JP3476834B2 - 宿主細胞においてロドトルラ・グラシリスの酵素d−アミノ酸オキシダーゼを製造するための方法 - Google Patents

宿主細胞においてロドトルラ・グラシリスの酵素d−アミノ酸オキシダーゼを製造するための方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の範囲 本発明はエッシェリヒア・コリ(Escherichia coli)
においてロドトルラ・グラシリス(Rhodotorula gracil
is)のD−アミノ酸オキシダーゼ酵素活性体を製造する
ための方法に関する。より詳しくは、組換DNA技術の利
用を介するD−アミノ酸オキシダーゼ活性を有する酵素
をコードする遺伝子を単離するための方法、エッシェリ
ヒア属の微生物におけるかかる遺伝子のクローニング、
前記微生物内での発酵を介する前記酵素の過剰生産及び
前記酵素の抽出を述べる。この酵素は7β−(4−カル
ボキシブタンアミド)セファロスポラニン酸の調製のた
めに使用できうる。この酸は7−アミノセファロスポラ
ニン酸の調製のための中間体であり、それはセファロス
ポクン科の多種多様な抗菌剤の調製のための既知の中間
体である。
従来の技術 セファロスポリンCからのグルタリルーク・アミノセ
ファロスポラニン酸(以降GL−7ACAと称す)とも呼ばれ
ている7β(4−カルボキシブタンアミド)セファロス
ポラニン酸の製造のため、様々な微生物、例えばトリゴ
ノプシス・バリアビリス(Trigonopsis variabilis)
(Biochem.Biophys.Res.Commun.(1993)31:709)、ロ
ドトルラ・グラシリス(J.Biol.Chem.(1994)269:1780
9)及びフサリウム・ソラン(J.Biochem.(1990)108:1
063)を起源とする酵素D−アミノ酸オキシダーゼ(以
降DAOと称す)の利用が知られている。このような微生
物の利用を介するDAOの製造は数多くの欠点を有する。
第一に、DAO活性レベルは非常に低く、そして第二にそ
の他の酵素、例えばエステラーゼ及びカタラーゼがDAO
活性とは別に作られる。その最初のものは酸GL−7ACAを
分解し、それ故この工程の収率を下げてしまう。第二の
ものは触媒反応に必要とされる過酸化水素を破壊してし
まい、そしてこの化合物の追加を必要とさせる。これは
酵素活性の損失をもたらし、再利用の可能性を低める。
この酵素夾雑を避けるため、DAOを精製する必要があ
る。これはセファロスポリンCからGL−7ACAを獲得する
ための酵素的工程を非常に複雑にしてしまう。
T.バリアビリクス(T.variabilis)のDAOをコードす
る遺伝子を単離し、そしてそれをエッシェリヒア・コリ
及びT.バリアビリスにおいて発現させる工程が近年論じ
られている(日本国特許出願第71180/1988;ヨーロッパ
特許出願第93202219,7(第0583817−A2として公
開))。更に、F.ソラニ(F.solani)のDAOをコードす
る遺伝子もクローニグされ、そしてエッシェリヒア・コ
リ及びアクレモニウム・クリソゲヌム(Achremonium ch
rysogenum)において発現されている(公開日本国特許
出願第2000181/1990;J.Blochem.(1990)108:1063;Bio
−Technology(1991)9:188)。
更に、酵母ロドトルラ・グラシリスも知られている
(Biotechnol.Appl.Biochem.(1992)16:252)〔Lacun
a〕。ロドトルラ・グラシリスのDAOにより供される利点
はそれが高い触媒効率を有すること(J.Biol.Chem.(19
93)268:13850)及びそれが補酵素として利用するFADの
低い解離定数を有すること(Enr.J.Biochem.(1991)19
7:513)にある。このDAOの2本のペプチドのアミノ末端
のアミノ酸配列も知られ(J.Biol.Chem.(1994)269:17
809)、そのうちの一つは触媒活性に関与するアルギニ
ン残基を含んでいる。より最近、その完全アミノ酸配列
が公開されている(Biotech.Letters(1965)17:19
3)。しかしながら、野生株ロドトルラ・グラシリスに
よるDAO生産のレベルは工業的工程を開発するには低す
ぎる。当業界において、ロドトルラ・グラシリスのDAO
をコードする遺伝子を単離するための方法は見い出され
ておらず、そしてそれをエッシェリヒア・コリ又はその
他の微生物において発現する試みもない。
発明の詳細な説明 本発明の説明の出発点はデオキシリボ核酸(以降DNA
と称す)及びリボ核酸(以降RNAと称す)のドナーとし
ての酵母ロドトルラ・グラシリスATCC26217にある。酵
母のゲノムDNA(これはDAUの産生に関係する遺伝情報を
有する遺伝子、(以降dao遺伝子)を含む)が得られた
ら、それはポリメラーゼ連鎖反応(以降「PCR」)とし
て知られる増幅工程のための鋳型として利用され、それ
においてはロドトルラ・グラシリスのDAOに由来する既
知の2本の短いアミノ酸配列を基礎にデザインされる2
本の合成オリゴヌクレオチドをプライマーとして利用す
る。PCR増幅工程の産物として得られるDNAフラグメント
を単離し、そしてエッシェリヒア・コリの株から得られ
るプラスミドベクターの中に導入する。組換ベクターは
ロドトルラ・グラシリスのdao遺伝子の一部を含むDNAフ
ラグメントの配列を得るために利用した。
ロドトルラ・グラシリスのゲノムDNAを次に制限エン
ドヌクレアーゼSan 3Aにより部分消化し、そしてDNAラ
イブラリーを得られるDNAフラグメントにより、エッシ
ェリヒア・コリのファージベクターラムダーGEMにも利
用して構築した。PCRにより予めクローニングしたDNAフ
ラグメントを、dao遺伝子を含む組換ファージの単離を
担いとしてDNAライブラリーをスクリーニングするため
のプローブとして用いる。dao遺伝子を含む単離された
ファージを利用し、前記遺伝子をエッシェリヒア・コリ
由来のプラスミドベクターの中でサブクローニングし
た。このようにして得られる組換ベクターをdao遺伝子
の完全配列を決定するために用い、その遺伝子が多重の
エキソン及びイントロンより成ることがわかった。
ロドトルラ・グラシリスのdao遺伝子のゲノム配列を
含む従来から得られたDNAフラグメントは多数のイント
ロンを含むため、それはエッシェリヒア・コリにおける
その直接的な発現のために利用できない。この理由のた
め、ロドトルラ・グラシリスの全RNAを単離し、そして
逆転写酵素、及びプライマーとしてのdao遺伝子の最後
のエキソンの3′未満のヌクレオチド配列を基礎にデザ
インされた合成オリゴヌクレオチドを利用し、それを相
補性DNA(以降「cDNA」)を得るための鋳型として用い
る。dao遺伝子に対応するRNAに相補性のDNA鎖が得られ
たら、これを、dao遺伝子の最初及び最後のエキソンに
それぞれ対応する5′及び3′末端の配列を基礎にデザ
インされた2本の合成オリゴヌクレオチドを利用し、PC
Rによるその増幅のための鋳型として用いた。エッシェ
リヒア・コリリボソーム結合配列(以降「RBS」)、連
鎖開始コドン及び連鎖停止コドン、並びにDNAフラグメ
ントのクローニングのために有用な様々な制限部位がこ
れらの合成オリゴヌクレオチドに含まれる。新規のDNA
フラグメントであつて、一旦単離できたらエッシェリヒ
ア・コリ由来のプラスミドベクターの中にクローニング
するものがこれにより得られた。この組換ベクターを、
ロドトルラ・グラシリスのdao遺伝子のメッセンジャーR
NAとなるDNAフラグメントの配列を決定するために用い
た。
クローニングにより作り上げた制限標的を利用するこ
とで、ロドトルス・グラシリスのDAO遺伝子の完全cDNA
を含むDNAフラグメントを次にエッシェリヒア・コリ宿
主細菌内でのこの遺伝子の発現を可能にするプロモータ
ーを有するエッシェリヒア・コリ由来のプラスミドベク
ターの中にクローニングした。このようにして、エッシ
ェリヒア・コリの組換クローンが得られ、これは活性DA
Oで産生し、そしてスパニッシュ・コレクション・オブ
・タイプ・カルチャーズ(CECT)、デパートメント・オ
ブ・マイクロバイオロジー、ファキュリティー・オブ・
バイオロジカル・サイエンス・バレンシア大学、46100
Burjasot(Valencia)に第4636号として寄託した。
エッシェリヒア・コリの事前に選定された組換クロー
ンを利用してDAOを製造するため、そのクローンを炭素
源、窒素源及び鉱物塩を含む培地の中で増殖させる。こ
の製造工程の温度は18〜30℃、そしてpHは5〜9に保た
ねばならない。50mlから1000mlに至る様々な容量のフラ
スコと、フラスコの容量の10〜50%の量の培地とがフラ
スコ発酵のために利用できうる。一回の発酵は12〜90時
間続ける。
組換微生物の培養は組換ベクターの安定性も維持する
ための適当な条件が選定できたら向上しうる。これは培
養培地への抗生物質、例えばクロラムフェニコール、カ
ナマイシン又はテトラサイクリンであって、それに対し
てdao遺伝子公有組換ベクターが耐性マーカーを有して
いるものの添加により達成される。製造の安定性に加え
て、これは培養培地がその他の不要な微生物により汚染
されることを防ぎ、そして更には組換ベクターを失った
ことを理由にDAOを産生しない株を排除もする。
組換クローンにより製造されたDAOは、遠心分離によ
る培養培地からの細胞の分離、及びその後の化学的、酵
素的又は機械的工程による細胞の破壊又は浸出化により
抽出できる。より高純度な酵素抽出物が必要なら、DAO
は慣用の沈殿、濾過又はクロマトグラフィー等の技術に
より精製できうる。
ロドトルラ・グラシリスのdao遺伝子を発現するエッ
シェリヒア・コリの組換クローンから得られるDAOを用
い、セファロスポリンからGL−7ACAを製造することが可
能である。濃縮酵素抽出物はそれらを適当な不活性固相
支持性と反応させることにより固定化することもでき、
そしてこのようにして固定化したDAOはサイクル式に利
用できうる。
本発明の新規性は今までに初めて酵母ロドトルラ・グ
ラシリスの酵素DAOが原粒微生物、例えばエッシェリヒ
ア・コリの中で発現できうることにある。このようにし
て、工業スケールでのこの酵素の利用を促進するであろ
うよう生産性の上昇を得ることが可能となる。不要な酵
素例えばカタラーゼ又はエステラーゼを欠く、様々なエ
ッシェリヒア・コリ株において酵素を製造する可能性、
並びにタンパク質エンジニアリング技術によるその修飾
を介してその安定性及びその精製を改善する可能性は本
特許の新規の概念の向上させる別の観点である。
本発明を以下の実施例において更に詳しく説明する。
実施例1 1.DAO活性のアッセイ このアッセイは基質としてD−フェニル−グリシン
(25mM)を用い、既に発表されている工程(J.Biol.Che
m.(1967)242:3957)により実施した。インキュベーシ
ョンは5μmのFADを含む、50mMのリン酸バッファー、p
H8.0の中で15〜30分実施する。反応は1/10の容量の純酢
酸で停止させる。252nmでのO.Dの変動は反応において上
昇する89.2nmolのベンゾイルギ酸が1.0のO.D.252を示す
ことを考慮して、酵素の活性を決定する。一単位(V)
は1分当りに変換する1nmolの基質に相当する。
2.形互転換のためのベクターDNA及びコンピテントエッ
シェリヒア・コリの洞製 クロラムフェニコールに対する耐性マーカーを含むプ
ラスミドベクターpBCKS/+(Cmr)(Stratagene)を下
記の通りにして調製した。個々に上記のプラスミドをも
つエッシェリヒア・コリ株をオービタルシェーカーで25
0rpm及び37℃にて振盪しながら16時間10g/lの酵母抽出
物及び5g/lのNaClを含むLB培地0.5リットルの中でイン
キュベーションした。表示の時間が経過したら、細胞に
沈降させ、洗浄及び溶解し、そしてプラスミドをアルカ
リ法(Sambrook;(1989)Molecular Cloning:A laborat
ory manual,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spri
ng Harbor,New York,USA)により単離した。この方法に
より得られたプラスミドDNAをCsCl勾配での遠心分離に
より精製した。
コンビテントエッシェリヒア・コリ細胞はRbCl法によ
り得た(Sambrook;(1989)Molecular Cloning:A labor
atory manual,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Sp
ring Harbor,New York,USA)。本質的には、株エッシェ
リヒア・コリDH5α(Sambrook:(1989)Molecular Clon
ing:A laboratory manual,Cold Spring Harbor Laborat
ory,Cold Spring Harbor,New York,USA)及びエッシェ
リヒア・コリDH10β(Life Technologies,Gaithersbur
g,MD)をフラグメントのクローニング及び分析のために
用いた。
3.DAOの産生に関連する遺伝情報を有するドナーDNAの調
製 ロドトルス・グラシリスATCC26217の株を麦芽抽出物
(0.3%)、酵母抽出物(0.3%)、ペプトン(0.5%)
及びグルコース(1%)を含むYMPG培地の中で増殖させ
た。インキュベーションは5.0のO.D.660が達成されるま
で36時間、オービタルシェーカーで250rpmで振盪させな
がら30℃の温度で実施した。
次いで細胞を沈降させ、洗浄及びチモラーゼで溶解
し、そしてDNAを既に発表された方法により抽出した(S
hermanら1986)Laboratory Course for Methods in Yea
st Genetics,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spr
ing Harbor,New York)。り高い純度を得るため、DNAを
RNAseで処理し、そしてフェノール及びクロロホルム−
イソアミルアルコールで繰り返し抽出し、そしてそのDN
Aを水性物の中でイソブロパノールで沈殿させた。沈殿D
NAを100%のエタノール及び70%のエタノールで洗い、
そして1mMのEDTAを含む、10mMのトリス・HClバッファ
ー,pH7.5(TEバッファー)に溶解した。
4.ロドトルス・グラシリスのdao遺伝子を含むDNAフラグ
メントを得るためのPCRの利用 ロドトルス・グラシリスのDNAの0.15μgのサンプル
を、0.01ml(25μM)づつの縮重オリゴヌクレオチドRG
1 (5′GACT(C/G)CC(C/G)GAGGACGT(C/T/G)(T/A)
(C/G)(T/A)(C/G)(G/C)CAGAC−3′ 及びRG2 (5′−GC(C/G)GG(G/C/T)CG(A/C/G)AG(G/A/C)
CC(C/A/C)ACGTTGTG−3′)であって、アミノ酸配列D
LPEDVSSQT及びHNVGLRPAのそれぞれをコードするものと
混合した。この混合物に2.5単位のTagポリメラーゼ(Pe
rkin−Elmer)をその供給者により推奨される適当なバ
ッファーと一緒に加え、そしてその調製品をPCRユニッ
ト(Gene−ATAQ,Pharmacia)の中で30サイクルの増幅工
程にかけた。各サイクルは98℃(1分)55℃(2分)及
び72℃(2.5分)より成る。増幅の結果は1%のアガロ
ーマゲル電気泳動後にエチジウムブロミドで染包するこ
とにより可視化した。
約1kbのサイズのPCRにより得られるDNAフラグメント
を$−アガロース(Biolabs)を用い、その供給者の推
奨に従ってアガロースゲルの抽出により精製した。
5.dao遺伝子を含むPCRにより得られるフラグメントのク
ローニグ及び配列決定 プラスミドpBCKS/+のDNAの0.1μgのサンプルを制限
エンドヌクレアーゼEcoR V(Pharmacia)により37℃
で、その供給者により推奨のバッファーの中で1時間か
けて消化し、次いでその反応を停止させるために65℃で
10分加熱した。消化プラスミドをPCRにより得られた事
前に精製したDNAフラグメントのサンプル(0.2Fg)と混
合し、そして双方のDNAを酵素T4リガーゼ(Amersham)
により、ATPの存在下で、供給者により推奨のバッファ
ーを用いてライゲーションした。
得られるライゲーション混合物をコンピラントエッシ
ェリヒア・コリDH5″細胞を形質転換するために用い
た。形質転換体をLB培地、クロラムフェニコール(34μ
g/ml)、x−gal(40μg/ml)及び0.2mMの1PTGを含むア
ガー(2%)入りの固形培養培地の中で単離した。この
方法により、選択培地の中で白色表現型を示す様々なク
ローンが得られた。これらのクローンのうちの1つは、
ブラスミドpBCKS/+のEcoR V部位に挿入された、PCRに
よる増幅に由来する1kbのDNAフラグメントをもつ組換ブ
ラスミドpPCR20を含んでいた。
ブラスミドpPCR20に含まれているフラグメントのヌク
レオチド配列を既に発表された方法(Sanger;(1977)P
roc.Natl.Aca.Sci.USA 74:5463−5464)により、T7DNA
ポリメラーゼキット(Pharmacia)、放射性マーカーと
しての〔35s〕dCTP及びプライマーとしての市販又は合
成オリゴヌクレオチドを用い、同一のプラスミド上で決
定した。このヌクレオチド配列は、クローニングされた
フラグメントが0.995kbに有することを示した。配列の
分析及び国際データベース(Gene Bank/EMRL)内のその
他の既知の配列とのその比較は、クローニングされたフ
ラグメントがロドトリア・グラシリアのdao遺伝子の一
部をコードすることを示した。
実施例2 1.ロドトルラ・グラシリスDNAライブラリーの構築 株ロドトルラ・グラシリスATCC2617の全DNAを実施例
1の第3章に記載の通りにして獲得した。全部で300μ
gの前記全DNAを600μlの反応容量において20単位のSa
u3A1により37℃で部分消化し、そして200μlの3アリ
コートを45秒目、1分目及び2分目のそれぞれにおいて
回収し、消化を低温の20mMのEDTAで停止させた。消化物
を0.7%のアガロースゲルでチェックした後、それらを
混合し、68℃で10分加熱し、周囲温度にまでゆっくりと
冷やし、そして38mlのスクロース勾配(10〜40%)に載
せた。この勾配を26,000rpmで24時間15℃で遠心し、0.5
mlのアリコートを集め、その10μlを0.4%のアガロー
スゲルで分析した。DNAが18〜22kbのサイズを有してい
るアリコートを混合し、そして蒸留水で約10%のスクロ
ースにまで希釈した。次いでこのDNAをエタノールで沈
殿させ、そして50μlのTEバツファーに再懸濁し、そし
て、3μlのこの溶液を0.4%のアガロースゲルにおい
て分析した。このゲルにおいて、DNAフラグメントのサ
イズは正しく、そしてその濃度が約50ng/μlであるこ
とが確認された。
バクテリオファージラムダーGEMに(Promega)のDNA
を本質的に既に発表されている通りに(Sambrook;(198
9)Molecular Cloning:A laboratory manual,Cold Spri
ng Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,New York,U
SA)平行して調製した。この目的のため、株エッシェリ
ヒア・コリLE392(Sambrook;(1989)Molecular Clonin
g:A laboratory manual,Cold Spring Harbor Laborator
y,Cold Spring Harbor,New York,USA)をNZCYM−0.2%
のマルトース(Sambrook;(1989)Molecular Cloning:A
laboratory manual,Cold Spring Harbor Laboratory,C
old Spring Harbor,New York,USA)の中で10時間培殖さ
せ、そしてそのO.D.を600nmで測定した。3×109個の細
胞に相当する培養物の容量を4,000rpmで10分4℃で卓上
遠心器で遠心分離し、そして0.1MのNaCl、2g/lのMgSo4
・7H2O及び0.01%のゼラチンを含む50mMのトリス−HCl
バッファーpH7.5(SMバッファー)1.2mlに再懸濁した。
3×107のプラーク形成単位(pfu)のファージラムダー
GEM12をこれらの細胞に加え、そしてその混合物を振盪
抜きで37℃で30分インキュベーションした。37℃に予備
加熱しておいた各フラスコ(500ml、NZCYM−0.2%マル
トース培地を100ml含む)に200μlの感染細胞を接種し
た。このフラスコを培養物が溶解していることが認めら
れるまで(5〜6時間)37℃でインキュベーションし
た。このリゼートをDNase(1μg/ml)及びRNase(2μ
g/ml)で45分周囲温度において処理した。5.8gのNaClを
各100mlのリゼートに加え、そしてその混合物を氷上で6
0分保った。この時間が経過した後、それを濾過して細
胞残渣を除去した。100mlのリゼートにつき20mlの50%
のPEG−6,000を添加後、その混合物を氷上で60分保ち、
そして10,000×gで20分4℃で遠心分離した。この沈殿
物を1mlのTMに再懸濁し、そしてクロロホルムとイソア
ミルアルコール(24/l)の混合物(CIA)で2回抽出し
て、ファージを破壊することなくPEG−6000を除去し
た。次いでそれを中性フェノールで2回、フェノール−
CIAで1回、そしてCIAで1回抽出した。その水性相を0.
5MのNaClにし(4MのNaClで)、そしてDNAを2容量のエ
タノールで−20℃で沈殿させた。それを4℃で20分ミニ
遠心器で遠心分離した後、沈殿したDNAを70%のエタノ
ールで洗い、乾かし、そして50μlのTEに再懸濁した。
バクテリオファージ由来のDNA50μgをエンドヌクレ
アーゼBamH I及びXba2Iにより37℃で2時間消化させ
た。この二重消化物をフェノールCIA及びCIAで抽出し、
エタノールで沈殿させ、そして50μlのTEに再懸濁し
た。2μlのアリコートの回収後、MgCl2をその残りに1
0mMに至るまで加え、そしてこれを42℃で1時間インキ
ュベーションし、付着末端によるベクターのアームの再
環化を助長した。0.5%のアガロースゲルにおいて従来
のものと共に分析した2μlの画分を再び回収した。付
着末端による適正な再環化を確認した後、その混合物を
38mlのスクロース勾配(10−40%)に載せた。この場
合、DNAは勾配に載せる前に68℃には加熱しておかず、
なぜならこれはファージの付着末端の分離をもたらすで
あろうからである。この勾配を26,000rpmで24時間15℃
で遠心分離し、次いで0.5mlのアリコートで集めた。0.5
%のアガロースゲルでこれら15μlづつを分析した後、
重要でない中心フラグメント又は「スタッファー」を欠
くものを混合し、そして蒸留水で約10%のスクロースに
なるまで希釈した。DNAをエタノールで沈殿させ、そし
て50μlのTEに再懸濁し、そしてこの溶液2μlをアガ
ロースゲル(0.5%)で可視化して中心フラグメントの
欠如を確認し、そしてそのおよその濃度が100ng/μlで
あると見積った。
次いで一連のライゲーションを、0.25μgのインサー
ト及び0.25〜0.75μgに範囲する量のベクターを用い、
インサート/ベクター比を変えながら、実施した。反応
物を12〜14℃で16時間インキュベーションした。0.4%
のアガロースゲルにおいてベクター又はインサートのそ
れよりもサイズの大きいDNAフラグメント(ライゲーシ
ョンにより製造)が出現したことを確認後、全てのライ
ゲーション反応体を混合し、エタノールで沈殿し、そし
て4μlのライゲーションバッファーの中に再懸濁し
た。
ライゲーションを経てできた組換ファージDNAのエン
キャプシデーションをPackagene(Promega)「in vitr
o」パッケージング抽出物で実施した。500μlのSMに再
懸濁したエンキャプシデーション反応の結果物を、組換
ファージのパーセンテージを決定する狙いで、存在して
いるファージの数及びエッシェリヒア・コリNM539(Pro
mega)の数を検定するため、エッシェリヒア・コリLE39
2の感染を施すのに用いた。エッシェリヒア・コリNM539
はファージP2の溶原株であり、そしてそれに感染するフ
アージが重要でない中心領域を欠くときにのみ溶解プラ
ークを供する。ファージ力価はエッシェリヒア・コリLE
392においては132pfu/Fl(全部で66,000pfu)そしてエ
ッシェリヒア・コリNM539においては113pfu/Flであるこ
とが認められた。これはファージの約85%が外生DNAフ
ラグメントを担持していることを意味する。完全遺伝子
ライブラリーを作るのに必要な組換ファージの数を計算
するため、Clarke & Carbonの式、N=In/1−p)/ln/
1−f)を適用した(ここで「p」は所望の確率、
「f」は組換体の中に含まれている選定の生物のケノム
の比率、そして「N」は必要な組換体の数である)。ロ
ドトルラ・グラシリスのゲノムのサイズが約15,000kbに
おいて含まれていること、及びエンキャプシデーション
されたインサートの平均が18kbであるものと仮定して
(18〜22kbのサイズが選定されたことは無視して)、ロ
ドトルラ・グラシリスDNAライブラリーは99.99%の確率
をもって得られる組換ファージの数により作られた。
一連のこの理論的な確証を実施した後、エッシェリヒ
ア・コリNM539を感染せしめ、そして完全遺伝子ライブ
ラリーを直径150mmの5枚のペトリ皿の上にまき(約11,
300pfu/ペトリ皿)、次いで50mlのSMの中に集めた。こ
の50mlのうち40mlを取り出し、そして2.5mlのクロロホ
ルムを加え、そして4℃で保存した。7%のDMSOを残り
の10mlに加え、そしてそれを−80℃で保存した。これに
より、分析用に調製された約5,300pfu/Flに相当する数
の組換ファージを含む溶液が得られた。
2.dao遺伝子を含むクローンの固定 約60,000pfuを直径150mmの2枚のペトリ皿(約30,000
pfu/ペトリ皿)の上にまき、そしてニトロセルロースフ
ィルターに転写した。pfu毎の18kbの平均インサート及
びロドトルラ・グラシリスのゲノムに関する15,000kbを
前提に、このゲノムは約72倍であろう。この場合、感染
のために選定した細菌はエッシェリヒア・コリLE392と
し、不良組換体の数が無視できるほどであり、そして溶
解プラークのサイズがエッシェリヒア・コリNM539によ
り得られたものよりも大きく、且つより均一であるから
である。
陽性ファージを選別する方法は既に発表のハイブリダ
イゼーション法(Sambrook;(1989)Molecular Clonin
g:A laboratory manual,Cold Spring Harbor Laborator
y,Cold Spring Harbor,New York,USA)に従って実施し
た。この方法はニトロセルロースフィルターのプレ−ハ
イブリダイゼーションにより開始した(Sambrook;(198
9)Molecular Cloning:A laboratory manual,Cold Spri
ng Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,New York,U
SA)。ハイブリダイゼーションはプレ−ハイブリダイゼ
ーションに用いたバッファーを除去し、そして予め変性
しておいた32PでラベルしたDNAフラグメント200ngと共
に新たなハイブリダイゼーションバッファーを導入する
ことにより実施した。dao遺伝子を担持するクローンの
同定のためのプローブとして用いたDNAはpPCR20のEcoR
I−Hind III消化により得られる900bpのフラグメントよ
り成る。このフィルターを42℃で16時間インキュベーシ
ョンし、そして周囲湿度において2XのSSC−0.1%のSDS
で2回洗い、次いで同じ時間の長さでハイブリダイゼー
ション温度において0.1XのSSC−0.1%のSDSバッファー
で更に2回洗った。(Sambrook;(1989)Molecular Clo
ning:A laboratory manual,Cold Spring Harbor Labora
tory,Cold Spring Harbor,New York,USA)。最後に、ニ
トロセルロースフィルターを増幅スクリーンのもとでHy
perfilm−MP(Amersham)に70℃で48時間曝露した。
プレ−ハイブリダイゼーション、ハイブリダイゼーシ
ョン、洗浄及びオートラジオグラフィーの工程が完了し
たら、得られる54のクローンのうち全部で16の陽性クロ
ーンを選定した。陽性溶解プラークをパスツールピペッ
トで個別に集め、そしてそれぞれを50μlのクロロホル
ムの入ったSM1mlに再懸濁した。この溶液の中に存在す
るファージを力価検定した。この目的のため、前記ファ
ージを5,000倍に希釈し、感染を20μlのそれで実施し
たときにペトリ皿当りの溶解プラークの数が500〜1,000
となることを確実にする必要がある。各ペトリ皿の内容
物を対応のニトロセルロースフィルターに転写した後、
それを再度同じプローブとハイブリダイゼーションす
る。オートラジオグラフィーは各ペトリ皿由来のファー
ジの20〜50%が陽性シグナルを生成することを示した。
従って、3回目のハイブリダイゼーションサイクルによ
り各陽性ファージを精製する必要がある。この目的のた
め、パスツールピペットを用い、他よりも一層単離され
た、又はそれも陽性である溶解プラークにより囲まれた
陽性溶解プラークを集め、そして50μlクロロホルムの
入ったSM1mlに再懸濁する。このファージ溶液を100倍希
釈し、そしてその15μlを感染後、ペトリ皿当り約300
の溶解プラークの力価が達成された。2回の事前サイク
ルと同じ条件下での処理後、各ペトリ皿由来のファージ
の100%が陽性である結果が達成された。これにより、1
6個の個別の溶解プラークを精製した。各溶解プラーク
を10μlのクロロホルムの入ったSM100μlに再懸濁
し、そしてこの溶液2μlにより、固形培地上での前記
陽性ファージの増幅を担いとして、集密溶解プラークを
得た。アガロースの上層を集め、そして5mlのSMに再懸
濁後、約107pfu/mlを有する溶液が各陽性ファージに関
して得られた。
サザン法(Sambrook;(1989)Molecular Cloning:A l
aboratory manual,Cold Spring Harbor Laboratory,Col
d Spring Harbor,New York,USA)を利用し、上記の900b
pのEcoR I−Hind IIIプローブにも用いてロドトルス・
グラシリスのdao遺伝子を含むゲノムDNAフラグメントを
決定した。この目的のため、制限エンドヌクレアーゼ
(Pharmacia)BamH I,EcoR I,Hind III,Knp I,Pst I,Pv
u II,Xba I及びXba Iで消化し、且つアガロースゲルで
分画したDNAとのハイブリダイゼーションを下記の条件
下で実施した。DNAフラグメントをその分子サイズに基
づき分離せしめをアガロースゲルを周囲温度において静
かに振盪しながら、0.25MのHClの中で15分、変性溶液の
中で1時間、そして中和溶液の中で1時間インキュベー
ションした。ついでこのゲルを10XのSSCに浸して一束の
Whatman 3MM濾紙の上に載せ、そしてゲルと同じ寸法のB
A85ニトロセルロースフィルター(0.45Fm)(Schleiche
r and Schuell)をその上に載せ、そして泡が形成しな
いように注意しながら2XのSSCに浸した。2XのSSCに浸し
た2枚のWhatman 3MM紙をニトロセルロースフィルター
の上に載せ、そして同じ寸法の高8〜10cmのドライ濾紙
をその上に載せ、そして更にその上に約500グラムのお
もりを載せた。転写を16時間続けた。DNAが転写された
ら、ニトロセルロースフィルターを慎重に6XのSSCの中
に5分浸し、周囲温度で1時間乾くまで放置し、そして
2枚のWhatman 3MM紙の間に80℃で真空にて更に3時間
インキュベーションした。次いでそれをDNAライブラリ
ーのスクリーニングのために先に述べたものと同じ条件
下でプレ−ハイブリダイゼーション及びハイブリダイゼ
ーションした。オートラジオグラフィーの結果は各酸化
物の特異的なハイブリダイゼーションバンドの出現を示
した。正確には、これらのバンドのサイズは、EcoR I消
化物については8.4kb、そしてHind IIIについては3.5kb
であった。バクテリオファージラムダ−GEM12に関する
実施例2の第1章に記載の通りにしてファージDNAを精
製し、EcoR I及びHind III消化を実施した後、上記の8.
4KbのEcoR I及び3.5KbのHind IIIバンドが固定された。
サザン法は双方のバンドがpPCR20由来の900bpのEcor I
−Hind IIIプローブと特異的にハイブダイゼーションす
ることを確証した。
上記の8.4kbのEcoR I及び3.5kbのHind IIIフラグメン
トのサブクローニングを担いとして、5μgファージ#
11をEcoR Iで消化し、そして更に5μgをHind IIIで消
化、そして所望のフラグメントをGENECLEAN II法(BIO
101,Inc.)により精製し、そしてEcoR I又はHind IIIで
消化しておいたプラスミドpBCKS/+(Stratugene)とT4
DNAリガーゼ、ATP及びその酵素供給者により推奨されて
いるバッファーを用いてライゲーションした。得られる
ライゲーション混合物を5時間12℃でインキュベーショ
ンし、そしてコンビテントエッシェリヒア・コリDH5″
細胞を形質転換するのに用いた。形質転換体はクロラム
フェニコール(34Fg/μl)、X−gal(40Fg/μl)及
び0.2mMのIPTGの添加した固形LB培地で選別した。白色
表現型を示すクローンのうち、3.5kbのHind IIIフラグ
メント(両方向)を担持するものをpALR90及びpALR91と
し、そして8.4kbのEcoR Iフラグメント(両方向)を含
むものをpALR92及びpALR93とした。
3.dao遺伝子を含むフラグメントの配列決定 プラスミドpARL90に含まれ、且つロドトルラ・グラシ
リスのdao遺伝子をコードするDNAフラグメントをプラス
ミドpPCR20のインサートの配列決定に関して記述のもの
と同じ方法を利用して配列決定し、この場合プラスミド
pPCR20で予め決定した配列を基礎にデザインした合成オ
リゴヌクレオチドをプライマーとして用いた。この配列
をSEQ1DNO:lに示す。
実施例3 1.ロドトルラ・グラシリスの全RNAの抽出 株ロドトルラ・グラシリスATCC26217を既に発表のYMP
G培地の中で増殖させた。インキュベーションをオービ
タルシェーカーにおいて250rpmで振盪させながら30℃の
温度で15時間続けた(O.D.660=1.13)。
RNAを高温フェノール及びガラスビーズを用い、既に
発表の方法により(Methods Enzymol.(1991)194:39
8)抽出した。
2.dao遺伝子に対応するcDNAの獲得 RNAsineを含むロドトルラ・グラシリス由来の全RNA7
μgのサンプルを70℃で分、2μgのオリゴヌクレオチ
ドRTDA02(5′−CCATCGATAAGCTTACAACTTCGACTCCCGCGCC
GC−3′)(10μM)で環化した。得られる生成物を42
℃で90分逆転写酵素AMV(Promega)と、供給者により指
定のバッファー及び条件を利用してインキュベーション
した。次いでこの混合物を95℃で5分加熱し、そして蒸
留水で4倍に希釈した。
得られる生成物をPCRによる増幅のための鋳型として
用いた。この目的のため、オリゴヌクレオチドRTDA01
(5′−GGAGGAATTCATATGCACTCTCAGAAGCGCGTCG−3′)
及び上記のRTDA02を使用した。オリゴヌクレオチドRTDA
01はエッシェリヒア・コリにおけるDAOの産生のために
必要であろうエッシェリヒア・コリリボソームに対する
結合部位であるヌクレオチド配列GGAGGを供する。増幅
工程は上記のものと類似としたが、この場合30サイクル
の95℃(1分)55℃(2分)及び72℃(2分)を利用し
た。増幅の結果は1%のアガロースゲル電気泳動の後の
エチジウムブロミドによる染色により可視化した。
サイズ約1.1kbのPCRにより得られるDNAフラグメント
をGeneclean(Bio 101,Inc.)を利用し、その供給者の
推奨に従い、アガロースゲルの抽出により精製した。
3.dao遺伝子のメッセッジャーRNAに対応するDNAフラグ
メントのクローニング及び配列決定 プラスミドpBCKS/+のDNAの0.1μgのサンプルを制御
エンドヌクレアーゼEcoR V(Pharmacia)により37℃に
おいて、その供給者により推奨のバッファーの中で1時
間かけて消化し、そして反応を停止させるために65℃で
10分加熱した。消化プラスミドをPCRに由来する予め精
製したDNAフラグメントのサンプル(0.2μg)と混合
し、そして双方のDNAを酵素T4DNAリガーゼ(Amersham)
により、ATPの存在下で、供給者により推奨のバッファ
ーを用いてライゲーションした。
得られるライゲーション混合物をコンピテントエゥシ
ェリヒア・コリDH5″細胞の形質転換に用いた。形質転
換体をLB培地、クロラムフェニコール(34μg/ml)、X
−gal(40μg/ml)及び0.2mMのIPTGをなおアガー入り
(2%)固形培養培地において単離した。この方法によ
り、選択培地において白色表現型を示す様々なクローン
を単離した。これらのクローンのうちの1つは、プラス
ミドpBCKS/+のEcoR V部位に挿入されたPCRによる増幅
に由来する1.1kbのDNAフラグメントを有する組換プラス
ミドpCDAA010を含んだ。このクローンはスパニッシュ・
コレクション・オブ・タイプ・カルチャーズ(CECT)に
第4636号として寄託した。
プラスミドpCDAA03の中に含まれているフラグメント
のヌクレオチド配列を前記と同じ方法により決定した。
ヌクレオチド配列及び国際データーベース(GeneBank/E
MBL)におけるその他の既知の配列とのその対比、そし
て更にはロドトルラ・グラシリスのDAOの近年公開され
たアミノ酸配列(Biotech.Letters(1995)17:193)と
のその対比は、クローニングされたフラグメントがロド
トリアス・グラシリスのDAOをコードするcDNAの領域を
含むことを示した。ロドトリス・グラシリスのDAOをコ
ードするcDNAに対応するエキソンをSEQ ID NO:1に示
す。この分析はプラスミドpCDAA010の中にクローニング
したフラグメントがベクターのlacプロモーターのコン
トロール下でのその発現にとって適正な方向でdao遺伝
子を含み、従ってこのプラスミドがこのプロモーターの
コントロール下でDAOを産生することも示した。
実施例4 1.エッシェリヒア・コリにおけるロドトルラ・グラシリ
スのDAOの製造 エッシェリヒア・コリCECT4636をLB培地の中で20時
間、25℃にて、250rpmで振盪しながら発酵させた。この
細胞を5,000gで10分の遠心分離により集め、そして音波
処理により破壊し、そしてそのDAO活性を実施例1の第
1章に記載の通りにしてアッセイした。この方法により
得られるDAO活性は40U/1mgのタンパク質であった。
配列表 SEQ 1D NO:1 らせんの数:二本鎖 配列の形態:直鎖 分子のタイプ:DNA ヒポセティカル配列:NO ヒポセティカル配列:NO ナンセンス:NO フラグメントのタイプ: 分子の起源:ロドトルラ・グラシリス 分子の直接の起源−株ATCC 26217 ゲノム内の配列の位置:NO 配列の特徴:長さ1542bp CDS:72−100(113);220−333;398−469;525−642;663
−911;970−1530
フロントページの続き (72)発明者 アロンゾ パラチオス,ジョージ スペイン国,イー−28021 マドリッド, カリェ ゴデーリァ 166 (72)発明者 バレッド フエンテ,ホセ ルイス スペイン国,イー−24006 レオン,カ リェ モーゼ デ レオン 15 −セグ ンド ビー (72)発明者 ディエ ガルシア,ブルーノ スペイン国,イー−24192 トロバホ デル セレセド カリェ ジェネラリジ モ 7 (72)発明者 モレ´バレ,ミギュエル エンジェル スペイン国,イー−24009 レオン,カ リェ ホアン デラ コーザ 3−ゼク スト エー (72)発明者 シェレスナー サンチェ,カルメン スペイン国,イー−24010 レオン,カ リェ エスラ 10−クイント (72)発明者 コリァドス デラ ビエハ,アルフォン ソ スペイン国,イー−24010 レオン,カ リェ バルカルセ 3−テルチェロ ク (72)発明者 ビタリェー アルバ,アレハンドロ スペイン国,イー−24001 レオン,カ リェ カルメン 3−セグンド ドゥ (72)発明者 サルト マルドナード,フランチェスコ スペイン国,イー−28023 マドリッド, プラド デ ソモサグア,カリェ デル アブレゴ 33 −セグンド ク (56)参考文献 特開 平5−211890(JP,A) Biotechnology Tec hniques(1995),9(12), p.863−868 Biotechnology Let ters(1995),17(2),p.193 −198 Biotechnology Let ters(1995),17(2),p.199 −204 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) BIOSIS(DIALOG) EUROPAT(QUESTEL) WPI(DIALOG) SwissProt/PIR/GeneS eq GenBank/EMBL/DDBJ/G eneSeq

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エッシェリヒア・コリ宿主細胞内でのロド
    トルラ・グラシリスの酵素D−アミノ酸オキシダーゼの
    製造のための方法であって、下記の操作: (a)前記酵素を産生する任意のロドトルス・グラシリ
    ス株から、D−アミノ酸オキシダーゼをコードするdao
    遺伝子のメッセンジャーRNAに対応する相補性DNAを単離
    する;ここで当該dao遺伝子は下記に示すヌクレオチド
    配列を有するか、又は当該配列と42℃で16時間のハイブ
    リダイゼーション、2×SSC−0.1%SDSにおいて周囲温
    度で20分の洗浄2回、それに続く0.1×SSC−0.1%SDSに
    おいて42℃で20分の洗浄2回を含んで成るハイブリダイ
    ゼーション条件下でハイブリダイズすることができる配
    列を有する: (b)このロドトルス・グラシリスのD−アミノ酸オキ
    シダーゼをコードするDNAフラグンメントをリボソーム
    結合部位及び遺伝子の発現のための高効率性プロモータ
    ー配列を含むDNA配列に融合する; (c)前記融合DNAフラグメントを各宿主細胞において
    複製できる適当なプラスミドの中に挿入する; (d)前記宿主細胞を前記組換プラスミドで形質転換す
    る; (e)前記形質較した宿主細胞を適当な培養培地の中で
    D−アミノ酸オキシダーゼが産生される条件下で増殖さ
    せる; (f)前記培養培地から前記酵素D−アミノ酸オキシダ
    ーゼを回収する; を特徴とする方法。
  2. 【請求項2】前記形質転換した宿主細胞をLB培地の中で
    20時間以上25℃で増殖させることを特徴とする、請求項
    1記載の方法。
  3. 【請求項3】前記形質転換した宿主細胞がエッシェリヒ
    ア・コリCECT4636の純株、その突然変異体、又はその形
    質転換誘導体より成ることを特徴とする、請求項1又は
    2記載の方法。
  4. 【請求項4】請求項1に規定のヌクレオチド配列を含有
    するベクターにより形質転換され、且つD−アミノ酸オ
    キシダーゼを発現することを特徴とする、エッシェリヒ
    ア・コリ宿主細胞。
  5. 【請求項5】エッシェリヒア・コリCECT4636の純株、そ
    の突然変異体、又はその形質転換誘導体より成ることを
    特徴とする、請求項4記載のエッシェリヒア・コリ宿主
    細胞。
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