JP3463805B2 - ベッドサイドテーブルにおけるロック機構 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ベッドサイドテー
ブルにおいて、使用する際に、移動しないようにロック
でき、操作も容易な、ベッドサイドテーブルにおけるロ
ック機構に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、ベッド傍らから使用者のいる
ボトム上にもたらして、食事等のテーブルとして用いる
ベッドサイドテーブル１がある（図４参照）。かかるベ
ッドサイドテーブル１では、使用する際、脚部２におけ
るキャスタ３のロック機構（図示省略）を、それぞれキ
ャスタ３に設けた操作レバー４によってロック操作し
て、ベッドサイドテーブル１を動かないようにしてき
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記キ
ャスタ３のロック機構は、車輪Ｃをロックするだけで、
キャスタ軸Ａ廻りの旋回を拘束するわけではないので、
前記ベッドサイドテーブル１は簡単に動いてしまう。ま
た、キャスタ３一つ一つロック操作を行うため、大変面
倒であった。本発明は、このような課題を改善するため
に提案されたものであって、ベッドサイドテーブルにお
いて、使用する際に、移動しないようにロックでき、操
作も容易な、ベッドサイドテーブルにおけるロック機構
を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】前記した課題を解決する
ために、本発明では、請求項１において、キャスタを備
えたベッドサイドテーブルにおける脚部に、上下動可能
な接地部材と、この接地部材を上下作動する操作手段
と、前記接地部材を操作手段によって床面に向かって押
し下げ操作して、接地部材を接地させると共に、キャス
タを床面から浮かした状態で保持する保持手段とを設
け、前記脚部は長尺枠と、この長尺枠両端に設けた、キ
ャスタを装着してなるキャスタ枠とを備えて、これら双
方のキャスタ枠に、前記接地部材を付勢手段を介して上
下動可能に装着し、前記操作手段は、前記双方のキャス
タ枠間に、接地部材とキャスタ枠間に介在させるように
挿通した連動軸と、この連動軸に、前記接地部材に当接
するように取り付けたカム部材と、連動軸の一端側に連
動軸を回動して前記カム部材を介して前記接地部材を床
面に押し下げるための操作ペダルとを備え、前記保持手
段は、前記接地部材に前記カム部材先端を当接して、前
記付勢手段の復帰力により接地部材を前記キャスタより
下に床面に押し下げた状態で維持するための溝部を備え
たベッドサイドテーブルにおけるロック機構を提案す
る。また本発明では、請求項２において、前記接地部材
の両端側の下面に、床面に接地する摩擦部材を添設し、
前記保持手段を構成する溝部は、内側底面に段差形成し
た、第１谷部、第２谷部とを備え、前記操作ペダルによ
って連動軸を介してカム部材を回動させて、カム部材の
先端側を前記溝部内の第１谷部から第２谷部にもたら
し、前記付勢手段の復帰力により前記カム部材の先端側
を前記溝部内の第２谷部に保持することで、前記接地部
材を前記キャスタより下に床面に押し下げて床面に接地
させた状態を維持して、ベッドサイドテーブルを保持す
るようにしたベッドサイドテーブルにおけるロック機構
を提案する。

【０００５】請求項１によれば、使用に際し、接地部材
を操作手段によって床面に向かって押し下げ操作して、
接地部材を床面に接地させると共に、キャスタを床面か
ら浮かした状態で保持することができる。前記接地部材
は前記キャスタに比較して接地面積が広く、また、キャ
スタのようにキャスタ軸廻りに旋回するようなことはな
いので、安定して支えることができる。

【０００６】請求項２によれば、脚部におけるキャスタ
枠傍らの操作ペダルを操作して、連動軸、カム部材を介
して、付勢手段に抗して接地部材を押し下げることで接
地させ、キャスタを浮かせると共に、前記付勢手段の復
帰力により接地部材の溝部内の第２谷部に前記カム部材
先端を保持して接地部材を押し下げた状態を維持し、前
記接地部材によってベッドサイドテーブルを動かないよ
うに支えることができる。

【０００７】

【発明の実施の形態】次に、本発明にかかるベッドサイ
ドテーブルにおけるロック機構について、一つの実施の
形態を示し、添付の図面に基づいて以下説明する。図１
に示すベッドサイドテーブル１０は、キャスタ（後述）
を備えた脚部１１と、脚部１１に立設した支柱部１３
と、支柱部１３に支持したテーブル板１４とを有する構
造のもので、前記脚部１１には、ロック機構１２を備え
ている。前記脚部１１は、長尺な長尺枠１１ａとこの長
尺枠１１ａ両端に設けた、キャスタ枠１１ｂ，１１ｂと
を有し、これらキャスタ枠１１ｂ，１１ｂのうちの一つ
に、前記支柱部１３を立設している。なお、支柱部１３
は、図示はしないが伸縮調節機構を有して伸縮調節可能
な構造としている。また、前記テーブル板１４は細長形
状に形成され、前記脚部における長尺枠１１ａと平行に
指向するように、一端寄りの箇所を前記支柱部１３頂部
に取り付けている。かかる構成によって、ベッド脇から
ベッドのボトム下に脚部１１を差し入れることで、前記
テーブル板１４を、使用者のいるボトム中央上にもたら
すようにしている。

【０００８】前記脚部１１におけるキャスタ枠１１ｂ，
１１ｂは、図２に示すように略三日月型形状の枠部材で
あり、前記長尺枠１１ａに対して長手方向を直交させて
いる。そしてキャスタ枠１１ｂ，１１ｂの下端面の両端
部近傍に、キャスタ１５を設けている。

【０００９】前記ロック機構１２は、前記双方のキャス
タ枠１１ｂ，１１ｂに上下動可能に装着した接地部材１
６と、この接地部材１６を上下動させる操作手段１７
と、前記接地部材１６を操作手段１７によって床面に向
かって押し下げ操作して、接地部材１６を接地させると
共に、キャスタ１５を床面から浮かした状態で保持する
保持手段１８とを備えている（図２参照）。前記接地部
材１６は、両端側を除く箇所を肉薄に形成した角棒部材
からなり、両端側に形成した挿通穴ｈ，ｈに付勢手段で
ある段付ボルト１９を挿通して、キャスタ枠１１ｂ，１
１ｂ内側面に止め付けている。この際段付ボルト１９の
頭部から軸部にかけて、付勢手段２０（ここではコイル
スプリング）が介装され、段付ボルト１９をキャスタ枠
１１ｂ，１１ｂ内側面に止め付けた際に、接地部材１６
内側の挿通穴ｈ，ｈ周縁に当接するようにしている。ま
た、かかる接地部材１６の両端側の下面には、床面に接
地する摩擦部材としてのパッド２１を添設している。こ
のパッド２１は、例えばウレタン材によって構成するこ
とができる。さらに、前記キャスタ枠１１ｂ，１１ｂ間
には、操作手段１７を構成する連動軸２２を挿通してい
る。この場合、連動軸２２は、キャスタ枠１１ｂ，１１
ｂと接地部材１６中央箇所の取付部材Ｋに支持され、キ
ャスタ枠１１ｂ，１１ｂに装着した接地部材１６の中央
箇所に形成した、保持手段１８を構成する溝部２３（後
述）に対応する位置にカム部材２４を取り付けている。
また前記操作手段１７は、連動軸２２の一端側に連動軸
２２を介して前記カム部材２４を回動させるための操作
ペダル２５を有している。そして前記保持手段１８を構
成する溝部２３は、内側底面に、断面Ｗ型状に段差形成
され、ちょうど前記カム部材２４先端が当接する第１の
谷部ｖ１、第２の谷部ｖ２を有している。なお、図３に
示すように、前記カム部材２４先端側は、溝部２３内
に、第１谷部ｖ１側から臨入して第２谷部ｖ２で係止す
るように溝部２３内を段差加工し、第１谷部ｖ１側の深
さを第２谷部ｖ２側に比較して深く、且つ第１谷部ｖ１
側の傾斜を緩やかに形成している。すなわち、前記操作
ペダル２５によって連動軸２２を介してカム部材２４を
回動させるとき、当初カム部材２４の先端側が溝部２３
内の第１谷部ｖ１から第２谷部ｖ２にもたらされる際、
接地部材１６は、際段付ボルト１９に介装された付勢手
段２０の付勢力に抗して床面に向かってキャスタ枠１１
ｂ，１１ｂ下端面のキャスタ１５より下に押し下げら
れ、接地部材１６が床面に接地し、ここで前記付勢手段
２０の付勢力、すなわち復帰力により前記カム部材２４
の先端側を溝部２３内の第２谷部ｖ２に保持すること
で、ベッドサイドテーブルを動かないように固定した状
態を維持するようにしている。

【００１０】以上のように構成されるベッドサイドテー
ブル１０におけるロック機構１２において、使用に際
し、先ず、ベッドにおけるボトムの高さにテーブル板１
４の高さを合わすべく、支柱部１３を調節し、ボトム上
に、ボトムサイド側から脚部１１を差し入れることで、
テーブル板１４は、使用者のいるボトム上にもたらさ
れ、小物置きの他、食事台として、あるいは治療台とし
て使用することができる。この際、脚部１１に配置され
たロック機構１２の操作ペダル２５を操作して、連動軸
２２を介してカム部材２４を回動させると、カム部材２
４の先端側は、接地部材１６の溝部２３内の第１谷部ｖ
１、さらに第２谷部ｖ２に向かって当接し、これによっ
て、付勢手段である際段付ボルト１９に介装された付勢
手段２０の付勢力に抗して、接地部材１６が床面に向か
ってキャスタ枠１１ｂ，１１ｂ下端面のキャスタ１５よ
り下に押し下げられていき、パッド２１を介して床面に
接地し、キャスタ枠１１ｂ，１１ｂごとベッドサイドテ
ーブル１０を持ち上げるのでキャスタ１５が浮き、第２
谷部ｖ２にカム部材２４の先端側が付勢手段２０の付勢
力、すなわち復帰力により前記カム部材２４の先端側を
溝部２３内の第２谷部ｖ２に保持されることで、ベッド
サイドテーブル１０を動かないように固定した状態を維
持することができる。

【００１１】このように、ロック機構１２の操作手段１
７における操作ペダル２５を操作するだけで、双方のキ
ャスタ枠１１ｂ，１１ｂにおける接地部材１６を連動操
作することができるので、操作性が格段に向上し、これ
までにない、使い勝手に優れたベッドサイドテーブル１
０であるということができる。

【００１２】

【発明の効果】本発明によれば、使用する際に、移動し
ないようにベッドサイドテーブルをロックでき、操作も
容易な、ベッドサイドテーブルを提供することができ
る。

【００１３】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかるロック機構を備えたベッドサイ
ドテーブルの外観斜視図である。

【図２】本発明にかかるロック機構の構成を説明するた
めの、拡大分解斜視図である。

【図３】図２に示すロック機構の作用を説明するため
の、要部断面説明図である。

【図４】現行のベッドサイドテーブルのロック手段を説
明するための斜視説明図である。

【符号の説明】

１ ベッドサイドテーブル ２ 脚部 ３ キャスタ ４ 操作レバー Ｃ 車輪 Ａ キャスタ軸 １０ ベッドサイドテーブル １１ 脚部 １１ａ 長尺枠 １１ｂ キャスタ枠 １２ ロック機構 １３ 支柱部 １４ テーブル板 １５ キャスタ １６ 接地部材 １７ 操作手段 １８ 保持手段 ｈ 挿通穴 １９ 段付ボルト ２０ 付勢手段 ２１ パッド ２２ 連動軸 ２３ 溝部 ２４ カム部材 ２５ 操作ペダル ｖ１ 第１谷部 ｖ２ 第２谷部 Ｋ 取付部材

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 キャスタを備えたベッドサイドテーブ
   ルにおける脚部に、上下動可能な接地部材と、この接地
   部材を上下作動する操作手段と、前記接地部材を操作手
   段によって床面に向かって押し下げ操作して、接地部材
   を接地させると共に、キャスタを床面から浮かした状態
   で保持する保持手段とを設け、前記脚部は長尺枠と、こ
   の長尺枠両端に設けた、キャスタを装着してなるキャス
   タ枠とを備えて、これら双方のキャスタ枠に、前記接地
   部材を付勢手段を介して上下動可能に装着し、前記操作
   手段は、前記双方のキャスタ枠間に、接地部材とキャス
   タ枠間に介在させるように挿通した連動軸と、この連動
   軸に、前記接地部材に当接するように取り付けたカム部
   材と、連動軸の一端側に連動軸を回動して前記カム部材
   を介して前記接地部材を床面に押し下げるための操作ペ
   ダルとを備え、前記保持手段は、前記接地部材に前記カ
   ム部材先端を当接して、前記付勢手段の復帰力により接
   地部材を前記キャスタより下に床面に押し下げた状態で
   維持するための溝部を備えたことを特徴とするベッドサ
   イドテーブルにおけるロック機構。
2. 【請求項２】 前記接地部材の両端側の下面に、床面
   に接地する摩擦部材を添設し、前記保持手段を構成する
   溝部は、内側底面に段差形成した、第１谷部、第２谷部
   とを備え、前記操作ペダルによって連動軸を介してカム
   部材を回動させて、カム部材の先端側を前記溝部内の第
   １谷部から第２谷部にもたらし、前記付勢手段の復帰力
   により前記カム部材の先端側を前記溝部内の第２谷部に
   保持することで、前記接地部材を前記キャスタより下に
   床面に押し下げて床面に接地させた状態を維持して、ベ
   ッドサイドテーブルを保持するようにしたことを特徴と
   する請求項１記載のベッドサイドテーブルにおけるロッ
   ク機構。