JP3469125B2 - 電磁流量計 - Google Patents

電磁流量計

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JP3469125B2
JP3469125B2 JP10496499A JP10496499A JP3469125B2 JP 3469125 B2 JP3469125 B2 JP 3469125B2 JP 10496499 A JP10496499 A JP 10496499A JP 10496499 A JP10496499 A JP 10496499A JP 3469125 B2 JP3469125 B2 JP 3469125B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁流量計に関
し、特に所定矩形波の交流励磁電流により流路内の流体
に磁界を印加し、電極から得られた流体の信号起電力を
含む検出信号をサンプリングして信号処理することによ
り計測流量を得る電磁流量計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、正負極性の信号起電力の差から
流量信号を検出する電磁流量計は、図7に示すような構
成となっている。同図において、10は所定の交流励磁
電流に基づいて流路内の流体に磁界を印加し、流体に発
生した信号起電力を検出信号として検出出力する検出
器、11は検出器10に対して所定の交流励磁電流を出
力するとともに、検出器10からの検出信号を信号処理
することにより流路内の流量を算出出力する変換器であ
る。
【0003】励磁部8は、スイッチング部9からの励磁
信号9Bに基づいて矩形波からなる所定周波数の交流励
磁電流を出力する。検出器10の励磁コイル10Dは、
変換器11からの交流励磁電流により励磁されて、流路
10C内を流れる流体に対して所定の磁界を印加し、こ
れにより流体の流速に応じた振幅を有する信号起電力が
発生する。この信号起電力は、流路10Cの内壁であっ
て対向する位置に設けられた電極10A,10Bにより
検出され、検出信号として変換器11に出力される。
【0004】変換器11では、AC増幅部1において、
検出器10からの出力を交流増幅し交流流量信号2とし
て出力する。なお、AC増幅部1には、検出器10から
得られた検出信号のうち低周波数成分を減衰させること
により、この検出信号に混入する低周波ノイズを減衰す
るハイパスフィルタ(HPF)が設けられている。
【0005】サンプルホールド部3では、スイッチング
部9からのスイッチング信号9Aに基づいて、サンプリ
ング回路31,32のスイッチ31S,32Sを制御す
ることにより、AC増幅部1からの交流流量信号2のう
ち、正側および負側をそれぞれサンプリングし直流流量
信号3Aとして出力する。演算処理部6は、A−D変換
部5を介してサンプルホールド部3からの直流流量信号
3Aをディジタル情報として取り込み、所定の演算処理
を実行することにより所望の計測流量値を算出し、出力
部7で所定の信号に変換して出力する。
【0006】図8は、図7に示した従来の電磁流量計の
サンプリング動作を示すタイミングチャートであり、9
Bはスイッチング部9からの励磁信号、2はサンプルホ
ールド部3へ入力される交流流量信号である。また、3
1S,32Sはスイッチング部9からのサンプリング信
号9Aに基づいて動作するスイッチであり、交流流量信
号2のサンプリング期間(斜線部)が規定される。
【0007】この場合、サンプリング期間は、その波形
安定性から励磁信号9B(交流流量信号2)の各パルス
の後縁付近に設けられており、サンプルホールド部3で
は、このサンプリング期間だけスイッチ31S,32S
をそれぞれ短絡して交流流量信号2を積分し、直流流量
信号3Aとして出力する。なお、交流流量信号2が正側
の場合には、スイッチ31Sのみが短絡され、交流流量
信号2が負側の場合には、スイッチ32Sのみが短絡さ
れる。
【0008】ここで、交流流量信号2に、AC増幅部1
のHPFでは除去できないノイズ、例えば商用電源周波
数50/60Hzと等しい周波数のノイズなどが混入し
た場合には、サンプルホールド部3の動作特性に起因し
て、ここから出力される直流流量信号3Aにふらつき6
1が発生する。例えば、図8では、流量を一定に保持し
た場合の交流流量信号2に、この種のノイズが混入して
いる状態を示している。
【0009】この場合、交流流量信号2には、隣接する
各パルス波形のサンプリング期間で、混入したノイズの
振幅により、それぞれ誤差d0〜d7が生じる。この誤
差d0〜d7が、サンプルホールド部3によりサンプリ
ングされ、ふらつき61を有する直流流量信号3Aとし
て出力されるものとなる。図9は、サンプルホールド部
におけるノイズ周波数とふらつきの関係を示す説明図で
あり、横軸は励磁周波数の倍数でノイズ周波数を示し、
縦軸はふらつきの大きさを示している。
【0010】ここでは、励磁周波数fexと等しいノイズ
周波数のノイズが混入した場合に最もふらつきが大き
く、励磁周波数fexを中心としてここから離れるにつれ
てふらつきが減少し、周波数ゼロおよび励磁周波数fex
の2倍のノイズ周波数でふらつきが理論上ゼロとなる山
型のふらつき特性71が見られる。従来、このようなサ
ンプルホールド部3の動作特性を利用して、各サンプリ
ング回路31,32の積分時定数(RC)を大きくする
ことにより、直流流量信号3Aに含まれるふらつきを低
減するものとなっていた。
【0011】例えば、図9のふらつき特性72は、前述
のふらつき特性71に比較して、積分時定数を大きくし
た場合のふらつきを示しており、ふらつきの大きさが低
減されている。この場合、積分時定数を大きくすること
により、図8に示したように、交流流量信号2に含まれ
る誤差d0〜d7の大きさが減衰されて、ふらつきの大
きさが低減されるものと考えられる。
【0012】また、非反転の信号起電力と反転増幅した
信号起電力とを合成して積分することにより、流量信号
を検出する電磁流量計は、図11に示すような構成とな
っている。図11において、前述の説明(図7参照)と
同じまたは同等部分には同一符号を用いており、図7と
比較してサンプルホールド部の構成が異なるが、他の回
路部を同じである。
【0013】サンプルホールド部4では、スイッチング
部9からのスイッチング信号9Aに基づいてスイッチ4
1S,42Sを制御することにより、AC増幅部1から
の交流流量信号2のうち、非反転の交流流量信号2をス
イッチ41Sでサンプリングするとともに、反転増幅さ
れた交流流量信号2Aをスイッチ42Sでサンプリング
して、両者を合成積分し、流量信号4Aとして出力す
る。
【0014】図12は、図11に示した従来の電磁流量
計のサンプリング動作を示すタイミングチャートであ
り、9Bはスイッチング部9からの励磁信号、2はサン
プルホールド部3へ入力される交流流量信号(非反
転)、41Iは交流流量信号2を反転増幅した反転交流
流量信号、4Aは交流流量信号2および反転交流流量信
号41Iを合成積分して得られた流量信号である。
【0015】この場合、サンプリング期間は、前述と同
様にその波形安定性から励磁信号9B(交流流量信号
2,反転交流流量信号41I)の正側パルスの後縁付近
に設けられており、サンプルホールド部4では、対応す
るサンプリング期間だけスイッチ41S,42Sをそれ
ぞれ個別に短絡して交流流量信号2および反転交流流量
信号41Iをサンプリングし、その後に両者を合成して
積分し、直流流量信号4Aとして出力する。
【0016】ここで、交流流量信号2および反転交流流
量信号41Iに、AC増幅部1のHPFでは除去できな
いノイズ、例えば商用電源周波数50/60Hzと等し
い周波数のノイズなどが混入した場合には、サンプルホ
ールド部4の動作特性に起因して、ここから出力され直
流る流量信号4Aにふらつきが発生する。
【0017】この場合も、前述した図9と同様に、サン
プルホールド部4におけるノイズ周波数とふらつきの関
係が認められる。したがって、サンプルホールド部4の
積分時定数を大きくすることにより、交流流量信号2お
よび反転交流流量信号41Iに含まれる誤差が減衰され
て、ふらつきの大きさが低減されるものと考えられる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の電磁流量計では、交流流量信号をサンプリン
グする場合の積分時定数を大きくすることにより、サン
プリング後の直流流量信号に含まれるふらつきを低減す
るものとなっているため、急激な流量変化に対してサン
プリング動作が追従できず、応答性が低下するという問
題点があった。
【0019】図10はステップ入力に対する応答性を示
す説明図であり、応答特性82は応答特性81に比較し
てサンプリングの積分時定数を大きくした場合を示して
いる。応答特性82に示すように、ステップ入力の変化
時間例えば立ち上がり時間が比較的短い場合、すなわち
立ち上がりが急激な場合には応答性が低い。
【0020】したがって、ふらつきを低減するためにサ
ンプリングの積分時定数を大きくした場合には、流量の
急激な変化に応じて交流流量信号の振幅が急に変化した
ときにサンプリング動作が追従できず、応答性が低下す
るという問題点があった。本発明はこのような課題を解
決するためのものであり、急激な流量変化への応答性を
低下させることなく、ハイパスフィルタでは除去できな
い各種ノイズに起因する計測出力のふらつきを低減でき
る電磁流量計を提供することを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明による電磁流量計は、サンプリング手
段として、流体からの検出信号を増幅して得られた雑音
成分を含む増幅信号を直接サンプリングして積分出力
る第1のサンプリング手段と、雑音成分を含む増幅信号
を直接サンプリングして増幅信号に含まれる雑音成分を
出力する第2のサンプリング手段とを設け、第1のサン
プリング手段の出力信号と第2のサンプリング手段の出
力信号とを合成して増幅信号から雑音成分を除去するよ
うにしたものである。したがって、第1のサンプリング
手段からサンプリング出力された雑音成分を含む増幅信
号と、第2のサンプリング手段からサンプリング出力さ
れる増幅信号に含まれる雑音成分とが合成され、雑音成
分が除去された増幅信号が得られる。
【0022】また、第1のサンプリング手段と第2のサ
ンプリング手段において、同一タイミングでサンプリン
グを行うようにしたものである。したがって、雑音成分
を含む増幅信号と、その増幅信号と同一タイミングでサ
ンプリングされた増幅信号に含まれる雑音成分とが合成
され、雑音成分が除去された増幅信号が得られる。
【0023】また、第1のサンプリング手段を、増幅信
号の正側成分をサンプリングする正側サンプリング手段
と、増幅信号の負側成分をサンプリングする負側サンプ
リング手段とから構成したものである。また、増幅信号
の正側及び負側のいずれか一方をそのまま通過させると
ともに他方を反転させて、第1のサンプリング手段およ
び第2のサンプリング手段へ出力する前処理手段を設
け、第2のサンプリング手段において、次回のサンプリ
ング動作を行う前に、前回のサンプリング値を初期化す
るようにしたものである。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照
して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態である
電磁流量計のブロック図であり、同図において、前述の
説明(図7参照)と同じまたは同等部分には、同一符号
を付してある。図1において、10は所定の矩形波の交
流励磁電流に基づいて流路内の流体に磁界を印加し、流
体に発生した信号起電力を検出信号として検出出力する
検出器、11は検出器10に対して所定の交流励磁電流
を出力するとともに、検出器10からの検出信号を信号
処理することにより流路内の流量を算出出力する変換器
である。
【0025】検出器10において、電極10A,10B
は被測定流体が流れる流路10Cの内壁に対向して配置
され、流体に発生した信号起電力を検出する電極、励磁
コイル10Dは変換器11からの交流励磁電流に基づい
て励磁され、流路10C内の流体に磁界を印加するコイ
ルである。変換器11において、スイッチング部9は、
所定クロックに基づいて後述するサンプリング信号9A
および励磁信号9Bを生成出力する回路部、励磁部8は
スイッチング部9からの励磁信号9Bに基づいて矩形波
からなる所定周波数の交流励磁電流を出力する回路部で
ある。
【0026】AC増幅部1は、検出器10からの検出信
号を交流増幅し、流体流速に応じて振幅が変化する交流
流量信号(増幅信号)2として出力する回路部、サンプ
ルホールド部3(サンプリング手段)は、スイッチング
部9からのスイッチング信号9Aに基づいて、AC増幅
部1からの交流流量信号2をサンプリングし、流体流速
に応じて直流電位が変化する直流流量信号3Aとして出
力する回路部である。なお、AC増幅部1には、検出器
10から得られた検出信号のうち、低周波数成分を減衰
させることにより、この検出信号に混入する低周波ノイ
ズを減衰するハイパスフィルタ(HPF)が設けられて
いる。
【0027】A−D変換部5はサンプルホールド部3か
らの直流流量信号3Aを積分しディジタル情報に変換す
る回路部、演算処理部6はA−D変換部5からのディジ
タル情報に対して所定の演算処理を実行することにより
所望の流量を算出する回路部、出力部7は演算処理部6
で算出された流量を所定の信号に変換して出力する回路
部である。
【0028】特に、サンプルホールド部3には、入力さ
れる交流流量信号2のうち正側のみをサンプリングする
サンプリング回路31(第1のサンプリング手段/正側
サンプリング手段)、および負側のみをサンプリングす
るサンプリング回路32(第1のサンプリング手段/負
側サンプリング手段)が設けられている。また、これら
サンプリング回路31,32と並列して、正側および負
側のいずれのタイミングでもサンプリングするサンプリ
ング回路33(第2のサンプリング手段)が設けられて
いる。
【0029】さらに、サンプリング回路31,33から
の両出力の差分を正側差分出力として出力する演算増幅
器36と、サンプリング回路32,33からの両出力の
差分を負側差分出力として出力する演算増幅器37とが
設けられている。また、これら正側差分出力および負側
差分出力をそれぞれサンプリングするサンプリング回路
34,35が設けられており、これらサンプリング回路
34,35からの出力の差分ここでは正側極性に合成し
たものが直流流量信号3Aとして演算増幅器38(合成
手段)から出力される。
【0030】なお、サンプリング回路33は、サンプリ
ング回路31,32に比較して大きな積分時定数を有し
ており、ここからサンプリング回路31,32の出力の
ほぼ中間値が出力される。したがって、サンプリング回
路33からの出力には、サンプリング回路31,32か
らの出力と同様に、商用電源周波数ノイズに起因するふ
らつきが含まれるが、流量を示す信号成分はほとんど含
まれない。
【0031】次に、図1を参照して、第1の実施の形態
による動作について説明する。スイッチング部9からの
励磁信号9Bに基づいて、所定周波数fexを有する矩形
波の交流励磁電流が変換器11の励磁部8から出力さ
れ、検出器10の励磁コイル10Dが励磁される。
【0032】これにより、励磁コイル10Dが励磁され
て、流路10C内を流れる流体に対して所定の磁界が印
加され、流体の流速に応じた振幅を有する信号起電力が
発生する。この信号起電力は、流路10Cの内壁であっ
て対向する位置に設けられた電極10A,10Bにより
検出され、検出信号として変換器11に出力される。
【0033】変換器11のAC増幅部1では、検出器1
0から得られた検出信号のうち低周波数成分が減衰され
て、この検出信号に混入するパルス状ノイズや低周波ノ
イズが減衰されるとともに交流増幅され、交流流量信号
2として出力される。サンプルホールド部3では、スイ
ッチング部9からのスイッチング信号9Aが示すサンプ
リング期間に基づいて、AC増幅部1からの交流流量信
号2がサンプリングされ直流流量信号3Aとして出力さ
れる。
【0034】図2はサンプルホールド部の各スイッチン
グ回路の動作を示すタイミングチャートであり、31S
〜35Sは各サンプリング回路31〜35に設けられて
いるスイッチ31S〜35Sのオン/オフ動作を示して
いる。サンプリング回路31,32では、スイッチ31
S,32Sをそれぞれ交流流量信号2の正側あるいは負
側のみでオンさせることにより、交流流量信号2の正側
パルス21あるいは負側パルス22を個別にサンプリン
グする。
【0035】一方、サンプリング回路33では、スイッ
チ31S,32Sの両方に同期してスイッチ33Sをオ
ンさせることにより、交流流量信号2の正側パルス21
および負側パルス22の両方でサンプリングを行う。こ
の場合、サンプリング回路33は、サンプリング回路3
1,32に比較して大きな積分時定数を有しており、こ
こからサンプリング回路31,32の出力のほぼ中間値
が出力される。
【0036】したがって、サンプリング回路33からの
出力には、サンプリング回路31,32からの出力と同
様に、商用電源周波数ノイズに起因するふらつきが含ま
れるが、流量を示す信号成分はほとんど含まれない。続
いて、サンプリング回路31,33の出力が演算増幅器
36に入力され、サンプリング回路32,33の出力が
演算増幅器37に入力される。
【0037】これにより、演算増幅器36において、サ
ンプリング回路31の出力に含まれるふらつき成分があ
る程度打ち消され、流量に応じて振幅が変化する正側差
分出力が得られる。また、演算増幅器37において、サ
ンプリング回路32の出力に含まれるふらつき成分があ
る程度打ち消され、流量に応じて振幅が変化する負側差
分出力が得られる。
【0038】サンプリング回路34では、正側差分出力
が安定した後、すなわちスイッチ31Sおよび33Sが
オフして(時刻T1)から再びオンする(時刻T2)ま
での間に、スイッチ34Sをオンして正側差分出力をサ
ンプリングする。また、サンプリング回路35では、正
側差分出力が安定した後、すなわちスイッチ32Sおよ
び33Sがオフして(時刻T3)から再びオンする(時
刻T4)までの間に、スイッチ35Sをオンして正側差
分出力をサンプリングする。
【0039】スイッチ31S〜33Sがオフしている間
において、正側差分出力および負側差分出力は安定して
いるが、サンプリング回路34,35にある程度の時定
数を設けることによりノイズを除去できる。なお、サン
プリング回路34,35は、ローパスフィルタで構成し
ても、同様の作用効果が得られる。これらサンプリング
回路34,35の出力は、演算増幅器38に入力され、
両者の差分出力ここでは合成出力が得られ、直流流量信
号3Aとして出力される。
【0040】このように、サンプリング回路3におい
て、流体からの検出信号を増幅して得られた雑音成分を
含む交流流量信号2と、この交流流量信号2から抽出し
た雑音成分とを個別にサンプリング処理し、得られた信
号を合成することにより、交流流量信号2に含まれる雑
音成分を除去するようにしたので、急激な流量変化への
応答性を低下させることなく、ハイパスフィルタでは除
去できない各種ノイズに起因する計測出力のふらつきを
低減できる。
【0041】また、交流流量信号2のサンプリングと、
雑音成分のサンプリングとを同一タイミングで行うよう
にしたので、交流流量信号2と雑音成分とを合成する
際、その雑音成分と交流流量信号2に含まれる雑音成分
とが正確に一致するため、最も精度よく雑音成分を除去
できる。
【0042】図3は本発明によるノイズ周波数とふらつ
きの関係を示す説明図であり、横軸は励磁周波数fexの
倍数でノイズ周波数を示し、縦軸はふらつきの大きさを
示している。この場合、サンプリング回路31,32の
積分時定数は、従来のサンプルホールド部の構成(図7
参照)によりふらつき特性71(図9参照)を測定した
場合と同じ値が用いられている。
【0043】これによれば、積分時定数が同じであるに
もかかわらず、本発明のふらつき特性41のほうが、山
型の傾きが急峻となり、ふらつきが減衰していることが
わかる。また、図4は本発明によるステップ入力に対す
る応答性を示す説明図であり、従来と同じ積分時定数を
用いていることから、従来の応答特性81(図10参
照)と本発明による応答特性42とがほぼ同じ特性を示
しており、応答特性が維持されていることがわかる。
【0044】発明者の実験では、本発明によれば、従来
(図7参照)と同じ応答性を維持しつつ、S/N比を1
0倍程度改善できることが確認された。また、サンプリ
ング回路33の積分時定数として、サンプリング回路3
1,32の積分時定数の2倍の値を用いることにより、
正側パルス21および負側パルス22の両方をサンプリ
ングした場合に、サンプリング回路31,32の両出力
に含まれる流量を示す成分を精度良く除去でき、後段の
演算増幅器36,37において、商用電源周波数ノイズ
に起因するふらつきを確実に除去できる。
【0045】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。前述した第1の実施の形態(図1)と比較し
て、サンプルホールド部の内部構成が異なる。すなわち
本実施の形態では、サンプルホールド部4として、AC
増幅部1からの交流流量信号(増幅信号)2を前処理す
る前処理回路(前処理手段)41と、この前処理回路4
1の出力信号を所定の時定数で積分出力する積分回路4
2と、前処理回路42の出力信号に含まれる雑音成分を
抽出する雑音抽出回路43とが設けられている。
【0046】さらに、サンプルホールド部4には、積分
回路42の出力信号と雑音抽出回路43の出力信号とを
合成することにより積分回路42からの出力信号に含ま
れる雑音成分を除去する合成回路(合成手段)44と、
この合成回路44の出力をサンプリングして直流流量信
号4Aを出力する安定化回路45とが設けられている。
【0047】特に、積分回路42は第1のサンプリング
手段に相当し、雑音抽出回路43は第2のサンプリング
手段に相当する。なお、積分回路42では、所定の信号
区間のみをサンプリングするのではなく、全信号区間に
わたって連続してサンプリング動作している。
【0048】次に、図6を参照して、第2の実施の形態
による動作について説明する。図6は図5のサンプリン
グ動作を示すタイミングチャートである。前述(図1)
と同様に、検出器10から得られた信号起電力は、AC
増幅部1で増幅され交流流量信号2として、サンプルホ
ールド部4の前処理回路41へ入力される。
【0049】前処理回路41には、AC増幅部1からの
交流流量信号2をそのまま通過させる回路と、交流流量
信号2を反転増幅し反転交流流量信号41Iとして出力
する回路とが並列的に配置されている。また、各回路に
は、スイッチング部9からのサンプリング信号9Aに基
づき動作するスイッチ41A,41Bが設けられてい
る。
【0050】したがって、入力された交流流量信号2
は、その正側のみがスイッチ41Aを介してサンプリン
グ出力されるとともに、反転交流流量信号41Iの正側
のみがスイッチ41Bを介してサンプリング出力され
る。前処理回路41からの出力信号は、積分回路42に
より所定の時定数で積分され、合成回路44に出力され
る。
【0051】一方、前処理回路41からの出力信号は、
雑音抽出回路43に入力される。雑音抽出回路43に
は、スイッチング部9からのサンプリング信号9Aに基
づき動作するスイッチ43Sが設けられている。これに
より、前処理回路41からの出力信号は、スイッチ43
Sにより前処理回路41のスイッチ41A,41Bの両
方のサンプリング期間に同期してサンプリングされ、合
成回路44に出力される。
【0052】なお、雑音抽出回路43には、サンプリン
グ値を保持しておく容量素子の両端を短絡するスイッチ
43Rが設けられており、スイッチ43Sをオンして信
号を取り込む直前にこのスイッチ43Rがオンして容量
素子が短絡され、雑音抽出回路43のサンプリング値
が、サンプリングごとに初期化される。したがって、交
流流量信号2に含まれる流量成分が除去されて雑音成分
が抽出され、合成回路44へ出力される。
【0053】このようにして得られた積分回路42の出
力信号と雑音抽出回路43の出力信号は、合成回路44
の演算増幅器44Aで合成され、積分回路42の出力信
号から雑音成分が除去される。そして、その後段の安定
化回路45により、演算増幅器44Aの出力信号のうち
安定した区間がサンプリングされ、直流流量信号4Aと
して出力される。
【0054】このように、サンプルホールド部4におい
て、流体からの検出信号を増幅して得られた雑音成分を
含む交流流量信号2と、この交流流量信号2から抽出し
た雑音成分とを個別に生成し、これら得られた信号を合
成することにより、交流流量信号2に含まれる雑音成分
を除去するようにしたので、急激な流量変化への応答性
を低下させることなく、ハイパスフィルタでは除去でき
ない各種ノイズに起因する計測出力のふらつきを低減で
きる。
【0055】また、交流流量信号2のサンプリングと、
雑音成分のサンプリングとを同一タイミングで行うよう
にしたので、交流流量信号2と雑音成分とを合成する
際、その雑音成分と交流流量信号2に含まれる雑音成分
とが正確に一致するため、最も精度よく雑音成分を除去
できる。
【0056】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第1の実施の形態と同様に、図3に示すようなノイ
ズ周波数とふらつきの関係が得られ、従来のふらつき特
性71(図9参照)と比較して、山型の傾きが急峻とな
り、ふらつきが減衰していることがわかる。また、図4
に示すように、良好な応答特性が維持される。
【0057】発明者の実験により、雑音抽出回路43の
積分時定数として、積分回路42の積分時定数とほぼ同
じ値からその2倍の値を用いることにより、前処理回路
41の出力信号に含まれる流量成分を精度良く除去で
き、合成回路44において商用電源周波数ノイズに起因
するふらつきを確実に除去できることが確認された。
【0058】なお、以上の説明において、サンプルホー
ルド部3,4を回路部品により構成した場合を例に説明
したが、これに限定されるものではなく、例えば交流流
量信号2をA−D変換し、得られたディジタル情報を演
算処理部(CPU)などで構成された時定数決定部およ
び信号選択部により演算処理するようにしてもよく、前
述と同様の作用効果が得られる。
【0059】また、流量信号に混入するノイズとして、
商用電源周波数ノイズを例に説明したが、これに限定さ
れるものではなく、AC増幅部1などのハイパスフィル
タでは除去できない各種ノイズに対しても、前述と同様
の作用効果が得られる。さらに、以上の説明では、検出
電極が流体に接触するタイプの検出器を用いた電磁流量
計を例として説明したが、検出電極が流体に接触せず、
流体と検出電極との間に発生する静電容量に基づき流体
流量を検出する非接触タイプの電磁流量計についても、
前述と同様に本発明を適用可能であり、同様の作用効果
が得られる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、サンプ
リング手段として、流体からの検出信号を増幅して得ら
れた雑音成分を含む増幅信号を直接サンプリングして積
分出力する第1のサンプリング手段と、雑音成分を含む
増幅信号を直接サンプリングして増幅信号に含まれる雑
音成分を出力する第2のサンプリング手段とを設け、第
1のサンプリング手段の出力信号と第2のサンプリング
手段の出力信号とを合成して増幅信号から雑音成分を除
去するようにしたものである。
【0061】したがって、従来のように、交流流量信号
をサンプリングする場合の積分時定数を大きくすること
により、サンプリング後の直流流量信号に含まれるふら
つきを低減するものと比較して、急激な流量変化への応
答性を低下させることなく、ハイパスフィルタでは除去
できない各種ノイズに起因する計測出力のふらつきを低
減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態による電磁流量計
のブロック図である。
【図2】 図1のサンプリング動作を示すタイミングチ
ャートである。
【図3】 本発明のノイズ周波数とふらつきの関係を示
す説明図である。
【図4】 本発明のステップ入力に対する応答性を示す
説明図である。
【図5】 本発明の第1の実施の形態による電磁流量計
のブロック図である。
【図6】 図2のサンプリング動作を示すタイミングチ
ャートである。
【図7】 従来の電磁流量計のブロック図である。
【図8】 図7のサンプリング動作を示すタイミングチ
ャートである。
【図9】 従来のノイズ周波数とふらつきの関係を示す
説明図である。
【図10】 従来のステップ入力に対する応答性を示す
説明図である。
【図11】 従来の他の電磁流量計のブロック図であ
る。
【図12】 図11のサンプリング動作を示すタイミン
グチャートである。
【符号の説明】
1…AC増幅部、2…交流流量信号、3,4…サンプル
ホールド部、31…サンプリング回路(第1のサンプリ
ング手段/正側サンプリング手段)、32…サンプリン
グ回路(第1のサンプリング手段/負側サンプリング手
段)、33…サンプリング回路(第2のサンプリング手
段)、34、35…サンプリング回路、31S〜35S
…スイッチ、36〜38…演算増幅器、41…前処理回
路、42…積分回路、43…雑音抽出回路、44…合成
回路、45…安定化回路、41A,41B,43S,4
3R,44S…スイッチ,41I…反転交流流量信号、
44A…演算増幅器、3A,4A…直流流量信号、5…
A−D変換部、6…演算処理部、7…出力部、8…励磁
部、9…スイッチング部、9A…サンプリング信号、9
B…励磁信号、10…検出器、10A,10B…電極、
10C…流路、10D…励磁コイル、11…変換器。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 矩形波状の交流励磁電流により流路内の
    流体に磁界を印加する励磁手段と、その流体の流れに応
    じて発生する電気的信号を検出する検出手段と、この検
    出手段が検出した検出信号を増幅する増幅手段と、この
    増幅手段で増幅された増幅信号をサンプリングするサン
    プリング手段と、このサンプリング手段からの出力信号
    をディジタル信号に変換するディジタル変換手段とを有
    する電磁流量計において、 サンプリング手段として、 雑音成分を含む前記増幅手段からの増幅信号を直接サン
    プリングして積分出力する第1のサンプリング手段と、雑音成分を含む前記増幅手段からの増幅信号を直接サン
    プリングして 前記増幅信号に含まれる雑音成分を出力
    る第2のサンプリング手段と、 第1のサンプリング手段の出力信号と第2のサンプリン
    グ手段の出力信号とを合成して前記増幅信号から雑音成
    分を除去する合成手段とを備えることを特徴とする電磁
    流量計。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電磁流量計において、 第1のサンプリング手段と第2のサンプリング手段とが
    同一タイミングでサンプリングを行うことを特徴とする
    電磁流量計。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の電磁流量計にお
    いて、 第1のサンプリング手段は、 前記増幅信号の正側成分をサンプリングする正側サンプ
    リング手段と、 前記増幅信号の負側成分をサンプリングする負側サンプ
    リング手段とを備えることを特徴とする電磁流量計。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の電磁流量計にお
    いて、 前記増幅信号の正側及び負側のいずれか一方をそのまま
    通過させるとともに他方を反転させて、第1のサンプリ
    ング手段および第2のサンプリング手段へ出力する前処
    理手段を備え、 第2のサンプリング手段は、次回のサンプリング動作を
    行う前に、前回のサンプリング値を初期化することを特
    徴とする電磁流量計。
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