JP3475213B2 - カラー受像管用アパーチャーグリル用素材、その製造方法、アパーチャーグリル及び受像管 - Google Patents
カラー受像管用アパーチャーグリル用素材、その製造方法、アパーチャーグリル及び受像管Info
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- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
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- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
【0001】発明技術
本発明はカラー受像管用アパーチャーグリル用素材、そ
の製造方法、アパーチャーグリル及びそれを組み込んだ
カラー受像管に関する。より詳細には優れた引張強度お
よび高温クリープ強度を有するとともに、優れた磁気特
性を有するカラー受像管用アパーチャーグリル用素材、
その製造方法、アパーチャーグリル及びそれを組み込ん
だカラー受像管に関する。カラー受像管に使用されるア
パーチャーグリルは、その製造に際して大きな張力を負
荷した状態でフレームに溶接されるため、カラー受像管
用アパーチャーグリル用素材は少なくとも60kgf/
mm2の引張強度を有していることが必要とされてい
る。そのため現在使用されているカラー受像管用アパー
チャーグリル用素材としては、強加工を施して加工強化
した低炭素鋼板が使用されている。さらに、フレームに
溶接された後黒化するための熱処理が施されるが、黒化
後のアパーチャーグリルを構成している各テープが弛む
ことなく張力が負荷された状態を保持するために、熱処
理は鋼の再結晶温度以下の455℃で15分程度の短時
間で実施されている。しかし、この黒化熱処理条件では
回復現象を回避することができず、回復によりテープに
延びが生じ、テープが捻れたり切れたりする原因となっ
ている。このため、カラー受像管用アパーチャーグリル
用素材としては、60kgf/mm2以上の引張強度
と、455℃×15分の黒化熱処理で延びが生じない、
すなわち30kgf/mm2の引っ張り応力を負荷した
際の伸びが0.4%以下であるクリープ強度を有してい
ることが必要とされる。カラー受像管は、電子銃と電子
ビームを映像に換える蛍光面から構成されており、電子
ビームが地磁気により偏向されることを防止するため、
受像管内部は磁気シールド材で被覆されている。アパー
チャーグリルは、この磁気シールド材としての作用をも
有している必要があり、磁気特性としての磁束密度(B
r)が大きく、保磁力(Hc)が小さい、すなわち磁束
密度と保磁力の比(Br/Hc)が大きい材料が求めら
れる。しかし、上記のように高い降伏強度を得るために
強加工が施され、かつ黒化熱処理も再結晶温度以下で行
われる低炭素鋼板においては、磁束密度が8キロガウス
(kG)以下と小さく、また保磁力が約5エルステッド
(Oe)と大きく、したがってBr(kG)/Hc(O
e)が約1.6と小さく、磁気シールド材として劣って
いる。従来、低炭素鋼板の引張降伏強度を向上させる方
法としては、CやNなどによる固溶強化法があるが、鋼
中のCやNの量が多くなると炭化物や窒化物が増加し、
磁壁の移動が妨げられるようになり、磁気特性が劣化す
る。また、クリープ強度を向上させる方法として鋼中に
炭化物などを析出させる方法があるが、これらの析出物
のほとんどは粒径がミクロンオーダーで大きく、これら
は磁壁の移動を妨害し、磁気特性を大きく劣化させるた
め、このような方法は、現行のカラー受像管用アパーチ
ャーグリル用の素材の製造方法として適用されていな
い。
の製造方法、アパーチャーグリル及びそれを組み込んだ
カラー受像管に関する。より詳細には優れた引張強度お
よび高温クリープ強度を有するとともに、優れた磁気特
性を有するカラー受像管用アパーチャーグリル用素材、
その製造方法、アパーチャーグリル及びそれを組み込ん
だカラー受像管に関する。カラー受像管に使用されるア
パーチャーグリルは、その製造に際して大きな張力を負
荷した状態でフレームに溶接されるため、カラー受像管
用アパーチャーグリル用素材は少なくとも60kgf/
mm2の引張強度を有していることが必要とされてい
る。そのため現在使用されているカラー受像管用アパー
チャーグリル用素材としては、強加工を施して加工強化
した低炭素鋼板が使用されている。さらに、フレームに
溶接された後黒化するための熱処理が施されるが、黒化
後のアパーチャーグリルを構成している各テープが弛む
ことなく張力が負荷された状態を保持するために、熱処
理は鋼の再結晶温度以下の455℃で15分程度の短時
間で実施されている。しかし、この黒化熱処理条件では
回復現象を回避することができず、回復によりテープに
延びが生じ、テープが捻れたり切れたりする原因となっ
ている。このため、カラー受像管用アパーチャーグリル
用素材としては、60kgf/mm2以上の引張強度
と、455℃×15分の黒化熱処理で延びが生じない、
すなわち30kgf/mm2の引っ張り応力を負荷した
際の伸びが0.4%以下であるクリープ強度を有してい
ることが必要とされる。カラー受像管は、電子銃と電子
ビームを映像に換える蛍光面から構成されており、電子
ビームが地磁気により偏向されることを防止するため、
受像管内部は磁気シールド材で被覆されている。アパー
チャーグリルは、この磁気シールド材としての作用をも
有している必要があり、磁気特性としての磁束密度(B
r)が大きく、保磁力(Hc)が小さい、すなわち磁束
密度と保磁力の比(Br/Hc)が大きい材料が求めら
れる。しかし、上記のように高い降伏強度を得るために
強加工が施され、かつ黒化熱処理も再結晶温度以下で行
われる低炭素鋼板においては、磁束密度が8キロガウス
(kG)以下と小さく、また保磁力が約5エルステッド
(Oe)と大きく、したがってBr(kG)/Hc(O
e)が約1.6と小さく、磁気シールド材として劣って
いる。従来、低炭素鋼板の引張降伏強度を向上させる方
法としては、CやNなどによる固溶強化法があるが、鋼
中のCやNの量が多くなると炭化物や窒化物が増加し、
磁壁の移動が妨げられるようになり、磁気特性が劣化す
る。また、クリープ強度を向上させる方法として鋼中に
炭化物などを析出させる方法があるが、これらの析出物
のほとんどは粒径がミクロンオーダーで大きく、これら
は磁壁の移動を妨害し、磁気特性を大きく劣化させるた
め、このような方法は、現行のカラー受像管用アパーチ
ャーグリル用の素材の製造方法として適用されていな
い。
【0002】本発明は、優れた引張強度および高温クリ
ープ強度を有するとともに、現行材よりも優れた磁気特
性を有するカラー受像管用アパーチャーグリル用素材お
よびその製造方法を提供することを課題とする。
ープ強度を有するとともに、現行材よりも優れた磁気特
性を有するカラー受像管用アパーチャーグリル用素材お
よびその製造方法を提供することを課題とする。
【0003】発明の開示
請求項1のカラー受像管用アパーチャーグリル用素材
は、Cu:0.05〜2.5重量%(以下%は重量
%)、C:0.01%以下、Mn:0.5%以下、S
i:0.3%以下、S:0.05%以下、N:0.05
%以下、残部がFe及び不可避的不純物からなるカラー
受像管用アパーチャーグリル用素材であって、冷間圧延
して0.035〜0.2mmの板厚とし、次いで300
〜700℃の温度で時効処理を施してCuのε相を析出
させて降伏強度を65kgf/mm2以上とすると共
に、Br(磁束密度)/Hc(保磁力)の比を2.5以
上とし、負荷応力30kgf/mm2をかけて大気中に
おいて455℃で15分保持した際の伸びが0.29%
以下であることを特徴とする。請求項2のカラー受像管
用アパーチャーグリル用素材は、Cu:0.05〜2.
5重量%(以下%は重量%)、P:0.001〜0.4
%、C:0.01%以下、Mn:0.5%以下、Si:
0.3%以下、S:0.05%以下、N:0.05%以
下、残部がFe及び不可避的不純物からなるカラー受像
管用アパーチャーグリル用素材であって、冷間圧延して
0.035〜0.2mmの板厚とし、次いで300〜7
00℃の温度で時効処理を施してCuのε相を析出させ
て降伏強度を65kgf/mm2以上とすると共に、B
r(磁束密度)/Hc(保磁力)の比を2.5以上と
し、負荷応力30kgf/mm2をかけて大気中におい
て455℃で15分保持した際の伸びが0.29%以下
であることを特徴とする。請求項3のカラー受像管用ア
パーチャーグリル用素材は、Cu:0.05〜2.5重
量%(以下%は重量%)、C:0.01%以下、Mn:
0.5%以下、Si:0.3%以下、S:0.05%以
下、N:0.05%以下、残部がFe及び不可避的不純
物からなるカラー受像管用アパーチャーグリル用素材で
あって、冷間圧延して0.1〜0.6mmの板厚とし、
500〜800℃の温度で中間焼鈍して結晶粒を調整し
た後、二次冷間圧延を施して最終板厚を0.035〜
0.2mmとし、その後、300〜700℃の温度で時
効処理を施してCuのε相を析出させて降伏強度を65
kgf/mm2以上とすると共に、Br(磁束密度)/
Hc(保磁力)の比を2.5以上とし、負荷応力30k
gf/mm2をかけて大気中において455℃で15分
保持した際の伸びが0.29%以下であることを特徴と
する。請求項4のカラー受像管用アパーチャーグリル用
素材は、Cu:0.05〜2.5重量%(以下%は重量
%)、P:0.001〜0.4%、C:0.01%以
下、Mn:0.5%以下、Si:0.3%以下、S:
0.05%以下、N:0.05%以下、残部がFe及び
不可避的不純物からなるカラー受像管用アパーチャーグ
リル用素材であって、冷間圧延して0.1〜0.6mm
の板厚とし、500〜800℃の温度で中間焼鈍して結
晶粒を調整した後、二次冷間圧延を施して最終板厚を
0.035〜0.2mmとし、その後、300〜700
℃の温度で時効処理を施してCuのε相を析出させて降
伏強度を65kgf/mm2以上とすると共に、Br
(磁束密度)/Hc(保磁力)の比を2.3以上とし、
負荷応力30kgf/mm2をかけて大気中において4
55℃で15分保持した際の伸びが0.29%以下であ
ることを特徴とする。請求項5のカラー受像管用アパー
チャーグリル用素材の製造方法は、Cu:0.05〜
2.5重量%(以下%は重量%)、C:0.01%以
下、Mn:0.5%以下、Si:0.3%以下、S:
0.05%以下、N:0.05%以下、残部がFe及び
不可避的不純物からなるカラー受像管用アパーチャーグ
リル用素材の製造方法であって、冷間圧延して0.03
5〜0.2mmの板厚とし、次いで300〜700℃の
温度で時効処理を施してCuのε相を析出させて降伏強
度を65kgf/mm2以上とすると共に、Br(磁束
密度)/Hc(保磁力)の比を2.5以上とし、負荷応
力30kgf/mm2をかけて大気中において455℃
で15分保持した際の伸びが0.29%以下とすること
を特徴とする。請求項6のカラー受像管用アパーチャー
グリル用素材の製造方法は、Cu:0.05〜2.5重
量%(以下%は重量%)、P:0.001〜0.4%、
C:0.01%以下、Mn:0.5%以下、Si:0.
3%以下、S:0.05%以下、N:0.05%以下、
残部がFe及び不可避的不純物からなるカラー受像管用
アパーチャーグリル用素材の製造方法であって、冷間圧
延して0.035〜0.2mmの板厚とし、次いで30
0〜700℃の温度で時効処理を施してCuのε相を析
出させて降伏強度を65kgf/mm2以上とすると共
に、Br(磁束密度)/Hc(保磁力)の比を2.5以
上とし、負荷応力30kgf/mm2をかけて大気中に
おいて455℃で15分保持した際の伸びが0.29%
以下とすることを特徴とする。請求項7のカラー受像管
用アパーチャーグリル用素材の製造方法は、Cu:0.
05〜2.5重量%(以下%は重量%)、C:0.01
%以下、Mn:0.5%以下、Si:0.3%以下、
S:0.05%以下、N:0.05%以下、残部がFe
及び不可避的不純物からなるカラー受像管用アパーチャ
ーグリル用素材の製造方法であって、冷間圧延して0.
1〜0.6mmの板厚とし、500〜800℃の温度で
中間焼鈍して結晶粒を調整した後、二次冷間圧延を施し
て最終板厚を0.035〜0.2mmとし、その後、3
00〜700℃の温度で時効処理を施してCuのε相を
析出させて降伏強度を65kgf/mm2以上とすると
共に、Br(磁束密度)/Hc(保磁力)の比を2.5
以上とし、負荷応力30kgf/mm2をかけて大気中
において455℃で15分保持した際の伸びが0.29
%以下とすることを特徴とする。請求項8のカラー受像
管用アパーチャーグリル用素材の製造方法は、Cu:
0.05〜2.5重量%(以下%は重量%)、P:0.
001〜0.4%、C:0.01%以下、Mn:0.5
%以下、Si:0.3%以下、S:0.05%以下、
N:0.05%以下、残部がFe及び不可避的不純物か
らなるカラー受像管用アパーチャーグリル用素材の製造
方法であって、冷間圧延して0.1〜0.6mmの板厚
とし、500〜800℃の温度で中間焼鈍して結晶粒を
調整した後、二次冷間圧延を施して最終板厚を0.03
5〜0.2mmとし、その後、300〜700℃の温度
で時効処理を施してCuのε相を析出させて降伏強度を
65kgf/mm2以上とすると共に、Br(磁束密
度)/Hc(保磁力)の比を2.3以上とし、負荷応力
30kgf/mm2をかけて大気中において455℃で
15分保持した際の伸びが0.29%以下とすることを
特徴とする。請求項9のカラー受像管用アパーチャーグ
リルは、請求項1〜4のいずれかのカラー受像管用アパ
ーチャーグリル用素材からなることを特徴とする。請求
項10のカラー受像管は、請求項9のカラー受像管用ア
パーチャーグリルを組み込んだものであることを特徴と
する。
は、Cu:0.05〜2.5重量%(以下%は重量
%)、C:0.01%以下、Mn:0.5%以下、S
i:0.3%以下、S:0.05%以下、N:0.05
%以下、残部がFe及び不可避的不純物からなるカラー
受像管用アパーチャーグリル用素材であって、冷間圧延
して0.035〜0.2mmの板厚とし、次いで300
〜700℃の温度で時効処理を施してCuのε相を析出
させて降伏強度を65kgf/mm2以上とすると共
に、Br(磁束密度)/Hc(保磁力)の比を2.5以
上とし、負荷応力30kgf/mm2をかけて大気中に
おいて455℃で15分保持した際の伸びが0.29%
以下であることを特徴とする。請求項2のカラー受像管
用アパーチャーグリル用素材は、Cu:0.05〜2.
5重量%(以下%は重量%)、P:0.001〜0.4
%、C:0.01%以下、Mn:0.5%以下、Si:
0.3%以下、S:0.05%以下、N:0.05%以
下、残部がFe及び不可避的不純物からなるカラー受像
管用アパーチャーグリル用素材であって、冷間圧延して
0.035〜0.2mmの板厚とし、次いで300〜7
00℃の温度で時効処理を施してCuのε相を析出させ
て降伏強度を65kgf/mm2以上とすると共に、B
r(磁束密度)/Hc(保磁力)の比を2.5以上と
し、負荷応力30kgf/mm2をかけて大気中におい
て455℃で15分保持した際の伸びが0.29%以下
であることを特徴とする。請求項3のカラー受像管用ア
パーチャーグリル用素材は、Cu:0.05〜2.5重
量%(以下%は重量%)、C:0.01%以下、Mn:
0.5%以下、Si:0.3%以下、S:0.05%以
下、N:0.05%以下、残部がFe及び不可避的不純
物からなるカラー受像管用アパーチャーグリル用素材で
あって、冷間圧延して0.1〜0.6mmの板厚とし、
500〜800℃の温度で中間焼鈍して結晶粒を調整し
た後、二次冷間圧延を施して最終板厚を0.035〜
0.2mmとし、その後、300〜700℃の温度で時
効処理を施してCuのε相を析出させて降伏強度を65
kgf/mm2以上とすると共に、Br(磁束密度)/
Hc(保磁力)の比を2.5以上とし、負荷応力30k
gf/mm2をかけて大気中において455℃で15分
保持した際の伸びが0.29%以下であることを特徴と
する。請求項4のカラー受像管用アパーチャーグリル用
素材は、Cu:0.05〜2.5重量%(以下%は重量
%)、P:0.001〜0.4%、C:0.01%以
下、Mn:0.5%以下、Si:0.3%以下、S:
0.05%以下、N:0.05%以下、残部がFe及び
不可避的不純物からなるカラー受像管用アパーチャーグ
リル用素材であって、冷間圧延して0.1〜0.6mm
の板厚とし、500〜800℃の温度で中間焼鈍して結
晶粒を調整した後、二次冷間圧延を施して最終板厚を
0.035〜0.2mmとし、その後、300〜700
℃の温度で時効処理を施してCuのε相を析出させて降
伏強度を65kgf/mm2以上とすると共に、Br
(磁束密度)/Hc(保磁力)の比を2.3以上とし、
負荷応力30kgf/mm2をかけて大気中において4
55℃で15分保持した際の伸びが0.29%以下であ
ることを特徴とする。請求項5のカラー受像管用アパー
チャーグリル用素材の製造方法は、Cu:0.05〜
2.5重量%(以下%は重量%)、C:0.01%以
下、Mn:0.5%以下、Si:0.3%以下、S:
0.05%以下、N:0.05%以下、残部がFe及び
不可避的不純物からなるカラー受像管用アパーチャーグ
リル用素材の製造方法であって、冷間圧延して0.03
5〜0.2mmの板厚とし、次いで300〜700℃の
温度で時効処理を施してCuのε相を析出させて降伏強
度を65kgf/mm2以上とすると共に、Br(磁束
密度)/Hc(保磁力)の比を2.5以上とし、負荷応
力30kgf/mm2をかけて大気中において455℃
で15分保持した際の伸びが0.29%以下とすること
を特徴とする。請求項6のカラー受像管用アパーチャー
グリル用素材の製造方法は、Cu:0.05〜2.5重
量%(以下%は重量%)、P:0.001〜0.4%、
C:0.01%以下、Mn:0.5%以下、Si:0.
3%以下、S:0.05%以下、N:0.05%以下、
残部がFe及び不可避的不純物からなるカラー受像管用
アパーチャーグリル用素材の製造方法であって、冷間圧
延して0.035〜0.2mmの板厚とし、次いで30
0〜700℃の温度で時効処理を施してCuのε相を析
出させて降伏強度を65kgf/mm2以上とすると共
に、Br(磁束密度)/Hc(保磁力)の比を2.5以
上とし、負荷応力30kgf/mm2をかけて大気中に
おいて455℃で15分保持した際の伸びが0.29%
以下とすることを特徴とする。請求項7のカラー受像管
用アパーチャーグリル用素材の製造方法は、Cu:0.
05〜2.5重量%(以下%は重量%)、C:0.01
%以下、Mn:0.5%以下、Si:0.3%以下、
S:0.05%以下、N:0.05%以下、残部がFe
及び不可避的不純物からなるカラー受像管用アパーチャ
ーグリル用素材の製造方法であって、冷間圧延して0.
1〜0.6mmの板厚とし、500〜800℃の温度で
中間焼鈍して結晶粒を調整した後、二次冷間圧延を施し
て最終板厚を0.035〜0.2mmとし、その後、3
00〜700℃の温度で時効処理を施してCuのε相を
析出させて降伏強度を65kgf/mm2以上とすると
共に、Br(磁束密度)/Hc(保磁力)の比を2.5
以上とし、負荷応力30kgf/mm2をかけて大気中
において455℃で15分保持した際の伸びが0.29
%以下とすることを特徴とする。請求項8のカラー受像
管用アパーチャーグリル用素材の製造方法は、Cu:
0.05〜2.5重量%(以下%は重量%)、P:0.
001〜0.4%、C:0.01%以下、Mn:0.5
%以下、Si:0.3%以下、S:0.05%以下、
N:0.05%以下、残部がFe及び不可避的不純物か
らなるカラー受像管用アパーチャーグリル用素材の製造
方法であって、冷間圧延して0.1〜0.6mmの板厚
とし、500〜800℃の温度で中間焼鈍して結晶粒を
調整した後、二次冷間圧延を施して最終板厚を0.03
5〜0.2mmとし、その後、300〜700℃の温度
で時効処理を施してCuのε相を析出させて降伏強度を
65kgf/mm2以上とすると共に、Br(磁束密
度)/Hc(保磁力)の比を2.3以上とし、負荷応力
30kgf/mm2をかけて大気中において455℃で
15分保持した際の伸びが0.29%以下とすることを
特徴とする。請求項9のカラー受像管用アパーチャーグ
リルは、請求項1〜4のいずれかのカラー受像管用アパ
ーチャーグリル用素材からなることを特徴とする。請求
項10のカラー受像管は、請求項9のカラー受像管用ア
パーチャーグリルを組み込んだものであることを特徴と
する。
【0004】発明を実施するための最良の形態
本発明においては、Cuを添加した極低炭素鋼中に、時
効処理によってナノメーター(nm)オーダーの微細な
Cu相(ε相)を析出させ、またはさらにPを添加しP
の固溶強化を併用することにより、60kgf/mm2
以上の引張強度を確保するとともに、時効処理による焼
鈍でBr(kG)/Hc(Oe)≧2.5の優れた磁気
特性が得られることが判明した。
効処理によってナノメーター(nm)オーダーの微細な
Cu相(ε相)を析出させ、またはさらにPを添加しP
の固溶強化を併用することにより、60kgf/mm2
以上の引張強度を確保するとともに、時効処理による焼
鈍でBr(kG)/Hc(Oe)≧2.5の優れた磁気
特性が得られることが判明した。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
カラー受像管用のアパーチャーグリルの素材として用い
る極低炭素鋼としては、真空脱ガス法を用いて脱炭およ
び脱窒処理し、鋼中の炭化物および窒化物を減少させ、
熱延、または熱延および連続焼鈍の工程で結晶粒の成長
を促進させたものが好ましい。さらに、鋼中に微細に分
散している炭化物および窒化物は、磁壁の移動を妨げ磁
気特性を劣化させるので、鋼中に含まれる元素を予め限
定し、これらを極力減少させる必要がある。はじめに、
本発明のカラー受像管用のアパーチャーグリルの素材に
用いる鋼に添加される元素、およびその添加量の限定に
ついて説明する。
カラー受像管用のアパーチャーグリルの素材として用い
る極低炭素鋼としては、真空脱ガス法を用いて脱炭およ
び脱窒処理し、鋼中の炭化物および窒化物を減少させ、
熱延、または熱延および連続焼鈍の工程で結晶粒の成長
を促進させたものが好ましい。さらに、鋼中に微細に分
散している炭化物および窒化物は、磁壁の移動を妨げ磁
気特性を劣化させるので、鋼中に含まれる元素を予め限
定し、これらを極力減少させる必要がある。はじめに、
本発明のカラー受像管用のアパーチャーグリルの素材に
用いる鋼に添加される元素、およびその添加量の限定に
ついて説明する。
【0006】Cに関しては、冷間圧延後の鋼板中のC量
が多いと炭化物が増加し、磁壁の移動が阻害され、また
結晶粒の成長が妨げられて磁気特性が劣化する原因とな
る。そのためCの添加量の上限を0.01重量%に限定
する。下限は、真空脱ガス処理で実用的に低減可能な限
り好ましい。
が多いと炭化物が増加し、磁壁の移動が阻害され、また
結晶粒の成長が妨げられて磁気特性が劣化する原因とな
る。そのためCの添加量の上限を0.01重量%に限定
する。下限は、真空脱ガス処理で実用的に低減可能な限
り好ましい。
【0007】Mnに関しては、Mnは鋼中のSと結合し
て鋼中に含まれているSをMnSとして固定し、熱間脆
性を防止するために添加する必要があるが、磁気特性を
向上させるためには添加量が少ないほど好ましく、0.
5重量%以下の添加量とする。
て鋼中に含まれているSをMnSとして固定し、熱間脆
性を防止するために添加する必要があるが、磁気特性を
向上させるためには添加量が少ないほど好ましく、0.
5重量%以下の添加量とする。
【0008】Siは黒化膜の密着性を劣化させるので、
0.3重量%以下の添加量とする。Sは結晶粒成長の面
から少ないほうが好ましく、0.05重量%以下の添加
量が好ましい。またNも同様で、0.05重量%以下の
添加量が好ましい。
0.3重量%以下の添加量とする。Sは結晶粒成長の面
から少ないほうが好ましく、0.05重量%以下の添加
量が好ましい。またNも同様で、0.05重量%以下の
添加量が好ましい。
【0009】Cuに関しては、添加量が増加するほど時
効処理におけるε相の析出量が増加し、降伏強度、およ
びクリープ強度が大きく増加する。ε相はナノメーター
オーダーの微細な析出物であるので、ミクロンオーダー
の析出物とは異なり、磁壁の移動を妨げることは殆どな
く、磁気特性を劣化させる程度が極めて小さい。そのた
め、Cuの添加量を増加することにより、磁気特性を低
下させることなく降伏強度、およびクリープ強度を増加
させることができる。しかし0.05重量%未満の添加
量では十分な強度上昇の効果は得られない。一方、添加
量が多すぎると析出物が多大となり、磁気特性が劣化す
るので、添加量は2.5重量%以下であることが好まし
い。
効処理におけるε相の析出量が増加し、降伏強度、およ
びクリープ強度が大きく増加する。ε相はナノメーター
オーダーの微細な析出物であるので、ミクロンオーダー
の析出物とは異なり、磁壁の移動を妨げることは殆どな
く、磁気特性を劣化させる程度が極めて小さい。そのた
め、Cuの添加量を増加することにより、磁気特性を低
下させることなく降伏強度、およびクリープ強度を増加
させることができる。しかし0.05重量%未満の添加
量では十分な強度上昇の効果は得られない。一方、添加
量が多すぎると析出物が多大となり、磁気特性が劣化す
るので、添加量は2.5重量%以下であることが好まし
い。
【0010】Pは固溶強化によって強度を高めるのに有
効であり、Pの添加によって引張強度、およびクリープ
強度が大きく増加するため、本願の目的とするCu添加
による時効析出に基づく強化に加えて、Pによる固溶強
化を併用することができる。0.001重量%以上の添
加量で十分な強度が得られるようになるが、添加量が
0.4%を越えると偏析による混粒が発生するようにな
るため、0.4重量%以下の添加量とする。
効であり、Pの添加によって引張強度、およびクリープ
強度が大きく増加するため、本願の目的とするCu添加
による時効析出に基づく強化に加えて、Pによる固溶強
化を併用することができる。0.001重量%以上の添
加量で十分な強度が得られるようになるが、添加量が
0.4%を越えると偏析による混粒が発生するようにな
るため、0.4重量%以下の添加量とする。
【0011】次に、本発明のカラー受像管用のアパーチ
ャーグリル用素材としての薄鋼板の製造方法を説明す
る。真空溶解、または真空脱ガス法を用いて溶製された
上記の化学成分を含有する極低炭素鋼を熱間圧延した
後、酸洗して熱延工程で生じた酸化皮膜を除去する。引
き続き、冷間圧延し、0.035〜0.2mmの板厚と
する。次いで300〜700℃の温度で10分から20
時間の時効処理を施す。Cu、またはCuおよびPの添
加量が多い場合は、再結晶温度が上昇するので時効処理
を上限の700℃付近で実施しても差し支えないが、好
ましくは、Cuの析出量や析出物の粒径を考慮して、4
50〜550℃の温度で時効処理することが好ましい。
時効温度が300℃未満であるとε相が十分に析出せ
ず、必要な引張強度が得られない。一方、700℃を超
える温度で時効すると過時効となり、ε相が鋼中に再固
溶し引張降伏強度が低下する。時効処理は、加熱温度お
よび加熱時間により、箱形焼鈍炉、連続焼鈍炉のいずれ
を用いても差し支えない。
ャーグリル用素材としての薄鋼板の製造方法を説明す
る。真空溶解、または真空脱ガス法を用いて溶製された
上記の化学成分を含有する極低炭素鋼を熱間圧延した
後、酸洗して熱延工程で生じた酸化皮膜を除去する。引
き続き、冷間圧延し、0.035〜0.2mmの板厚と
する。次いで300〜700℃の温度で10分から20
時間の時効処理を施す。Cu、またはCuおよびPの添
加量が多い場合は、再結晶温度が上昇するので時効処理
を上限の700℃付近で実施しても差し支えないが、好
ましくは、Cuの析出量や析出物の粒径を考慮して、4
50〜550℃の温度で時効処理することが好ましい。
時効温度が300℃未満であるとε相が十分に析出せ
ず、必要な引張強度が得られない。一方、700℃を超
える温度で時効すると過時効となり、ε相が鋼中に再固
溶し引張降伏強度が低下する。時効処理は、加熱温度お
よび加熱時間により、箱形焼鈍炉、連続焼鈍炉のいずれ
を用いても差し支えない。
【0012】また、別の態様として、上記の極低炭素鋼
を熱延、および酸洗し、冷間圧延を施して0.1〜0.
6mmの板厚とし、次いで500〜800℃の温度で中
間焼鈍して結晶粒径を調整した後、二次冷間圧延を施し
て最終板厚を0.035〜0.2mmの板厚とし、その
後上記の時効処理を施してもよい。焼鈍温度が500℃
未満の場合は軟化が不十分となり、二次冷延後に上記の
時効処理を施すと引張強度が極端に高くなる、一方、焼
鈍温度が800℃を超えると、二次冷延後に上記の時効
処理を施しても所望の引張強度が得られない。
を熱延、および酸洗し、冷間圧延を施して0.1〜0.
6mmの板厚とし、次いで500〜800℃の温度で中
間焼鈍して結晶粒径を調整した後、二次冷間圧延を施し
て最終板厚を0.035〜0.2mmの板厚とし、その
後上記の時効処理を施してもよい。焼鈍温度が500℃
未満の場合は軟化が不十分となり、二次冷延後に上記の
時効処理を施すと引張強度が極端に高くなる、一方、焼
鈍温度が800℃を超えると、二次冷延後に上記の時効
処理を施しても所望の引張強度が得られない。
【0013】(実施例)
以下、実施例にて本発明をさらに詳細に説明する。表1
に示す化学組成を有する9種類の鋼(A〜I)を真空脱
ガスして溶製したスラブを熱間圧延し、2.5mmの熱
延板とした。これらの熱延板を硫酸酸洗した後冷間圧延
し、板厚が0.1mmおよび0.3mmの2種類の冷延
板とした。その後、板厚が0.1mmの冷延板について
は直接時効処理を施し、板厚が0.3mmの冷延板につ
いては中間焼鈍を施し、板厚が0.1mmとなるように
二次冷間圧延した後、時効処理を施した。このようにし
て得られた供試材を、簡易型のエプスタイン式磁気測定
装置を用い、10エルステッドの磁界をかけて、磁束密
度と保磁力を測定し、Br(kG)/Hc(Oe)を求
めた。また、引張強度をテンシロンにて、クリープ強度
はクリープ試験機(東海製作所製)を用い、負荷応力3
0kgf/mm2をかけて、大気中において455℃で
15分保持した際の伸び(%)を測定し評価した。表2
に中間焼鈍および時効処理条件と供試材の特性を示す。
に示す化学組成を有する9種類の鋼(A〜I)を真空脱
ガスして溶製したスラブを熱間圧延し、2.5mmの熱
延板とした。これらの熱延板を硫酸酸洗した後冷間圧延
し、板厚が0.1mmおよび0.3mmの2種類の冷延
板とした。その後、板厚が0.1mmの冷延板について
は直接時効処理を施し、板厚が0.3mmの冷延板につ
いては中間焼鈍を施し、板厚が0.1mmとなるように
二次冷間圧延した後、時効処理を施した。このようにし
て得られた供試材を、簡易型のエプスタイン式磁気測定
装置を用い、10エルステッドの磁界をかけて、磁束密
度と保磁力を測定し、Br(kG)/Hc(Oe)を求
めた。また、引張強度をテンシロンにて、クリープ強度
はクリープ試験機(東海製作所製)を用い、負荷応力3
0kgf/mm2をかけて、大気中において455℃で
15分保持した際の伸び(%)を測定し評価した。表2
に中間焼鈍および時効処理条件と供試材の特性を示す。
【0014】
【0015】
【0016】産業上の利用可能性
請求項1のカラー受像管用アパーチャーグリル用素材
は、Cu:0.05〜2.5重量%(以下%は重量
%)、C:0.01%以下、Mn:0.5%以下、S
i:0.3%以下、S:0.05%以下、N:0.05
%以下、残部がFe及び不可避的不純物からなるカラー
受像管用アパーチャーグリル用素材であって、冷間圧延
して0.035〜0.2mmの板厚とし、次いで300
〜700℃の温度で時効処理を施してCuのε相を析出
させて降伏強度を65kgf/mm2以上とすると共
に、Br(磁束密度)/Hc(保磁力)の比を2.5以
上とし、負荷応力30kgf/mm2をかけて大気中に
おいて455℃で15分保持した際の伸びが0.29%
以下であることを特徴とし、請求項2のカラー受像管用
アパーチャーグリル用素材は、Cu:0.05〜2.5
重量%(以下%は重量%)、P:0.001〜0.4
%、C:0.01%以下、Mn:0.5%以下、Si:
0.3%以下、S:0.05%以下、N:0.05%以
下、残部がFe及び不可避的不純物からなるカラー受像
管用アパーチャーグリル用素材であって、冷間圧延して
0.035〜0.2mmの板厚とし、次いで300〜7
00℃の温度で時効処理を施してCuのε相を析出させ
て降伏強度を65kgf/mm2以上とすると共に、B
r(磁束密度)/Hc(保磁力)の比を2.5以上と
し、負荷応力30kgf/mm2をかけて大気中におい
て455℃で15分保持した際の伸びが0.29%以下
であることを特徴とし、請求項3のカラー受像管用のア
パーチャーグリル用素材は、Cu:0.05〜2.5重
量%(以下%は重量%)、C:0.01%以下、Mn:
0.5%以下、Si:0.3%以下、S:0.05%以
下、N:0.05%以下、残部がFe及び不可避的不純
物からなるカラー受像管用アパーチャーグリル用素材で
あって、冷間圧延して0.1〜0.6mmの板厚とし、
500〜800℃の温度で中間焼鈍して結晶粒を調整し
た後、二次冷間圧延を施して最終板厚を0.035〜
0.2mmとし、その後、300〜700℃の温度で時
効処理を施してCuのε相を析出させて降伏強度を65
kgf/mm2以上とすると共に、Br(磁束密度)/
Hc(保磁力)の比を2.5以上とし、負荷応力30k
gf/mm2をかけて大気中において455℃で15分
保持した際の伸びが0.29%以下であることを特徴と
し、請求項4のカラー受像管用アパーチャーグリル用素
材は、Cu:0.05〜2.5重量%(以下%は重量
%)、P:0.001〜0.4%、C:0.01%以
下、Mn:0.5%以下、Si:0.3%以下、S:
0.05%以下、N:0.05%以下、残部がFe及び
不可避的不純物からなるカラー受像管用アパーチャーグ
リル用素材であって、冷間圧延して0.1〜0.6mm
の板厚とし、500〜800℃の温度で中間焼鈍して結
晶粒を調整した後、二次冷間圧延を施して最終板厚を
0.035〜0.2mmとし、その後、300〜700
℃の温度で時効処理を施してCuのε相を析出させて降
伏強度を65kgf/mm2以上とすると共に、Br
(磁束密度)/Hc(保磁力)の比を2.3以上とし、
負荷応力30kgf/mm2をかけて大気中において4
55℃で15分保持した際の伸びが0.29%以下であ
ることを特徴とするので、優れた強度、磁気特性を有し
ている。請求項5のカラー受像管用アパーチャーグリル
用素材の製造方法は、Cu:0.05〜2.5重量%
(以下%は重量%)、C:0.01%以下、Mn:0.
5%以下、Si:0.3%以下、S:0.05%以下、
N:0.05%以下、残部がFe及び不可避的不純物か
らなるカラー受像管用アパーチャーグリル用素材の製造
方法であって、冷間圧延して0.035〜0.2mmの
板厚とし、次いで300〜700℃の温度で時効処理を
施してCuのε相を析出させて降伏強度を65kgf/
mm2以上とすると共に、Br(磁束密度)/Hc(保
磁力)の比を2.5以上とし、負荷応力30kgf/m
m2をかけて大気中において455℃で15分保持した
際の伸びが0.29%以下とすることを特徴とし、請求
項6のカラー受像管用アパーチャーグリル用素材の製造
方法は、Cu:0.05〜2.5重量%(以下%は重量
%)、P:0.001〜0.4%、C:0.01%以
下、Mn:0.5%以下、Si:0.3%以下、S:
0.05%以下、N:0.05%以下、残部がFe及び
不可避的不純物からなるカラー受像管用アパーチャーグ
リル用素材の製造方法であって、冷間圧延して0.03
5〜0.2mmの板厚とし、次いで300〜700℃の
温度で時効処理を施してCuのε相を析出させて降伏強
度を65kgf/mm2以上とすると共に、Br(磁束
密度)/Hc(保磁力)の比を2.5以上とし、負荷応
力30kgf/mm2をかけて大気中において455℃
で15分保持した際の伸びが0.29%以下とすること
を特徴とし、請求項7のカラー受像管用アパーチャーグ
リル用素材の製造方法は、Cu:0.05〜2.5重量
%(以下%は重量%)、C:0.01%以下、Mn:
0.5%以下、Si:0.3%以下、S:0.05%以
下、N:0.05%以下、残部がFe及び不可避的不純
物からなるカラー受像管用アパーチャーグリル用素材の
製造方法であって、冷間圧延して0.1〜0.6mmの
板厚とし、500〜800℃の温度で中間焼鈍して結晶
粒を調整した後、二次冷間圧延を施して最終板厚を0.
035〜0.2mmとし、その後、300〜700℃の
温度で時効処理を施してCuのε相を析出させて降伏強
度を65kgf/mm2以上とすると共に、Br(磁束
密度)/Hc(保磁力)の比を2.5以上とし、負荷応
力30kgf/mm2をかけて大気中において455℃
で15分保持した際の伸びが0.29%以下とすること
を特徴とし、請求項8のカラー受像管用アパーチャーグ
リル用素材の製造方法は、Cu:0.05〜2.5重量
%(以下%は重量%)、P:0.001〜0.4%、
C:0.01%以下、Mn:0.5%以下、Si:0.
3%以下、S:0.05%以下、N:0.05%以下、
残部がFe及び不可避的不純物からなるカラー受像管用
アパーチャーグリル用素材の製造方法であって、冷間圧
延して0.1〜0.6mmの板厚とし、500〜800
℃の温度で中間焼鈍して結晶粒を調整した後、二次冷間
圧延を施して最終板厚を0.035〜0.2mmとし、
その後、300〜700℃の温度で時効処理を施してC
uのε相を析出させて降伏強度を65kgf/mm2以
上とすると共に、Br(磁束密度)/Hc(保磁力)の
比を2.3以上とし、負荷応力30kgf/mm2をか
けて大気中において455℃で15分保持した際の伸び
が0.29%以下とすることを特徴とするので、これら
の製造方法により、優れた強度と高温クリープ強度を有
し、かつ優れた磁気特性を有する、カラー受像管用アパ
ーチャーグリル用素材を製造できる。請求項9、10の
カラー受像管用アパーチャーグリル又はそれを組み込ん
だカラー受像管は、フレームに溶接された後黒化するた
めの熱処理が施されても、アパーチャーグリルを構成し
ている各テープが弛むことがない。
は、Cu:0.05〜2.5重量%(以下%は重量
%)、C:0.01%以下、Mn:0.5%以下、S
i:0.3%以下、S:0.05%以下、N:0.05
%以下、残部がFe及び不可避的不純物からなるカラー
受像管用アパーチャーグリル用素材であって、冷間圧延
して0.035〜0.2mmの板厚とし、次いで300
〜700℃の温度で時効処理を施してCuのε相を析出
させて降伏強度を65kgf/mm2以上とすると共
に、Br(磁束密度)/Hc(保磁力)の比を2.5以
上とし、負荷応力30kgf/mm2をかけて大気中に
おいて455℃で15分保持した際の伸びが0.29%
以下であることを特徴とし、請求項2のカラー受像管用
アパーチャーグリル用素材は、Cu:0.05〜2.5
重量%(以下%は重量%)、P:0.001〜0.4
%、C:0.01%以下、Mn:0.5%以下、Si:
0.3%以下、S:0.05%以下、N:0.05%以
下、残部がFe及び不可避的不純物からなるカラー受像
管用アパーチャーグリル用素材であって、冷間圧延して
0.035〜0.2mmの板厚とし、次いで300〜7
00℃の温度で時効処理を施してCuのε相を析出させ
て降伏強度を65kgf/mm2以上とすると共に、B
r(磁束密度)/Hc(保磁力)の比を2.5以上と
し、負荷応力30kgf/mm2をかけて大気中におい
て455℃で15分保持した際の伸びが0.29%以下
であることを特徴とし、請求項3のカラー受像管用のア
パーチャーグリル用素材は、Cu:0.05〜2.5重
量%(以下%は重量%)、C:0.01%以下、Mn:
0.5%以下、Si:0.3%以下、S:0.05%以
下、N:0.05%以下、残部がFe及び不可避的不純
物からなるカラー受像管用アパーチャーグリル用素材で
あって、冷間圧延して0.1〜0.6mmの板厚とし、
500〜800℃の温度で中間焼鈍して結晶粒を調整し
た後、二次冷間圧延を施して最終板厚を0.035〜
0.2mmとし、その後、300〜700℃の温度で時
効処理を施してCuのε相を析出させて降伏強度を65
kgf/mm2以上とすると共に、Br(磁束密度)/
Hc(保磁力)の比を2.5以上とし、負荷応力30k
gf/mm2をかけて大気中において455℃で15分
保持した際の伸びが0.29%以下であることを特徴と
し、請求項4のカラー受像管用アパーチャーグリル用素
材は、Cu:0.05〜2.5重量%(以下%は重量
%)、P:0.001〜0.4%、C:0.01%以
下、Mn:0.5%以下、Si:0.3%以下、S:
0.05%以下、N:0.05%以下、残部がFe及び
不可避的不純物からなるカラー受像管用アパーチャーグ
リル用素材であって、冷間圧延して0.1〜0.6mm
の板厚とし、500〜800℃の温度で中間焼鈍して結
晶粒を調整した後、二次冷間圧延を施して最終板厚を
0.035〜0.2mmとし、その後、300〜700
℃の温度で時効処理を施してCuのε相を析出させて降
伏強度を65kgf/mm2以上とすると共に、Br
(磁束密度)/Hc(保磁力)の比を2.3以上とし、
負荷応力30kgf/mm2をかけて大気中において4
55℃で15分保持した際の伸びが0.29%以下であ
ることを特徴とするので、優れた強度、磁気特性を有し
ている。請求項5のカラー受像管用アパーチャーグリル
用素材の製造方法は、Cu:0.05〜2.5重量%
(以下%は重量%)、C:0.01%以下、Mn:0.
5%以下、Si:0.3%以下、S:0.05%以下、
N:0.05%以下、残部がFe及び不可避的不純物か
らなるカラー受像管用アパーチャーグリル用素材の製造
方法であって、冷間圧延して0.035〜0.2mmの
板厚とし、次いで300〜700℃の温度で時効処理を
施してCuのε相を析出させて降伏強度を65kgf/
mm2以上とすると共に、Br(磁束密度)/Hc(保
磁力)の比を2.5以上とし、負荷応力30kgf/m
m2をかけて大気中において455℃で15分保持した
際の伸びが0.29%以下とすることを特徴とし、請求
項6のカラー受像管用アパーチャーグリル用素材の製造
方法は、Cu:0.05〜2.5重量%(以下%は重量
%)、P:0.001〜0.4%、C:0.01%以
下、Mn:0.5%以下、Si:0.3%以下、S:
0.05%以下、N:0.05%以下、残部がFe及び
不可避的不純物からなるカラー受像管用アパーチャーグ
リル用素材の製造方法であって、冷間圧延して0.03
5〜0.2mmの板厚とし、次いで300〜700℃の
温度で時効処理を施してCuのε相を析出させて降伏強
度を65kgf/mm2以上とすると共に、Br(磁束
密度)/Hc(保磁力)の比を2.5以上とし、負荷応
力30kgf/mm2をかけて大気中において455℃
で15分保持した際の伸びが0.29%以下とすること
を特徴とし、請求項7のカラー受像管用アパーチャーグ
リル用素材の製造方法は、Cu:0.05〜2.5重量
%(以下%は重量%)、C:0.01%以下、Mn:
0.5%以下、Si:0.3%以下、S:0.05%以
下、N:0.05%以下、残部がFe及び不可避的不純
物からなるカラー受像管用アパーチャーグリル用素材の
製造方法であって、冷間圧延して0.1〜0.6mmの
板厚とし、500〜800℃の温度で中間焼鈍して結晶
粒を調整した後、二次冷間圧延を施して最終板厚を0.
035〜0.2mmとし、その後、300〜700℃の
温度で時効処理を施してCuのε相を析出させて降伏強
度を65kgf/mm2以上とすると共に、Br(磁束
密度)/Hc(保磁力)の比を2.5以上とし、負荷応
力30kgf/mm2をかけて大気中において455℃
で15分保持した際の伸びが0.29%以下とすること
を特徴とし、請求項8のカラー受像管用アパーチャーグ
リル用素材の製造方法は、Cu:0.05〜2.5重量
%(以下%は重量%)、P:0.001〜0.4%、
C:0.01%以下、Mn:0.5%以下、Si:0.
3%以下、S:0.05%以下、N:0.05%以下、
残部がFe及び不可避的不純物からなるカラー受像管用
アパーチャーグリル用素材の製造方法であって、冷間圧
延して0.1〜0.6mmの板厚とし、500〜800
℃の温度で中間焼鈍して結晶粒を調整した後、二次冷間
圧延を施して最終板厚を0.035〜0.2mmとし、
その後、300〜700℃の温度で時効処理を施してC
uのε相を析出させて降伏強度を65kgf/mm2以
上とすると共に、Br(磁束密度)/Hc(保磁力)の
比を2.3以上とし、負荷応力30kgf/mm2をか
けて大気中において455℃で15分保持した際の伸び
が0.29%以下とすることを特徴とするので、これら
の製造方法により、優れた強度と高温クリープ強度を有
し、かつ優れた磁気特性を有する、カラー受像管用アパ
ーチャーグリル用素材を製造できる。請求項9、10の
カラー受像管用アパーチャーグリル又はそれを組み込ん
だカラー受像管は、フレームに溶接された後黒化するた
めの熱処理が施されても、アパーチャーグリルを構成し
ている各テープが弛むことがない。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI
H01J 29/07 H01J 29/07 B
31/20 31/20 A
(72)発明者 田原 泰夫
日本国山口県下松市東豊井1296番地の1
東洋鋼鈑株式会社技術研究所内 744
−8611
(72)発明者 藤重 寛
日本国山口県下松市東豊井1302番地 東
洋鋼鈑株式会社下松工場内 744−8611
(72)発明者 池田 章
日本国東京都千代田区四番町2番地12
東洋鋼鈑株式会社内 102−8447
(72)発明者 高木 節雄
日本国福岡県福岡市東区箱崎六丁目10番
地の1 九州大学工学部材料工学科内
812−0053
(56)参考文献 特開 昭63−255340(JP,A)
特開 平8−67945(JP,A)
特開 平8−27541(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C22C 38/00 301
C21D 8/02
C21D 9/46
C22C 38/16
H01J 9/14
H01J 29/07
H01J 31/20
Claims (10)
- 【請求項1】 Cu:0.05〜2.5重量%(以下%
は重量%)、C:0.01%以下、Mn:0.5%以
下、Si:0.3%以下、S:0.05%以下、N:
0.05%以下、残部がFe及び不可避的不純物からな
るカラー受像管用アパーチャーグリル用素材であって、 冷間圧延して0.035〜0.2mmの板厚とし、 次いで300〜700℃の温度で時効処理を施してCu
のε相を析出させて降伏強度を65kgf/mm2以上
とすると共に、 Br(磁束密度)/Hc(保磁力)の比を2.5以上と
し、 負荷応力30kgf/mm2をかけて大気中において4
55℃で15分保持した際の伸びが0.29%以下であ
ることを特徴とするカラー受像管用アパーチャーグリル
用素材。 - 【請求項2】 Cu:0.05〜2.5重量%(以下%
は重量%)、P:0.001〜0.4%、C:0.01
%以下、Mn:0.5%以下、Si:0.3%以下、
S:0.05%以下、N:0.05%以下、残部がFe
及び不可避的不純物からなるカラー受像管用アパーチャ
ーグリル用素材であって、 冷間圧延して0.035〜0.2mmの板厚とし、 次いで300〜700℃の温度で時効処理を施してCu
のε相を析出させて降伏強度を65kgf/mm2以上
とすると共に、 Br(磁束密度)/Hc(保磁力)の比を2.5以上と
し、 負荷応力30kgf/mm2をかけて大気中において4
55℃で15分保持した際の伸びが0.29%以下であ
ることを特徴とするカラー受像管用アパーチャーグリル
用素材。 - 【請求項3】 Cu:0.05〜2.5重量%(以下%
は重量%)、C:0.01%以下、Mn:0.5%以
下、Si:0.3%以下、S:0.05%以下、N:
0.05%以下、残部がFe及び不可避的不純物からな
るカラー受像管用アパーチャーグリル用素材であって、 冷間圧延して0.1〜0.6mmの板厚とし、 500〜800℃の温度で中間焼鈍して結晶粒を調整し
た後、 二次冷間圧延を施して最終板厚を0.035〜0.2m
mとし、 その後、300〜700℃の温度で時効処理を施してC
uのε相を析出させて降伏強度を65kgf/mm2以
上とすると共に、 Br(磁束密度)/Hc(保磁力)の比を2.5以上と
し、 負荷応力30kgf/mm2をかけて大気中において4
55℃で15分保持した際の伸びが0.29%以下であ
ることを特徴とするカラー受像管用アパーチャーグリル
用素材。 - 【請求項4】 Cu:0.05〜2.5重量%(以下%
は重量%)、P:0.001〜0.4%、C:0.01
%以下、Mn:0.5%以下、Si:0.3%以下、
S:0.05%以下、N:0.05%以下、残部がFe
及び不可避的不純物からなるカラー受像管用アパーチャ
ーグリル用素材であって、 冷間圧延して0.1〜0.6mmの板厚とし、 500〜800℃の温度で中間焼鈍して結晶粒を調整し
た後、 二次冷間圧延を施して最終板厚を0.035〜0.2m
mとし、 その後、300〜700℃の温度で時効処理を施してC
uのε相を析出させて降伏強度を65kgf/mm2以
上とすると共に、 Br(磁束密度)/Hc(保磁力)の比を2.3以上と
し、 負荷応力30kgf/mm2をかけて大気中において4
55℃で15分保持した際の伸びが0.29%以下であ
ることを特徴とするカラー受像管用アパーチャーグリル
用素材。 - 【請求項5】 Cu:0.05〜2.5重量%(以下%
は重量%)、C:0.01%以下、Mn:0.5%以
下、Si:0.3%以下、S:0.05%以下、N:
0.05%以下、残部がFe及び不可避的不純物からな
るカラー受像管用アパーチャーグリル用素材の製造方法
であって、 冷間圧延して0.035〜0.2mmの板厚とし、 次いで300〜700℃の温度で時効処理を施してCu
のε相を析出させて降伏強度を65kgf/mm2以上
とすると共に、 Br(磁束密度)/Hc(保磁力)の比を2.5以上と
し、 負荷応力30kgf/mm2をかけて大気中において4
55℃で15分保持した際の伸びが0.29%以下とす
ることを特徴とするカラー受像管用アパーチャーグリル
用素材の製造方法。 - 【請求項6】 Cu:0.05〜2.5重量%(以下%
は重量%)、P:0.001〜0.4%、C:0.01
%以下、Mn:0.5%以下、Si:0.3%以下、
S:0.05%以下、N:0.05%以下、残部がFe
及び不可避的不純物からなるカラー受像管用アパーチャ
ーグリル用素材の製造方法であって、 冷間圧延して0.035〜0.2mmの板厚とし、 次いで300〜700℃の温度で時効処理を施してCu
のε相を析出させて降伏強度を65kgf/mm2以上
とすると共に、 Br(磁束密度)/Hc(保磁力)の比を2.5以上と
し、 負荷応力30kgf/mm2をかけて大気中において4
55℃で15分保持した際の伸びが0.29%以下とす
ることを特徴とするカラー受像管用アパーチャーグリル
用素材の製造方法。 - 【請求項7】 Cu:0.05〜2.5重量%(以下%
は重量%)、C:0.01%以下、Mn:0.5%以
下、Si:0.3%以下、S:0.05%以下、N:
0.05%以下、残部がFe及び不可避的不純物からな
るカラー受像管用アパーチャーグリル用素材の製造方法
であって、 冷間圧延して0.1〜0.6mmの板厚とし、 500〜800℃の温度で中間焼鈍して結晶粒を調整し
た後、 二次冷間圧延を施して最終板厚を0.035〜0.2m
mとし、 その後、300〜700℃の温度で時効処理を施してC
uのε相を析出させて降伏強度を65kgf/mm2以
上とすると共に、 Br(磁束密度)/Hc(保磁力)の比を2.5以上と
し、 負荷応力30kgf/mm2をかけて大気中において4
55℃で15分保持した際の伸びが0.29%以下とす
ることを特徴とするカラー受像管用アパーチャーグリル
用素材の製造方法。 - 【請求項8】 Cu:0.05〜2.5重量%(以下%
は重量%)、P:0.001〜0.4%、C:0.01
%以下、Mn:0.5%以下、Si:0.3%以下、
S:0.05%以下、N:0.05%以下、残部がFe
及び不可避的不純物からなるカラー受像管用アパーチャ
ーグリル用素材の製造方法であって、 冷間圧延して0.1〜0.6mmの板厚とし、 500〜800℃の温度で中間焼鈍して結晶粒を調整し
た後、 二次冷間圧延を施して最終板厚を0.035〜0.2m
mとし、 その後、300〜700℃の温度で時効処理を施してC
uのε相を析出させて降伏強度を65kgf/mm2以
上とすると共に、 Br(磁束密度)/Hc(保磁力)の比を2.3以上と
し、 負荷応力30kgf/mm2をかけて大気中において4
55℃で15分保持した際の伸びが0.29%以下とす
ることを特徴とするカラー受像管用アパーチャーグリル
用素材の製造方法。 - 【請求項9】 請求項1〜4のいずれかのカラー受像管
用アパーチャーグリル用素材からなるカラー受像管用ア
パーチャーグリル。 - 【請求項10】 請求項9のカラー受像管用アパーチャ
ーグリルを組み込んだカラー受像管。
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