JP3451784B2 - 熱硬化性塗料組成物 - Google Patents

熱硬化性塗料組成物

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    • C08G18/6258Polymers of alpha-beta ethylenically unsaturated carboxylic acids; hydrolyzed polymers of esters of these acids the acid groups being esterified with polyhydroxy compounds or epoxy compounds during or after polymerization

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱硬化性塗料組成物に関
し、さらに詳しくは1液型の自動車用上塗塗料に適した
熱硬化性塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば自動車塗膜では酸性雨によ
る雨じみや、洗車機等によるスリ傷の発生が問題視され
ており、耐酸性、耐スリ傷性、耐久性に優れた塗料の開
発が急務となっている。このような問題を解決するた
め、塗膜形成樹脂と硬化剤との架橋形式を複合化するこ
とにより、耐酸性を向上させた塗料組成物が提案されて
いる。
【0003】例えば、特開平4−246483号公報に
は、水酸基含有アクリル樹脂および/またはポリエステ
ル樹脂、アルキルエーテル化メラミン樹脂、非黄変性多
官能ブロック化イソシアネートならびに有機錫系化合物
を主成分とした塗料組成物であって、主体樹脂と架橋剤
との架橋反応を複合化して、未反応のメラミン樹脂およ
び未反応の水酸基を架橋に取込むことにより耐酸性、耐
スリ傷性に優れた塗膜が得られる塗料組成物が記載され
ている。しかし、この塗料組成物は主体樹脂であるアク
リル樹脂またはポリエステル樹脂の極性が高いため、塗
膜中への酸等の親水性物質の透過性が高く、このため高
度な耐酸性能を得ることは難しいという問題点がある。
【0004】また特開平3−275780号公報には、
水酸基およびカルボキシル基含有アクリル樹脂、水酸基
およびエポキシ基含有アクリル樹脂、アミノ樹脂ならび
に4級ホスホニウム塩を主成分とした塗料組成物であっ
て、カルボキシル基とエポキシ基との硬化反応に、水酸
基とアミノ基との硬化反応を追加することにより耐酸
性、耐水性、耐スリ傷性、耐溶剤性に優れた塗膜が得ら
れる塗料組成物が記載されている。しかし、この塗料組
成物も主体樹脂の極性が高いため、前記特開平4−24
6483号の塗料組成物と同様の問題点がある。また貯
蔵安定性が低いという問題点もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐酸
性、耐スリ傷性および耐久性に優れた塗膜を形成するこ
とができ、しかも貯蔵安定性に優れた熱硬化性塗料組成
物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は次の熱硬化性塗
料組成物である。 (1)(A)(A1)1個のエポキシ基を有し、重合性
不飽和結合を有しないエポキシ化合物10〜70重量
%、 (A2)カルボキシル基を有するビニル型単量体5〜7
0重量%、および (A3)カルボキシル基を有しないビニル型単量体5〜
85重量%からなり、かつ (A1)成分/(A2)成分のモル比が0.7〜1.
7、カルボキシル基を有しないビニル型単量体(A3)
が、軟質セグメントを有する水酸基含有ビニル型単量体
を(A1)〜(A3)成分の合計量に対して10〜70
重量%であって、(A3)成分に対して12〜100重
量%含む 単量体混合物のエステル化および重合反応物で
あって、(A2)および(A3)成分からなる主鎖に、エポキシ
環が開環して中間に水酸基を生成した(A1)成分から
なる側鎖がエステル結合により結合して極性が低下し、
ヘキサントレランスが100以上、重量平均分子量で3
000〜30000であるアクリル樹脂と、 (B)水酸基と反応する硬化剤とを含むことを特徴とす
る熱硬化性塗料組成物。 (2)硬化剤(B)がアミノ樹脂および/またはブロッ
ク化イソシアネート化合物であることを特徴とする上記
(1)記載の塗料組成物。
【0007】本明細書において、「(メタ)アクリ」は
「アクリ」および/または「メタクリ」を示す。
【0008】本発明で使用されるエポキシ化合物(A
1)は、分子中に1つのエポキシ基(エポキシ環)を有
し、重合性不飽和結合を有しない化合物である。エポキ
シ基以外に水酸基等の重合性二重結合を有しない他の官
能基を含んでいてもよいが、含まないものが好ましい。
【0009】エポキシ化合物(A1)の具体的なものと
しては、例えばバーサチック酸グリシジルエステル、パ
ラターシャリブチル安息香酸グリシジルエステル、三級
脂肪酸グリシジルエステル、スチレンオキシド、シクロ
ヘキサンオキシド、グリシドール、その他に炭素数3〜
20のアルキルグリシジルエステル、炭素数3〜20の
アルキルグリシジルエーテルおよびフェニルグリシジル
エーテル等をあげることができる。これらの中では、バ
ーサチック酸グリシジルエステル、パラターシャリブチ
ル安息香酸グリシジルエステルなどが好ましい。
【0010】エポキシ化合物(A1)としては市販品を
使用することもできる。市販品の具体的なものとして
は、カージュラE10(油化シェルエポキシ(株)製、
バーサチック酸グリシジルエステル)、PES−10
(扶桑化学(株)製、パラターシャリブチル安息香酸グ
リシジルエステル)、エクアテート9G、エクアテート
13G(出光石油化学(株)製、3級脂肪酸グリシジル
エステル)などがあげられる。エポキシ化合物(A1)
は1種単独で使用することもできるし、2種以上を組合
せて使用することもできる。
【0011】本発明で使用されるカルボキシル基を有す
るビニル型単量体(A2)は、分子中に重合性二重結合
および1つ以上のカルボキシル基を有する化合物であ
る。カルボキシル基以外の他の官能基を含んでいてもよ
いが、含まないものが好ましい。他の官能基としては水
酸基等があげられる。
【0012】カルボキシル基を有するビニル型単量体
(A2)の具体的なものとしては、例えばアクリル酸、
メタクリル酸、エタクリル酸、プロピルアクリル酸、イ
ソプロピルアクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸、マレイン酸ハーフエステル、イタコ
ン酸ハーフエステルおよびアクリル酸ダイマー等をあげ
ることができる。その他にもアクリル酸のε−カプロラ
クトン付加物、メタクリル酸のε−カプロラクトン付加
物、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジ
オールモノ(メタ)アクリレートおよびグリセリン(メ
タ)アクリレート等の水酸基含有ビニル型単量体と、無
水コハク酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸
およびメチル化ヘキサヒドロ無水フタル酸等の酸無水物
とのハーフエステルなどをあげることができる。ビニル
型単量体(A2)は1種単独で使用することもできる
し、2種以上を組合せて使用することもできる。
【0013】上記(A2)成分のうち、例えばアクリル
酸のε−カプロラクトン付加物、メタクリル酸のε−カ
プロラクトン付加物またはアクリル酸ダイマー等の軟質
モノマーを使用すると耐スリ傷性を付与することも可能
である。
【0014】本発明で使用されるカルボキシル基を有し
ないビニル型単量体(A3)は、前記カルボキシル基を
有するビニル型単量体(A2)と共重合可能な二重結合
を有する化合物であり、官能基は含んでいてもよい。官
能基としては水酸基等のカルボキシル基以外の基があげ
られる。
【0015】カルボキシル基を有しないビニル型単量体
(A3)の具体的なものとしては、例えば2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メ
タ)アクリレート、これらの水酸基含有(メタ)アクリ
レートにε−カプロラクトン等のラクトンが付加したラ
クトン付加物、および上記水酸基含有(メタ)アクリレ
ートにエチレンオキシドまたはプロピレンオキシドが付
加したアルキレンオキシド付加物等の水酸基含有ビニル
型単量体;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n
−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)ア
クリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、
2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル
(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル
(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレー
ト、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートおよび
ジエチルアミノ(メタ)アクリレート等のアクリル酸ま
たはメタアクリル酸のエステル類などをあげることがで
きる。その他にも、スチレン、α−メチルスチレン、ビ
ニルトルエン、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、メチロールアクリルアミド、メ
チロールメタクリルアミド、塩化ビニル、プロピレン、
エチレンおよびC4〜C10のα−オレフィン等をあげる
ことができる。これらのビニル型単量体(A3)は、1
種単独で使用することもできるし、2種以上を組合せて
使用することもできる。
【0016】(A3)成分の一部または全部として軟質
セグメントを有する水酸基含有ビニル型単量体(以下、
軟質水酸基含有ビニル型単量体という場合がある)を使
用することにより、耐酸性、耐久性に加えて、塗膜の耐
スリ傷性を向上させることができる。ここで軟質セグメ
ントを有する水酸基含有ビニル型単量体とは、ビニル基
と水酸基との間に4個以上の直鎖の元素が存在し、かつ
化合物の末端に位置する水酸基を有するビニル型単量体
である。
【0017】軟質水酸基含有ビニル型単量体の具体的な
ものとしては、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)ア
クリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−
ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基含
有(メタ)アクリレートにε−カプロラクトン等のラク
トンが付加したラクトン付加物;上記水酸基含有(メ
タ)アクリレートにエチレンオキシドまたはプロピレン
オキシド等のアルキレンオキシドが付加したアルキレン
オキシド付加物などがあげられる。これらの中では、
1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのε−カプロ
ラクトン付加物、および2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリートのエチレンオキシドまたはプロピレンオキシ
ド付加物などが好ましい。このような軟質水酸基含有ビ
ニル型単量体を用いると、得られる塗膜に弾性力を付与
することができるため、柔軟で耐スリ傷性に優れた塗膜
を形成することができる。軟質水酸基含有ビニル型単量
体は、1種単独で使用することもできるし、2種以上を
組合せて使用することもできる。
【0018】本発明で使用するアクリル樹脂(A)は、
前記(A1)、(A2)および(A3)成分をエステル
化および重合して得られるランダム共重合体であって、
ヘキサントレランス(以下、HTという場合がある)が
100以上、好ましくは110〜240の樹脂である。
ヘキサントレランスが100未満のアクリル樹脂を使用
した場合、塗膜の耐酸性が不十分となるので好ましくな
い。
【0019】ヘキサントレランスは、樹脂1gをアセト
ンで100倍に希釈し、この希釈溶液にn−ヘキサンを
徐々に添加し、樹脂溶液が白濁した時のヘキサン添加g
数で示される値である。ヘキサントレランスは樹脂の極
性を示す指標となり、この値が大きい程樹脂の極性が低
いことを示す。塗膜の耐酸性は樹脂の極性が小さい程高
くなる。従って、本発明ではヘキサントレランスが前記
値となる極性の小さいアクリル樹脂(A)を使用するこ
とにより、塗膜の耐酸性を向上させている。
【0020】本発明で使用するアクリル樹脂(A)は、
前記(A1)の存在下に、(A2)および(A3)成分
からなる単量体混合物を、常法の溶液重合法等の重合法
により重合反応を行うことにより製造できる。このとき
使用する各成分の割合は、(A1)成分が10〜70重
量%、好ましくは20〜60重量%、(A2)成分が5
〜70重量%、好ましくは5〜50重量%、(A3)成
分が5〜85重量%、好ましくは20〜85重量%であ
る。耐スリ傷性を向上させるため(A3)成分として使
用する軟質水酸基含有ビニル型単量体の使用割合は、
(A1)〜(A3)成分の合計量に対して10〜70重
量%、好ましくは10〜60重量%であって、(A3)
成分に対して12〜100重量%、好ましくは15〜9
0重量%とする。軟質水酸基含有ビニル型単量体の使用
量が(A1)〜(A3)成分の合計量に対して10重量
%未満の場合は耐スリ傷性の向上効果が小さく、70重
量%を超えると耐酸性が低下してくる。
【0021】また(A1)成分が10重量%未満の場合
は塗膜の耐酸性が不十分となり、70重量%を越える場
合は塗膜の耐候性が低下するため好ましくない。また
(A2)成分が5重量%未満の場合は耐酸性が不十分と
なり、70重量%を越える場合は耐候性が低下するため
好ましくない。また(A3)成分が5%未満の場合は耐
候性が低下し、85重量%を越える場合は耐酸性が不十
分となるため好ましくない。
【0022】各成分は3者とも前記好ましい範囲の量で
使用した場合に、耐酸性と他の塗膜性能とのバランスが
特に良好なアクリル樹脂(A)が得られるが、いずれか
の成分が好ましい範囲より広い範囲にあって、他の成分
が好ましい範囲にあるような組合せにおいても、一定の
効果が得られる。最も好ましい組合せは、3者がいずれ
も前記好ましい範囲にあって、しかも(A1)成分/
(A2)成分のモル比が0.7〜1.7、特に1.0〜
1.4となる組合せである。このような量で使用した場
合に、ヘキサントレランスが大きいアクリル樹脂(A)
が得られ、塗膜の耐酸性が最も高くなる。
【0023】重合反応には、重合開始剤としてアゾビス
イソブチロニトリル、4,4′−アゾビス(4−シアノ
ペンタン酸)、2,2′−アゾビス(2−メチル−N−
(2−ヒドロキシエチル)プロピオアミド)等のアゾビ
ス化合物;ベンゾイルペルオキシド、t−ブチルペルオ
キシ−2−エチルヘキサノエート、クメンヒドロペルオ
キシド等のペルオキシドなどを用いることができ、また
連鎖移動剤としてドデシルメルカプタン、メルカプトエ
タノール、α−メチルスチレンダイマー等を用いること
ができる。さらに(A1)成分のエポキシ基と(A2)
成分のカルボキシル基とのエステル化反応を促進するた
め、4級ホスホニウム塩類、4級アンモニウム塩類、3
級アミン類、有機金属化合物、有機酸金属塩類、イミダ
ゾール類、ルイス酸、ホウ酸エステル類などを触媒とし
て用いることができる。反応溶媒としては、キシレン、
ソルベッソ#100(商標)等を用いることができる。
【0024】このようにして重合反応を行うことによ
り、(A2)および(A3)成分がランダムに重合して
主鎖を形成するとともに、(A2)成分のカルボキシル
基と(A1)成分のエポキシ基とが反応してエステル結
合が形成され、(A1)成分が側鎖として結合する。こ
のときエポキシ環が開環して水酸基が生成する。すなわ
ち、(A2)および(A3)成分からなる主鎖に、エポ
キシ環が開環して水酸基が生成した(A1)成分からな
る側鎖がエステル結合により結合したアクリル樹脂
(A)が得られる。
【0025】上記のようにエポキシ環の開環により水酸
基を生成させると、この水酸基は側鎖の中間に存在する
ことになり、側鎖の末端はエポキシ化合物(A1)のエ
ポキシ環を除いた部分となる。例えば、エポキシ化合物
(A1)としてターシャリブチル安息香酸グリシジルエ
ステルを用いた場合は、側鎖の末端はt−Bu−C65
−となる。このようなアクリル樹脂(A)にあっては、
側鎖の中間に存在する水酸基は、末端の基が立体障害と
なるため、末端の基によって保護された形態となるの
で、水酸基が側鎖の末端にある場合に比べて極性が低下
する。従って、このようなアクリル樹脂(A)を使用す
ることにより、塗膜中への酸等の親水性物質の透過を抑
制することができ、塗膜の耐酸性が高度なものとなる。
【0026】アクリル樹脂(A)の分子量は、重量平均
分子量で3000〜30000である。重量平均分子量
が3000未満の場合は耐候性が、また30000を越
える場合は塗膜の外観が、それぞれ低下するおそれがあ
る。
【0027】本発明で使用する硬化剤(B)は、水酸基
と反応しうるものであるならば特に制限なく使用できる
が、耐久性に優れた塗膜を形成することができるので、
アミノ樹脂またはブロック化イソシアネートが好まし
い。アミノ樹脂またはブロック化イソシアネートは単独
で使用することもできるが、耐酸性に優れた塗膜を形成
するためには、アミノ樹脂とブロック化イソシアネート
とを併用し、アクリル樹脂(A)との架橋反応を複合化
する方法が好ましい。
【0028】アミノ樹脂としては、例えばメラミン、尿
素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、ステログア
ナミン、スピログアナミン、ジシアンジアミド等のアミ
ノ成分とアルデヒドとの反応によって得られるメチロー
ル化アミノ樹脂を、メタノール、エタノール、n−プロ
パノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブ
タノール、2−エチルブタノール、2−エチルヘキサノ
ールなどの適当なアルコールによってエーテル化したも
の等をあげることができる。
【0029】ブロック化イソシアネートとしては通常の
ブロック化ポリイソシアネートまたは無黄変型のブロッ
ク化ポリイソシアネートが使用できる。具体的には、ト
ルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシア
ネート等の芳香族ポリイソシアネート化合物;ヘキサメ
チレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素化
ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化キシリレン
ジイソシアネート等のポリイソシアネート化合物;これ
らのアダクト体、ビューレット体またはイソシアヌレー
ト体などを通常のイソシアネートブロック化剤によりブ
ロック化したものなどをあげることができる。上記イソ
シアネートブロック化剤としては、例えばフェノール、
m−クレゾール、キシレノール、チオフェノール等のフ
ェノール類;メタノール、エタノール、ブタノール、2
−エチルヘキサノール、シクロヘキサノール等のアルコ
ール類;カプロラクタム、メチルエチルケトンオキシ
ム、ピラゾール誘導体、トリアゾール誘導体、アセト酢
酸エチル、マロン酸ジエチル等の活性水素含有化合物な
どをあげることができる。
【0030】本発明で用いるアクリル樹脂(A)と硬化
剤(B)との配合割合は特に限定されないが、(A)成
分/(B)成分の重量比で40〜90/60〜10、好
ましくは60〜80/40〜20であるのが望ましい。
アクリル樹脂(A)が上記下限値未満の場合は、塗料組
成物の貯蔵安定性が低下する傾向にある。一方上記上限
値を越える場合は、塗膜の耐酸性が低下する傾向にあ
る。
【0031】本発明の熱硬化性塗料組成物には、(A)
および(B)成分の必須成分のほかに、他の成分として
補助架橋成分を配合することができる。補助架橋成分と
しては、例えばポリカルボン酸樹脂およびポリエポキシ
樹脂を含む樹脂混合物などがあげられる。ポリカルボン
酸樹脂およびポリエポキシ樹脂は、それぞれカルボキシ
ル基またはエポキシ基の他に水酸基を有していると、前
記硬化剤(B)とも架橋でき、高次構造塗膜を形成でき
るので、耐酸性能をさらに高度化することもできる。こ
れらの補助架橋成分以外にも、他の成分として着色顔
料、メタリック顔料、染料、体質顔料、酸触媒、硬化触
媒、紫外線吸収剤、酸化防止剤、表面調整剤、タレ止め
剤、増粘剤、レベリング剤等を配合することができる。
【0032】本発明の熱硬化性塗料組成物は、前記
(A)および(B)成分、ならびに必要により配合する
他の成分を混合することにより製造することができる。
本発明の熱硬化性塗料組成物は、着色顔料、メタリック
顔料、染料または体質顔料等を配合して着色塗料(ソリ
ッドカラー仕上げ)またはメタリック塗料等として使用
できる。また顔料を全くまたは殆ど配合しないで、クリ
ヤー塗料としても使用できる。
【0033】本発明の塗料組成物からなる塗料を塗装す
る被塗物素材は特に制限されず、鋼板、表面処理鋼板等
の金属やプラスチックなどに塗装することができ、これ
らの被塗物素材に直接またはこれらの被塗物素材にプラ
イマーもしくはプライマー/中塗りを施した塗膜面に、
上塗り塗料として塗装することができる。具体的には、
自動車、その他車両、建築物、構造物等の上塗り塗料と
して使用することができる。
【0034】膜厚は乾燥膜厚で10〜60μm程度とす
るのが好ましく、塗膜を硬化させるための焼付条件は温
度が約120〜約180℃、時間が10〜40分間程度
とするのが好ましい。
【0035】本発明の塗料組成物からなる塗料を自動車
用上塗り塗料として使用するには、2コート1ベークま
たは2コート2ベーク方式等におけるベースコート用エ
ナメル塗料またはトップコート用クリヤー塗料、あるい
は1コート1ベーク方式のソリッドカラー塗料として使
用するのが好ましく、塗装粘度を12〜30秒程度(フ
ォードカップNo.4、20℃)に調整した後、静電塗
装、エアースプレー塗装等により、前記乾燥膜厚となる
ように塗装し、前記焼付条件で硬化塗膜を形成するのが
好ましい。本発明の塗料組成物からなる塗料を2コート
1ベーク方式のクリヤー塗料として用いる場合、ベース
コート用エナメル塗料としては溶剤系塗料、ハイソリッ
ド塗料、水系塗料等のいずれの形態の塗料でも用いるこ
とができる。
【0036】このようにして形成された硬化塗膜は、極
性が低く、しかも未反応の水酸基は立体障害により保護
されているので、酸性雨のような低pHの水でも塗膜中
への透過性が抑制され、これにより架橋部の加水分解性
が低下するので、耐酸性および耐久性に優れている。ま
た(A3)成分として軟質水酸基含有ビニル型単量体を
使用することにより、この水酸基の反応性は高く、硬化
剤(B)と容易に反応するため未反応のまま残留するこ
とがなく、このため耐酸性および耐久性に加えて、耐ス
リ傷性に優れた塗膜が得られる。
【0037】
【発明の効果】本発明の熱硬化性塗料組成物は、主体樹
脂として用いるアクリル樹脂が前記(A1)〜(A3)
成分からなる単量体混合物のエステル化および重合反応
物であり、エポキシ基とカルボキシル基とのエステル化
反応で得られる水酸基が側鎖末端の基によって立体障害
により保護され、かつアクリル樹脂の極性が低いため、
耐酸性および耐久性に優れた塗膜が得られ、しかも貯蔵
安定性に優れている。また(A3)成分として軟質水酸
基含有ビニル型単量体を使用するため、耐酸性および耐
久性に加えて、耐スリ傷性に優れた塗膜が得られる。
【0038】
【実施例】次に、実施例、比較例によって本発明をさら
に詳細に説明する。なお、例中、部は重量部、%は重量
%である。 製造例1〜5(アクリル樹脂(A)の製造) 還流冷却器、攪拌器、滴下ロートおよび温度計を取り付
けた4つ口フラスコに、キシレン66.7部およびカー
ジュラE10(油化シェルエポキシ(株)製、バーサチ
ック酸グリシジルエステル、商品名)31.2部を仕込
み、攪拌しながら昇温し140℃まで加熱した。次い
で、表1に示す単量体成分と重合開始剤との混合物を1
40℃の下で一定の添加速度で4時間かけて滴下した。
滴下終了後、1時間経過した後、追加触媒テトラブチル
ホスホニウムアセテート0.2部を加え、さらに2時間
140℃の温度を保ったところで反応を終了し、表1に
示す特性値を有するアクリル樹脂A−1を製造した。ま
た表1、表2に示す成分を用いて、アクリル樹脂A−1
と同様にしてアクリル樹脂A−2ないしA−5を製造し
た。
【0039】比較製造例1(アクリル樹脂の製造) 製造例1と同様にして、ただし表3に示す量で単量体成
分を用いてアクリル樹脂a−1を製造した。得られた樹
脂の特性値を表3に示す。
【0040】比較製造例2(アクリル樹脂の製造) 還流冷却器、攪拌器、滴下ロートおよび温度計を取り付
けた4つ口フラスコにキシレン66.7部を仕込み、攪
拌しながら昇温し、140℃まで加熱した。次いで表3
に示す単量体成分と重合開始剤との混合物を140℃の
下で一定の添加速度で2時間かけて滴下した。滴下終了
後、さらに2時間140℃の温度を保ったところで反応
を終了し、表3に示す特性値を有するアクリル樹脂a−
2を得た。得られた樹脂の特性値を表3に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】表1〜表3の注 *1 油化シェルエポキシ(株)製、バーサチック酸グ
リシジルエステル、商品名 *2 扶桑化学(株)製、パラターシャリブチル安息香
酸グリシジルエステル、商品名 *3 JIS−K5407 4 加熱残分による *4 JIS−K5400 4.5.1 ガードナー型
泡粘度計法による *5 樹脂1gをアセトンで100倍に希釈し、この希
釈溶液にn−ヘキサンを添加し、溶液が白濁したときの
ヘキサンの添加重量 *6 ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン
換算の値 *7 2−ヒドロキシエチルアクリレートに対してε−
カプロラクトン2モルが付加したビニル型単量体(商品
名、ダイセル化学工業(株)製)
【0045】製造例6(ポリカルボン酸樹脂の製造) 還流冷却器、攪拌器、滴下ロートおよび温度計を取り付
けた4つ口フラスコにキシレン50.0部、n−ブタノ
ール16.7部を仕込み、攪拌しながら昇温し、120
℃まで加熱した。次いで表4に示す単量体成分と重合開
始剤との混合物を120℃の下で一定の添加速度で4時
間かけて滴下して、さらに2時間120℃の温度を保っ
たところで反応を終了し、表4に示す特性値を有するポ
リカルボン酸樹脂Cを得た。
【0046】製造例7(ポリエポキシ樹脂の製造) 還流冷却器、攪拌器、滴下ロートおよび温度計を取り付
けた4つ口フラスコにキシレン100部を仕込み、攪拌
しながら昇温し、140℃まで加熱した。次いで表4に
示す単量体成分と重合開始剤との混合物を140℃の下
で一定の添加速度で2時間かけて滴下した。滴下終了
後、さらに2時間140℃の温度を保ったところで反応
を終了し、表4に示す特性値を有するポリエポキシ樹脂
Dを得た。
【0047】
【表4】
【0048】実施例1 1)クリヤーコート用塗料の調製 表5に示すように、(A)成分として製造例1で得られ
たアクリル樹脂溶液(A−1)125.0部、(B)成
分としてブチル化メラミン樹脂(加熱残分60%、ユー
バン20SE、三井東圧化学(株)製、商品名)41.
7部、紫外線吸収剤(チヌビン900、チバガイギー社
製、商品名)の10%キシレン溶液10.0部、ヒンダ
ードアミン系光安定剤(チヌビン292、チバガイギー
社製、商品名)1.0部、レベリング剤(モダフロー、
モンサント社製、商品名)0.5部、およびn−ブタノ
ール3.0部を含む塗料を、シンナー(ソルベッソ#1
00(エッソ社製、芳香族炭化水素、沸点150〜17
7℃)/n−ブタノール=8/2重量比)で塗装粘度
(フォードカップNo.4、20℃で25秒)に希釈す
ることによって、クリヤーコート用塗料を調製した。こ
の塗料を50℃で3日間貯蔵したが、表6に示すように
粘度はほとんど変化せず、貯蔵安定性に優れていた。
【0049】2)塗膜の形成 リン酸亜鉛処理軟鋼板にカチオン電着塗料(商品名アク
アNo.4200、日本油脂株式会社製)を乾燥膜厚2
0μmとなるように電着塗装し、175℃の温度で25
分間焼付け、さらに中塗塗料(商品名ハイエピコNo.
100シーラー、日本油脂株式会社製)を乾燥膜厚40
μmとなるようにエアースプレー塗装し、140℃で3
0分間焼付け、中塗塗装板を得た。この中塗塗装板にベ
ースコート用塗料(商品名ベルコートNo.6000シ
ルバー、日本油脂株式会社製)をインターバル1分30
秒、2ステージで乾燥膜厚20μmになるようにエアー
スプレー塗装した。3分間セッティング後、上記1)で
調製したクリヤーコート用塗料を乾燥膜厚40μmとな
るようにエアースプレー塗装し、140℃で30分間焼
付けた。得られた板を試料として各種試験を行った。そ
の結果、表6に示すように、耐酸性、耐久性および仕上
がり外観に優れた塗膜が得られた。
【0050】実施例2〜7 1)クリヤーコート用塗料の調製 表5に示した原料組成の混合物を、実施例1の1)と同
様の操作を行って各クリヤーコート用塗料を調製した。
得られた塗料はいずれも、表6に示すように、貯蔵安定
性に優れていた。
【0051】2)塗膜の作成 上記で得られた各クリヤーコート用塗料を用いて、実施
例1の2)と同様の操作を行って塗膜を形成した。得ら
れた塗膜はいずれも、表6に示すように、耐酸性、耐久
性および仕上がり外観に優れていた。
【0052】実施例8、9 1)クリヤーコート用塗料の調製 表5に示した原料組成の混合物を、実施例1の1)と同
様の操作を行って各クリヤーコート用塗料を調製した。
得られた塗料はいずれも表6に示すように貯蔵安定性に
優れていた。
【0053】2)塗膜の形成 実施例8では、実施例1の2)と同様の操作を行って作
成したカチオン電着/中塗塗装板に、水系ベースコート
用塗料(商品名、アクアBC−3ブラック、日本油脂株
式会社製)を乾燥膜厚20μmになるようにエアスプレ
ー塗装し、80℃で10分間乾燥した。この後、上記
1)で調製したクリヤーコート用塗料を乾燥膜厚40μ
mとなるようにエアスプレー塗装し、140℃で30分
間焼付けた。得られた板を試料として各種試験を行っ
た。一方、実施例9では前述のカチオン電着/中塗塗装
板に、ベースコート用塗料(商品名、ベルコートNo.
6000ブラック、日本油脂株式会社製)をインターバ
ル1分30秒、2ステージで乾燥膜厚20μmになるよ
うにエアスプレー塗装し、3分間セッティングした。こ
の後、上記1)で調製したクリヤーコート用塗料を乾燥
膜厚40μmとなるようにエアスプレー塗装し、140
℃で30分間焼付けた。得られた板を試料として各種試
験を行った。実施例8、9ともに表6に示すように、耐
酸性、耐久性および仕上り外観に加えて、耐スリ傷性に
も優れた塗膜が得られた。
【0054】
【表5】 表5の注 *1 製造例1〜5で得られたアクリル樹脂溶液A−1
〜A−5の種類および配合量。表1、表2参照 *2 ブチル化メラミン樹脂、加熱残分60%、三井東
圧化学(株)製、商品名 *3 ブロック化イソシアネート(HDI)、加熱残分
75%、住友バイエルウレタン(株)製、商品名 *4 ブロック化イソシアネート(HDI)、加熱残分
75%、住友バイエルウレタン(株)製、商品名 *5 ブロック化イソシアネート(IPDI)、加熱残
分65%、住友バイエルウレタン(株)製、商品名 *6 補助架橋成分、表4参照 *7 補助架橋成分、表4参照 *8 紫外線吸収剤、チバガイギー社製、商品名、10
%キシレン溶液の配合量 *9 ヒンダードアミン系光安定剤、チバガイギー社
製、商品名 *10 レベリング剤、モンサント社製、商品名
【0055】
【表6】
【0056】表6の注 *1 耐酸性:40%硫酸0.2mlを試料上にスポッ
ト状に載せ、60℃で15分間加熱後、水洗してシミ跡
の発生度合いを目視観察した。 *2 60度鏡面光沢:JIS K−5400 7.6
60度鏡面光沢度による *3 耐候性:サンシャインカーボンアーク灯式(HI
S K−5400 9.8.1)を用いて3000時間
暴露後、塗膜の60度鏡面光沢度(上記*2参照)を測
定し、初期光沢値からの光沢保持率を求めた。 *4 耐スリ傷性:試料上に泥水((社)日本粉体工業
技術協会製の8種ダスト/水/中性洗浄=10/99/
1の重量比で混合したもの)をハケで塗布後、自動車用
洗車機にて洗車ブラシを10秒間回転させ、試料を流水
にて洗浄する。以上の操作を3回繰り返したのち、試料
表面のスリ傷の程度を目視観察した。 ○: スリ傷がほとんど認められない △: スリ傷がやや認められる ×: 著しいスリ傷が認められる
【0057】比較例1〜2 1)クリヤーコート用塗料の調製 表7に示した原料組成の混合物を、実施例1の1)と同
様の操作を行って各クリヤーコート用塗料を調製した。
貯蔵安定性試験の結果を表8に示す。
【0058】2)塗膜の形成 上記1)で得られた各クリヤーコート用塗料を用いて、
実施例9の2)と同様の操作を行って塗膜を形成した。
結果を表8に示す。
【0059】
【表7】
【0060】
【表8】
【0061】表8の結果からわかるように、各比較例の
塗料からは、塗膜性能、塗膜外観共に満足する塗膜は得
られなかった。すなわち比較例1では、耐酸性が不十分
な塗膜となった。これは、アクリル樹脂の(A1)成分
であるエポキシ化合物が10重量%未満のため、水酸基
をビンダードにできず、かつヘキサントレランス(H
T)が100未満のため、樹脂の極性が低くならず、酸
の透過性と架橋部の加水分解性を低下させることができ
なかったためである。また、アクリル樹脂/硬化剤の固
形分重量比が30/70であるため、貯蔵安定性にも劣
った。
【0062】比較例2では、耐酸性が不十分な塗膜とな
った。これは、アクリル樹脂のヘキサントレランス(H
T)が100未満のため樹脂の極性が低くならず、酸の
透過性を低下させることができなかったためである。さ
らに、アクリル樹脂の重量平均分子量が30000以上
のため、塗膜外観を示す60度鏡面光沢にも劣った。ま
た比較例1および2は、どちらもアクリル樹脂の(A
3)成分中に軟質水酸基含有ビニル型単量体を含んでい
ないため、耐スリ傷性に劣った。
フロントページの続き (72)発明者 河村 昌剛 神奈川県藤沢市大鋸1223−1−401 (72)発明者 門眞 康弘 神奈川県茅ヶ崎市香川2341−5 (72)発明者 柴藤 岸夫 神奈川県横浜市金沢区片吹6−2 (56)参考文献 特開 昭52−93494(JP,A) 特開 昭57−16013(JP,A) 特開 平3−275780(JP,A) 特開 平5−186739(JP,A) 特開 平1−279902(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 133/02 C09D 133/06 C09D 161/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)(A1)1個のエポキシ基を有
    し、重合性不飽和結合を有しないエポキシ化合物10〜
    70重量%、 (A2)カルボキシル基を有するビニル型単量体5〜7
    0重量%、および (A3)カルボキシル基を有しないビニル型単量体5〜
    85重量%からなり、かつ (A1)成分/(A2)成分のモル比が0.7〜1.
    7、 カルボキシル基を有しないビニル型単量体(A3)が、
    軟質セグメントを有する水酸基含有ビニル型単量体を
    (A1)〜(A3)成分の合計量に対して10〜70重
    量%であって、(A3)成分に対して12〜100重量
    %含む 単量体混合物のエステル化および重合反応物であ
    って、(A2)および(A3)成分からなる主鎖に、エポキシ
    環が開環して中間に水酸基を生成した(A1)成分から
    なる側鎖がエステル結合により結合して極性が低下し、
    ヘキサントレランスが100以上 重量平均分子量で3000〜30000 であるアクリル
    樹脂と、 (B)水酸基と反応する硬化剤とを含むことを特徴とす
    る熱硬化性塗料組成物。
  2. 【請求項2】 硬化剤(B)がアミノ樹脂および/また
    はブロック化イソシアネート化合物であることを特徴と
    する請求項1記載の塗料組成物。
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