JP3328877B2 - 電磁流量計 - Google Patents

電磁流量計

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JP3328877B2
JP3328877B2 JP29090297A JP29090297A JP3328877B2 JP 3328877 B2 JP3328877 B2 JP 3328877B2 JP 29090297 A JP29090297 A JP 29090297A JP 29090297 A JP29090297 A JP 29090297A JP 3328877 B2 JP3328877 B2 JP 3328877B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁流量計に関
し、特に所定矩形波の交流励磁電流により管内の流体に
磁界を印加し、電極から得られた流体の信号起電力を含
む検出信号をサンプリングして信号処理することにより
計測流量を得る電磁流量計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の電磁流量計では、図5
に示すような構成となっている。同図において、10は
所定の交流励磁電流に基づいて管内の流体に磁界を印加
し、流体に発生した信号起電力を検出信号として検出出
力する検出器、11は検出器10に対して所定の交流励
磁電流を出力するとともに、検出器10からの検出信号
を信号処理することにより管内の流量を算出出力する変
換器である。
【0003】励磁部8は、スイッチング部9からの励磁
信号9Bに基づいて矩形波からなる所定周波数の交流励
磁電流を出力する。検出器10の励磁コイル10Dは、
変換器11からの交流励磁電流により励磁されて、管1
0C内を流れる流体に対して所定の磁界を印加し、これ
により流体の流速に応じた振幅を有する信号起電力が発
生する。この信号起電力は、管10Cの内壁であって対
向する位置に設けられた電極10A,10Bにより検出
され、検出信号として変換器11に出力される。
【0004】変換器11では、AC増幅部1において、
検出器10からの出力を交流増幅し交流流量信号2とし
て出力する。なお、AC増幅部1には、検出器10から
得られた検出信号のうち低周波数成分を減衰させること
により、この検出信号に混入する低周波ノイズを減衰す
るハイパスフィルタ(HPF)が設けられている。
【0005】サンプルホールド部3では、スイッチング
部9からのスイッチング信号9Aに基づいて、サンプリ
ング回路31,32のスイッチ31S,32Sを制御す
ることにより、AC増幅部1からの交流流量信号2のう
ち、正側および負側をそれぞれサンプリングし直流流量
信号4として出力する。演算処理部6は、A−D変換部
5を介してサンプルホールド部3からの直流流量信号4
をディジタル情報として取り込み、所定の演算処理を実
行することにより所望の計測流量値を算出し、出力部7
で所定の信号に変換して出力する。
【0006】図6は、従来のサンプリング動作を示すタ
イミングチャートであり、9Bはスイッチング部9から
の励磁信号、2はサンプルホールド部3へ入力される交
流流量信号である。また、31S,32Sはスイッチン
グ部9からのサンプリング信号9Aに基づいて動作する
スイッチであり、交流流量信号2のサンプリング期間
(斜線部)が規定される。
【0007】この場合、サンプリング期間は、その波形
安定性から励磁信号9B(交流流量信号2)の各パルス
の後縁付近に設けられており、サンプルホールド部3で
は、このサンプリング期間だけスイッチ31S,32S
をそれぞれ短絡して交流流量信号2を積分し、直流流量
信号4として出力する。なお、交流流量信号2が正側の
場合には、スイッチ31Sのみが短絡され、交流流量信
号2が負側の場合には、スイッチ32Sのみが短絡され
る。
【0008】ここで、交流流量信号2に、AC増幅部1
のHPFでは除去できないノイズ、例えば商用電源周波
数50/60Hzと等しい周波数のノイズなどが混入し
た場合には、サンプルホールド部3の動作特性に起因し
て、ここから出力される直流流量信号4にふらつき61
が発生する。例えば、図6では、流量を一定に保持した
場合の交流流量信号2に、この種のノイズが混入してい
る状態を示している。
【0009】この場合、交流流量信号2には、隣接する
各パルス波形のサンプリング期間で、混入したノイズの
振幅により、それぞれ誤差d0〜d7が生じる。この誤
差d0〜d7が、サンプルホールド部3によりサンプリ
ングされ、ふらつき61を有する直流流量信号4として
出力されるものとなる。図7は、サンプルホールド部に
おけるノイズ周波数とふらつきの関係を示す説明図であ
り、横軸は励磁周波数の倍数でノイズ周波数を示し、縦
軸はふらつきの大きさを示している。
【0010】ここでは、励磁周波数fexと等しいノイズ
周波数のノイズが混入した場合に最もふらつきが大き
く、励磁周波数fexを中心としてここから離れるにつれ
てふらつきが減少し、周波数ゼロおよび励磁周波数fex
の2倍のノイズ周波数でふらつきが理論上ゼロとなる山
型のふらつき特性71が見られる。従来、このようなサ
ンプルホールド部3の動作特性を利用して、各サンプリ
ング回路31,32の積分時定数(RC)を大きくする
ことにより、直流流量信号4に含まれるふらつきを低減
するものとなっていた。
【0011】例えば、図7のふらつき特性72は、前述
のふらつき特性71に比較して、積分時定数を大きくし
た場合のふらつきを示しており、ふらつきの大きさが低
減されている。この場合、積分時定数を大きくすること
により、図6に示したように、交流流量信号2に含まれ
る誤差d0〜d7の大きさが減衰されて、ふらつきの大
きさが低減されるものと考えられる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の電磁流量計では、交流流量信号2をサンプリ
ングする場合の積分時定数を大きくすることにより、サ
ンプリング後の直流流量信号に含まれるふらつきを低減
するものとなっているため、急激な流量変化に対してサ
ンプリング動作が追従できず、応答性が低下するという
問題点があった。図8はステップ入力に対する応答性を
示す説明図であり、応答特性82は応答特性81に比較
してサンプリングの積分時定数を大きくした場合を示し
ている。
【0013】応答特性82に示すように、ステップ入力
の変化時間例えば立ち上がり時間が比較的短い場合、す
なわち立ち上がりが急激な場合には応答性が低い。した
がって、ふらつきを低減するためにサンプリングの積分
時定数を大きくした場合には、流量の急激な変化に応じ
て交流流量信号2の振幅が急に変化したときにサンプリ
ング動作が追従できず、応答性が低下するという問題点
があった。本発明はこのような課題を解決するためのも
のであり、急激な流量変化への応答性を低下させること
なく、ハイパスフィルタでは除去できない各種ノイズに
起因する計測出力のふらつきを低減できる電磁流量計を
提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明による電磁流量計は、交流流量信号の
うち各正側パルス内の第1の期間を、第1の積分時定数
およびこの第1の積分時定数より大きい第2の積分時定
数を用いてそれぞれ別個にサンプリングし両サンプリン
グ出力の差分を正側差分出力として出力する正側差分出
力手段と、交流流量信号のうち各負側パルス内の第2の
期間を、第1の積分時定数および第2の積分時定数を用
いてそれぞれ別個にサンプリングし両サンプリング出力
の差分を負側差分出力として出力する負側差分出力手段
と、第1の期間終了後から次の第1の期間開始までの間
に正側差分出力をサンプリングし保持出力する正側差分
サンプリング手段と、第2の期間終了後から次の第2の
期間開始までの間に負側差分出力をサンプリングし保持
出力する負側差分サンプリング手段と、正側および負側
差分サンプリング手段からの両出力を合成し直流流量信
号として出力する合成手段とを備え、正側差分出力手段
は、第1の積分時定数を用いて交流流量信号のうち各正
側パルス内の第1の期間をサンプリングし保持出力する
第1のサンプリング回路と、第2の積分時定数を用い
て、第1および第2の期間に同期して検出信号の各正側
および負側パルスをサンプリングし保持出力する第3の
サンプリング回路と、第1および第3のサンプリング回
路の両出力の差分を正側差分出力として出力する第1の
差分回路とから構成され、負側差分出力手段は、第1の
積分時定数を用いて交流流量信号のうち各負側パルス内
の第2の期間をサンプリングし保持出力する第2のサン
プリング回路と、第2および第3のサンプリング回路の
両出力の差分を負側差分出力として出力する第2の差分
回路とから構成されているものである。
【0015】したがって、交流流量信号のうち各正側パ
ルス内の第1の期間において、第1の積分時定数および
この第1の積分時定数より大きい第2の積分時定数を用
いてそれぞれ別個にサンプリングされ両サンプリング出
力の差分が正側差分出力として出力される。また、交流
流量信号のうち各負側パルス内の第2の期間において、
第1の積分時定数および第2の積分時定数を用いてそれ
ぞれ別個にサンプリングされ両サンプリング出力の差分
が負側差分出力として出力される。その後、第1の期間
終了後から次の第1の期間開始までの間に正側差分出力
がサンプリングされるとともに、第2の期間終了後から
次の第2の期間開始までの間に負側差分出力がサンプリ
ングされ、これらサンプリング出力が合成されて直流流
量信号として出力される。
【0016】なお、正側差分出力手段では、第1の積分
時定数を用いて交流流量信号のうち各正側パルス内の第
1の期間をサンプリングし保持出力する第1のサンプリ
ング回路と、第2の積分時定数を用いて、第1および第
2の期間に同期して検出信号の各正側および負側パルス
をサンプリングし保持出力する第3のサンプリング回路
との両出力の差分が正側差分出力として出力される。ま
た、負側差分出力手段では、第1の積分時定数を用いて
交流流量信号のうち各負側パルス内の第2の期間をサン
プリングし保持出力する第2のサンプリング回路と、第
3のサンプリング回路との両出力の差分が負側差分出力
として出力される。また、第2の積分時定数として、第
1の積分時定数の2倍の値を用いるようにしたものであ
る。したがって、第1の積分時定数の2倍の値が第2の
積分時定数として用いられる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照
して説明する。図1は本発明の一実施の形態である電磁
流量計のブロック図であり、同図において、前述の説明
(図5参照)と同じまたは同等部分には、同一符号を付
してある。図1において、10は所定の矩形波の交流励
磁電流に基づいて管内の流体に磁界を印加し、流体に発
生した信号起電力を検出信号として検出出力する検出
器、11は検出器10に対して所定の交流励磁電流を出
力するとともに、検出器10からの検出信号を信号処理
することにより管内の流量を算出出力する変換器であ
る。
【0018】検出器10において、電極10A,10B
は被測定流体が流れる管10Cの内壁に対向して配置さ
れ、流体に発生した信号起電力を検出する電極、励磁コ
イル10Dは変換器11からの交流励磁電流に基づいて
励磁され、管10C内の流体に磁界を印加するコイルで
ある。変換器11において、スイッチング部9は、所定
クロックに基づいて後述するサンプリング信号9Aおよ
び励磁信号9Bを生成出力する回路部、励磁部8はスイ
ッチング部9からの励磁信号9Bに基づいて矩形波から
なる所定周波数の交流励磁電流を出力する回路部であ
る。
【0019】AC増幅部1は、検出器10からの検出信
号を交流増幅し、流体流速に応じて振幅が変化する交流
流量信号2として出力する回路部、サンプルホールド部
3は、スイッチング部9からのスイッチング信号9Aに
基づいて、AC増幅部1からの交流流量信号2をサンプ
リングし、流体流速に応じて直流電位が変化する直流流
量信号4として出力する回路部である。なお、AC増幅
部1には、検出器10から得られた検出信号のうち、低
周波数成分を減衰させることにより、この検出信号に混
入する低周波ノイズを減衰するハイパスフィルタが設け
られている。
【0020】A−D変換部5はサンプルホールド部3か
らの直流流量信号4を積分しディジタル情報に変換する
回路部、演算処理部6はA−D変換部5からのディジタ
ル情報に対して所定の演算処理を実行することにより所
望の流量を算出する回路部、出力部7は演算処理部6で
算出された流量を所定の信号に変換して出力する回路部
である。
【0021】特に、サンプルホールド部3には、入力さ
れる交流流量信号2のうち正側のみをサンプリングする
サンプリング回路31(第1のサンプリング回路)、お
よび負側のみをサンプリングするサンプリング回路32
(第2のサンプリング回路)が設けられている。また、
これらサンプリング回路31,32と並列して、正側お
よび負側のいずれのタイミングでもサンプリングするサ
ンプリング回路33(第3のサンプリング回路)が設け
られている。
【0022】さらに、サンプリング回路31,33から
の両出力の差分を正側差分出力として出力する演算増幅
器36(第1の差分回路)と、サンプリング回路32,
33からの両出力の差分を負側差分出力として出力する
演算増幅器37(第2の差分回路)とが設けられてい
る。また、これら正側差分出力および負側差分出力をそ
れぞれサンプリングするサンプリング回路34,35
(正側および負側差分サンプリング手段)が設けられて
おり、これらサンプリング回路34,35からの出力の
差分ここでは正側極性に合成したものが直流流量信号4
として演算増幅器38(合成手段)から出力される。
【0023】なお、サンプリング回路33は、サンプリ
ング回路31,32に比較して大きな積分時定数を有し
ており、ここからサンプリング回路31,32の出力の
ほぼ中間値が出力される。したがって、サンプリング回
路33からの出力には、サンプリング回路31,32か
らの出力と同様に、商用電源周波数ノイズに起因するふ
らつきが含まれるが、流量を示す信号成分はほとんど含
まれない。
【0024】次に、図1を参照して、本発明の動作につ
いて説明する。なお、本発明によるサンプリング動作の
タイミングについては、前述の説明(図6)と同様であ
る。スイッチング部9からの励磁信号9Bに基づいて、
所定周波数fexを有する矩形波の交流励磁電流が変換器
11の励磁部8から出力され、検出器10の励磁コイル
10Dが励磁される。
【0025】これにより、励磁コイル10Dが励磁され
て、管10C内を流れる流体に対して所定の磁界が印加
され、流体の流速に応じた振幅を有する信号起電力が発
生する。この信号起電力は、管10Cの内壁であって対
向する位置に設けられた電極10A,10Bにより検出
され、検出信号として変換器11に出力される。
【0026】変換器11のAC増幅部1では、検出器1
0から得られた検出信号のうち低周波数成分が減衰され
て、この検出信号に混入するパルス状ノイズや低周波ノ
イズが減衰されるとともに交流増幅され、交流流量信号
2として出力される。サンプルホールド部3では、スイ
ッチング部9からのスイッチング信号9Aが示すサンプ
リング期間に基づいて、AC増幅部1からの交流流量信
号2がサンプリングされ直流流量信号4として出力され
る。
【0027】図2はサンプルホールド部の各スイッチン
グ回路の動作を示すタイミングチャートであり、31S
〜35Sは各スイッチング回路31〜35に設けられて
いるスイッチ31S〜35Sのオン/オフ動作を示して
いる。スイッチング回路31,32では、スイッチ31
S,32Sをそれぞれ交流流量信号2の正側あるいは負
側のみでオンさせることにより、交流流量信号2の正側
パルス21あるいは負側パルス22を個別にサンプリン
グする。
【0028】一方、スイッチング回路33では、スイッ
チ31S,32Sの両方に同期してスイッチ33Sをオ
ンさせることにより、交流流量信号2の正側パルス21
および負側パルス22の両方でサンプリングを行う。こ
の場合、サンプリング回路33は、サンプリング回路3
1,32に比較して大きな積分時定数を有しており、こ
こからサンプリング回路31,32の出力のほぼ中間値
が出力される。
【0029】したがって、サンプリング回路33からの
出力には、サンプリング回路31,32からの出力と同
様に、商用電源周波数ノイズに起因するふらつきが含ま
れるが、流量を示す信号成分はほとんど含まれない。続
いて、サンプリング回路31,33の出力が演算増幅器
36に入力され、サンプリング回路32,33の出力が
演算増幅器37に入力される。
【0030】これにより、演算増幅器36において、サ
ンプリング回路31の出力に含まれるふらつき成分があ
る程度打ち消され、流量に応じて振幅が変化する正側差
分出力が得られる。また、演算増幅器37において、サ
ンプリング回路32の出力に含まれるふらつき成分があ
る程度打ち消され、流量に応じて振幅が変化する負側差
分出力が得られる。
【0031】サンプリング回路34では、正側差分出力
が安定した後、すなわちスイッチ31Sおよび33Sが
オフして(時刻T1)から再びオンする(時刻T2)ま
での間に、スイッチ34Sをオンして正側差分出力をサ
ンプリングする。また、サンプリング回路35では、正
側差分出力が安定した後、すなわちスイッチ32Sおよ
び33Sがオフして(時刻T3)から再びオンする(時
刻T4)までの間に、スイッチ35Sをオンして正側差
分出力をサンプリングする。
【0032】スイッチ31S〜33Sがオフしている間
において、正側差分出力および負側差分出力は安定して
いるが、サンプリング回路34,35にある程度の時定
数を設けることによりノイズを除去できる。なお、サン
プリング回路34,35は、ローパスフィルタで構成し
ても、同様の作用効果が得られる。これらサンプリング
回路34,35の出力は、演算増幅器38に入力され、
両者の差分出力ここでは合成出力が得られ、直流流量信
号4として出力される。
【0033】図3は本発明によるノイズ周波数とふらつ
きの関係を示す説明図であり、横軸は励磁周波数fexの
倍数でノイズ周波数を示し、縦軸はふらつきの大きさを
示している。この場合、サンプリング回路31,32の
積分時定数は、従来のサンプルホールド部の構成(図5
参照)によりふらつき特性71を測定した場合と同じ値
が用いられている。
【0034】これによれば、積分時定数が同じであるに
もかかわらず、本発明のふらつき特性41のほうが、山
型の傾きが急峻となり、ふらつきが減衰していることが
わかる。また、図4は本発明によるステップ入力に対す
る応答性を示す説明図であり、従来と同じ積分時定数を
用いていることから、従来の応答特性81と本発明によ
る応答特性42とがほぼ同じ特性を示しており、応答特
性が維持されていることがわかる。
【0035】発明者の実験では、本発明によれば、従来
(図5参照)と同じ応答性を維持しつつ、S/N比を1
0倍程度改善できることが確認された。また、サンプリ
ング回路33の積分時定数として、サンプリング回路3
1,32の積分時定数の2倍の値を用いることにより、
正側パルス21および負側パルス22の両方をサンプリ
ングした場合に、サンプリング回路31,32の両出力
に含まれる流量を示す成分を精度良く除去でき、後段の
演算増幅器36,37において、商用電源周波数ノイズ
に起因するふらつきを確実に除去できる。
【0036】なお、以上の説明において、サンプルホー
ルド部3を回路部品により構成した場合を例に説明した
が、これに限定されるものではなく、例えば交流流量信
号2をA−D変換し、得られたディジタル情報を演算処
理部(CPU)などで構成された時定数決定部および信
号選択部により演算処理するようにしてもよく、前述と
同様の作用効果が得られる。また、以上の説明におい
て、流量信号に混入するノイズとして、商用電源周波数
ノイズを例に説明したが、これに限定されるものではな
く、AC増幅部1などのハイパスフィルタでは除去でき
ない各種ノイズに対しても、前述と同様の作用効果が得
られる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、交流流
量信号のうち各正側パルス内の第1の期間を、第1の積
分時定数およびこの第1の積分時定数より大きい第2の
積分時定数を用いてそれぞれ別個にサンプリングし両サ
ンプリング出力の差分を正側差分出力として出力する正
側差分出力手段と、交流流量信号のうち各負側パルス内
の第2の期間を、第1の積分時定数および第2の積分時
定数を用いてそれぞれ別個にサンプリングし両サンプリ
ング出力の差分を負側差分出力として出力する負側差分
出力手段とを設けて、第1の期間終了後から次の第1の
期間開始までの間に正側差分出力をサンプリング保持す
るとともに、第2の期間終了後から次の第2の期間開始
までの間に負側差分出力をサンプリング保持し、両出力
を合成し直流流量信号として出力するようにしたもので
ある。
【0038】また、第1の積分時定数を用いて交流流量
信号のうち各正側パルス内の第1の期間をサンプリング
し保持出力する第1のサンプリング回路と、第1の積分
時定数を用いて交流流量信号のうち各負側パルス内の第
2の期間をサンプリングし保持出力する第2のサンプリ
ング回路と、第2の積分時定数を用いて第1および第2
の期間に同期して検出信号の各正側および負側パルスを
サンプリングし保持出力する第3のサンプリング回路と
を設けて、第1および第3のサンプリング回路の両出力
の差分を正側差分出力として出力し、第2および第3の
サンプリング回路の両出力の差分を負側差分出力として
出力するようにしたものである。
【0039】したがって、従来のように、交流流量信号
をサンプリングする場合の積分時定数を大きくすること
により、サンプリング後の直流流量信号に含まれるふら
つきを低減するものと比較して、急激な流量変化への応
答性を低下させることなく、ハイパスフィルタでは除去
できない各種ノイズに起因する計測出力のふらつきを低
減できる。また、第1の積分時定数の2倍の値を第2の
積分時定数として用いるようにしたので、第3のサンプ
リング回路で正側および負側パルスの両方をサンプリン
グした場合に、流量を示す成分を精度良く除去でき、そ
の後段において商用電源周波数ノイズに起因するふらつ
きが確実に除去された正側および負側差分出力が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態による電磁流量計のブ
ロック図である。
【図2】 本発明のサンプリング動作を示すタイミング
チャートである。
【図3】 本発明のノイズ周波数とふらつきの関係を示
す説明図である。
【図4】 本発明のステップ入力に対する応答性を示す
説明図である。
【図5】 従来の電磁流量計のブロック図である。
【図6】 従来のサンプリング動作を示すタイミングチ
ャートである。
【図7】 従来のノイズ周波数とふらつきの関係を示す
説明図である。
【図8】 従来のステップ入力に対する応答性を示す説
明図である。
【符号の説明】
1…AC増幅部、2…交流流量信号、3…サンプルホー
ルド部、31…サンプリング回路(第1のサンプリング
回路)、32…サンプリング回路(第2のサンプリング
回路)、33…サンプリング回路(第3のサンプリング
回路)、34…サンプリング回路(正側差分サンプリン
グ回路)、35…サンプリング回路(負側差分サンプリ
ング回路)、31S〜35S…スイッチ、36〜38…
演算増幅器、4…直流流量信号、5…A−D変換部、6
…演算処理部、7…出力部、8…励磁部、9…スイッチ
ング部、9A…サンプリング信号、9B…励磁信号、1
0…検出器、10A,10B…電極、10C…管、10
D…励磁コイル、11…変換器。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定矩形波の交流励磁電流により管内の
    流体に磁界を印加し、電極から得られた流体の信号起電
    力を含む交流流量信号をサンプリングし、サンプリング
    により得られた直流流量信号を信号処理することにより
    計測流量を得る電磁流量計において、 交流流量信号のうち各正側パルス内の第1の期間を、第
    1の積分時定数およびこの第1の積分時定数より大きい
    第2の積分時定数を用いてそれぞれ別個にサンプリング
    し両サンプリング出力の差分を正側差分出力として出力
    する正側差分出力手段と、 交流流量信号のうち各負側パルス内の第2の期間を、第
    1の積分時定数および第2の積分時定数を用いてそれぞ
    れ別個にサンプリングし両サンプリング出力の差分を負
    側差分出力として出力する負側差分出力手段と、 第1の期間終了後から次の第1の期間開始までの間に正
    側差分出力をサンプリングし保持出力する正側差分サン
    プリング手段と、 第2の期間終了後から次の第2の期間開始までの間に負
    側差分出力をサンプリングし保持出力する負側差分サン
    プリング手段と、 正側および負側差分サンプリング手段からの両出力を合
    成し直流流量信号として出力する合成手段とを備え、 正側差分出力手段は、 第1の積分時定数を用いて交流流量信号のうち各正側パ
    ルス内の第1の期間をサンプリングし保持出力する第1
    のサンプリング回路と、 第2の積分時定数を用いて第1および第2の期間に同期
    して検出信号の各正側および負側パルスをサンプリング
    し保持出力する第3のサンプリング回路と、 第1および第3のサンプリング回路の両出力の差分を正
    側差分出力として出力する第1の差分回路とから構成さ
    れ、 負側差分出力手段は、 第1の積分時定数を用いて交流流量信号のうち各負側パ
    ルス内の第2の期間をサンプリングし保持出力する第2
    のサンプリング回路と、 第2および第3のサンプリング回路の両出力の差分を負
    側差分出力として出力する第2の差分回路とから構成さ
    れることを特徴とする電磁流量計。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電磁流量計において、 第2の積分時定数として、第1の積分時定数の2倍の値
    を用いることを特徴とする電磁流量計。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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