JP3474078B2 - 描画処理装置 - Google Patents

描画処理装置

Info

Publication number
JP3474078B2
JP3474078B2 JP11483597A JP11483597A JP3474078B2 JP 3474078 B2 JP3474078 B2 JP 3474078B2 JP 11483597 A JP11483597 A JP 11483597A JP 11483597 A JP11483597 A JP 11483597A JP 3474078 B2 JP3474078 B2 JP 3474078B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
load
value
unit
processing
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11483597A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10307924A (ja
Inventor
雅夫 森田
千登 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd, Fujifilm Business Innovation Corp filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP11483597A priority Critical patent/JP3474078B2/ja
Priority to US09/066,709 priority patent/US6067097A/en
Publication of JPH10307924A publication Critical patent/JPH10307924A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3474078B2 publication Critical patent/JP3474078B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F9/00Arrangements for program control, e.g. control units
    • G06F9/06Arrangements for program control, e.g. control units using stored programs, i.e. using an internal store of processing equipment to receive or retain programs
    • G06F9/46Multiprogramming arrangements
    • G06F9/50Allocation of resources, e.g. of the central processing unit [CPU]
    • G06F9/5005Allocation of resources, e.g. of the central processing unit [CPU] to service a request
    • G06F9/5027Allocation of resources, e.g. of the central processing unit [CPU] to service a request the resource being a machine, e.g. CPUs, Servers, Terminals
    • G06F9/505Allocation of resources, e.g. of the central processing unit [CPU] to service a request the resource being a machine, e.g. CPUs, Servers, Terminals considering the load
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T1/00General purpose image data processing
    • G06T1/20Processor architectures; Processor configuration, e.g. pipelining

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は描画処理装置に関
し、特に、描画命令を入力として描画処理を行う描画処
理装置に関する。 【0002】 【従来の技術】現在、ページプリンタでは、Inter
press(米国ゼロックス社の商標)やPostSc
ript(米国アドビ・システムズ社の商標)などのP
DL(ページ記述言語)を入力として印刷を実行してい
る。 【0003】このようなPDLを入力として印刷を実行
する際には、PDL形式のデータからラスタ出力デバイ
スに適した形式のデータに変換するイメージング処理を
行う必要がある。ところが、一般にイメージング処理に
かかる時間は非常に長く、このことは特に高速のページ
プリンタに出力するシステムなどでは問題となってい
た。 【0004】例えば、カラーの高速ページプリンタは毎
分40枚以上の出力能力を持つものがあるにもかかわら
ず、イメージング処理にかかる時間は、10数秒から数
分かかってしまい、高価な高速ページプリンタの能力を
十分に生かせなかった。したがって、イメージング処理
を高速に行うために、並列描画処理を行う必要がある。 【0005】図1は、描画領域を均等に分割して並列描
画を行う場合の図である。この図の描画要素4は、描画
領域の中心部分に要素が多く、かつ重なり合いが複雑に
なっている。そして、このような描画要素4に対して、
領域単位が均等に分割されて各描画処理部1〜3で並列
処理が行われるものとする。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
に描画要素4の領域単位を均等に分割して描画処理部1
〜3に等しく割り当てたとしても、描画要素の数や図形
同士の重なり合いなどの描画要素自体の複雑さがあるた
め、描画処理部1〜3が担当する負荷の重さはそれぞれ
異なるものになる。 【0007】図2は、図1で示した各描画処理部の描画
処理動作タイミングを示す図である。このタイミングが
示す各単位描画領域当りの処理時間は、各領域内に属す
る描画要素の数だけでなく、描画要素同士の重なり具合
などの影響も含めている。図から描画処理部1、2に比
べて複雑な描画要素を担当した描画処理部3に負荷が集
中してしまうことにより、他の描画処理部1、2が待ち
状態に陥っていることがわかる。 【0008】このように、描画領域を均等に分割して並
列描画処理を行うと、重い負荷が割り当てられた描画処
理部の処理が遅くなって、並列描画処理の効果を落とす
という問題があった。 【0009】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、負荷推定値を用いて負荷が均一になるように
描画処理範囲を割り当てて高速な並列描画処理を行う描
画処理装置を提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】この発明の第1の側面に
よれば、上述の目的を達成するために、描画処理装置
に、所定数のスキャンラインで構成されるページに対し
て描画オブジェクトを所定の描画命令で記述してなる描
画データを、入力する入力手段と、前記入力手段に入力
された前記描画データに基づいて、少なくとも前記描画
オブジェクトの輪郭を構成するベクターの前記スキャン
ライン毎の存在頻度に応じた負荷推定値を求める負荷推
定値算出手段と、前記描画オブジェクトの描画処理を行
う複数の描画処理手段と、前記負荷推定値と負荷に関す
る基準値とに基づいて、前記ページを複数の部分描画処
理領域に分割し、前記部分描画処理領域を前記描画処理
手段の各々に割当てる処理領域割当手段と、前記処理領
域割当手段により割当られた前記部分描画処理領域の描
画処理に必要な前記ベクターを、対応する前記描画処理
手段に転送する転送制御手段と、前記描画処理手段の各
々により描画処理した処理結果を合成して出力する出力
手段とを設けるようにしている。 【0011】この構成においては、ページの構成単位で
あるスキャンライン毎に負荷推定値を生成し、分割領域
毎の累積負荷推定値が実質的に均等になるようにページ
を分割領域に分割している。したがって、分割領域の処
理をそれぞれ割り当てられる各描画処理手段の負荷が均
一化され、待ち状態が低減され、この結果、全体のスル
ープットが向上する。 【0012】また、この構成において、前記処理領域割
当手段は、前記負荷推定値算出手段で算出された前記負
荷推定値の積算が前記基準値に達するまでの前記負荷推
定値に対応する前記スキャンラインで定まる領域を各々
の前記描画処理手段に割当てるようにできる。 【0013】また、前記基準値は、前記負荷推定値算出
手段で算出された前記負荷推定値に従って求めた前記描
画データの累積総負荷推定値を前記描画処理手段の数で
除した値に基づいて決めてもよい。 【0014】また、前記転送制御手段は、前記部分描画
領域の描画処理に必要な前記ベクターを対応する前記描
画処理手段に繰り返して転送し、前記基準値は、前記累
積総負荷推定値を前記描画処理手段の数で除した値を、
さらに、前記前記転送制御手段の転送繰り返し数で除し
た値に基づいて決めることができる。 【0015】また、前記負荷推定値は、前記描画オブジ
ェクトの輪郭およびクリップオブジェクトの輪郭をそれ
ぞれ構成するベクターの前記スキャンライン毎の存在頻
度に応じて算出されるようにしてもよい。 【0016】また、本発明の第2の側面によれば、上述
の目的を達成するために、描画処理装置に、所定数のス
キャンラインで構成されるページに対し描画オブジェク
トを所定のページ記述言語で記述してなる描画データ
を、入力する入力手段と、前記入力手段に入力された前
記描画データの前記描画オブジェクトから前記描画オブ
ジェクトの少なくとも一部を含む複数の描画要素を形成
し、この描画要素の所定属性に応じた負荷推定値を求め
る負荷推定値算出手段と、前記描画オブジェクトの描画
処理を行う複数の描画処理手段と、前記負荷推定値算出
手段で算出された前記負荷推定値と負荷に関する基準値
とに基づいて、前記ページを部分描画処理領域に分割
し、前記描画処理手段の各々に割当てる処理領域割当手
段と、前記処理領域割当手段で割当られた前記部分描画
処理領域の描画処理に必要な前記描画要素を対応する前
記描画処理手段に転送する転送制御手段と、前記描画処
理手段の各々により描画処理した処理結果を合成して出
力する出力手段とを設けるようにしている。 【0017】この構成においては、描画要素の属性に応
じた負荷推定値を用いて描画処理領域を分割することに
より、各描画処理手段における負荷が均一化され、待ち
状態が低減され、この結果、全体のスループットが向上
する。 【0018】また、この構成において、前記描画要素
は、台形図形とすることができる。この場合、描画要素
の属性は前記台形の面積または前記スキャンライン毎の
存在頻度とすることができる。 【0019】また、前記描画要素を、前記描画オブジェ
クトの少なくとも一部を囲う最小の矩形とし、前記負荷
推定値算出手段の所定属性を前記矩形の面積とすること
もできる。 【0020】また、前記描画要素は、ランレングスデー
タとしてもよい。この場合、描画要素の属性をランレン
グスデータのラン長または前記スキャンライン毎の存在
頻度とすることができる。 【0021】また、前記描画要素は、少なくともベクタ
ーデータ、台形図形、ランレングスデ−タおよび前記描
画オブジェクトの少なくとも一部を囲う最小の矩形のい
ずれかを含み、前記負荷推定値算出手段の所定属性は、
少なくともベクターデータの前記スキャンライン毎の存
在頻度、台形図形の面積、台形図形の前記スキャンライ
ン毎の存在頻度、ランレングスデ−タのラン長、ランレ
ングスデ−タの前記スキャンライン毎の存在頻度および
前記描画オブジェクトの少なくとも一部を囲う最小の矩
形の前記矩形の面積のうちのいずれか値を用いて決定さ
れるようにしてもよい。 【0022】また、前記負荷推定値算出手段の所定属性
は前記描画要素内部の塗りつぶし種類毎に異なる係数を
とるようにしてもよい。 【0023】また、本発明の第3の側面によれば、描画
処理装置に、描画オブジェクトを所定の描画命令で記述
してなる描画データを、ページ毎に入力する入力手段
と、前記入力手段に入力された前記描画データに基づい
て、前記ページの構成単位毎に、負荷推定値を求める負
荷推定値算出手段と、前記描画オブジェクトの描画処理
を行う複数の描画処理手段と、前記負荷推定値算出手段
で算出された前記負荷推定値と負荷に関する基準値とに
基づいて、前記ページを部分描画処理領域に分割し、前
記描画処理手段の各々に割当てる処理領域割当手段と、
前記処理領域割当手段で割当られた前記部分描画処理領
域の描画処理に必要な前記描画要素を対応する前記描画
処理手段に転送する転送制御手段と、前記描画処理手段
の各々により描画処理した処理結果を合成して出力する
出力手段とを設けるようにしている。 【0024】この構成においても、ページの構成単位毎
に算出した負荷推定値を用いて描画処理領域を分割する
ことにより、各描画処理手段における負荷が均一化さ
れ、待ち状態が低減され、この結果、描画処理のスルー
プットが向上する。 【0025】 【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照しなが
ら詳細に説明する。図3は、本発明の描画処理装置の原
理図である。図3において、描画処理装置100は、描
画データ入力手段10、描画データ生成手段11、負荷
推定値算出手段12、描画データ格納制御手段13、処
理担当範囲割り当て手段14、複数の描画処理手段15
および処理結果格納制御手段16を含んで構成されてい
る。また描画処理装置100の出力は出力装置200に
供給される。 【0026】描画データ入力手段10は、描画データを
入力する。描画データは、所定数のスキャンラインで構
成されるページに対して描画オブジェクトを所定ページ
記述言語で記述してなるものである。そして、描画デー
タ生成手段11が、描画データから、描画オブジェクト
の輪郭を構成するベクターを生成する。負荷推定値算出
手段12は、ベクターのスキャンライン毎の存在頻度を
負荷推定値として求め、処理担当範囲割当手段14は、
負荷推定値と基準値とに基づいて、ページ内の描画処理
領域を描画処理手段15の各々に割当てる。基準値は、
描画処理手段15に共通としてもよい。描画処理手段1
5の性能、特別なファクタがある場合には個別の基準値
としてもよい。描画データ格納制御手段13は、描画処
理手段15の各々に割り当てられたの描画処理領域の描
画処理に必要なベクターを対応する描画処理手段15に
転送する。描画処理手段15の各々は転送されたベクタ
ーを用いて描画処理を行う。処理結果格納制御手段16
は、描画処理手段15で描画処理した処理結果を合成し
て出力する。そして出力装置200が画像印刷を行う。 【0027】なお、以上の各手段の初期化や処理の開
始、終了、同期などは図示しない制御手段により制御さ
れて動作する。 【0028】図4は、本発明の描画処理装置が適用され
るシステムの概念図である。このシステムにおいては、
ネットワーク300にネットワークインタフェース40
0を介して描画処理装置100が接続される。そして、
描画処理装置100からの処理結果を出力する出力装置
200が接続される。 【0029】システムの動作としては、図示しないクラ
イアント・コンピュータから、ネットワークや専用線を
介して描画出力用のデータが送られる。この描画出力用
のデータは、ネットワークインタフェースを介して、描
画処理装置に受信され処理される。そして、処理の終わ
ったデータは出力装置に転送されて紙やフィルムなどの
媒体上にイメージが再現される。 【0030】以上説明したように、本発明は、クライア
ントとなるコンピュータからネットワークあるいは専用
通信路などを通じて、描画データを受信してプリンタ等
の出力機器用のデータに変換する装置内に実装すること
ができる。もちろん、他の態様で実装を行うこともでき
る。 【0031】図5は、描画処理装置100の全体処理の
流れを示すフローチャートである。ここでは1ページ分
の処理の流れの例を簡略化して示している。 【0032】図5において、描画記述ファイルが入力さ
れると、描画データ格納制御手段13、処理結果格納制
御手段16、処理担当範囲割り当て手段14、描画処理
手段15に対して、初期化命令を発行し初期化処理が行
われる(S10)。そして、入力された描画記述ファイ
ルから描画データを生成するために、描画データ生成手
段11に処理の開始を指示する(S11)。その後、描
画記述の処理が予め定められた描画領域分、あるいは予
め定められた描画記述ファイルのデータ領域分生成し終
えると、描画処理手段15に対して、描画処理の開始を
指示する(S12)。この後、図3で図示してない制御
手段は、複数の描画処理手段15の処理が終了したこと
を、描画処理手段15からの通知を通して知るか、ある
いは未処理の描画領域が無くなったことを処理担当範囲
割り当て手段14からの通知を通して知ると、処理結果
格納制御手段16のデータを出力装置200に対して転
送する(S13)。 【0033】次に、描画処理装置100の各手段につい
て詳しく説明する。 【0034】描画データ生成手段11(図3)は、処理
の開始を指示されるとページ記述言語である描画記述デ
ータを読み込み、描画処理手段15が処理できる形式で
ある描画データに変換して、描画データ格納制御手段1
3に転送する。そして、描画データが入力済かどうかを
判断する。入力済の場合は終了し、そうでない場合は、
次の描画記述データの処理に戻る。 【0035】図6は、描画データ生成手段11で処理さ
れる描画データのデータ構造の一例を示す図である。図
6において「ID」は重ね塗りの順番を表す描画順序で
ある。「X」は現在のスキャンラインを横切るベクター
のX切片の値を示す。「X変位」は次のスキャンライン
に処理が移動した場合のX切片の変化量を示している。
「Y変位」は当該ベクターに影響を受ける残りのスキャ
ンライン数を示している。「向き」は当該ベクターの向
きを示す。 【0036】図6のベクターを図7を用いてより具体的
に説明する。図6において、座標系は図面左上方を原点
とし、従って図面の水平右方向にX座標値は増加し、図
面の垂直下方向にY座標値は増加するものとする。図7
(a)に示すベクターは、始点P1の座標が(100,
100)、終点P2の座標が(200,200)であ
る。このベクターは、「ID」が例えばαとし、スキャ
ンラインでのX切片の値を示す「X」は100、次のス
キャンラインに移動した場合のX切片の変化量「X変
位」は1、残りのスキャンライン数「Y変位」は10
0、となる。ベクターの「向き」は座標系のY方向が増
加する向きを1と定義し、座標系のY方向か減少する向
きをー1と定義している。従って図7(a)でのベクタ
ーの「向き」は1である。この「向き」はワインディン
グ規則で内部/外部判定を行う際に、どの向きでスキャ
ンラインを横切るかを示す情報として用いられる。図7
(b)は、「向き」が−1の場合を示している。 【0037】図6で示した描画領域に関する値以外に
も、色などの描画属性値が図示しない別の領域に格納さ
れている。 【0038】描画データ生成手段11は、このベクター
表現を用いて、図形の外形を表現する描画データを生成
する。図8に三角形を例にとって説明する。図8に示し
たように3点P1(0,300),P2(600,
0),P3(300,600)で表現される三角形を例
にとる。この3点から、ベクターの向きを考慮して、P
1P2,P2P3,P3P1の3つのベクターが生成さ
れる。P1P2は、「X」が600、「X変位」が−
2,「Y変位」が300、「向き」が−1となる。他の
ベクターも図8に示したとおりである。 【0039】この3つのベクターが囲む領域が、この図
形の内部領域である。後で説明する「内部状態」とは、
処理の座標が内部領域に入ったことを意味し、「外部状
態」とは処理の座標が内部領域の外にある場合を指す。
内部と外部を判定する方法には複数の種類があるが、図
形毎に内部を判定する方法が指示されており、その指示
に従って内部と外部を判定する。この例では、3つのベ
クターで囲まれる領域が内部と判定されるが、もっと複
雑な形状の図形、例えばドーナツ形状などに代表される
一つの図形の内部に自分自身の形状を指定する別の図形
が存在する場合には、内部判定の方法により、ベクター
によって内部になるか外部になるかが異なってくる。本
実施の形態においては、どのような判定方法を用いるか
は発明の趣旨に影響しないのでこれ以上説明しない。 【0040】なお、本実施例においては、説明の簡単の
ために描画データとしてベクター表現により描画領域を
表現する描画データを用いているが、描画データはベク
ター表現である必要はない。例えば、点列による多角形
表現、曲線を含めた線分列表現、主走査線方向に平行な
2辺を持つ台形表現、描画領域を三角形、矩形やランレ
ングスで分割した表現でも良い。 【0041】次に、負荷推定値算出手段12について説
明する。負荷推定値算出手段12は、負荷の均一化のた
めの推定値を算出する。負荷推定値は、主として描画デ
ータから算出されるが、入力記述データ自身に含まれて
いても良い。負荷推定値算出手段12は、本発明の主要
な特徴であるため、後の実施例で詳しく説明する。 【0042】次に、描画データ格納制御手段13につい
て説明する。図9は、描画データ格納制御手段13の構
成を示す図である。まず、データ格納用インタフェース
130は、描画データ生成手段11からの描画データを
受信する。描画データ存在範囲抽出手段132は、受信
した各描画データから副走査線方向(以降説明の簡単の
ため、副走査線方向をY方向、副走査線方向の位置を示
す数値をY座標値、これに対し走査線の方向をX方向、
走査線方向の位置を示す数値をX座標値と呼ぶ。)に対
する存在範囲を検出する。 【0043】描画データ存在範囲集計手段134は、検
出したY方向の存在範囲を集計する。負荷推定値登録手
段131は、描画領域の特定の範囲についての負荷推定
値を格納する。負荷推定基データ用インタフェース13
5は、処理担当範囲割り当て手段14と通信する。描画
データ登録手段133は、Y方向の存在範囲から、Y座
標の最大値、最小の少なくとも一つの座標値をもとに描
画データを抽出できるように登録する。描画データ送信
用インタフェース136は、描画処理手段15との通信
を行う。 【0044】描画データ格納制御手段13は、大きく分
けると少なくとも4種類の処理フェーズを持つ。それら
は、初期化、データの格納、描画データの送出、負荷推
定基データの送出である。 【0045】図10は、描画データ格納制御手段13の
初期化の処理の流れを示したフローチャートである。図
10において、描画データ格納制御手段13は、描画デ
ータ存在範囲集計手段134の初期化と、描画データ登
録手段133の初期化と、負荷推定値登録手段131の
初期化を行う(S20、S21、S22)。 【0046】図11は、描画データ格納制御手段13が
描画データ生成手段11から描画データを受信して格納
する際の処理の流れを示すフローチャートである。図1
1において、描画データ生成手段11と負荷推定値算出
手段12とからデータが送信されると、描画データであ
るか、負荷推定値であるかどうかを判定する(S3
0)。描画データであると、描画データ存在範囲抽出手
段132によりその描画データのY方向の存在範囲を検
出し、この両端を描画データ存在範囲集計手段134に
登録する(S31、S32)。 【0047】例えば、描画データ存在範囲抽出手段13
2が描画データのY方向の座標値の最大値と最小値を抽
出する。そして、最大値に当てはまる個数、最小値に当
てはまる個数をカウントする一組ずつのカウンタが単位
Y座標毎に用意されている描画データ存在範囲集計手段
134の対応するカウンタをインクリメントする。 【0048】以降、ここで例に挙げた様なカウンタのテ
ーブルについて参照する際には、最小値側のカウンタを
進入カウンタ、最大値側のカウンタを退出カウンタと呼
ぶ。 【0049】次に、描画データを描画データ登録手段に
登録する(S33)。例えば、描画方向のY方向の単位
領域に対応する描画データテーブルを用意し、各描画デ
ータをY方向の座標値の例えば最小値に対応する場所
に、描画データを登録することにより実現できる。そし
て、これらの操作は描画データ生成手段11により生成
されるすべての描画データについて行われる。 【0050】一方、負荷推定値であった場合には、負荷
推定値登録手段131にこれを登録する(S34)。こ
の負荷推定値登録手段131も例えば、同様に描画領域
のY方向の単位領域に対応するテーブルを用意し、この
テーブル領域に受け取ったデータを登録することにより
実現できる。 【0051】なお、本実施の形態においては、描画デー
タ格納制御手段13内の描画データ存在範囲集計手段1
34、描画データ登録手段133、負荷推定値登録手段
131等にテーブル形式のデータ構造を使用するが、こ
れは、説明の簡単のためであり、他のデータ構造を用い
てもよい。リスト構造や、ツリー構造、ハッシュ機構な
どさまざまな他のデータ構造を利用しても同様の効果を
得ることは可能である。 【0052】その後、描画データが入力済みであるかど
うかを判断する(S35)。入力済みの場合は終了し、
そうでない場合は次の描画データの処理に戻る。 【0053】図12は、描画データ格納制御手段13か
ら描画処理手段15に描画データを送出する際の処理の
流れを示すフローチャートである。図12において、描
画データ格納制御手段13は、描画データの転送要求を
受け取ると、要求された範囲に登録されている描画デー
タを抽出して、転送要求元の描画処理手段15に送出す
る(S40、S41)。この時、抽出した描画データを
全て送出しても良いし、抽出した描画データの中から、
要求された範囲の片側の端にかからないデータを除いて
から送出することもできる。 【0054】次に、処理担当範囲割り当て手段14につ
いて説明する。処理担当範囲割り当て手段14自体につ
いて説明する前に、この処理担当範囲割り当て手段14
に関連する処理について説明する。図13は、処理担当
範囲割り当て手段14に関連する制御処理の流れを示す
フローチャートである。処理担当範囲割り当て手段14
は、描画処理手段15に対して描画領域を分割して処理
の担当を割り当てる。この描画領域の分割を決定する際
には、分割した描画領域における描画処理の負荷推定値
を計算して分割する。 【0055】以降、Y方向の最小分割単位を単位描画領
域と呼び、処理担当範囲割り当て手段により大きさと位
置を決められて各描画処理手段15に割り当てられる領
域を分配描画領域と呼ぶ。例えば、単位描画領域は走査
線1本から最大で描画処理手段の数までの領域であり、
分配描画領域は数個から数十個程度の大きさの領域とな
る。 【0056】図13において、処理担当範囲割り当て手
段14が分配領域を決定する際には、割り当てる分配描
画領域を各描画処理手段15が処理する場合の負荷推定
値を計算する。この時、負荷推定値を計算する範囲につ
いて、描画データ格納制御手段13に対して、図9で説
明した描画データ存在範囲集計手段134に登録されて
いるデータの要求と、図9で説明した負荷推定値登録手
段131に登録されているデータの要求を行なう(S5
0、S51)。 【0057】描画データ格納制御手段13は、この要求
に対して描画データ存在範囲集計手段134と負荷推定
値登録手段131とを指定された位置をもとに検索する
ことによりデータを集め、これを負荷推定基データ用イ
ンタフェース135を通して処理担当範囲割り当て手段
14に送出する(S52)。 【0058】つぎに処理担当範囲割り当て手段14につ
いて説明する。図14は、処理担当範囲割り当て手段の
構成を示す図である。図14において、排他的インタフ
ェース140は、描画処理手段15からいずれか一つの
描画処理手段15の要求を受け付ける。すると、分配描
画処理領域決定手段141で決定された分配描画領域の
範囲が通知される。分配描画領域範囲は、この分配描画
領域の負荷推定値が予め定められた基準値に見合うよう
に決定される。 【0059】以下、単位領域の負荷推定値を単位負荷推
定値、分配領域の負荷推定値を分配負荷推定値と呼ぶ。 【0060】この予め定められた基準は分配描画処理領
域決定手段141内に保持されており、図示しない制御
手段により供給される。例えば、順次、分配描画領域の
範囲を広げて行き、分配負荷推定値が予め定めておいた
基準値を越えるところで分配描画領域を決定してもよ
い。また、基準値自身を負荷推定値を用いて予め算出し
てもよい。 【0061】描画範囲判定手段142は、描画処理の進
行に伴い処理すべき描画領域が無くなった状態を判定す
る。未処理位置保持手段143は、Y方向の未処理位置
を保持するための保持手段であり、描画処理手段15は
単位描画処理領域を割り当てる際に更新する。単位負荷
推定値算出手段144は、単位描画領域毎に単位負荷推
定値を算出する。この単位負荷推定値は、単位描画領域
毎に算出された後、例えば加算のような演算により複数
の単位描画領域にわたって結合されて、分配描画領域の
分配負荷推定値が算出される。 【0062】負荷推定基データ保持手段145は、描画
データ格納制御手段13に問い合わせることにより得た
描画データの存在範囲の集計値等から算出した負荷推定
基データが格納される。 【0063】図15は、処理担当範囲割り当て手段の処
理の流れを示すフローチャートである。処理担当範囲割
り当て手段14は、全体の処理の開始時に初期化が行わ
れる他に、描画処理手段から問い合わせがあると以下に
示すような処理を行なう。 【0064】図15において、描画処理手段15からの
要求は、排他的インタフェース140によりアクセスを
制御され、同時に要求を行う複数の描画処理手段15の
うちいずれか1つの描画処理手段15の要求のみを受け
付ける(S60)。担当範囲の割り当て要求があると、
描画範囲判定手段142を参照し、まだ未処理の描画領
域があるかどうかを判断する(S61)。未処理の描画
領域が既になければ、その旨を要求元の描画処理手段1
5に通知し、割り当てる分配領域の判定へ行く(S6
2)。 【0065】未処理の描画領域がまだある場合には、未
処理位置保持手段143に保持されている位置から順
に、単位負荷推定値を算出する(S63)。そして、未
処理位置保持手段143に保持されている位置から順
に、同様の処理により単位負荷推定値を算出して、これ
を累算していき、分配負荷推定値を算出する(S6
4)。そして、累算値が、予め定めておいた値を超える
かどうかを判断する(S65)。値を超えない場合に
は、次の未処理の単位領域の処理に戻る。ただし、予め
定めた値を越えない場合でも負荷の均一化のために処理
を終了することもある。 【0066】そして、割り当てる分配描画領域があるか
どうかを判断する(S66)。無い場合は、分配する描
画領域の無いことを要求元に送信する(S69)。ある
場合は、要求元の描画処理手段15に対して送信して、
未処理位置保持手段143に保持されている位置を次の
未処理位置に更新する(S67、S68)。 【0067】次に、描画処理手段15について説明す
る。複数の描画処理手段15の内部構成はいずれも同じ
なので、一つについて説明する。もちろん、描画処理手
段15をそれぞれ異ならせてもよい。図16は、描画処
理手段15の構成を示す図である。図16において、処
理済み描画位置保持手段151は、処理済の描画位置を
保持する。担当描画範囲保持手段150は、処理担当範
囲割り当て手段14から得られた、担当する描画処理範
囲を保持するための保持手段であり、半導体記憶装置や
磁気ディスク装置等により実現できる。 【0068】描画データ保持手段152は、描画データ
格納制御手段13から得られた描画データを一時保持す
ると共に、先に処理した他の描画領域から引き継がれる
描画データをも保持するための保持手段である。この描
画データ保持手段152も半導体記憶装置等のさまざま
な記憶手段により実現することが可能である。 【0069】描画データ判定・破棄手段153は、描画
機構が処理対象とする描画位置が更新されることに伴
い、描画データ保持手段内の描画データのうち、描画処
理の行われる位置が、その描画データの存在範囲外にな
ってしまったものを描画機構の処理の対象から除いて、
描画機構の処理の効率を上げると共に、描画データ保持
手段の必要記憶容量を削減するためのものである。 【0070】描画機構154は、内部に描画位置を保持
し、描画データ保持手段内のデータを描画処理バッファ
155をワーク領域として利用しながら処理して、担当
描画領域に関して、ラスターイメージデータと対応の取
れる処理結果データに変換する。処理結果データの形式
としては、ラスターイメージデータを代表として、X方
向の範囲と色とにより表現されるランレングスデータ、
これらのデータをデータ圧縮の技術により圧縮したデー
タ等さまざまな形式がありうる。 【0071】描画機構154は、処理結果を単位描画領
域毎に処理結果格納制御手段16に格納してもよい。ま
た、ある程度集めてから処理結果格納制御手段16内に
格納してもよい。 【0072】図17は、描画処理手段15の処理の流れ
を示すフローチャートである。図17において、描画処
理手段15は、描画データ格納制御手段13に予め定め
られた範囲のデータが格納されると、動作の開始を指示
される。処理の開始時には、処理済み描画位置保持手段
151と描画データ保持手段152の初期化が行われる
(S70)。初期化動作が終わると、処理担当範囲割り
当て手段に対して処理を担当する描画領域の範囲の問い
合わせを行なう(S71)。処理を担当する描画領域が
伝えられると、これを担当描画範囲保持手段150に格
納し、描画処理位置を担当描画範囲保持手段150に格
納された範囲の片側の位置に設定する(S72)。 【0073】まず、描画データ判定・破棄手段153が
描画データ保持手段152内に保持されている描画デー
タを検査して、描画位置に影響を与えなくなった描画デ
ータを選び、破棄する(S73)。そして、処理済み描
画位置保持手段151に格納されている位置と描画処理
位置を組み合せたデータとを使用して描画データ格納制
御手段13に描画データの要求を行なう(S74)。こ
の際、描画位置に影響を与えない描画データは読み込ま
れない、あるいは読み込んでから破棄される。そして、
担当する描画領域の処理が終了かどうかを判断し、終了
でなければ描画位置を更新し、そうでなければ終了する
(S76、S77)。 【0074】また、描画機構154により描画データ保
持手段内152に保持されている描画データから、描画
バッファ155を使用して処理が行われ、処理結果デー
タが作成される(S75)。この段階での描画機構とし
ての機能を発揮するものは、さまざまのものが提案され
ているので、それのうち、出力結果データの種類に応じ
たものを用いてもよい。ここでは、描画処理バッファ1
55を処理中のスキャンラインにかかるベクターデータ
と、現在の塗りを表す図形の「ID」と色情報と描画開
始位置と、内部状態にある図形を保持して、X方向に塗
りつぶし・クリップ処理を行なって走査線毎のランレン
グスデータを作成していくとする。この処理の概要を図
18に示す。ここで、描画データ保持手段内に、現在の
処理対象のスキャンラインにかかるベクターがすでに保
持されている。これをアクティブテーブルと呼ぶ。 【0075】図18において、描画処理が始まると、ア
クティブテーブルをチェックし(S80)、空の場合に
は何も処理する必要がないので、空のスキャンラインを
出力し処理を終了する(S89)。アクティブテーブル
が空でない場合には、アクティブテーブル内のベクター
をX方向でソートする(S81)。次に、アクティブテ
ーブルから小さい順または大きい順にベクターを取り出
す(S82)。次に、種別・内部判定処理により、ベク
ターの種類がクリップであるか図形であるかを判別し、
さらにこのベクターによって表される図形が内部状態に
なるかどうかの判別を行い、5つの状態に場合分けされ
る(S83)。1つめの状態は「クリップ領域開始」
(S84)で、種別がクリップでこのベクターで表現さ
れるクリップが内部状態になる場合である。2つめの状
態は「クリップ領域終了」(S85)で、種別がクリッ
プでこのベクターで表現されるクリップが外部状態にな
る場合である。3つめの状態は「図形領域開始」(S8
6)で、種別が図形でこのベクターで表現される図形が
内部状態になる場合である。4つめの状態は「図形領域
終了」(S87)で、種別が図形でこのベクターで表現
される図形が外部状態になる場合である。5つめの状態
は種別に関係なく、このベクターで表現される描画デー
タに何も影響を与えない場合である。この5つの状態毎
に処理が行われる。 【0076】まず、クリップ領域開始処理(S84)で
は、このクリップが影響を与える図形のうち、既に内部
状態にあるものを対象とし、図形の描画データの一部で
ある優先順位「ID」をもとに、最も優先順位の高いも
のを一つ選択する。そして、以前に塗りを開始すると登
録されていた図形の「ID」とこの図形の「ID」を比
較し、今回採用した図形の方が優先順位が高ければ、以
前の図形の色情報を用いて、以前の図形の描画開始位置
とこのベクターのX座標値−1まで塗り処理を行なう。
以前の状態が空の状態の場合には、空の状態の色で塗り
処理する。そして、今回採用した図形の「ID」と色情
報とこのベクターのX座標値を描画開始位置として登録
する。今回採用した図形の方が優先順位が低い場合や、
このクリップが影響を与える図形で、かつ既に内部状態
にあるもののうち、最大の優先順位を持たないものにつ
いては特に何もしない。 【0077】クリップ領域終了処理(S85)では、ま
ず、このクリップが影響を与える図形のうち、既に内部
状態にあるものを全て対象とする。対象とした図形の中
に、以前に塗りを開始すると登録されていた図形が含ま
れていれば、その図形の色情報を用いて、描画開始位置
とこのベクターのX座標値−1まで塗り処理を行なう。
次に、このクリップが影響を与えない図形で内部状態に
なっている図形から、最大の優先順位を持つ図形の「I
D」と色情報、このベクターのX座標値を描画開始位置
として登録する。内部状態である図形がなければ、空の
状態を表すの「ID」と空の状態の色情報とこのベクタ
ーのX座標値を描画開始位置として登録する。 【0078】図形領域開始処理(S86)では、この図
形の影響されるクリップの内部状態を調べ、クリップが
内部状態になっていれば、以前に塗りを開始すると登録
されていた図形の「ID」とこの図形の「ID」を比較
し、この図形の方が優先順位が高ければ、以前の図形の
色情報を用いて、以前の図形の描画開始位置とこのベク
ターのX座標値−1まで塗り処理を行なう。以前の状態
が空の状態の場合には、空の状態の色で塗り処理する。
この図形の方が優先順位が低い場合や、この図形の影響
されるクリップが内部状態になっていなければ、内部状
態にある図形として登録する。 【0079】図形領域終了処理(S87)では、この図
形が以前に塗りを開始すると登録された図形の場合に
は、その図形の色情報を用いて、描画開始位置とこのベ
クターのX座標値−1まで塗り処理を行なう。次に、内
部状態からこの図形を取り除く。取り除いた後で、内部
状態になっている図形から、最大の優先順位を持つ図形
の「ID」と色情報、このベクターのX座標値を描画開
始位置として登録する。内部状態である図形がなけれ
ば、空の状態を表すの「ID」と空の状態の色情報とこ
のベクターのX座標値を描画開始位置として登録する。 【0080】領域継続処理では、特に何もしない。 【0081】5つの状態を処理した後で、処理終了の判
定として、アクティブテーブル内にまだベクターがある
かどうかを調べ、残っている場合には、処理を継続しア
クティブテーブルからベクターを取得する処理に戻る。
残っていなければ、塗り処理していない残りのスキャン
ラインを処理結果格納制御手段16に転送して処理を終
了する。 【0082】描画機構154は、処理結果を処理結果格
納制御手段16に転送すると、処理済み描画位置保持手
段151に処理の終わった描画位置を記録した後、描画
位置を進める。描画位置が担当している描画領域内であ
れば、描画データ保持手段152内のデータの整理から
繰り返して同様の処理を行なう。 【0083】描画処理手段15の処理の過程において、
例外的な動作をする場合は、処理担当範囲割り当て手段
14により描画領域内に担当すべき未処理領域が無いこ
とを告げられた場合である。この時、描画処理手段15
は処理を終了して停止する。 【0084】 【実施例】次に、各実施例で具体的な例を用いてより詳
細な説明を行なう。 【0085】[実施例1]この実施例では、負荷推定値
算出手段12は、描画データを生成するときにカウント
した描画記述データの個数を用いて負荷推定値を算出す
るものとして説明する。 【0086】図19は、入力描画記述データと、その入
力描画記述データが表す描画サンプルの概念図を表して
いる。以降の説明では、この入力描画記述データを入力
したときの描画処理を例として説明を行なう。描画サン
プルは、3つの楕円と2つの三角形からなる。そして、
入力描画記述データは、楕円の記述データovalと三
角形の記述データtriangleからなる。例えば、
triangle(184,128,216,192,
184,192,15)は、(X1,Y1)=(18
4,128)、(X2,Y2)=(216,192)、
(X3,Y3)=(184,192)であり、ハッチン
グパターンが15であることを示している。その他も同
様なので説明は省略する。 【0087】図20は、図19に入力した描画記述デー
タから、描画データ生成手段11により生成される描画
データの概念図を示したものである。この例では、描画
記述データのそれぞれの描画オブジェクトは、ベクター
による描画領域を表現する形式に変換され、描画データ
格納制御手段13に送信される。 【0088】図21は、単位描画領域の例を示した概念
図である。描画領域を走査線単位の単位描画領域に分割
する。描画データは、描画データ生成手段11により生
成されると、描画データ格納制御手段13に転送され
る。描画データ格納制御手段13に転送されると、描画
データは、図11で説明した処理を受けて描画データ格
納制御手段13内に格納される。 【0089】図22は、描画データが描画データ格納制
御手段13内に格納された状態の一例を示している。図
9で説明した描画データ存在範囲集計手段134内に
は、進入テーブルと退出テーブルがあり、進入テーブル
には各単位描画領域において、その位置にY座標値の最
小値(上側の座標)を持つ描画データがいくつあるかを
集計しており、退出テーブルには各単位描画領域におい
て、その位置のY座標値の最大値(下側の座標)を持つ
描画データがいくつあるかを集計している。 【0090】図9で説明した描画データ登録手段133
は、ここでは、単位描画領域毎にエントリを持つテーブ
ルから構成されており、各描画データはそれぞれの最小
値のY座標値に対応するエントリの位置と関係づけられ
て格納されている。 【0091】本実施例においては、負荷推定値は進入テ
ーブルと退出テーブルを用いて単位領域内の負荷推定値
を計算できるので、負荷推定値の登録作業の説明は割愛
する。 【0092】以下の説明では、描画処理を3つの描画処
理手段15で行なうものとして説明する。 【0093】描画データ格納制御手段13に描画データ
が格納されると、描画処理手段15に対して起動命令が
発行される。描画処理手段15はほぼ同時に起動する
が、処理担当範囲割り当て手段14へのアクセスが排他
的に制御されているため、この段階で順次づけられる。 【0094】ここでは、最初の処理担当範囲割り当て手
段14へのアクセスが描画処理手段A、描画処理手段
B、描画処理手段Cの順で許可されたものとする。 【0095】まず、描画データ格納制御手段13に問い
合わせを行い、負荷推定基データとして進入テーブルと
退出テーブルを取得する。次に、単位描画領域R1から
順に、単位負荷推定値を計算し、全ての単位領域におけ
る分割負荷推定値を算出する。 【0096】この実施例の場合、単位負荷推定値は単位
描画領域内に存在する描画オブジェクトの個数であるた
め、前の単位領域で残っている単位負荷推定値と現在の
進入テーブル内の個数の和で求まる。すなわち計算式は
次のとおりである。 【0097】 【数1】単位負荷推定値=直前の単位領域から引き継い
だ負荷推定値+現在の単位領域における進入テーブルの
値ここで、直前の単位領域から引き継いだ負荷推定値
は、前の単位領域内で残った描画オブジェクトの個数で
あるため、直前の単位負荷推定値から直前の単位描画領
域内で終了したオブジェクト、すなわち退出テーブル内
の値を引けば良い。 【0098】 【数2】直前の単位領域から引き継いだ負荷推定値=直
前の単位負荷推定値−直前の単位描画領域の退出テーブ
ルの値分割負荷推定値は、この単位描画領域における負
荷推定値を加算していけば求まる。すなわち、分割負荷
推定値は、次の計算式で求まる。 【0099】 【数3】分割負荷推定値=単位負荷推定値+直前の単位
領域までの分割負荷推定値図23は、全ての単位描画領
域における単位負荷推定値と次の単位領域へ渡す負荷推
定値と分割負荷推定値を計算した結果である。図23よ
り、この描画領域における単位負荷推定値の合計は、最
終単位描画領域に対する分割負荷推定値であるため、4
2であることがわかる。 【0100】したがって、全ての描画処理手段15に均
等に負荷を割り当てるためには、単位負荷推定値の合計
(42)を描画領域処理手段の数(3)で割れば良い。
すなわち、42÷3=14の負荷を一つの描画処理手段
が担当すれば均等に処理できる。 【0101】描画処理手段Aから問い合わせがあると処
理担当範囲割り当て手段14は、最初の単位描画領域R
1から順に分割負荷推定値を調べていき分配描画領域を
広げていく。 【0102】ここでは、領域を分割する基準値は先に計
算したとおり14である。図23からもわかるとおり、
単位領域R6における分割負荷推定値が14であるた
め、処理担当範囲割当手段14は描画処理手段Aに対し
て、R1からR6までの範囲を割り当てる。そして、次
の描画処理手段Bの要求の処理に移る。この時図14で
説明した未処理位置保持手段143には、単位描画領域
R7にセットされるとともに、図14で説明した負荷推
定基データ保持手段145には、既に割り当てが終了し
た単位描画領域R6までの分割負荷推定値14がセット
される。 【0103】描画処理手段Aは、処理の担当範囲を受け
取ると、描画データ格納制御手段13にから描画データ
を読み込み、順に処理する。ここで読み込まれて描画処
理の対象となる描画データは、単位描画領域R1から単
位描画領域R6の間にY方向の最小値(上側の座標値)
を持ち、単位描画領域R1よりも上側にY方向の最大値
(下側の座標値)を持たない、D1、D2、D3が読み
込まれる。描画処理手段Aは、これらの描画データを処
理して、単位描画領域R1から単位描画領域R6に対応
する処理結果データを作成して処理結果格納制御手段1
6に登録する。描画処理手段Aが処理した結果を図24
に示す。 【0104】そして、描画処理手段Aは再度、処理担当
範囲割り当て手段14に処理担当範囲の割り当て要求を
行なって、処理を続けることになる。 【0105】次に、描画処理手段Bから問い合わせがあ
ると、処理担当範囲割り当て手段14は、図14で説明
した未処理位置保持手段143に保持されている単位描
画領域R7から順に分配描画領域を広げていく。 【0106】このとき、順次広げていく単位描画領域に
対する分割負荷推定値から、負荷推定基データ保持手段
145に保持されている既に割当てが終了した分の分割
負荷推定値を引いた値が、分割する基準値に達したとこ
ろで範囲を決定する。 【0107】ここで、負荷推定基データ保持手段145
が保持している値は14である。図23からもわかると
おり、分配描画領域を単位描画領域R10まで広げた時
に基準値14に達する(単位描画領域R10における分
割負荷推定値は28)。処理担当範囲割り当て手段14
は描画処理手段Bに対して、R7からR10までの範囲
を割り当てる。そして、次の描画処理手段Cの要求の処
理に移る。この時未処理位置保持手段143には、単位
描画領域R11にセットされるとともに、荷推定基デー
タ保持手段145には、既に割り当てが終了した単位描
画領域R10までの分割負荷推定値28がセットされ
る。 【0108】描画処理手段Bは、処理の担当範囲を受け
取ると、描画データ格納制御手段13から描画データを
読み込み、順に処理する。描画処理手段Bは、図17で
説明した処理済描画位置保持手段151が初期化された
ままであるため、単位描画領域R7からではなく、単位
描画領域R1から描画データを要求し、単位描画領域R
10までの間にY方向の最小値(上側の座標値)を持
ち、単位描画領域R6よりも上側にY方向の最大値(下
側の座標値)を持たない描画データとして、D1、D
2、D3、D4、D5が読み込まれる。描画処理手段B
は、これらの描画データを処理して、単位描画領域R7
から単位描画領域R10に対応する処理結果データを作
成して処理結果格納制御手段16に登録する。描画処理
手段Bが処理した結果を図25に示す。 【0109】そして、描画処理手段Bは再度、処理担当
範囲割り当て手段14に処理担当範囲の割り当て要求を
行なって、処理を続けることになる。 【0110】次に、描画処理手段Cから問い合わせがあ
ると、処理担当範囲割り当て手段14は、未処理位置保
持手段143に保持されている単位描画領域R11から
順に分配描画領域を広げていく。以下、描画処理手段B
と同様にして、負荷推定基データ保持手段145が保持
している値は28であり、分配描画領域を単位描画領域
R16まで広げた時に基準値14に達する(単位描画領
域R16における分割負荷推定値は42)。処理担当範
囲割当手段14は描画処理手段Cに対して、R11から
R16までの範囲を割り当てる。そして、次の描画処理
手段の要求の処理に移るが、すでに全ての単位描画領域
を割り当てたので、未処理位置保持手段143に未処理
位置は無くなった状態がセットされる。 【0111】描画処理手段Cは、処理済描画位置保持手
段151が初期化されたままであるため、単位描画領域
R11からではなく、単位描画領域R1から描画データ
を要求し、単位描画領域R16までの間にY方向の最小
値(上側の座標値)を持ち、単位描画領域R10よりも
上側にY方向の最大値(下側の座標値)を持たない描画
データとして、D2、D3、D5が読み込まれる。描画
処理手段Cは、これらの描画データを処理して、単位描
画領域R11から単位描画領域R16に対応する処理結
果データを作成して処理結果格納制御手段16に登録す
る。描画処理手段Cが処理した結果を図26に示す。 【0112】そして、描画処理手段Cは再度、処理担当
範囲割り当て手段14に処理担当範囲の割り当て要求を
行なうが、全ての単位領域を処理しているため、処理を
終了することになる。他の描画処理手段も、描画処理手
段Cに割当てが終わった段階で、全ての描画処理が終わ
っていることから再び領域を割り当てられずに終了す
る。 【0113】以上のように、ほぼ同時に処理を開始し、
各描画処理手段の負荷推定値が均一に割り当てられ、ほ
ぼ同時に処理を終了することになる。 【0114】[実施例2]先の実施例1において、負荷
推定値算出手段12を用いて負荷を均一に処理する方法
を説明した。すなわち、単位負荷推定値が求まれば、実
施例1と同様の処理で負荷を均一にすることが可能であ
る。この実施例以降の説明では、負荷推定算出手段12
でどのように単位負荷推定値を推定するかを説明する。 【0115】この実施例2では、負荷推定値算出手段1
2は、描画データの存在範囲を処理担当範囲割り当て手
段14が処理を割り当てるために用いる軸に射影し、軸
上に射影された描画データの個数を用いて負荷推定値を
算出するものとして説明する。 【0116】図27は、本実施例における負荷推定の概
念を説明する図である。図の左側の軸が、処理担当範囲
割り当て手段14が処理を割り当てるために用いる軸で
ある。そして、各描画データの存在範囲をこの軸上に射
影し、描画データの個数を累積していく。累積した結果
が図27の下側に示した図である。この図からも明らか
なように、描画範囲の中央付近が最も描画データが集中
していることがわかる。 【0117】図28は、描画データ生成手段から描画デ
ータを受け取った後、負荷推定値を作成する処理の流れ
を説明するフローチャートである。ここでも、単位負荷
推定値をテーブル形式のデータ構造を用いて説明する。
また、全負荷の合計値を計算するためのワーク領域も使
用する。 【0118】図28において、まず、描画データを受け
取ると、処理担当範囲割り当て手段が処理を割り当てる
ために用いる軸(ここではY軸とする)上での最小値と
最大値を算出する(S90)。次に、単位負荷推定値テ
ーブルにおいて最小値と最大値の間の数値をインクリメ
ントする。そして、インクリメントした単位領域の個数
を負荷合計値に足す(S92)。 【0119】図29は、各描画データが入力された直後
の単位負荷推定値テーブルの値の変化を示す。まず、初
期状態では、全ての単位領域と全ての単位領域の負荷合
計値が0に初期化されている。最初の描画データD2が
入力されると、Y軸上での最小値R1と最大値R16が
求まる。そして、R1からR16まで単位領域毎に数値
をインクリメントしていく。結果としてD2に対応する
全ての単負荷推定値が1になる。そして、負荷合計値に
R1からR16の単位領域数である16を足し、現在の
負荷合計値として16が求まる。 【0120】次に、描画データD3が入力されると、最
小値R5、最大値R12が求まる。そして、R5からR
12まで単位領域毎に数値をインクリメントし、結果と
してD3に対応する全ての単負荷推定値が2になる。そ
して、負荷合計値にR5からR12の単位領域数である
8を足し、現在の負荷合計値として24が求まる。 【0121】以下同様にして、全ての描画データD4、
D5、D1を入力すると、単位領域R1からR4までの
単位負荷推定値は2、単位領域R5からR7までの単位
負荷推定値は3、単位領域R8からR9までの単位負荷
推定値は4、単位領域R10からR12までの単位負荷
推定値は3、単位領域R13からR16までの単位負荷
推定値は2となる。また、負荷合計値は42であること
が求まる。 【0122】この単位負荷推定値テーブルと負荷合計値
を用いて、処理担当範囲割り当て手段14は、実施例1
と同様に、総負荷数42を描画処理手段15の数で割
り、一つの描画処理手段15が担当する負荷量を算出し
た後、単位描画領域R1から順に単位負荷推定値を足し
ながら、一つの描画処理手段15が担当する負荷量に達
するまで単位描画領域の処理を順次割り当てていく。 【0123】描画処理手段15を3個とすると、一つの
描画処理手段15の担当は負荷量14である。処理担当
範囲割り当て手段14が担当範囲を各描画処理手段15
に割り当てた結果を図30に示す。結果として、R1か
らR6までを描画処理手段A、R7からR10までを描
画処理手段B、R11からR16を描画処理手段Cに割
り当てる。 【0124】以上のように、処理を割り当てる軸に射影
した個数を均等に各描画処理手段15に割り当てること
により、負荷の均一化を図ることができる。 【0125】ここでは、説明の簡単のために単一の負荷
推定値テーブルを用いたが、実施例1と同様な進入テー
ブルや退出テーブルを用いて単位負荷推定値を計算して
も良い。 【0126】本実施例で説明したように、図形データか
ら図形の存在範囲を表す最大値と最小値を抽出できる形
式であれば、どのような図形データの表現形式であって
も同様の効果を発揮することは、明らかである。 【0127】[実施例3]実施例1と実施例2では、図
形データとして図形の存在範囲の最大値と最小値がわか
る形式のものであれば、どのような形式でも良かった
が、図31に示すような凹形状の図形の負荷を正確に表
現することができなかった。そこで、この実施例では、
負荷推定値算出手段12は、図形データとして、図6で
説明したベクター形式の図形データを用いて負荷推定値
を算出するものとして説明する。 【0128】図32は、図31の図形を図6で説明した
ベクター形式の図形データを生成した場合の概念図であ
る。図32にあるとおり、図31に示した図形は8つの
ベクターD1からD8によって構成される。図32の右
側は、生成された描画データを描画データ格納制御手段
内に登録した状態を表している。単位描画領域としてR
1からR16の領域があり、各描画データが始点の存在
する単位描画領域に結び付けられて保存されている。 【0129】次に、この描画データから負荷推定値を生
成する方法について説明する。負荷推定値の生成方法
は、図28で説明したフローチャートにしたがって行わ
れる。まず、描画データが生成されると、処理担当範囲
割り当て手段が処理を割り当てるために用いる軸(ここ
ではY軸とする)上での最小値と最大値を算出する(S
90)。次に、単位負荷推定値テーブルの最小値と最大
値の間の数値をインクリメントする(S91)。そし
て、インクリメントした単位領域の個数を負荷合計値に
足す(S92)。 【0130】図33は、各描画データが入力された直後
の単位負荷推定値テーブルの値の変化を示す。まず、初
期状態では、全ての単位領域と全ての単位領域の負荷合
計値が0に初期化されている。最初の描画データD1が
入力されると、Y軸上での最小値R1と最大値R2が求
まる。そして、R1からR2まで単位領域毎に数値をイ
ンクリメントしていく。結果としてD1に対応する全て
の単負荷推定値が1になる。そして、負荷合計値にR1
からR2の単位領域数である2を足し、現在の負荷合計
値として2が求まる。 【0131】次に、描画データD2が入力されると、最
小値R3、最大値R12が求まる。そして、R3からR
12まで単位領域毎に数値をインクリメントし、結果と
してD2に対応する全ての単負荷推定値が1になる。そ
して、負荷合計値にR3からR12の単位領域数である
10を足し、現在の負荷合計値として12が求まる。 【0132】以下同様にして、全ての描画データD3か
らD8を入力すると、単位領域R1からR4までの単位
負荷推定値は2、単位領域R5からR12までの単位負
荷推定値は4、単位領域R13からR16までの単位負
荷推定値は2となる。また、負荷合計値は48であるこ
とが求まる。 【0133】この単位負荷推定値テーブルと負荷合計値
を用いて、処理担当範囲割り当て手段14は、実施例1
と同様に、総負荷数48を描画処理手段15の数で割
り、一つの描画処理手段15が担当する負荷量を算出し
た後、単位描画領域R1から順に単位負荷推定値を足し
ながら、一つの描画処理手段15が担当する負荷量に達
するまで単位描画領域の処理を順次割り当てていく。 【0134】描画処理手段15を3個とすると、一つの
描画処理手段15の担当は負荷量16である。処理担当
範囲割り当て手段14が担当範囲を各描画処理手段15
に割り当てた結果を図34に示す。結果として、R1か
らR6までを描画処理手段A、R7からR10までを描
画処理手段B、R11からR16を描画処理手段Cに割
り当てる。 【0135】このように、図形データの形式を、ベクタ
ー形式の表現とすることで、凹形状の図形が入力された
場合でも正確に負荷を表現できるようになる。 【0136】ここでは、説明の簡単のために単一の負荷
推定値テーブルを用いたが、実施例1と同様な進入テー
ブルや退出テーブルを用いて単位負荷推定値を計算して
も良い。また、図形一つで説明したが、複数の図形が同
様の図形データ形式で表現されていれば、図形が何個あ
っても正しく負荷を表現できることは言うまでも無い。 【0137】[実施例4]実施例3では、図形データと
してベクター形式を用いることで、凹形状の図形の負荷
を正確に表現することができた。この実施例4では、負
荷推定値算出手段12は、図形データとして、図35で
説明する台形分割した形式の図形データを用いて負荷推
定値を算出するものとして説明する。 【0138】図35は、描画データを走査線方向に平行
な2辺を持つ台形表現により描画領域を表現するデータ
とそのデータ構造とを示している。そして、副走査線方
向をY座標軸、走査線方向にX座標軸をとって描画領域
上での位置をXY座標系で表現している。 【0139】データ構造の描画領域に関する値(YMI
N,YMAX,X1,X2,DX1,DX2)以外に
は、色などの塗りつぶし属性値(ATTR)と重ねの順
番を制御する塗りつぶし優先順位の値(PRIO)など
が格納される。また、台形データによる塗りつぶし領域
の表現はさまざまなものが挙げられるが、ここではその
一例を示している。図では、Y座標値の最大値YMAX
と最小値YMIN、左側の辺についてはY座標の最小値
の位置におけるX座標値X1、Y座標値が単位量増加し
た際のX座標値の増分DX1、右側の辺については、Y
座標値の最小値の位置におけるX座標値X2、Y座標値
が単位量増加した際のX座標値の増分DX2、により台
形領域を少なくとも規定できる。 【0140】図36は、図31の図形を図35で説明し
た台形表現形式の図形データを生成した場合の概念図で
ある。図36にあるとおり、図31に示した図形は6つ
の台形D1からD6によって構成される。図36の下側
は、生成された描画データを描画データ格納制御手段内
に登録した状態を表している。単位描画領域としてR1
からR16の領域があり、各描画データがY座標の最小
値の存在する単位描画領域に結び付けられて保存されて
いる。ここでは図31の図形を6つの台形で表現した
が、これ以外の分割方法を用いても構わない。 【0141】次に、この描画データから負荷推定値を生
成する方法について説明する。負荷推定値の生成方法
は、図28で説明したフローチャートにしたがって行わ
れる。まず、描画データが生成されると、処理担当範囲
割り当て手段が処理を割り当てるために用いる軸(ここ
ではY軸とする)上での最小値と最大値を算出する(S
90)。次に、単位負荷推定値テーブルの最小値と最大
値の間の数値をインクリメントする(S91)。そし
て、インクリメントした単位領域の個数を負荷合計値に
足す(S92)。 【0142】図37は、各描画データが入力された直後
の単位負荷推定値テーブルの値の変化を示す。まず、初
期状態では、全ての単位領域と全ての単位領域の負荷合
計値が0に初期化されている。最初の描画データD1が
入力されると、Y軸上での最小値R1と最大値R2が求
まる。そして、R1からR2まで単位領域毎に数値をイ
ンクリメントしていく。結果としてD1に対応する全て
の単負荷推定値が1になる。そして、負荷合計値にR1
からR2の単位領域数である2を足し、現在の負荷合計
値として2が求まる。 【0143】次に、描画データD2が入力されると、最
小値R3、最大値R10が求まる。そして、R3からR
10まで単位領域毎に数値をインクリメントし、結果と
してD2に対応する全ての単負荷推定値が1になる。そ
して、負荷合計値にR3からR10の単位領域数である
8を足し、現在の負荷合計値として10が求まる。 【0144】以下同様にして、全ての描画データD3か
らD6を入力すると、単位領域R1からR4までの単位
負荷推定値は1、単位領域R5からR12までの単位負
荷推定値は2、単位領域R13からR16までの単位負
荷推定値は1となる。また、負荷合計値は24であるこ
とが求まる。 【0145】この単位負荷推定値テーブルと負荷合計値
を用いて、処理担当範囲割り当て手段14は、実施例1
と同様に、総負荷数24を描画処理手段15の数で割
り、一つの描画処理手段15が担当する負荷量を算出し
た後、単位描画領域R1から順に単位負荷推定値を足し
ながら、一つの描画処理手段15が担当する負荷量に達
するまで単位描画領域の処理を順次割り当てていく。 【0146】描画処理手段15を3個とすると、一つの
描画処理手段15の担当は負荷量8である。処理担当範
囲割り当て手段14が担当範囲を各描画処理手段15に
割り当てた結果を図38に示す。結果として、R1から
R6までを描画処理手段A、R7からR10までを描画
処理手段B、R11からR16を描画処理手段Cに割り
当てる。 【0147】このように、図形データの形式を、台形分
割したデータとすることで、凹形状の図形が入力された
場合でも正確に負荷を表現できるようになる。 【0148】ここでは、説明の簡単のために単一の負荷
推定値テーブルを用いたが、実施例1と同様な進入テー
ブルや退出テーブルを用いて単位負荷推定値を計算して
も良い。また、図形一つで説明したが、複数の図形が同
様の図形データ形式で表現されていれば、図形が何個あ
っても正しく負荷を表現できることは言うまでも無い。 【0149】[実施例5]この実施例5では、負荷推定
値算出手段は、図形データとして、図39で説明するラ
ンレングス形式の図形データを用いて負荷推定値を算出
するものとして説明する。 【0150】図39は、描画データを走査線方向の領域
の長さを表現するランレングス形式により描画領域を表
現するデータ構造を示している。ここでいうランレング
ス形式とは、描画すべき図形をスキャンラインにおける
始点と長さ(幅)で表現したものである。yは始点のY
座標値を表し、xは始点のX座標値を表し、幅がスキャ
ンライン上での長さを表現する。他に、種別と色または
色へのポインタで構成される。種別は、次のフィールド
が色値自身を表しているのか、色へのポインタを表して
いるのかを識別するために用いられる。ここでは、種別
フィールドの値が、0の場合は色値自身を表し、1の場
合は色へのポインタであることとする。ここでは、始点
と長さで表現しているが、始点と終点で表現しても構わ
ない。また、Y座標値を表すデータを別のデータ構造で
一括して表現しても構わない。 【0151】図40は、図39で示したランレングス形
式のデータで、3角形を表現した場合の例である。左側
のy1からy7は、スキャンラインを示している。各ス
キャンライン上で3角形と交わるX座標値はx1からx
7で表現される。そして、各スキャンライン上での3角
形の内部を表す長さがl1からl7で表現される。この
例では、一定の色値「色」で内部が塗られることを示し
ている。 【0152】図41は、図31の図形を図39で説明し
たランレングス形式の図形データを生成した場合の概念
図である。この例では、図31に示した図形は6つのラ
ンレングス形式の図形集合D1からD6によって構成さ
れる。図では、生成された描画データを描画データ格納
制御手段13内に登録した状態を表している。単位描画
領域としてR1からR16の領域があり、各描画データ
がY座標の最小値の存在する単位描画領域に結び付けら
れて保存されている。この例では、各単位領域がスキャ
ンライン2ラインから構成される例を示している。ここ
では、図形データの左上の点が存在する単位描画領域に
結び付けられているが、他の方法、例えば、スキャンラ
イン毎に格納しても構わない。 【0153】次に、この描画データから負荷推定値を生
成する方法について説明する。負荷推定値の生成方法
は、図28で説明したフローチャートにしたがって行わ
れる。まず、描画データが生成されると、処理担当範囲
割り当て手段が処理を割り当てるために用いる軸(ここ
ではY軸とする)上での最小値と最大値を算出する(S
90)。次に、単位負荷推定値テーブルの最小値と最大
値の間において、各図形データの中のデータの個数を単
位負荷推定値テーブルの対応する部分に足していく(S
91)。そして、加えたデータの個数を負荷合計値に足
す(S92)。 【0154】図42は、各描画データが入力された直後
の単位負荷推定値テーブルの値の変化を示す。まず、初
期状態では、全ての単位領域と全ての単位領域の負荷合
計値が0に初期化されている。最初の描画データD1が
入力されると、Y軸上での最小値R1と最大値R2が求
まる。そして、R1からR2まで単位領域毎に、単位領
域にかかる描画データの個数を加算していく。結果とし
てD1に対応する全ての単負荷推定値が2になる。そし
て、負荷合計値にD1の総データ数4を足し、現在の負
荷合計値として4が求まる。 【0155】次に、描画データD2が入力されると、最
小値R3、最大値R10が求まる。そして、R3からR
10まで単位領域毎に単位領域にかかる描画データの個
数を加算していく。結果としてD2に対応する全ての単
負荷推定値が2になる。そして、負荷合計値にD2の総
データ数16を足し、現在の負荷合計値として20が求
まる。 【0156】以下同様にして、全ての描画データD3か
らD6を入力すると、単位領域R1からR4までの単位
負荷推定値は2、単位領域R5からR12までの単位負
荷推定値は4、単位領域R13からR16までの単位負
荷推定値は2となる。また、負荷合計値は48であるこ
とが求まる。 【0157】この単位負荷推定値テーブルと負荷合計値
を用いて、処理担当範囲割り当て手段14は、実施例1
と同様に、総負荷数48を描画処理手段15の数で割
り、一つの描画処理手段15が担当する負荷量を算出し
た後、単位描画領域R1から順に単位負荷推定値を足し
ながら、一つの描画処理手段15が担当する負荷量に達
するまで単位描画領域の処理を順次割り当てていく。 【0158】描画処理手段15を3個とすると、一つの
描画処理手段15の担当は負荷量16である。処理担当
範囲割り当て手段14が担当範囲を各描画処理手段15
に割り当てた結果を図43に示す。結果として、R1か
らR6までを描画処理手段A、R7からR10までを描
画処理手段B、R11からR16を描画処理手段Cに割
り当てる。 【0159】このように、図形データの形式を、ランレ
ングス形式とすることで、凹形状の図形が入力された場
合でも正確に負荷を表現できるようになる。 【0160】ここでは、説明の簡単のために単一の負荷
推定値テーブルを用いたが、実施例1と同様な進入テー
ブルや退出テーブルを用いて単位負荷推定値を計算して
も良い。また、図形一つで説明したが、複数の図形が同
様の図形データ形式で表現されていれば、図形が何個あ
っても正しく負荷を表現できることは言うまでも無い。 【0161】[実施例6]実施例2、実施例3、実施例
4、実施例5では、処理担当範囲割り当て手段14が分
割に用いる軸に描画データの個数を射影して負荷を推定
したが、この実施例6では、処理担当範囲割当手段14
が分割に用いる軸に描画データの面積を射影して負荷を
推定する方法について説明する。また、本実施例では、
負荷推定値算出手段12が描画データを囲う最少の矩形
を用いて面積を算出する。 【0162】概念としては、図27で説明した描画デー
タの個数を射影する場合と同じで、個数ではなく面積を
負荷推定値として用いる点が異なる。 【0163】図44は、描画データ生成手段から描画デ
ータを受け取った後、負荷推定値を作成する処理の流れ
を説明するフローチャートである。ここでも、単位負荷
推定値をテーブル形式のデータ構造を用いて説明する。
また、全負荷の合計値を計算するためのワーク領域も使
用する。 【0164】図44において、まず、描画データを受け
取ると、処理担当範囲割り当て手段が処理を割り当てる
ために用いる軸(ここではY軸とする)上での最小値と
最大値を算出する(S100)。次に、単位領域辺りの
面積を算出する(S101)。これは、描画データを囲
う最小の矩形を表現する図形のX軸方向の長さを求めれ
ばよい。次に、単位負荷推定値テーブルの最小値と最大
値の間において単位領域の面積を加算する(S10
2)。そして、加算した単位領域数と単位領域の面積を
掛けた値を合計値に足す(S103)。 【0165】図45は、図19で示した入力データの各
描画データを囲う最小矩形を説明する図である。ここで
は、D1の矩形のX軸方向の長さは3、D2の矩形のX
軸方向の長さは6、D3の矩形のX軸方向の長さは4、
D4の矩形のX軸方向の長さは2、D5の矩形のX軸方
向の長さは3であるとする。この値を用いて、単位負荷
推定値を計算する。 【0166】図46は、各描画データが入力された直後
の単位負荷推定値テーブルの値の変化を示す。まず、初
期状態では、全ての単位領域と全ての単位領域の負荷合
計値が0に初期化されている。最初の描画データD2が
入力されると、Y軸上での最小値R1と最大値R16が
求まる。そして、R1からR16まで単位領域毎にD2
のX軸方向の長さである6が加算される。結果としてD
2に対応する全ての単負荷推定値が6になる。そして、
負荷合計値にR1からR16の単位領域数である16と
X軸方向の長さ6を掛けた値の96を足し、現在の負荷
合計値として96が求まる。 【0167】次に、描画データD3が入力されると、最
小値R5、最大値R12が求まる。そして、R5からR
12まで単位領域毎にD3のX軸方向の長さである4が
加算される。結果としてD3に対応する全ての単負荷推
定値が2になる。そして、負荷合計値にR5からR12
の単位領域数である8とX軸方向の長さ4を掛けた値の
32を足し、現在の負荷合計値として128が求まる。 【0168】以下同様にして、全ての描画データD4、
D5、D1を入力すると、単位領域R1からR4までの
単位負荷推定値は9、単位領域R5からR7までの単位
負荷推定値は13、単位領域R8からR9までの単位負
荷推定値は15、単位領域R10からR12までの単位
負荷推定値は13、単位領域R13からR16までの単
位負荷推定値は9となる。また、負荷合計値は180で
あることが求まる。 【0169】この単位負荷推定値テーブルと負荷合計値
を用いて、処理担当範囲割り当て手段14は、実施例1
と同様に、総負荷数180を描画処理手段15の数で割
り、一つの描画処理手段15が担当する負荷量を算出し
た後、単位描画領域R1から順に単位負荷推定値を足し
ながら、一つの描画処理手段15が担当する負荷量に達
するまで単位描画領域の処理を順次割り当てていく。 【0170】描画処理手段15を3個とすると、一つの
描画処理手段15の担当は負荷量60である。処理担当
範囲割り当て手段14が担当範囲を各描画処理手段15
に割り当てた結果を図47に示す。結果として、R1か
らR6までを描画処理手段A、R7からR10までを描
画処理手段B、R11からR16を描画処理手段Cに割
り当てる。 【0171】この際描画処理手段Bでは負荷量60にな
る前に領域が割り当てられているが、これは、負荷量を
完全に均一にできない場合に、処理担当範囲割り当て手
段14が領域を広げる際に、現在の負荷量に次の単位領
域の単位負荷量を加えた場合と加えない場合で、どちら
が基準値と近くなるかを更に判定することによって達成
される。 【0172】この場合の例では、R7からR10まで割
当領域を広げた後、次の単位領域R11を割り当てるか
どうかを判断するために、R11の負荷量13を足した
場合と足さない場合で、基準値60との比較を行なう。
ここでは、56+13=69であり、基準値60との差
分の絶対値がR11まで広げた場合が絶対値9、R11
まで広げない場合が4であるため、R11を広げない場
合が選択され、結果として描画領域R7からR10が描
画処理手段Bに割り当てられる。 【0173】ここでは、説明の簡単のために単一の負荷
推定値テーブルを用いたが、実施例1と同様な進入テー
ブルや退出テーブルを用いて単位負荷推定値を計算して
も良い。 【0174】[実施例7]実施例6では、描画データの
面積を描画データを囲う最小の矩形で表現したが、実際
の描画データの面積を正確には表現していなかった。 【0175】この実施例7では、負荷推定値算出手段1
2は、図形データとして、図35で説明した台形分割し
た形式の図形データを用いて、実施例6と同様に面積を
用いて負荷推定値を算出するものとして説明する。 【0176】台形データの面積は、一般の台形の面積を
求める式(上底+下底)×高さ÷2で計算できるが、各
単位描画領域に入る面積を計算するために、各単位描画
領域内での上底と下底を算出していく。図35における
X2−X1を初期状態の上底とし、下底はX2−X1+
DX1+DX2で計算できる。そして、次の単位描画領
域においては、前の単位描画領域における下底を上底と
し、新しい下底をX2−X1+DX1+DX2+DX1
+DX2として求めて計算すれば良い。すなわち、初期
状態だけ台形の公式を用いて計算し、以降はDX1+D
X2を前の面積に加えていけばよいことになる。3角形
の場合でも同じ式(上底または下底が0となる)で計算
できる。 【0177】この実施例では、図48に示す図形を用い
て説明する。図48における台形の形状を示す数値は、
Y座標値の最大値YMAXが16、最小値YMINが
1、左側の辺についてはY座標の最小値の位置における
X座標値X1が1.5、Y座標値が単位量増加した際の
X座標値の増分DX1が1.5、右側の辺については、
Y座標値の最小値の位置におけるX座標値X2が3、Y
座標値が単位量増加した際のX座標値の増分DX2が
1.5である。したがって、(1.5+4.5)×1÷
2=3が初期状態の面積である。また、次の単位領域に
移った時の面積の増分はDX1+DX2=3である。 【0178】図49は、図48の描画データが入力され
た直後の単位負荷推定値テーブルの値の変化を示す。こ
こでは、単位領域の幅が1であるとして説明する。ま
ず、初期状態では、全ての単位領域と全ての単位領域の
負荷合計値が0に初期化されている。図48のデータが
入力されると、R1の領域における面積値として、図4
8で示したとおり3が計算される。次に、R2の領域に
おける面積値として直前の面積値3に増分3を加えた6
が計算される。以下同様にして、9、12、15、…、
48が計算される。また、R1からR16までの面積を
合計した数値として408が合計値に加算される。 【0179】この単位負荷推定値テーブルと負荷合計値
を用いて、処理担当範囲割り当て手段14は、実施例6
と同様に、総負荷数408を描画処理手段15の数で割
り、一つの描画処理手段15が担当する負荷量を算出し
た後、単位描画領域R1から順に単位負荷推定値を足し
ながら、一つの描画処理手段15が担当する負荷量に達
するまで単位描画領域の処理を順次割り当てていく。 【0180】描画処理手段15を3個とすると、一つの
描画処理手段15の担当は負荷量136である。処理担
当範囲割り当て手段14が担当範囲を各描画処理手段1
5に割り当てた結果も図44に示してある。結果とし
て、R1からR9までを描画処理手段A、R10からR
13までを描画処理手段B、R14からR16を描画処
理手段Cに割り当てる。 【0181】この際描画処理手段Aでは負荷量136に
なる前に領域が割り当てられているが、これは、実施例
6で説明したように、負荷量を完全に均一にできない場
合に、処理担当範囲割り当て手段が領域を広げる際に、
現在の負荷量に次の単位領域の単位負荷量を加えた場合
と加えない場合で、どちらが基準値と近くなるかを判定
している。 【0182】この場合の例では、R1からR9まで割当
領域を広げた後、次の単位領域R10を割り当てるかど
うかを判断するために、R10の負荷量30を足した場
合と足さない場合で、基準値136との比較を行なう。
ここでは、135+30=165であり、基準値136
との差分の絶対値がR10まで広げた場合が絶対値2
9、R10まで広げない場合が1であるため、R11を
広げない場合が選択され、結果として描画領域R1から
R9が描画処理手段Aに割り当てられる。 【0183】ここでは、説明の簡単のために単一の負荷
推定値テーブルを用いたが、実施例1と同様な進入テー
ブルや退出テーブルを用いて単位負荷推定値を計算して
も良い。また、図形一つで説明したが、複数の図形が同
様の図形データ形式で表現されていれば、図形が何個あ
っても正しく負荷を表現できることは言うまでも無い。 【0184】[実施例8]この実施例では、負荷推定値
算出手段12は、図形データとして、図39で説明した
ランレングス形式のデータを用いて、実施例6と同様に
面積を用いて負荷推定値を算出するものとして説明す
る。 【0185】この実施例では、図48で説明した図形を
用いて説明する。実施例7と同様に、ランレングス形式
の場合は、面積値として、ランの長さを用いて負荷推定
値を計算することにする。 【0186】実施例7で台形の面積を計算する際に、各
スキャンライン上での図形内部の長さを計算した。台形
の内部の長さはランレングスのランの長さであるため、
すなわち、実施例7と同じ結果となる。 【0187】この実施例においても、図形一つで説明し
たが、複数の図形が同様の図形データ形式で表現されて
いれば、図形が何個あっても正しく負荷を表現できるこ
とは言うまでも無い。 【0188】[実施例9]今までの実施例で、図形デー
タとしてベクターデータ、台形分割したデータ、ランレ
ングス形式データそれぞれが単独に存在した場合の負荷
推定値の計算方法と、負荷の均一化について説明してき
た。 【0189】この実施例9では、各描画データが混在し
て存在した場合の負荷推定値の計算方法について説明す
る。ここでは、実施例3、実施例4、実施例5で説明し
た、処理担当範囲割り当て手段14が処理を割り当てる
ために用いる軸に射影し、その個数を用いて負荷推定値
を計算する場合について説明する。 【0190】描画データの種類が異なる場合、同じ図形
を処理する場合の負荷として、異なる値になってしま
う。例えば、全ての描画データにおいて、図31の図形
を同じ条件で負荷推定値を計算した場合の例を示す。条
件として、各単位領域が2つのスキャンラインから構成
されている場合を図50に示す。 【0191】図50(a)は、ベクターデータにおける
負荷を表している。数値は図33から計算している。図
33の説明時には、単位領域を単純に1つの領域として
扱っていたが、ここでの条件として、単位領域は2つの
スキャンラインから構成されるとしているため、単純に
2倍してある。図50(a)からも明らかなように、図
31で示した図形のベクターデータによる負荷値は、9
6である。 【0192】図50(b)は、台形分割したデータにお
ける負荷を表している。数値は図37から計算してい
る。図37の説明時には、単位領域を単純に1つの領域
として扱っていたが、ここでの条件として、単位領域は
2つのスキャンラインから構成されるとしているため、
単純に2倍してある。図50(b)からも明らかなよう
に、図31で示した図形の台形分割したデータによる負
荷値は、48である。 【0193】図50(c)は、ランレングス形式データ
における負荷を表している。数値は図42の説明時の条
件と同じであるため、図42と同じである。図50
(c)からも明らかなように、図31で示した図形のラ
ンレングス形式データによる負荷値は、48である。 【0194】このように、描画データが異なると負荷推
定値が異なることが明らかである。また、描画データが
異なると、内部における処理、例えば、図17で示した
描画処理において、異なる処理をしなければならない。
具体的には、ベクターデータにおいては、対応するベク
ターが決まって初めて領域が確定するが、台形分割した
データやランレングス形式のデータは、領域自身を表現
しているため、領域の終わりが予め分かっているからで
ある。したがって、内部の処理が異なり、実際の処理時
間が異なってくる。すなわち、処理時間を表す負荷推定
値も描画データ毎に異なる単位で表現している数値であ
るといえる。 【0195】そこで、描画データが混在する場合には、
描画データ毎に負荷推定値を補正するために係数を掛け
る必要がある。 【0196】図51は、図31の図形をベクターデー
タ、台形分割データ、ランレングス形式データで表現し
た場合の一例である。図51にあるように、D1、D
1’、D2、D2’はベクターデータ、D3、D4は台
形分割データ、D5、D6はランレングス形式データで
表現されている。条件として、各単位領域が2つのスキ
ャンラインから構成されているとする。 【0197】次に、混在した描画データから負荷推定値
を生成する方法について説明する。負荷推定値の生成方
法は、図52に示したフローチャートにしたがって行わ
れる。図52において、まず、描画データが生成される
と、描画データの種類を判別し、描画データの種類毎に
定められた係数を選択する(S110)。次に処理担当
範囲割り当て手段14が処理を割り当てるために用いる
軸(ここではY軸とする)上での最小値と最大値を算出
する(S111)。次に、単位負荷推定値テーブルの最
小値と最大値の間で、単位領域毎に負荷推定値を算出
し、更に係数を掛けた値を計算し、対応する単位領域の
負荷推定値に加える(S112)。そして、計算した負
荷推定値を負荷合計値に足す(S113)。 【0198】次に具体的な例を用いて説明する。ここで
は、ベクターデータの係数を1、台形分割したデータの
係数を2、ランレングス形式データの係数を2として説
明する。 【0199】図53に描画データが入力された直後の単
位負荷推定値テーブルの値の変化を示す。まず、初期状
態では、全ての単位領域と全ての単位領域の負荷合計値
が0に初期化されている。最初の描画データのベクター
データD1が入力されると、ベクターデータの係数1が
選択される。次に、Y軸上での最小値R1と最大値R2
が求まる。単位領域R1における負荷推定値として、単
位領域内のスキャンライン数が2であり、係数が1であ
ることから、2(スキャンライン数)×1(係数)=2
が求まる。同様に、単位領域R2における負荷推定値と
して、2(スキャンライン数)×1(係数)=2が求ま
る。したがって、D1まで入力した場合の負荷推定値の
合計として2+2=4が求まる。 【0200】次に、描画データD1’が入力されると、
ベクターデータの係数1が選択される。次に、Y軸上で
の最小値R1と最大値R2が求まる。同様に、単位領域
R1における負荷推定値として2(スキャンライン数)
×1(係数)=2、単位領域R2における負荷推定値と
して2(スキャンライン数)×1(係数)=2、D1’
の負荷推定値の合計として4が求まる。結果として、R
1とR2の負荷推定値はそれぞれ4、D1’まで入力し
た場合の負荷推定値の合計として8が求まる。 【0201】同様にして、D2、D2’の負荷を計算す
ると、単位領域R3からR10までの単位領域の負荷推
定値はそれぞれ4、D2’まで入力した場合の負荷推定
値の合計として40が求まる。 【0202】次に、描画データD3が入力されると、台
形分割したデータの係数2が選択される。次に、Y軸上
での最小値R11と最大値R12が求まる。同様に、単
位領域R11における負荷推定値として2(スキャンラ
イン数)×2(係数)=4、単位領域R2における負荷
推定値として2(スキャンライン数)×2(係数)=
4、D3の負荷推定値の合計として8が求まる。結果と
して、R11とR12の負荷推定値はそれぞれ4、D3
まで入力した場合の負荷推定値の合計として48が求ま
る。 【0203】同様にして、D4の負荷を計算すると、単
位領域R13からR16までの単位領域の負荷推定値は
それぞれ4、D4まで入力した場合の負荷推定値の合計
として64が求まる。 【0204】次に、描画データD5が入力されると、ラ
ンレングス形式データの係数2が選択される。次に、Y
軸上での最小値R7と最大値R12が求まる。同様に、
単位領域R7からR12における負荷推定値として、そ
れぞれ2(スキャンライン数)×2(係数)=4、D5
の負荷推定値の合計として24が求まる。結果として、
R7からR12までの負荷推定値はそれぞれ8、D5ま
で入力した場合の負荷推定値の合計として88が求ま
る。 【0205】同様にして、D6の負荷を計算すると、単
位領域R5からR6までの単位領域の負荷推定値はそれ
ぞれ8、D4まで入力した場合の負荷推定値の合計とし
て96が求まる。 【0206】この単位負荷推定値テーブルと負荷合計値
を用いて、処理担当範囲割り当て手段14は、実施例1
と同様に、総負荷数96を描画処理手段15の数で割
り、一つの描画処理手段15が担当する負荷量を算出し
た後、単位描画領域R1から順に単位負荷推定値を足し
ながら、一つの描画処理手段15が担当する負荷量に達
するまで単位描画領域の処理を順次割り当てていく。 【0207】描画処理手段15を3個とすると、一つの
描画処理手段15の担当は負荷量32である。処理担当
範囲割り当て手段14が担当範囲を各描画処理手段15
に割り当てた結果を図54に示す。結果として、R1か
らR6までを描画処理手段A、R7からR10までを描
画処理手段B、R11からR16を描画処理手段Cに割
り当てる。 【0208】このように、負荷推定値に描画データ毎の
係数を掛けることによって、描画データが混在した場合
でも、正しい負荷推定値を求めることができる。 【0209】ここでは、説明の簡単のために単一の負荷
推定値テーブルを用いたが、実施例1と同様な進入テー
ブルや退出テーブルを用いて単位負荷推定値を計算して
も良い。また、図形一つで説明したが、複数の図形が同
様の図形データ形式で表現されていれば、図形が何個あ
っても正しく負荷を表現できることは言うまでも無い。 【0210】[実施例10]今までの実施例では、図形
内部を塗りつぶす色の種類は特に考慮しなかった。しか
し、描画データの種類別に処理が異なることと同様に、
色の種類毎に内部の処理が異なるため、実際の処理時間
に影響を与える。この実施例では、色の種類毎に負荷推
定値を補正するために係数を掛ける方式を説明する。 【0211】図55に、色の種類の一例を示す。図55
(a)に示した定数値カラーは、一つの図形データ内を
常に同じ色で塗りつぶしを行なう場合に用いられる。図
55(b)に示したパターンカラーは、ある決められた
大きさの色値の集合を定義し、一つの図形データ内を定
義した色値の集合を繰り返し用いて塗りつぶしを行なう
場合に用いられる。図55(c)に示したラスターは、
ピクセル毎に色値が指定されており、イメージデータな
どで用いられる。 【0212】定数値カラーの処理は、図形データの内部
が決定された後で、対応する範囲を指定された色で塗り
つぶすことで達成される。例えば、始点X1から終点X
2まで同じ色値を出力するなどである。 【0213】パターンカラーの処理は、図形データの内
部が決定された後で、対応する座標から色値の集合内の
どの部分から繰り返すかを計算し、定義された大きさで
図形データの内部を全て埋めつくすまで繰り返し処理を
行なうことで達成される。例えば、パターンが原点から
規則正しく配置されるとすると、始点(X1,Y1)の
座標値をパターンの大きさで割った余りを用いて、パタ
ーン内での座標値を計算しそこから終点座標(X2,Y
2)までパターン内の色値を繰り返し出力するなどであ
る。 【0214】ラスターの処理は、図形データの内部が決
定された後で、対応する座標からラスターデータ内のピ
クセル位置を計算し、計算した幅のピクセル値を出力す
ることで達成される。例えば、始点(X1,Y1)の座
標値をラスター内のピクセル位置(PX1,PY1)を
計算し、終点(X2,Y2)までピクセル位置を移動し
ながらピクセル値自身を出力するなどである。 【0215】このように色の種類によって内部の処理が
異なる。そこで、内部を塗りつぶす色の種類に応じて、
負荷推定値を補正するために係数を掛ける必要がある。 【0216】ここでは、色の種類として定数値カラー、
パターンカラー、ラスターの3種類があるとする。図5
6の例は、最も外側に定数値カラーの矩形D1、その内
側にパターンカラーの矩形D2、最も内側にラスターカ
ラーの矩形D3がある。 【0217】図57に、図56の図形を描画データ格納
制御手段内に登録した状態を表している。単位描画領域
としてR1からR16の領域があり、各描画データが始
点の存在する単位描画領域に結び付けられて保存されて
いる。 【0218】次に、色の種類が異なる描画データから負
荷推定値を生成する方法について説明する。負荷推定値
の生成方法は、図58に示したフローチャートにしたが
って行われる。図58において、まず、描画データが生
成されると、描画データの内部を塗りつぶす色の種類が
判別され、色の種類毎に定められた係数を選択する(S
120)。次に処理担当範囲割り当て手段が処理を割り
当てるために用いる軸(ここではY軸とする)上での最
小値と最大値を算出する(S121)。次に、単位負荷
推定値テーブルの最小値と最大値の間で、単位領域毎に
負荷推定値を算出し、更に係数を掛けた値を計算し、対
応する単位領域の負荷推定値に加える(S122)。そ
して、計算した負荷推定値を負荷合計値に足す(S12
3)。 【0219】次に具体的な例を用いて説明する。ここで
は、各色種別の処理を補正する係数として、定数値カラ
ーが1、パターンカラーが2、ラスターが3であるとす
る。また、描画データの負荷推定値として、描画データ
の個数を用いることにする。 【0220】図59に描画データが入力された直後の単
位負荷推定値テーブルの値の変化を示す。まず、初期状
態では、全ての単位領域と全ての単位領域の負荷合計値
が0に初期化されている。最初の描画データD1が入力
されると、定数値カラーの係数1が選択される。次に、
Y軸上での最小値R1と最大値R16が求まる。単位領
域R1における負荷推定値として、係数が1であること
から、1(個数)×1(係数)=1が求まる。同様に、
単位領域R2からR16における負荷推定値も1(個
数)×1(係数)=1が求まる。したがって、D1を入
力した場合の負荷推定値の合計として1(単位負荷推定
値)×16(単位描画領域数)=16が求まる。 【0221】次の描画データD2が入力されると、パタ
ーンカラーの係数2が選択される。次に、Y軸上での最
小値R4と最大値R13が求まる。単位領域R4におけ
る負荷推定値として、係数が2であることから、1(個
数)×2(係数)=2が求まる。同様に、単位領域R5
からR13における負荷推定値も1(個数)×2(係
数)=2が求まる。したがって、D2を入力した場合の
負荷推定値の合計として2(単位負荷推定値)×10
(単位描画領域数)=20が求まり、D2まで入力した
場合の負荷推定値の合計として36が求まる。 【0222】次の描画データD3が入力されると、ラス
ターの係数3が選択される。次に、Y軸上での最小値R
7と最大値R12が求まる。単位領域R7における負荷
推定値として、係数が3であることから、1(個数)×
3(係数)=3が求まる。同様に、単位領域R8からR
12における負荷推定値も1(個数)×3(係数)=3
が求まる。したがって、D3を入力した場合の負荷推定
値の合計として3(単位負荷推定値)×6(単位描画領
域数)=18が求まり、D3まで入力した場合の負荷推
定値の合計として54が求まる。 【0223】この単位負荷推定値テーブルと負荷合計値
を用いて、処理担当範囲割り当て手段14は、実施例1
と同様に、総負荷数54を描画処理手段15の数で割
り、一つの描画処理手段15が担当する負荷量を算出し
た後、単位描画領域R1から順に単位負荷推定値を足し
ながら、一つの描画処理手段15が担当する負荷量に達
するまで単位描画領域の処理を順次割り当てていく。 【0224】描画処理手段15を3個とすると、一つの
描画処理手段15の担当は負荷量18である。処理担当
範囲割り当て手段14が担当範囲を各描画処理手段15
に割り当てた結果を図60に示す。結果として、R1か
らR7までを描画処理手段A、R8からR10までを描
画処理手段B、R11からR16を描画処理手段Cに割
り当てる。 【0225】[実施例11]今までの実施例では、負荷
推定値F=Σ(係数×単位負荷推定値)で表現してき
た。しかし、単位領域を処理するためには単位負荷推定
値に依存しない一定の時間が掛かる。すなわち、負荷推
定値F=Σ(係数×単位負荷推定値+定数)で表現しな
ければならない。 【0226】具体的には、図61に示すように、単位負
荷推定値テ−ブルの初期状態を0で初期化するのではな
く、加算したい定数で初期化しておけばよい。図61で
は、定数値0.2の例が示してある。以降の処理は、今
までの実施例どおりに実行すればよい。 【0227】または、初期状態は0で初期化しておき、
単位負荷推定値に計算も同様に行った後で、この単位負
荷推定値テ−ブルと負荷合計値を用いて、処理担当範囲
割当手段は、実施例1と同様に、総負荷数を描画処理手
段数で割り、一つの描画処理手段が担当する負荷量を算
出した後、単位描画領域R1から順に単位負荷推定値と
定数を足しながら、一つの描画処理手段が担当する負荷
量に達するまで単位描画領域の処理を順次割り当ててい
けばよい。 【0228】[実施例12]今までの実施例では、単位
負荷推定値を直接用いて計算していたが、関数に適した
結果を用いてもよい。例えば、単位負荷推定値として利
用したいパラメ−タが線形でなく、logを適用した結
果を用いたほうが有用な場合などに用いる。関数の形式
は何でもよい。 【0229】以上で本発明の実施態様の説明を終える。
なお、本発明は上述の詳細な記述に限定されるものでは
なく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であ
る。例えば、上述では描画要素を中心に説明したが、そ
の他のファクタをあわせて考慮し描画処理のディスパッ
チを行うようにできる。このファクタとしては描画処理
に影響を与えるものであればよく、クリップ要素(クリ
ップオブジェクト)を考慮することができる。また、負
荷基準は複数の描画処理手段に共通に設定したが、これ
は複数の描画処理手段が同一の性能であることを前提と
したものであり、各描画処理手段の性能や、種々の要因
に応じて描画処理手段の負荷基準を異ならせてもよい。 【0230】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
負荷推定値を用いて描画処理領域を分割することによ
り、各描画処理手段における負荷が均一化され、待ち状
態が低減されることにより高速な描画処理を行なうこと
ができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 均等分割における並列処理の概念図である。 【図2】 均等分割における並列処理のタイミングチャ
ートである。 【図3】 本発明の描画処理装置の原理図である。 【図4】 本発明の描画処理装置システムの概念図であ
る。 【図5】 本発明の描画処理装置の処理の流れを示すフ
ローチャートである。 【図6】 ベクター形式の説明図である。 【図7】 ベクターの例を説明する図である。 【図8】 ベクターによる図形の表現例を示す図であ
る。 【図9】 描画データ格納制御手段の構成図である。 【図10】 描画データ格納制御手段の初期化処理の流
れを示すフローチャートである。 【図11】 描画データ格納制御手段のデータ格納処理
の流れを示すフローチャートである。 【図12】 描画データ格納制御手段のデータ送出処理
の流れを示すフローチャートである。 【図13】 処理担当範囲割り当て手段の処理概要を示
すフローチャートである。 【図14】 処理担当範囲割り当て手段の構成図であ
る。 【図15】 処理担当範囲割り当て手段の処理の流れを
示すフローチャートである。 【図16】 描画処理手段の構成図である。 【図17】 描画処理手段の処理の流れを示すフローチ
ャートである。 【図18】 描画機構の処理の流れを示すフローチャー
トである。 【図19】 入力描画記述データと描画サンプルを示す
図である。 【図20】 描画データの概念図である。 【図21】 単位描画領域の例を示す図である。 【図22】 描画データを描画データ格納制御手段に格
納した例を示す図である。 【図23】 分割負荷推定値の計算例を示す図である。 【図24】 描画サンプルの分割出力例1を示す図であ
る。 【図25】 描画サンプルの分割出力例2を示す図であ
る。 【図26】 描画サンプルの分割出力例3を示す図であ
る。 【図27】 実施例における負荷推定の概念図である。 【図28】 負荷推定値作成処理のフローチャートであ
る。 【図29】 単位負荷推定値テーブルの値の変化を示す
図である。 【図30】 分割と処理割り当て結果の例を示す図であ
る。 【図31】 描画図形のサンプルを示す図である。 【図32】 ベクターデータの描画データ格納制御手段
への登録例を示す図である。 【図33】 単位負荷推定値テーブルの値の変化を示す
図である。 【図34】 分割と処理割り当て結果の例を示す図であ
る。 【図35】 台形分割データの例を示す図である。 【図36】 台形分割データの描画データ格納制御手段
への登録例を示す図である。 【図37】 単位負荷推定値テーブルの値の変化を示す
図である。 【図38】 分割と処理割り当て結果の例を示す図であ
る。 【図39】 ランレングス形式データの例を示す図であ
る。 【図40】 ランレングス形式データによる図形の表現
例を示す図である。 【図41】 ランレングス形式データの描画データ格納
制御手段への登録例を示す図である。 【図42】 単位負荷推定値テーブルの値の変化を示す
図である。 【図43】 分割と処理割り当て結果の例を示す図であ
る。 【図44】 負荷推定値作成処理のフローチャートであ
る。 【図45】 描画データを囲う最小矩形の例を示す図で
ある。 【図46】 単位負荷推定値テーブルの値の変化を示す
図である。 【図47】 分割と処理割り当て結果の例を示す図であ
る。 【図48】 台形分割データの例を示す図である。 【図49】 単位負荷推定値テーブルの値の変化を示す
図である。 【図50】 描画データ種別毎の負荷推定値の例を示す
図である。 【図51】 描画データ混在時の描画データ格納制御手
段への登録例を示す図である。 【図52】 負荷推定値作成処理のフローチャートであ
る。 【図53】 単位負荷推定値テーブルの値の変化を示す
図である。 【図54】 分割と処理割り当て結果の例を示す図であ
る。 【図55】 色の種別の例を示す図である。 【図56】 色の種別が混在した描画図形例を示す図で
ある。 【図57】 色の種別混在時の描画データ格納制御手段
への登録例を示す図である。 【図58】 負荷推定値作成処理のフローチャートであ
る。 【図59】 単位負荷推定値テーブルの値の変化を示す
図である。 【図60】 分割と処理割り当て結果の例を示す図であ
る。 【図61】 初期値に定数を用いる場合の説明図であ
る。 【符号の説明】 10 入力手段 11 描画データ生成手段 12 負荷推定値算出手段 13 描画データ格納制御手段 14 処理担当範囲割り当て手段 15 描画手段 16 処理結果格納制御手段 100 描画処理装置 200 出力装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 千登 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリー ンテクなかい 富士ゼロックス株式会社 内

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 所定数のスキャンラインで構成されるペ
    ージに対して描画オブジェクトを所定の描画命令で記述
    してなる描画データを、入力する入力手段と、 前記入力手段に入力された前記描画データに基づいて、
    少なくとも前記描画オブジェクトの輪郭を構成するベク
    ターの前記スキャンライン毎の存在頻度に応じた負荷推
    定値を求める負荷推定値算出手段と、 前記描画オブジェクトの描画処理を行う複数の描画処理
    手段と、 前記負荷推定値と負荷に関する基準値とに基づいて、前
    記ページを複数の部分描画処理領域に分割し、前記部分
    描画処理領域を前記描画処理手段の各々に割当てる処理
    領域割当手段と、 前記処理領域割当手段により割当られた前記部分描画処
    理領域の描画処理に必要な前記ベクターを、対応する前
    記描画処理手段に転送する転送制御手段と、 前記描画処理手段の各々により描画処理した処理結果を
    合成して出力する出力手段とを備えることを特徴とする
    描画処理装置。
JP11483597A 1997-05-02 1997-05-02 描画処理装置 Expired - Fee Related JP3474078B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11483597A JP3474078B2 (ja) 1997-05-02 1997-05-02 描画処理装置
US09/066,709 US6067097A (en) 1997-05-02 1998-04-27 Drawing processing apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11483597A JP3474078B2 (ja) 1997-05-02 1997-05-02 描画処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10307924A JPH10307924A (ja) 1998-11-17
JP3474078B2 true JP3474078B2 (ja) 2003-12-08

Family

ID=14647896

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11483597A Expired - Fee Related JP3474078B2 (ja) 1997-05-02 1997-05-02 描画処理装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6067097A (ja)
JP (1) JP3474078B2 (ja)

Families Citing this family (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000141811A (ja) * 1998-11-11 2000-05-23 Nec Corp プリンタシステム
JP2001222395A (ja) * 2000-02-10 2001-08-17 Canon Inc 情報処理装置および情報処理方法およびプリンタドライバプログラムが格納された記憶媒体
US6683614B2 (en) 2001-12-21 2004-01-27 Hewlett-Packard Development Company, L.P. System and method for automatically configuring graphics pipelines by tracking a region of interest in a computer graphical display system
US6909432B2 (en) * 2002-02-27 2005-06-21 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Centralized scalable resource architecture and system
US6933943B2 (en) * 2002-02-27 2005-08-23 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Distributed resource architecture and system
US7345782B2 (en) * 2002-05-13 2008-03-18 Texas Instruments Incorporated Efficient implementation of raster operations flow
DE10324371A1 (de) * 2003-05-28 2004-12-23 Siemens Ag Verfahren zur Darstellung eines Grafikobjekts und Kommunikationsgerät
US7567248B1 (en) * 2004-04-28 2009-07-28 Mark William R System and method for computing intersections between rays and surfaces
JP4408836B2 (ja) 2005-05-30 2010-02-03 キヤノン株式会社 画像処理装置及びその制御方法、プログラム
JP4646703B2 (ja) * 2005-05-30 2011-03-09 キヤノン株式会社 画像処理装置及びその制御方法、プログラム
US10026140B2 (en) 2005-06-10 2018-07-17 Nvidia Corporation Using a scalable graphics system to enable a general-purpose multi-user computer system
JP4784525B2 (ja) * 2007-02-06 2011-10-05 富士ゼロックス株式会社 画像生成装置及びプログラム
JP4863306B2 (ja) * 2008-06-11 2012-01-25 Necシステムテクノロジー株式会社 ベクターイメージ描画装置、ベクターイメージ描画方法およびプログラム
JP5393168B2 (ja) * 2009-01-14 2014-01-22 キヤノン株式会社 画像形成装置及びその制御方法
JP5478936B2 (ja) * 2009-05-13 2014-04-23 キヤノン株式会社 情報処理装置、情報処理方法
JP5641711B2 (ja) 2009-05-18 2014-12-17 キヤノン株式会社 画像形成装置、制御方法、及びプログラム
JP4475680B2 (ja) * 2009-07-14 2010-06-09 キヤノン株式会社 画像処理装置及びその制御方法、プログラム
JP5333763B2 (ja) * 2009-07-22 2013-11-06 富士ゼロックス株式会社 画像処理装置、画像処理システムおよび画像処理プログラム
JP5370044B2 (ja) * 2009-09-24 2013-12-18 富士ゼロックス株式会社 画像処理装置、画像形成装置、およびプログラム
US8593466B2 (en) * 2010-06-08 2013-11-26 Intel Corporation Tile rendering for image processing
JP4947231B1 (ja) * 2011-09-20 2012-06-06 富士ゼロックス株式会社 印刷制御装置およびプログラム
JP6249692B2 (ja) * 2013-09-06 2017-12-20 キヤノン株式会社 画像処理装置、その制御方法及びプログラム
AU2013273716A1 (en) 2013-12-19 2015-07-09 Canon Kabushiki Kaisha Method, apparatus and system for rendering an image
JP6460660B2 (ja) * 2014-07-01 2019-01-30 株式会社Screenホールディングス データ演算装置、データ演算方法および欠陥検査装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5426727A (en) * 1989-01-20 1995-06-20 Asahi Kogaku Kogyo K.K. High-quality character generating system and method for use therein
JP3486427B2 (ja) * 1993-01-18 2004-01-13 キヤノン株式会社 制御装置および制御方法
US5594860A (en) * 1995-01-27 1997-01-14 Varis Corporation Method for banding and rasterizing an image in a multiprocessor printing system

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10307924A (ja) 1998-11-17
US6067097A (en) 2000-05-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3474078B2 (ja) 描画処理装置
JP4824687B2 (ja) 図形データのキャッシュ効率的なラスター化
US6049339A (en) Blending with planar maps
JP2006331191A (ja) 画像形成装置、印刷装置、表示装置、描画処理方法、及びプログラム
US7719538B1 (en) Assignments for parallel rasterization
JP3334661B2 (ja) 画像形成装置及び方法
JP6385406B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム
JP2014059862A (ja) データフローのリソース割り当て装置および方法
JP2007226465A (ja) 画像出力システム、及び、画像出力方法
JP2003051019A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム及び記憶媒体
US8373903B2 (en) Efficient implementation of raster operations flow
EP0886243A2 (en) Printer with procedure for pattern tiling and scaling
JP3728820B2 (ja) 描画処理装置
JP3606006B2 (ja) 画像形成装置およびグラデーション描画方法
JP2007122188A (ja) 画像形成装置及び画像処理方法、並びにプログラム
JP6323209B2 (ja) 画像処理装置及びプログラム
JP2000132350A (ja) 描画処理装置
JP2000132349A (ja) 描画処理装置
JPH10304180A (ja) 描画処理装置及び描画処理方法
JP2002063582A (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JPH1011593A (ja) 画像形成装置
JP3648778B2 (ja) 画像処理装置
JP2001109899A (ja) 画像処理装置
JPH11157147A (ja) 印刷処理装置および印刷処理方法
JPH1120273A (ja) 画像処理装置および画像処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070919

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080919

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090919

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100919

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110919

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120919

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120919

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130919

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees