JP3481598B2 - 作業車の操作部構造 - Google Patents

作業車の操作部構造

Info

Publication number
JP3481598B2
JP3481598B2 JP2001040854A JP2001040854A JP3481598B2 JP 3481598 B2 JP3481598 B2 JP 3481598B2 JP 2001040854 A JP2001040854 A JP 2001040854A JP 2001040854 A JP2001040854 A JP 2001040854A JP 3481598 B2 JP3481598 B2 JP 3481598B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shift
arm
traveling
speed change
acceleration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001040854A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001270459A (ja
Inventor
俊紀 桐畑
晃一 川崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yanma Agricultural Equipment Co Ltd
Original Assignee
Yanma Agricultural Equipment Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yanma Agricultural Equipment Co Ltd filed Critical Yanma Agricultural Equipment Co Ltd
Priority to JP2001040854A priority Critical patent/JP3481598B2/ja
Publication of JP2001270459A publication Critical patent/JP2001270459A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3481598B2 publication Critical patent/JP3481598B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Guiding Agricultural Machines (AREA)
  • Non-Deflectable Wheels, Steering Of Trailers, Or Other Steering (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、左右独立の走行駆動機
構を備えた作業車、例えば、コンバイン、トラクタ等の
農業機械、運搬車、建設機械の操作部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、左右独立の走行駆動機構を備えた
作業車として、例えば、コンバインがあり、同コンバイ
ンでは左右走行部をそれぞれ静油圧駆動機構(以下「H
ST」と称する)により走行駆動可能とし、各HSTの
トラニオンレバーに、左右独立して設けた2本の操作レ
バーを連動連結して、同操作レバーにより操向操作が行
えるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記したコ
ンバインのように、左右のHSTを、独立した左右の操
作レバーにて操作する場合は、機体の走行速度を調整す
る変速操作と、機体の操向を行う旋回操作を同一レバー
にて操作しなければならないために、その操作性が悪
く、運転操作を円滑に行うことができないという問題が
あった。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、旋
回操作具の旋回操作に連動する一対の旋回連動機構と、
変速操作具の変速操作に連動してそれぞれ揺動する一対
の変速用揺動体と、各変速用揺動体に連動連結すると共
に、各旋回連動機構の作動と各変速用揺動体の揺動作動
に増減速作動を連動させた一対のHST増減速機構とを
具備することを特徴とする作業車の操作部構造を提供せ
んとするものである。
【0005】また、本発明では、各変速用揺動体は、各
旋回連動機構の先端部の回動軌跡に沿わせて円弧状に伸
延させ、各変速用揺動体に一対のHST増減速機構の先
端部にそれぞれ取付けた回転子を各変速用揺動体の伸延
方向に沿わせて摺動自在に嵌合させて、変速操作具が中
立状態では、旋回操作具の旋回操作に連動して各旋回連
動機構が作動した場合にも、各HST増減速機構は増減
速作動しないようにしたことにも特徴を有する。
【0006】
【作用】機体を前進走行させる際に、変速操作具を前進
側に変速操作すると、一対の変速用揺動体が揺動して、
各変速用揺動体に連動連結したHST増減速機構がそれ
ぞれ増速作動して、走行装置の左右側走行部を前進作動
させることができる。
【0007】そして、かかる前進走行状態において、旋
回操作具を、例えば、右旋回操作すると、それに連動し
て一方の変速アームが回動し、同変速アームの回動作動
に連動してHST増減速機構が中立側に作動し、右側の
走行部を減速あるいは停止作動させるために、機体を右
旋回させることができる。
【0008】さらに、かかる右旋回状態において、旋回
操作具をさらに右旋回方向に旋回操作すると、それに連
動して一方の変速アームがさらに回動し、同変速アーム
に連動連結しているHST増減速機構を後進側に作動し
て、右側の走行部を後進作動させるために、機体を右側
に急旋回(スピンターン)させることができる。
【0009】また、左旋回、左急旋回についても、旋回
操作具を上記とは反対側に旋回操作することにより行な
うことができる。
【0010】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面を参照しなが
ら説明する。
【0011】図1に示すAは、本発明に係る操作部であ
り、同操作部Aにより、作業車としてのコンバイン等の
左右走行部を走行駆動するHST(図示せず)に設けた
油圧モータ制御用の左斜板54と右斜板84とを姿勢変更操
作して、機体を前・後進、左・右旋回、さらには、左・
右急旋回させることができるようにしている。
【0012】操作部Aは、図1及び図2に示すように、
操作台10を矩形箱型に形成し、同操作台10の前後壁10a,
10b の下部間にアーム支軸11を軸線を前後方向に向けて
横架し、同アーム支軸11には前側より後側へ向けて順
次、旋回操作具としての旋回操作レバー12の下端と、旋
回連動機構としての左右一対の変速アーム13,14 の下端
とを、それぞれボス部12a,13a,14a を介して左右揺動自
在に同軸的に枢支し、旋回操作レバー12の下部より直後
方へ向けて突設した回動作用突片15の先端部を左右変速
アーム13,14 の中途部間に配置している。
【0013】このようにして、旋回操作レバー12の旋回
操作、すなわち、左右幅方向への回動操作時に、回動側
に位置する変速アーム13,14 の中途部に回動作用突片15
の先端部が当接して、同変速アーム13,14 を同一回動方
向に回動させることができるようにしている。
【0014】そして、回動作用突片15は、図1及び図3
に示すように、一定の左右幅を保持させる一方、左右変
速アーム13,14 の中途部間には引張スプリング16を介設
して、両変速アーム13,14 を引張スプリング16により引
張して、回動作用突片15の左右側端面に両変速アーム1
3,14 の中途部を当接させることにより、両変速アーム1
3,14 を中立位置に保持させることができるようにして
いる。13b,14b は、それぞれスプリング係止ピンであ
る。
【0015】また、操作台10の後壁10b の下部より、図
1〜図3に示すように、中立保持用突片21を前方へ向け
て伸延させて、同中立保持用突片21を左右変速アーム1
3,14の下部間に挿入して配置し、同中立保持用突片21の
左右側端面に、引張スプリング16により引張された各変
速アーム13,14 の下部を当接させることにより、各変速
アーム13,14 を個別に中立位置に保持させることができ
るようにしている。
【0016】左右変速アーム13,14 の上端には、それぞ
れ変速用揺動体17,18 の中途部を枢支ピン41,71 を介し
て枢支し、各変速用揺動体17,18 の外側端部に、操作台
10の右側壁10d にレバー支持軸22を介して取付けた変速
操作具としての主変速レバー35を連結ワイヤ19,20 を介
して連結して、同主変速レバー35の変速操作に連動して
各変速用揺動体17,18 の左右側端側を上下揺動可能と
し、しかも、各変速用揺動体17,18 は、HST増減機構
M1,M2 に連動連結すると共に、各変速アーム13,14 の左
右回動作動と各変速用揺動体17,18 の上下揺動作動にH
ST増減速機構M1,M2 の増減速作動を連動させている。
19a,20a は、それぞれワイヤ受け、23は主変速レバーガ
イド体である。
【0017】左右変速用揺動体17,18 は、図2及び図3
に示すように、アーム支軸11を中心とする前記枢支ピン
41,71 の回動軌跡に沿わせて左右幅方向に円弧状に伸延
させると共に、後面が開口した断面コ字状に形成してお
り、左右変速アーム13,14 の上端に左右ボス部40,70 を
取付け、各ボス部40,70 に軸線を前後方向に向けた枢支
ピン41,71 を回転自在に取付け、枢支ピン41,71 の後端
に左右変速用揺動体17,18 の前壁中途部を固設してい
る。
【0018】HST増減速機構M1,M2 は、図1及び図2
に示すように、操作部Aの後壁10bの左右側部に左右ボ
ス部50,80 を取付け、各ボス部50,80 に軸線を前後方向
に向けたアーム枢支ピン51,81 を回転自在に取付け、各
アーム枢支ピン51,81 の前端に、後壁10b の内方におい
て、左右幅方向に伸延する左右回転子支持アーム48,78
の基端を取付けると共に、各アーム48,78 の先端に左右
回転子47,77 をそれぞれ支軸49,79 を介して取付け、各
回転子47,77 を前記変速用揺動体17,18 に回転自在かつ
各変速用揺動体17,18 に沿って左右幅方向に摺動自在に
嵌合する一方、各アーム枢支ピン51,81 の後端に、後壁
10b の外方において、左右幅方向に伸延する左右斜板作
動用アーム52,82 の基端を固定し、各斜板作動用アーム
52,82 の先端に油圧モータを制御する左右斜板54,84 を
左右連結ワイヤ55,85 を介して連動連結して構成してい
る。55a,85a はそれぞれワイヤ受け、58,88 はワイヤ連
結ボルトである。
【0019】本発明の実施例は、上記のように構成して
いるものであり、以下に図3〜図7を参照しながら操作
作動形態について説明する。
【0020】すなわち、主変速レバー35を中立状態にす
ると共に、旋回操作レバー12を中立状態にしている場合
には、図3及び図4に示すように、左右変速用揺動体1
7,18、左右回転子支持アーム48,78 、及び左右斜板作動
用アーム52,82 はそれぞれ中立姿勢を採っている。
【0021】かかる状態より、主変速レバー35を前進側
変速位置に変速操作すると、左右変速用揺動体17,18 を
枢支ピン41,71 を中心に回動させ、さらに、左右回転子
47,77 を介して左右回転子支持アーム48 ,78 →アーム
枢支ピン51,81 →左右斜板作動用アーム52,82 を、図5
に示す傾斜姿勢にする。
【0022】この場合、油圧モータを制御する左右斜板
54,84 が同一傾斜角度となって、左右側の走行部(図示
せず)は同一速度にて前進走行作動して、機体は直進す
る。
【0023】次に、上記直進状態から、例えば、旋回操
作レバー12を右側方へ回動操作すると、同旋回操作レバ
ー12に突設した回動作用突片15を介して右側の変速アー
ム14が右側方へ回動され、同変速アームの上端に取付け
た変速用揺動体18を右側方へ移動させる。
【0024】従って、右側変速アーム14に取付けた右側
変速用揺動体18は、前記傾斜姿勢のまま右側方へ円弧軌
跡を描いて移動して、同右側変速用揺動体18の右側端部
位置に嵌合していた右回転子77は、図6に示すように、
右変速用揺動体18の略中央部位置に嵌合した状態となっ
て、右回転子支持アーム78と右斜板作動用アーム82を中
立姿勢に近づけて、右斜板84を中立状態に近づける。
【0025】この場合、右側の走行部は減速あるいは停
止状態となる一方、左側の走行部は前進走行作動するた
めに、機体はゆるやかに右旋回する。
【0026】次に、上記右旋回状態で、旋回操作レバー
12をさらに右旋回方向に回動操作すると、右側変速用揺
動体18は、前記傾斜姿勢のままさらに右側方へ円弧軌跡
を描いて移動して、同右側変速用揺動体18の略中央部位
置に嵌合していた右回転子77は、図7に示すように、右
側変速用揺動体18の左側部位置に嵌合した状態となっ
て、右回転子支持アーム78と右斜板作動用アーム82を左
高右低の傾斜姿勢にして、右斜板84を後進側に傾斜させ
る。
【0027】この場合、右側の走行部は後進走行作動す
る一方、左側の走行部は前進走行作動するために、機体
は右側に急旋回(スピンターン)する。
【0028】また、左旋回、左急旋回についても、旋回
操作レバー12を上記とは反対側である左側方へ回動操作
することにより行なうことができるものであり、旋回操
作レバー12の操作位置に関係なく、主変速レバー35を中
立位置に操作すれば機体は停止し、また、主変速レバー
35を後進位置に操作すれば、機体は後進、さらには、後
進左・右旋回、後進左・右急旋回させることができて、
各種の作業を能率的に行なうことができる。
【0029】図8は、第二実施例としての操作部Aを示
しており、同操作部Aは、操作台10を左右幅方向に長手
状の矩形箱型に形成し、同操作台10の天井壁10e の中央
部にハンドルコラム111 を立設し、同ハンドルコラム11
1 に取付けたハンドル支軸112 の上端に旋回操作具とし
てのハンドル118 を取付ける一方、操作台10内に横架し
た主変速軸134 の右側端突出部134aに、変速操作具とし
ての主変速ペダル135を変速機構36を介して連動連結し
ている。10g は脚部、10h はワイヤステー、113 はギヤ
ケース、114 はギヤケース取付ブラケット、115 は取付
ボルト、116 は床部、117 は操作台支持フレームであ
る。
【0030】そして、図9及び図10に示すように、操
作台10の天井壁10e と床部10f の中央部間に上下方向に
軸線を向けたハンドル支軸112 の基部112aを回動自在に
取付け、同基部112aの中央部にピニオンギヤ123 を取付
けている。
【0031】また、図9及び図10に示すように、操作
台10の左右側壁10c,10d の前部間には、左右幅方向に軸
線を向けたスライド軸128 と主変速軸134 とを前後方向
に一定の間隔を開けて横架しており、主変速軸134 は、
断面形状を略三角形に形成して、回動自在に取付けてい
る。119 は軸受体である。
【0032】スライド軸128 の中途部には、図9及び図
10に示すように、スライド作用体125 を左右幅方向に
摺動自在に取付けており、同スライド作用体125 は、ス
ライド軸128 にスライド自在に取付けた基部125aと、同
基部125aに一体的に取付けて、主変速軸134 の直下方に
配置した作用体本体125bとから形成し、同作用体本体12
5bの下端部には、左右幅方向に伸延するラック124 を取
付け、同ラック124 を前記ピニオンギヤ123 に噛合させ
ている。120 はラックガイド体である。
【0033】このようにして、ハンドル118 を左方向又
は右方向に回動操作すると、ハンドル支軸112 の基部11
2aに取付けたピニオンギヤ123 の回動動作に連動して、
スライド作用体125 がラック124 を介して右側方又は左
側方へスライド移動するようにしている。
【0034】スライド軸128 と主変速軸134 の左右側部
には、図9及び図10に示すように、左右一対の左右ス
ライド体127,130 をそれぞれ左右幅方向にスライド自在
に取付けており、同左右スライド体127,130 の各外側位
置には中立用戻しバネ131,132 を取付けて、各中立用戻
しバネ131,132 により各スライド体127,130 を中立状
態に付勢する一方、操作台10の天井壁10e の中央部に門
型の中立位置ストッパー133 を取付けて、同中立位置ス
トッパー133 により各スライド体127,130 を中立位置に
停止可能としている。
【0035】しかも、左右一対のスライド体127,130 に
は、図8〜図10に示すように、それぞれHST増減速
機構M1,M2 を連動連結して、各スライド体127,130 のス
ライド作動及び回動作動に、HST増減速機構M1,M2 の
増減作動を連動させており、HST増減速機構M1は、図
8〜図10に示すように、左ガイド体142 と左回転子14
7 と左回転子支持アーム148 と左斜板作動用アーム152
と左連結ワイヤ155 とを具備している。
【0036】左スライド体127 は、図9及び図10に示
すように、外周面右側端部に左アーム支持部137 を回転
自在に遊嵌し、同左アーム支持部137 の前側外周面部よ
りスライド軸128 に向けて左廻止め体138 を伸延させ、
同左廻止め体138 をスライド軸128 の外周面に左右幅方
向にスライド自在に遊嵌する一方、左アーム支持部137
の後側外周面部より後下方へ向けて左ガイド体支持アー
ム139 を伸延させ、同アーム139 の先端に左ボス部140
を取付け、同ボス部140 中に前後方向に略水平に軸線を
向けた枢支ピン141 を回転自在に取付け、同枢支ピン14
1 の後端に左右幅方向に伸延し、かつ、後面が開口した
断面コ字状の左ガイド体142 の前壁中央部を固設してい
る。
【0037】そして、図9及び図10に示すように、左
スライド体127 の外周面左側端部より後方へ向けて左揺
動アーム143 を伸延させ、同左揺動アーム143 の先端に
伸縮調節自在の左リンク144 の上端を連結ボルト145 を
介して連結し、同左リンク144 の下端に前記左ガイド体
142 の前壁外側端部を連結ボルト146 を介して連結して
いる。
【0038】このようにして、左ガイド体142 は、スラ
イド作用体125 のスライド動作に連動してスライド作動
する左スライド体127 と一体的にスライド軸128 及び主
変速軸134 に沿って左右幅方向にスライド移動すると共
に、後述する主変速ペダル135 による主変速軸134 の回
動動作に連動して回動する左スライド体と一体的に枢支
ピン141 を中心に上下揺動するようにしている。図10
中、Wは、主変速軸134 の回動作動範囲であり、同回動
作動範囲W内で左ガイド体142 の一側端部を上下方向に
揺動作動させるものである。
【0039】また、図9及び図10に示すように、左ガ
イド体42には、左回転子147 を回転自在かつ左ガイド体
142 に沿って左右幅方向に摺動自在に嵌合しており、左
回転子147 は、左右幅方向に伸延する左回転子支持アー
ム148 の外側端部に支軸149を介して取付け、同支持ア
ーム148 の内側端部を操作台10の後壁10g にボス部150
を介して軸線を前後方向に向けたアーム支軸151 により
上下揺動自在に枢支し、操作台10の外部において、アー
ム支軸151 の端部に左右幅方向に伸延する左斜板作動用
アーム152 の左側端部を固定ボルト153 により固定し、
同左斜板作動用アーム152 の右側端部に油圧モータを制
御する右斜板184 を左連結ワイヤ155 を介して連動連結
している。158 はワイヤ連結ボルトである。
【0040】このようにして、一定角度の傾斜姿勢で左
右スライド移動する左ガイド体142に連動して左回転子
支持アーム148 が左回転子147 を介して上下揺動動作
し、同支持アーム148 と一体的に左斜板作動用アーム15
2 が同支持アーム148 とは上下反対方向に上下揺動動作
して、右斜板184 を左連結ワイヤ155 を介して動作させ
て、油圧モータを制御することができるようにしてい
る。
【0041】また、以上は、左スライド体127 と右斜板
184 との間に介設したHST増減速機構M1について説明
してきたが、右スライド体130 と左斜板154 との間に介
設するHST増減速機構M2も、左右対称位置にて同様に
構成しているものであり、168 は右廻止め体、169 は右
ガイド体支持アーム、170 は右ボス部、171 は枢支ピ
ン、172 は右ガイド体、173 は右揺動アーム、17 4 は
右リンク、175,176 は連結ボルト、177 は右回転子、17
8 は右回転子支持アーム、179 は支軸、180 はボス部、
181 はアーム支軸、182 は右斜板作動用アーム、183 は
固定ボルト、185は右連結ワイヤ、188 はワイヤ連結ボ
ルトである。
【0042】次に、前記した変速機構36について説明す
ると、図8、図9及び図11に示すように、操作台10の
右側壁より外方へ突出させた主変速軸134 の右側端部
に、逆三角形状の変速用揺動板36a の下部を取付け、同
変速用揺動板36a の上側前後部位置にそれぞれ前後側係
止用突片36b,36c を外側方へ向けて突設し、また、主変
速軸134 の右側端には、前後進切替アーム36d の下端部
をボス部36e を介して枢支して、同アーム36d は、前方
へ回動させて前側係止用突片36b に前側上端部を当接さ
せた前進切替位置と、後方へ回動させて後側係止用突片
36c に後側上端部を当接させた後進切替位置とに姿勢変
更可能とし、同アーム36d の上端部と主変速ペダル135
の先端側部とを連動ロッド36f を介して連動連結してい
る。36j,36k は連結ピンである。36m は、変速用揺動板
36a を中立に保持する中立保持用バネ、36p,36q はそれ
ぞれバネ係止ピンである。
【0043】ここで、主変速ペダル135 は、図9及び図
11に示すように、床部116 に基端側部を枢軸135aによ
り枢支して、先端側部を上下揺動自在としている。
【0044】そして、前後進切替アーム36d の中途部に
設けた上側スプリング係止ピン36sには、図9及び図1
1に示すように、前後進切替レバー36g の下部を連結ワ
イヤ36h を介して連動連結しており、同前後進切替レバ
ー36g の前後回動操作に連動して、前後進切替アーム36
d を前記した前進切替位置と後進切替位置とに姿勢変更
可能としている。36r は前後進切替レバー支軸である。
【0045】また、前後進切替アーム36d の中途部に設
けた上側スプリング係止ピン36s と、変速用揺動板36a
の下端部に設けた下側スプリング係止ピン36t との間に
は、図11に示すように引張スプリング36n を介設し
て、同引張スプリング36n により前後進切替アーム36d
を前進切替位置又は後進切替位置に支点越えして引張保
持させることができるようにしている。
【0046】このようにして、前後進切替レバー36g を
中立状態にすると、前後進切替アーム36d は、主変速軸
134 より直上方へ起立した中立姿勢を採り、また、変速
用揺動板36a も、中立保持用バネ36m により中立姿勢に
保持されるようにしている。
【0047】そして、前後進切替レバー36g を前方へ回
動させると、前後進切替アーム36dが連結ワイヤ36h を
介して前進切替位置に姿勢変更し、同状態にて主変速ペ
ダル135 を踏込むと、連動ロッド36f を介して前後進切
替アーム36d が前方へ回動すると共に、同アーム36d が
前側係止用突片36b を介して変速用揺動板36a を前方へ
回動させ、同変速用揺動板36a に連動連設した主変速軸
134 を前進側に回動させることができるようにしてい
る。
【0048】また、前後進切替レバー36g を後方へ回動
させると、前後進切替アーム36d が連結ワイヤ36h を介
して後進切替位置に姿勢変更し、同状態にて主変速ペダ
ル135 を踏込むと、連動ロッド36f を介して前後進切替
アーム36d が後方へ回動すると共に、同アーム36d が後
側係止用突片36c を介して変速用揺動板36a を後方へ回
動させ、同変速用揺動板36a に連動連設した主変速軸13
4 を後進側に回動させることができるようにしている。
【0049】第二実施例は、上記のように構成している
ものであり、以下に図9及び図12を参照しながら操作
作動形態について説明する。
【0050】すなわち、前後進切替レバー36g を中立状
態にすると共に、ハンドル118 を中立状態にしている場
合には、図12(イ)に示すように、左右ガイド体142,
172、左右回転子支持アーム148,178 、及び左右斜板作
動用アーム152,182 は略水平姿勢を採っている。
【0051】かかる状態より、前後進切替レバー36g を
前進側変速位置である前方へ回動させると共に、主変速
ペダル135 を踏込むと、主変速軸134 が回動して、左右
スライド体127,130 →左右揺動アーム143,173 →左右リ
ンク144,174 →左右ガイド体142,172 を枢支ピン141,17
1 を中心に回動させ、さらに、左右回転子147,177 を介
して左右回転子支持アーム148,178 →アーム支軸151,18
1 →左右斜板作動用アーム152,182 を、図12(ロ)に
示す傾斜姿勢にする。
【0052】この場合は、油圧モータを制御する左右斜
板154,184 が同一傾斜角度となって、左右側の走行部
(図示せず)は同一速度にて前進走行作動して、機体は
直進する。
【0053】次に、上記直進状態から、例えば、ハンド
ル118 を右旋回操作すると、ピニオンギヤ123 が回動し
て、同ピニオンギヤ123 に噛合したラック124 が右方向
に移動し、同ラック124 に取付けたスライド作用体125
が右スライド体130 を右側方へ押してスライド摺動させ
る。
【0054】従って、右スライド体130 に取付けた右ガ
イド体172 は、前記傾斜姿勢のまま左側方へスライド移
動して、同右ガイド体172 の左側端部位置に嵌合してい
た右回転子177 は、図12(ハ)に示すように、右スラ
イド体130 の略中央部位置に嵌合した状態となって、右
回転子支持アーム178 と右斜板作動用アーム182 を水平
姿勢に近づけて、右斜板184 を中立状態に近づける。
【0055】この場合、右側の走行部は減速あるいは停
止状態となる一方、左側の走行部は前進走行作動するた
めに、機体はゆるやかに右旋回する。
【0056】次に、上記右旋回状態で、ハンドル118 を
さらに右旋回方向に回動操作すると、右ガイド体172
は、前記傾斜姿勢のままさらに右側方へスライド移動し
て、同右ガイド体172 の略中央部位置に嵌合していた右
回転子17 7 は、図12(ニ)に示すように、右スライ
ド体130 の左側部位置に嵌合した状態となって、右回転
子支持アーム178 と右斜板作動用アーム182 を左低右高
の傾斜姿勢にして、右斜板184 を後進側に傾斜させる。
【0057】この場合、右側の走行部は後進走行作動す
る一方、左側の走行部は前進走行作動するために、機体
は右側に急旋回(スピンターン)する。
【0058】また、左旋回、左急旋回についても、ハン
ドル118 を上記とは反対側に旋回操作することにより行
なうことができるものであり、ハンドル118 の操作位置
に関係なく、前後進切替レバー36g を中立位置に操作す
れば機体は停止し、また、前後進切替レバー36g を後進
位置に操作すれば、機体は後進、さらには、後進左・右
旋回、後進左・右急旋回させることができて、各種の作
業を能率的に行なうことができる。
【0059】しかも、ハンドル118 を把持したまま、主
変速ペダル35a の踏込み操作により前後進操作が行なえ
るために、操作性と安全性とを同時に向上させることが
できる。
【0060】なお、本実施例では、スライド体127,130
を左右幅方向に配置したものについて説明してきたが、
かかるスライド体127,130 の配置はこれに限らず、上下
方向あるいは斜方向でもよい。
【0061】また、図13は、他の実施例としての左右
斜板作動用アーム152,182 の取付け構造を示しており、
左右斜板作動用アーム152,182 の基端部に、各アーム15
2,182 の伸延方向に沿って伸延するアーム長さ調節用長
孔152a,182a を形成しており、各アーム152,182 は、ア
ーム支軸151,181 の端部に各長孔152a,182a を介して固
定ボルト153,183 によりアーム長さを伸延調節自在に取
付けている。
【0062】このようにして、左右斜板作動用アーム15
2,182 の各アーム回動量を微調節することにより、左
右連結ワイヤ155,185 を介して連動連結している油圧モ
ータの出力(モータ回転数)の特性を自由に変更するこ
とができるようにしている。特に、左右の油圧モータの
出力のバラツキをなくすことにより、機体の直進性を良
好に確保することができるようにしている。
【0063】また、左右連結ワイヤ155,185 は、図13
に示すように、それぞれ左右インナワイヤ155a,185a と
左右アウタワイヤ155b,185b とから形成して、各インナ
ワイヤ155a,185a の一短を左右斜板作動用アーム152,18
2 の先端に連結すると共に、各インナワイヤ155a,185a
を揺動自在に被覆しているアウタワイヤ155b,185b の一
側端部をワイヤステー10h にスライド受体95を介して固
定している。
【0064】そして、スライド受体95は、図13に示す
ように、矩形板状のスライド部95aと、同スライド部95a
の下端に水平張出し状に形成したワイヤ受部95b とか
ら形成しており、スライド部95a には、上下左右側の四
個所にそれぞれ上下方向に縦長のスライド用長孔96,96,
96,96 を形成して、各スライド用長孔96,96,96,96 を介
してワイヤステー10h にスライド部95a を取付ボルト9
7,97,97,97 により上下スライド自在に取付け、スライ
ド部95a とワイヤステー10h との間にスライド調節ボル
ト98をボルト支持部98a,98a,98b を介して設けている。
【0065】また、ワイヤ受部95b には、左右アウタワ
イヤ155b,185b の一側端部を固定している。
【0066】このようにして、スライド調節ボルト98を
進退調節することにより、スライド部95a をワイヤステ
ー10h に上下スライド位置調節して、左右斜板作動用ア
ーム152,182 の前進作用位置、中立位置、及び後進作用
位置の位置調節を同時に行なうことができるようにして
いる。
【0067】この際、左右斜板作動用アーム152,182 の
各アーム回動量をあらかじめ微調節して、左右油圧モー
タの出力を整合させておくと、上記前後進作用位置調節
作業を簡単かつ確実に行なうことができる。
【0068】図14は、第二実施例としての操作部Aを
具備する普通形コンバインBを示しており、同普通形コ
ンバインBは、クローラ式走行装置Uの上に脱穀装置K
を配置し、同脱穀装置Kから前方へ突出された刈取搬送
装置Gにより穀稈を刈取り、穀稈と穂先部をそのまま一
緒に脱穀装置Kの内部を通過させ脱穀処理するようにし
ている。
【0069】脱穀装置Kの側方にはエンジンEを配設し
ており、同エンジンEにより、左走行用油圧ポンプPL
と、右走行用油圧ポンプPRと、作業機用油圧ポンプP1
と、チャージポンプP2と、油圧ポンプP3をそれぞれ駆動
可能として、左右走行用油圧ポンプPL,PR にそれぞれ左
右走行用油圧モータML,MR を連動連結して、各油圧モー
タML,MR を制御する左右斜板154,184 に、前記第二実施
例としての操向部Aを連動連結している。
【0070】クローラ式走行装置Uには走行用トランス
ミッションTを連動連設しており、同走行用トランスミ
ッションTの左右側下部に、図15に示すように、それ
ぞれ車軸200,200 を外側方へ突出させて設け、各車軸20
0,200 にクローラ式走行装置Uの駆動用スプロケット20
1,201 を取付けている。
【0071】そして、走行用トランスミッションTは、
図15に示すように、左右側部に上下方向に取付位置を
偏位させて右走行用油圧モータMRと左走行用油圧モータ
MLを設け、同右走行用油圧モータMRの方を走行用トラン
スミッションTの上方位置に配置し、同右走行用油圧モ
ータMRのモータ軸202 にカップリングを介して出力軸20
3 を連設し、同出力軸203 に固定ギヤ204 を取付けると
共に、同出力軸203 の左側端部に駐車ブレーキ装置205
を連動連設し、固定ギヤ204 と、下段のクラッチ軸206
に取付けた遊嵌ギヤ207 とは同一歯数のギヤに形成し
て、両ギヤ204,207 の間で等速伝動機構を構成してい
る。
【0072】かかる等速伝動機構により、左走行用油圧
モータMLと右走行用油圧モータMRは上下に偏心した位置
に配置されているにもかかわらず、右側の回転体である
ギヤ208 と、左側の回転体であるギヤ209 とは、同一軸
芯上に配置されており、両ギヤ208,209 はクラッチ装置
210 により接続可能としている。また、右側の回転体で
あるギヤ208 は、固定ギヤ204 と遊嵌ギヤ207 により構
成された等速伝動機構を介して、右走行用油圧モータMR
の出力軸203 に取付ける一方、左側の回転体であるギヤ
209 は左走行用油圧モータMLの出力軸201 に直結されて
いる。
【0073】右側の回転体であるギヤ208 は第1軸212
に遊嵌された大径ギヤ213 と噛合し、同大径ギヤ213 と
一体化された小径ギヤ214 が減速軸215 上の大径ギヤ21
6 と噛合している。減速軸215 の他端の小径ギヤ217 が
車軸200 上のギヤ218 と噛合し、車軸200 の他端にスプ
ロケット201 が固定されて、クローラ式走行装置Uを駆
動している。同様に、左側の回転体であるギヤ209 は、
第1軸212 の上の大径ギヤ219 と噛合し、同大径ギヤ21
9 と一体化された小径ギヤ220 が減速軸226 上の大径ギ
ヤ221 と噛合している。減速軸212 上の小径ギヤ222
が、車軸224 上のギヤ223 と噛合し、車軸200 の他端の
スプロケット225 が駆動されている。減速機構は、第1
軸212 と減速軸215,226 と車軸200,224 上に配置された
それぞれの大径,小径ギヤ連により構成されている。右
側の回転体であるギヤ208 と左側の回転体であるギヤ20
9 は、これらの減速機構の入力回転体を構成している。
【0074】図16において油圧回路を説明する。前記
左走行用油圧ポンプPLと左走行用油圧モータML、及び右
走行用油圧ポンプPRと右走行用油圧モータMRとはそれぞ
れ独立した閉回路にて接続されており、同閉回路には、
高圧側と低圧側のそれぞれを接続可能なパイロット油圧
作動型のバイパス弁247,248 が設けられている。チャー
ジポンプP2からの圧油は、左走行用油圧ポンプPLと左走
行用油圧モータMLの閉回路と、右走行用油圧ポンプPRと
右走行用油圧モータMRの開回路内で負圧が発生した場合
に、補充すべく供給されている。250 はチャージ油圧を
設定するためのリリーフ弁である。更に同チャージポン
プP2の圧油は、バイパス弁247,248 を切り換えるバイパ
ス作動切換弁246 に供給されている。同バイパス作動切
換弁246は、電磁式に構成されて、車両が直進状態の時
には図16の(a)位置に、また、操向状態の時には励
磁して(b)位置に切り換えるようにしている。
【0075】車両が直進状態の時に前記バイパス作動切
換弁246 が(a)位置に置かれると、前記チャージポン
プP2からの圧油を、前記した両方のバイパス弁247,248
のパイロット油室に導いてこれを切換作動させて、図1
6に示すように前記の独立した2つの閉回路の高圧側と
低圧側をそれぞれ接続するのである。これによって、前
記左走行用油圧モータMLと右走行用油圧モータMRとは並
列接続された関係となって、各々のモータML,MR の回転
数を一致させることができる。また、車両が操向状態の
時に前記バイパス作動切換弁246 が(b)位置に置かれ
ると両方のバイパス弁247,248 は、前記の独立した2つ
の閉回路の高圧側と低圧側をそれぞれ接続するのを解除
する方向へ切り換わるのである。これによって、前記左
走行用油圧モータMLと右走行用油圧モータMRとはそれぞ
れ独立するので、左走行用油圧ポンプPL及び右走行用油
圧ポンプPRから吐出されるそれぞれ異なった油流を受け
て各々のモータML,MR の回転数を独立して変化させるこ
とができる。
【0076】前記チャージポンプP2とは別の油圧ポンプ
P3が設けられており、これを前記クラッチ装置210 の油
圧源としているのである。油圧ポンプP3の給油回路には
クラッチ切換電磁弁230 が介装されて油圧ポンプP3から
の圧油を、前記したクラッチ装置210 の装備を解除する
油壁につながる油路231 または前記したクラッチ装置21
0 の周辺の被潤滑部位につながる油路232 に選択的に供
給するものである。前記クラッチ切換電磁弁230 は、機
体が直進状態の時には励磁して図16の(a)位置に、
また、操向状態およびエンジン停止状態の時には(b)
位置に切り換えるよう機体が直進状態の時に前記クラッ
チ切換電磁弁230 が(a)位置に置かれると、前記油圧
ポンプP3からの圧油を前記した油路232 に導いて、被潤
滑部位に潤滑油として供給すると共に、前記クラッチ装
置210 の前記油路231 をタンク側に連通させて前記した
ようにスプリングによりクラッチ係合させるのである。
また、機体が操向状態の時に前記クラッチ切換電磁弁23
0 が(b)位置に置かれると、前記油圧ポンプP3からの
圧油を前記した油路231 に導いてクラッチ装置210の接
続を解除すると共に、被潤滑部位への潤滑油供給をカッ
トするのである。233 はクラッチ装置210 の解除油圧を
設定するためのリリーフ弁であり、リリーフされた油は
前記油路232 に導かれるようになっている。
【0077】また、チャージポンプP2の圧油は、モータ
斜板角切換用電磁弁245 に供給されている。同モータ斜
板角切換用電磁弁245 が図16の(ロ)位置へ切換わる
ことにより、左走行用圧油モータMLと右走行用油圧モー
タMRの斜板操作シリンダ257,258 のピストンが圧油によ
り伸長して、モータの斜板の角度が大きくされる。モー
タ斜板角切換用電磁弁245 が図16の(イ)位置に切換
えられると斜板操作シリンダ257,258 内のスプリングに
より、モータの斜板角度は元の位置に戻る。このモータ
斜板角切換用電磁弁245 を運転席近傍に設けた副変速ス
イッチによって切換えることにより、モータ速度を高低
の2段階に変更出来るのである。259 はラインフィル
タ、260 はオイルクーラである。261 は作動油タンクで
あり、本構成においては、走行用トランスミッションT
が具備する潤滑油タンクと作動油タンク261 とは別に構
成されている。走行用トランスミッションT内の潤滑油
は、油圧ポンプP3によりオイルフィルタFを介して吸引
して、クラッチ装置210 の油圧源として使用している。
【0078】前記油圧ポンプP3と一緒にエンジンEによ
り駆動される可変容量型油圧ポンプP1は作業機Vの駆動
系に配設した油圧モータ244 に閉回路を介して接続され
ていて、前記ポンプP1の容量変更操作によりこの作業機
Vを無段に変速制御することができる。
【0079】上記のように、本実施例では、左走行用油
圧ポンプPLと左走行用油圧モータML、及び右走行用油圧
ポンプPRと右走行用油圧モータMRとを具備して、機体を
直進させる場合には、クラッチ装置210 を接続状態と
し、また、機体を左右いずれかの方向に旋回させる場合
には、上記クラッチ装置210 を接続解除状態とすること
により、ハンドル118 の旋回操作時のハンドル回転角に
比例して変化する左走行用油圧モータMLと右走行用油圧
モータMRとの回転数量により機体を旋回させることがで
きるようにしているものである。
【0080】しかも、本実施例では、図17に示すよう
に、クラッチ装置210 の接続解除信号は、ハンドル118
を一定角度以上回動させないと出力しないようにしてい
る。Zは機体直進ゾーン、Y 1は、クラッチ装置210 の
接続解除信号線、Y2は、左右斜板作動用アーム152,182
の回動角とハンドル118 の回転角との比例直線である。
【0081】このようにして、左右走行用油圧モータM
L、MRにモータ機差がある場合にも、そのモータ機差に
より機体が旋回時に左右にふれるのを防止することがで
きるようにしている。
【0082】従って、例えば、図18に示すように、左
走行用油圧モータMLと右走行用油圧モータMRとの間にモ
ータ機差Qがある場合、左旋回操作しても、クラッチ装
置210 を接続解除作動させると、左走行用油圧モータML
が早く作動するために機体は右旋回して、いわゆる逆ハ
ンドル現象を起こすが、図18に示すように、旋回中立
域である機体直進ゾーンZを設定することにより、左右
走行用モータML,MR のモータ機差Qを吸収して、逆ハン
ドル現象の発生を防止することができる。Q1は、左走行
用油圧モータMLの回転数、Q2は、右走行用油圧モータMR
の回転数である。
【0083】なお、上記した普通型コンバインBに第一
実施例に係る操作部Aを装備した場合にも、同様の作用
効果が得られる。
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果が得ら
れる。
【0085】すなわち、本発明では、旋回操作具の旋回
操作に連動する一対の旋回連動機構と、変速操作具の変
速操作に連動してそれぞれ揺動する一対の変速用揺動体
と、各変速用揺動体に連動連結すると共に、各旋回連動
機構の作動と各変速用揺動体の揺動作動に増減速作動を
連動させた一対のHST増減速機構とを具備しているた
め、機体の前後進変速を行なう変速操作具によって変速
操作を行うと共に、旋回用操作具によって直進操作、左
・右旋回操作、左・右急旋回操作を行なうことができる
ために、運転操作が容易となり、誤操作を防止すること
ができて、安全性を向上させることができる。
【0086】しかも、本発明では、各変速用揺動体は、
各旋回連動機構の先端部の回動軌跡に沿わせて円弧状に
伸延させ、各変速用揺動体に一対のHST増減速機構の
先端部にそれぞれ取付けた回転子を各変速用揺動体の伸
延方向に沿わせて摺動自在に嵌合させて、変速操作具が
中立状態では、旋回操作具の旋回操作に連動して各旋回
連動機構が作動した場合にも、各HST増減速機構は増
減速作動しないようにしているため、変速操作具を中立
状態となした場合には、旋回用操作具の操作位置に関係
なく、機体を停止させることができて、各種作業に応じ
た機体の走行速度を得ることができ、その結果、各種作
業能率を向上させることができると共に、機体停止時に
は、旋回操作具が動いても機体は不用意に走行すること
はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る操作部の背面図。
【図2】同操作部の断面側面図。
【図3】同操作部の要部説明図。
【図4】主変速レバーが中立位置で、かつ、旋回操作レ
バーが中立状態を示す(機体停止)説明図。
【図5】主変速レバーが前進側に変速され、かつ、旋回
操作レバーが中立状態を示す(機体直進)説明図。
【図6】主変速レバーが前進側に変速され、かつ、旋回
操作レバーが右旋回状態を示す(機体は右旋回)説明
図。
【図7】主変速レバーが前進側に変速され、かつ、旋回
操作レバーが右スピンターン状態を示す(機体は右急旋
回)説明図。
【図8】第二実施例としての操作部の背面説明図。
【図9】同操作部の断面平面説明図。
【図10】同操作部の断面側面説明図。
【図11】同操作部の要部説明図。
【図12】ガイド体の作動説明図。
【図13】他の実施例としての左右斜板作動用アームの
取付け構造説明図。
【図14】第二実施例としての操作部を具備する普通型
コンバインの一部切欠側面図。
【図15】走行用トランスミッションの正面説明図。
【図16】油圧回路図。
【図17】クラッチ装置への接続解除信号の発信タイミ
ング説明図。
【図18】クラッチ装置の接続解除作動タイミング説明
図。
【符号の説明】
A 操作部 10 操作台 12 旋回操作レバー 13 変速アーム 14 変速アーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−28052(JP,A) 特開 昭64−30884(JP,A) 特開 平1−240379(JP,A) 特開 平2−136378(JP,A) 実開 昭54−159630(JP,U) 実開 昭59−22061(JP,U) 実開 昭59−43566(JP,U) 実開 昭59−140968(JP,U) 実公 昭49−38826(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 11/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 旋回操作具の旋回操作に連動する一対の
    旋回連動機構と、変速操作具の変速操作に連動してそれ
    ぞれ揺動する一対の変速用揺動体と、各変速用揺動体に
    連動連結すると共に、各旋回連動機構の作動と各変速用
    揺動体の揺動作動に増減速作動を連動させた一対のHS
    T増減速機構とを具備することを特徴とする作業車の操
    作部構造。
  2. 【請求項2】 各変速用揺動体は、各旋回連動機構の先
    端部の回動軌跡に沿わせて円弧状に伸延させ、各変速用
    揺動体に一対のHST増減速機構の先端部にそれぞれ取
    付けた回転子を各変速用揺動体の伸延方向に沿わせて摺
    動自在に嵌合させて、変速操作具が中立状態では、旋回
    操作具の旋回操作に連動して各旋回連動機構が作動した
    場合にも、各HST増減速機構は増減速作動しないよう
    にしたことを特徴とする請求項1記載の作業車の操作部
    構造。
JP2001040854A 2001-02-16 2001-02-16 作業車の操作部構造 Expired - Fee Related JP3481598B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001040854A JP3481598B2 (ja) 2001-02-16 2001-02-16 作業車の操作部構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001040854A JP3481598B2 (ja) 2001-02-16 2001-02-16 作業車の操作部構造

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12664794A Division JP3213166B2 (ja) 1994-06-08 1994-06-08 作業車の操作部構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001270459A JP2001270459A (ja) 2001-10-02
JP3481598B2 true JP3481598B2 (ja) 2003-12-22

Family

ID=18903376

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001040854A Expired - Fee Related JP3481598B2 (ja) 2001-02-16 2001-02-16 作業車の操作部構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3481598B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001270459A (ja) 2001-10-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH07329818A (ja) 作業車の操作部構造
JP3481598B2 (ja) 作業車の操作部構造
JP3481597B2 (ja) 作業車の操作部構造
JP3708576B2 (ja) 油圧走行農作業機の操作部構造
JP3581187B2 (ja) 油圧走行農作業機の操向制御装置
JP4220115B2 (ja) クローラ走行車
JP3372104B2 (ja) 作業車の操作部構造
JP3749759B2 (ja) 作業車の走行形態表示構造
JP2003002228A (ja) トラクタ
JP3192129B2 (ja) 作業車の操作部構造
JP2004114964A (ja) 農用車両の変速操作装置
JP3596692B2 (ja) 作業車の操向装置
JP3481588B2 (ja) 作業車
JP3481590B2 (ja) 作業車の操作部構造
JP3176898B2 (ja) 作業車の操作部構造
JP2637683B2 (ja) 作業車の操作部構造
JPH0811545B2 (ja) 移動作業機の操向装置
JP3025641B2 (ja) 作業車の操作部構造
JP3590354B2 (ja) 作業車の操作部構造
JP3481589B2 (ja) 作業車の操作部構造
JP3025688B2 (ja) 作業車の操作部構造
JPH0928166A (ja) 油圧走行農作業機の操作部構造
JPH08244646A (ja) 油圧走行農作業機の操作部構造
JPH08252002A (ja) 油圧走行農作業機の操作部構造
JPH09175424A (ja) 移動作業機

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081010

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091010

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees