JPH1120273A - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置および画像処理方法

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JPH1120273A
JPH1120273A JP9177902A JP17790297A JPH1120273A JP H1120273 A JPH1120273 A JP H1120273A JP 9177902 A JP9177902 A JP 9177902A JP 17790297 A JP17790297 A JP 17790297A JP H1120273 A JPH1120273 A JP H1120273A
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JP9177902A
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Hiroshi Ishikawa
宏 石川
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷実行時に印刷処理の負荷を増やすことな
く印刷処理時間を精度よく予測できるようにすることを
目的とする。 【解決手段】 文書を作成するたびに生成される文書フ
ァイル情報を文書蓄積手段1が読み込み、蓄積する。描
画形状抽出手段2は文書蓄積手段1に蓄積された文書フ
ァイル情報を表示処理手段3での処理に必要な情報に変
換し、表示処理手段3は表示装置のデバイス特性に合わ
せた描画処理を行うという通常の表示処理を行う。同時
に、描画形状抽出手段2は蓄積された文書ファイル情報
から印刷装置での描画処理に必要な基本要素を抽出して
抽出ファイル情報を生成し、その抽出ファイル情報を抽
出元の文書ファイル情報と関連付けて文書蓄積手段1に
蓄積するという印刷のための前処理を行う。印刷要求時
には印刷時間予測手段4が抽出ファイル情報から印刷所
要時間を予測し、かつ印刷処理が実行される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理装置および
画像処理方法に関し、特に文書ファイル生成時に印刷処
理に必要な処理時間をホスト側で知ることができる画像
処理装置および画像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、文書作成アプリケーションソフト
ウェアを利用して作成された文書を印刷する場合、たと
えばホストコンピュータから印刷装置に対してプリント
ジョブを発行すると、後は印刷処理が印刷装置に任せら
れ、通常は最終的にいつ印刷処理が終了するかは分から
ない。印刷装置での印刷処理はホストコンピュータから
受けた描画命令または描画記述を実際に紙に印刷される
画像のラスタデータに変換し、たとえばゼログラフィの
プロセスで紙に印刷する。印刷処理においては、描画命
令または描画記述を解釈してビットマップ展開するまで
の処理に時間を要し、この処理時間が分かればいつ印刷
処理が終了するかを知ることができる。ビットマップ展
開処理時間を算出する方法として、以下の2種類の方法
が提案されている。
【0003】特開平8−234949号公報では、ホス
トから入力されたプリンタコマンドを中間コードに変換
し、中間コードからラスタデータに展開するが、中間コ
ードに変換する前に描画時間を予測している。中間コー
ドを構成するオブジェクトごとに描画予測時間をあらか
じめ格納しておき、予測時間を算出する方法をとってい
る。
【0004】また、特開平8−166861号公報で
は、印刷データを解析し、データタイプごとのデータ量
を計数してコマンドリストを生成し、計数テーブルに格
納されたコマンドデータごとの単位データあたりの印刷
所要時間から描画時間予測を行っている。また、処理時
間実績リストを生成しその平均値から計数テーブルの精
度を上げようとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方式では予測対象が限られた範囲であったり、汎用的で
あるが精度を高くできないという問題があった。また、
印刷処理に予測処理が追加されるため、全体の処理時間
が延びてしまい、予測せずに処理すると短い時間で問題
なく処理できる原稿でも予測処理を行うために印刷処理
の効率が落ちてしまうという問題があった。
【0006】すなわち、特開平8−234949号公報
では、描画処理の予測対象は文字の展開であり、中間コ
ードへ変換したものがランレングス圧縮などをしたもの
でも簡便な式で可能としている。ただ、文字でもカラー
である場合や文字以外の写真やグラフィクスなどは対応
できない。
【0007】また、特開平8−166861号公報で
は、印刷データを解析し、種類および量を計数してリス
トを生成し、そこから処理時間の予測を行っているが、
印刷データがPostScript(アドビシステムズ
社およびその子会社の登録商標)やGDI(graph
ics display interface)などの
PDL(ページ記述言語)の場合、描画命令は多くのパ
ラメータを持ち、また命令の順番に意味があるため、こ
うした複雑な描画命令群を持った記述ファイルを処理す
る場合は、解析しただけでは精度の高い予測は困難だっ
た。また、解析をより効果的にしようとすると命令を解
釈して展開してゆくことになり、印刷処理とは別に負荷
の大きい専用の解析処理が必要となってしまう。
【0008】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、印刷処理時間予測精度が高く、予測対象が汎
用的であり、文書作成時から総合的に見て効率よく予測
することができる画像処理装置および画像処理方法を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記問題を
解決するために、アプリケーションソフトウェアを使用
して作成された文書を表示装置のデバイス特性に合わせ
て描画処理する画像処理装置において、作成された文書
ファイル情報を読み込んで蓄積する文書蓄積手段と、蓄
積された文書ファイル情報から印刷装置での描画処理に
必要な基本要素からなる抽出ファイル情報を抽出すると
ともに抽出された前記抽出ファイル情報を抽出元の文書
ファイル情報と関連付けて前記文書蓄積手段に蓄積する
描画形状抽出手段と、表示装置に対応した描画処理をす
る表示処理手段と、前記アプリケーションソフトウェア
からの印刷要求に応じて前記文書蓄積手段に蓄積された
前記抽出ファイル情報をもとに前記文書の印刷に要する
時間を予測する印刷時間予測手段と、を備えていること
を特徴とする描画処理装置が提供される。
【0010】このような描画処理装置によれば、文書蓄
積手段に蓄積された文書ファイル情報を表示処理手段に
て表示装置のデバイス特性に合わせて描画処理しなが
ら、描画形状抽出手段が文書蓄積手段に蓄積された文書
ファイル情報から印刷装置での描画処理に必要な基本要
素からなる抽出ファイル情報を抽出し、かつ抽出した抽
出ファイル情報を抽出元の文書ファイル情報と関連付け
て文書蓄積手段に蓄積する。このようにして蓄積された
文書ファイル情報および抽出ファイル情報は作成された
文書の印刷の際に印刷時間予測手段において印刷データ
の生成に使用され、そのときの処理ステップ数から印刷
処理部および印刷装置の機能を考慮して文書の印刷に要
する時間を予測する。これにより、印刷開始段階では既
に文書蓄積手段に印刷データ生成に必要な情報が備えら
れており、印刷要求から印刷終了までを高速に行えるだ
けでなく、文書の印刷に要する時間を正確に予測するこ
とができる。
【0011】また、本発明によれば、アプリケーション
ソフトウェアを使用して作成された文書を表示装置のデ
バイス特性に合わせて描画処理する画像処理方法におい
て、作成された文書ファイル情報を読み込んで蓄積し、
蓄積された前記文書ファイル情報に対して表示装置に対
応した描画処理を行いながら、前記文書ファイル情報か
ら印刷装置での描画処理に必要な基本要素からなる抽出
ファイル情報を抽出するとともに抽出された前記抽出フ
ァイル情報を抽出元の前記文書ファイル情報と関連付け
て前記文書ファイル情報とともに印刷処理用のデータと
して蓄積し、表示装置に対応した描画処理の結果を表示
装置に表示する、ようにしたことを特徴とする描画処理
方法が提供される。
【0012】アプリケーションソフトウェアを操作する
ことによる文書の作成時に、作成された文書を表示装置
に表示させるための通常の描画処理を行うが、このとき
に、この描画処理と時間的に並行して、印刷処理用のデ
ータを蓄積するようにした。したがって、蓄積された印
刷処理用のデータが印刷装置によって印刷されるまでの
所要時間を印刷要求時に精度よく求めることが可能にな
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明による画像処理装置
の原理図である。本発明の画像処理装置は文書蓄積手段
1と、描画形状抽出手段2と、表示処理手段3と、印刷
時間予測手段4とを備えている。文書蓄積手段1はユー
ザがキーボードやマウスを使って文書を作成するときに
文書を作成するアプリケーションソフトウェアが生成す
る文書ファイル情報を読み込んで蓄積する。描画形状抽
出手段2は文書蓄積手段1に蓄積された文書ファイル情
報を表示装置用の情報に変換して表示処理手段3に渡
し、表示装置に表示させるための描画処理を行わせる一
方で、蓄積された文書ファイル情報から印刷装置での描
画処理に必要な基本要素を抽出して抽出ファイル情報を
生成し、その抽出ファイル情報を抽出元の文書ファイル
情報と関連付けて文書蓄積手段1に蓄積する。印刷時間
予測手段4はアプリケーションソフトウェアから印刷要
求があったときに文書蓄積手段1にあらかじめ蓄積され
た文書ファイル情報または抽出ファイル情報から文書の
印刷に要する時間を予測する。
【0014】文書の作成時に、たとえば文字の入力があ
る度に表示装置にその入力された文字を表示するための
表示処理が行われる。このとき、アプリケーションソフ
トウェアからの文書ファイル情報は文書蓄積手段1に蓄
積され、その文書ファイル情報に対して描画形状抽出手
段2が表示処理に必要な情報に変換し、表示処理手段3
が表示装置のデバイス特性に合わせた描画処理をする。
その一方で、描画形状抽出手段2は蓄積された文書ファ
イル情報から印刷処理に必要な情報を抽出して抽出ファ
イル情報を生成し、文書蓄積手段1に蓄積されている抽
出元の文書ファイル情報と対応付けを行って文書蓄積手
段1に蓄積する。作成された文書の印刷を行うときに
は、既に生成されている抽出ファイル情報を使って印刷
時間予測手段4が印刷処理時間を予測し、また、文書フ
ァイル情報または抽出ファイル情報を使って印刷データ
を生成し、印刷処理を行うことができる。
【0015】図2は本発明の画像処理装置を適用したプ
リントシステムの一構成例を示す図である。図2におい
て、描画処理装置を使ったプリントシステムは、キーボ
ードやマウスなどのポインタツールやディスプレイなど
のユーザインタフェースを使ってインターラクティブに
文書を作成する文書作成アプリケーションソフトウェア
11と、この文書作成アプリケーションソフトウェア1
1によって生成される文書ファイルを蓄積する文書ファ
イル部12と、文書ファイルから印刷処理に必要な情報
を含むファイルに変換する文書ファイル変換部13と、
文書ファイルをディスプレイに表示するために必要な処
理を行うディスプレイ表示処理部14とからなる表示処
理系と、文書ファイル部12から分岐して文書ファイル
部12に蓄積された印刷処理に必要な情報のファイルか
ら印刷データを生成する印刷データ生成部15と、生成
された印刷データを印刷装置によって印刷するのに必要
な処理を行う印刷処理部16とからなる印刷処理系とを
有している。
【0016】文書作成アプリケーションソフトウェア1
1はWindows(米国マイクロソフト社の登録商
標)などのパーソナルコンピュータやワークステーショ
ン上で動作するワープロや表計算、グラフィクス作成な
ど、作成結果をディスプレイに表示して印刷する作業が
可能なソフトウェアを示す。文書作成アプリケーション
ソフトウェア11によって作成された文書ファイルは一
旦文書ファイル部12に蓄積される。文書ファイル変換
部13はその文書ファイルをディスプレイへ表示するた
めの処理過程で印刷処理に適応できる情報を抽出して抽
出ファイルを生成する機能を備え、もとの文書ファイル
と関連づけられた抽出ファイルは文書ファイル部12に
蓄積される。印刷データ生成部15は印刷処理部16の
機能に合わせて生成ファイルを決定し、かつ文書ファイ
ル部12から印刷データを生成するときには抽出ファイ
ルを使って印刷処理に要する処理時間を計算し、その計
算された予測時間を文書作成アプリケーションソフトウ
ェア11または印刷装置へ通知する。印刷処理部16は
ネットワークなどを使ってホストコンピュータと接続さ
れ、内部にはCPU(中央演算処理装置)、メモリ、処
理プログラム、高速に描画処理をするハードウェアなど
から構成されている。処理プログラムおよびハードウェ
アは、それぞれ各種のインタフェース層を備えており、
抽象度の高い描画命令からなる印刷データを受け取った
場合はCPUが描画命令内容を解釈し、ソフトウェアま
たはハードウェアを使ってハードウェアインタフェース
の抽象度にまで下げ、その後、ハードウェアを使って印
刷装置のデバイス特性に合わせたラスタデータに変換す
る。なお、ここでは、ホストコンピュータが担当する機
能の範囲を印刷データ生成部15までとし、ホストコン
ピュータを直接またはネットワークを使って印刷処理部
16に接続するが、印刷データ生成部15の機能を印刷
装置の側に備えていてもよい。
【0017】次に、これらの表示処理系および印刷処理
系における各部の詳細について説明する。図3は文書フ
ァイル部および文書ファイル変換部の構成例を示すブロ
ック図である。図3において、文書ファイル部12は文
書作成アプリケーションソフトウェア11によって生成
された生成文書ファイル部121と、抽出ファイル部1
22と、ファイル制御部123とを備え、文書ファイル
変換部13は描画形状抽出部131とディスプレイ対応
描画処理部132とを備えている。文書ファイル部12
において、ファイル制御部123はさらに、文書ファイ
ル部品読み込み部123aと、文書ファイル部品情報蓄
積部123bと、文書ファイル部品転送部123cと、
抽出ファイル読み込み部123dと、文書ファイル部品
連携部123eと、抽出ファイル転送部123fとを備
えている。
【0018】文書作成アプリケーションソフトウェア1
1を起動して操作をした結果、文書ファイル部12の生
成文書ファイル部121に新しいファイルが追加され、
別の操作をすることによりそのファイルは修正される。
たとえばワープロソフトの場合、キーボードからローマ
字などで入力され、漢字に変換されて確定された文字の
情報は、その文字コードとその文字種や大きさを示す属
性とともに生成文書ファイル部121に送られてくる。
イラストレーションソフトの場合は、描画操作をした図
形情報がそのベクトルデータの始点、終点の座標値とそ
の線の太さや線種、色情報などを示す属性とともに送ら
れてくる。文書作成アプリケーションソフトウェア11
からその都度文書ファイル部12の生成文書ファイル部
121へ送られてくる単位を文書ファイル部品と呼ぶ。
【0019】文書ファイル制御部123は、文書ファイ
ル部品読み込み部123aにて生成文書ファイル部12
1からの文書ファイル部品を読み込み、文書ファイル部
品情報蓄積部123bに一旦蓄積する。文書ファイル部
品は一つ以上の描画指示内容を含んだファイル部品であ
る。蓄積された文書ファイル部品は文書ファイル部品転
送部123cによって文書ファイル変換部13の描画形
状抽出部131へ送られる。描画形状抽出部131は文
書ファイル部品から抽出した描画形状情報を抽出ファイ
ルにして出力する。出力された抽出ファイルは文書ファ
イル制御部123の抽出ファイル読み込み部123dに
読み込まれ、文書ファイル連携部123eに入力され
る。文書ファイル連携部123eは抽出ファイルを文書
ファイル部品情報蓄積部123bの情報と連携させ、抽
出ファイル転送部123fを経由して抽出ファイル部1
22へ転送する。
【0020】抽出ファイルには幾つかのレベルがある。
文書ファイルがその作成アプリケーションソフトウェア
にユニークなファイルだったり、オペレーティングシス
テムレベルで規定されたファイル記述であったりする
が、基本的に文字フォント、図形、画像に分かれ、その
記述の書式とそのパラメータとが規定されている。大き
く分けて、抽出ファイルは、書式を解釈して描画する座
標点を抜き出す第1のレベル、描画する領域ごとに分割
して座標点を抜き出す第2のレベル、すべての座標を抜
き出して領域ごとに分割してソートした結果を抜き出す
第3のレベルに分けられる。第1のレベルは処理が簡便
であり、単純な図形や画像データに向いており、画像デ
ータの場合はアフィン変換など形状に関する処理のみを
行う。第3のレベルは一般にディスプレイリストと呼ば
れているもので、印刷データ構築部ではほとんど処理せ
ずに印刷処理部へ渡すことができる。ただ、第1のレベ
ルの場合に比べて処理時間がかかり、複雑なグラフィク
スではファイルサイズが少々大きくなる。第2のレベル
は第1および第3のレベルの中間的な意味を持ち、文書
ファイルとの対応が付けやすく、処理時間も第1および
第3のレベルの中間である。このため、処理内容やシス
テム構成に応じて抽出ファイル形式を選択することによ
り、効率の良い印刷処理装置を作ることが可能となる。
【0021】図4は文書ファイル変換部の描画形状抽出
部の構成例を示すブロック図である。図4において、描
画形状抽出部131は、文書ファイル部品転送部123
cによって転送された文書ファイル部品を受ける文書フ
ァイル部品バッファ部131aと、この文書ファイル部
品バッファ部131aの内容を高い精度で幾何学的に展
開する高精度幾何学処理部131bと、その処理結果か
らデバイスに対応する精度で処理をするデバイス対応精
度幾何学処理部131cと、高精度幾何学処理部131
bで生成されたデータから形状/属性データを抽出して
ファイルを生成する形状/属性データ抽出部131d
と、抽出ファイルを文書ファイル部品と対応付ける抽出
ファイル対応付け部131eとを備えている。
【0022】一般に、ディスプレイの解像度は72dp
i(dot per inch)から100dpi程
度、印刷装置の解像度は400dpiから1200dp
i程度であって、表示と印刷との解像度に5ないし10
倍程度の開きがある。ディスプレイ対応描画処理部13
2はディスプレイのたとえばCRT(ブラウン管)など
を駆動する処理が行われ、そのデータ量はよく使われる
性能として横1280ドット、縦1024ドットから高
性能ディスプレイでは横2048ドット、縦1536ド
ット程度である。同じスケールで印刷装置の場合と比較
すると、A4サイズで1200dpiの場合は、横14
000ドット、縦10000ドット程度になる。
【0023】高精度幾何学処理部131bは文書ファイ
ル部品バッファ部131aに蓄えられた描画ファイルの
固まりから一つずつ順に、描画ファイルに書かれた内容
を描画プリミティブに展開する。ある図形が書かれてい
る場合は、それを小さな三角または四角の基本の図形要
素に分解し、分解された図形のベクトル情報とその属性
情報とを生成する。画像情報は形状を指示された内容で
変換し、その座標データおよびその属性データの中間コ
ードを生成する。プリミティブに展開する精度は浮動小
数点演算やその近似処理により決まってくるが、印刷処
理しても十分な画質を維持できるだけの座標値および精
度で演算をする。デバイス対応精度幾何学処理部131
cは高精度幾何学処理部131bで作られた図形などの
座標を間引いて荒い座標データの中間コードに変換する
か、もしくは同じプロセスをあらかじめ荒い座標データ
で計算することもできる。デバイス特性に依存するフィ
ルタや色変換などはここでは扱わない。したがって、高
精度幾何学処理部131bおよびデバイス対応精度幾何
学処理部131cは基本的に同種類の処理モジュールを
使用し、ディスプレイおよび印刷装置で異なる処理パラ
メータ、たとえば解像度などの処理パラメータの変更だ
けで処理をすることが可能である。
【0024】ディスプレイ対応描画処理部132は分解
された図形要素の描画プリミティブからディスプレイの
デバイス特性に合わせたラスタを生成する。画像の場合
は描画プリミティブとマッピングする画像データの変換
処理を行ってラスタを生成する。
【0025】描画形状抽出部131の形状/属性データ
抽出部131dは高精度幾何学処理部131bで処理さ
れた描画プリミティブから得られる抽出情報を獲得し、
抽出ファイル対応付け部131eへ送る。抽出ファイル
対応付け部131eは次々に受け取る抽出情報を一旦蓄
え、文書ファイル部品バッファ部131aに照合し、文
書ファイル部品単位で処理が終了したら、抽出ファイル
を文書ファイル部品と関連付けして文書ファイル制御部
123の抽出ファイル読み込み部123dへ送る。ここ
で、文書作成アプリケーションソフトウェア11から文
書ファイル部品が転送されてくるとき、各文書ファイル
部品にはあらかじめ先頭に番号を表すヘッダ情報が付与
されているため、各文書ファイル部品は他の文書ファイ
ル部品と混同することはない。
【0026】文書ファイル制御部123において、抽出
ファイル読み込み部123dが読み込んだ抽出ファイル
は文書ファイル部品連携部123eへ送られる。文書フ
ァイル部品連携部123eは文書ファイル部品単位が同
一であればここでは何も処理しない。文書ファイル部品
単位が多くの描画属性からなり、描画形状抽出部131
で描画属性単位、たとえば文字のベクトル展開処理、グ
ラフィクスの曲線処理、ラスタ画像処理に分けられた結
果が送られてくるときは、分けられた文書ファイル部品
をまとめて文書ファイル部品と抽出ファイルの連携を取
るようにする。結果は抽出ファイル転送部123fへ送
られ、抽出ファイル転送部123fはその結果を文書フ
ァイル部品の位置を示すヘッダ情報により対応付けて抽
出ファイル部122へ書き込む。
【0027】以上はユーザが文字などの入力をしたとき
に文書作成アプリケーションソフトウェア11がその入
力した文字の文書ファイル部品を文書ファイル部12に
転送してきた場合であるが、これ以外に、既に入力され
た文字などを消去する作業を行う場合もある。この場合
は、文書ファイル部品として消去描画命令が送られ、こ
れを受けて、文書ファイル部品情報蓄積部123bは
「消去」という抽出ファイルを文書ファイル部品連携部
123eへ送る。文書ファイル部品連携部123eは描
画形状抽出部131の処理結果を待たずに文書ファイル
部品消去用の抽出ファイルを生成する。この抽出ファイ
ルが抽出ファイル部122に転送されることにより、抽
出ファイル部122では、既に存在しているヘッダ情報
が同じ文書ファイル部品に対応した抽出ファイルを消去
する。
【0028】ここで、文書ファイル部12に転送された
文書ファイル部品および抽出ファイルのデータ構造の一
例を図5に示す。図5は文書ファイル部内のデータのデ
ータ構造の一例を示す図である。図5に示すように、文
書ファイル部12内のデータは文書ファイル部品121
a、ヘッダ情報121bおよび抽出ファイル122aか
ら構成される。文書作成アプリケーションソフトウェア
11により作成の終了した文書は文書ファイル部品単位
で文書ファイル部12に転送され、このとき、各文書フ
ァイル部品121aにはそれぞれヘッダ情報121bが
付加されている。また、文書ファイル制御部123より
転送された抽出ファイル122aは抽出元の文書ファイ
ル部品の位置を示すヘッダ情報により対応付けされてい
るので、対応する文書ファイル部品の位置に書き込まれ
る。また、消去の場合は同じヘッダ情報を持つ文書ファ
イル部品の抽出ファイルが消去されることになる。この
ように、文書ファイル部品および抽出ファイルの情報は
一つのファイルにヘッダ情報とともに表形式で格納され
ている。もちろん、文書ファイル部品および抽出ファイ
ルの情報は複数のファイルとその対応情報からできてい
るファイルでもよい。
【0029】ここで、文書ファイル部12および文書フ
ァイル変換部13の処理の流れについて説明する。図6
は文書表示処理の流れを示すフローチャートである。文
書作成アプリケーションソフトウェア11によって文書
ファイルが生成されると、文書ファイル部品の形式で文
書ファイル部12および文書ファイル変換部13に転送
されてくる。ここで、文書ファイル部品からディスプレ
イおよび印刷装置のデバイス特性に依存しない高精度幾
何学処理をする(ステップS1)。その後、高精度幾何
学処理をしたデータをもとにディスプレイのデバイス特
性に合わせた通常のディスプレイ表示処理をしてディス
プレイに生成情報を表示する(ステップS2)。また、
高精度幾何学処理をした同じデータをもとに、ディスプ
レイ表示処理と並行して、形状/属性データの抽出処理
を行い(ステップS3)、抽出処理によって生成された
抽出ファイルの文書ファイル部品との対応付け処理を行
い(ステップS4)、対応付けされた抽出ファイルを蓄
積する処理を行う(ステップS5)。そして、文書ファ
イルが終了かどうかが判定され(ステップS6)、抽出
ファイルを蓄積するまでの処理とディスプレイ表示処理
とが文書ファイルの終了まで繰り返される。このように
して、文書のディスプレイ表示を行いながら印刷のため
の前処理が同時に行われることになる。
【0030】次に、印刷処理系における印刷データ生成
部15について詳細に説明する。図7は印刷データ生成
部の構成例を示すブロック図である。図7において、印
刷データ生成部15は文書/抽出ファイル読み込み部1
51と、処理方法読み込み部152と、印刷データ構築
部153と、印刷処理機能確認部154と、印刷処理選
定部155とを備えている。文書/抽出ファイル読み込
み部151は文書ファイル部12において生成された生
成文書ファイル部および抽出ファイル部の内容を読み込
む。一方、印刷処理機能確認部154は印刷処理部16
に対してどのような機能を持っているかを問い合わせ、
確認する。印刷処理選定部155はその確認結果から最
適な処理方法を選定する。選定された処理方法は処理方
法読み込み部152で読み込まれ、印刷データ構築部1
53は処理方法読み込み部152が読み込んだ処理方法
を用いて印刷データを構築する。
【0031】ここで、文書作成アプリケーションソフト
ウェアにより印刷装置が指定されると、印刷処理機能確
認部154はネットワークまたはローカルインタフェー
スを使って印刷処理部16が処理可能なファイル形式、
インタフェース情報、処理形態、リソース情報などを印
刷処理部16に問い合わせ、印刷処理部16はその問い
合わせに対して返答する。ファイル形式は、印刷処理部
16が処理することのできる抽象度のレベルに応じてP
DLレベルからディスプレイリスト、エッジリスト、ラ
スタファイルとそれぞれのフォーマットがある。処理形
態はその印刷処理部16による処理がCPUによるソフ
トウェア処理なのか、専用のハードウェアを備えていて
それによる処理なのか、また、それらの処理がどの位の
ステップ数を必要とするかを示す。リソースは印刷処理
部16が持っているメモリのサイズ、スプールサイズ、
CPU名称およびその性能などの情報である。
【0032】印刷処理選定部155は印刷処理機能確認
部154にて確認されたそれらの情報から最も効率のよ
い処理形態、最も高速なインタフェースを選定し、処理
方法読み込み部152へ指示する。選定の際の条件判断
は、まず、最低限印刷装置がプリントできるデータを生
成することを判断した上で、構築されたシステムの性質
や性能、ユーザの印刷処理希望などから決定するが、主
に少ない時間でファイル転送が可能な抽象度の高いファ
イル形式、印刷処理部16のハードウェア性能およびそ
のインタフェースから決定する。したがって、印刷処理
選定部155は、まず、印刷処理部16への入力ファイ
ルとして、印刷可能なファイルを選定する。次に、描画
命令群の抽象度の高いファイル形式と抽象度の最も低い
ラスタファイルとの間のファイル形式を検討する。印刷
処理部16がハードウェア展開できるインタフェースと
その抽象度を比較する。ハードウェアインタフェースの
抽象度が適当な場合はそれを選定する。次に、選定され
た印刷処理部16への入力ファイルを生成するための処
理をホスト側で行うのか印刷処理部16のCPUを使用
するかは印刷処理部16から得られた情報により選定す
る。一方、適当なハードウェアインタフェースが印刷処
理部16の側になかったり、抽象度レベルが低い場合は
ディスプレイリストやエッジリストなどの適当な抽象度
のファイルを印刷処理部16への入力ファイルとして選
定する。どちらの側でそのファイル処理をするかは上記
の方法と同じでよい。印刷処理選定部155には各種イ
ンタフェースに対応できる複数の処理モジュールを備え
ており、選定されたファイル形式に合わせた処理モジュ
ールを使用する。印刷処理部16から受け取るファイル
形式はファイルのフォーマットや記述方法などの情報で
はなく、たとえばJava(米国およびその他の国にお
ける米国サン・マイクロシステムズ社の商標または登録
商標)などで記述された処理モジュールであってもよ
い。
【0033】処理方法読み込み部152は選定された処
理モジュールを印刷処理選定部155より読み込む。印
刷処理選定部155はあらかじめ幾つかの処理モジュー
ルを有し、その中から最適な処理モジュールを選定する
ことになるが、もし、印刷処理選定部155に適当な処
理モジュールが存在しない場合は、ネットワーク上のモ
ジュールを蓄積したサーバや、印刷処理部16から処理
モジュールをダウンロードしてくることもある。
【0034】ここで、印刷処理部16が処理できる抽象
度のレベルがディスプレイリストのレベルである場合に
ついて説明する。ディスプレイリストは描画命令を印刷
装置に特有な中間コードに変換したもので、文字/図形
の描画命令に応じて描画されるオブジェクトの輪郭を構
成するエッジデータを生成した後、オブジェクト毎にヘ
ッダ情報と、描画オブジェクトの輪郭を構成するエッジ
の始点、傾きおよびエッジと走査ラインとの交点数を含
む複数のセルの連結からなるエッジ情報とから構成され
る。このディスプレイリストは印刷データ構築部153
で生成することになるが、その場合の印刷データ構築部
153の構成例について説明する。
【0035】図8は印刷データ構築部の構成例を示すブ
ロック図である。図8において、印刷データ構築部15
3は抽出ファイル層別部153a、ディスプレイリスト
生成部153b、処理ステップ計算部153c、参照テ
ーブル153d、予測時間結果通知部153eから構成
されている。抽出ファイル層別部153aは抽出ファイ
ルを一旦描画プリミティブの処理内容に応じて、文字、
画像、グラフィクスなどに層別する。この層別は画像の
場合はさらに圧縮/伸張をしなければならないもの、ア
フィン変換をしなければならないものに分けることがで
き、グラフィクスの場合は3次元データを2次元データ
に変換しなければならないものなどに分けることもあ
る。層別された抽出ファイルのプリミティブはディスプ
レイリスト生成部153bによりディスプレイリストへ
変換される。ディスプレイリスト生成部153bは必要
に応じて新しい処理モジュールを印刷処理選定部155
へ要求して処理モジュールを獲得する。印刷処理機能確
認部154は印刷処理部16がファイルを処理するのに
必要な処理ステップを印刷処理部16から入手し、参照
テーブル153dへ書き込む。このとき、印刷処理部1
6に既に処理中または待機中のジョブがある場合には、
それらのジョブの処理ステップも含めた処理ステップ数
が印刷処理部16から入手される。処理ステップ計算部
153cはディスプレイリストの要素ごとに参照テーブ
ル153dを参照し、計算ステップ数を算出する。ステ
ップ数は処理の動作クロックから時間に変換でき、これ
が印刷処理にかかる時間情報となる。処理ステップ計算
部153cの算出結果は予測時間結果通知部153eに
送られ、必要に応じて印刷処理部16または文書作成ア
プリケーションソフトウェア11へ通知される。ディス
プレイリスト生成部153bにて生成されたディスプレ
イリストは印刷処理部16へ送られる。予測時間結果通
知部153eより算出結果が通知された文書作成アプリ
ケーションソフトウェアは、たとえば以下のようなユー
ザインタフェースによって印刷終了までの時間を表示す
る。
【0036】図9は印刷終了予測時間表示の画面の表示
例を示す図である。たとえばワープロで文書を作成した
後に印刷装置を指定して印刷要求を発行すると、ワープ
ロの画面に印刷終了予測時間表示の画面20がウィンド
ウ表示される。この画面には、処理ステップ計算部15
3cで計算された予測時間に現在の時刻を加算した終了
時刻を表示するようにしている。表示方法としては、こ
れ以外にも、たとえば予測時間をバーで表し、時間の経
過に従ってバーの長さを短くしていくような表示方法で
もよい。
【0037】次に、印刷処理部16について詳細に説明
する。図10は印刷処理部の構成例を示すブロック図で
ある。図10において、印刷処理部16は、印刷データ
受け取り部161、印刷処理レンダリング部162、印
刷処理メモリ部163、印刷装置駆動部164、動作状
況モニタ部165、印刷処理情報蓄積部166、および
印刷処理情報提供部167から構成される。印刷処理情
報蓄積部166には印刷処理部16が処理可能な情報を
含む印刷処理部16の仕様、実行中のジョブの存在など
の動作状況が分かる情報、印刷データ生成部15で利用
される処理モジュールなどが蓄積されている。これらの
情報は問い合わせに対し印刷処理情報提供部167を経
由して印刷処理機能確認部154へ送られる。印刷デー
タ受け取り部161は印刷データ構築部153から送ら
れてきたディスプレイリストを受け取り、印刷処理レン
ダリング部162へ転送する。印刷処理レンダリング部
162は送られてきたファイルのヘッダ情報よりディス
プレイリストだと判断すると、そのファイルを印刷処理
メモリ部163を使って印刷装置のデバイス特性に合わ
せた処理が行われる。処理結果は印刷装置駆動部164
から印刷装置の動作に合わせて印刷装置に転送され、そ
の印刷装置により印刷が行われる。ここで、印刷処理レ
ンダリング部162について詳細に説明する。
【0038】図11は印刷処理レンダリング部の構成例
を示すブロック図である。図11において、印刷処理レ
ンダリング部162は、ディスプレイリストバッファ部
162a、座標点生成ハードウェア処理部162b、エ
ッジリストバッファ部162c、ソーティング部162
d、デバイスデータ変換ハードウェア部162e、網点
生成ハードウェア部162fから構成されている。ディ
スプレイリストはバンド単位またはページ単位で生成さ
れ、ディスプレイリストバッファ部162aへ蓄積され
る。座標点生成ハードウェア処理部162bでは、ディ
スプレイリストのヘッダ情報からラスタ画像なのか文字
/図形のベクトルデータなのかなどの処理内容の形式が
判別され、次に、ヘッダ情報に付いている多くのセルか
らなるエッジ情報が読み出されて座標点生成処理が行わ
れる。セルは一つの図形情報または連続した画像などか
らなるデータとして連結されている。座標点生成ハード
ウェア処理部162bは一度に処理できる単位でセルを
処理しているので、その単位ごとにセルの処理を続け、
連結したセルが終了するまで繰り返す。セルの処理が完
了し、具体的な座標データに変換されたエッジリストが
生成されると、そのエッジリストはエッジリストバッフ
ァ部162cへ蓄積される。紙への印刷は紙の一辺から
順番に走査して行われていくが、蓄積されたエッジリス
トは座標点が必ずしもその順番になってはいない。ソー
ティング部162dはこのようなエッジリストに対し必
要に応じてセルの順番の並び替えの処理を行う。エッジ
リストは交点だけの情報であるので、その交点間を塗り
つぶして実際の画像にする必要がある。デバイスデータ
変換ハードウェア部162eでは、交点間の塗りつぶし
処理を行って、デバイスに出力できるデータに変換す
る。そして、網点生成ハードウェア部162fでは、塗
りつぶしのデータに対し必要に応じて網点生成処理をし
て階調データを生成する。これにより、白黒画像および
カラー画像のデータを写真のように表現できるデータに
変換される。網点生成の処理が済んだデータは、印刷装
置駆動部164に渡され、レーザーやインクジェットな
どにより画像出力される印刷装置を駆動し、紙の上に印
刷する動作が開始される。
【0039】印刷処理レンダリング部162のうち、ソ
ーティング部162dはソフトウェア動作で説明した
が、メモリアドレス計算とアドレステーブル書き換えの
単純動作であるため高速であり、処理ステップがはっき
りと計算できる。それ以外の処理部はハードウェア動作
であり、VHDL(VHSIC計画用ハードウェア記述
言語)などのハードウェア記述で動作が表現でき、あら
かじめ正確に処理ステップとそのタイミングをシミュレ
ーションできる。そのデータは印刷処理情報蓄積部16
6へ蓄積されているため、印刷処理情報提供部167お
よび印刷処理機能確認部154を経由して印刷データ構
築部153の参照テーブル153dへ渡され、処理ステ
ップ計算部153Cの計算結果から、印刷処理を開始す
る前に正確な予測結果を得ることができる。
【0040】処理ステップ計算部153Cで使われる情
報は印刷処理部16の固有の情報だけでなく、印刷装置
の立ち上がり時間、単位時間当たり何枚印刷可能かを表
す印刷装置の動作時間、既に印刷を待っているジョブが
ある場合にはその印刷終了予測時間などの情報もあり、
これらは動作状況モニタ部165がモニタしており、そ
れらの合計値も予測情報として同じように参照テーブル
153dへ渡される。
【0041】次に、作成された文書を抽出ファイルを使
って印刷する場合の処理の流れについて説明する。図1
2は印刷処理の流れを示すフローチャートである。ま
ず、文書作成アプリケーションソフトウェア11から印
刷指示が発行されると、印刷データ生成部15では、印
刷処理機能確認部154が印刷処理部16の機能や動作
状況を収集して確認する(ステップS11)。印刷処理
部16の機能などが確認されると、それをもとに最適な
印刷処理方法が選定され(ステップS12)、文書ファ
イル部12から文書/抽出ファイルの読み込みが行われ
る(ステップS13)。次に、読み込まれた文書/抽出
ファイルを選定された印刷処理方法に従って印刷データ
を構築する(ステップS14)。これと並行して処理ス
テップ数から計算された印刷処理予測時間を文書作成ア
プリケーションソフトウェア11または印刷処理部16
へ通知する(ステップS15)。その後、構築された印
刷データは印刷処理部16に渡され、印刷装置によって
印刷が実行される(ステップS16)。そして、印刷終
了かどうかが判定され(ステップS17)、印刷が終了
していなければ、ステップS11に戻って同じ処理が繰
り返される。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明ではアプリ
ケーションソフトウェアを使って文書をディスプレイに
表示しながら文書を作成していく過程で、文書ファイル
がデバイス特性に合わせて描画される処理のうち、描画
命令から抽象度の高い描画プリミティブへ展開する部分
を構成してその情報を抽出し、印刷データ生成に使用す
るように文書ファイルと連携して蓄積するようにした。
一方、ディスプレイへはそのまま継続して抽象度を落と
してデバイス特性に合わせてレンダリング処理して表示
するようにした。これにより、印刷を開始するときに
は、既に文書ファイルに印刷データを生成するための必
要情報が備えられ、印刷処理部が抽象度の高いファイル
を高速にレンダリングする機能を備えているときには、
すぐに展開できるファイル形式とその前処理が行われて
いるため、印刷処理部の負荷を軽くして印刷要求をして
から印刷終了までを高速にすることができる。また、デ
ィスプレイへ表示するときはユーザとコンピュータとの
インタラクティブ処理であり、また抽象度の高い文書フ
ァイル部品単位での処理であるためユーザにはほとんど
気づかれずに処理が可能になる。編集された文書ファイ
ルについても反映されるため、いつでも印刷処理が可能
である。
【0043】編集中の文書の表示の際に印刷のための前
処理が行われるため、印刷時に予測を行うときの負荷は
小さくて済み、印刷処理時間の予測処理が独立していて
精度とそのための負荷とが相反するといったことはな
い。また、その予測精度は予測の情報をディスプレイリ
ストなどハードウェアに展開できる部分で印刷処理部の
インタフェースとリンクした予測にしているため高い精
度が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像処理装置の原理図である。
【図2】本発明の画像処理装置を適用したプリントシス
テムの一構成例を示す図である。
【図3】文書ファイル部および文書ファイル変換部の構
成例を示すブロック図である。
【図4】文書ファイル変換部の描画形状抽出部の構成例
を示すブロック図である。
【図5】文書ファイル部内のデータのデータ構造の一例
を示す図である。
【図6】文書表示処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【図7】印刷データ生成部の構成例を示すブロック図で
ある。
【図8】印刷データ構築部の構成例を示すブロック図で
ある。
【図9】印刷終了予測時間表示の画面の表示例を示す図
である。
【図10】印刷処理部の構成例を示すブロック図であ
る。
【図11】印刷処理レンダリング部の構成例を示すブロ
ック図である。
【図12】印刷処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 文書蓄積手段 2 描画形状抽出手段 3 表示処理手段 4 印刷時間予測手段 11 文書作成アプリケーションソフトウエア 12 文書ファイル部 13 文書ファイル変換部 14 ディスプレイ表示処理部 15 印刷データ生成部 16 印刷処理部

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アプリケーションソフトウェアを使用し
    て作成された文書を表示装置のデバイス特性に合わせて
    描画処理する画像処理装置において、 作成された文書ファイル情報を読み込んで蓄積する文書
    蓄積手段と、 蓄積された文書ファイル情報から印刷装置での描画処理
    に必要な基本要素からなる抽出ファイル情報を抽出する
    とともに抽出された前記抽出ファイル情報を抽出元の文
    書ファイル情報と関連付けて前記文書蓄積手段に蓄積す
    る描画形状抽出手段と、 表示装置に対応した描画処理をする表示処理手段と、 前記アプリケーションソフトウェアからの印刷要求に応
    じて前記文書蓄積手段に蓄積された前記抽出ファイル情
    報をもとに前記文書の印刷に要する時間を予測する印刷
    時間予測手段と、 を備えていることを特徴とする描画処理装置。
  2. 【請求項2】 前記描画形状抽出手段は、前記文書ファ
    イル情報に含まれた描画命令を表示装置の解像度より高
    い解像度の中間コードを生成して抽出ファイル情報を出
    力する高精度幾何学処理手段と、表示装置のデバイス特
    性に合った中間コードを生成するデバイス対応精度幾何
    学処理手段とを有することを特徴とする請求項1記載の
    描画処理装置。
  3. 【請求項3】 前記高精度幾何学処理手段およびデバイ
    ス対応精度幾何学処理手段は、解像度の処理パラメータ
    を変更して処理する同種類の処理モジュールであること
    を特徴とする請求項2記載の描画処理装置。
  4. 【請求項4】 前記文書蓄積手段は、読み込んだ文書フ
    ァイル情報に含まれた描画命令と連携して前記抽出ファ
    イル情報を蓄積処理する文書ファイル制御手段を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の描画処理装置。
  5. 【請求項5】 前記印刷時間予測手段は、印刷装置を駆
    動する印刷処理部の機能を確認する印刷処理機能確認手
    段、確認された印刷処理機能をもとに処理方法を決定す
    る印刷処理選定手段、文書/抽出ファイル情報を読み込
    む読み込み手段、および決定された処理方法に基づいて
    印刷データを構築する印刷データ構築手段を備えている
    ことを特徴とする請求項1記載の描画処理装置。
  6. 【請求項6】 前記印刷処理機能確認手段は少なくとも
    印刷処理部が受け取り可能なファイルの種類と受け取っ
    た後の処理ステップ情報とを含み、前記印刷処理選定手
    段は前記印刷データ構築が処理する印刷データ生成にか
    かる時間と前記印刷処理部が生成された印刷データを受
    け取って印刷装置による印刷が終了までの時間とを合計
    した結果から選定することを特徴とする請求項5記載の
    描画処理装置。
  7. 【請求項7】 前記抽出ファイル情報は、少なくとも基
    本図形の集合、または画像のサイズおよびアドレス情報
    を含む処理レベルの情報であることを特徴とする請求項
    1記載の描画処理装置。
  8. 【請求項8】 前記抽出ファイル情報は、少なくとも形
    状のベクトル情報を含む処理レベルの情報であることを
    特徴とする請求項1記載の描画処理装置。
  9. 【請求項9】 前記印刷処理機能確認手段が確認した前
    記抽出ファイル情報の基本図形の処理ステップ数および
    画像の処理ステップ数の処理ステップ情報を保持する処
    理参照テーブルを備え、前記印刷データ構築手段は前記
    処理参照テーブルの処理ステップ情報から文書の印刷に
    要する時間を計算することを特徴とする請求項6記載の
    描画処理装置。
  10. 【請求項10】 前記抽出ファイル情報を生成する描画
    形状抽出手段は、文書を表示させる処理を行う前記表示
    処理手段と時間的に並行に動作することを特徴とする請
    求項1記載の描画処理装置。
  11. 【請求項11】 アプリケーションソフトウェアを使用
    して作成された文書を表示装置のデバイス特性に合わせ
    て描画処理する画像処理装置において、 作成された文書ファイル情報を読み込んで蓄積する文書
    蓄積手段と、 蓄積された文書ファイル情報から印刷装置での描画処理
    に必要な基本要素からなる抽出ファイル情報を抽出する
    とともに抽出された前記抽出ファイル情報を抽出元の文
    書ファイル情報と関連付けて前記文書蓄積手段に蓄積す
    る描画形状抽出手段と、 表示装置に対応した描画処理をする表示処理手段と、 前記アプリケーションソフトウェアからの印刷要求に応
    じて前記文書蓄積手段に蓄積された前記文書ファイル情
    報および抽出ファイル情報をもとに前記文書を印刷する
    印刷処理手段と、 を備えていることを特徴とする描画処理装置。
  12. 【請求項12】 アプリケーションソフトウェアを使用
    して作成された文書を表示装置のデバイス特性に合わせ
    て描画処理する画像処理方法において、 作成された文書ファイル情報を読み込んで蓄積し、 蓄積された前記文書ファイル情報に対して表示装置に対
    応した描画処理を行いながら、前記文書ファイル情報か
    ら印刷装置での描画処理に必要な基本要素からなる抽出
    ファイル情報を抽出するとともに抽出された前記抽出フ
    ァイル情報を抽出元の前記文書ファイル情報と関連付け
    て前記文書ファイル情報とともに印刷処理用のデータと
    して蓄積し、 表示装置に対応した描画処理の結果を表示装置に表示す
    る、 ようにしたことを特徴とする描画処理方法。
  13. 【請求項13】 蓄積された前記抽出ファイル情報は、
    前記アプリケーションソフトウェアからの印刷要求があ
    ったときに、作成された文書の印刷に要する時間を予測
    するための計算データとして使用されることを特徴とす
    る請求項12記載の描画処理方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004229316A (ja) * 1999-03-17 2004-08-12 Schlumberger Syst メッセージ認証デバイス
US7965398B2 (en) 2007-02-15 2011-06-21 Seiko Epson Corporation Character rendering device, display device, and printing device
JP2016137664A (ja) * 2015-01-28 2016-08-04 キヤノン株式会社 印刷に要する時間の予測値を求める画像処理装置、画像処理方法およびそのプログラム

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