JP3474114B2 - 作業機の冷風装置 - Google Patents
作業機の冷風装置Info
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- JP3474114B2 JP3474114B2 JP26623398A JP26623398A JP3474114B2 JP 3474114 B2 JP3474114 B2 JP 3474114B2 JP 26623398 A JP26623398 A JP 26623398A JP 26623398 A JP26623398 A JP 26623398A JP 3474114 B2 JP3474114 B2 JP 3474114B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バックホウ等の作
業機の冷風装置に係り、詳しくは、掘削作業等の作業状
態に適した配置構成としながらスポット的に冷風を供給
する冷風装置に関する。
業機の冷風装置に係り、詳しくは、掘削作業等の作業状
態に適した配置構成としながらスポット的に冷風を供給
する冷風装置に関する。
【0002】
【従来の技術】作業機のスポットクーラーとしては、実
開平6‐50915号公報に示されたコンバイン用のも
のや、特開平7‐47832号公報に示されたトラクタ
用のものが知られているが、バックホウ用のものは無か
った。
開平6‐50915号公報に示されたコンバイン用のも
のや、特開平7‐47832号公報に示されたトラクタ
用のものが知られているが、バックホウ用のものは無か
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、快適な居住性
を得ることや商品としての差別化等の理由から、バック
ホウにおいても冷風装置を装備することが検討されてき
た。バックホウでは、バケットの位置が前後上下並びに
左右の多方向に亘って掘削作業される都合上、操縦者の
目線の邪魔にならないように各機器を配置することが必
要である。
を得ることや商品としての差別化等の理由から、バック
ホウにおいても冷風装置を装備することが検討されてき
た。バックホウでは、バケットの位置が前後上下並びに
左右の多方向に亘って掘削作業される都合上、操縦者の
目線の邪魔にならないように各機器を配置することが必
要である。
【0004】又、掘削作業は、道路下の配管埋設工事や
穴作成等、比較的低い位置で行うことが多く、その場合
にはバックホウとしての前部が下方に引っ張られる負荷
を受けることから、機体が前下がり傾斜した状態(つん
のめり姿勢)で長時間作業されるようになるから、その
点も考慮してバックホウにも好適な作業機の冷風装置を
提供することを本発明の目的とする。
穴作成等、比較的低い位置で行うことが多く、その場合
にはバックホウとしての前部が下方に引っ張られる負荷
を受けることから、機体が前下がり傾斜した状態(つん
のめり姿勢)で長時間作業されるようになるから、その
点も考慮してバックホウにも好適な作業機の冷風装置を
提供することを本発明の目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】〔構成〕第1発明は、作
業機において、運転部に対する屋根を前方突出状態に片
持ち支持する支柱を備え、クーラーユニットを屋根内側
に備えるとともに、支柱とクーラーユニットとを側面視
において重複配置してあることを特徴とする。
業機において、運転部に対する屋根を前方突出状態に片
持ち支持する支柱を備え、クーラーユニットを屋根内側
に備えるとともに、支柱とクーラーユニットとを側面視
において重複配置してあることを特徴とする。
【0006】第2発明は、第1発明において、支柱上部
におけるクーラーユニットとの側面視重複部分が、支柱
下部よりも前方に寄る状態に支柱を屈曲形成してあるこ
とを特徴とする。
におけるクーラーユニットとの側面視重複部分が、支柱
下部よりも前方に寄る状態に支柱を屈曲形成してあるこ
とを特徴とする。
【0007】第3発明は、蒸発器と膨張弁とを備えたク
ーラーユニットを運転部に対する屋根内側に、かつ、こ
のクーラーユニットで発生する冷気を運転部に向けて供
給する吹出口を運転部の上部に設け、蒸発器で発生する
凝結水の排出口をクーラーユニットの後端部に備えると
ともに、凝結水を受けて排出口に導く誘水路を後下がり
傾斜させてあることを特徴とする。
ーラーユニットを運転部に対する屋根内側に、かつ、こ
のクーラーユニットで発生する冷気を運転部に向けて供
給する吹出口を運転部の上部に設け、蒸発器で発生する
凝結水の排出口をクーラーユニットの後端部に備えると
ともに、凝結水を受けて排出口に導く誘水路を後下がり
傾斜させてあることを特徴とする。
【0008】第4発明は、第1発明において、吹出口
を、そこからの冷気が下向きに吹き出す状態で屋根内側
の前部かつ左右端夫々に配設するとともに、これら左右
の吹出口とクーラーユニットとに亘る冷気通路を、屋根
の左右端部に振り分けて配置してあることを特徴とす
る。
を、そこからの冷気が下向きに吹き出す状態で屋根内側
の前部かつ左右端夫々に配設するとともに、これら左右
の吹出口とクーラーユニットとに亘る冷気通路を、屋根
の左右端部に振り分けて配置してあることを特徴とす
る。
【0009】第5発明は、第2発明において、左右の冷
気通路の間に、運転部から屋根上方を視認可能な窓を配
設してあることを特徴とする。
気通路の間に、運転部から屋根上方を視認可能な窓を配
設してあることを特徴とする。
【0010】第6発明は、第3〜第5発明において、屋
根をその後部において支えるパイプ製の支柱を設け、こ
の支柱内部を、排出口から排出される凝結水の排出通路
用空間としてあることを特徴とする。
根をその後部において支えるパイプ製の支柱を設け、こ
の支柱内部を、排出口から排出される凝結水の排出通路
用空間としてあることを特徴とする。
【0011】〔作用〕前述したように、バックホウでは
バケットの位置を視認し易くすることが重要であり、そ
の点から、屋根の支柱は視界の妨げになり難いように、
すなわち、実開平6−50915号公報に示されたコン
バインのように、極力運転部の後方に配置することが望
ましい。しかしながら、重量物であるクーラーユニット
を内側に備えた屋根を前方突出状態に支柱で片持ち支持
させる構造では、支柱に作用する強大な応力(曲げモー
メント)に耐えるために、相当に太いものや、厚肉の支
柱にする必要があるとともに、クーラーユニットと屋根
を連結する頑丈なフレームも必要になることから、屋根
の支持構造物が重く、かつ、コスト高なものになってし
まう不利がある。
バケットの位置を視認し易くすることが重要であり、そ
の点から、屋根の支柱は視界の妨げになり難いように、
すなわち、実開平6−50915号公報に示されたコン
バインのように、極力運転部の後方に配置することが望
ましい。しかしながら、重量物であるクーラーユニット
を内側に備えた屋根を前方突出状態に支柱で片持ち支持
させる構造では、支柱に作用する強大な応力(曲げモー
メント)に耐えるために、相当に太いものや、厚肉の支
柱にする必要があるとともに、クーラーユニットと屋根
を連結する頑丈なフレームも必要になることから、屋根
の支持構造物が重く、かつ、コスト高なものになってし
まう不利がある。
【0012】そこで、請求項1の構成によれば、屋根を
前方突出状態に片持ち支持する支柱と、屋根内側に装備
されるクーラーユニットとを側面視で重複配置したの
で、屋根近くに位置する支柱上部における曲げモーメン
トが減少し、支柱の径や肉厚のサイズダウンが可能にな
るとともに、屋根やクーラーユニットを支持した状態で
支柱上端部に連結されるフレームも、板厚を薄くすると
か小さなもので済む等の大きさや強度ダウンが可能にな
る。そして、屋根の前方突出片持ち長さが短くなる分、
屋根前端部が不用意に揺れ動き難くなる。又、支柱上部
は若干前寄り配置になるが、屋根付近の高さではバケッ
ト視認の妨げにはなり難い位置であり、実質的な問題に
は先ずならない。
前方突出状態に片持ち支持する支柱と、屋根内側に装備
されるクーラーユニットとを側面視で重複配置したの
で、屋根近くに位置する支柱上部における曲げモーメン
トが減少し、支柱の径や肉厚のサイズダウンが可能にな
るとともに、屋根やクーラーユニットを支持した状態で
支柱上端部に連結されるフレームも、板厚を薄くすると
か小さなもので済む等の大きさや強度ダウンが可能にな
る。そして、屋根の前方突出片持ち長さが短くなる分、
屋根前端部が不用意に揺れ動き難くなる。又、支柱上部
は若干前寄り配置になるが、屋根付近の高さではバケッ
ト視認の妨げにはなり難い位置であり、実質的な問題に
は先ずならない。
【0013】請求項2の構成によれば、支柱上部が下部
に対して前に寄るように屈曲させてあるから、強度上有
利なクーラーユニットと支柱との側面視重複配置構造を
採りながら、極力視界の妨げとならないように支柱を後
方配置することができる。又、支柱を曲げることでその
上端部を前寄りとしたので、支柱上部から下部に行くに
従っての応力増加が連続的になるから、例えば、垂直に
起立する下部支柱に、前倒れ傾斜した上部支柱を溶着一
体化する手段に比べて、支柱途中部位での急激な応力変
化がなく、安定した支持強度が得られるようになる。
に対して前に寄るように屈曲させてあるから、強度上有
利なクーラーユニットと支柱との側面視重複配置構造を
採りながら、極力視界の妨げとならないように支柱を後
方配置することができる。又、支柱を曲げることでその
上端部を前寄りとしたので、支柱上部から下部に行くに
従っての応力増加が連続的になるから、例えば、垂直に
起立する下部支柱に、前倒れ傾斜した上部支柱を溶着一
体化する手段に比べて、支柱途中部位での急激な応力変
化がなく、安定した支持強度が得られるようになる。
【0014】請求項3の構成によれば、蒸発器と膨張弁
とを備えたクーラーユニットを運転部に対する屋根内側
という高い位置に設けてあるので、運転座席に着座した
操縦者の前後左右の視界の妨げになることがないととも
に、運転部の上部に備えた冷気の吹出口とクーラーユニ
ットとが互いに近い位置関係となり、吹出口に到達する
迄の温度上昇の少ない効率の良い冷房が行えるようにな
る。
とを備えたクーラーユニットを運転部に対する屋根内側
という高い位置に設けてあるので、運転座席に着座した
操縦者の前後左右の視界の妨げになることがないととも
に、運転部の上部に備えた冷気の吹出口とクーラーユニ
ットとが互いに近い位置関係となり、吹出口に到達する
迄の温度上昇の少ない効率の良い冷房が行えるようにな
る。
【0015】そして、蒸発器で発生する凝結水の排出口
をクーラーユニットの後端部に備え、かつ、凝結水を受
けて排出口に導く誘水路を後下がり傾斜させてあるか
ら、機体が前のめり姿勢で掘削作業されている状態で
も、クーラーユニット前部や左右側部から凝結水が漏れ
出ることなく、所期通り良好に排出口から排出すること
ができるようになる。
をクーラーユニットの後端部に備え、かつ、凝結水を受
けて排出口に導く誘水路を後下がり傾斜させてあるか
ら、機体が前のめり姿勢で掘削作業されている状態で
も、クーラーユニット前部や左右側部から凝結水が漏れ
出ることなく、所期通り良好に排出口から排出すること
ができるようになる。
【0016】請求項4の構成によれば、吹出口を屋根内
側の前部かつ左右端夫々に配設し、かつ、冷気通路を屋
根の左右端に寄せて配置してあるから、それら左右の吹
出口部位よりもそれらの間における屋根内側面を高くす
ることができ、法面掘削等のバケットを高く上げた状態
での操縦視界も確保できるようになる。つまり、ある程
度の上下高さの必要なクーラーユニットを屋根に装備し
ながら、クーラーユニットの装備されない上下に薄い屋
根を備えた場合に近い状態の視界が得られる点で好まし
いものである。
側の前部かつ左右端夫々に配設し、かつ、冷気通路を屋
根の左右端に寄せて配置してあるから、それら左右の吹
出口部位よりもそれらの間における屋根内側面を高くす
ることができ、法面掘削等のバケットを高く上げた状態
での操縦視界も確保できるようになる。つまり、ある程
度の上下高さの必要なクーラーユニットを屋根に装備し
ながら、クーラーユニットの装備されない上下に薄い屋
根を備えた場合に近い状態の視界が得られる点で好まし
いものである。
【0017】請求項5の構成によれば、屋根左右の冷気
通路間に窓を設けてあるので、旋回姿勢等のバケットが
運転部上方に位置するような掘削作業装置の高い姿勢で
の操縦状態を窓越しに見ることが可能になり、より掘削
作業装置の操縦がし易く、かつ、能率よく行える状態と
しながら、運転部のスポット冷房を行うことが可能にな
る。
通路間に窓を設けてあるので、旋回姿勢等のバケットが
運転部上方に位置するような掘削作業装置の高い姿勢で
の操縦状態を窓越しに見ることが可能になり、より掘削
作業装置の操縦がし易く、かつ、能率よく行える状態と
しながら、運転部のスポット冷房を行うことが可能にな
る。
【0018】請求項6の構成によれば、クーラーユニッ
トからの排水を屋根を支持する支柱内部を通して配策し
てあるので、外から見えないようにできて外観向上に寄
与できるとともに、ホースクランプを省略することも可
能になる。
トからの排水を屋根を支持する支柱内部を通して配策し
てあるので、外から見えないようにできて外観向上に寄
与できるとともに、ホースクランプを省略することも可
能になる。
【0019】〔効果〕請求項1及び2に記載の冷風装置
では、(イ)クーラーユニットが支柱上端部の前後に亘
るように配置することにより、操縦視界を先ず妨げるこ
とがないように前方突出状態に屋根を支柱で支える片持
ち構造を踏襲しながら、屋根の揺れ動き抑制が可能であ
り、かつ、支柱や屋根支持フレームの支持強度向上や軽
量化が行える合理的なものにできた。
では、(イ)クーラーユニットが支柱上端部の前後に亘
るように配置することにより、操縦視界を先ず妨げるこ
とがないように前方突出状態に屋根を支柱で支える片持
ち構造を踏襲しながら、屋根の揺れ動き抑制が可能であ
り、かつ、支柱や屋根支持フレームの支持強度向上や軽
量化が行える合理的なものにできた。
【0020】請求項2に記載の冷風装置では、上記効果
(イ)を備えるとともに、支柱上部の前方屈曲により、
部分的に応力集中することなく安定的に屋根を支持で
き、かつ、極力視界の妨げとならない支柱構造が得られ
た。
(イ)を備えるとともに、支柱上部の前方屈曲により、
部分的に応力集中することなく安定的に屋根を支持で
き、かつ、極力視界の妨げとならない支柱構造が得られ
た。
【0021】請求項3〜6のいずれに記載の冷風装置で
も、(ロ)冷気の吹出口近くにクーラーユニットを配置
して効率よく冷風供給できるように、かつ、操縦者の視
界の妨げになり難い状態に配置しながら、多用する前の
めり作業姿勢でも漏れ出しなく良好に排水できるバック
ホウに好適なものとして提供できるに至った。
も、(ロ)冷気の吹出口近くにクーラーユニットを配置
して効率よく冷風供給できるように、かつ、操縦者の視
界の妨げになり難い状態に配置しながら、多用する前の
めり作業姿勢でも漏れ出しなく良好に排水できるバック
ホウに好適なものとして提供できるに至った。
【0022】請求項4に記載の冷風装置では、(ハ)冷
気の吹出口、及びそこへの冷気通路の夫々を屋根の左右
端に寄せて配置することにより、前記(ロ)の効果によ
る良好な冷風供給機能を得ながら操縦視界をさらに改善
できるようになった。
気の吹出口、及びそこへの冷気通路の夫々を屋根の左右
端に寄せて配置することにより、前記(ロ)の効果によ
る良好な冷風供給機能を得ながら操縦視界をさらに改善
できるようになった。
【0023】請求項5に記載の冷風装置では、前記
(ハ)の効果を得ながら、屋根上方が見通せることによ
るさらなる操縦性の改善が得られる利点がある。
(ハ)の効果を得ながら、屋根上方が見通せることによ
るさらなる操縦性の改善が得られる利点がある。
【0024】請求項6に記載の冷風装置では、屋根の支
柱内を排水通路に兼用してあるので、部品点数の削減を
可能にしながら見栄えを良くできる利点がある。
柱内を排水通路に兼用してあるので、部品点数の削減を
可能にしながら見栄えを良くできる利点がある。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1、図2に作業機の一例であ
るバックホウが示され、1はクローラ走行装置、2は掘
削作業装置、3は旋回台、4はキャノピー、5は運転
部、6は原動部である。原動部6は、運転座席10右横
のタンクボンネット7と、後方のボンネット8と左斜め
横の補機ボンネット9との3個のボンネットを備えた後
方小旋回型に構成されている。後方小旋回型とは、旋回
台3後部の旋回半径が機幅内(左右のクローラ幅内)に
収まるように旋回中心Xを設定した構造のことである。
面に基づいて説明する。図1、図2に作業機の一例であ
るバックホウが示され、1はクローラ走行装置、2は掘
削作業装置、3は旋回台、4はキャノピー、5は運転
部、6は原動部である。原動部6は、運転座席10右横
のタンクボンネット7と、後方のボンネット8と左斜め
横の補機ボンネット9との3個のボンネットを備えた後
方小旋回型に構成されている。後方小旋回型とは、旋回
台3後部の旋回半径が機幅内(左右のクローラ幅内)に
収まるように旋回中心Xを設定した構造のことである。
【0026】キャノピー4は、原動部6から立ち上がる
左右一対の支柱11,11と、泥や日除け用として、左
右の支柱11,11によって前方突出状態に片持ち支持
される屋根12とから構成されている。支柱11は、そ
の上部がやや前方に向けて折り曲げられた形状であり、
屋根12の内面側に、後述する冷風装置Aにおける第2
ユニットbと、冷気が下向きに吹き出す状態の主吹出口
13,13とが配置されている。次に、その冷風装置A
について説明する。
左右一対の支柱11,11と、泥や日除け用として、左
右の支柱11,11によって前方突出状態に片持ち支持
される屋根12とから構成されている。支柱11は、そ
の上部がやや前方に向けて折り曲げられた形状であり、
屋根12の内面側に、後述する冷風装置Aにおける第2
ユニットbと、冷気が下向きに吹き出す状態の主吹出口
13,13とが配置されている。次に、その冷風装置A
について説明する。
【0027】図3〜図7に示すように、冷風装置Aは、
圧縮器14、凝縮器15、受液器16等を備えた第1ユ
ニットaをエンジンルームである原動部6内に装備し、
蒸発器17、送風機18、膨張弁19等を備えた第2ユ
ニット(クーラーユニットの一例)bを屋根12内側の
後部に、やや後下がり傾斜させて配置するとともに、第
2ユニットaで発生する冷気を運転部5に向けて供給す
る吹出口13,13を設けた蒸気圧縮式のものに構成さ
れている。尚、受液器16を乾燥剤付きのものとする
が、乾燥剤無しの受液器16と膨張弁19との間に乾燥
器を配備した構成でも良い。
圧縮器14、凝縮器15、受液器16等を備えた第1ユ
ニットaをエンジンルームである原動部6内に装備し、
蒸発器17、送風機18、膨張弁19等を備えた第2ユ
ニット(クーラーユニットの一例)bを屋根12内側の
後部に、やや後下がり傾斜させて配置するとともに、第
2ユニットaで発生する冷気を運転部5に向けて供給す
る吹出口13,13を設けた蒸気圧縮式のものに構成さ
れている。尚、受液器16を乾燥剤付きのものとする
が、乾燥剤無しの受液器16と膨張弁19との間に乾燥
器を配備した構成でも良い。
【0028】第1ユニットaについて説明すると、圧縮
器14はエンジンEからの動力で駆動され、ガス状の冷
媒を圧縮する。凝縮器15はラジエータ20の冷却ファ
ン21で送風冷却されるように配置され、縦長形状の受
液器16は凝縮器15の近くに配置されている。又、第
1ユニットaと第2ユニットbとを循環する行き帰りの
一対の冷媒移動用の給排ホース22,23は、ボンネッ
ト8上面を貫通して、右支柱11の下部側面に形成され
た下孔部11aから右支柱11内部を通り、右支柱11
上部の内側側面に形成された上孔部11bから取出され
て第2ユニットbに配策されている。
器14はエンジンEからの動力で駆動され、ガス状の冷
媒を圧縮する。凝縮器15はラジエータ20の冷却ファ
ン21で送風冷却されるように配置され、縦長形状の受
液器16は凝縮器15の近くに配置されている。又、第
1ユニットaと第2ユニットbとを循環する行き帰りの
一対の冷媒移動用の給排ホース22,23は、ボンネッ
ト8上面を貫通して、右支柱11の下部側面に形成され
た下孔部11aから右支柱11内部を通り、右支柱11
上部の内側側面に形成された上孔部11bから取出され
て第2ユニットbに配策されている。
【0029】図4、図5に示すように、屋根12に配置
される第2ユニットbは、左右一対の吹出口13,1
3、二股状の冷風ダクト25、蒸発器17、左右一対の
送風機18,18がこの順で前から後に向けて配置され
るとともに、冷風ダクト25の始端側と送風機18,1
8との間は、蒸発器17を囲繞する状態のカバー26で
覆ってある。又、屋根12の内面には発泡スチロール等
の断熱材(インシュレータ)27を張設してあり、この
断熱材27と第2ユニットbとを覆う屋根カバー28を
内装材として備えている。
される第2ユニットbは、左右一対の吹出口13,1
3、二股状の冷風ダクト25、蒸発器17、左右一対の
送風機18,18がこの順で前から後に向けて配置され
るとともに、冷風ダクト25の始端側と送風機18,1
8との間は、蒸発器17を囲繞する状態のカバー26で
覆ってある。又、屋根12の内面には発泡スチロール等
の断熱材(インシュレータ)27を張設してあり、この
断熱材27と第2ユニットbとを覆う屋根カバー28を
内装材として備えている。
【0030】屋根カバー28の後端部には、左右一対の
外気導入用のフィルタ29,29が横臥配置されてお
り、ここから取り込まれた外気は屋根カバー28内部を
通って送風機18,18に吸い込まれるのである。そし
て、送風機18の送風が蒸発器17で冷やされて冷風と
なり、冷風ダクト25を通って吹出口13から運転部5
に吹き出すようになる。冷風ダクト25は、左吹出口1
3に連通する左冷気通路25aと、右吹出口13に連通
する右冷気通路25bとに分岐させる形状であり、これ
ら左右の冷気通路25a,25bは、屋根12の左右端
部に沿うように横端に寄せて配置されている。
外気導入用のフィルタ29,29が横臥配置されてお
り、ここから取り込まれた外気は屋根カバー28内部を
通って送風機18,18に吸い込まれるのである。そし
て、送風機18の送風が蒸発器17で冷やされて冷風と
なり、冷風ダクト25を通って吹出口13から運転部5
に吹き出すようになる。冷風ダクト25は、左吹出口1
3に連通する左冷気通路25aと、右吹出口13に連通
する右冷気通路25bとに分岐させる形状であり、これ
ら左右の冷気通路25a,25bは、屋根12の左右端
部に沿うように横端に寄せて配置されている。
【0031】尚、屋根カバー28と断熱材27とで囲ま
れる空間で、蒸発器17のカバーと吹出口13への冷風
ダクトが形成されるようにして、冷風ダクト25、カバ
ー26、あるいはこれら両者を省略する構造を採っても
良い。
れる空間で、蒸発器17のカバーと吹出口13への冷風
ダクトが形成されるようにして、冷風ダクト25、カバ
ー26、あるいはこれら両者を省略する構造を採っても
良い。
【0032】図4に示すように、蒸発器17と送風機1
8とを下から覆う形状のカバー(誘水路の一例)26
は、後部が低くなる後下がり傾斜(約10度)状態で配
置してあり、蒸発器17部位における温度低下で生じる
水分が雫となってカバー26上に落ちると、カバー26
の後部右に設けたドレン26aに集まるように構成して
ある。ドレン26aには排水ホース(排出通路の一例)
30が接続され、この排水ホース30は、上下の孔部1
1b,11aを介して右支柱11の内部を通って旋回台
3内部に配策され、そこから機外に排出されるようにな
っている。
8とを下から覆う形状のカバー(誘水路の一例)26
は、後部が低くなる後下がり傾斜(約10度)状態で配
置してあり、蒸発器17部位における温度低下で生じる
水分が雫となってカバー26上に落ちると、カバー26
の後部右に設けたドレン26aに集まるように構成して
ある。ドレン26aには排水ホース(排出通路の一例)
30が接続され、この排水ホース30は、上下の孔部1
1b,11aを介して右支柱11の内部を通って旋回台
3内部に配策され、そこから機外に排出されるようにな
っている。
【0033】バックホウでは、操縦者の視界確保から、
屋根12の支柱を後部のみで支える構造が都合良いこ
と、及び、重量物の支持バランスや支持構造物の強度の
点からは、支柱11や後述のルーフフレーム24等に無
理な応力が作用し難いように、支柱11の上端部と第2
ユニットbとを側面視で重複配置させて前後バランスを
取ることが望ましい。故に、支柱11は、その上部は屋
根12の前後中間におけるやや後方寄りに位置し、か
つ、下部は運転部5の後部に位置するように屈曲してあ
り、冷風装置Aの排水ホース等の排水通路は、その屈曲
支柱11部位に配策するのが自然である。
屋根12の支柱を後部のみで支える構造が都合良いこ
と、及び、重量物の支持バランスや支持構造物の強度の
点からは、支柱11や後述のルーフフレーム24等に無
理な応力が作用し難いように、支柱11の上端部と第2
ユニットbとを側面視で重複配置させて前後バランスを
取ることが望ましい。故に、支柱11は、その上部は屋
根12の前後中間におけるやや後方寄りに位置し、か
つ、下部は運転部5の後部に位置するように屈曲してあ
り、冷風装置Aの排水ホース等の排水通路は、その屈曲
支柱11部位に配策するのが自然である。
【0034】加えて、山間地や舗装路面が剥がされた都
会の未舗装地面での穴堀り作業等では、元々地面が穴に
向かって下がり傾斜するとか、掘削負荷によって重みで
地面が沈んで来る等により、機体が(バックホウが)前
のめり姿勢で作業することが多い。従って、上記したよ
うに、第2ユニットbを後下がり傾斜させて配置してあ
るので、凝結水がユニット前部から運転部に漏れ落ちる
不都合なく、確実に支柱11に近い部位に設けることに
なる排出口であるドレン26aを通って排水できるよう
になる。
会の未舗装地面での穴堀り作業等では、元々地面が穴に
向かって下がり傾斜するとか、掘削負荷によって重みで
地面が沈んで来る等により、機体が(バックホウが)前
のめり姿勢で作業することが多い。従って、上記したよ
うに、第2ユニットbを後下がり傾斜させて配置してあ
るので、凝結水がユニット前部から運転部に漏れ落ちる
不都合なく、確実に支柱11に近い部位に設けることに
なる排出口であるドレン26aを通って排水できるよう
になる。
【0035】屋根カバー28の形状は、左右の吹出口1
3,13部位の左右間、及び冷風ダクト25における左
右一対のダクト部25a,25a部位の左右間は上方に
持ち上がるように、すなわち、その部分では天井が高い
状態に設定してあり、法面掘削等のバケットが高い位置
での作業時には、運転座席10に着座した操縦者が前方
上方を見通し易いようにしてある。
3,13部位の左右間、及び冷風ダクト25における左
右一対のダクト部25a,25a部位の左右間は上方に
持ち上がるように、すなわち、その部分では天井が高い
状態に設定してあり、法面掘削等のバケットが高い位置
での作業時には、運転座席10に着座した操縦者が前方
上方を見通し易いようにしてある。
【0036】そして、図5に仮想線で示すように、左右
の冷気通路25a,25bの左右間に、運転部5から屋
根12上方を視認可能な窓32を配設すれば、高く持ち
上げたバケット2aを屋根越しに見ることができて操縦
し易くなって好ましいものになる。尚、屋根12は、左
右の支柱11,11に亘って形成されるルーフフレーム
24にボルト等で取付け支持されている。
の冷気通路25a,25bの左右間に、運転部5から屋
根12上方を視認可能な窓32を配設すれば、高く持ち
上げたバケット2aを屋根越しに見ることができて操縦
し易くなって好ましいものになる。尚、屋根12は、左
右の支柱11,11に亘って形成されるルーフフレーム
24にボルト等で取付け支持されている。
【0037】図1に示すように、運連座席10の下方に
暖房装置であるヒータBを配置してあり、その暖気の吹
出口33をシート支持部の縦壁部分に設けてある。これ
により、暑い日は上方から冷風が得られ、寒い日は足元
から暖を取ることができる快適な居住性を備えたバック
ホウになる。
暖房装置であるヒータBを配置してあり、その暖気の吹
出口33をシート支持部の縦壁部分に設けてある。これ
により、暑い日は上方から冷風が得られ、寒い日は足元
から暖を取ることができる快適な居住性を備えたバック
ホウになる。
【0038】〔別実施形態〕支柱11が左右いずれか1
本だけのものにも請求項1又は2の構成を適用可能であ
る。又、蒸発器17と送風機18を水平に配置し、カバ
ー26のみを後下がり傾斜させても良く、要は、凝結水
の誘水路を排出口に向けて後下がり傾斜させることが肝
要である。本発明をトラクタやコンバイン等にも適用可
能である。
本だけのものにも請求項1又は2の構成を適用可能であ
る。又、蒸発器17と送風機18を水平に配置し、カバ
ー26のみを後下がり傾斜させても良く、要は、凝結水
の誘水路を排出口に向けて後下がり傾斜させることが肝
要である。本発明をトラクタやコンバイン等にも適用可
能である。
【図1】バックホウの側面図
【図2】バックホウの平面図
【図3】バックホウの背面図
【図4】キャノピー部分の構造を示す縦断側面図
【図5】キャノピーにおける冷風装置の配置構造を示す
平面図
平面図
【図6】ダクト部分の断面図
【図7】冷風装置の構造を示す系統図
5 運転部
11 支柱
12 屋根
13 吹出口
17 蒸発器
19 膨張弁
25a 左冷気通路
25b 右冷気通路
26 誘水路
26a 排出口
30 排出通路
b クーラーユニット
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平7−1947(JP,A)
特開 平8−192620(JP,A)
特開 平7−189293(JP,A)
実開 平4−15657(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
E02F 9/16
B60H 1/00
Claims (6)
- 【請求項1】 運転部に対する屋根を前方突出状態に片
持ち支持する支柱を備え、クーラーユニットを前記屋根
内側に備えるとともに、前記支柱と前記クーラーユニッ
トとを側面視において重複配置してある作業機の冷風装
置。 - 【請求項2】 前記支柱を、これの上部における前記ク
ーラーユニットとの側面視重複部分が、前記支柱下部よ
りも前方に寄る状態に屈曲形成してある請求項1に記載
の作業機の冷風装置。 - 【請求項3】 蒸発器と膨張弁とを備えたクーラーユニ
ットを運転部に対する屋根内側に、かつ、このクーラー
ユニットで発生する冷気を運転部に向けて供給する吹出
口を該運転部の上部に設け、前記蒸発器で発生する凝結
水の排出口を前記クーラーユニットの後端部に備えると
ともに、凝結水を受けて前記排出口に導く誘水路を後下
がり傾斜させてある作業機の冷風装置。 - 【請求項4】 前記吹出口を、そこからの冷気が下向き
に吹き出す状態で前記屋根内側の前部かつ左右端夫々に
配設するとともに、これら左右の吹出口と前記クーラー
ユニットとに亘る冷気通路を、前記屋根の左右端部に振
り分けて配置してある請求項1に記載の作業機の冷風装
置。 - 【請求項5】 前記左右の冷気通路の間に、運転部から
屋根上方を視認可能な窓を配設してある請求項2に記載
の作業機の冷風装置。 - 【請求項6】 前記屋根をその後部において支えるパイ
プ製の支柱を設け、この支柱内部を、前記排出口から排
出される凝結水の排出通路用空間としてある請求項3〜
5のいずれか1項に記載の作業機の冷風装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26623398A JP3474114B2 (ja) | 1997-12-01 | 1998-09-21 | 作業機の冷風装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9-329778 | 1997-12-01 | ||
JP32977897 | 1997-12-01 | ||
JP26623398A JP3474114B2 (ja) | 1997-12-01 | 1998-09-21 | 作業機の冷風装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11222880A JPH11222880A (ja) | 1999-08-17 |
JP3474114B2 true JP3474114B2 (ja) | 2003-12-08 |
Family
ID=26547353
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26623398A Expired - Fee Related JP3474114B2 (ja) | 1997-12-01 | 1998-09-21 | 作業機の冷風装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3474114B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014024548A (ja) * | 2013-10-21 | 2014-02-06 | Yanmar Co Ltd | トラクタのキャビンにおける空気調和機の配置構造 |
JP5723948B2 (ja) * | 2013-10-21 | 2015-05-27 | ヤンマー株式会社 | トラクタのキャビンにおける空気調和機の配置構造 |
JP2015013642A (ja) * | 2014-08-29 | 2015-01-22 | ヤンマー株式会社 | トラクタ |
JP2015042550A (ja) * | 2014-12-01 | 2015-03-05 | ヤンマー株式会社 | トラクタ |
JP6055492B2 (ja) * | 2015-01-05 | 2016-12-27 | ヤンマー株式会社 | トラクタ |
JP2016128319A (ja) * | 2016-01-18 | 2016-07-14 | ヤンマー株式会社 | トラクタ |
KR101975293B1 (ko) * | 2018-10-05 | 2019-05-07 | 유지씨 주식회사 | 고소작업대용 안전 기구 및 그 안전 기구가 설치된 고소작업대 |
JP7337754B2 (ja) * | 2020-06-18 | 2023-09-04 | 株式会社クボタ | 作業車両 |
-
1998
- 1998-09-21 JP JP26623398A patent/JP3474114B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11222880A (ja) | 1999-08-17 |
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Legal Events
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |