JP2002331673A - インクジェット記録装置及び該記録装置に用いるキャッピング機構 - Google Patents

インクジェット記録装置及び該記録装置に用いるキャッピング機構

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JP2002331673A
JP2002331673A JP2001139683A JP2001139683A JP2002331673A JP 2002331673 A JP2002331673 A JP 2002331673A JP 2001139683 A JP2001139683 A JP 2001139683A JP 2001139683 A JP2001139683 A JP 2001139683A JP 2002331673 A JP2002331673 A JP 2002331673A
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Hideo Sugimura
英夫 杉村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】キャッピング状態においてキャップ内部を保湿
する保湿性に優れるとともに、キャップ内部にインクが
滴下した場合でも大気連通経路の詰まりを防止でき、蒸
発抑制と大気連通とを両立させた大気連通手段を有する
キャッピング機構を提供する。 【構成】キャップ19の内部を大気に連通させるための
大気連通口58と、大気連通口を空間領域50を介して
覆う被覆部43と、キャップの内底面に沿う方向に空間
領域をキャップの内部に開口させるキャップ内連通口4
9と、を設け、大気連通口58はキャッピング時におけ
る吐出口82のキャップへの投影領域をはずれた位置に
配され、キャップ内連通口49はキャッピング時におけ
る吐出口のキャップへの投影領域から遠ざかる方向に向
かって開口する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録手段から記録
媒体へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録
装置、並びに該記録装置で用いられる記録手段のインク
吐出部を覆うためのキャッピング機構に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機
能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワード
プロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーショ
ンなどの出力機器として用いられる記録装置は、記録情
報に基づいて紙、布、プラスチックシート、OHP用シ
ート等の記録媒体(被記録材)に画像(文字や記号等を
含む)を記録していくように構成されている。前記記録
装置は、記録方式により、インクジェット式、ワイヤド
ット式、サーマル式、レーザービーム式等に分けること
ができる。
【0003】記録媒体の搬送方向(紙送り方向、副走査
方向)と交叉する方向に主走査しながら記録するシリア
ルタイプの記録装置においては、記録媒体に沿って移動
するキャリッジ上に搭載した記録手段(記録ヘッド)に
よって画像を記録(主走査)し、1行分の記録を終了し
た後に所定量の紙送り(副走査としてのピッチ搬送)を
行い、その後に再び停止した記録媒体に対して次の行の
画像を記録(主走査)するという動作を繰り返すことに
より、記録媒体全体の記録が行われる。一方、記録媒体
(被記録材)の搬送方向の副走査のみで記録するライン
タイプの記録装置においては、記録媒体を所定の記録位
置にセットし、一括して1行分の記録を行った後、所定
量の紙送り(ピッチ送り)を行い、さらに次の行の記録
を一括して行うという動作を繰り返すことにより、記録
媒体全体の記録が行われる。
【0004】そのうち、インクジェット式の記録装置
(インクジェット記録装置)は、記録手段から記録媒体
へインクを吐出して記録を行うものであり、記録手段の
コンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録
することができ、普通紙に特別の処理を必要とせずに記
録することができ、ランニングコストが安く、ノンイン
パクト方式であるため騒音が少なく、しかも、多種類の
インク(例えばカラーインク)を使用してカラー画像を
記録するのが容易であるなどの利点を有している。ま
た、インクジェット記録装置においては、記録媒体(被
記録材)の材質に対する要求も様々なものがあり、近年
では、これらの要求に対する開発が進み、通常の記録媒
体である紙(薄紙や加工紙を含む)や樹脂薄板(OHP
等)などの他に、布、皮革、不織布、さらには金属等を
記録媒体として用いる記録装置も使用されるようになっ
ている。
【0005】上記インクジェット記録装置においては、
記録手段のメンテナンスを自動的に行うための回復系ユ
ニットが使用されている。この回復系ユニットは、一般
に、記録装置を長期間使用しない場合に記録手段の吐出
口近傍で固まりかけたインクを強制的に吐出口から外部
へ排出除去する吸引回復動作を行うための吸引回復機構
と、吸引回復後の記録手段の吐出口面に付着したインク
や埃等を拭き取り除去するためのワイピング機構とを備
えている。なお、前記吸引回復動作は、以下に説明する
ようなインク吐出部を保護するためのキャッピング機構
を利用して操作することもできるが、これとは別のキャ
ッピング機構を使用してキャッピング状態のキャップ内
に負圧(吸引力)を発生させることにより操作すること
もできる。
【0006】上記インクジェット記録装置においては、
一般に、記録手段(記録ヘッド)のインク吐出部を保護
及び防塵するために該記録手段に対して密着離反する方
向に移動可能なキャップを備えたキャッピング機構が設
けられている。この種のキャッピング機構には、前記キ
ャップの背部(又は底部)形成される貫通孔を介して該
キャップ内部を大気に連通させるための大気連通手段を
設けることにより、キャッピング状態でもキャップ内部
を大気に開放できるように構成したものがある。つま
り、キャッピング状態においては温度変化などによって
キャップ内部の圧力が変化することがあるが、前記大気
連通手段は、このような圧力変化によって吐出口の目詰
まりが生じたり、吐出口のインクのメニスカスが破壊さ
れるなどの不具合発生を回避するためのものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のイン
クジェット記録装置のキャッピング機構においては、キ
ャップで記録ヘッドの吐出口を覆うこと(キャッピン
グ)の主目的が防塵にあることから、上記大気連通手段
の細部の構成に関しては特段の注意工夫が払われていな
かった。つまり、キャップ内部を大気に開放するための
従来の大気連通手段においては、大気と連通させるため
の経路や構造に対して十分な注意工夫が払われていない
ため、大気連通には十分であっても、次のような解決す
べき技術的課題があった。
【0008】すなわち、近年のインクジェット記録装置
においては、記録(印刷)速度向上のために速乾性イン
クを使用したり、濃い色味を得るためにいわゆる顔料系
インクを使用したりする傾向があり、このようなインク
は乾燥しやすく固着しやすいものである。一方、最近で
は、記録画像の画質向上を目指して吐出口の高密度化及
び微細化も進められている。従って、上記のような乾燥
しやすく固着しやすいインクの使用とあいまって、記録
ヘッドの吐出口の目詰まりに対する対処が重要となって
きている。そのため、上記キャッピング機構における大
気連通手段においても、キャッピング状態におけるイン
ク吐出部からのインク蒸発を抑制することが強く要請さ
れ、これを解決することが大きな技術的課題となってき
ている。
【0009】その結果、キャッピング状態においては、
キャップ内部を大気に開放するだけでなく、キャップ内
部の湿度を保つ保湿性に対する要請も併せて強く要請さ
れるようになっている。つまり、インクジェット記録装
置に用いられるキャッピング機構においては、キャッピ
ング時における大気連通性とともに、キャップ内部の保
湿性能にも優れた構造を有する大気連通手段が必要とな
ってきている。
【0010】本発明はこのような技術的課題に鑑みてな
されたものであり、本発明の目的は、省スペース及び低
コストで、キャッピング状態においてキャップ内部を保
湿する保湿性に優れるとともに、キャップ内部にインク
が滴下した場合でも大気連通経路の詰まりを防止するこ
とができ、信頼性の高い大気連通手段を有するキャッピ
ング機構を備えたインクジェット記録装置、並びに該記
録装置に用いるキャッピング機構を提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1のインクジェッ
ト記録装置に係る発明は、上記目的を達成するため、イ
ンクを吐出する吐出口をキャッピングするためのキャッ
プを有するインクジェット記録装置において、前記キャ
ップは、該キャップの内底面に設けられ前記キャップの
内部を大気に連通させるための大気連通口と、該大気連
通口を空間領域を介して覆う被覆部と、前記キャップの
内底面に沿う方向に前記空間領域を前記キャップの内部
に開口させるキャップ内連通口と、を備え、前記大気連
通口はキャッピング時における前記吐出口の前記キャッ
プへの投影領域をはずれた位置に配され、前記キャップ
内連通口はキャッピング時における前記吐出口の前記キ
ャップへの投影領域から遠ざかる方向に向かって開口す
ることを特徴とする。
【0012】請求項9のキャッピング機構に係る発明
は、上記目的を達成するため、インクを吐出する吐出口
をキャッピングするためのキャップを有するインクジェ
ット記録装置に用いるキャッピング機構において、前記
キャップは、該キャップの内底面に設けられ前記キャッ
プの内部を大気に連通させるための大気連通口と、該大
気連通口を空間領域を介して覆う被覆部と、前記キャッ
プの内底面に沿う方向に前記空間領域を前記キャップの
内部に開口させるキャップ内連通口と、を備え、前記大
気連通口はキャッピング時における前記吐出口の前記キ
ャップへの投影領域をはずれた位置に配され、前記キャ
ップ内連通口はキャッピング時における前記吐出口の前
記キャップへの投影領域から遠ざかる方向に向かって開
口することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同
一符号は同一又は対応部分を示すものである。図1は本
発明を適用したインクジェット記録装置の一実施例を示
す斜視図である。図1において、記録手段としての記録
ヘッド2にはインクタンク3及び4が着脱可能に搭載さ
れており、記録ヘッド2はキャリア5に着脱可能に搭載
されている。図示の例では、記録ヘッド2の下側面(底
面)に吐出口(吐出口列)を有する吐出口面が形成され
ており、該記録ヘッド2の下側の所定隙間(紙間距離)
の位置を通して紙送りされる記録用紙等の記録媒体(不
図示)に対してインクを吐出して記録していくように構
成されている。
【0014】前記キャリア5は、装置本体に設置された
キャリアシャフト(ガイドシャフト)13に沿って往復
移動可能に案内支持されており、キャリアモータ11に
よりキャリアベルト12を介して駆動力を受けることで
前記キャリアシャフト13に沿って駆動される。キャリ
ア5を記録用紙の幅方向に往復移動させながら、記録ヘ
ッド2を画像データ(記録データ)に基づいて駆動する
ことにより、該記録ヘッド2から記録用紙にインクを吐
出して記録を行う。
【0015】記録装置の背部に装着された給紙トレイ9
に記録用紙(不図示)がセットされており、該給紙トレ
イ9上の記録用紙(記録媒体)は、APモータ18で駆
動される給紙ローラ10によって記録装置内部の記録部
へ給紙される。なお、本実施例では、前記APモータ1
8は、前記給紙ローラ10を駆動するとともに、回復系
ユニット1の各回復手段(例えば、吸引ポンプ、ワイピ
ング機構、キャッピング機構など)を駆動するためにも
使用されている。給紙された記録媒体としての記録用紙
は、搬送ローラ7とピンチローラ8の間に挟持され、該
搬送ローラ7を回転駆動することにより搬送(紙送り)
される。前記搬送ローラ7は、LF(ラインフィード)
モータ14によりLF(ラインフィード)ギア列15を
介して駆動される。
【0016】装置本体の手前側(記録媒体を排出する
側)には排紙ローラ17及びこれに押圧される拍車等の
補助回転体(不図示)が配設されており、該排紙ローラ
17は前記LF(ラインフィード)モータ14により排
紙ギア列16を介して駆動される。前記排紙ローラ17
と前記補助回転体との間に挟持されて搬送される記録用
紙は、記録ヘッド2により記録された後、該排紙ローラ
17及び該補助回転体による摩擦搬送力によって装置本
体の外部へ逐次排出されていく。図1中の1は回復系ユ
ニットを示し、該回復系ユニット1は、記録ヘッド2の
メンテナンスを行う各種の回復手段を構成する機構等を
内蔵しており、シャーシ6に固定されている。
【0017】前記記録手段(記録ヘッド)2は、熱エネ
ルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録
手段であって、熱エネルギーを発生するための電気熱変
換体を備えたものである。また、前記記録手段(記録ヘ
ッド)2は、前記電気熱変換体により印加される熱エネ
ルギーによってインク内に膜沸騰を生じさせ、その時に
生じる気泡の成長、収縮による圧力変化を利用して吐出
口よりインクを吐出させ、記録(プリント)を行うもの
である。
【0018】図9は、記録ヘッド2のインク吐出部の構
造を模式的に示す部分斜視図である。図9において、記
録用紙等の記録媒体と所定の隙間(例えば、約0.2〜
約2.0ミリ程度) をおいて対面する吐出口面41に
は、所定のピッチで複数の吐出口82が形成され、共通
液室83と各吐出口82とを連通する各液路84の壁面
に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生するための電
気熱変換体(発熱抵抗体など)85が配設されている。
記録ヘッド2は、前記吐出口82が主走査方向(該記録
ヘッド2及びキャリア5の移動方向)と交叉する方向に
並ぶような位置関係で、キャリア5に搭載されている。
こうして、画像信号または吐出信号に基づいて対応する
電気熱変換体85を駆動(通電)して、液路84内のイ
ンクを膜沸騰させ、その時に発生する圧力によって吐出
口82からインクを吐出させる記録手段(記録ヘッド)
2が構成されている。
【0019】図2は図1中の回復系ユニット1の斜視図
である。回復系ユニット1を構成する種々の回復手段は
回復ベース体29内に組み込まれており、その1つとし
て、記録ヘッド2の吐出口を密閉するためのキャッピン
グ機構を構成するキャップ19が回復ベース体29に昇
降可能に装着されている。図3及び図4は、図2の回復
系ユニット1におけるキャップ19の昇降機構を示す斜
視図であり、図3はキャップ19が下降位置にある状態
を示し、図4はキャップ19が上昇位置にある状態を示
す。キャップ19が下降している図3の状態は記録動作
が可能なキャップ開放状態(非キャッピング状態)に対
応しており、キャップ19が上昇している図4の状態は
非記録時に記録ヘッド2の吐出口を密閉しているキャッ
ピング状態に対応している。
【0020】図3及び図4において、20は図2中の回
復系ベース体29に回転可能に軸支されたメインカムで
ある。このメインカム20にはメインカムギア28が一
体に形成されており、図1中のAPモータ18により不
図示の駆動系(伝動系)を介して前記メインカムギア2
8を駆動することにより、前記メインカム20は矢印A
方向に回転駆動される。前記メインカム20にはキャッ
プカム21が一体に形成されており、該キャップカム2
1はキャップレバー22のキャップカムフォロワー部2
3をリフトアップ(カム面による当接支持)している。
キャップレバー22は回動軸24を介して回復系ベース
体29に回動可能に軸支されている。キャップレバー2
2のキャップレバー腕部25は、キャップ19を保持し
ているキャップホルダ(キャップベース)26を昇降可
能に支持している。
【0021】図3は、キャップ19を保持したキャップ
ホルダ26がキャップレバー腕部25によって引き下げ
られている状態を示す。一方、図4は、キャップ19を
保持したキャップホルダ26が上昇して記録ヘッド2を
キャッピングしている状態を示す。このキャッピング状
態においては、キャップ19に接続された吸引ポンプを
作動させて該キャップ内に負圧を発生させることで、記
録ヘッド2の吐出口からのインク吸引(吸引回復動作)
を行うことができる。図4のキャッピング状態では、図
3のキャップ開放状態からメインカム20が矢印A方向
に所定量回転している。この図4の状態では、キャップ
レバー22のキャップカムフォロワー部23はキャップ
カム21にリフトアップされておらず、キャップホルダ
(キャップベース)26はキャップバネ27によって上
方へ押し上げられている。このキャップバネ27の下端
部は回復系ベース体29に支持されている。この図4の
状態のときに記録ヘッド2をキャップ19の真上に位置
させておけば、キャップ19がキャップバネ27の付勢
力により記録ヘッド2の吐出口面に押圧され、吐出口を
密閉するキャッピング状態になる。
【0022】図5は本発明を適用したインクジェット記
録装置に用いられるキャッピング機構のキャップ部の構
成を示す斜視図であり、図6は図5のキャッピング機構
のキャップホルダの構成を示す斜視図である。図5にお
いて、キャップ19はキャップホルダ(キャップベー
ス)26のキャップ係止部33、34、35、36に係
止されることで該キャップホルダ26上に保持されてい
る。図示のキャップ19は、一体に形成された吸引キャ
ップ部30及び保護キャップ部31から成る。キャップ
19の吸引キャップ部30の内部にはインク吸収体32
が装着されている。また、吸引キャップ部30の内部
は、図6に示すようにキャップホルダ26に形成された
通気孔39及び吸引孔38に通じている。前記通気孔3
9は不図示のバルブ機構により選択的に開閉される。前
記吸引孔38は、ポンプ孔37に通じており、さらに該
ポンプ孔37に接続されたチューブ(不図示)を通して
吸引ポンプ(不図示)に接続されている。
【0023】図5において、40は記録ヘッド2の吐出
口面に形成された黒記録吐出口(吐出口列)である。こ
の黒記録吐出口40は、顔料系黒色インクを吐出する吐
出口であり、本発明を適用してインクの蒸発を抑止(保
湿)される対象となる吐出口である。キャリア5を駆動
して記録ヘッド2の黒記録吐出口(列)40を吸引キャ
ップ30の真上の吸引位置に位置させたときに、キャッ
プ19を上昇させて該記録ヘッド2の吐出口面41に密
着させ、前記通気孔39(図6)のバルブを閉じた状態
で吸引ポンプを駆動して吐出口からインクを吸引するこ
とにより、黒記録吐出口40のリフレッシュ吸引(吸引
回復)を行うことができる。
【0024】同様に、カラー記録吐出口(列)42を吸
引キャップ30の真上の吸引位置に位置させたときに、
キャップ19を上昇させて該記録ヘッド2の吐出口面4
1に密着させ、前記通気孔39(図6)のバルブを閉じ
た状態で吸引ポンプを駆動して吐出口からインクを吸引
することにより、カラー記録吐出口42のリフレッシュ
吸引(吸引回復)を行うことができる。図5は、非記録
時に記録ヘッド2がキャップ位置にてキャップされた状
態を示している。この図5の状態では、前記吸引キャッ
プ30は、本来の吸引キャップとしての機能(吸引機
能)の他に、カラー記録吐出口(列)42の保護キャッ
プとしても機能している。この保護キャップは、吐出口
の保湿(インク蒸発防止)の機能を果たすことができる
キャップのことである。また、前記吸引キャップ30は
前述の吸引回復操作が可能なキャップのことである。
【0025】図7は本発明を適用したインクジェット記
録装置に用いられるキャッピング機構のキャップ部にお
ける大気連通手段の構成を示す拡大平面図であり、図8
は図7の大気連通手段を図7中の線8−8に沿って断面
して示す縦断面図である。以下、図5、図6、図7、図
8を参照して、本発明を適用したインクジェット記録装
置に用いられるキャッピング機構のキャッピング状態で
のキャップ19(保護キャップ31)内部の大気連通手
段の構成及び機能について具体的に説明する。
【0026】図5において、黒記録吐出口(黒記録吐出
口列)40はキャップ19の保護キャップ部31側に配
設されている。ゴム状弾性体から成るキャップ19は、
図4で説明したキャップ昇降機構によって発生するキャ
ッピング圧(キャップの押圧力)により記録ヘッド2の
吐出口面41に密着させられ、キャップ内閉空間が形成
されている。図6〜図8において、上記キャップ内閉空
間を大気に連通する大気連通手段を構成する大気連通部
材(連通パイプ)46は、図7に示すように、吐出口列
(図示の例では黒記録吐出口列40)の鉛直投影範囲の
外側に配置(装着)されている。前記大気連通部材とし
ての連通パイプ46は、その上端部で、図8に示すよう
に、キャップホルダ26に一体に形成された大気連通部
材保持部(パイプ保持部)53によって保持されてい
る。すなわち、連通パイプ46は、パイプ保持部53の
保持孔54に圧入嵌合することにより固定的に保持され
ている。
【0027】図5〜図8において、キャップ19(保護
キャップ部31)には、大気連通連結部(連結部)52
が一体に形成されており、前記大気連通部材保持部(パ
イプ保持部)53を該連結部52に圧入固定することに
よりキャップ19(保護キャップ31)とキャップホル
ダ26が結合(連結)されている。前記キャップ19
(保護キャップ部31)には、被覆部43が一体に形成
されている。この被覆部43は、キャップ31内に突出
した大気連通部材保持部(パイプ保持部)53を被覆す
るためのものである。この被覆部43は、その一部が開
口しており、この開口部により連通孔49が形成されて
いる。前記連通孔49は、図7に示すごとく、吐出口例
(黒記録吐出口列)40の鉛直投影範囲と反対側の部位
に形成されている。以上のような大気連通部(大気連通
手段)を形成することにより、キャッピング状態で吐出
口付近からインク滴が滴下するような事態が生じた場合
でも、大気連通経路が閉塞される可能性を低減すること
ができる。
【0028】前記大気連通部材としての連通パイプ46
は、高いガスバリア性(気密性)を有する金属製パイプ
部材で形成されている。本実施例では、注射針などに使
用される極細ステンレス製パイプ部材で形成されてい
る。大気連通部材(連通パイプ)46は、キャップホル
ダ26の前記大気連通部材保持部(パイプ保持部)53
の保持孔54に圧入嵌合され、該大気連通部材保持部5
3の外径部はキャップ19(保護キャップ31)に形成
された大気連通連結部52の内径部に圧入嵌合されるこ
とで、固着(固定)されている。これにより、省スペー
スにて、安価で、組み立て容易にして、各部材間のシー
ル性に優れるとともに、蒸発抑制効果が高い、大気連通
部(大気連通手段)が実現されている。
【0029】図8において、前記被覆部43は前記大気
連通部材(連通パイプ)46のインク詰まりを防止する
ためのものであり、該被覆部43の内部には、前記連通
孔49から前記連通パイプ(大気連通部材)46へ至る
までの連通経路となる連通空間部50が形成されてい
る。図示の例では、前記連通空間部50は、前記被覆部
43の天部44と前記キャップホルダ26の大気連通部
材保持部(パイプ保持部)53との間に形成されてい
る。
【0030】図7及び図8において、前記被覆部43の
天部44の裏側には、該被覆部の天部44と一体に形成
された突起部45が設けられている。この突起部45
は、前記大気連通部材保持部53の天部56に突き当た
ることにより、前記連通空間部50を確保するためのも
のである。なお、この突起部45は、前記連通空間部5
0の空間を保証するためのものであることから、前記被
覆部43ではなく前記大気連通部材保持部53の天部5
6に設ける構成にしても良く、さらには、前記被覆部4
3と前記大気連通部材保持部53の両方に設ける構成に
してもよい。こうして、上記突起部を設けることによ
り、大気連通経路のインク詰まりを防止しつつ大気連通
空間の確保が保証されている。
【0031】図5〜図8において、前記キャップ19
(保護キャップ部31)には該キャップの底面55より
高い段差部47が一体に形成されている。この段差部4
7は前記連通孔49の周りを囲うリブ形状に形成されて
おり、該段差部47の内部に前記キャップ19(保護キ
ャップ部31)の底面55から遮断された連通孔底部4
8が形成されている。また、このリブ形状の段差部47
は前記被覆部43の天部44にも連続するように形成さ
れている。このような段差部47を設けることにより、
キャップの底面55及び被覆部43の天部44にインク
が滴下した場合でも、該インクが前記連通孔49へ侵入
することが阻止されている。
【0032】図7及び図8において、前記連通孔49が
空いた部分(開口した部位)の前記大気連通部材保持部
(パイプ保持部)53に隣接したキャップ内底部には連
通孔底部48が形成されている。この連通孔底部48
は、前記大気連通部材保持部53の天部56よりも低い
位置に形成されている。このような連通孔底部48の構
成によれば、連通孔49の近傍にインクが侵入した場合
でも、該インクが前記連通空間部50に達する前に、該
インクを該連通孔底部48に留め置くことができる。
【0033】図6及び図8において、前記大気連通部材
保持部53の天部56の保持孔54の周りには窪み部5
1が形成されている。この窪み部51は本実施例ではす
り鉢状に形成されている。前記窪み部51により、前記
保持孔54に嵌合圧入された連通パイプ46の上端58
部の周りに空間(有底の空間)が形成されている。ま
た、前記窪み部51の底57は、前記大気連通部材保持
部53に圧入嵌合された連通パイプ(大気連通部材)4
6の上端58よりも低くなるように形成されている。こ
のような窪み部51を設ける構成によれば、万が一イン
クが連通空間部50に侵入した場合でも、このインクを
連通パイプ(大気連通部材)46の直前にて留め置くこ
とができる。以上説明した実施例によれば、キャッピン
グ状態においてキャップ19内の空間を保湿(蒸発防
止)する効果の高い大気連通構造を有するキャッピング
機構を、省スペース及び低コストで提供することができ
る。
【0034】すなわち、上記説明した実施例によれば、
インクを吐出する吐出口をキャッピングするためのキャ
ップを有するインクジェット記録装置及び該インクジェ
ット記録装置に用いるキャッピング機構において、前記
キャップ19は、該キャップの内底面に設けられ前記キ
ャップの内部を大気に連通させるための大気連通口58
と、該大気連通口を空間領域50を介して覆う被覆部4
3と、前記キャップの内底面に沿う方向に前記空間領域
を前記キャップの内部に開口させるキャップ内連通口4
9と、を備え、前記大気連通口58はキャッピング時に
おける前記吐出口82の前記キャップ19への投影領域
をはずれた位置に配され、前記キャップ内連通口49は
キャッピング時における前記吐出口の前記キャップへの
投影領域から遠ざかる方向に向かって開口する構成とし
たので、省スペース及び低コストで、キャッピング状態
においてキャップ内部を保湿する保湿性に優れるととも
に、キャップ内部にインクが滴下した場合でも大気連通
経路の詰まりを防止することができ、信頼性の高い大気
連通手段を有するインクジェット記録装置及び該インク
ジェット記録装置に用いるキャッピング機構が提供され
る。
【0035】また、上記実施例によれば、さらに、前記
大気連通口は金属製パイプ部材から成る大気連通部材4
6で形成され、大気連通部材保持部53による前記金属
製パイプ部材の保持方法は圧入保持である構成としたの
で、さらに、安価で組み立て容易にして、部材間のシー
ル性に優れた蒸発抑制効果の高い大気連通手段を有する
キャッピング機構及びキャッピング機構を備えたインク
ジェット記録装置が提供される。また、さらに、前記被
覆部43の前記空間領域50は前記大気連通部材保持部
53と該大気連通部材保持部に覆い被さる前記被覆部の
天部44裏側との間に形成され、前記空間領域50を保
証するための突起部45が前記大気連通部材保持部53
の天部56及び前記被覆部43の天部44裏側の少なく
とも一方に設けられる構成としたので、さらに、大気連
通手段のインク詰まり確実に防止しつつ大気連通空間を
保証することができるキャッピング機構及びキャッピン
グ機構を備えたインクジェット記録装置が提供される。
【0036】また、上記実施例によれば、さらに、前記
キャップ内連通口49の周りに前記キャップ内の底面5
5より高い段差部47を設けることにより、該連通口に
該キャップ内の底面から遮断された領域を形成する構成
としたので、さらに、キャップ19の底面55にインク
が滴下した場合でも、インクが連通口49へ侵入するこ
とを効率よく阻止することができる大気連通手段を有す
るキャッピング機構及びキャッピング機構を備えたイン
クジェット記録装置が提供される。また、上記実施例に
よれば、さらに、前記キャップ内連通口49及び前記大
気連通部材保持部53に隣接するキャップ内底部48の
高さが前記大気連通部材保持部53の天部56よりも低
い構成としたので、さらに、インクが連通口49付近に
侵入しても、該インクを空間領域50に至る前に留め置
くことができる大気連通手段を有するキャッピング機構
及びキャッピング機構を備えたインクジェット記録装置
が提供される。
【0037】また、上記実施例によれば、さらに、前記
大気連通部材保持部53の天部56における前記大気連
通部材46の上端部58の周りに窪み部51が設けら
れ、該窪み部の底位置57は前記大気連通部材46の上
端位置よりも低い構成としたので、さらに、インクが空
間領域50に侵入しても、該インクを大気連通部材46
の直前にて留め置くことができる大気連通手段を有する
キャッピング機構及びキャッピング機構を備えたインク
ジェット記録装置が提供される。
【0038】なお、以上の実施例では、記録手段として
の記録ヘッド2を主走査方向に移動させながら記録する
シリアル型のインクジェット記録装置を例に挙げて説明
したが、本発明は、記録媒体の全幅または一部をカバー
する長さのラインタイプのインクジェットヘッドを用い
て副走査のみで記録するライン方式のインクジェット記
録装置の場合にも、同様に適用することができ、同様の
効果を達成し得るものである。また、本発明は、記録ヘ
ッドの数にも関わりなく自由に実施できるものであり、
1個の記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置の
他、異なる色のインクを使用する複数の記録ヘッドを用
いるカラー記録用のインクジェット記録装置、あるいは
同一色彩で異なる濃度のインクを使用する複数の記録ヘ
ッドを用いる階調記録用のインクジェット記録装置、さ
らには、これらを組み合わせたインクジェット記録装置
の場合にも、同様に適用することができ、同様の効果を
達成し得るものである。
【0039】さらに、本発明は、記録ヘッドとインクタ
ンクを一体化した交換可能なヘッドカートリッジを用い
る構成、記録ヘッドとインクタンクを別体にし、その間
をインク供給用のチューブ等で接続する構成など、記録
ヘッドとインクタンクの配置構成がどのような場合にも
同様に適用することができ、同様の効果が得られるもの
である。なお、本発明は、インクジェット記録装置の場
合、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用いる
インクジェット記録ヘッドを使用するものにも適用でき
るが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出す
る方式のインクジェット記録ヘッドを使用するインクジ
ェット記録装置において優れた効果をもたらすものであ
る。かかる方式によれば、記録(プリント)の高密度
化、高精細化が達成できるからである。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、請求項
1の発明によれば、インクを吐出する吐出口をキャッピ
ングするためのキャップを有するインクジェット記録装
置において、前記キャップは、該キャップの内底面に設
けられ前記キャップの内部を大気に連通させるための大
気連通口と、該大気連通口を空間領域を介して覆う被覆
部と、前記キャップの内底面に沿う方向に前記空間領域
を前記キャップの内部に開口させるキャップ内連通口
と、を備え、前記大気連通口はキャッピング時における
前記吐出口の前記キャップへの投影領域をはずれた位置
に配され、前記キャップ内連通口はキャッピング時にお
ける前記吐出口の前記キャップへの投影領域から遠ざか
る方向に向かって開口する構成としたので、省スペース
及び低コストで、キャッピング状態においてキャップ内
部を保湿する保湿性に優れるとともに、キャップ内部に
インクが滴下した場合でも大気連通経路の詰まりを防止
することができ、信頼性の高い大気連通手段を有するキ
ャッピング機構を備えたインクジェット記録装置が提供
される。
【0041】請求項2の発明によれば、さらに、前記大
気連通口は金属製パイプ部材から成る大気連通部材で形
成され、大気連通部材保持部による前記金属製パイプ部
材の保持方法は圧入保持である構成としたので、さら
に、安価で組み立て容易にして、部材間のシール性に優
れた蒸発抑制効果の高い大気連通手段を有するキャッピ
ング機構を備えたインクジェット記録装置が提供され
る。請求項3の発明によれば、さらに、前記被覆部の前
記空間領域は前記大気連通部材保持部と該大気連通部材
保持部に覆い被さる前記被覆部の天部裏側との間に形成
され、前記空間領域を保証するための突起部が前記大気
連通部材保持部の天部及び前記被覆部の天部裏側の少な
くとも一方に設けられる構成としたので、さらに、大気
連通手段のインク詰まり確実に防止しつつ大気連通空間
を保証することができるキャッピング機構を備えたイン
クジェット記録装置が提供される。
【0042】請求項4の発明によれば、さらに、前記キ
ャップ内連通口の周りに前記キャップ内の底面より高い
段差部を設けることにより、該連通口に該キャップ内の
底面から遮断された領域を形成する構成としたので、さ
らに、キャップの底面にインクが滴下した場合でも、イ
ンクが連通孔へ侵入することを効率よく阻止することが
できる大気連通手段を有するキャッピング機構を備えた
インクジェット記録装置が提供される。請求項5の発明
によれば、さらに、前記キャップ内連通口及び前記大気
連通部材保持部に隣接するキャップ内底部の高さが前記
大気連通部材保持部の天部よりも低い構成としたので、
さらに、インクが上記連通口付近に侵入しても、該イン
クを前記空間領域に至る前に留め置くことができる大気
連通手段を有するキャッピング機構を備えたインクジェ
ット記録装置が提供される。
【0043】請求項6の発明によれば、さらに、前記大
気連通部材保持部の天部における前記大気連通部材の上
端部の周りに窪み部が設けられ、該窪み部の底位置は前
記大気連通部材の上端位置よりも低い構成としたので、
さらに、インクが連通空間部に侵入しても、該インクを
大気連通部材の直前にて留め置くことができる大気連通
手段を有するキャッピング機構を備えたインクジェット
記録装置が提供される。
【0044】別の本発明(請求項9)によれば、インク
を吐出する吐出口をキャッピングするためのキャップを
有するインクジェット記録装置に用いるキャッピング機
構において、前記キャップは、該キャップの内底面に設
けられ前記キャップの内部を大気に連通させるための大
気連通口と、該大気連通口を空間領域を介して覆う被覆
部と、前記キャップの内底面に沿う方向に前記空間領域
を前記キャップの内部に開口させるキャップ内連通口
と、を備え、前記大気連通口はキャッピング時における
前記吐出口の前記キャップへの投影領域をはずれた位置
に配され、前記キャップ内連通口はキャッピング時にお
ける前記吐出口の前記キャップへの投影領域から遠ざか
る方向に向かって開口する構成としたので、省スペース
及び低コストで、キャッピング状態においてキャップ内
部を保湿する保湿性に優れるとともに、キャップ内部に
インクが滴下した場合でも大気連通経路の詰まりを防止
することができ、信頼性の高い大気連通手段を有するイ
ンクジェット記録装置のキャッピング機構が提供され
る。
【0045】請求項10の発明によれば、請求項9の構
成に加えて、前記大気連通口は金属製パイプ部材から成
る大気連通部材で形成され、大気連通部材保持部による
前記金属製パイプ部材の保持方法は圧入保持である構成
としたので、さらに、安価で組み立て容易にして、部材
間のシール性に優れた蒸発抑制効果の高い大気連通手段
を有するインクジェット記録装置のキャッピング機構が
提供される。請求項11の発明によれば、さらに、前記
被覆部の前記空間領域は前記大気連通部材保持部と該大
気連通部材保持部に覆い被さる前記被覆部の天部裏側と
の間に形成され、前記空間領域を保証するための突起部
が前記大気連通部材保持部の天部及び前記被覆部の天部
裏側の少なくとも一方に設けられる構成としたので、さ
らに、一層効率よく、大気連通手段のインク詰まり確実
に防止しつつ大気連通空間を保証することができるイン
クジェット記録装置のキャッピング機構が提供される。
【0046】請求項12の発明によれば、さらに、前記
キャップ内連通口の周りに前記キャップ内の底面より高
い段差部を設けることにより、該連通口に該キャップ内
の底面から遮断された領域を形成する構成としたので、
さらに、キャップの底面にインクが滴下した場合でも、
インクが上記連通口へ侵入することを一層効率よく阻止
することができる大気連通手段を有するインクジェット
記録装置のキャッピング機構が提供される。請求項13
の発明によれば、さらに、前記キャップ内連通口及び前
記大気連通部材保持部に隣接するキャップ内底部の高さ
が前記大気連通部材保持部の天部よりも低い構成とした
ので、さらに、インクが上記連通口付近に侵入しても、
該インクを前記空間領域に至る前に留め置くことができ
る大気連通手段を有するインクジェット記録装置のキャ
ッピング機構が提供される。
【0047】請求項14の発明によれば、さらに、前記
大気連通部材保持部の天部における前記大気連通部材の
上端部の周りに窪み部が設けられ、該窪み部の底位置は
前記大気連通部材の上端位置よりも低い構成としたの
で、さらに、インクが前記空間領域に侵入しても、該イ
ンクを大気連通部材の直前にて留め置くことができる大
気連通手段を有するインクジェット記録装置のキャッピ
ング機構が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置の一
実施例を示す斜視図である。
【図2】本発明を適用したキャッピング機構を有する図
1中の回復系ユニットを示す斜視図である。
【図3】図2の回復系ユニットのキャッピング機構にお
けるキャップ昇降手段のキャップ下降時の状態を示す斜
視図である。
【図4】図2の回復系ユニットのキャッピング機構にお
けるキャップ昇降手段のキャップ上昇時の状態を示す斜
視図である。
【図5】本発明を適用したインクジェット記録装置に用
いられるキャッピング機構のキャップ部の構成を示す斜
視図である。
【図6】本発明を適用したインクジェット記録装置に用
いられるキャッピング機構のキャップホルダの構成を示
す斜視図である。
【図7】本発明を適用したインクジェット記録装置に用
いられるキャッピング機構のキャップ部における大気連
通手段の構成を示す拡大平面図である。
【図8】本発明を適用したインクジェット記録装置に用
いられるキャッピング機構の大気連通手段を図7中の線
8−8に沿って断面して示す縦断面図である。
【図9】図1中の記録手段のインク吐出部の構造を模式
的に示す部分斜視図である。
【符号の説明】
1 回復系ユニット 2 記録手段(記録ヘッド) 3 インクタンク 4 インクタンク 5 キャリア 6 シャーシ 7 搬送ローラ 8 ピンチローラ 9 給紙トレー 10 給紙ローラ 11 キャリアモータ 12 キャリアベルト 13 キャリアシャフト 14 LF(ラインフィード)モータ 15 LF(ラインフィード)ギア列 16 排紙ギア列 17 排紙ローラ 18 APモータ 19 キャップ 20 メインカム 21 キャップカム 22 キャップレバー 23 キャップカムフォロワー部 24 回動軸 25 キャップレバー腕部 26 キャップベース 27 キャップバネ 28 メインカムギア 29 回復系ベース体 30 吸引キャップ部 31 保護キャップ部 32 インク吸収体 33 キャップ係止部 34 キャップ係止部 35 キャップ係止部 36 キャップ係止部 37 ポンプ孔 38 吸引孔 39 通気孔 40 黒記録吐出口(列) 41 吐出口面 42 カラー記録吐出口(列) 43 被覆部 44 被覆部の天部 45 突起部 46 大気連通部材(連通パイプ) 47 段差部 48 キャップ内底部(連通孔底部) 49 キャップ内連通口(連通孔) 50 空間領域(連通空間部) 51 窪み部 52 大気連通連結部 53 大気連通部材保持部(パイプ保持部) 54 保持孔 55 キャップの底面 56 大気連通部材保持部(パイプ保持部)の天部 57 窪み部の底 58 大気連通口(大気連通部材の上端) 82 吐出口 83 共通液室 84 液路 85 電気熱変換体

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出する吐出口をキャッピング
    するためのキャップを有するインクジェット記録装置に
    おいて、 前記キャップは、該キャップの内底面に設けられ前記キ
    ャップの内部を大気に連通させるための大気連通口と、
    該大気連通口を空間領域を介して覆う被覆部と、前記キ
    ャップの内底面に沿う方向に前記空間領域を前記キャッ
    プの内部に開口させるキャップ内連通口と、を備え、 前記大気連通口はキャッピング時における前記吐出口の
    前記キャップへの投影領域をはずれた位置に配され、前
    記キャップ内連通口はキャッピング時における前記吐出
    口の前記キャップへの投影領域から遠ざかる方向に向か
    って開口することを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  2. 【請求項2】 前記大気連通口は金属製パイプ部材から
    成る大気連通部材で形成され、大気連通部材保持部によ
    る前記金属製パイプ部材の保持方法は圧入保持であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装
    置。
  3. 【請求項3】 前記被覆部の前記空間領域は前記大気連
    通部材保持部と該大気連通部材保持部に覆い被さる前記
    被覆部の天部裏側との間に形成され、前記空間領域を保
    証するための突起部が前記大気連通部材保持部の天部及
    び前記被覆部の天部裏側の少なくとも一方に設けられる
    ことを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録
    装置。
  4. 【請求項4】 前記キャップ内連通口の周りに前記キャ
    ップ内の底面より高い段差部を設けることにより、該連
    通口に該キャップ内の底面から遮断された領域を形成す
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のイ
    ンクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記キャップ内連通口及び前記大気連通
    部材保持部に隣接するキャップ内底部の高さが前記大気
    連通部材保持部の天部よりも低いことを特徴とする請求
    項2〜4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記大気連通部材保持部の天部における
    前記大気連通部材の上端部の周りに窪み部が設けられ、
    該窪み部の底位置は前記大気連通部材の上端位置よりも
    低いことを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の
    インクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録手段はインクを吐出するために
    利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を備え
    ていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載
    のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記インクジェット記録手段は前記電気
    熱変換体が発生する熱エネルギーによりインクに生じる
    膜沸騰を利用して吐出口よりインクを吐出させることを
    特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 インクを吐出する吐出口をキャッピング
    するためのキャップを有するインクジェット記録装置に
    用いるキャッピング機構において、 前記キャップは、該キャップの内底面に設けられ前記キ
    ャップの内部を大気に連通させるための大気連通口と、
    該大気連通口を空間領域を介して覆う被覆部と、前記キ
    ャップの内底面に沿う方向に前記空間領域を前記キャッ
    プの内部に開口させるキャップ内連通口と、を備え、 前記大気連通口はキャッピング時における前記吐出口の
    前記キャップへの投影領域をはずれた位置に配され、前
    記キャップ内連通口はキャッピング時における前記吐出
    口の前記キャップへの投影領域から遠ざかる方向に向か
    って開口することを特徴とするインクジェット記録装置
    に用いるキャッピング機構。
  10. 【請求項10】 前記大気連通口は金属製パイプ部材か
    ら成る大気連通部材で形成され、大気連通部材保持部に
    よる前記金属製パイプ部材の保持方法は圧入保持である
    ことを特徴とする請求項9に記載のキャッピング機構。
  11. 【請求項11】 前記被覆部の前記空間領域は前記大気
    連通部材保持部と該大気連通部材保持部に覆い被さる前
    記被覆部の天部裏側との間に形成され、前記空間領域を
    保証するための突起部が前記大気連通部材保持部の天部
    及び前記被覆部の天部裏側の少なくとも一方に設けられ
    ることを特徴とする請求項10に記載のキャッピング機
    構。
  12. 【請求項12】 前記キャップ内連通口の周りに前記キ
    ャップ内の底面より高い段差部を設けることにより、該
    連通口に該キャップ内の底面から遮断された領域を形成
    することを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載
    のキャッピング機構。
  13. 【請求項13】 前記キャップ内連通口及び前記大気連
    通部材保持部に隣接するキャップ内底部の高さが前記大
    気連通部材保持部の天部よりも低いことを特徴とする請
    求項10〜12のいずれかに記載のキャッピング機構。
  14. 【請求項14】 前記大気連通部材保持部の天部におけ
    る前記大気連通部材の上端部の周りに窪み部が設けら
    れ、該窪み部の底位置は前記大気連通部材の上端位置よ
    りも低いことを特徴とする請求項10〜13のいずれか
    に記載のキャッピング機構。
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