JP3468158B2 - 水洗式便器用貼着フィルム - Google Patents

水洗式便器用貼着フィルム

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JP3468158B2
JP3468158B2 JP12634299A JP12634299A JP3468158B2 JP 3468158 B2 JP3468158 B2 JP 3468158B2 JP 12634299 A JP12634299 A JP 12634299A JP 12634299 A JP12634299 A JP 12634299A JP 3468158 B2 JP3468158 B2 JP 3468158B2
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正昭 伊藤
正美 安藤
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東陶機器株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水洗式便器を汚れ
にくくするための貼着フィルムに関する
【0002】
【従来の技術】近年、サニタリー空間に対する清潔志向
が高まっており、便器表面を衛生的に清浄に保つことは
広く望まれている。一般的に知られている水洗式便器は
陶器製であり、新品時においては表面は親水性を呈し、
そのため、吐水口より吐水される流水はかなり万遍なく
便器表面を濡らし、付着汚れを重力方向に除去すること
により、便器表面を衛生的に清浄に保つ。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般の
陶器製便器を長期にわたり使用すると、徐々に便器表面
が局所的に疎水化され、かつ疎水化される面積が増大す
る。そのため、吐水口より吐水される流水の流路は徐々
に狭まり、一定の場所しか流れなくなる。そして、流水
が来なくなる表面に徐々に汚れが堆積し汚れていくとい
う問題があった。本発明は上記事情に鑑みてなされたも
のであり、長期にわたり吐水口より吐水される流水が万
遍なく便器表面を濡らし、以って汚れが堆積しにくくさ
せる水洗式便器用貼着フィルムを提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記課題を
解決すべく、離型シートと、前記離型シート上に配置さ
れた接着剤層と、前記接着剤層上に配置された可撓性フ
ィルムと、前記可撓性フィルム表面に形成された便器面
とは異なる水との接触角を有する被膜からなり、前記離
型シートを剥がして水洗式便器の水洗用吐水口の直下の
便器面に前記接着剤層を接触せしめることにより前記水
洗用吐水口の直下の便器面に前記被膜を形成するための
水洗式便器用貼着フィルムを提供する。前記被膜の存在
により、水洗用吐水口からの流水を拡散させることが可
能となり、水洗用吐水口より吐水される流水が万遍なく
便器表面を濡らすようになり、以って便器表面に汚れが
堆積しにくくなる。
【0005】本発明の好ましい態様においては、離型シ
ートと、前記離型シート上に配置された接着剤層と、前
記接着剤層上に配置された可撓性フィルムと、前記可撓
性フィルム表面に形成された撥水性被膜からなり、前記
離型シートを剥がして水洗式便器の水洗用吐水口の直下
の便器面に前記接着剤層を接触せしめることにより前記
水洗用吐水口の直下の便器面に撥水性被膜を形成されて
いるようにする。被膜を撥水性にすることにより、撥水
性被膜は水を弾く性質があるため、長期にわたり水洗用
吐水口より吐水される流水が万遍なく便器表面を濡らす
ようになり、以って便器表面に汚れが堆積しにくくな
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の具体的構成につ
いて説明する。本発明の水洗式便器用貼着フィルムとし
ては、大便器、小便器共に使用可能である。その洗浄方
式も問わない。例えば、小便器の洗浄方式には、図1
(a)に示すように、小便器20の内表面の上部に取り
付けられたスプレッダノズル22から噴出される水によ
り便器の内表面を洗浄する方式(スプレッダ方式)と、
図1(b)に示すように、小便器20のリム(淀掛け)
部24の内側に形成された水洗用吐水口26から吐出さ
れる水により便器の内表面を洗浄する方式(淀掛け方
式)とがあるが、そのいずれでもよい。同様に大便器に
もスプレッダ方式と淀掛け方式とがある(図示せず)が
そのいずれでもよい。
【0007】本発明における水洗用吐水口とは、例えば
スプレッダ方式ではスプレッダノズルの噴出口であり、
淀掛け方式ではリム(淀掛け)部の内側に形成された吐
水口である。水洗用吐水口の直下とは、水洗用吐水口の
真下数センチをいい、好ましくは真下0〜10cmまで
の部分である。
【0008】本発明における疎水性被膜とは、水との接
触角が50度から90度程度の被膜をいう。例えば、ポ
リエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエ
チレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のオ
レフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化
ビニリデン(PVdC)、ポリフッ化ビニリデン(PV
dF)等のビニル系樹脂、ポリスチレン(PS)、ポリ
ウレタン(PU)、ポリエステル(MF)、ポリアセタ
ール(POM)、ナイロン(PA)、ポリカーボネート
(PC)、メタクリル樹脂(PMMA)、アクリロニト
リル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、アク
リロニトリル−スチレン共重合体(AS)、セロハン
(セルロースフィルム)等が好適に利用できる。
【0009】本発明における撥水性被膜とは、接触角測
定器による水との接触角が90度以上である被膜をい
う。好ましくは110度以上であり、より好ましくは1
40度以上である。
【0010】本発明では、上記疎水性被膜や撥水性被膜
等の便器面とは異なる水との接触角を有する被膜を、水
洗用吐水口の直下の便器面に、被膜の長手方向が水平面
から90度もしくは90度未満の角度を有するように傾
けて配置する。その角度は好ましくは水平面から10度
以上80度未満であり、より好ましくは20度以上70
度未満である。その配置の一態様を図2に示す。図2で
は2つの上記被膜28および30が、水洗用吐水口26
の直下の便器面32に、それぞれ右傾き、左傾きで配置
されている。このように複数の撥水性被膜を逆向きの角
度で配置することで流水は旋回誘導され、さらに洗浄性
は増すことになる。
【0011】本発明におけるシリコーン含有被膜とは、
シリコーン中のケイ素原子に1つ以上の有機基が結合さ
れているシリコーン、すなわち、平均組成式RpSiX
qO(4−p−q)/2(式中、Rは、炭素数1〜18
の一価の有機基、Xは炭素数1〜4のアルコキシ基であ
り、p及びqは、0<p<2、0<q<4、0<p+q
<4を満足する数である)で表される未硬化のシリコー
ンを硬化させて得た被膜である。
【0012】本発明の請求項4に係る水洗式便器用貼着
フィルムの1つの製造方法は、鋳込み成形にて作製した
便器成形素地上に釉薬を塗布し1100度以上の温度で
焼成して得た水洗式便器の水洗用吐水口の直下に、塗布
したくない部分にマスキングを施しながら、上記シリコ
ーンを含有する塗料を被膜の長手方向が水平面から90
度未満の角度を有するように塗布した後に、シリコーン
を硬化させることによる。ここで塗布する方法として
は、スプレーコーティング、刷毛塗り、スポンジ塗り等
の周知の方法が利用できる。シリコーンの硬化にも、常
温放置、加熱、紫外線照射等の周知の方法が利用でき
る。本発明の請求項4に係る水洗式便器用貼着フィルム
の他の製造方法は、鋳込み成形にて作製した便器成形素
地上に釉薬を塗布し1100度以上の温度で焼成して得
た水洗式便器の水洗用吐水口の直下に、被膜の長手方向
が水平面から90度もしくは90度未満の角度を有する
ように、離型シートを剥がして接着剤を便器表面に接触
せしめるようにして貼着することによる。
【0013】上記未硬化のシリコーンは、2官能シラン
誘導体モノマー(分子当り2個の加水分解性基を有し、
各ケイ素原子に2つの酸素原子が結合した2官能シロキ
サン結合を形成するモノマー)及び/又は3官能シラン
誘導体モノマー(分子当り3個の加水分解性基を有し、
各ケイ素原子に3つの酸素原子が結合した3官能シロキ
サン結合を形成するモノマー)を必須成分とし、必要に
応じて4官能シラン誘導体モノマー(分子当り4個の加
水分解性基を有し、各ケイ素原子に4つの酸素原子が結
合した4官能シロキサン結合を形成するモノマー)を配
合させた組成物を、加水分解、縮重合させることにより
得られる。
【0014】ここで、2官能シラン誘導体としては、ジ
メチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、
ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシ
ラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチ
ルジエトキシシラン、γーグリシドキシプロピルメチル
ジメトキシシラン、γーグリシドキシプロピルメチルジ
エトキシシラン、γー(メタ)アクリロキシプロピルメ
チルジメトキシシラン、γー(メタ)アクリロキシプロ
ピルメチルジエトキシシラン、γーアミノプロピルメチ
ルジメトキシシラン、γーアミノプロピルメチルジエト
キシシラン、ヘプタデカフルオロオクチルメチルジメト
キシシラン、ヘプタデカフルオロオクチルメチルジエト
キシシラン等が好適に利用できる。
【0015】3官能シラン誘導体としては、メチルトリ
メトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルト
リイソプロポキシシラン、メチルトリtーブトキシシラ
ン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシ
ラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリt
ーブトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラ
ン、ビニルトリtーブトキシシラン、n−プロピルトリ
メトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n
−プロピルトリイソプロポキシシラン、n−プロピルト
リtーブトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラ
ン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−ヘキシルト
リイソプロポキシシラン、n−ヘキシルトリtーブトキ
シシラン、n−デシルトリメトキシシラン、n−デシル
トリエトキシシラン、n−デシルトリイソプロポキシシ
ラン、n−デシルトリtーブトキシシラン、n−オクタ
デシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリエト
キシシラン、n−オクタデシルトリイソプロポキシシラ
ン、n−オクタデシルトリtーブトキシシラン、フェニ
ルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、
フェニルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリtー
ブトキシシラン、γーグリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン、γーグリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γーグリシドキシプロピルトリイソプロポキシシラ
ン、γーグリシドキシプロピルトリtーブトキシシラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)エチルトリイソプロポキシシラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リtーブトキシシラン、γー(メタ)アクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γー(メタ)アクリロキシプ
ロピルトリエトキシシラン、γー(メタ)アクリロキシ
プロピルトリイソプロポキシシラン、γー(メタ)アク
リロキシプロピルトリtーブトキシシラン、γーアミノ
プロピルトリメトキシシラン、γーアミノプロピルトリ
エトキシシラン、γーアミノプロピルトリイソプロポキ
シシラン、γーアミノプロピルトリtーブトキシシラ
ン、γーメルカプトプロピルトリメトキシシラン、γー
メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γーメルカプ
トプロピルトリイソプロポキシシラン、γーメルカプト
プロピルトリtーブトキシシラン、トリフルオロプロピ
ルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエト
キシシラン、トリフルオロプロピルトリイソプロポキシ
シラン、トリフルオロプロピルトリtーブトキシシラ
ン、ヘプタデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、
ヘプタデカフルオロオクチルトリエトキシシラン、ヘプ
タデカフルオロオクチルトリイソプロポキシシラン、ヘ
プタデカフルオロオクチルトリtーブトキシシラン等が
好適に利用できる。
【0016】4官能シラン誘導体としては、テトラメト
キシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポ
キシシラン、テトラtーブトキシシラン、ジメトキシジ
エトキシシラン等が好適に利用できる。
【0017】上記未硬化のシリコーンのうち、γーグリ
シドキシプロピル基、β−(3、4−エポキシシクロヘ
キシル)基、γー(メタ)アクリロキシ基等を有するも
のは、シロキサン架橋以外の有機架橋が形成可能であ
り、常温硬化性を得る上で好ましい。常温硬化性であれ
ば、既存の水洗式便器の水洗用吐水口及び/又は前記水
洗用吐水口の直下の便器面に上記シリコーン組成物をコ
ーティングするだけで、長期にわたり水洗用吐水口より
吐水される流水が万遍なく便器表面を濡らすようにな
り、以って便器表面に汚れが堆積しにくくなるようにす
ることが可能となる。
【0018】また、上記未硬化のシリコーンにおいて、
常温硬化性を高めるために、硬化剤を添加してもよい。
硬化剤としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、酢酸
ナトリウム、ギ酸ナトリウム、酢酸カリウム、ギ酸カリ
ウム、プロピオン酸カリウム、テトラメチルアンモニウ
ムクロライド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド
等の塩基性化合物類;n−ヘキシルアミン、トリブチル
アミン、ジアザビシクロウンデセン、エチレンジアミ
ン、ヘキサンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエ
チレンテトラミン、テトラエチレンベンタミン、エタノ
ールアミン類、γーアミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γーアミノプロピルメチルジメトキシシラン、γー
(2ーアミノメチル)ーアミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γー(2ーアミノメチル)ーアミノプロピルメチ
ルジメトキシシラン等のアミン化合物;テトライソプロ
ピルチタネート、テトラブチルチタネート等のチタン化
合物;アルミニウムトリイソブトキシド、アルミニウム
トリイソプロポキシド、アルミニウムアセチルアセトナ
ート、過塩素酸アルミニウム、塩化アルミニウム等のア
ルミニウム化合物;錫アセチルアセトナート、ジブチル
錫オクチレート等の錫化合物;コバルトオクチレート、
コバルトアセチルアセトナート、鉄アセチルアセトナー
ト等の含金属化合物類;リン酸、硝酸、フタル酸、pー
トルエンスルホン酸、トリクロル酢酸等の酸性化合物類
などが好適に利用できる。
【0019】更に、硬化被膜の硬度、耐擦傷性を向上さ
せるために、或いは、高屈折率化させて光沢性を向上さ
せるために、金属酸化物微粒子を添加してもよい。金属
酸化物としては、シリカ、アルミナ、酸化セリウム、酸
化錫、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化アンチ
モン、酸化鉄、酸化チタン、希土類酸化物等が利用でき
る。
【0020】本発明におけるフッ素樹脂含有被膜に用い
られるフッ素樹脂としては、例えば、ポリフッ化ビニ
ル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化三フッ化エチレ
ン、ポリ四フッ化エチレン、ポリ四フッ化エチレンー六
フッ化プロピレンコポリマー、エチレンーポリ四フッ化
エチレンコポリマー、エチレンーポリ塩化三フッ化エチ
レンコポリマー、四フッ化エチレンーパーフルオロアル
キルビニルエーテルコポリマー、パーフルオロシクロポ
リマー、ビニルエーテルーフルオロオレフィンコポリマ
ー、ビニルエステルーフルオロオレフィンコポリマー等
が好適に利用できる。
【0021】本発明におけるフッ素化合物含有被膜に用
いられるフッ素化合物には、フッ化リチウム、フッ化マ
グネシウム、フッ化カルシウム、フッ化ストロンチウ
ム、フッ化バリウム、フッ化スカンジウム、フッ化イッ
トリウム、フッ化ジルコニウム、フッ化ハフニウム、フ
ッ化マンガン、フッ化鉄、フッ化コバルト、フッ化ニッ
ケル、フッ化銅、フッ化アルミニウム、フッ化ガリウ
ム、フッ化インジウム、フッ化ビスマス、フッ化ランタ
ン、フッ化セリウム、フッ化プラセオジウム、フッ化ネ
オジウム、フッ化サマリウム、フッ化ユーロピウム、フ
ッ化テルビウム、フッ化ジスプロシウム、フッ化ホルミ
ウム、フッ化エルビウム、フッ化ツリウム、フッ化イッ
テルビウム、フッ化ルテチウム等が好適に利用できる。
【0022】本発明の請求項5に係る水洗式便器用貼着
フィルムの一製造方法は、鋳込み成形にて作製した便器
成形素地上に釉薬を塗布し1100度以上の温度で焼成
して得た水洗式便器の水洗用吐水口の直下に、塗布した
くない部分にマスキングを施しながら、上記フッ素樹脂
及び/又はフッ素化合物を含有する塗料を被膜の長手方
向が水平面から90度未満の角度を有するように塗布し
た後に、フッ素樹脂及び/又はフッ素化合物を硬化させ
ることによる。ここで、塗布する方法としては、スプレ
ーコーティング、刷毛塗り、スポンジ塗り等の周知の方
法が利用できる。フッ素樹脂の硬化にも、常温放置、加
熱、紫外線照射等の周知の方法が利用できる。本発明の
請求項5に係る水洗式便器用貼着フィルムの他の製造方
法は、鋳込み成形にて作製した便器成形素地上に釉薬を
塗布し1100度以上の温度で焼成して得た水洗式便器
の水洗用吐水口の直下に、被膜の長手方向が水平面から
90度もしくは90度未満の角度を有するように、離型
シートを剥がして接着剤を便器表面に接触せしめるよう
にして貼着することによる。
【0023】本発明の請求項6に係る水洗式便器用貼着
フィルムでは、水洗式便器の水洗用吐水口の直下に、被
膜の長手方向が水平面から90度未満の角度を有するよ
うにシリコーンとフッ素樹脂を含有する被膜を形成す
る。ここで、シリコーン及びフッ素樹脂には、上記で例
示したものが好適に利用できる。特にシリコーンとフッ
素樹脂との合計重量に対するフッ素樹脂の重量が40%
以上であると、水との接触角が150度以上の超撥水性
を呈するので好ましい。本発明の請求項6に係る水洗式
便器用貼着フィルムの一製造方法は、鋳込み成形にて作
製した便器成形素地上に釉薬を塗布し1100度以上の
温度で焼成して得た水洗式便器の水洗用吐水口の直下
に、塗布したくない部分にマスキングを施しながら、上
記シリコーン及びフッ素樹脂を含有する塗料を被膜の長
手方向が水平面から90度もしくは90度未満の角度を
有するように塗布した後に、シリコーンを硬化させるこ
とによる。ここで、塗布する方法としては、スプレーコ
ーティング、刷毛塗り、スポンジ塗り等の周知の方法が
利用できる。シリコーンの硬化にも、常温放置、加熱、
紫外線照射等の周知の方法が利用できる。本発明の請求
項6に係る水洗式便器用貼着フィルムの他の製造方法
は、鋳込み成形にて作製した便器成形素地上に釉薬を塗
布し1100度以上の温度で焼成して得た水洗式便器の
水洗用吐水口の直下に、被膜の長手方向が水平面から9
0度もしくは90度未満の角度を有するように、離型シ
ートを剥がして接着剤を便器表面に接触せしめるように
して貼着することによる。
【0024】本発明の請求項7に係る水洗式便器用貼着
フィルムでは、水洗式便器の水洗用吐水口の直下に、被
膜の長手方向が水平面から90度もしくは90度未満の
角度を有するように、シリコーンとフッ素化合物を含有
する被膜を形成する。ここで、シリコーン及びフッ素化
合物には、上記で例示したものが好適に利用できる。特
にシリコーンとフッ素化合物との合計重量に対するフッ
素化合物の重量が40%以上であると、水との接触角が
150度以上の超撥水性を呈するので好ましい。本発明
の請求項7に係る水洗式便器用貼着フィルムの一製造方
法は、鋳込み成形にて作製した便器成形素地上に釉薬を
塗布し1100度以上の温度で焼成して得た水洗式便器
の水洗用吐水口の直下に、塗布したくない部分にマスキ
ングを施しながら、上記シリコーン及びフッ素化合物を
含有する塗料を被膜の長手方向が水平面から90度もし
くは90度未満の角度を有するように塗布した後に、シ
リコーンを硬化させることによる。ここで、塗布する方
法としては、スプレーコーティング、刷毛塗り、スポン
ジ塗り等の周知の方法が利用できる。シリコーンの硬化
にも、常温放置、加熱、紫外線照射等の周知の方法が利
用できる。本発明の請求項7に係る水洗式便器用貼着フ
ィルムの他の製造方法は、鋳込み成形にて作製した便器
成形素地上に釉薬を塗布し1100度以上の温度で焼成
して得た水洗式便器の水洗用吐水口の直下に、被膜の長
手方向が水平面から90度もしくは90度未満の角度を
有するように、離型シートを剥がして接着剤を便器表面
に接触せしめるようにして貼着することによる。
【0025】本発明の請求項8に係る水洗式便器用貼着
フィルムでは、水洗式便器の水洗用吐水口の直下に、被
膜の長手方向が水平面から90度もしくは90度未満の
角度を有するように、セリア及び/又はイットリアを含
有する被膜を形成する。セリア及び/又はイットリアを
含有する被膜を形成すると、その被膜は製造直後は親水
性を呈するが、暫く放置すると撥水性を呈する。本発明
の請求項8に係る水洗式便器用貼着フィルムの製造方法
は、鋳込み成形にて作製した便器成形素地上に釉薬を塗
布し1100度以上の温度で焼成して得た水洗式便器の
水洗用吐水口及び/又は前記水洗用吐水口の直下に、上
記セリウム及び/又はイットリウムのアルコキシドを含
有する塗料を塗布した後に、300〜700度の温度で
焼成することによる。ここで塗布する際には、必要に応
じて塗布したくない部分をマスキングして行う。塗布す
る方法としては、スプレーコーティング、刷毛塗り、ス
ポンジ塗り、フローコート、バーコート等の周知の方法
が利用できる。
【0026】本発明の水洗式便器用貼着フィルムにおけ
る撥水性被膜には、原子価が一価の金属成分及び/又は
ポーリングの電気陰性度の尺度が1.0未満の金属成分
が含有されていてもよい。これらの成分が撥水性被膜の
表面に存在することにより、油性汚れに対しては水に可
溶な化合物を形成し、水洗用吐水口からの流水による汚
れの洗浄効果をさらに高めることが期待できる。ここ
で、原子価が一価の金属成分としては、Li、Na、
K、Rb、Cs、Ag、Cu、Au等が好適に利用可能
であり、ポーリングの電気陰性度の尺度が1.0未満の
金属成分としては、Li、Na、K、Rb、Cs、B
a、Srが好適に利用可能である。
【0027】本発明の水洗式便器用貼着フィルムにおけ
る撥水性被膜には、抗菌剤が含有されていてもよい。抗
菌剤としては、銀、銅、亜鉛等の抗菌性金属及びその化
合物微粒子またはシリカゲルやゼオライトなどの担体へ
担持物、第四級アンモニウム塩、ニトリル誘導体、イミ
ダゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、イソチアゾ
ール誘導体、チアジチアゾール誘導体、トリアジン誘導
体、スルホン誘導体、フェノール誘導体、フェノールエ
ステル誘導体、ピロール誘導体等が好適に利用できる。
【0028】
【実施例】(比較例1)サンプルとして、東陶機器製ス
トール小便器:U307C、陶器色:パステルアイボリ
ー(#SC1)を準備した。本小便器の洗浄方式は淀掛
け方式である。また、本小便器と同一の素地、釉薬から
焼成して作製した70×150mmの板状試験片を用意
した。この板状試験片を用いて水との接触角測定を、小
便器サンプルを用いて淀掛け部に設けられた水洗用吐水
口から排水口までの便器面における水流の状態及び水の
濡れ方を観察した。板状試験片表面と水との接触角は、
接触角測定器(協和界面科学製、CA−X150)を用
い、マイクロシリンジからサンプル表面に蒸留水の液滴
を滴下した後30秒後に測定した。その結果、サンプル
作製直後の水との接触角は30゜であったが、約1ヶ月
間放置した後の水との接触角は50゜〜55゜まで上昇
していた。小便器サンプルの水洗用吐水口から排水口ま
での便器面における水流の状態及び水の濡れ方について
は、小便器設置直後と通常の使用下で約1ヶ月経過後
に、フラッシュバルブ開閉時における洗浄水の状態を目
視により観察した。その結果、設置直後は便器面が親水
性であるため水洗用吐水口からの流水が水平方向に広が
り、水洗用吐水口下3cm付近よりも下側の便器面はほ
ぼ完全に水膜が形成されて洗浄されていた。約1ヶ月経
過後は、水洗用吐水口付近及び便器面が若干疎水化して
おり、流水の幅が狭くなってしまい、便器面全体を濡ら
すことができなくなっていた。そのため、水の通らない
部分にはわずかに汚れが堆積していた。
【0029】(実施例1) 比較例1と同一の小便器及び板状試験片を用意した。小
便器は、淀掛け部に設けられた水洗用吐水口の直下3.
0cmの所から、左下向きに45゜の角度をつけて幅
1.5cm×長さ5.0cmの帯状の範囲に、JSR製
グラスカB603をスプレーコーティングした。さらに
この下側3.0cmの所にも、右下向きに45゜の角度
をつけて幅1.5cm×長さ5.0cmの帯状の範囲に
グラスカB603をスプレーコーティングした。これを
室温で30分間乾燥させた後、200℃で30分間かけ
て加熱硬化させ、シリコーン含有被膜を形成させた。ま
た、板状試験片は、釉薬面全体にグラスカB603をス
プレーコーティングし、小便器と同様の処理をしてシリ
コーン含有被膜を形成させた。この板状試験片のコーテ
ィング膜厚を段差計により測定したところ、約2μmで
あった。得られた板状試験片について、比較例1と同様
に水との接触角を測定したところ、サンプル作製直後か
ら100゜という撥水性を示し、約1ヶ月放置後も10
0゜で変わらなかった。また、得られた小便器につい
て、比較例1と同様に水流の状態及び便器面の水の濡れ
方を観察した。その結果、設置直後は比較例1と同じく
便器面が親水性であるため水洗用吐水口からの流水が水
平方向に広がり、便器面はほぼ完全に水膜が形成されて
洗浄されていた。約1ヶ月経過後は、水洗用吐水口付近
及び便器面が若干疎水化しているものの、流水は水洗用
吐水口直下に設けられた一段目の撥水性被膜により左側
に流水が広がり、さらに、二段目の撥水性被膜により右
側に流水が広がることによって、これよりも下側の便器
面のほぼ全体に水膜を形成して洗浄していた。そのた
め、便器面には目立った汚れの堆積は見られなかった。
【0030】(実施例2) 比較例1と同一の小便器及び板状試験片を用意した。小
便器は、淀掛け部に設けられた水洗用吐水口の直下3.
0cmの所から、左下向きに45゜の角度をつけて幅
1.5cm×長さ5.0cmの帯状の範囲に、ダイキン
工業製PTFE(四フッ化エチレン)粉末ルブロンL−
2とJSR製グラスカB603を固形分の重量比が7:
3になるように混合した溶液をスプレーコーティングし
た。さらにこの下側3.0cmの所にも、右下向きに4
5゜の角度をつけて幅1.5cm×長さ5.0cmの帯
状の範囲にルブロンL−2とグラスカB603の混合溶
液をスプレーコーティングした。これを室温で30分間
乾燥させた後、200℃で30分間かけて加熱硬化さ
せ、フッ素樹脂とシリコーンを含有する被膜を形成させ
た。また、板状試験片は、釉薬面全体に上記混合溶液を
スプレーコーティングし、小便器と同様の処理をしてフ
ッ素樹脂とシリコーンを含有する被膜を形成させた。こ
の板状試験片のコーティング膜厚を段差計により測定し
たところ、約3μmであった。得られた板状試験片につ
いて、比較例1と同様に水との接触角を測定したとこ
ろ、サンプル作製直後から150゜という超撥水性を示
し、約1ヶ月放置後も150゜と変わらなかった。ま
た、得られた小便器について、比較例1と同様に水流の
状態及び便器面の水の濡れ方を観察した。その結果、設
置直後は比較例1と同じく便器面が親水性であるため水
洗用吐水口からの流水が水平方向に広がり、便器面はほ
ぼ完全に水膜が形成されて洗浄されていた。約1ヶ月経
過後は、水洗用吐水口付近及び便器面が若干疎水化して
いるものの、水洗用吐水口直下に設けられた一段目の撥
水性被膜により左側に流水が広がり、さらに、二段目の
撥水性被膜により右側に流水が広がることによって、こ
れよりも下側の便器面のほぼ全体に水膜を形成して洗浄
していた。そのため、便器面には目立った汚れの堆積は
見られなかった。
【0031】(実施例3) 比較例1と同一の小便器及び板状試験片を用意した。小
便器は、淀掛け部に設けられた水洗用吐水口の直下3.
0cmの所から、左下向きに45゜の角度をつけて幅
1.3cm×長さ4.0cmの帯状に、中興化成工業製
フッ素樹脂テープASF−110を貼り付けた。さらに
この下側3.0cmの所にも、右下向きに45゜の角度
をつけて幅1.3cm×長さ4.0cmの帯状にASF
−110を貼り付けた。また、板状試験片は、釉薬面全
体に上記フッ素樹脂テープを貼り付けた。なお、上記フ
ッ素樹脂テープの厚みは80μmである。得られた板状
試験片について、比較例1と同様に水との接触角を測定
したところ、サンプル作製直後から110゜という撥水
性を示し、約1ヶ月放置後も110゜と変わらなかっ
た。また、得られた小便器について、比較例1と同様に
水流の状態及び便器面の水の濡れ方を観察した。その結
果、設置直後は比較例1と同じく便器面が親水性である
ため水洗用吐水口からの流水が水平方向に広がり、便器
面はほぼ完全に水膜が形成されて洗浄されていた。約1
ヶ月経過後は、水洗用吐水口付近及び便器面が若干疎水
化しているものの、水洗用吐水口直下に設けられた一段
目の撥水テープにより左側に流水が広がり、さらに、二
段目の撥水テープにより右側に流水が広がることによっ
て、これよりも下側の便器面のほぼ全体に水膜を形成し
て洗浄していた。そのため、便器面には目立った汚れの
堆積は見られなかった。
【0032】(実施例4) 比較例1と同一の小便器及び板状試験片を用意した。小
便器は、淀掛け部に設けられた吐水口の直下3.0cm
の所から、左下向きに45゜の角度をつけて幅1.8c
m×長さ5.0cmの帯状に、積水化学製セロハンテー
プを貼り付けた。さらにこの下側3.0cmの所にも、
右下向きに45゜の角度をつけて幅1.8cm×長さ
5.0cmの帯状にセロハンテープを貼り付けた。ま
た、板状試験片は、釉薬面全体に上記セロハンテープ
(セルロースフィルム)を貼り付けた。なお、上記セロ
ハンテープの厚みは46μmである。得られた板状試験
片について、比較例1と同様に水との接触角を測定した
ところ、サンプル作製直後から61゜という疎水性を示
し、約1ヶ月放置後も65゜でとほとんど変わらなかっ
た。また、得られた小便器について、比較例1と同様に
水流の状態及び便器面の水の濡れ方を観察した。その結
果、設置直後は比較例1と同じく便器面が親水性である
ため水洗用吐水口からの流水が水平方向に広がり、便器
面はほぼ完全に水膜が形成されて洗浄されていた。約1
ヶ月経過後は、水洗用吐水口付近及び便器面が若干疎水
化しているものの、水洗用吐水口直下に設けられた一段
目の疎水性樹脂テープにより左側に流水が広がり、さら
に、二段目の疎水性樹脂テープにより右側に流水が広が
ることによって、これよりも下側の便器面のほぼ全体に
水膜を形成して洗浄していた。そのため、便器面には目
立った汚れの堆積は見られなかった。
【0033】(実施例5) 比較例1と同一の小便器及び板状試験片を用意した。小
便器は、淀掛け部に設けられた水洗用吐水口の直下3.
0cmの所から、左下向きに45゜の角度をつけて幅
1.8cm×長さ5.0cmの帯状に、東洋化学工業製
ビニルテープを貼り付けた。さらにこの下側3.0cm
の所にも、右下向きに45゜の角度をつけて幅1.8c
m×長さ5.0cmの帯状にビニルテープを貼り付け
た。また、板状試験片は、釉薬面全体に上記ビニルテー
プを貼り付けた。なお、上記ビニルテープの厚みは18
0μmである。得られた板状試験片について、比較例1
と同様に水との接触角を測定したところ、サンプル作製
直後から78゜という疎水性を示し、約1ヶ月放置後も
75゜でとほとんど変わらなかった。また、得られた小
便器について、比較例1と同様に水流の状態及び便器面
の水の濡れ方を観察した。その結果、設置直後は比較例
1と同じく便器面が親水性であるため水洗用吐水口から
の流水が水平方向に広がり、便器面はほぼ完全に水膜が
形成されて洗浄されていた。約1ヶ月経過後は、水洗用
吐水口付近及び便器面が若干疎水化しているものの、水
洗用吐水口直下に設けられた一段目の疎水性樹脂テープ
により左側に流水が広がり、さらに、二段目の疎水性樹
脂テープにより右側に流水が広がることによって、これ
よりも下側の便器面のほぼ全体に水膜を形成して洗浄し
ていた。そのため、便器面には目立った汚れの堆積は見
られなかった。
【0034】このように実施例においては、水洗用吐水
口直下に設けられた撥水性被膜、撥水テープ及び疎水性
樹脂テープの効果により、長期にわたり水洗用吐水口よ
り吐水される流水が万遍なく便器表面を濡らし、そのた
め、汚れが堆積しにくくなっていると推定される。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、水洗用吐水口より吐水
される流水が万遍なく便器表面を濡らし、以って汚れが
堆積しにくい水洗式便器を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】水洗式小便器を示す図である。 (a)スプレッダ方式の小便器を示す図。 (b)淀掛け方式の小便器を示す図。
【図2】本発明の一実施例を示す図。
【符号の説明】
20…小便器、 22…スプレッダノズル、 24…淀
掛け部、 26…水洗用吐水口、 28,30…撥水性
被膜、 32…便器面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 正昭 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番 1号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 安藤 正美 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番 1号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 林 浩一 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番 1号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 早川 信 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番 1号 東陶機器株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−65733(JP,A) 特開 平7−118577(JP,A) 特開 平9−56625(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E03D 11/02 E03D 13/00 C09D 127/12 - 127/18 C09D 183/00 - 183/16

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 離型シートと、前記離型シート上に配置
    された接着剤層と、前記接着剤層上に配置された可撓性
    フィルムと、前記可撓性フィルム表面に形成された便器
    面とは異なる水との接触角を有する被膜からなり、前記
    離型シートを剥がして水洗式便器の水洗用吐水口の直下
    の便器面に前記接着剤層を接触せしめることにより前記
    水洗用吐水口の直下の便器面に前記被膜を形成するため
    の水洗式便器用貼着フィルム。
  2. 【請求項2】 離型シートと、前記離型シート上に配置
    された接着剤層と、前記接着剤層上に配置された可撓性
    フィルムと、前記可撓性フィルム表面に形成された撥水
    性被膜からなり、前記離型シートを剥がして水洗式便器
    の水洗用吐水口の直下の便器面に前記接着剤層を接触せ
    しめることにより前記水洗用吐水口の直下の便器面に撥
    水性被膜を形成するための水洗式便器用貼着フィルム。
  3. 【請求項3】 前記被膜は、疎水性樹脂含有被膜である
    ことを特徴とする請求項1に記載の水洗式便器用貼着フ
    ィルム。
  4. 【請求項4】 前記撥水性被膜は、シリコーン含有被膜
    であることを特徴とする請求項2に記載の水洗式便器用
    貼着フィルム。
  5. 【請求項5】 前記撥水性被膜は、フッ素樹脂及び/又
    はフッ素化合物を含有する被膜であることを特徴とする
    請求項2に記載の水洗式便器用貼着フィルム。
  6. 【請求項6】 前記撥水性被膜は、シリコーン及びフッ
    素樹脂を含有する被膜であることを特徴とする請求項2
    に記載の水洗式便器用貼着フィルム。
  7. 【請求項7】 前記撥水性被膜は、シリコーン及びフッ
    素化合物を含有する被膜であることを特徴とする請求項
    2に記載の水洗式便器用貼着フィルム。
  8. 【請求項8】 前記撥水性被膜は、セリア及び/又はイ
    ットリア含有被膜であることを特徴とする請求項2に記
    載の水洗式便器用貼着フィルム。
  9. 【請求項9】 前記被膜には、さらに原子価が一価の金
    属成分及び/又はポーリングの電気陰性度の尺度が1.
    0未満の金属成分が含有されていることを特徴とする請
    求項1乃至8のいずれか1項に記載の水洗式便器用貼着
    フィルム。
  10. 【請求項10】 前記被膜には、さらに抗菌剤が含有さ
    れていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1
    項に記載の水洗式便器用貼着フィルム。
  11. 【請求項11】 前記撥水性は水との接触角に換算して
    90度以上であることを特徴とする請求項1、2、4乃
    至10のいずれか1項に記載の水洗式便器用貼着フィル
    ム。
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