐出手段とを有するインクジェット
記録装置において、吐出手段の吸引回復を行う際に前処
理液がインク吐出手段の吐出口面に付着したり吐出口内
に侵入することを確実に防止することができる構成を提
供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するため、インクを吐出する複数のインク吐
出手段と、インク中の色材を凝集させる前処理液を吐出
する前処理液吐出手段と、を備える吐出手段を装着して
往復移動するためのキャリッジと、前記複数のインク吐
出手段からインクをそれぞれ吸引するための1つのイン
ク吸引キャップと、前記前処理液吐出手段から前処理液
を吸引するための前処理液キャップと、前記インク吸引
キャップを保持するインクキャップホルダーと、前記前
処理液キャップを保持する前処理液キャップホルダー
と、前記インクキャップホルダーと前記前処理液キャッ
プホルダーとを連結する接続部材と、を有し、前記キャ
リッジが移動して前記キャリッジと前記インクキャップ
ホルダーとが当接することにより前記吐出手段と前記キ
ャップとの当接、離間を行うインクジェット記録装置で
あって、前記前処理液吐出手段から前処理液を吸引する
ときは、前記接続部材により前記インクキャップホルダ
ーと前記前処理液キャップホルダーとを連結した状態で
前記キャリッジを移動して前記インク吸引キャップと前
記前処理液キャップとを前記吐出手段に当接し、前記イ
ンク吐出手段からインクを吸引するときは、前記接続部
材による前記インクキャップホルダーと前記前処理液キ
ャップホルダーとの連結を解除した状態で前記キャリッ
ジを移動して前記前処理液キャップを前記吐出手段に当
接しないことを特徴とするインクジェット記録装置を提
供するものである。
【0019】請求項2及び3の発明は、上記構成に加え
て、前記複数のインク吐出手段をキャッピングするため
の複数のインク保護キャップを有し、前記1つのインク
吸引キャップは該複数のインク保護キャップに含まれる
構成、もしくは、前記複数のインク保護キャップは、前
記インクキャップホルダーに保持される構成とすること
により、一層効率よく上記目的を達成するものである。
【0020】請求項4の発明は、上記構成に加えて、前
記前処理液吐出手段から前処理液を吸引するときは、前
記複数のインク保護キャップは前記複数のインク吐出手
段にそれぞれ当接している構成とすることにより、一層
効率よく上記目的を達成するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例を説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一
または対応部分を示している。図1は本発明を適用した
インクジェット記録装置の第1実施例のキャップ開放時
の模式的正面図であり、図2は図1のインクジェット記
録装置の全キャップ一括キャッピング時の模式的正面図
であり、図3は図1のインクジェット記録装置のインク
吸引回復の開始前の状態を示す模式的正面図であり、図
4は図1のインクジェット記録装置のインク吸引回復時
の状態を示す模式的正面図である。
【0022】図1〜図4において、本実施例はカラーイ
ンクジェット記録装置の場合を示し、吐出手段1は、各
インク中の色材を凝集させる前処理液を吐出する前処理
液吐出手段1Sと、ブラックのインクを吐出するブラッ
クインク吐出手段1K、シアンのインクを吐出するシア
ンインク吐出手段1C、マゼンダのインクを吐出するマ
ゼンダインク吐出手段1M、イエローのインクを吐出す
るイエローインク吐出手段1Yとの、合計5個の吐出手
段で構成されている。つまり、前処理液を吐出する1個
の前処理液吐出ヘッドとそれぞれ異なる色のインクを吐
出する4個の記録ヘッド(記録手段)とで構成されてい
る。
【0023】前記複数の吐出手段1は、装置本体(筐
体)に取り付けられたガイドレール3に沿って往復動可
能に案内支持されたキャリッジ2に装着(固定)されて
いる。各吐出手段1S、1K、1C、1M、1Yのそれ
ぞれに対応する形でキャップ4S、4K、4C、4M、
4Yが設けられている。キャップ4Sは、筐体(シャー
シ)側に設けられたピン6、7によりスライド可能に支
持された前処理液キャップホルダー5に保持され、チュ
ーブ8を経由して不図示の前処理液吸引手段に接続され
ている。
【0024】また、キャップ4K、4C、4M、4Y
は、筐体(シャーシ)側に設けられたピン10、11に
よりスライド可能に支持されかつ戻しバネ13により図
中左方向へ付勢されたインクキャップホルダー9に所定
の配置をなして保持されている。これらのキャップのう
ち、キャップ4Kは、インク吸引時の吸引キャップも兼
ねており、チューブ12を経由して不図示のインク吸引
手段に接続されている。前記前処理液キャップホルダー
5と前記インクキャップホルダー9は、接続部材14の
軸部14aにより連結可能になっている。
【0025】前記接続部材14は、軸15a、15bを
介して筐体側に回動可能に軸支されたカム15により上
下位置を規制されるように配置されている。そして、前
記接続部材14が上下することにより、その軸部14a
が前処理液キャップホルダー5の孔5aとインクキャッ
プホルダー9の孔9aを貫通したり、一方の孔から離脱
したりするように配設されている。図1及び図2の状態
では、前記軸部14aが両キャップホルダー5、9の孔
5a、9aに挿通されているので、両キャップホルダー
5、9は連結状態で一体に移動(スライド)する。
【0026】前記インク吐出手段(記録ヘッド)1は、
熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェッ
ト記録手段であって、熱エネルギーを発生するための電
気熱変換体を備えたものである。また、前記インク吐出
手段1は前記電気熱変換体によって印加される熱エネル
ギーにより生じる膜沸騰により気泡の成長、収縮によっ
て生じる圧力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出
させ、記録を行うものである。
【0027】図5は、前記記録手段1のインク吐出部の
構造を模式的に示す部分斜視図である。図5において、
記録媒体と所定の隙間(例えば、約0.5 〜2.0 ミリ程
度) をおいて対面する吐出口形成面81には、所定のピ
ッチで複数の吐出口82が形成され、共通液室83と各
吐出口82とを連通する各液路84の壁面に沿ってイン
ク吐出用のエネルギーを発生するための電気熱変換体
(発熱抵抗体など)85が配設されている。
【0028】記録手段1は、前記吐出口82がキャリッ
ジ2の走査(移動)方向と交叉する方向に並ぶような位
置関係で、該キャリッジに搭載されている。こうして、
画像信号または吐出信号に基づいて対応する電気熱変換
体85を駆動(通電)して、液路84内のインクを膜沸
騰させ、その時に発生する圧力によって吐出口82から
インクを吐出させる記録手段1が構成されている。
【0029】次に、図1〜図4を参照して、第1実施例
に係るインクジェット記録装置の回復動作及び細部構成
について説明する。先ず、記録動作の終了時や記録途中
の待機時に行われる全ヘッド一括保護キャッピングの動
作について説明する。図1のキャップ開放状態にあるキ
ャリッジ2を図示右方向へ移動させていくと、キャリッ
ジ2の切欠き部2aがインクキャップホルダー9の突起
9bに当接する。
【0030】さらにキャリッジ2を図示右方向へ移動さ
せていくと、各キャップホルダー5及び9は、右方向へ
移動しながら、傾斜溝を有するそれぞれの凹部5c、5
d及び9c、9dがピン6、7及び10、11に沿って
摺動案内されることにより徐々に上昇していき、遂には
図2に示すように全てのキャップ4S、4K、4C、4
M、4Yが対応する吐出手段1S、1K、1C、1M、
1Yに密着当接し、全てのヘッド(吐出手段)1を一括
キャッピングする状態になる。こうしてキャッピングす
ることにより、各吐出手段(ヘッド)1を保護すること
ができる。
【0031】図2の一括キャッピングの状態から各吐出
手段1の保護キャッピングを開放する際は、前述の動作
と逆の手順で操作される。すなわち、キャリッジ2を図
2中で左方向へ移動させていくと、両キャップホルダー
5及び9は、その突起9bとキャリッジ2の切欠き2a
との当接状態を維持したまま、戻しバネ13の付勢力に
より徐々に左方向へ移動する。そして、さらにキャリッ
ジ2を左方向へ移動させていくと、各キャップホルダー
5及び9の凹部5c、5d及び9c、9dの各傾斜溝が
ピン6、7及び10、11に沿って摺動移動することに
より各キャップホルダー5及び9が下降し、キャップ4
S、4K、4C、4M、4Yは吐出手段(ヘッド)1
S、1K、1C、1M、1Yから離間し、各吐出手段1
は全て開放状態になる。
【0032】次に、前処理液吸引動作について説明す
る。先ず、前述した一括キャッピング動作により、図2
のように前処理液吐出手段1Sをキャップ4Sによりキ
ャッピングする。続いて、不図示の前処理液吸引手段
(吸引ポンプ等)を動作させ、チューブ8を介して吐出
手段1Sから前処理液を吸引する。その後、前述した一
括キャッピングからの開放動作と同様の動作によってキ
ャップ(この場合は全てのキャップ4S、4K、4C、
4M、4Y)を開放する。
【0033】次に、インク吐出手段からのインク吸引動
作について説明する。ここでは、図3及び図4を参照し
て、シアンインク吐出手段(シアンの記録ヘッド)1C
を吸引回復する場合を例に挙げて説明する。先ず、キャ
リッジ2のシアンヘッド吸引用切欠き2Cが接続部材1
4のキャリッジ当接部14bの真上に来るようにキャリ
ッジ2を移動させる。その後、軸15a、15bを中心
としてカム15を回転させて接続部材14を上昇させ、
図3の状態にする。この図3の状態では、接続部材14
の軸部14aが前処理液キャップホルダー5の孔5aか
ら抜ける(外れる)ので、前処理液キャップホルダー5
とインクキャップホルダー9との連結(物理的な接続)
が解除される。
【0034】次に、図3の状態からキャリッジ2を右方
向へ移動させていくと、キャリッジ2のシアンヘッド吸
引用切欠き2Cが接続部材14のキャリッジ当接部14
bに当接する。さらにキャリッジ2を右方向へ移動させ
ていくと、前処理液キャップホルダー5はそのままの位
置に止まり、インクキャップホルダー9のみが右方向へ
移動する。従って、インクキャップホルダー9の凹部9
c、9dの傾斜溝がピン10、11に対して摺動するこ
とにより、該インクキャップホルダー9のみが、右方向
へ移動しながら徐々に上昇していき、ついには図4の状
態になる。
【0035】この図4の状態では、チューブ12を介し
てインク吸引手段に接続されたキャップ4Kによって吸
引回復すべき吐出手段(本実施例ではシアンヘッド1
C)がキャッピングされることになる。続いて、不図示
のインク吸引手段(吸引ポンプ等)を動作させることに
より、チューブ12を介して、シアンインク吐出手段
(シアン記録ヘッド)1Cからシアンインクを吸引す
る。こうして、シアンインク吐出手段のみの吸引回復操
作が行われる。この時、図4に示すように、前処理液吐
出手段1Sに対応するキャップ4Sは、下方位置でいず
れの吐出手段1からも離間したままの状態に維持され、
インク吐出手段1K、1C、1M、1Yと接触すること
はない。
【0036】なお、上記の実施例ではシアンインク吐出
手段1Cの吸引回復を行う場合を例示したが、ブラッ
ク、マゼンダ、イエローなどの他のインク吐出手段の吸
引回復も上記のインク吸引回復動作の手順に準じて行う
ことができる。以上説明した実施例によれば、吸引回復
時にキャップ4と吐出手段1を直接当接させたくない場
合に相互に離間状態を保つことができ、また、インク中
の色材を凝集させる前処理液を用いる場合でも、インク
の吸引回復を行う際に前処理液がインク吐出手段の吐出
口面に付着したり吐出口内に侵入したりすることを防止
することができる。
【0037】図6は本発明に関連する構成を有するイン
クジェット記録装置の参考例のキャップ開放時の模式的
正面図であり、図7は図6のインクジェット記録装置の
一括キャッピング時の模式的正面図であり、図8は図6
のインクジェット記録装置のインク吸引回復の開始前の
状態を示す模式的正面図であり、図9は図6のインクジ
ェット記録装置のインク吸引回復時の状態を示す模式的
正面図である。
【0038】図6〜図9において、本参考例も前処理液
を用いるカラーインクジェット記録装置の場合を示し、
吐出手段1は、各インク中の色材を凝集させる前処理液
を吐出する前処理液吐出手段1Sと、ブラックのインク
を吐出するブラックインク吐出手段1K、シアンのイン
クを吐出するシアンインク吐出手段1C、マゼンタのイ
ンクを吐出するマゼンタインク吐出手段1M、イエロー
のインクを吐出するイエローインク吐出手段1Yとの、
合計5個の吐出手段で構成されている。
【0039】前記複数の吐出手段1は、装置本体(筐
体)に取り付けられたガイドレール3に沿って往復動可
能に案内支持されたキャリッジ23に装着(固定)され
ている。各吐出手段1S、1K、1C、1M、1Yのそ
れぞれに対応する形でキャップ4S、4K、4C、4
M、4Yが設けられている。これらのキャップ4S、4
K、4C、4M、4Yはそれぞれ個別のキャップホルダ
ー22S、22K、22C、22M、22Yに収納さ
れ、これらのキャップホルダー22は共通のホルダーユ
ニット29内に配設されている。ここで、個別のキャッ
プホルダー22はそれぞれホルダーユニット29に対し
て不図示の加圧バネで図示上向きに付勢されて装着され
ている。
【0040】前記ホルダーユニット29は、筐体(シャ
ーシ)側に設けられたピン20、21によりスライド可
能に支持され、かつ戻しバネ13により図中左方向へ付
勢されている。前記キャップキャップ4S、4K、4
C、4M、4Yのうち、前処理液用のキャップ4Sと各
色のインク用のキャップの1つ(本実施例ではブラック
インク用のキャップ4K)は、インク吸引時の吸引キャ
ップも兼ねており、それぞれ、チューブ8及び12を経
由して不図示の前処理液吸引手段及びインク吸引手段に
接続されている。
【0041】キャリッジ23とホルダーユニット29
は、接続部材24のキャリッジ当接部24bにより相対
位置を規制できるようになっている。つまり、前記接続
部材24は、軸15a、15bを介して筐体側に回動可
能に軸支されたカム15により上下位置を規制されるよ
うに配置されている。そして、前記接続部材24が上下
することにより、そのキャリッジ当接部24bがキャリ
ッジ23の各ヘッド吸引用切欠き23K、23C、23
M、23Yに対して選択的に係合離隔するように構成さ
れている。また、キャリッジ23の前処理液吐出手段1
Sの近傍には切欠き23bが形成され、前処理液用のキ
ャップ4Sのキャップホルダー22Sには前記切欠き2
3bに係合可能な突起31が形成されている。
【0042】次に、図6〜図9を参照して、本参考例に
係るインクジェット記録装置の回復動作及び細部構成に
ついて説明する。先ず、記録動作の終了時や記録途中の
待機時に行われる全ヘッド一括保護キャッピングの動作
について説明する。図6のキャップ開放状態にあるキャ
リッジ23を図示右方向へ移動させていくと、キャリッ
ジ23の切欠き部23aがホルダーユニット29の突起
29bに当接する。
【0043】さらにキャリッジ23を図示右方向へ移動
させていくと、ホルダーユニット29は、右方向へ移動
しながら、凹部29c、29dの傾斜溝がピン20、2
1に沿って摺動案内されることにより徐々に上昇してい
き、遂には図7に示すように全てのキャップ4S、4
K、4C、4M、4Yが対応する吐出手段1S、1K、
1C、1M、1Yに密着当接し、全てのヘッド(吐出手
段)1を一括キャッピングする状態になる。こうしてキ
ャッピングすることにより、各吐出手段(ヘッド)1を
保護することができる。
【0044】この時、キャリッジ23の切欠き23bの
中に前処理液用のキャップ4Sを保持したキャップホル
ダー22Sの突起31が入り込んでいる。図7の一括キ
ャッピングの状態から各吐出手段1の保護キャッピング
を開放する際は、前述の動作と逆の手順で操作される。
すなわち、キャリッジ23を図7中で左方向へ移動させ
ていくと、ホルダーユニット29は、その突起29bと
キャリッジ23の切欠き23aとの当接状態を維持した
まま、戻しバネ13の付勢力により徐々に左方向へ移動
する。そして、さらにキャリッジ23を左方向へ移動さ
せていくと、ホルダーユニット29の凹部29c、29
dの傾斜溝がピン20、21に沿って摺動移動すること
によりホルダーユニット29がが下降し、キャップ4
S、4K、4C、4M、4Yは吐出手段(ヘッド)1
S、1K、1C、1M、1Yから離間し、各吐出手段1
は全て開放状態になる。
【0045】前処理液吸引動作は、前述した全ヘッド一
括キャッピング動作により図7の状態にした後、不図示
の前処理液吸引手段(吸引ポンプ等)を動作させ、チュ
ーブ8を介して吐出手段1Sから前処理液を吸引する。
その後、前述した一括キャッピング状態からの開放動作
と同様の動作によってキャップ4を開放する。
【0046】次に、インク吐出手段からのインク吸引動
作について説明する。ここでは、図8及び図9を参照し
て、シアンインク吐出手段(シアンの記録ヘッド)1C
を吸引回復する場合を例に挙げて説明する。先ず、キャ
リッジ23のシアンヘッド吸引用切欠き23Cが接続部
材24のキャリッジ当接部24bの真上に来るようにキ
ャリッジ23を移動させる。その後、軸15a、15b
を中心としてカム15を回転させて接続部材24を上昇
させ、図8の状態にする。
【0047】次に、図8の状態からキャリッジ23を右
方向へ移動させていくと、キャリッジ23のシアンヘッ
ド吸引用切欠き23Cが接続部材24のキャリッジ当接
部24bに当接する。さらにキャリッジ23を右方向へ
移動させていくと、ホルダーユニット29は、その凹部
29c、29dの傾斜溝がピン10、11に沿って摺動
することにより、右方向へ移動しながら徐々に上昇して
いき、ついには図9の状態になる。
【0048】この図9の状態では、チューブ12を介し
てインク吸引手段に接続されたキャップ4Kによって吸
引回復すべき吐出手段(本実施例ではシアンヘッド1
C)がキャッピングされることになる。続いて、不図示
のインク吸引手段(吸引ポンプ等)を動作させることに
より、チューブ12を介して、シアンインク吐出手段
(シアン記録ヘッド)1Cからシアンインクを吸引す
る。こうして、シアンインク吐出手段のみの吸引回復操
作が行われる。
【0049】この時、図9に示すように、前処理液用の
キャップ4Sのキャップホルダー22Sの突起31がキ
ャリッジ23の下面23fに当接することにより、上向
きにバネ付勢されたキャップホルダー22Sが下方へ押
し下げられ、その結果、前処理液のキャップ4Sは吐出
手段(本参考例では対向するブラックインクの吐出ヘッ
ド1K)から離間した状態に維持される。つまり、イン
ク吐出手段(記録ヘッド)のインク吸引(吸引回復)を
行う際には、前処理液用のキャップ4Sは、いずれの吐
出手段1からも離間した状態に維持され、インク吐出手
段1K、1C、1M、1Yと接触することはない。
【0050】なお、上記の参考例ではシアンインク吐出
手段1Cの吸引回復を行う場合を例示したが、ブラッ
ク、マゼンタ、イエローなどの他のインク吐出手段の吸
引回復も上記のインク吸引回復動作の手順に準じて行う
ことができる。以上説明した参考例によっても、吸引回
復時にキャップ4と吐出手段1を直接当接させたくない
場合に相互に離間状態に保つことができ、また、インク
中の色材を凝集させる前処理液を用いる場合でも、イン
クの吸引回復を行う際に前処理液がインク吐出手段の吐
出口面に付着したり吐出口内に侵入したりすることを防
止することができる。
【0051】すなわち、以上説明した第1実施例及び参
考例によれば、複数の吐出手段1と、該吐出手段を搭載
したキャリッジ2、23を往復動させる主走査駆動系
と、前記吐出手段1に対応する複数のキャップ4と、キ
ャリッジ動作によりキャッピングを行うキャッピング手
段とを備えたインクジェット記録装置において、全キャ
ップのうち一部のキャップのみを吐出手段に当接させ、
残りのキャップを離間状態に維持する選択キャッピング
が可能な構成としたので、吸引回復時に特定の吐出手段
と特定のキャップとの接触を防止することができる。こ
れにより、吸引回復を行う際に前処理液がインク吐出手
段の吐出口面に付着したり吐出口内に侵入することを確
実に防止することができる。
【0052】したがって、インク中の色材を凝集させる
前処理液を用いるインクジェット記録装置においては、
インクの吸引回復時に前処理液吐出ヘッドとインク吐出
ヘッドが接触しないようにすることができ、吸引回復時
やその後のワイピング動作などによって吐出手段の吐出
口面上やキャップ内でインク中の色材の凝集を防止する
ことができ、吐出口の目詰まり、吐出方向の偏向、キャ
ッピング時のエアリークなどを防止して良好な画像品位
を維持することができるという効果がある。
【0053】本発明は前処理液を用いるインクジェット
記録装置に限定されるものではない。すなわち、前処理
液を用いないインクジェット記録装置においても、本発
明を適用することにより、インクの吸引回復時にブラッ
ク等の濃色インク用のキャップとイエロー等の淡色イン
ク用の記録ヘッドが接触しないように構成すれば、吸引
回復時やその後のワイピング動作によって濃色インクが
淡色インクの記録ヘッドの吐出口内に入り込む混色を防
止することができ、それによって、混色インクを吐出口
外へ排出するための空吐出動作を省略することができ、
回復操作時のインク使用量や回復動作時間を低減するこ
とができる。
【0054】なお、本発明は、吐出手段と吐出液タンク
を一体化した交換可能なヘッドカートリッジを用いる構
成、吐出手段と吐出液タンクを別体にし、その間を液供
給用のチューブ等で接続する構成など、吐出手段と吐出
液タンクの配置構成がどのような場合にも同様に適用す
ることができ、同様の効果が得られるものである。
【0055】また、本発明は、インクジェット記録装置
の場合、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用
いる吐出手段を使用するものにも適用できるが、中で
も、熱エネルギーを利用してインクを吐出する方式の吐
出手段を使用するインクジェット記録装置において優れ
た効果をもたらすものである。かかる方式によれば、記
録の高密度化、高精細化が達成できるからである。
【0056】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、請求項
1の発明によれば、インクを吐出する複数のインク吐出
手段と、インク中の色材を凝集させる前処理液を吐出す
る前処理液吐出手段と、を備える吐出手段を装着して往
復移動するためのキャリッジと、前記複数のインク吐出
手段からインクをそれぞれ吸引するための1つのインク
吸引キャップと、前記前処理液吐出手段から前処理液を
吸引するための前処理液キャップと、前記インク吸引キ
ャップを保持するインクキャップホルダーと、前記前処
理液キャップを保持する前処理液キャップホルダーと、
前記インクキャップホルダーと前記前処理液キャップホ
ルダーとを連結する接続部材と、を有し、前記キャリッ
ジが移動して前記キャリッジと前記インクキャップホル
ダーとが当接することにより前記吐出手段と前記キャッ
プとの当接、離間を行うインクジェット記録装置であっ
て、前記前処理液吐出手段から前処理液を吸引するとき
は、前記接続部材により前記インクキャップホルダーと
前記前処理液キャップホルダーとを連結した状態で前記
キャリッジを移動して前記インク吸引キャップと前記前
処理液キャップとを前記吐出手段に当接し、前記インク
吐出手段からインクを吸引するときは、前記接続部材に
よる前記インクキャップホルダーと前記前処理液キャッ
プホルダーとの連結を解除した状態で前記キャリッジを
移動して前記前処理液キャップを前記吐出手段に当接し
ない構成としたので、吸引回復を行う際に前処理液がイ
ンク吐出手段の吐出口面に付着したり吐出口内に侵入す
ることを確実に防止することができるインクジェット記
録装置が提供される。
【0057】請求項2及び3の発明によれば、上記構成
に加えて、前記複数のインク吐出手段をキャッピングす
るための複数のインク保護キャップを有し、前記1つの
インク吸引キャップは該複数のインク保護キャップに含
まれる構成、もしくは、前記複数のインク保護キャップ
は、前記インクキャップホルダーに保持される構成とし
たので、一層効率よく上記効果を奏することができるイ
ンクジェット記録装置が提供される。
【0058】請求項4の発明によれば、上記構成に加え
て、前記前処理液吐出手段から前処理液を吸引するとき
は、前記複数のインク保護キャップは前記複数のインク
吐出手段にそれぞれ当接している構成としたので、一層
効率よく上記効果を奏することができるインクジェット
記録装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
1実施例のキャップ開放時の模式的正面図である。
【図2】図1のインクジェット記録装置の全キャップ一
括キャッピング時の模式的正面図である。
【図3】図1のインクジェット記録装置のインク吸引回
復の開始前の状態を示す模式的正面図である。
【図4】図1のインクジェット記録装置のインク吸引回
復時の状態を示す模式的正面図である。
【図5】図1中の吐出手段のインク吐出部の構造を模式
的に示す部分斜視図である。
【図6】本発明に関連する構成を有するインクジェット
記録装置の参考例のキャップ開放時の模式的正面図であ
る。
【図7】図6のインクジェット記録装置の一括キャッピ
ング時の模式的正面図である。
【図8】図6のインクジェット記録装置のインク吸引回
復の開始前の状態を示す模式的正面図である。
【図9】図6のインクジェット記録装置のインク吸引回
復時の状態を示す模式的正面図である。
【符号の説明】
1 吐出手段 2 キャリッジ 2a 切欠き 3 ガイドレール 4 キャップ 5 前処理液キャップホルダー 5a 孔 5c 凹部 5d 凹部 6 ピン 7 ピン 8 チューブ 9 インクキャップホルダー 9a 孔 9b 突起 9c 凹部 9d 凹部 10 ピン 11 ピン 12 チューブ 13 戻しバネ 14 接続部材 14a 軸部 15 カム 20 ピン 21 ピン 22 キャップホルダー 23 キャリッジ 23a 切欠き部 24 接続部材 24b キャリッジ当接部 29 ホルダーユニット 29b 突起 29c 凹部 29d 凹部 31 突起
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−201029(JP,A) 特開 平6−199006(JP,A) 特開 平7−156419(JP,A) 特開 平8−1961(JP,A) 特開 平8−118678(JP,A) 特開 平8−281968(JP,A) 特開 平8−281972(JP,A) 特開 平9−248916(JP,A) 特開 平10−151736(JP,A) 米国特許5867187(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/165 B41J 2/18 B41J 2/185

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出する複数のインク吐出手段
    と、インク中の色材を凝集させる前処理液を吐出する前
    処理液吐出手段と、を備える吐出手段を装着して往復移
    動するためのキャリッジと、 前記複数のインク吐出手段からインクをそれぞれ吸引す
    るための1つのインク吸引キャップと、 前記前処理液吐出手段から前処理液を吸引するための前
    処理液キャップと、 前記インク吸引キャップを保持するインクキャップホル
    ダーと、 前記前処理液キャップを保持する前処理液キャップホル
    ダーと、 前記インクキャップホルダーと前記前処理液キャップホ
    ルダーとを連結する接続部材と、 を有し、前記キャリッジが移動して前記キャリッジと前
    記インクキャップホルダーとが当接することにより前記
    吐出手段と前記キャップとの当接、離間を行うインクジ
    ェット記録装置であって、 前記前処理液吐出手段から前処理液を吸引するときは、
    前記接続部材により前記インクキャップホルダーと前記
    前処理液キャップホルダーとを連結した状態で前記キャ
    リッジを移動して前記インク吸引キャップと前記前処理
    液キャップとを前記吐出手段に当接し、 前記インク吐出手段からインクを吸引するときは、前記
    接続部材による前記インクキャップホルダーと前記前処
    理液キャップホルダーとの連結を解除した状態で前記キ
    ャリッジを移動して前記前処理液キャップを前記吐出手
    段に当接しないことを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  2. 【請求項2】 前記複数のインク吐出手段をキャッピン
    グするための複数のインク保護キャップを有し、前記1
    つのインク吸引キャップは該複数のインク保護キャップ
    に含まれることを特徴とする請求項1に記載のインクジ
    ェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記複数のインク保護キャップは、前記
    インクキャップホルダーに保持されることを特徴とする
    請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記前処理液吐出手段から前処理液を吸
    引するときは、前記複数のインク保護キャップは前記複
    数のインク吐出手段にそれぞれ当接していることを特徴
    とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記インク吐出手段は、インクを吐出す
    るために利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換
    体を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    かに記載のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記インク吐出手段は、前記電気熱変換
    体が発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰
    を利用して吐出口よりインクを吐出させることを特徴と
    する請求項5に記載のインクジェット記録装置。
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