JP3475672B2 - 光学モジュール及び当該光学モジュールを用いたレーザレーダ装置、車両、光電センサ - Google Patents

光学モジュール及び当該光学モジュールを用いたレーザレーダ装置、車両、光電センサ

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JP3475672B2 JP25772896A JP25772896A JP3475672B2 JP 3475672 B2 JP3475672 B2 JP 3475672B2 JP 25772896 A JP25772896 A JP 25772896A JP 25772896 A JP25772896 A JP 25772896A JP 3475672 B2 JP3475672 B2 JP 3475672B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学モジュールに
する。さらに、当該光学モジュールを用いたレーザレー
ダ装置、車両、光電センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
(第1の従来例)従来のコリメートモジュールA1は、
図1(a)に示すように、上面が開口した筒形の保持部
1と、保持部1の上面を覆うように固定されたコリメー
トレンズ2と、保持部1の底面に固定された発光素子3
とからなり、発光素子3からの拡散光4をコリメートレ
ンズ2によってコリメート光5にして保持部1の上面か
ら投光するようになっている。
【0003】しかしながら、上記従来のコリメートモジ
ュールA1では、コリメートモジュールA1の温度が変
化すると、保持部1が図1(b)に示すように膨張した
り、あるいは収縮したりするため、発光素子3とコリメ
ートレンズ2の距離が変化し、出射される投光ビーム6
がコリメート性を失ってしまう。さらに、温度が変化す
ると発光素子3からの出射光4の波長が変化するため、
コリメートレンズ2での集光角、発散角が変化してコリ
メート性低減の原因となるので、大きな温度変化におい
てコリメート性を維持するのは困難である。
【0004】(第2の従来例)そこで、特開平4−22
6095号公報に開示されているように、大きな温度変
化においてもコリメート性を失わない構成のコリメート
モジュールが提案されている。
【0005】上記第2のコリメートモジュールA2は、
図2(a)(b)に示すように、保持部10を熱膨張率
の異なる2つの保持部、すなわち発光素子11を取り付
ける第一保持部12と、コリメートレンズ13を取り付
ける第二保持部14に分割した構成となっている。コリ
メートレンズ13は第二保持部14の筒部14bの後端
に固定され、第二保持部14のフランジ14aが第一保
持部12の先端に固定されている。
【0006】図3(a)は、図2に示したコリメートモ
ジュールA2の断面図であり、図3(b)は、コリメー
トモジュールA2の温度が上昇して保持部10が膨張し
たときの図である。第一保持部12は、温度上昇ととも
に発光素子11とコリメートレンズ13の距離を遠ざけ
る方向へ膨張し、逆に第二保持部14は発光素子11と
コリメートレンズ13を近づける方向に膨張する。この
とき、それぞれの保持部12、14が発光素子11とコ
リメートレンズ13の距離の変化を打ち消し合う方向に
膨張するため、保持部12、14の長さをそれぞれの熱
膨張率に応じて最適に設計しておけば、周囲温度が変化
しても発光素子11とコリメートレンズ13の距離をほ
ぼ一定に保つことができるので、投光ビーム15のコリ
メート性を持続できるようになっている。また、保持部
12、14の熱膨張率を適当な値に調整することによ
り、発光素子11の出射光16の発光波長の温度変化を
打ち消すように最適設計することができる。
【0007】しかしながら、上記コリメートモジュール
A2では、個別に形成された第一保持部12と第二保持
部14を接合一体化して保持部を組み立てる必要がある
ので、その接合部分の構成に工夫が必要となる。第一保
持部12と第二保持部14を強固に接合する方法として
は、まずネジ止めなどの機械的手段により接合する方法
が考えられる。
【0008】しかし、一般に、コリメートモジュールA
2の製造時には、投光ビーム15をコリメート化するた
め、光軸方向(Z軸方向)におけるコリメートレンズ1
3と発光素子11との焦点調整と、コリメートモジュー
ルA2から垂直に投光ビーム15を出射させるための、
コリメートレンズ13と発光素子11との光軸合せ(X
軸方向及びY軸方向の調整)を行なう必要がある。
【0009】この調整作業においては、それぞれの方向
におけるコリメートレンズ13と発光素子11との配置
には、高性能なコリメートモジュールA2を製造するた
めに数μmオーダーの調整が必要となる。これに対し、
第一保持部12と第二保持部14の接合部分をネジ止め
などの機械的な接合とする方法では、数μmオーダでの
位置決めが困難となるので、高性能なコリメートモジュ
ールA2にはネジ止めなどの機械的接合手段は適当でな
い。
【0010】そのため、高性能なコリメートモジュール
では、図4に示すコリメートモジュールA2のように、
接着剤を用いて第一保持部12と第二保持部14を接合
し、この接着層20によってZ軸方向(光軸方向)の焦
点調整とX軸及びY軸方向の光軸合せをする方法が主流
である。この方法は、Z軸方向、X軸及びY軸方向で第
一保持部12と第二保持部14の位置関係を調整するこ
とによって相対的にコリメートレンズ13と発光素子1
1の焦点調整と光軸合せを行ない、調整作業が終了した
直後に接着層20を硬化させて第一及び第二保持部1
2、14を固定するものである。接着層20は、第一保
持部12と第二保持部14が光軸方向で焦点調整する必
要があるため、ある程度の厚さdを有している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、第一保持部
12及び第二保持部14は、光軸17と平行なZ軸方向
だけでなく、光軸17に直交するX軸及びY軸方向に対
しても膨張若しくは収縮しようとする。図5(b)は常
温における接着層20の状態を示す図であり、このとき
断面長方形状であった接着層20は、周囲温度が下降す
ると、図5(a)に示すように平行四辺形状に歪み、逆
に、周囲温度が上昇すると、図5(c)に示すように平
行四辺形状に歪んでしまう。これは、第一保持部12と
第二保持部14が熱膨張率の異なる部材から成っている
ために起こる現象である。
【0012】例えば、コリメートモジュールA2が光軸
17に対して対称な構造を有している場合、第一保持部
12の熱膨張率をα1、第二保持部14の熱膨張率をα
2、光軸17から接着層20までの距離(円筒状の第一
保持部12及び第二保持部14の半径)をR、接着層2
0の厚さをdとすると、コリメートモジュールA2にΔ
Tの温度変化を与えたときの接着層20の上面と下面と
の間の水平方向の相対的な変位aは、 ΔT×R(α1−α2) となる。よって、接着層20の剪断歪みγ=a/dは、 γ=ΔT・R(α1−α2)/d となる。この剪断歪みγによって接着層20に生じる剪
断応力τは、 τ=Gγ=G・ΔT・R(α1−α2)/d … (Gは接着層の横弾性係数)と表わされ、この剪断応力
τが破壊強度Fを越えたとき、接着層20が破壊され
る。
【0013】このような理由から、接着層20によって
第一保持部12と第二保持部14を接着したコリメート
モジュールA2では、大きな温度変化が生じた場合には
接着層20が破壊され、コリメートモジュールA2の耐
久性を保証できないことになる。
【0014】上記式から分かるように、接着層20に
生じる剪断応力τを小さくするためには、熱膨張率の差
α1−α2を小さくすればよい。しかし、第一保持部1
2と第二保持部14に熱膨張率の差α1−α2が小さく
なるような材質を選択すると、コリメートモジュールA
2の温度安定性(つまり、温度が変化したとしてもコリ
メートレンズと発光素子の距離を一定に保ってコリメー
ト光を投光すること)を保証できなくなる。
【0015】また、上記式によれば、第一保持部12
及び第二保持部14の半径Rを小さくすることも剪断応
力τを小さくするうえで有効である。しかし、コリメー
トモジュールA2を小さくすると、コリメートレンズ1
3のレンズ径も必然的に小さくなり、発光素子11の拡
散出射光16を効率良く集光することができず、光強度
が低下する。
【0016】本発明は叙上の従来例の欠点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、接着層に生
じる剪断応力を小さくすることによって異なる熱膨張率
を有する第一保持部と第二保持部の接合部分の耐久性を
高めることにあり、さらに、コリメートモジュールの製
造工程を簡略化することにある。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】請求項1に記載の光学モジュールは、発光
素子もしくは受光素子を保持する第一保持部と、レンズ
のような光学素子を保持する第二保持部とを接着層を介
して接合し、前記第一保持部と前記第二保持部との少な
くとも一部を熱膨張率の異なる部材によって形成するこ
とによって、温度変化に伴う前記発光素子もしくは受光
素子と前記光学素子との距離の変化を小さくするように
した光学モジュールにおいて、前記第一及び第二保持部
の少なくとも一方の外周部を角筒状に形成し、当該保持
部の外周面における稜線上の前記接着層との接合面の近
傍に、光軸方向の切り溝を設けていることを特徴として
いる。
【0032】この光学モジュールにあっては、第一及び
第二保持部の少なくとも一方の外周部を角筒状に形成
し、当該保持部の外周面における稜線上の前記接着層と
の接合面の近傍に、光軸方向の切り溝を設けているか
ら、光学モジュールに大きな温度変化が生じても、それ
に伴って第一もしくは第二保持部の切り溝間の切片が撓
み、その分接着層の歪みが緩和される。さらに、切り溝
間の切片が平板状となるので、光学モジュールの温度変
化に伴う切り溝間の切片の弾性変形が一層容易になる。
【0033】従って、第一もしくは第二保持部に設けた
切り溝によって温度変化時に接着層に生じる応力を低減
することができ、接着層の温度変化による破壊を防止す
ることができる。
【0034】
【0035】
【0036】請求項2に記載の光学モジュールは、発光
素子もしくは受光素子を保持する第一保持部と、レンズ
のような光学素子を保持する第二保持部とを接着層を介
して接合し、前記第一保持部と前記第二保持部との少な
くとも一部を熱膨張率の異なる部材によって形成するこ
とによって、温度変化に伴う前記発光素子もしくは受光
素子と前記光学素子との距離の変化を小さくするように
した光学モジュールにおいて、前記第一保持部を筒状に
配列された複数の接続保持部と前記発光素子もしくは受
光素子を保持する保持面とに分割し、前記保持面と第二
保持部とを熱膨張率の等しい部材によって形成し、前記
接続保持部と前記保持面とを熱膨張率の異なる部材によ
って形成していることを特徴としている。
【0037】
【0038】
【0039】この光学モジュールによれば、第一保持部
の保持面と第二保持部との間に複数の接続保持部が筒状
に配列され、接続保持部の上端面及び下端面が保持面と
第二保持部に接着されるので、光学モジュールに温度変
化が生じると、熱膨張率の等しい第一保持部の保持面と
第二保持部は同じように膨張収縮する。このため保持面
と第二保持部間の接続保持部は、隣接する接続保持部
間の間隔を広狭変化させながら保持面及び第二保持部と
共に変位する。この結果、光学モジュールの接着層に大
きな剪断応力が発生せず、接着層の剪断破壊を防止する
ことができる。
【0040】請求項3に記載の光学モジュールは、発光
素子もしくは受光素子を保持する第一保持部と、レンズ
のような光学素子を保持する第二保持部とを接着層を介
して接合し、前記第一保持部と前記第二保持部との少な
くとも一部を熱膨張率の異なる部材によって形成するこ
とによって、温度変化に伴う前記発光素子もしくは受光
素子と前記光学素子との距離の変化を小さくするように
した光学モジュールにおいて、前記第二保持部を前記第
一保持部に接着されるフランジと筒状に配列された複数
の柱状保持部と前記光学素子を保持する光学素子保持板
とに分割し、前記フランジ及び前記光学素子保持板と第
一保持部とを熱膨張率の等しい部材によって形成し、前
記柱状保持部と前記フランジ及び前記光学素子保持板と
を熱膨張率の異なる部材によって形成していることを特
徴としている。
【0041】この光学モジュールによれば、第二保持部
の光学素子保持板とフランジとの間に複数の柱状保持部
が筒状に配列され、柱状保持部の上端面及び下端面がフ
ランジと光学素子保持板に接着されるので、光学モジュ
ールに温度変化が生じると、熱膨張率の等しい第一保持
部と第二保持部のフランジ及び光学素子保持板は同じよ
うに膨張収縮する。このため光学素子保持板とフランジ
の間の柱状保持部は、隣接する柱状保持部間の間隔を広
狭変化させながら光学素子保持板及びフランジと第一保
持部と共に変位する。この結果、光学モジュールの接着
層に大きな剪断応力が発生せず、接着層の剪断破壊を防
止することができる。
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】請求項4に記載のレーザレーダ装置は、レ
ーザ光を発光する投光部と、対象物で反射したレーザ光
を受光して光強度を検出する受光部と、受光部から出力
される信号を処理する信号処理回路とを備え、前記発光
から受光までの時間的遅延に基づいて対象物までの距離
を計測するレーザレーダ装置において、前記投光部もし
くは前記受光部のうち少なくとも一方が、請求項1〜3
に記載の発光素子を備えた光学モジュールもしくは受光
素子を備えた光学モジュールを用いていることを特徴と
している。
【0053】請求項5に記載の車両は、自車両から対象
物までの距離を計測するための、請求項4に記載のレー
ザレーダ装置を備えていることを特徴としている。
【0054】一般に、車間距離センサとしてのレーザレ
ーダ装置は、目標物が遠いために投光距離を長く設定す
る必要があり、投光ビームが拡がらないように、すなわ
ち投光距離に対して光パワー密度を一定に保つために、
発光素子とコリメートレンズとの距離を常に一定に保た
なければならない。なおかつ、車両は広い温度範囲にお
いて使用される環境下にあるため、熱膨張に耐え得る光
学モジュールでなければならない。従って、車間距離セ
ンサには、請求項1〜3に記載の光学モジュールを使用
するのが最適である。
【0055】請求項6に記載の光電センサは、対象物に
向けて光ビームを出射する投光部と、対象物で反射した
光ビームを受光する受光部とを備えた光電センサにおい
て、前記投光部もしくは前記受光部のうち少なくとも一
方が、請求項1〜3に記載の発光素子を備えた光学モジ
ュールもしくは受光素子を備えた光学モジュールを用い
ていることを特徴としている。
【0056】
【0057】
【0058】請求項4〜6のレーザレーダ装置や光電セ
ンサ等に本発明による光学モジュールを用いれば、光学
モジュールの破損する恐れを少なくできる。特に、苛酷
な温度条件下で使用される場合にも、光学モジュールに
故障が起きにくくなる。従って、光学モジュールを組み
込まれている機器の耐久性及び信頼性を高めることがで
きる。
【0059】
【発明の実施の形態】本発明の光学モジュールは、以下
に示す3つの方法によって、異なる熱膨張率を有する2
つの保持部の接合部分の耐久性を高めたものである。 1.接着層の厚さを一定値以上に保つことにより、接着
層に生じる剪断応力を小さくする方法。 2.保持部を変形し易くすることにより、接着層に生じ
る歪を小さくし、それによって剪断応力を小さくする方
法。 3.保持部と接着層との接合面を、保持部の熱膨張/収
縮時に剪断応力が発生する面と垂直な面に形成すること
により、接着層に剪断応力が生じない様にする方法。 以下、これらの方法を本発明の実施形態に従って順次説
明する。
【0060】(第1の実施形態)図6(a)は本発明の
一実施形態によるコリメートモジュールA3を示す断面
図である。このコリメートモジュールA3は、第2の従
来例とほぼ同様な構成を有しており、第一保持部12と
第二保持部14を有している。第一保持部12は筒部1
2bと底面12aからなり、底面12aには受光素子1
1が取り付けられている。第二保持部14は筒部14b
とその上端外周に設けられたフランジ14aからなり、
筒部14bの下端部にはコリメートレンズ13が取り付
けられている。第二保持部14の筒部14bの外径は、
第一保持部12の筒部12bの内径よりも小さくなって
おり、第二保持部14のフランジ14aの外径と第一保
持部12の筒部12bの外径とはほぼ等しくなってい
る。そして、第二保持部14のフランジ14aの下面外
周縁と第一保持部12の筒部12bの上端面とが、接着
層20を介して接合されている。また、第二保持部14
のフランジ14aの下面には丸軸状または角軸状をした
剛性の突起30が突設されており、突起30は第一保持
部12の筒部12bの上端面へ向けて接着層20内へ突
出させられている。
【0061】コリメートモジュールA3に大きな温度変
化が加わると、従来例でも説明した通り、接着層20は
図6(b)に示すように変形し、接着層20には剪断歪
みが生じる。温度変化ΔTを与えたときに接着層20に
生じる剪断歪みγは、 γ=ΔT・R(α1−α2)/d … ΔT:温度変化 R:接着部の半径 d:接着層の厚さ α1:第一保持部の熱膨張率 α2:第二保持部の熱膨張率 と表わされる。この剪断歪みγによって接着層20に生
じる剪断応力τは、 τ=Gγ=G・ΔT・R(α1−α2)/d … で表わされる。ここで、比例定数Gは硬化した接着剤の
横弾性係数である。この剪断応力τが、接着層20と第
一保持部12または第二保持部14との接着強度Fを上
回ったとき接着層20に破壊が生じることになる。つま
り、接着層20が破壊されない条件は、次の式のよう
になる。 G・ΔT・R(α1−α2)/d < F … よって、接着層20の厚さdを、 d > G・ΔT・R(α1−α2)/F … に保てば、接着層20は破壊されない。ここで、式の
左辺と右辺とが等しいときの接着層20の厚さd、つま
り接着層20が剪断破壊されないための最低値をdmin
とする。すなわち、 dmin=G・ΔT・R(α1−α2)/F …
【0062】上記式及び式によれば、接着層20の
破壊を防止するためには、できるだけ接着層20の厚さ
dを大きくすることが好ましく、少なくともdmin以上
にすることが好ましいことが分かる。そこで、このコリ
メートモジュールA3では、想定される最大の温度変化
ΔTが生じた時に剪断破壊が生じないための接着層20
の厚さの最低値dminを求め、第一保持部12の筒部1
2b上面と第二保持部14のフランジ14a下面とを接
合している接着層20の厚さdが最低値dminに比べて
十分に大きな状態で、コリメートレンズ13と発光素子
11とを焦点調整できるよう、例えば第一保持部12の
筒部長などを設計している。
【0063】しかし、接着層20の厚さdの設計値が十
分な厚さを有していたとしても、コリメートレンズ13
の焦点距離の誤差や第一保持部12の筒部長の誤差など
があると、コリメートレンズ13と発光素子11の焦点
調整を行なった結果、接着層20の厚さdが最低値dmi
n以下になることがある。このような場合には、温度変
化によって接着層20が剪断破壊される恐れがあるの
で、不良品として廃棄する必要があるが、そのために
は、接着層20の厚さdをゲージや検査装置などによっ
てチェックする必要がある。このようなチェックのた
め、製造工程もしくは製造後の検査工程などが複雑にな
る。
【0064】また、製造時には接着層20の厚さdが十
分であったとしても、なんらかの原因によって第一保持
部12と第二保持部14の間に一時的に外力が加わり、
接着層20が圧縮されて厚さdが最低値dminより薄く
なった場合には、重ねて大きな温度変化が生じると、容
易に接着層20が剪断破壊される恐れがある。
【0065】そこで、フランジ14aから突出している
剛性の突起30の長さLをdmin以上の長さとしてい
る。これによって、不良部品の混入、公差内における寸
法誤差の相乗効果等の原因によって、接着層20の厚さ
dを最低値dmin以下にしないとコリメートレンズ13
と発光素子11を焦点調整できないようなコリメートモ
ジュールA3を容易にピックアップできるようになる
(第2の実施形態において詳しく説明する)。
【0066】また、大きな温度変化が生じている場合に
おいて、第一保持部12と第二保持部14の間に一時的
な外力が加わって接着層20が圧縮されたとしても、図
6(c)に示すように、第二保持部14のフランジ14
aから突出している突起30が第一保持部12の端面に
突き当る結果、接着層20の厚さdが最低値dmin以下
になることを妨げられる。この結果、接着層20の厚さ
dが最低値dmin以下になるような大きな外力が加わっ
た場合には、コリメートモジュールA3のコリメート性
は損われるが、一時的に過大な外力が働いたときにコリ
メートモジュールA3が破壊され、使用できなくなる最
悪の事態を避けることができる。外力が除かれた場合に
は、コリメート性は回復され、コリメートモジュールA
3は正常に動作するようになる。
【0067】なお、この実施形態では、第二保持部に突
起を設けたが、第一保持部の上端面に突起を突設し、第
二保持部のフランジ下面に対向するようにしてもよい。
これは、突起を有する以下の実施形態についても同様で
ある。
【0068】(第2の実施形態) 図7(a)は本発明の別な実施形態によるコリメートモ
ジュールA4を示す断面図である。この実施形態による
コリメートモジュールA4では、図7(b)に示すよう
に、第二の保持部材14のフランジ14aから突出した
突起31の先端が球面状に丸められており、曲率を有す
る形状とされている。
【0069】接着層20が剪断力を受けて歪むとき、最
も大きな剪断応力が発生するのは、第1の実施形態の場
合には、図6(b)に符号Bで示す箇所、すなわち突起
30の先端の角であるため、B部周辺のみが剪断破壊す
る恐れがある。このB部周辺の剪断破壊する箇所の面積
が接合面全体に比べて十分に小さければ問題ないが、剪
断箇所が次第に成長する恐れもある。これに対し、第2
の実施形態の場合には、角をなくすように突起31の先
端に曲率を持たせているので、図7(b)に符号Cで示
す、曲率を有している箇所(正確には、突起31の軸を
含む断面で曲率を有している箇所)の全体に応力が分散
され、突起31の先端に剪断応力が集中するのを防止
し、接着層20の剪断破壊を低減する効果をより高めて
いる。なお、その他の構成は第1の実施形態のコリメー
トモジュールA3と同様であり、同部材には同符号を付
してある。
【0070】(第2の実施形態の製造方法)図8(a)
(b)〜図10は第2のコリメートモジュールA4の製
造方法を示す図である。以下、図8(a)(b)〜図1
0に従ってコリメートモジュールA4の製造方法を説明
するが、これは他の実施形態によるコリメートモジュー
ルの製造方法にも適用できるものである。
【0071】コリメートモジュールA4の製造に際して
は、まず図8(a)に示すように、第一保持部12の上
端面に未硬化の紫外線硬化型接着剤20aを塗布し、図
8(b)に示すように、第二保持部14のフランジ14
aを第一保持部12の上端面に載置する。このとき、フ
ランジ14aの突起31が紫外線硬化型接着剤20aに
侵入して第一保持部12の上面に当接することにより接
着層20の厚さdを少なくともdmin以上に確保するよ
うになっている。
【0072】その際、図9に示すように、発光素子11
を点灯させてコリメートレンズ13にビーム16を照射
し、コリメートレンズ13を透過した投光ビーム15が
コリメートとされているか否かをビームプロファイル検
出装置33により調べながら、第二保持部14を光軸
(Z軸)方向に移動調節する。ビームプロファイル検出
装置33によって投光ビーム15がコリメート光となっ
ていると判断されると、図10に示すように、紫外線硬
化型接着剤20aに紫外線を照射して硬化させ、コリメ
ート調整(焦点調整)された状態で第一保持部12と第
二保持部14を接着する。
【0073】ところで、接着後の接着層20の厚さdが
最低値dminより薄くなったら、大きな温度変化が生じ
たときに接着層20が剪段破壊されることは上記の通り
である。しかしながら、接着層20の厚さdを測定しな
がら管理するのは難しく、工程数が増えるため商品価格
に影響してしまう。
【0074】すなわち、第二保持部14にdmin以上の
基準長さの突起31を設け、突起31が第一保持部12
と当接することによって、コリメート調整中に接着層2
0が剪段破壊の生じる厚さ以上に薄くなっていないかど
うか判定できるので、突起31をゲージとして利用する
ことができる。そして、第一保持部12と第二保持部1
4を突起当接距離よりも近づけないとビーム16をコリ
メートできない場合は、そのコリメートモジュールA4
を不良品として扱うようにする。
【0075】従って、突起31を接着層管理用のゲージ
として利用することにより工程数も増やすことなく、大
きな温度変化における耐久性の高いコリメートモジュー
ルA4を低コストで製造することができる。
【0076】(第3の実施形態)図11は本発明のさら
に別な実施形態によるコリメートモジュールにおける第
二保持部14を示す斜視図である。この実施形態におい
ては、図11に示すように、dmin以上の長さを持つ3
つ以上の突起30a,30b,30c,…を第二保持部
14のフランジ14aの下面に設けることによって、全
接合面において接着層20が厚さdmin以上となること
を保証し、剪断破壊を確実に防止するようになってい
る。
【0077】この実施形態において、突起の数を3つ以
上とする理由は次に述べるとおりである。図12に示す
ように、突起30が1つしかないときには、コリメート
モジュールの製造時に、第二保持部14が傾いて接着層
20の厚さdが接合面に沿って不均一になり、dminよ
りも薄くなる恐れがある。すなわち、突起30から離れ
た箇所での接着層20の厚さdはdmin以上であるとい
うことを必ずしも保証はできず、dmin以下なら第一及
び第二保持部12、14の熱膨張によって接着層20が
剪断破壊される可能性がある。突起30が2つであると
きも同様で、全ての接合面において接着層20の厚さd
がdmin以上であることを保証することはできない。
【0078】しかしながら、図11に示すように、フラ
ンジ14a下面の接合面に少なくとも3つの突起30
a,30b,30c,…を適当な間隔で(例えば、ほぼ
均等に)配置すれば、フランジ14aは突起30a,3
0b,30c,…によって第一保持部12の上端面で少
なくとも3点支持されるので、第二保持部14が傾くこ
となく安定し、接着層20の厚さdを確実にdmin以上
に確保することができ、不測に接着層20の剪断破壊が
生じるのを防止することができる。
【0079】また、突起の数を増加させることによっ
て、各突起30a,30b,30c,…の先端に生じる
応力集中を緩和することができ、接着層20の破壊を緩
和する効果をより高めることができる。
【0080】(第4の実施形態)第1の実施形態による
コリメートモジュールA3では、図6(b)に示すB部
周辺において接着層20が破壊され、突起30と接着層
20が剥離し、その剥離面が突起30に沿って成長し、
ついには接着層20と第二保持部14との接合面の端部
まで達することがある。
【0081】図13(a)(b)は、本発明のさらに別
な実施形態によるコリメートモジュールA5を示す部分
拡大断面図であって、上記のような接着層20の剥離面
の成長を防止するようにしたものである。すなわち、こ
のコリメートモジュールA5では、図13(a)に示す
ように、突起30の基部を囲むようにしてフランジ14
aの下面に溝35を設けている。
【0082】第一及び第二保持部12、14が熱膨張し
て接着層20が歪むと、図13(a)に示すように突起
30の先端のB部に突起30と接着層20との剥離が生
じ、この剥離が図13(b)に示すように突起30に沿
って成長する。仮に、このような接着層20の剥離とそ
の成長が生じても、接着層20はその剪断応力によって
溝35の内壁面に押圧されるので、第二保持部14の接
合面に沿った接着層20の剥離の進行を溝35の内壁面
で食い止めることができる。すなわち、接着層20の剥
離の進行に対して、溝35は防波堤の働きをすることに
なる。なお、その他の構成は第1の実施形態のコリメー
トモジュールA3と同様である。
【0083】(第5の実施形態)図14(a)は本発明
のさらに別な実施形態によるコリメートモジュールA6
を示す部分拡大断面図である。この実施形態では、大き
な温度変化等によって接着層20に生じる剪断歪みによ
って変形する程度に突起36を細く形成している。しか
して、コリメートモジュールA6に温度変化が生じたと
き、接着層20に剪断歪みが発生すると、接着層20の
剪断応力によって突起20が図14(b)に示すように
変形し、突起36先端で接着層20が剥離しにくくなっ
ている。さらに、突起36の弾性変形のために剪断応力
が消費されて剪断破壊を低減するといった効果もある。
なお、その他の構成は第3の実施形態のコリメートモジ
ュールA5と同様である。
【0084】また、図14(b)から分かるように、突
起36は全体を細くして全体の剛性を低くする必要はな
く、突起36の基端部のみの剛性を低下させ、突起36
が傾き易くしておいてもよい。
【0085】(第6の実施形態)上記のように突起36
を細くすることによって突起36と接着層20との剥離
を防止することができる。しかし、突起36が細すぎる
と、樹脂成形の際、樹脂材料が金型に流れ込みにくくな
り、突起36の長さに対する寸法公差(つまり、突起3
6の長さLをdmin以上にすること)を保証できず、一
方、寸法公差を保証するために突起36を太くすると、
突起36が曲りにくくなり、大きな温度変化が生じた場
合には、突起36の先端から剥離が生じる可能性があ
る。
【0086】そこで、図15に示す本発明のさらに別な
実施形態では、突起37a,37b,37c,…の形状
を、フランジ14aの半径方向に狭く、円周方向に長い
偏平な形状にしている。これによって、突起37a,3
7b,37c,…が接着層20の歪みと共に変形し易く
して先端での接着層20の剥離を防止するとともに、突
起37a,37b,37c…の樹脂成形を容易にしてい
る。すなわち、第一保持部12及び第二保持部14が接
着層20を剪断破壊するように熱膨張する方向はフラン
ジ14aの半径方向であり、突起37a,37b,37
c,…はこの方向に幅が狭くなっているので、接着層2
0の歪みに伴って突起37a,37b,37c,…が曲
り、接着層20の剥離を防止する。一方、フランジ14
aの円周方向で突起37a,37b,37c,…の幅が
広くなっているので、突起37a,37b,37c,…
の断面積を広くすることができ、樹脂が滑らかに注入さ
れるようにして成形性をよくしている。なお、その他の
構成は第一の実施形態のコリメートモジュールA3と同
様である。
【0087】(第7の実施形態)図16は本発明のさら
に別な実施形態によるコリメートモジュールA7を示す
部分拡大断面図である。このコリメートモジュールA7
にあっては、フランジ14aの下面外周縁に突起38が
突設されており、突起38のやや内側には僅かに突出し
たリング状の接合面39aが設けられている。第一保持
部12の筒部12b上端面には、フランジ14aの接合
面39aに対応したリング状の接合面39bが僅かに突
出するように形成されている。すなわち、接着層20を
介して接合された接合面39a、39b以外の箇所に突
起38を設け、突起38が接着層20に侵入しないよう
にしており、これによって、突起38に沿って接着層2
0が剥離したりする不具合を防止している。なお、その
他の構成は第1の実施形態のコリメートモジュールA3
と同様である。
【0088】以下に示す実施形態は、保持部を変形し易
くしたものである。 (第8の実施形態)図17は本発明のさらに別な実施形
態によるコリメートモジュールA8を示す分解斜視図で
ある。このコリメートモジュールA8にあっては、第一
保持部12の円筒状をした筒部12bに、光軸17と平
行な切り溝40を設けている。また、第二保持部14の
筒部14bに設けた光軸17方向の切り溝40と連続す
る放射状の切り溝40をフランジ14aに設けている。
従って、第一及び第二保持部12、14の接合面近傍を
変形自在な構造とし、接着層20に生じる歪みを小さく
している。なお、切り溝40は第一保持部12と第二保
持部14のいずれか一方のみに設けていてもよい。
【0089】図18(a)に温度変化がない場合の接合
部分の状態を示し、図18(b)に温度変化が生じた場
合の第二保持部14の切り溝40の作用を示し、図18
(c)は温度変化が生じた場合の第一保持部12の切り
溝40の作用を示している。第二保持部14に切り溝4
0が設けられている場合、これに温度変化を与えると、
図18(b)のように光軸方向に対して平行であった第
二保持部14の筒部14bが撓み変形する。これによ
り、接着層20を変形させる力を小さくして接着層20
の剪断歪みを低減することができる。同様に、第一保持
部12に切り溝40が設けられている場合、図18
(c)のように光軸方向に対して平行であった第一保持
部12の筒部12bが撓み、接着層20に生じる剪断歪
みが低減するようになっている。これによって、異なる
熱膨張率を有する第一及び第二保持部12、14を接合
している接着層20の剪断破壊強度を高めている。
【0090】(第9の実施形態)図19は本発明のさら
に別な実施形態によるコリメートモジュールA9を示す
分解斜視図である。このコリメートモジュールA9にあ
っては、第一及び第二保持部12、14の各筒部12
b、14bを多角形筒状とし、筒部12b、14bに
は、角筒形状の各稜線に沿って光軸方向の切り溝40を
設けている。また、第二保持部14のフランジ14aに
は筒部14bの切り溝40と連通するように放射状に切
り溝40が形成されている。
【0091】第8の実施形態における筒部12b、14
bでは、切り溝40間の切片42,41は、図20
(a)に示すように湾曲しているので、フランジ14a
の半径方向には屈曲しにくい。これに対し、第9の実施
形態によれば、切り溝40間の切片42,41は、図2
0(b)のように平板状となっているので、フランジ1
4aの半径方向に一層撓み易くなり、接着層20を変形
させる力をより小さくし、接着層20の剪断歪みをより
小さくできる。
【0092】(第10の実施形態)図21及び図22は
本発明のさらに別な実施形態によるコリメートモジュー
ルA10を示す斜視図及び分解斜視図である。このコリ
メートモジュールA10にあっては、柱状をした複数の
接続保持部50と、発光素子11を保持する底板51と
によって第一保持部12が構成され、底板51の上に複
数の接続保持部50が円筒状に配列されている。各接続
保持部50の下端面は接着層20を介して底板51に接
着されており、接続保持部50どうしは接着されること
なく離間している。
【0093】また、複数の接続保持部50の上面とフラ
ンジ14aの下面とは接着層20を介して接合されてい
る。接続保持部50と底板51及び第二保持部14との
熱膨張率は、第二保持部14の光軸方向への熱膨張と接
続保持部50の光軸方向への熱膨張に応じて、コリメー
トレンズ13と発光素子11間で所定距離を保つように
設計されている。従って、第一保持部12の底板51は
第二保持部14と熱膨張率の等しい材料によって形成さ
れており、各接続保持部50は底板51及び第二保持部
14よりも熱膨張率の小さな材料によって形成されてい
る。
【0094】このようにフランジ14aと底板51は熱
膨張率が同じであるため、それぞれ半径方向に等しく膨
張し、接続保持部50との間に応力を発生させない。具
体的にいうと、温度変化前には図23(a)に示すよう
な寸法であったフランジ14a及び底板51が、大きな
温度変化が生じた後では、図23(b)のような大きさ
に膨張したとすると、フランジ14aと底板51の間に
接合されていた各接続保持部50は、フランジ14a及
び底板51の膨張に伴って互いの隙間を大きくするよう
に、フランジ14a及び底板51と共に変位する。従っ
て、接続保持部50上下の接着層20には、第一及び第
二保持部12、14の熱膨張に起因する剪断応力が発生
しない。
【0095】(第11の実施形態)図24は本発明のさ
らに別な実施形態によるコリメートモジュールA11を
一部分解して示す断面図である。このコリメートモジュ
ールA11にあっては、第二保持部14がフランジ14
aと、フランジ14a下面に接着された筒部14bと、
筒部14bの下端面に接着されたレンズ保持板14cか
らなり、レンズ保持板14cの開口にはコリメートレン
ズ13が保持されている。ここで、第二保持部14のフ
ランジ14a及びレンズ保持板14cは第一保持部12
と同じ熱膨張率の材料からなる。筒部14bは複数本の
柱状保持部160を円柱状に配列して構成されている。
柱状保持部160は第一保持部12よりも熱膨張率の大
きな材料によって形成されている。
【0096】このように、第二保持部側を分割した実施
形態によっても接合面に剪断歪みを発生させることを防
止できる。
【0097】以下の実施形態では、第一保持部と第二保
持部の接合面の方向を工夫している。 (第12の実施形態)図25は本発明のさらに別な実施
形態によるコリメートモジュールA12を示す断面図で
ある。このコリメートモジュールA12において、図2
5に示すように、接合面55a、55bを光軸方向と平
行な面に配置することにより、大きな温度変化が生じた
場合にも接着層20に剪断応力が生じないようにしてい
る。すなわち、第二保持部14のフランジ55の外径を
第一保持部12の筒部12bの内径よりも若干小さく
し、フランジ55の外周面に第二保持部14の接合面5
5aを形成し、筒部12bの上端部内周面に第一保持部
12の接合面55bを形成し、フランジ55を第一保持
部12の筒部12aに挿入した状態で第二保持部14の
接合面55aと第一保持部12の接合面55bを接着層
20を介して接着している。
【0098】熱膨張率は第一保持部12よりも第二保持
部14の方が大きいから、コリメートモジュールA12
の温度が上昇すると、温度上昇前には図26(a)に示
すような状態にあった接着層20は、図26(b)に示
すように、フランジ55の接合面55aと第一保持部1
2の接合面55bとの間で圧縮され、圧縮応力を受け
る。逆に、コリメートモジュールA12の温度が下降し
た場合には、接着層20は、フランジ55の接合面55
aと第一保持部12の接合面55bとの間で引っ張ら
れ、引張応力を受ける。このとき接着層20には温度変
化に伴う剪断応力は発生しない。一般に、剪断破壊強度
<引張破壊強度<圧縮破壊強度であるから、接合面をこ
のように配置することにより、コリメートモジュールA
12の接着層20が温度変化に伴って破壊される恐れが
低減し、接合部分の信頼性が向上する。
【0099】(第13の実施形態)図27(a)(b)
は本発明のさらに別な実施形態によるコリメートモジュ
ールA13を示す断面図及び部分拡大断面図である。こ
のコリメートモジュールA13においては、第一保持部
12の上端部内周面に接合面となる段部57bを凹設
し、段部57bに沿った断面L字形の接着層58を介し
て、段部57bにフランジ55の外周部分57aが接合
されている。すなわち、第一保持部12の接合面が断面
L字型の段部57bとされており、フランジ55の外周
面を段部57bの圧縮応力に垂直な接合面59aに接合
すると共にフランジ55の下面を段部57b下面の接合
面59bで受けている。
【0100】しかして、重力に直交する接合面59bと
接着層58に働く圧縮応力に垂直な接合面59aを備え
ることによって、温度変化に対する耐久性を圧縮応力に
垂直な接合面59aによって保証し、通常(常温)使用
する際の接合強度を重力に直交する接合面59bで補う
ようになっている。すなわち、フランジ55の下面を段
部57b下面の接合面59bに接着しているので、第二
保持部14の重量を段部57b下面の接合面59bで保
持することができる。従って、第二保持部14の重量に
よって、フランジ55の外周面と段部57bの垂直な接
合面59aとの間の接着層58に剪断応力が発生するの
を防止することができる。
【0101】また、このコリメートモジュールA13で
は、フランジ55下面と段部57bの接合面59bの間
の接着層20が万一大きな温度変化によって剪断破壊し
たとしても、フランジ55の外周面と段部57bの垂直
な接合面59aの間の接着層20は破壊することがない
ので、コリメートモジュールA13の全体が破損する恐
れはない。
【0102】(第14の実施形態)図28(a)は本発
明のさらに別な実施形態によるコリメートモジュールA
14を示す断面図である。このコリメートモジュールA
14においては、第二保持部14のフランジ55の外周
面にネジ状をした接合面60bが形成され、第一保持部
12の上端部内周にもネジ状の接合面60aが形成され
ている。第二保持部14は、外周の接合面60bに接着
剤を塗布されたフランジ55を第一保持部12の接合面
60a内に螺合されており、互いに螺合した接合面60
a,60bどうしを接着層61を介して接合している。
しかして、この実施態様にあっては、重力に直交する方
向と圧縮応力に垂直な方向に広い面積の接合面60a、
60bを備えているので、接着層61の破壊強度が向上
する。また、製造時には、第二保持部14を回すことに
より、発光素子11とコリメートレンズ13間の距離調
整すなわちコリメート調整を容易に行なえる。
【0103】なお、ネジ状をした接合面60a、60b
どうしは、発光素子11とコリメートレンズ13の光軸
合せを行なえるよう、十分ながたつきを持たせてある。
【0104】(第15の実施形態)図28(b)は本発
明のさらに別な実施形態によるコリメートモジュールA
15を示す断面図である。このコリメートモジュールA
15においては、第二保持部14のフランジ55の外周
縁から垂下された外筒部56の内周面にネジ状をした接
合面60bが形成され、第一保持部12の上端部外周に
もネジ状の接合面60aが形成されている。第二保持部
14は、内周の接合面60bに接着剤を塗布された外筒
部56を第一保持部12の接合面60a内に螺合されて
おり、互いに螺合した接合面60a,60bどうしを接
着層61を介して接合している。しかして、この実施態
様にあっても、重力に直交する方向と圧縮応力に垂直な
方向に広い面積の接合面60a、60bを備えているの
で、接着層61の破壊強度が向上する。また、製造時に
は、第二保持部14を回すことにより、発光素子11と
コリメートレンズ13間の距離調整すなわちコリメート
調整を容易に行なえる。
【0105】(第16の実施形態)図29は本発明のさ
らに別な実施形態による光学モジュールA16を示す分
解斜視図である。これは投受光一体型の光学モジュール
であって、第一保持部153の底面に発光素子11と受
光素子152が固定されている。また、第二保持部15
1にあっては、投光用のコリメートレンズ13を保持し
た筒部14bと受光用の結像レンズ(図示せず)を保持
した筒部150とが共通のフランジ151aから垂下さ
れている。第二保持部151は第一保持部153よりも
熱膨張率の大きな材料によって形成されており、第二保
持部151のフランジ151aは第一保持部153の上
端面に接着されている。
【0106】しかして、発光素子11はコリメートレン
ズ13の光軸上において、コリメートレンズ13の焦点
位置に配置されており、受光素子152は結像レンズの
光軸上において、結像レンズの焦点位置に配置されてい
る。この光学モジュールA16においても、温度変化が
生じても第一保持部153の膨張収縮と第二保持部15
1の膨張収縮とが打消し合って発光素子11とコリメー
トレンズ13の距離や受光素子152と結像レンズの距
離が変化しないようになっている。
【0107】(第17の実施形態)図30は本発明の一
実施形態によるレーザレーダ装置70を示すブロック図
である。レーザレーダ装置70には、本発明による光学
モジュール71が内装されている。光学モジュール71
は、例えば第16の実施形態に示したようなものであっ
て、発光素子及びコリメートレンズからなる投光部と受
光素子及び結像レンズからなる受光部を備え、発光素子
からレーザ光72を出射し、コリメートレンズによって
コリメートして目標物73に投光し、目標物73からの
反射光74を受光素子によって受光するようになってい
る。
【0108】さらに、信号処理回路75を備えていて、
発光素子を投光タイミング信号76によってパルス発光
させ、投光タイミングに合わせて光学モジュール71か
ら出力される受光信号77を処理するようになってい
る。
【0109】(第18の実施形態)図31(a)は本発
明のさらに別な実施形態によるレーザレーダ装置82を
車両80に搭載した様子を示す斜視図である。すなわ
ち、車両80のフロントバンパー81正面にレーザレー
ダ装置82を設けて車間距離センサとして機能させ、図
32に示すように、受光素子83の検出信号84をもと
に、先行車109のリフレクタ85等の障害物を検知し
て警報を発したり、自動的に車両80にブレーキをかけ
て減速若しくは停止したり、操舵制御を行なったりする
ようになっている。
【0110】図31(b)はレーザレーダ装置82が距
離センサとして機能している様子を示す図である。車間
距離センサとしてのレーザレーダ装置82は、先行車1
09等の目標物が遠いために投光距離86を長く設定す
る必要があり、投光ビーム87が拡がらないように、す
なわち投光距離86に対して光パワー密度を一定に保つ
ために、発光素子89とコリメートレンズ88との距離
を常に一定に保たなければならない。なおかつ、車両8
0は広い温度範囲において使用される環境下にあるた
め、熱膨張に耐え得る光学モジュールでなければならな
い。従って、車間距離センサには、本発明による光学モ
ジュールを使用するのが最適である。
【0111】レーザレーダ装置82には、図32に示す
ように、レーザダイオード89(LD)をLDパルス駆
動回路90によってパルス発光させる投光部91と、フ
ォトダイオード83(PD)の検出信号84をI/V変
換して増幅する受光アンプ回路92を備えた受光部93
と、レーザ光をポリゴンミラー94によって走査して前
方車両のリフレクタ85に投光するスキャナ部95と、
PD83の検出信号84に基づいて目標物までの距離を
計測する距離計測処理部96とが設けられている。な
お、図中は98は、計測した距離情報を車両走行制御部
のECUに伝送する通信ドライバ/レシーバであり、9
9はポリゴンミラーを回転させるモータで、100はモ
ータ99を回転駆動するモータ駆動回路である。
【0112】距離計測処理部96は、レーザレーダ装置
82の各部を統轄制御する制御回路101と、受光アン
プ回路92からの出力信号を受信するカウンタ回路10
2と、カウンタ回路102からの出力信号とLDパルス
駆動回路90の発光タイミングとに基づいて目標物まで
の距離を演算するCPU103とを備えている。
【0113】これによって、車両80の走行中に、スキ
ャナ部95からの走査レーザ光を車両80の前方の先行
車109のテールランプのリフレクタ85に投光し、受
光部93によってその反射光を受光し、距離計測処理部
96が、レーザ発光タイミングに対する反射光受光タイ
ミングの時間遅延を検知して車両80からリフレクタ8
5までの距離を演算し、その距離情報をECUに伝送し
て適宜車両80の走行操舵が制御されるようになってい
る。
【0114】(第19の実施形態)図33は本発明のさ
らに別な実施形態による光電センサ110を示すブロッ
ク図である。光電センサ110には、本発明によるコリ
メートモジュール113が内装されている。光電センサ
110は、発光素子111とコリメートレンズ112を
備えたコリメートモジュール113と、受光素子114
の出力信号を処理したりコリメートモジュール113を
駆動制御したりする制御部115と、コリメートモジュ
ール113の発光素子111を駆動する駆動回路116
と、受光素子114からの出力信号を処理する信号処理
回路117からなる。
【0115】発光素子111から投光されコリメートレ
ンズ112を通過した投光ビーム118は目標物119
より反射され、この反射光118aを受光素子114に
より受光し、信号処理回路117により目標物119の
有無や表面状態等の情報を検知するようになっている。
【0116】(第20の実施形態)図34は本発明のさ
らに別な実施形態による光センサ装置120を示すブロ
ック図である。この光センサ装置120は、図33に示
した光電センサ110の構成に加え、コリメートモジュ
ール113からの光を走査するための光走査装置121
と、この光走査装置121を駆動する駆動回路122を
備えている。
【0117】これによって、投光ビーム118を走査し
て目標物119の有無や形状等の情報を詳しく検知する
ようになっている。なお、その他の構成は第19の実施
形態と同様であり、同部材には同符号を付してある。
【0118】(第21の実施形態)図35は本発明のさ
らに別な実施形態による符号読取装置(バーコードリー
ダ)130を示す概略ブロック図である。この符号読取
装置130には、本発明によるコリメートモジュール1
13が内装されている。符号情報読取装置130は、前
記コリメートモジュール113と、コリメートモジュー
ル113からの光ビームを走査するポリゴンミラー13
2を備えたスキャナ部と、光強度を検出する受光素子1
33を備えた受光用コリメートモジュール134と、受
光素子133から出力される電気信号を処理する信号処
理回路135から構成されている。
【0119】信号処理回路135は、受光素子133か
らの検出信号をI/V変換器136によって電圧信号に
変換し、アナログ処理137を行なった後、2値化13
8し、デコーダ139で符号情報に変換し、その結果を
通信手段140によって端末制御装置等に送信するよう
になっている。なお、図中141は信号処理回路135
に電源を供給する電源供給部である。
【0120】検出動作時には、コリメートモジュール1
13より出射される光ビームをスキャナ部により走査す
ることによって、バーコード142、多段バーコード、
マトリクス化された2次元バーコード等の符号情報を有
する検出面143を光走査し、検出面143からの反射
光を受光用コリメートモジュール134で受光して信号
処理回路135で符号情報に変換し、その結果を通信手
段140によって端末制御装置等に送信するようになっ
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の従来例のコリメートモジュールであっ
て、(a)はコリメートモジュールの断面図、(b)は
当該コリメートモジュールが熱膨張したときのようすを
誇張して示す断面図である。
【図2】第2の従来例のコリメートモジュールであっ
て、(a)は当該コリメートモジュールの分解斜視図、
(b)は当該コリメートモジュールの斜視図である。
【図3】(a)は同上のコリメートモジュールの断面
図、(b)は当該コリメートモジュールが熱膨張したと
きの様子を誇張して示す断面図である。
【図4】上記従来例における第一保持部と第二保持部と
の接合手段を具体的に示した断面図である。
【図5】(a)は第二保持部が相対的に収縮することに
よって接着層が歪む様子を示す部分断面図、(b)は第
一保持部も第二保持部も歪んでいないときの接着層を示
す部分断面図、(c)は第二保持部が相対的に膨張する
ことによって接着層が歪む様子を示す部分断面図であ
る。
【図6】(a)は本発明の第1の実施形態によるコリメ
ートモジュールを示す断面図、(b)は接着層が歪んだ
様子を示す部分拡大断面図、(c)は第二保持部の突起
が第一保持部に当接した様子を示す部分拡大断面図であ
る。
【図7】(a)は本発明の第2の実施形態によるコリメ
ートモジュールを示す断面図、(b)は接着層が歪んだ
様子を示す部分拡大断面図である。
【図8】(a)は第一保持部の上端面に紫外線硬化型接
着剤を塗布した様子を示す部分断面図、(b)は第一保
持部に第二保持部を接合した様子を示す部分断面図であ
る。
【図9】ビームプロファイル検出装置を用いてコリメー
ト調整を行なっている様子を示す図である。
【図10】調整終了後に、紫外線を照射して紫外線硬化
型接着剤を硬化させる様子を示す断面図である。
【図11】本発明の第3の実施形態のコリメートモジュ
ールにおける第二保持部の形状を示す斜視図である。
【図12】突起が1つの場合に、第二保持部が傾いて接
着層の厚さが不均一になる面が傾く様子を示す図であ
る。
【図13】本発明の第4の実施形態を説明する図であっ
て、(a)は突起の先端に接着層の剥離が生じた様子を
示す部分拡大断面図、(b)は突起の先端から成長した
剥離が溝によってくい止められた様子を示す図である。
【図14】本発明の第5の実施形態を説明する図であっ
て、(a)は細く成形された突起を示す部分拡大断面
図、(b)は突起が接着層の歪みに伴って屈曲している
様子を示す部分拡大断面図である。
【図15】本発明の第6の実施形態における第二保持部
を示す斜視図である。
【図16】本発明の第7の実施形態を説明する部分拡大
断面図である。
【図17】本発明の第8の実施形態を示す分解斜視図で
ある。
【図18】同上の実施形態における第一保持部と第二保
持部の接合部分を示す図であって、(a)は温度変化が
ないときの様子を示す部分断面図、(b)は切り溝が設
けられた第二保持部が撓む様子を示す部分断面図、
(c)は切り溝が設けられた第一保持部が撓む様子を示
す部分断面図である。
【図19】本発明の第9の実施形態によるコリメートモ
ジュールを示す分解斜視図である。
【図20】(a)は湾曲した切片を示す一部破断した斜
視図、(b)は同上の実施形態における平板状の切片を
示す一部破断した斜視図である。
【図21】本発明の第10の実施形態によるコリメート
モジュールを示す斜視図である。
【図22】同上のコリメートモジュールを示す分解斜視
図である。
【図23】フランジが熱膨張するときの接続保持部の様
子を示す図である。
【図24】本発明の第11の実施形態によるコリメート
モジュールを示す断面図である。
【図25】本発明の第12の実施形態によるコリメート
モジュールを示す断面図である。
【図26】(a)は常温での接着層を示す部分断面図で
あり、(b)は熱膨張しているときの接着層を示す部分
断面図である。
【図27】(a)(b)は本発明の第13の実施形態に
よるコリメートモジュールを示す断面図及び部分拡大断
面図である。
【図28】(a)は本発明の第14の実施形態によるコ
リメートモジュールを示す断面図、(b)は本発明の第
15の実施形態によるコリメートモジュールを示す断面
図である。
【図29】本発明の第16の実施形態による光学モジュ
ールを示す分解斜視図である。
【図30】本発明の第17の実施形態によるレーザレー
ダ装置の構成を示すブロック図である。
【図31】本発明の第18の実施形態によるレーザレー
ダ装置を示し、(a)は当該レーザレーダ装置を車両に
搭載した様子を示す斜視図であり、(b)はレーザレー
ダ装置が距離センサとして機能している様子を示す図で
ある。
【図32】同上のレーザレーダ装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図33】本発明の第19の実施形態による光電センサ
の構成を示すブロック図である。
【図34】本発明の第20の実施形態による光センサ装
置の構成を示すブロック図である。
【図35】本発明の第21の実施形態による符号読取装
置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
11 発光素子 12 第一保持部 13 コリメートレンズ 14 第二保持部 20,58 接着層 30,30a〜30c,36 突起 37a〜37c,38,70,82 レーザレーダ装置 80 車両 110 光電センサ 120 光センサ装置 130 符号読取装置
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−226095(JP,A) 特開 平7−175000(JP,A) 特開 平4−166904(JP,A) 特開 昭61−46918(JP,A) 特開 昭61−32017(JP,A) 特開 昭60−214318(JP,A) 特開 平8−146276(JP,A) 特開 昭59−228615(JP,A) 特開 平7−159663(JP,A) 特開 平3−163881(JP,A) 特開 昭62−184079(JP,A) 特開 平4−152309(JP,A) 実開 平4−3409(JP,U) 実開 昭64−13019(JP,U) 実開 平2−117509(JP,U) 実開 昭62−77419(JP,U) 実開 昭62−49115(JP,U) 実開 昭62−49123(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 7/00 - 7/24 H01S 5/00 - 5/50 H01L 33/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光素子もしくは受光素子を保持する第
    一保持部と、レンズのような光学素子を保持する第二保
    持部とを接着層を介して接合し、前記第一保持部と前記
    第二保持部との少なくとも一部を熱膨張率の異なる部材
    によって形成することによって、温度変化に伴う前記発
    光素子もしくは受光素子と前記光学素子との距離の変化
    を小さくするようにした光学モジュールにおいて、 前記第一及び第二保持部の少なくとも一方の外周部を角
    筒状に形成し、当該保持部の外周面における稜線上の前
    記接着層との接合面の近傍に、光軸方向の切り溝を設け
    ていることを特徴とする光学モジュール。
  2. 【請求項2】 発光素子もしくは受光素子を保持する第
    一保持部と、レンズのような光学素子を保持する第二保
    持部とを接着層を介して接合し、前記第一保持部と前記
    第二保持部との少なくとも一部を熱膨張率の異なる部材
    によって形成することによって、温度変化に伴う前記発
    光素子もしくは受光素子と前記光学素子との距離の変化
    を小さくするようにした光学モジュールにおいて、 前記第一保持部を筒状に配列された複数の接続保持部と
    前記発光素子もしくは受光素子を保持する保持面とに分
    割し、前記保持面と第二保持部とを熱膨張率の等しい部
    材によって形成し、前記接続保持部と前記保持面とを熱
    膨張率の異なる部材によって形成していることを特徴と
    する光学モジュール。
  3. 【請求項3】 発光素子もしくは受光素子を保持する第
    一保持部と、レンズのような光学素子を保持する第二保
    持部とを接着層を介して接合し、前記第一保持部と前記
    第二保持部との少なくとも一部を熱膨張率の異なる部材
    によって形成することによって、温度変化に伴う前記発
    光素子もしくは受光素子と前記光学素子との距離の変化
    を小さくするようにした光学モジュールにおいて、 前記第二保持部を前記第一保持部に接着されるフランジ
    と筒状に配列された複数の柱状保持部と前記光学素子を
    保持する光学素子保持板とに分割し、前記フランジ及び
    前記光学素子保持板と第一保持部とを熱膨張率の等しい
    部材によって形成し、前記柱状保持部と前記フランジ及
    び前記光学素子保持板とを熱膨張率の異なる部材によっ
    て形成していることを特徴とする光学モジュール。
  4. 【請求項4】 レーザ光を発光する投光部と、対象物で
    反射したレーザ光を受光して光強度を検出する受光部
    と、受光部から出力される信号を処理する信号処理回路
    とを備え、前記発光から受光までの時間的遅延に基づい
    て対象物までの距離を計測するレーザレーダ装置におい
    て、 前記投光部もしくは前記受光部のうち少なくとも一方
    が、請求項1〜3に記載の発光素子を備えた光学モジュ
    ールもしくは受光素子を備えた光学モジュールを用いて
    いることを特徴とするレーザレーダ装置。
  5. 【請求項5】 自車両から対象物までの距離を計測する
    ための、請求項に記載のレーザレーダ装置を備えてい
    ることを特徴とする車両。
  6. 【請求項6】 対象物に向けて光ビームを出射する投光
    部と、対象物で反射した光ビームを受光する受光部とを
    備えた光電センサにおいて、 前記投光部もしくは前記受光部のうち少なくとも一方
    が、請求項1〜3に記載の発光素子を備えた光学モジュ
    ールもしくは受光素子を備えた光学モジュールを用いて
    いることを特徴とする光電センサ。
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