JP2003502021A - アスペルギルス起源のエポキシドヒドロラーゼ - Google Patents

アスペルギルス起源のエポキシドヒドロラーゼ

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epoxide
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アルシェラ,アラン・ロベール
バラティ,ジャック
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、真菌細胞からの抽出によって、あるいは真菌タンパク質をコードするヌクレオチド配列によって形質転換された宿主細胞において培養することによって、実質的に純粋な形態で得られるもののとごき、エポキシドヒドロラーゼ活性を有する真菌起源のタンパク質に関する。また、本発明は、特に、エナンチオ純粋エポキシドおよび/またはジオールを調製する方法を実施するためのその使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、エポキシドヒドロラーゼ活性を保有する、真菌起源のタンパク質ま
たは後者から誘導されたタンパク質、ならびに、特に、高エナンチオマー純度の
エポキシドおよび/または隣接ジオールのごときエナンチオマー的に純粋な(ま
たはエナンチオ純粋)分子の調製のためのそれらの使用に関する。
【0002】 エポキシドまたは隣接ジオールは、有機合成において重要な化合物である。も
しそれらかキラル構造を有すれば、それらはラセミ形態または光学的に豊富なま
たはエナンチオマー的に純粋な形態で用いることができる。最初の場合、それら
は化学工業のための基本的生成物(グリコール、プロピレングリコール等のごと
き工業製品の重合性モノマーまたは成分)を構成する。第2の場合、それらは、
種々の光学的に純粋な生成物、例えば、医薬または植物保護工業によって市販さ
れる生物学的に活性な分子または特定の光学特性を持つ物質(例えば、液晶)の
生産のためのキラル合成として用いることができる。
【0003】 これが、それらの生産を行うために種々の化学合成の戦略を工夫してきた理由
である。ジオールの生産に関しては、これらの戦略は、しばしば、多かれ少なか
れ濃縮された酸性または塩基性無機媒体中でのエポキシドの加水分解を含み、こ
れは、それ自体、プロセスの進行中に形成された母液または塩の再プロセッシン
グのためさらなる費用を生じる。
【0004】 これらの分子は光学的に活性な形態で生産されなければならない場合、いくつ
かの戦略が記載され開発されてきた(Schurigら、1992、Pedragosa-Moreau
ら、1995)。例えば、Katzuki-Sharpless 酸化反応は、チタン系のキラル有
機金属触媒によってオレフィンを光学的に豊富なエポキシドに変換することを可
能とする。しかしながら、このアプローチは、触媒の配位で必要な二重結合のア
ルファ位置にアルコール基を有するオレフィンに限定される。
【0005】 他の方法がより最近に開発されており、それらもまた、マンガンまたはコバル
トのごとき重金属を非常にしばしば含む有機金属触媒の使用に大部分基礎を置く
。しかしながら、それらはあるタイプの基質に非常に効果的であるが、それらは
分子の他のファミリーに対する平均的選択性を呈するに過ぎない。全ての場合に
おいて、それらは、関係する重金属の使用によって課された技術的拘束のため、
工業条件で用いるのは困難である。
【0006】 この問題を克服するための生体触媒の種々の技術が記載されている。それらは
リパーゼ、ペルオキシダーゼまたはモノオキシゲナーゼのごとき酵素の使用を含
む間接的戦略を使用する(Archelasら、1997)。しかしながら、これらのア
プローチのほとんどは、コファクターのリサイクリングのために高価なシステム
の開発を必要とし、再度、それらを分取条件で実施するのを特に困難かつ高価な
ものとする。
【0007】 従って、エポキシドの直接的加水分解を行うのを可能とする酵素の使用は、光
学的に豊富なエポキシドまたは非キラル、ラセミまたは光学的に豊富なジオール
の直接的調製の興味深いオリジナル手段を表す。エポキシドヒドロラーゼと呼ば
れるこれらの酵素は、一方で、コファクターを必要とせず、他方で、特に温和な
条件で水分子のエポキシドへの付加を行うのを可能とする利点を提供する。もし
基質がキラルであれば、この付加プロセスのエナンチオ選択性および位置選択性
に応じて、得られたジオールはラセミ体またはエナンチオマーが豊富なものとな
るであろう(Archelasら、1998)。
【0008】 膨大な研究が哺乳動物に存在するこのタイプの酵素に向けられてきたが、有機
合成におけるそれらの使用は、それらを十分な量で得る困難性のため考えること
ができない。
【0009】 有機合成における「ツール」としての−簡単な微生物発酵によって多量に生産
することができる−微生物起源(細菌、酵母、真菌)のエポキシドヒドロラーゼ
を用いる可能性は、従って、かなりの進歩を構成するであろう。
【0010】 微生物を生物触媒として用いることによる光学的に活性な化合物の調製の例が
記載されているが、種々の微生物で検出された特徴付けのされていない酵素活性
に関するに過ぎない。かくして、欧州特許出願EP611826(Daicel Chemi
cal Industries Co. Ltd.)においては、ラセミ体エポキシドから出発して(S
)光学的活性エポキシドを生産することができる与えられた微生物の例は、特に
、Candida, Rhodosporidium, Rhodococcusおよび Nosardioides属に属する微生
物の株である。(R)光学活性エポキシドを生産できる微生物の例は、特に、Th
ichosporon, Geotrichum, Corynebacterium, MicrococcusおよびBrevibacterium
属に属する微生物の株である。
【0011】 スチレンオキシドは、哺乳動物エポキシドヒドロラーゼで行われる実験で最も
広い適用を見い出すテスト基質の1つであり、このモデル基質の芳香環が置換さ
れた種々の誘導体はこの意味で調べられてきた(Dansetteら、1978;Westka
emperら、1981)。より最近では、微生物起源の酵素活性で行われた実験も
またこのモデル基質を用い、本発明者ら自身は、番号LCP521で自然歴史博
物館(パリ)に登録された真菌 Aspergillus nigerの株によってエナンチオ選択
的にこれらの分子が加水分解され得ることを示した(Lab. de Cryptogamic, 12
rue Buffon, 75005 パリ、フランス)(Pedragosa-Moreauら、1996)。
【0012】 それにも拘わらず、今日までに記載された真菌 Aspergillus nigerのごとき真
菌の助けを借りて行うエナンチオ選択性加水分解実験は真菌の全細胞または細胞
抽出物を利用し、これは適用において多数の技術的問題を生じ、良好な収率を与
えず、使用する生物学的触媒の構造がはっきりすることを可能としない。
【0013】 真菌起源のよく同定され特徴付けされたエポキシドヒドロラーゼの使用はこれ
らの欠点を救済できるようにするであろうが、これまで、真菌起源のエポキシド
ヒドロラーゼを単離し精製することが可能とはなっておらず、これは、そのよう
な酵素がその天然環境から完全に単離されるのに十分には安定ではない可能性を
示唆する。
【0014】 本発明は、真菌からエポキシドヒドロラーゼを単離し精製するのが可能である
事実の本発明者らによる証明に由来する。かくして、本発明は、Aspergillus種
のもののごとき真菌のエポキシドヒドロラーゼ活性を有する酵素の(精製、配列
決定、クローニングによる)同定に続く。
【0015】 本発明の目的の1つは、真菌起源のエポキシドヒドロラーゼ活性を持つ新規酵
素を提供することにある。
【0016】 本発明のもう1つの目的は、これらの酵素をコードするヌクレオチド配列を提
供することにある。
【0017】 本発明の更なる目的は、当該酵素が有利に過剰発現される、前記ヌクレオチド
配列によって形質転換された宿主細胞を提供することにある。
【0018】 また、本発明は、特に、真菌の細胞からの抽出および精製によって、あるいは
前記した宿主細胞を培養することによって該酵素を得る方法を提供する目的を有
する。
【0019】 本発明のもう1つの目的は、種々のエポキシドおよび/またはジオールの合成
のための、前記酵素または前記した該酵素の生産者である宿主細胞を用いる生体
触媒の新規方法を提供することにあり、これらの方法は、従前に記載された真菌
の全細胞または細胞抽出物を用いる方法よりも高い収率を与える。
【0020】 従って、本発明は、特に温和な実験条件で、すなわち、特に、緩衝化または非
緩衝化水性倍地中および/または水混和性または水非混和性有機溶媒の存在下で
、有機または無機の酸性または塩基性試薬を使用することなく、行うことができ
る利点を提供する非キラルまたはキラルエポキシドの加水分解の方法を提供する
ことをその目的とする。出発エポキシドの固有の立体化学特性に応じ、これらの
方法は、非キラル、ラセミ体または光学的に豊富なジオールの生産、または−も
し出発エポキシドがキラルであれば−光学的に豊富な形態またはエナンチオマー
的に純粋でさえある形態の2つのエナンチオマーの内の1つの生産をもたらす。
【0021】 本発明は、真菌の細胞からの抽出によって、または前記した真菌タンパク質を
コードするヌクレオチド配列によって形質転換された宿主細胞の培養によって実
質的に純粋な形態で得られるごとき、エポキシドヒドロラーゼ活性を有する真菌
起源の任意のタンパク質、または真菌起源の前記したタンパク質の1以上のアミ
ノ酸の置換、欠失または付加によって誘導され、かつエポキシドヒドロラーゼ活
性を保有する任意のタンパク質に関する。
【0022】 前記したエポキシドヒドロラーゼ活性は基質としてパラ−ニトロスチレンオキ
シド(pNSO)を用い、特に、以下の方法に従って形成されたジオールの量を
測定し、前記したエポキシドヒドロラーゼ活性を測定することができる。
【0023】 酵素を含有する50μLの調製物を410μLの0.1Mリン酸ナトリウム緩衝
液pH7.0(緩衝液B)に添加し、混合物を35℃にて2分間プレインキュベー
トする。次いで、DMF中のラセミ体pNSOの50mMの溶液の40μLを添加
する(最終pNSO濃度:4mM)。
【0024】 インキュベーションから10分後に、1mLのジクロロメタンを添加することに
よって反応を停止させる。混合物を激しく撹拌して、基質および生産されたジオ
ール双方を抽出する。形成されたジオールの量は、従前に記載されているごとく
(Nellaiahら、1996)、HPLC(高圧液体クロマトグラフィー)(Waters Associates、米国)によってシリカカラムでの分離後に測定される。
【0025】 1ユニットのエポキシドヒドロラーゼは、前記条件での1分当たり1μモルの
ジオールの形成を触媒する酵素の量を表す。生抽出物とのインキュベーションの
後に、形成されたジオールの量は少なくとも30分間は時間と共に直線的に増加
し、反応速度は0.01〜1.2ユニットの範囲の酵素の濃度に比例する(Nell
aiahら、1996)。
【0026】 本発明は、さらに詳しくは、 −配列番号2の配列、 −誘導された配列が、好ましくは、配列番号2の配列に対して少なくとも40
%、特にほぼ80%を超える相同性を有し、特に、1以上のアミノ酸の置換、抑
制または付加によって配列番号2の配列から誘導され、かつエポキシドヒドロラ
ーゼ活性を保有する任意の配列、または、 −断片が、好ましくは、配列番号2の位置1および339に位置するアミノ酸
によって境界を定められた領域中で連続する少なくとも約10アミノ酸よりなる
配列番号2の配列の任意の断片、または前記の後者から誘導され、かつエポキシ
ドヒドロラーゼ活性を保有する配列の断片、 を含むことを特徴とする前記任意のタンパク質に関する。
【0027】 本発明は、さらに詳しくは、Aspergillus属の真菌の細胞の培養物からの抽出
および精製によって得られるごとき、実質的に純粋な形態の真菌エポキシドヒド
ロラーゼにすることを特徴とする前記任意のタンパク質に関する。
【0028】 従って、本発明は、さらに詳しくは、Aspergillus nigerまたはAspergillus t
urinegensisの株の細胞の培養からの抽出および精製によって得られるごとき、
配列番号2によって表される実質的に純粋な形態の真菌エポキシドヒドロラーゼ
にすることを特徴とする任意の前記タンパク質に関する。
【0029】 また、本発明は、 −配列番号2によって表されるエポキシドヒドロラーゼをコードする配列番号
1のヌクレオチド配列または遺伝暗号の縮重によって配列番号1から誘導され、
かつ配列番号2によって表されるエポキシドヒドロラーゼをコードする任意の配
列、 −誘導された配列が、好ましくは、配列番号1の配列に対して少なくとも約4
5%、特に約80%を超える相同性を有し、特に、1以上のヌクレオチドの置換
、欠失または付加によって配列番号1の配列から誘導され、かつエポキシドヒド
ロラーゼ活性を保有する酵素をコードする任意の配列、または、 −断片が、好ましくは、配列番号1の配列の位置1および1197に位置する
ヌクレオチドによって境界が定められた領域中で連続する少なくとも約20ヌク
レオチドよりなり、配列番号1の配列の任意の断片、または前記の後者から誘導
され、かつエポキシドヒドロラーゼ活性を保有する酵素をコードする配列の任意
の断片、 を含有するベクターによって適当な宿主細胞の形質転換により実質的に純粋な形
態で得られるごとき、組換え真菌エポキシドヒドロラーゼに相当することを特徴
とする、前記任意のタンパク質に関する。
【0030】 従って、本発明は、さらに詳しくは、配列番号1のヌクレオチド配列、または
遺伝暗号の縮重によって配列番号1から誘導され、かつ配列番号2によって表さ
れるエポキシドヒドロラーゼをコードする任意の配列を含有するベクターによっ
て適当な宿主細胞の形質転換により得られるごとき、配列番号2によって表され
る組換え真菌エポキシドヒドロラーゼに関する。
【0031】 また、本発明は、前記定義のエポキシドヒドロラーゼ活性を持つ真菌起源のタ
ンパク質をコードする任意のヌクレオチド配列に関する。
【0032】 本発明は、さらに詳しくは、 −配列番号2によって表されるエポキシドヒドロラーゼをコードする配列番号
1によって表される配列、 −遺伝暗号の縮重によって配列番号1の配列から誘導され、かつ配列番号2に
よって表されるエポキシドヒドロラーゼをコードする任意の配列、 −誘導された配列が、好ましくは配列番号1の配列に対して少なくとも約45
%、特に約80%を超える相同性を有し、特に1以上のヌクレオチドの置換、欠
失または付加によって配列番号1の配列から誘導され、かつエポキシドヒドロラ
ーゼ活性を保有する酵素をコードする任意の配列、 −断片が、好ましくは、配列番号1の配列の位置1および1197に位置した
ヌクレオチドによって境界が定められた領域中で連続する少なくとも約20ヌク
レオチドから構成され、配列番号1の配列の任意の断片、または前記定義の後者
から誘導され、かつエポキシドヒドロラーゼ活性を保有する酵素をコードする配
列の任意の断片、 −前記配列または断片の任意の相補的ヌクレオチド配列、または、 −エポキシドヒドロラーゼ活性を保有する酵素をコードし、かつ前記配列また
は断片の1つとハイブリダイズすることができる任意のヌクレオチド配列; を含み、前記配列または断片が一本鎖または二本鎖形態であることを特徴とする
、前記ヌクレオチド配列に関する。
【0033】 また、本発明は前記定義のヌクレオチド配列を含有する任意のベクター、特に
プラスミドに関する。
【0034】 有利には、前記ベクターにおける本発明のヌクレオチド配列は、前記定義のエ
ポキシドヒドロラーゼ活性を持つタンパク質の発現を調節するエレメント、特に
、必要であれば誘導性のプロモーター、および転写ターミネーターの制御下に置
かれる。
【0035】 好ましくは、前記プロモーターは、ベクターによって形質転換された宿主細胞
における該タンパク質の過剰発現を可能とするものから選択され、該宿主細胞は
、それ自体、特に細菌、ウイルス、酵母、真菌、植物または哺乳動物細胞の中で
、該タンパク質を過剰発現できるものから選択される。
【0036】 また、本発明は特に細菌、ウイルス、酵母、真菌、植物または哺乳動物細胞か
ら選択される任意の宿主細胞に関し、該宿主細胞は、そのゲノムが、エポキシド
ヒドロラーゼ活性を持つタンパク質をコードする前記ヌクレオチド配列を含有す
るように、前記定義のベクターによって形質転換される。
【0037】 また、本発明は、特に、医薬および植物−保護分野において、または特異的光
学材料の製造において、エポキシドまたはエナンチオマー的に純粋な隣接ジオー
ルの調製方法の実施における、酵素生物触媒としての前記定義のエポキシドヒド
ロラーゼ活性を持つタンパク質の使用に関する。
【0038】 従って、本発明は、以下の式(II)および(III):
【0039】
【化3】
【0040】 (式中、R1,R2,R3およびR4は任意の基、特に、医薬および植物−保護化合
物、または該エポキシドまたは隣接ジオールに対応する特異的光学材料に特徴的
な基を表す) のエポキシドの各々および/またはエナンチオマー的に純粋なジオールの調製方
法に関し、 該方法は、以下の式(I):
【0041】
【化4】
【0042】 のジアステレオマーエポキシドの混合物、またラセミ形態のキラルエポキシド、
またはプロキラルエポキシドを、前記定義のエポキシドヒドロラーゼ活性を持つ
タンパク質、または前記定義のエポキシドヒドロラーゼ活性を持つタンパク質を
発現または過剰発現する前記宿主細胞で処理する工程を含み、これは、 −式(II)および(III)の前記化合物の混合物、必要であれば、式(II)お
よび(III)の該化合物は精製のさらなる工程によって分離することができ、 −または前記式(III)の化合物のみ; の生産に導く。
【0043】 前記式(III)の化合物のみの生産の場合では、これは、出発エポキシドに応
じて、もう1つの化学的または酵素的試薬、例えば、パラ−ニトロスチレンオキ
シド(Pedragosa-Moreauら、1997)の場合には硫酸、または特にスチレンオ
キシド(Pedragosa-Moreauら、1993)の場合にはBeauveria sulfurescensの
細胞での前記処理を伴うまたはそれに続く処理によって行うことができる。
【0044】 有利には、本発明による前記方法を前記定義のエポキシドヒドロラーゼ活性を
持つタンパク質によって行う場合、後者はDEAEセルロースまたはDEAEセ
ファロース、またはこの酵素を固定化することができる任意の他の支持体または
技術のごとき固体支持体上に固定化することができる。
【0045】 また、本発明は、さらに詳しくは、非キラルエポキシドの加水分解につき前記
した方法の実施における、前記した形質転換宿主細胞を含めた、種々の形態の前
記定義のエポキシドヒドロラーゼ活性を持つタンパク質、この酵素を生産するAs
pergillus nigerのごとき真菌の全細胞、該細胞の可溶性または凍結乾燥酵素抽
出物または前記定義の固体支持体に固定化した酵素の使用に関する。
【0046】 また、本発明は、好ましくは、細菌、ウイルス、酵母、真菌、植物または哺乳
動物細胞から選択された宿主細胞を前記ベクターで形質転換する工程、および該
細胞によって生産された組換えエポキシドヒドロラーゼを精製する工程を含むこ
とを特徴とする、前記定義の組換えエポキシドヒドロラーゼ活性を持つタンパク
質の調製方法に関する。
【0047】 また、本発明は実質的に純粋な形態の真菌エポキシドヒドロラーゼの調製方法
に関し、該方法は、 −特に、フレンチプレスまたは任意の他の適当な手段を用い真菌を破砕するこ
とによって、Aspergillus種の真菌のごとき真菌の細胞培養から酵素を抽出する
工程、続いて、低速遠心(約10000g)、上清の回収、および限外濾過によ
る濃縮の工程、 −特に、DEAE−セファロース、フェニル−セファロース、モノQおよびス
ペローズ12のカラムを連続的に通すことによって、これまでの工程で得られた
抽出物から酵素を精製する工程を含む。
【0048】 本発明は、さらに、真菌 Aspergillus nigerの株からのエポキシドヒドロラー
ゼの精製、ならびにこのエポキシドヒドロラーゼをコードする遺伝子のクローニ
ング、および本発明による方法の適用の例の以下の記載によって説明される。
【0049】 A)高エナンチオ選択性での Aspergillus nigerからエポキシドヒドロラーゼの
精製および特徴付け I)装置および方法 1)試薬 用いたテスト基質はラセミp−ニトロスチレンオキシド(pNSO)である。
それは、WestkaemperおよびHanzlik、1980によって記載された技術に従って
ω−ブロモ−4−ニトロアセトフェノンから合成される。その純粋な(R)およ
び(S)エナンチオマーは生物変換の工程によってこのラセミ基質から得られる
(Pedragosa-Moreaiら、1996)。ジエチルアミノエチル(DEAE)−セ
ファロース、フェニル−セファロース、「モノQ」およびスペローズ12カラム
はPharmacia LKB(Uppsala、スウェーデン)から得られる。H218O〕はIsote
c(Miamisburg、米国)から得られ、その〔18O〕含有量は95%である。全て
のタンパク質クロマトグラフィーは、4℃にてFPLC Pharmaciaシステムを用いて
行われる。
【0050】 2)生物、増殖の条件および抽出物の調製 この実験で用いた真菌Aspergillus nigerの株は番号LCP521下で自然歴
史博物館(パリ)(Lab. DE Cryptogamie, 12 rue Buffon, 75005 パリ、フラン
ス)に登録されている。培養は、Nellaiahら,1996に記載された条件で5L
(液体容積)の容量を持つファーメンターで行う。培養の40時間後に細胞を濾
過によって収穫する。それを、1mMシステイン、1mM EDTAおよび0.3mM
塩化フェニルメタンスルフォニル(PMSF)を含有するpH7.1の10mMトリ
ス−HCl緩衝液に懸濁させる。無細胞抽出物は、フレンチプレス、または当業
者が使用することができる任意の他の手段、およびNellaiahら,1996によっ
て記載された条件での低速遠心(1000g)を用いて真菌を破砕することによ
って調製される。この抽出物は、10、40または100kDaまでのカットオフ
閾値を持つ膜を用いるタンジェンシァルフロー濾過によって100mLまで濃縮す
る。いずれの他の操作も、1mMシステイン1mM EDTAおよび0.3mM PM
SFを含有する緩衝溶液中で4℃の温度で行って、酵素の不活化を回避する。タ
ンパク質の濃度は、参照としてウシ血清アルブミンを用い、Lowryら、1981
の方法によって測定される。
【0051】 3)エポキシドヒドロラーゼの精製 酵素を含有する濃縮された溶液を、0.13M KClを含有する緩衝液Aで
予め平衡化させたDEAE(ジエチルアミノエテル)−セファロース(2.5cm
×30cm)のカラムに沈積させる。カラムを360mLの平衡化緩衝液で洗浄し、
溶出は、緩衝液A中の0.13−0.23M KClの直線グラジエント(全容
量:510mL、流速:3mL/分、画分の容量:6mL)で行う。
【0052】 活性は、0.17−0.20Mの塩化カリウム濃度で溶出させる。活性画分を
合わせ、限外濾過によって5mLまで濃縮する。濃縮物を、(NH42SO4
.25Mおよび21%(v/v)のエチレングリコールを含有する緩衝液Aで予
め平衡化させたフェニル−セファロースのカラム(1cm×10cm)に沈積させる
。カラムを同一緩衝液10mLで洗浄し、ついで、(NH42SO4 0.25Mを
含有する緩衝液A中の21−51%(v/v)のエチレングリコールの直線グラ
ジエントで溶出を行う(合計容量:95mL、流速:0.5mL/分、画分の用量:
1mL)で行う。
【0053】 活性は30−43%(v/v)のエチレングリコール濃度で溶出させる。活性
画分を合わせ、5mLに濃縮する。濃縮物を、0.13M KClを含有するトリ
ス−HCl緩衝液10mM、pH6.5で予め平衡化させたモノQカラム(0.5cm
×5)上に沈積させる。カラムを5mLの緩衝液で洗浄し、溶出は、0.13−0
.25Mの塩化カリウムの直線グラジエント(合計用量85mL;流速0.5mL/
分;画分の容量:1mL)で行う。活性を、0.15−0.16Mの塩化カリウム
の濃度まで溶出させる。活性画分を合わせ1mLまで濃縮する。酵素を含有する
溶液(200mL)をスペローズ12のカラム(1cm×30cm)上に沈積させ、緩
衝液Aで平衡化させる(流速0.3mL/分;画分の容量:0.6mL)。この工程
を5回(各回200μL)行い、全ての活性画分を合わせる。かく得られた調製
物を4℃にて保存する。
【0054】 4)酵素実験 H218O〕でのインキュベーションは、180μLのH218O)緩衝液B、
20μLの精製されたエポキシドヒドロラーゼおよび20μLの基質(アセトニト
リル中50mM)を含有する1mLフラスコ中で行う。磁気撹拌(500rpm)しつ
つ25℃で、1.5時間インキュベーションした後、残存する基質および形成さ
れた生成物を2mLのジクロロメタンで抽出する。シリカ上の分析クロマトグラフ
ィー(溶離剤:ジエチルエーテル)によってジオールを精製する。ガスクロマト
グラフィー/マススペクトロメトリー(GC/MS)によって2μLの試料を分
析する。p−トルエンスルホン酸の存在下での2,2−ジメチルプロパンとの反
応によって、残存するジオールを対応するアセトニドに変換する。該アセトニド
を、Audierら、1968によってすでに記載されているごとくにGC/MSによ
って分析する。
【0055】 合計容量5mLでの反応は、0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液pH8.0中、4.
3mMの濃度の基質とDMSO(20容量%)とで25℃で行う。
【0056】 反応は13U/Lの精製された酵素を添加することによって出発させる。逆相
カラムを用いるHPLCによる基質および生成物の濃度の定量(Nellaiahら、1
996)のため、および気相クロマトグラフィーによるエナンチオマー過剰のエ
ポキシドおよびジオールの定量(Nellaiahら、1996)のため、試料を30分
ごとに採取する。
【0057】 5)ポリアクリルアミドゲル電気泳動 SDS−PAGE電気泳動は、0.1%のドデシル硫酸ナトリウム(SDS)
の存在下で、pH8.8にて、分解ゲル(10%のアクリルアミド)および濃縮ゲ
ル(4%のアクリルアミド)を含有する1mmの厚みを持つプレート上で行われる
(Laemmli、1970)。1%(w/v)のSDS、10%(v/v)のグリセ
ロールおよび2%(v/v)のβ−メルカプトエタノールを含有するトリス−H
Cl緩衝液(62.5mM、pH8.8)を溶解させ、100℃にて2分間過熱する
。タンパク質を0.1%(w/v)のクーマシーブルーで染色する。非変性PA
GEゲル上の移動は、β−メルカプトエタノールを分解緩衝液に添加せず、かつ
試料を加熱しなかった以外は同様に行った。Pharmacia LKB「Phastsystem」シス
テムおよび標準Pharmacia手法によって、等電点電気泳動を3−9のpHグラジエ
ントで行う。タンパク質を硝酸銀で染色する。
【0058】 6)分子量の測定 精製されたエポキシドヒドロラーゼ(EH)の移動度(Rf)を以下の標準:
ホスホリラーゼB(97.4kDa)、ウシ血清アルブミン(66.2kDa)オボア
ルブミン(45kDa)、カルボニックアンヒドロラーゼ(31kDa)、トリプシン
インヒビター(21.5kDa)およびリゾチーム(14.4kDa)のそれと比較す
ることによってSDS−PAGE後に分子量を測定した。天然酵素の分子量は、
精製されたEHのKavo、以下の標準タンパク質:アルコールデヒドロゲナー
ゼ(150kDa)、ウシ血清アルブミン(67kDa)、オボアルブミン(43kDa
)、キモトリプシノーゲンA(23kDa)およびリボヌクレアーゼA(13.7k
Da)のそれと比較することによって、スペローズ12の溶出プロフィールから測
定した。排除容量およびデッド容量はデキストランブルーおよびビタミンB12
を用いて測定した。
【0059】 7)アミノ酸配列 アミノ酸分析およびN−末端配列決定では、標準的なBiorad手法(Hercules、
米国)を用い、ペプチドをSDSゲルから「ガラス−結合」膜(Biometra、ドイ
ツ)に移した。酵素のアミノ酸組成は、自動アミノ酸分析器(Beckman 6300シス
テム、ドイツ)を用い、酸加水分解(24時間の真空下での100℃における6
N HCl)後に測定した。分子量は、Delaageの方法を用いてアミノ酸組成か
ら評価した(1968)。
【0060】 8)ペプチド配列 タンパク質をSDS緩衝液に溶解させ、SDS−PAGEによって分離した。
ゲルの一部をクーマシーブルーで染色し、注目するストリップをゲルの残りから
分離した。該ストリップをH2O−CH3OH(90:10)、H2O−CH3CN
(80:20)、およびH2O−CH3CN(50:50)で1時間洗浄した。つ
いで、ゲルの該ストリップを小片に切断し、Speed-Vac(Savant)中で真空下で
乾燥した。ついで、25mMトリスHCl(pH8.5)、1mM EDTA、0.0
5%SDSおよび5μgのプロテアーゼLys−c(Boehringer Mannheim)を含
有する400μLの溶液を添加し、混合物を37℃にて一晩インキュベートした
。加水分解物を逆相HPLCカラム(Vydac C18;2.1×250mm)に注入
した。溶液B(0.07%のトリフルオロ酢酸を含有するCH3CN)の0〜3
5%の直線グラジエントにてカラムを0.2mL/分の流速で150分間溶出させ
(溶液Aは水および0.7%のトリフルオロ酢酸よりなる)、ピークを収集し、
Applied Biosystems モデル477Aマイクロシーケンサーで直接配列決定した
【0061】 9)PCR反応、クローニングおよび配列決定 プライマーとしての部分的アミノ酸配列から得られた変性オリゴマーを用い、
かつ支持体としてAspergillus nigerのゲノムDNAを用い、PCR反応を行っ
た。水で洗浄した1.5gの菌糸からゲノムDNAを抽出し、液体窒素中で粉砕
し、緩衝液トリス−HCL 50mM pH7.5、EDTA 50mM、SDS 3
%、β−メルカプトエタノール1%に懸濁させた。65℃での1時間の反応の後
、溶液をフェノール/クロロホルム/イソアミルアルコール混合物(24/24
/1,v/v/v)およびクロロホルム/イソアミルアルコール混合物(24/
1)で溶液を抽出し、イソプロパノールで沈殿させ、沈積物をTE緩衝液(トリ
ス−HCl 10mM pH7.5およびEDTA 1mM)に溶解させた。RNas
eを37℃にて1時間で添加し(30μg/mL)、DNAをイソプロパノールで
沈殿させ、70%エタノールで洗浄し、水に溶解させた。PCR反応は、100
ngのDNA、dNTP200μM、2μMの各プライマーおよび2ユニットのTa
qポリメラーゼ(Perkin Elmer)を用い、合計容量50μL中で行った。PCR
反応は95℃にて5分間加熱することにより行い、ついで、3つの温度にて30
サイクルの増幅で行った(95℃において1分、58℃にて1分、および72℃
にて1分)。1ユニット/μLのターミナルトランスフェラーゼ(Boehringer)
での処理の後、増幅された断片をpBluescript II SK(−)(
Statagene)のECOR V部位にクローン化した。Pharmacia T7配列決定キッ
トを用いて断片を配列決定した。
【0062】 II)結果 4−段階クロマトグラフィーを用い、Aspergillus nigerからのEHを電気泳
動的に均一まで精製した。合計して、120μgの精製酵素が24gの乾燥菌糸
、すなわち、5Lの培養液から出発して調製された。これの比較的低い値は次の
2反応による: 1)タンパク質の濃度が低い場合、総じての(全)収率は、限外濾過による主
として濃縮の段階の精製手法の間に酵素の不安定性のため低い(4%); 2)Asbergillus nigerの細胞抽出物におけるEHの初期含有量は低い:可溶
性タンパク質の0.4%の値は、精製された酵素の特異的活性を用いて計算され
る。しかしながら、精製された酵素は、pNSOに対する真菌の活性の全て原因
である。かくして、おそらくは、Aspergillus niger中にこの基質に対するただ
1つの活性なタンパク質がある。
【0063】 精製されたエポキシドヒドロラーゼ(EH)は、クーマシーブルーでの染色後
に天然PAGEまたはSDSゲルにおいて単一のバンドを有する。非−変性ポリ
アクリルアミドゲルの電気泳動後に得られたゲルのスライスの活性の測定は、標
識されたタンパク質のバンドと同一レベルに位置した単一のバンドを明らかとす
る。タンパク質の等電点は、3〜9のpHグラジエントを用いる等電点電気泳動お
よび硝酸銀染色による測定後に4.5である。
【0064】 Aspergillus nigerのEHは、45kDaの4つの同一のサブユニットよりなるテ
トラマーである。他の供給源からのEHは、一般に、モノマーまたはダイマータ
ンパク質である。しかしながら、Corynebacterium属のエポキシドヒドロラーゼ
はドデカマーであると最近記載されている(Misawaら、1998)。
【0065】 いくつかの選択的試薬の活性に対する効果をテストした。EDTAおよびPM
SFは効果を示さない。メタ−クロロ安息香酸または過酸化水素のごとき酸化剤
は、酵素の活性を強く阻害する。他方、β−メルカプトエタノールまたはシステ
インのごとき還元剤は酵素の活性に対して陽性の効果を示す。さらに、強力な不
活化が、HgCl2、4−ヒドロキシ−水銀安息香酸、ヨードアセタミドまたは
ジチオニトロベンゼン(DTNB)のごときチオールブロッキング剤で観察され
る。全てのこれらの結果は、エポキシドヒドロラーゼの活性に対する1以上のシ
ステイン残基の必須の役割を示す。同様の効果が哺乳動物からの可溶性EH(s
EH)(Wixtromら、1985)および Pseudomonas種からのEH(Rinkら,1
997)で観察され、他方、哺乳動物からのミクロソームEH(mEH)(Wixt
romら、1985)はチオール試薬に対して感受性ではない。
【0066】 pH活性プロフィールおよびω−ブロモ−4−ニトロアセトフェノンによる阻害
は、触媒メカニズムにおけるヒスチジン残基の関与を示唆する。さらに、ある種
のシステイン残基は、mEHでは示されていないが、哺乳動物sEHで示されて
いるごとく酵素の活性で重要である(Wixtromら、1985)。エポキシドの加
水分解についての哺乳動物sEHおよびmEHの触媒メカニズムが最近解明され
ている(Beethamら、1995;Arandら、1996)。中間体共有結合エステル
の形成に関与する二段階メカニズムが、2つのアスパラギン酸および1つのヒス
チジン残基の関与でもって示されている。しかしながら、微生物EHの触媒メカ
ニズムについてはほとんど知られていない。最近、同様のメカニズムが、細菌Ag
robacterium radiobacderのエポキシドヒドロラーゼについて示された(Rinkら
、1997)。これらのエレメントは、Aspergillus nigerのEHが、哺乳動物
EHとしてのエポキシドの水和についての同様のメカニズムを用いることを示唆
する。このメカニズムは、Aspergillus nigerからの生の抽出物によるパラ−置
換スチレンオキシドの加水分解で示された触媒の一般的プロセスを説明する(Be
dragosa-Moreauら、1996)。
【0067】 pNSOでは、有機溶媒の添加が基質を溶解させるのに必要である。事実、共
溶媒の不存在下では、活性は検出できない。他の可溶性EHでは、ミセルの基質
に対してそれらは活性ではないことが示されている(Hammockら、1997)。
かくして、Aspergillus nigerからのエポキシドヒドロラーゼの活性に対する異
なる共溶媒の効果を調べた。共溶媒の性質は、エポキシドの開環における収率に
対してかなりの影響を有し、最も強い活性はDMFおよびアセトンで得られてい
る。THFで得られた低い活性は、溶媒に通常存在する痕跡量の過酸化物による
酵素の不活化と相関し得る。
【0068】 酵素は5〜9の範囲のpHで活性であり、最大ピークはpH7においてである。酵
素は2〜45℃の範囲の温度で活性であり、40℃で最大活性である。2〜40
℃では、活性は、低い活性化エネルギー(27kJ・モル-1・゜K-1)によって示
されるごとくわずかに増加する(4倍に過ぎない)。
【0069】 現実的な観点から、Aspergillus nigerからのEHは、高度にエナンチオ選択
的にラセミ体エポキシドを加水分解するその能力のため有機合成で非常に興味深
い。エナンチオ選択性は、(S)エナンチオマーに対するpNSOの(R)エナ
ンチオマーについてのより高い親和性およびより高い触媒定数のためである。
【0070】 具体的定数の比率(kcat/Km)は、(R)エナンチオマーの加水分解の初期速
度が、ラセミ体pNSOで出発する(S)エナンチオマーのそれよりも55倍速
いことを示す。この結果は、同一基質についての全細胞で観察されたものと同様
である(Pedragosa-Moreau, 1997)。さらに、反応の位置選択性は非常に高い:
全真菌で示されるごとく2炭素で97%である(Pedragosa-Moreau, 1996)。As
pergillus nigerの精製されたEHによるpNSOの加水分解のエナンチオ選択
性および位置選択性は、細胞の全てで測定されたものと非常に同様である。従っ
て、精製された酵素はpNSOに対する真菌の全活性を担う。
【0071】 B)哺乳動物ミクロソームエポキシドヒドロラーゼに関するAspergillus niger
からの可溶性エポキシドヒドロラーゼのクローニングおよび特徴付け I)実験手法 1)Aspergillus niger(A. niger)からの核酸の単離 培養1L当たり10gのグルコースおよび20gのトウモロコシリカー(Sigm
a, St. Louis、カタログ番号C4648)を含有する培地中で、Aspergillus ni
ger(前記株No.LCP521)を培養した。真菌の胞子を接種した後3日間
、28℃で撹拌したフラスコ中の100mlの用量でインキュベーションを行った
。クロス上の濾過によって菌糸を収穫し、湿潤重量の測定後に−70℃で保存し
た。菌糸1g当たり10mLの変性溶液を用い、ChomczynskiおよびSacchi(19
86)の方法によってRNAの抽出を行う。典型的な収量は菌糸1g当たり30
0μgの合計RNAである。RNAの単離では、15mLの溶解溶液(0.1Mの酢
酸ナトリウムを含有するグアニジン塩酸塩の溶液pH5.5)中にて、Potterタイ
プのガラスホモゲナイザーで2gの菌糸をホモゲナイズする。10分間の10,
000gにおける遠心の後、上清をもう1つのチューブに移し、2.5容量のエ
タノールを添加する。沈殿した核酸を10分間の10,000gにおける遠心に
よって集め、得られた残渣を、簡単に乾燥した後、10mLの溶解緩衝液中に一晩
で溶解させる。不溶性画分を遠心によって除去し、25mLのエタノールを添加す
ることによって核酸を再度沈殿させる。遠心ペレットを70%エタノールで洗浄
し、30分間風乾し、TE緩衝液pH8.0に溶解させる。
【0072】 2)ポリメラーゼ連鎖増幅技術(ポリメラーゼ連鎖反応、PCR)によるAsperg
illusのEHの遺伝子およびcDNAのクローニング Aspergillus EHの遺伝子の増幅用の逆PCRを以下のスキームに従って行っ
た:500ngのゲノムDNAを適当な制限酵素で消化し(成功した結果のほとん
どはBamHIまたはCfolで得られる)、フェノール/クロロホルム混合物
での抽出後のエタノールでの沈殿によって回収する。この500ngのうち、10
0ngを、供給業者によって特定された条件下で20μl容量のDNAリガーゼT
4(Life Technologies)での連結によって環化する。1マイクロリットルの得
られた調製物を、供給業者によって推奨される標準的な反応条件下で、DNAポ
リメラーゼTaq(Parkin Elmer)を用いる30サイクル(1分間の94℃、1
分間の60℃、3分間の75℃)で行うPCRによって増幅した。用いたプライ
マー: (MA226 5'-ATGCGATCGGACTGCTGGACA-3'及び MA227 5'-CGCGGGCAATCCACACCTAC-3') は、従前に得られたゲノム断片の配列から推定される。ゲノム配列中の2つのプ
ライミング部位の間に位置するXhol制限部位を、所望により、逆PCR前に
環状DNAを再度線状化して、トーション応力を抑制し、従って、ゲノム支持体
の初期増幅の効率を改良するために用いる。PCR産物をアガロースゲルでの電
気泳動によって分離し、プローブとして前記ゲノム断片を用いるサザーン技術に
従って、Aspergillus EHの特異的アンプリコンを免疫移動によって同定する。こ
のようにして同定されたAspergillus EH遺伝子の断片を、Quiaex キット(Qiage
n)を用いるアガロースゲルでの電気泳動によって精製し、チェインターミネー
ション法による配列分析のためにpGEM−Tベクター(Promega)にクローン
する。
【0073】 配列から得られた情報に基づき、EH遺伝子のタンパク質をコードする領域を
囲う2つのプライマー: (MA290 5'-cggaattccATGgTCACTGGAGGAGCAATAATTAG-3'及び MA291 5'-ttgaatTCCCTACTTCTGCCACAC-3'; ;大文字の残基は支持体配列に相補的である)を推定し、ゲノムDNAの各断片
を増幅し、40サイクル(1分間の94℃、1分間の50℃、6分間の72℃)
での高忠実度DNAポリメラーゼPfu(「Stratagene」)を用いてmRNAを
逆−転写するために用いる。得られたDNA断片をEcoRIで消化し、最終的
な配列分析のためにpUC19(New England Biolabs)に挿入する。
【0074】 3)組換えエポキシドヒドロラーゼの発現、精製および分析 E. coliにおける組換え体発現のために、Aspergillusのエポキシドヒドロラー
ゼのcDNA断片を、プライマーMA291(前記参照)およびプライマーMA
318: (5'gctgaattcacATGTCCGCTCCGTTCGCCAAG-3') を用いてDNAポリメラーゼPfuで増幅して、配列分析によって明らかにされ
たAspergillusのエポキシドヒドロラーゼ遺伝子の可能性のある開始コドンにAfI
III Nco1−適合認識部位(プライマーNA318中のアンダーライン)に導入す
る。
【0075】 多重切断部位: (5'-CCATGGGAATTCTCGAGATCTAAGCTTATGCATCAGCTGCATGG-3') を、リボソーム結合部位に適合させるためのpGEF+ベクターの開始コドンを
含有するNcol部位(RNAポリメラーゼT7のプロモーターの蒸留)に導入
することによって、pGEF+細菌発現ベクターを修飾する。得られたプラスミ
ドを以後pGEF IIと呼ぶ。AspergillusのEHのPCR断片AfIII/
EcoRIをpGEF IIのNcol/Eco RI部位に連結して、pGE
F Asp EH″発現構築体を得る。E. coli株BL21(DE3)(
Nbongen)をpGEF Asp EHで形質転換し、37℃のLB培地に
入れる。後期指数期において、組換えタンパク質の発現の誘導を、イソプロピル
−β−チオガラクトシド(100μM)を添加することによって行う。2時間後
、STE緩衝液(トリス−HCl、10mM、塩化ナトリウム100mM、エチレン
ジアミン四酢酸mM、pH7.4)の培養の0.02容量に再懸濁させ、−70℃で
貯蔵する。パラ−ニトロスチレンオキシドのRエナンチオマーを対応するジオー
ルに変換することによって酵素活性を測定する。パラ−ニトロスチレンノキシド
の溶媒として用いた10μLのアセトニトリルの存在下で、500μLのSTE中
880μMの基質濃度で30℃にて30分間、反応を行う。
【0076】 等容量のクロロホルムで基質を抽出することによって変換反応を停止させる。
これらの条件において、99.9%を超える基質が有機相に抽出され、ジオール
の60%が水性相に回収される。
【0077】 400μLの上清を800μLの水に添加し、277nMにおける光学密度を読む
ことによって、変換基質を定量する(生成物のモル吸光係数は9.1×103M-1 cm-1である。前記した方法に従い、Aspergillusのエポキシドヒドロラーゼを
3−工程手法によって均一になるまで精製する。
【0078】 精製されたタンパク質に対する抗体を、Friedbergら、1991によって記載
されたいる技術に従ってウサギを免疫化することによって得た。精製タンパク質
はSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動によって分析し、続いて、クーマシー
ブルーによって標識か、あるいは従前に公表された手法に従って免疫移動させる
【0079】 4)エポキシドヒドロラーゼ突然変異体の構築および分析 可溶性哺乳動物エポキシドヒドロラーゼおよびミクロソームエポキシドヒドロ
ラーゼについて従前に記載されているごとく(Arandら、1996;Arandら、1
999)、Tomicら、1990の方法によって、Aspergillusのエポキシドヒドロ
ラーゼのcDNAのPCR−制御指向性突然変異誘発を行う。
【0080】 種々の突然変異を導入するのにプライマーを用いた。触媒求核性Asp192
作用する突然変異を、AspergillusのエポキシドヒドロラーゼのcDNAのNc
oI内部カセットをPCR−修飾断片で置換することによって導入した。
【0081】 加えて、XhoI断片を各PCR断片で置き換えることによって、電子リレー
システムの残基、すなわち、Asp348およびHis374を標的化する突然変異を
導入する。DNAポリメラーゼを用いてPCR修飾を生じさせて、望まない配列
修飾の導入を最小化する。全てのPCR−生成断片を最後に配列決定して、それ
らが正しいことを確認する。組換え発現の後に、突然変異体タンパク質の可溶性
をテストし、これは、それらの構造一体性のインジケーターを表す。細菌沈積の
音波処理の後に、得られた懸濁液を10,000gで遠心し、ペレットおよび上
清を、免疫移動によりAspergillusのエポキシドヒドロラーゼの存在につきテス
トする。酵素活性は従前に記載されているごとくに上清でテストする。
【0082】 II)結果 逆PCRによるAspergillusのエポキシドヒドロラーゼ(EH)の遺伝子およ
びcDNAの単離を得た。ゲノムDNAの消化のためのヘキサマー認識部位を持
つ制限酵素を用い、特異的増幅断片を得るのは困難であった。
【0083】 これは、天然起源の配列と比較して、MA226プライマーにおける対合エラ
ーによるようであり、これは長い産物の増幅を弱めるが、テトラマー認識配列を
持つ制限酵素を用いた場合には問題を生じない。しかしながら、DNAのBam
HIによる制限後に得られた第1の断片は人工的に断端されてようであり、これ
は、初期アンプリコンの内部プライミングの結果である。結果として、ゲノム配
列から下流のAspergillusのEHの3′領域はこの断片を欠き、第2の逆PCR
実験で別々に得なければならない。
【0084】 Aspergillusのエポキシドヒドロラーゼは明らかに哺乳動物のmEHに関連し
ているが、この酵素はいくつかの点でユニークである。
【0085】 まず、それは、哺乳動物のミクロソームエポキシドヒドロラーゼ(mEH)、
および節足動物における対応するそれらの酵素とは対照的に、膜に固着配列を有
しない可溶性酵素である。
【0086】 第2に、AspergillusのEHは、それらの基質での哺乳動物エポキシドヒドロ
ラーゼのそれよりも、パラ−ニトロスチレンオキシドでかなり高い変換パワーを
有する。
【0087】 ラットミクロソームエポキシドヒドロラーゼ(mEH)は1分間当たりおよび
純粋な酵素1ミリグラム当たりに約500ナノモル変換されるそのモデル基質ス
チレンオキシドおよびベンゾ〔α〕ピレンオキシドでの特異活性を有するが、As
pergillusのエポキシドヒドロラーゼは、1分間当たりおよび酵素1ミリグラム
当たり100μモルの4−ニトロ−スチレンオキシドを加水分解する。ラットm
EHの変換数は、その触媒部位の電子リレーシステムの酸残基、すなわちGlu 404 をアルパラギン酸で置き換えることによって30のファクターだけ増加した
。興味深いことに、天然Aspergillusエポキシドヒドロラーゼにおける対応する
残基は、全ての他のmEH酵素においてグルタミン酸がこの位置を占めるという
事実とは対照的に、既にアルパラギン酸である。Aspergillusのエポキシドヒド
ロラーゼにおける触媒Asp348のGluによる置換は、丁度2のファクターだ
けVmaxの中程度の減少に至る。同一時点において、KMは3のファクターだ
け降下する。この観察の可能な説明は、酵素反応の変換の程度を制限する段階に
おける逆転であろう。哺乳動物のmEHおよびsEHにおいて、酵素反応の第2
の加水分解段階は変換の程度を制限する段階のように見える。そのような条件に
おいて、すなわち、中間体エステルの形成の速度定数k1が加水分解段階につい
ての該定数k2よりもかなり大きい場合、低下したk2によるVmaxの減少はK M の同様の減少と並行して起こる。なぜならば、KM=KD2/(k1+k2)であ
るからである。しかしながら、もし、最初にk1が該程度を制限し、かつk2がか
なり大きいならば、発現k2/(k1+k2)はほぼ1に等しく、KMはKDと等し
い。電子リレーシステム、すなわち、酵素反応の第2の段階についての触媒部位
の重要な部分の変調によるVmaxの半分化は、恐らくは、k2がk1の値の半分
まで大きく減少することによるであろう。その結果、k2/(k1+k2)は、今
や、1/3近く、すなわち、正確に、Aspergillusのエポキシドヒドロラーゼ(
EH)のAsp348Glu突然変異体で観察された値である。かくして、これら
の結果は、基質としてのパラ−ニトロスチレンオキシドでのAspergillusのEH
の場合に、k2がk1よりも大きいという事実(Asp348のGluによる置換が
もはや存在しない状況)と匹敵する。これは、正確に、哺乳動物のmEHで観察
されたシナリオに対応するであろう。
【0088】 Aspergillusのエポキシドヒドロラーゼの遺伝子の構造は、元の生物の単純性
と比較して非常に複雑である。同定されたイントロンの平均サイズはほぼ60p
bであり、従って、Aspergillus遺伝子におけるイントロンの数とは対照的にAsp
ergillusの多くの他の遺伝子のそれと合致するが、全部で8個は異常に高い。
【0089】 2つの生物におけるイントロンの同一数にも拘わらず、真菌および哺乳動物の
間でエクソン/イントロンは保存されていない。真菌および哺乳動物遺伝子は、
共に、第1の非−コーディングエクソンを有する。ラットにおいては、最初のエ
クソンについての少なくとも3つの代替品の存在が認識されている。ここに、第
1の非−コーディングエクソンは、同一タンパク質の合成のための異なるプロモ
ーターの代替使用を可能とする。
【0090】 C)適用の例 実施例1 15gの1,1−ジエトキシブタ−3−エンオキシド(反応媒体1リットル当
たり94ミリモルまたは0.3モルの濃度)を300mlのリン酸緩衝液(pH8,
0.1M)に添加する。温度を4℃に調整し、1.2gの精製された(天然)酵
素を添加する。4℃で30時間撹拌した後、残存するエポキシドをペンタンで抽
出する。溶媒の蒸発、続いての蒸留により、4.5gの(S)−エポキシドを単
離することが可能となる(収率=30%、ee=98%)。水性相のジクロロメタ
ンでの連続的抽出により、シリカカラム上での精製後に、9gの(R)−ジオー
ルを単離することができる(収率=54%、ee=47%)。
【0091】
【化5】
【0092】 実施例2 6gのパラ−ブロモ−αーメチルスチレンオキシド(反応媒体1リットル当た
り28ミリモルまたは0.35モルの濃度)を75mlのリン酸緩衝液(pH8、0
.1M)に添加する。温度を4℃に調整し、0.35gの精製された(天然)酵
素を添加する。0℃で4日間撹拌した後、残存するエポキシドをペンタンで抽出
する。溶媒の蒸発、続いての蒸留により、2.3gの(S)−エポキシドを単離
することが可能となる(収率=39%,ee=99.7%)。水性相のジクロロメ
タンでの連続的抽出により、シリカカラム上での精製後に、3.19gの(R)
−ジオールを単離することができる(収率=49%,ee=96%)
【0093】
【化6】
【0094】 実施例3 4gのパラ−クロロスチレンオキシド(反応媒体1リットル当たり26ミリモ
ルまたは2モルの濃度)を9mlのリン酸緩衝液(pH7、0.1M)に添加する。
温度を0℃に調整し、2.3gの精製された(天然)酵素を添加する。0℃で8
時間撹拌した後、残存するエポキシドをペンタンで抽出する。溶媒の蒸発、続い
ての蒸留により、1.9gの(S)−エポキシドを単離することが可能となる(
収率=47%,ee=99%)。水性相の酢酸エチルでの抽出により、シリカカラ
ム上での精製後に、2.15gの(R)−ジオールを単離することができる(収
率=48%,ee=92%)
【0095】
【化7】
【0096】 実施例4 4gのパラ−ニトルスチレンオキシド(24ミリモルすなわち反応媒体1リッ
トル当たり0.3モルの濃度)を15mlのDMSOに溶解させ、60mlのリン酸
緩衝液(pH7,0.1M)に添加する。温度を27℃に調整し、0.7gの精製
された(天然)酵素を添加する。32時間撹拌した後、反応媒体をNaClで飽
和させ、次いで、ジクロロメタンで連続的に抽出する。溶媒を蒸発させ、続いて
、シリカゲル上のクロマトグラフィーを行って、1.8gの(S)−エポキシド
(収率=45%,ee=96%)および2.3gの(R)−ジオール(収率=52
%,ee=86%)を単離することができる。
【0097】
【化8】
【0098】 実施例5 1.5gのパラ−イソブチル−α−メチルスチレンオキシド(7.9ミリモル
すなわち反応媒体1リットル当たり0.25モルの濃度)を30mlのトリス緩衝
液(pH8、0.4M)に添加する。温度を4℃に調整し、2.6gの精製された
(天然)酵素を添加する。4℃にて24日間撹拌した後、残存するエポキシドを
ペンタンで抽出する。溶媒を蒸発させて、未精製(S)−エポキシドを得ること
ができる(ee=96%)。水性相をエーテルで抽出して、シリカカラム上での精
製の後に、0.91gの(R)−ジオールを単離することができる(収率=55
%,ee=70%)。
【0099】
【化9】
【0100】 実施例6 1gのフェニルグリシジルエーテル(6.7ミリモルすなわち反応媒体1リッ
トル当たり3.3モル)を1mlのリン酸緩衝液(pH7、0.1M)に添加する。
温度を27℃に調整し、25mgの精製組換え酵素を添加する。27℃にて15時
間撹拌した後、エポキシドの全ては対応するラセミ体ジオールに変換される。酢
酸エチルで抽出して、このジオールを定量的収率で単離することができる。
【0101】
【化10】
【0102】
【表1】
【0103】
【表2】
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 5/10 C12P 41/00 B 7/00 C07D 301/32 9/14 101 303/04 C12P 41/00 303/08 // C07D 301/32 303/22 303/04 C12R 1:66 303/08 C07M 7:00 303/22 C12N 15/00 ZNAA (C12N 9/14 101 A C12R 1:66) 5/00 B (C12N 15/09 C C12R 1:66) (C12P 41/00 C12R 1:66) C07M 7:00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 アルシェラ,アラン・ロベール フランス国、エフ−13011 マルセイユ、 トラベルス・デ・フネットル・ルージュ 96 (72)発明者 バラティ,ジャック フランス国、エフ−13600 ラ・シオタ、 アヴニュ・ドゥ・ラ・ドラーユ 2 (72)発明者 フュルトス,ローラン フランス国、エフ−13009 マルセイユ、 シュマン・デ・シャレ 26 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA03 BA11 CA04 DA01 DA02 DA05 DA11 DA12 EA01 EA02 EA03 EA04 GA11 HA01 HA03 4B050 CC01 CC03 DD03 FF01 FF09 FF11 LL01 LL05 4B064 AC01 AE44 CA01 CA19 CB01 CC24 DA01 DA16 4B065 AA01X AA57X AA60Y AA87X AA95X AB01 BA01 CA05 CA18 CA44 CA60 4C048 AA01 BB02 BB03 BB04 BB06 BB08 CC01 KK09 UU03 XX03

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真菌の細胞からの抽出によって、または前記真菌タンパク質
    、もしくは真菌起源であってエポキシドヒドロラーゼ活性を保有する前記タンパ
    ク質の1以上のアミノ酸の置換、抑制または付加によって誘導されたタンパク質
    をコードするヌクレオチド配列によって形質転換された宿主細胞の培養によって
    実質的に純粋な形態で得られた、エポキシドヒドロラーゼ活性を有する真菌起源
    のタンパク質。
  2. 【請求項2】 −配列番号2、 −誘導された配列が、好ましくは、配列番号2の配列に対して少なくとも約4
    0%の相同性を有し、特に、1以上のアミノ酸の置換、抑制または付加によって
    配列番号2の配列から誘導され、かつエポキシドヒドロラーゼ活性を保有する任
    意の配列、または、 −断片が、好ましくは、配列番号2の配列の位置1および339に位置したア
    ミノ酸によって境界が定められた領域中で連続する少なくとも約10アミノ酸か
    らなる配列番号2の配列の任意の断片、または前記の後者から誘導され、かつエ
    ポキシドヒドロラーゼ活性を保有する配列の任意の断片、 を含むことを特徴とする、請求項1記載のタンパク質。
  3. 【請求項3】 アスペルギルス属(Aspergillus species)の真菌の細胞の
    培養物からの抽出および精製によって得られた、実質的に純粋な形態の真菌エポ
    キシドヒドロラーゼに相当することを特徴とする、請求項1または2記載のタン
    パク質。
  4. 【請求項4】 アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)またはアス
    ペルギルス・ツリゲンシス(Aspergillus turingensis)の株の細胞の培養物か
    らの抽出および精製によって得られた、配列番号2によって表される実質的に純
    粋な形態の真菌エポキシドヒドロラーゼに相当することを特徴とする、請求項1
    〜3いずれか一項記載のタンパク質。
  5. 【請求項5】 −配列番号2によって表されたエポキシドヒドロラーゼをコ
    ードする配列番号1のヌクレオチド配列、または遺伝暗号の縮重によって配列番
    号1から誘導され、かつ配列番号2によって表されるエポキシドヒドロラーゼを
    コードする任意の配列、 −誘導された配列が、好ましくは、配列番号1の配列に対して少なくとも約4
    5%の相同性を有し、特に、1以上のヌクレオチドの置換、欠失または付加によ
    って配列番号1の配列から誘導され、かつエポキシドヒドロラーゼ活性を保有す
    る酵素をコードする任意の配列、または、 −断片が、好ましくは、配列番号1の配列の位置1および1197に位置した
    ヌクレオチドによって境界が定められた領域中で連続する少なくとも約20ヌク
    レオチドからなり、配列番号1の配列の任意の断片、または前記の後者に由来し
    、かつエポキシドヒドロラーゼ活性を保有する酵素をコードする配列の任意の断
    片、 を含むベクターによって適当な宿主細胞の形質転換により実質的に純粋な形態で
    得られた、組換え真菌エポキシドヒドロラーゼに相当することを特徴とする、請
    求項1または2記載のタンパク質。
  6. 【請求項6】 配列番号1のヌクレオチド配列、または遺伝暗号の縮重によ
    って配列番号1から誘導され、かつ配列番号2によって表されるエポキシドヒド
    ロラーゼをコードする任意の配列を含有するベクターによる適当な宿主細胞の形
    質転換によって得られた、配列番号2によって表される真菌組換えエポキシドヒ
    ドロラーゼに相当することを特徴とする、請求項5記載のタンパク質。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6いずれか一項記載のエポキシドヒドロラーゼ活
    性を有する真菌起源のタンパク質をコードするヌクレオチド配列。
  8. 【請求項8】 −配列番号2によって表されるエポキシドヒドロラーゼをコ
    ードする配列番号1によって表される配列、 −遺伝暗号の縮重によって配列番号1の配列から誘導され、かつ配列番号2に
    よって表されるエポキシドヒドロラーゼをコードする任意の配列、 −誘導された配列が、好ましくは、配列番号1の配列に対して少なくとも約4
    5%の相同性を有し、特に、1以上のヌクレオチドの置換、欠失または付加によ
    って配列番号1の配列から誘導され、かつエポキシドヒドロラーゼ活性を保有す
    る酵素をコードする任意の配列、 −断片が、好ましくは、配列番号1の配列の位置1および1197に位置する
    ヌクレオチドによって境界を定められた領域中で連続する少なくとも約20のヌ
    クレオチドからなり、配列番号1の配列の任意の断片または前記定義の後者から
    誘導され、かつエポキシドヒドロラーゼ活性を保有する酵素をコードする配列の
    任意の断片、 −前記配列または断片の任意の相補的ヌクレオチド配列、または、 −エポキシドヒドロラーゼ活性を保有する酵素をコードし、かつ前記配列また
    は断片の1つとハイブリダイズすることができる任意のヌクレオチド配列 を含み、前記配列または断片が一本鎖または二本鎖形態であることを特徴とする
    、請求項7記載のヌクレオチド配列。
  9. 【請求項9】 請求項7または8記載のヌクレオチド配列を含有するベクタ
    ー、特にプラスミド。
  10. 【請求項10】 特に、細菌、ウイルス、酵母、真菌、植物または哺乳動物
    細胞から選択される宿主細胞であって、そのゲノムが請求項7または8記載のヌ
    クレオチド配列を含有するように、特に請求項9記載のベクターによって形質転
    換された宿主細胞。
  11. 【請求項11】 特に、医薬および植物保護分野において、または特定の光
    学材料の製造分野において、エポキシドまたはエナンチオマー的に純粋な隣接ジ
    オールの調製方法の実施における酵素生体触媒としての、請求項1〜6いずれか
    一項記載のエポキシドヒドロラーゼ活性を持つタンパク質の使用。
  12. 【請求項12】 エポキシドおよび/または、以下の式(II)および(III
    ): 【化1】 (式中、R1、R2、R3およびR4は任意の基、特に、医薬および植物保護化合物
    、または該エポキシドまたは隣接ジオールに相当する特定の光学材料に特徴的な
    基を表す) の各々のエナンチオマー的に純粋なジオールの製法であって、記号法は、ジアス
    テレオ異性体エポキシドの混合物、またはラセミ形態のキラルエポキシド、また
    は以下の式(I): 【化2】 のプロキラルエポキシドを、請求項1〜6いずれか一項記載のエポキシドヒドロ
    ラーゼ活性を有するタンパク質で、または請求項1〜6いずれか1項記載のエポ
    キシドヒドロラーゼ活性を持つタンパク質を発現する請求項10記載の宿主細胞
    で処理する工程を含み、この工程は、 −要すれば、該式(II)および(III)の化合物の精製のさらなる工程によっ
    て分離することができる、式(II)および(III)の前記化合物の混合物、 −または、式(III)の前記した化合物のみ; の生産をもたらす製法。
  13. 【請求項13】 好ましくは、細菌、ウイルス、酵母、真菌、植物または哺
    乳動物細胞から選択された宿主細胞の形質転換の工程、および該細胞によって生
    産された組換えエポキシドヒドロラーゼの精製の工程を含むことを特徴とする、
    請求項5または6記載の組換えエポキシドヒドロラーゼ活性を持つタンパク質の
    製法。
  14. 【請求項14】 −特に、プレスを用いて真菌を破砕することによる、アス
    ペルギルス属の真菌のような真菌の細胞培養物から酵素を抽出する工程、続いて
    の、低速遠心、上清の回収、および要すれば濃縮の工程、 −特に、DEAE−セファロース、フェニル−セファロース、モノQおよびス
    ペロース12のカラムを連続的に通過させることによる、前記工程で得られた抽
    出物から酵素を精製する工程 を含む、請求項3または4記載の実質的に純粋な形態のエポキシドヒドロラーゼ
    活性を持つタンパク質の製法。
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