JP3448623B2 - 荷電粒子ビーム露光方法及び装置 - Google Patents

荷電粒子ビーム露光方法及び装置

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JP3448623B2 JP17464294A JP17464294A JP3448623B2 JP 3448623 B2 JP3448623 B2 JP 3448623B2 JP 17464294 A JP17464294 A JP 17464294A JP 17464294 A JP17464294 A JP 17464294A JP 3448623 B2 JP3448623 B2 JP 3448623B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、荷電粒子ビーム露光方
法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の素子微細化に伴い、電
子ビーム露光装置が用いられている。この装置によれ
ば、0.05μm以下の微細加工を、0.02μm以下
の位置合わせ精度で行うことができる。しかし、電子ビ
ームを半導体ウェーハ上で走査させて露光するので、光
露光よりも露光時間が長くなる。このため、電子ビーム
露光のスループットを向上させる必要がある。
【0003】そこで、大偏向が可能な電磁型主偏向器に
鋸波形の電流を供給して電子ビームを連続的に一方向へ
例えば幅2mm走査させ、同時にこれと直角な方向へ、
半導体ウェーハが搭載されたステージを例えば100m
m/sで連続的に移動させ、レーザ干渉測長器でステー
ジ位置を検出し、小偏向であるが応答速度に優れた静電
型副偏向器でステージ移動に追従して電子ビームを偏向
させる(ステージフィードバックさせる)走査方法が提
案されている。
【0004】市販のレーザ干渉測長器として、測定精度
がλ/120で固定のものと、測定精度がプログムで
λ/512、λ/1024又はλ/2048のいずれか
を選択できるものとがある。ここにλはレーザ光の波長
であり、例えば0.63μmである。測定精度がλ/1
20のものはパルス出力型であり、ステージが0.63
/120μm=0.0053μm移動する毎に1個のパ
ルスを出力する。このパルスをカウンタで計数し、その
計数値と所定値との差がデジタルのステージフィードバ
ック量となる。1パルス毎のステージフィードバック
の変化は1であり、ステージ移動速度によらない。した
がって、このデジタルのステージフィードバック量をD
/A変換器でアナログ化しローパスフィルタでスムーズ
化することにより、パルス間のステージフィードバック
量が補間される。
【0005】これに対し、測定精度をプログムで選択
できるものは、並列データ出力型であり、出力データの
更新周期を設定可変であるが最短の場合でも1/10M
Hz=100nsと比較的長い。例えば、測定精度をλ
/1024、出力データの更新周期を最短の1/10M
Hzに設定すると、ステージ移動速度が100mm/s
=0.01μm/100nsの場合、ステージが0.0
1μm移動する毎にレーザ干渉測長器の出力が更新され
る。レーザ干渉測長器の出力値と所定値との差がデジタ
ルのステージフィードバック量となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このため、デジタル的
にはステージフィードバックの周期が、上記測定精度λ
/120のものよりも長くなり、かつ、ステージ移動速
度に応じてデジタルのステージフィードバック変化量が
異なる。したがって、このデジタルのステージフィード
バック量を、D/A変換器でアナログ化しローパスフィ
ルタでスムーズ化した場合、レーザ干渉測長器の出力の
更新周期100ns内でのステージフィードバック量の
アナログ的な補間が不正確となり、結果として露光位置
精度が不正確となり、より微細なパターンの露光が制限
される。
【0007】このような問題は、一般に、ステップ変化
するデジタル値又はアナログ波形の隣合う対応する端点
間を略直線的に補間したものに基づいて偏向器で荷電粒
子ビームを連続的に偏向させようとする場合に生ずる。
本発明の目的は、このような場合において、スムージン
グによる補間をより正確に行うことにより露光位置精度
を向上させることが可能な荷電粒子ビーム露光方法及び
装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及びその作用】本発明で
は、ステップ変化するデジタル値又はアナログ波形の隣
合う対応する端点間を、スムージング回路で略直線的に
補間し、該スムージング回路の出力に基づいて偏向器で
荷電粒子ビームを連続的に偏向させる荷電粒子ビーム露
光装置であって、該スムージング回路は、該端点間の傾
きに応じた制御信号が制御入力端に供給され、該制御信
号により電流値が可変である定電流源と、一端が該定電
流源に結合され、他端の電位が一定にされたコンデンサ
と、入力端が該コンデンサの該一端に結合された出力バ
ッファ回路と、を有する。
【0009】この荷電粒子ビーム露光装置を用い、ステ
ップ変化するデジタル値又はアナログ波形の隣合う対応
する端点間の傾きを求めて、上記スムージング回路の定
電流源に供給する制御信号値を決定し、該傾きの直線で
該端点間を直線的に補間する。これにより、該端点間を
直線的に結ぶようにコンデンサが定電流源で充電又は放
電されるので、該端点間の補間を、ローパスフィルタで
スムージングする場合よりも正確に行うことができる。
従って、露光位置精度が向上し、より微細パターンを露
光することが可能になる。
【0010】上記スムージング回路の前段に、上記デジ
タル値をアナログ値に変換するD/A変換器が結合さ
れ、上記スムージング回路はさらに、第1ダイオードと
第2ダイオードの両アノードが互いに結合され、第3ダ
イオードと第4ダイオードの両カソードが互いに結合さ
れ、該第1ダイオードのカソードが該第3ダイオードの
アノードに結合され、該第2ダイオードのカソードが該
第4ダイオードのアノードに結合されたダイオードブリ
ッジ回路を有し、上記定電流源は、電流出力端が該第1
ダイオードのアノードに結合された第1定電流源と、電
流入力端が該第3ダイオードのカソードに結合された第
2定電流源とを有し、該第1ダイオードのカソードが該
D/A変換器の出力端に結合されている。
【0011】この構成によれば、第3ダイオードのカソ
ード電位が第1ダイオードのカソード電位に等しくなる
と、コンデンサへの充放電が停止されるので、コンデン
サに対する過度の充放電が防止される。上記スムージン
グ回路はさらに、上記第1定電流源の電流出力端と上記
第1ダイオードのアノードとの間に結合され、制御信号
によりオン/オフされる第1スイッチ素子と、上記第3
ダイオードのカソードと上記第2定電流源の電流入力端
との間に結合され、制御信号によりオン/オフされる第
2スイッチ素子と、を有する。
【0012】この構成によれば、D/A変換器の出力に
含まれるグリッチ波形を、第1及び第2のスイッチ素子
をオフにすることにより除去することができる。上記ス
ムージング回路はさらに、上記第1定電流源の電流出力
端に結合され、該第1電流源から出力される電流をオン
/オフさせるための第3スイッチ素子と、上記第2定電
流源の電流入力端に結合され、該第2電流源へ入力され
る電流をオン/オフさせるための第4スイッチ素子と、
を有する。
【0013】この構成によれば、第1と第3のスイッチ
素子の一方をオンにするとき同時に他方をオフにし、第
2と第4のスイッチ素子の一方をオンにするとき同時に
他方をオフにすることにより、定電流源を常に動作状態
で使用することができるので、スイッチ素子のオン/オ
フに対する応答が高速になる。上記スムージング回路
は、上記第3スイッチ素子と上記第4スイッチ素子とが
直列に結合されている。
【0014】この構成では、第1及び第2のスイッチ素
子をオフにし、かつ、第3及び第4のスイッチ素子をオ
ンにすると、第1定電流源から第3及び第4のスイッチ
素子を通って第2定電流源へ電流が流れる。この構成に
よれば、ダイオードブリッジに対する電流バイパス構成
が簡単になる。上記スムージング回路は、上記第1スイ
ッチ素子と上記第4スイッチ素子とが直列に結合され、
上記第2スイッチ素子と上記第3スイッチ素子とが直列
に結合され、上記ダイオードブリッジ回路はさらに、第
5ダイオードのカソードが上記第1ダイオードのアノー
ドに結合され、第6ダイオードのアノード及びカソード
がそれぞれ上記第3ダイオードのカソード及び第5ダイ
オードのアノードに結合され、上記出力バッファ回路
は、一対の入力の一方が上記コンデンサの上記一端及び
上記第2ダイオードのカソードに結合され、該一対の入
力の他方が該第6ダイオードのカソード及び演算増幅回
路の出力端に結合された演算増幅回路である。
【0015】この構成によれば、出力バッファ回路の出
力のオフセットを、ダイオードブリッジ回路の動作によ
り自動的に除去することができる。他の発明では、ステ
ップ変化するD/A変換器出力波形をスムージング回路
に通した後、荷電粒子ビームを偏向させる偏向器へ供給
する荷電粒子ビーム露光装置において、該スムージング
回路は、出力バッファ回路と、一端が該出力バッファ回
路の入力端に結合された抵抗と、一端が該抵抗の他端に
結合され、他端の電位が一定にされたコンデンサと、該
出力バッファ回路の出力端に結合されたローパスフィル
タと、を有し、入力端が該出力バッファ回路の入力端で
ある。
【0016】この構成によれば、D/A変換器出力波形
の対応する端点間の補間を、ローパスフィルタ単独でス
ムージングする場合よりも正確に行うことができる。上
記抵抗又はコンデンサの容量の値が制御信号により切り
換え自在である。この構成によれば、抵抗又はコンデン
サの容量を適当な値に切り換えることにより、D/A変
換器出力波形の対応する端点間の補間をより正確に行う
ことができる。
【0017】上記D/A変換器と上記スムージング回路
との間に、上記アナログ値をサンプリングするサンプル
ホールド回路が結合されている。少なくとも上記D/A
変換器の出力がステップ変化を開始してから一定時間経
過するまでの間、該サンプルホールド回路をホールド状
態にさせ、該サンプルホールド回路の出力波形の隣合う
対応する端点間の傾きを求めて、上記スムージング回路
の定電流源に供給する制御信号値を決定し、該傾きの直
線で該端点間を直線的に補間する。
【0018】この構成によれば、サンプルホールド回路
の出力に、D/A変換器の出力に含まれるグリッチ波形
を含ませないようにすることができる。上記D/A変換
器と第1の上記スムージング回路との間に、第2の、上
記第1定電流源及び上記第2定電流源の制御入力端に供
給される信号を一定にした上記スムージング回路が結合
されている。
【0019】この構成に対し、(1)少なくとも該D/
A変換器の出力がステップ変化を開始してから一定時間
経過するまでの間、該第1スムージング回路のスイッチ
素子を制御して該第1スムージング回路の入出力間をオ
フ状態にさせ、該第1スムージング回路の出力波形の隣
合う対応する端点間の傾きを求めて、上記第2スムージ
ング回路の定電流源に供給する制御信号値を決定し、該
傾きの直線で該端点間を直線的に補間し、又は、(2)
少なくとも上記D/A変換器の出力がステップ変化を開
始してから一定時間経過するまでの間、上記第1スムー
ジング回路のスイッチ素子を制御して該第1スムージン
グ回路の入出力間をオフ状態にさせ、該D/A変換器の
出力がステップ変化を開始してから該一定時間経過する
までの間のみ、上記第2スムージング回路のスイッチ素
子を制御して該第2スムージング回路の入出力間をオフ
状態にさせ、該第1スムージング回路の出力波形の隣合
う対応する端点間の傾きを求めて、該第2スムージング
回路の定電流源に供給する制御信号値を決定し、略該傾
きの直線で該端点間を直線的に補間する。
【0020】このようにすれば、例えば図14に示すよ
うに、サンプルホールド回路を用いた図11の場合より
も、第2スムージング回路の出力に含まれる傾き0の部
分を狭くすることができ。また、(2)の場合には、第
1スムージング回路に対するスイッチ制御により第1ス
ムージング回路の出力にノイズがのっても、これが第2
スムージング回路を通過するのを防止することができ
る。
【0021】上記荷電粒子ビーム露光装置は、露光対象
物が搭載される移動ステージと、該移動ステージの位置
を検出する位置検出器とを有し、上記デジタル値の変化
量は、該移動ステージの検出位置の変化量に等しい。こ
の場合、ステージ移動に対する偏向器へのフィードバッ
ク補正がより正確となる。
【0022】上記荷電粒子ビーム露光装置は、上記荷電
粒子ビームを偏向させる主偏向器と、該荷電粒子ビーム
を偏向させる副偏向器と、該主偏向器により該荷電粒子
ビームを第1方向へ周期的に走査させ、該移動ステージ
を該第1方向と直角な第2方向へ連続的に移動させ、該
露光対象物上で該第1方向に沿って露光するために、該
副偏向器により該荷電粒子ビームを、該移動ステージの
移動に追従して該第1方向へ偏向させる制御手段と、を
有する。
【0023】この場合、ステージ移動に対する副偏向器
へのフィードバック補正がより正確となる。また、上記
端点間の傾きが、該移動ステージの検出位置の変化率に
略等しくなるので、端点間の傾きを容易に求めることが
できる。
【0024】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。異なる図において、互いに対応する同一又は類似
の構成要素には、同一又は類似の符号を付している。 [第1実施例]図1は、荷電粒子ビーム露光装置の要部
構成を示す。
【0025】露光対象物としての半導体ウェーハ21
は、移動ステージ22上に載置されている。移動ステー
ジ22は、ステージ制御回路23で移動制御され、移動
ステージ22の位置がステージ位置検出器24で検出さ
れる。ステージ位置検出器24はレーザ干渉測長器であ
り、微細パターンを連続露光する為に、例えば上述の、
1LSBがレーザ光の波長0.63μmの1/1024
の並列データを出力し、この出力を周期1/10MHz
=100nsで更新するものを用いる。
【0026】半導体ウェーハ21上にはレジスト膜が被
着されており、これに、荷電粒子ビームとしての電子ビ
ームEBを照射することにより、露光が行われる。半導
体ウェーハ21上での電子ビームEBの走査は、移動ス
テージ22と、移動ステージ22の上方に配置された主
偏向器25及び副偏向器26とにより行われる。通常、
主偏向器25は、応答速度は遅いが大偏向が可能な電磁
型であり、副偏向器26は、小偏向であるが応答速度が
電磁型より高速な静電型である。
【0027】半導体ウェーハ21上での電子ビームEB
の走査は、例えば図2に示すように行われる。すなわ
ち、電子ビームEBは、主偏向器25により方向Bへ連
続的に偏向され、これと並行して移動ステージ22は、
方向Bと直角な方向Cへ連続的に移動される。さらに、
1走査領域であるバンドBNDが半導体ウェーハ21上
でB方向になるように、電子ビームEBは副偏向器26
により、移動ステージ22の移動に追従して方向Cへ連
続的に偏向される。バンドBNDは、例えば、幅10μ
m、長さ2mmである。
【0028】斜線で示す領域の露光パターンには各種の
ものがあり、例えば、電子ビームEBのワンショットで
露光される矩形パターン、主偏向器25の上方に配置さ
れた当業者に周知のステンシルマスクの開口パターンを
電子ビームEBが通過して形成される微細パターン、又
は、図1に示す如く主偏向器25及び副偏向器26の上
方にアパーチャ27を介して配置されるブランキングア
パーチャアレイ28を用いて得られる任意の微細パター
ンである。
【0029】ブランキングアパーチャアレイ28は、図
2に示す如く、薄い基板に開口60が千鳥格子状に形成
され、各開口60が、基板上に形成された共通電極61
とブランキング電極62とで囲まれている。例えば、開
口60は一辺が25μmの正方形であり、開口の個数は
16×64である。ブランキングアパーチャアレイ28
上の一点鎖線で示す全範囲に、略均一の電流密度の電子
ビームEBが投射される。1つの開口60を通った電子
ビームの半導体ウェーハ21上での照射点は、例えば、
一辺が0.08μmの略正方形である。
【0030】共通電極61とブランキング電極62との
間の電圧を0又は一定値Vsとすることにより、共通電
極61とブランキング電極62とで囲まれた開口60を
通過する電子ビームがアパーチャ27を通過し半導体ウ
ェーハ21上に照射され又は図1に示す如く偏向されて
アパーチャ27で遮られる。この作用を図3に示す。図
3中、64は電磁レンズであり、また、同種の異なる構
成要素の番号にA〜Cを付記している。電極電位は、例
えば、共通電極61A〜61C、ブランキング電極62
A及び62Cが0、ブランキング電極62BがVsであ
る。
【0031】図2において、開口60を千鳥格子状に配
置しているのは、主偏向器25で電子ビームEBを方向
Bへ1ピッチ走査させた後に、例えばブランキングアパ
ーチャアレイ28の第2列632の開口を通った電子ビ
ームによる露光パターンの列方向隙間を、第1列631
の開口を通った電子ビームによる露光パターンで埋める
ためである。このことは、他の列についても同様であ
る。全ブランキング電極62には、露光しようとするパ
ターンに応じた電圧パターンがブランキング制御回路2
9から供給される。
【0032】このような構成によれば、全ブランキング
電極62に印加する電圧パターンに応じた任意の微細パ
ターンを、半導体ウェーハ21上に露光させることがで
きる。パターンが微細であるが故に、上述の、D/A変
換器の出力のスムージングの正確化が問題となる。図4
は、ステージ移動方向Yに関する、ステージ検出位置Y
dと走査中の第jバンドのY方向の位置Yjと副偏向器
26に対するステージフィードバック量Yd−Yjとの
関係を、理想的な場合について示す。ステージフィード
バック量Yd−Yjは、副偏向器26のY方向偏向量を
0と仮定したときの電子ビーム照射位置に対する、走査
中のバンドの位置である。時点t1は走査中の第jバン
ドの始端に対応し、時点t3はこのバンドの終端に対応
している。また、時点t2では、副偏向器26のY方向
偏向量が0で電子ビーム照射位置が第jバンド上となっ
ている。
【0033】図1において、減算器30の被減数入力端
及び減数入力端にはそれぞれステージ検出位置Yd及び
バンド位置レジスタ31の出力Yjが供給される。バン
ド位置レジスタ31には、1バンド走査開始直前に、不
図示のメモリから読み出されたバンド位置が保持され
る。1バンド走査開始時点での減算器30の出力Yd−
Yjは、理想的な場合、−Yw/2となる。減算器30
の出力Yd−Yjは、ステージフィードバック量として
加算器32の一方の入力端に供給される。
【0034】加算器32の他方の入力端には、後述のオ
フセット補正値ΔYが供給される。加算器32の出力Y
d−Yj+ΔYは、D/A変換器40に供給され、図6
(C)に示す変換開始クロックφ1の立ち上がりのタイ
ミングでD/A変換が開始されて、アナログ電圧V1と
なる。電圧V1には、図6(A)に示す如く、ステップ
変化する際に、グリッチ波形が含まれる。このグリッチ
波形は、D/A変換器40の内部において、複数のスイ
ッチ素子のオン/オフのタイミングのずれによるもので
あり、D/A変換器40の入力の変化の前後の値に応じ
た波形となる。
【0035】このグリッチ波形を除去するために、遅延
回路41及びサンプルホールド回路42を備えている。
変換開始クロックφ1は、遅延回路41により一定時間
td、例えばステップ変化の際の整定時間の最大値だけ
遅延され、サンプルクロックφ2としてサンプルホール
ド回路42の制御入力端に供給される。サンプルホール
ド回路42は、図5に示す如く、演算増幅器の反転入力
端子と出力端子との間を短絡させた増幅率1のボルテー
ジホロア421を有し、その非反転入力端が、一方では
コンデンサC0を介してグランド線に接続され、他方で
はアナログスイッチS0を介して図1のD/A変換器4
0の出力端に接続されている。
【0036】サンプルクロックφ2が高レベルの間、ア
ナログスイッチS0がオンになって、コンデンサC0が
入力電圧V1で充電又は放電され、サンプルクロックφ
2が低レベルの間、アナログスイッチS0がオフになっ
て、コンデンサC0の端子間電圧が保持される。これに
より、サンプルホールド回路42の出力電圧V2は、図
6(B)中の実線で示すステップ波形となり、電圧V1
に含まれていたグリッチ波形が除去される。
【0037】図5に示す如く、電圧V2は、スム−ジン
グ回路43に供給される。スム−ジング回路43は、増
幅率1のボルテージホロア431を有し、その非反転入
力端が、一方では抵抗Rを介しアナログスイッチS1〜
S4の一端に接続され、他方ではボルテージホロア42
1の出力端に接続されている。アナログスイッチS1〜
S4の他端は、それぞれコンデンサC1〜C4を介して
グランド線に接続されている。ボルテージホロア431
の出力端には、ローパスフィルタFが接続されている。
【0038】コンデンサC1〜C4の容量比は、例えば
1:2:4:8となっている。制御信号SSによるアナ
ログスイッチS1〜S4のオン・オフの組み合わせによ
り、積分時定数をnRC1、n=1〜15とすることが
できる。ボルテージホロア431の出力VIは、図6
(B)中の一点鎖線で示す如くなる。nの値は、ローパ
スフィルタFの出力電圧V3が、できるだけ直線に近づ
くように、電圧V2のステップ変化量、すなわち移動ス
テージ22の移動速度に応じて定められる。
【0039】なお、スム−ジング回路43は、コンデン
サの容量を切り換える代わりに、抵抗を切り換える構成
にしてもよい。図1に示す如く、電圧V3は、増幅回路
44で電圧増幅されて副偏向器26に供給される。一
方、主偏向器25には、不図示の回路の鋸波状出力を増
幅回路54で電流増幅したものが供給される。
【0040】上記オフセット補正値ΔYは、電圧V2の
ステップ変化が電圧V1のそれよりも時間td遅延して
いることや、この遅延がないときにステージ位置検出器
24の出力の変化が増幅回路44の出力まで伝播するの
に要する時間等により、増幅回路44の出力が目標値よ
り小さくなるのを補正するためのものである。オフセッ
ト補正値ΔYは、移動ステージ22の移動速度による。
移動ステージ22のY方向移動速度は、通常、1枚の半
導体ウェーハ21に対し一定値であるが、電子ビームE
Bの電流密度及び半導体ウェーハ21上のレジストの感
度等により異なる。
【0041】本第1実施例では、D/A変換器40の出
力に含まれるグリッチ波形がサンプルホールド回路42
で除去され、ステップ変化がスムージング回路43でほ
ぼ除去されるので、スムージングによるステップ間の補
間が、ローパスフィルタのみを用いた従来の場合よりも
正確に行われる。したがって、露光位置精度がより高く
なり、より微細パターンを露光することが可能となる。
【0042】[第2実施例]上記第1実施例では、直線
的な補完ができない。この補間はできるだけ直線的に行
った方が正確となる。そこで、第2実施例では、図5の
スム−ジング回路43の代わりに、図7に示すようなス
ム−ジング回路43Aを用いている。このスム−ジング
回路43Aは、ダイオードD1及びD2の両アノードが
電流源432を介して電位+Vccの電源配線に接続され
ている。ダイオードD1及びD2のカソードはそれぞ
れ、ダイオードD3及びD4のアノードに接続され、ダ
イオードD3及びD4の両カソードは電流源433を介
して電位−Vccの電源配線に接続されている。Vccは例
えば15Vである。ダイオードD2のカソードは、コン
デンサC5の一端及びホルテージホロア431の非反転
入力端にも接続され、コンデンサC5の他端はグランド
線に接続されている。
【0043】電流源432及び433は、これらに流れ
る電流Iが互いに等しくなるように制御される。電流源
432及び433は、例えばそれぞれ1つのPNPトラ
ンジスタ及びNPNトランジスタで構成され、その制御
入力端に1対の相補的な電位VC及び−VCがそれぞれ
印加されて、電流Iが制御される。電位VC及び−VC
は、D/A変換器45により制御信号SSがアナログ変
換されて得られる。
【0044】スム−ジング回路43Aの入力端及び出力
端はそれぞれ、ダイオードD1のカソード及びボルテー
ジホロア431の出力端となっている。次に、上記の如
く構成されたスム−ジング回路43Aの動作を説明す
る。一般に、ダイオードに順方向電流が流れるときのダ
イオード端子間電圧ΔVfは一定であり、約0.6Vで
ある。
【0045】V2=V3の状態から、V2がΔV0だけ
ステップ変化した場合を考える。V2=V+ΔV、V3
=Vとする。ΔVの初期値はΔV0である。ΔV>0で
あるので、ダイオードD2及びD3に電流Iが流れ、ダ
イオードD2のアノード電位はV+ΔVf、ダイオード
D3のカソード電位はV+ΔV−ΔVfとなる。ダイオ
ードD1及びD4の端子間電圧はいずれもΔVf−ΔV
となり、ΔVfより小さくなるので、電流が流れない。
【0046】したがって、電位V3は、図8に示す如
く、V2に等しくなるまで直線的に上昇する。この上昇
速度は電流Iに比例するので、電位V3の上昇速度を制
御信号SSにより調整することができる。V3=V2に
なると、ダイオードブリッジの電位分布が対称になるの
で、ダイオードD1〜D4にはいずれも電流I/2が流
れ、コンデンサC5への充電が停止される。
【0047】この第2実施例によれば、電位V3を直線
的に変化させることができる。電位V3の傾きの最適値
は、図8において、電位V2のスッテップアップ開始点
間を結んだ直線の傾きであり、図1において、 {(加算器32の今回の出力値)−(加算器32の前回
の出力値)}/(ステージ位置検出器24の出力の周
期) となる。この値は、電位V2のステップ変化前に既知で
あるので、制御信号SSにより、電位V3の傾きを常に
最適値にすることができる。
【0048】なお、電位V3が直線的に変化することか
ら、変形例として、図1のサンプルホールド回路42を
省略し、D/A変換器40の出力V1を直接、図7のス
ムージング回路に供給してもよい。この場合、電位V3
は電位V1に対し図9(A)に示す如く変化する。但
し、電位V1がステップアップする際に、図9(B)に
示すようなアンダーシュートのグリッチ波形が存在する
場合には、V3=V1となるまで、ダイオードD1及び
D4がオン、ダイオードD2及びD3がオフとなるの
で、この間、電位V3が低下する。このような場合は、
図1のサンプルホールド回路42を用いた方が好まし
い。電位V1がステップダウンする際に、オーバ−シュ
ートのグリッチ波形が存在する場合についても同様であ
る。
【0049】[第3実施例]図7のスム−ジング回路4
3Aでは、その前段のサンプルホールド回路のスイッチ
ングにより電位V2が変動すると、この変動がコンデン
サC5へ伝達される。そこで、この第3実施例では、図
7のスム−ジング回路43Aの代わりに図10に示すよ
うなスム−ジング回路43Bを用い、前段のサンプルホ
ールド回路がスイッチングしている間、スム−ジング回
路43Bの入出力間を遮断状態にしている。
【0050】このスム−ジング回路43Bでは、定電流
源432の電流出力端と、ダイオードD1及びD2の両
アノードとの間及びグランド線との間にそれぞれ、スイ
ッチング用の一対のPNPトランジスタQ1及びQ2が
接続され、また、定電流源433の電流入力端と、ダイ
オードD3及びD4の両カソードとの間及びグランド線
との間にそれぞれ、スイッチング用の一対のNPNトラ
ンジスタQ3及びQ4が接続されている。
【0051】PNPトランジスタQ1及びQ2のベース
はそれぞれレベル変換回路434の反転出力端及び非反
転出力端に接続され、また、NPNトランジスタQ3及
びQ4のベースはそれぞれレベル変換回路435の非反
転出力端及び反転出力端に接続されている。レベル変換
回路434及び435の入力端には、クロック*φ2が
供給される。クロック*φ2は、図6(D)のサンプル
クロックφ2の論理レベルを反転したものである。レベ
ル変換回路434は、入力信号を、PNPトランジスタ
Q1及びQ2をオン/オフさせる1対の相補的な電位に
変換するものであり、また、レベル変換回路435は、
入力信号を、NPNトランジスタQ3及びQ4をオン/
オフさせる1対の相補的な電位に変換するものである。
【0052】他の点は、図7のスム−ジング回路43A
と同一構成である。次に、上記の如く構成されたスム−
ジング回路43Bの動作を、図11を参照して説明す
る。クロック*φ2が低レベルのとき、PNPトランジ
スタQ2及びNPNトランジスタQ4がオン、PNPト
ランジスタQ1及びNPNトランジスタQ3がオフにな
り、ダイオードブリッジD1〜D4には電流が流れず、
コンデンサC5の端子間電圧が保持され、電位V3は電
位V2に影響されない。このホールド状態で、電位V2
がΔV0だけステップアップする。
【0053】クロック*φ2が高レベルに遷移すると、
PNPトランジスタQ1及びNPNトランジスタQ3が
オン、PNPトランジスタQ2及びNPNトランジスタ
Q4がオフになり、上記第2実施例の場合と同様の動作
が行われる。なお、スム−ジング回路43Bは、定電流
源432及び433の制御入力端に印加する電位VC及
び−VCを一定にして、コンデンサC5を容量の小さい
ものにすることにより、図1のサンプルホールド回路4
2として用いることもできる。
【0054】[第4実施例]図10のスム−ジング回路
43Bでは、ボルテージホロア431の出力にオフセッ
ト電圧が生ずると、これを除去できない。そこで、第4
実施例では、このスム−ジング回路43Bの代わりに、
図12に示すようなスム−ジング回路43Cを用いて、
このオフセット電圧を除去している。
【0055】スム−ジング回路43Cでは、ダイオード
D1のアノードにダイオードD5のカソードが接続さ
れ、ダイオードD3のカソードにダイオードD6のアノ
ードが接続され、ダイオードD6のカソードがダイオー
ドD5のアノードに接続されている。また、PNPトラ
ンジスタQ2及びNPNトランジスタQ4の両コレクタ
がダイオードD6のアノードに接続され、ダイオードD
6のカソードがボルテージホロア431の反転入力端に
接続され、ダイオードD5のカソードがPNPトランジ
スタQ1及びQ2のコレクタに接続されている。NPN
トランジスタQ3及びQ4のベースにはそれぞれ、レベ
ル変換回路435の反転出力端及び非反転出力端が接続
されている。
【0056】他の点は、図10のスム−ジング回路43
Bと同一構成である。次に、上記の如く構成されたスム
−ジング回路43Cの動作を説明する。クロック*φ2
が低レベルのとき、PNPトランジスタQ2及びNPN
トランジスタQ3がオン、PNPトランジスタQ1及び
NPNトランジスタQ4がオフになり、定電流源432
からの電流Iは、PNPトランジスタQ2、ダイオード
D6、ダイオードD5及びNPNトランジスタQ3を通
って定電流源433へ流れ、ダイオードD1〜D4には
電流が流れず、コンデンサC5の端子間電圧が保持さ
れ、電位V3は電位V2に影響されない。
【0057】ダイオードD6のカソード電位及びアノー
ド電位はそれぞれV3及びV3−ΔVfであり、ダイオ
ードD4のアノード電位はV2である。したがって、ダ
イオードD4のアノード・カソード間の電圧は、V2
(V3−ΔVf)=ΔVf+V2−V3となる。ボルテー
ジホロア431のオフセット電圧が0であればV2=V
3である。もし、V2−V3>0であれば、ダイオード
D4に電流が流れてダイオードD4のアノード電位が低
下し、V2=V3となってボルテージホロア431のオ
フセット電圧が除去される。
【0058】次に、電位V2がΔV0だけステップアッ
プする。クロック*φ2を高レベルに遷移させると、P
NPトランジスタQ1及びNPNトランジスタQ4がオ
ン、PNPトランジスタQ2及びNPNトランジスタQ
3がオフになる。この場合、ダイオードD5、D6、D
1及びD4がオフ、ダイオードD2及びD3がオンとな
り、ダイオードD2及びD3に電流Iが流れ、図10の
場合と同様の動作になる。
【0059】電位Vが上昇してΔV=0になると、ダイ
オードD1〜D4にはいずれも電流I/2が流れる。し
たがって、電位V3は図11に示すように変化する。 [第5実施例]図11において、電位V3が一定値にな
る期間をできるだけ短くした方が、ススムージングによ
る補間がより正確になる。そこで、第5実施例では、図
13に示す如く、図5のサンプルホールド回路42の代
わりに図10のスムージング回路43Bを用い、図5の
スムージング回路43の代わりに図12のスムージング
回路43Cを用いている。
【0060】スムージング回路43Bについては、その
電流源に流れる電流を一定にしている。また、図14
(B)に示すように、V2の傾斜がV3の傾斜よりも必
ず大きくなるようにしている。スムージング回路43B
及び43Cを、図14(D)に示すような、クロックφ
1の立ち上がりで立ち下がる、負パルスのクロックφ3
で電流の流れをスイッチング制御している。クロックφ
3のパルス幅は、図14(A)に示すように、電位V1
がステップアップする際のアンダーシュートの幅(電位
V1がステップダウンする際のオーバーシュートの幅)
にほぼ等しくなっており、比較的狭い。このようにすれ
ば、図14(A)に示すように、電位V3がステップア
ップする際に実線で示すように変化しても、2点鎖線で
示すように変化しても、電位V2にグリッチ波形が含ま
れないようにすることができる。
【0061】なお、本発明には外にも種々の変形例が含
まれる。例えば、加算器32を除き、減算器30の出力
をD/A変換器40に供給し、オフセット補正値をバン
ド位置レジスタ31の内容から差し引く構成であっても
よい。また、本発明は、他の電子ビーム走査方法及び主
偏向器に対する駆動回路にも適用可能である。
【0062】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る荷電粒
子ビーム露光方法及び装置は、以下のような効果を奏す
る。 (1)請求項1及び13の発明によれば、ステップ変化
するデジタル値又はアナログ波形の隣合う対応する端点
間を直線的に結ぶようにコンデンサが定電流源で充電又
は放電されるので、該端点間の補間を、ローパスフィル
タでスムージングする場合よりも正確に行うことができ
る。従って、露光位置精度が向上し、より微細パターン
を露光することが可能になる。
【0063】(2)請求項2の発明によれば、第3ダイ
オードのカソード電位が第1ダイオードのカソード電位
に等しくなると、コンデンサへの充放電が停止されるの
で、コンデンサに対する過度の充放電が防止される。 (3)請求項3の発明によれば、D/A変換器の出力に
含まれるグリッチ波形を、第1及び第2のスイッチ素子
をオフにすることにより除去することができる。
【0064】(4)請求項4の発明によれば、定電流源
を常に動作状態で使用することができるので、スイッチ
素子のオン/オフに対する応答が高速になる。 (5)請求項5の発明によれば、ダイオードブリッジに
対する電流バイパス構成が簡単になる。 (6)請求項6の発明によれば、出力バッファ回路の出
力のオフセットを、ダイオードブリッジ回路の動作によ
り自動的に除去することができる。
【0065】(7)請求項7の発明によれば、D/A変
換器出力波形の対応する端点間の補間を、ローパスフィ
ルタ単独でスムージングする場合よりも正確に行うこと
ができる。 (8)請求項8の発明によれば、抵抗又はコンデンサの
容量を適当な値に切り換えることにより、D/A変換器
出力波形の対応する端点間の補間をより正確に行うこと
ができる。
【0066】(9)請求項9及び14の発明によれば、
サンプルホールド回路の出力に、D/A変換器の出力に
含まれるグリッチ波形を含ませないようにすることがで
きる。 (10)請求項10、15及び16の発明によれば、サ
ンプルホールド回路を用いた場合よりも、第2スムージ
ング回路の出力に含まれる傾き0の部分を狭くすること
ができる。また、請求項16の場合には、第1スムージ
ング回路に対するスイッチ制御により第1スムージング
回路の出力にノイズがのっても、これが第2スムージン
グ回路を通過するのを防止することができる。
【0067】(11)請求項11の発明によれば、ステ
ージ移動に対する偏向器へのフィードバック補正がより
正確となる。 (12)請求項12及び17の発明によれば、ステージ
移動に対する副偏向器へのフィードバック補正がより正
確となる。また、上記端点間の傾きが、移動ステージの
検出位置の変化率に略等しくなるので、該端点間の傾き
を容易に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の荷電粒子ビーム露光装置
要部構成図である。
【図2】電子ビーム走査方向説明図である。
【図3】ブランキングアパーチャアレイの作用説明図で
ある。
【図4】ステージ検出位置と副偏向器に対するステージ
フィードバック量との関係を示す図である。
【図5】本発明の第1実施例のサンプルホールド回路及
びスムージング回路を示す図である。
【図6】図5中の電圧V1〜V3、VIの波形図及びこ
れらとクロックφ1、φ2との関係を示す図である。
【図7】本発明の第2実施例のスムージング回路図であ
る。
【図8】図7の回路の動作を示す波形図である。
【図9】図7の回路の前段のサンプルホールド回路を省
略した場合の動作を示す波形図である。
【図10】本発明の第3実施例のスムージング回路図で
ある。
【図11】図10の回路の動作を示す波形図である。
【図12】本発明の第4実施例のスムージング回路図で
ある。
【図13】本発明の第5実施例のスムージング回路図で
ある。
【図14】図13中の電圧V1〜V3、VIの波形図及
びこれらとクロックφ1、φ3との関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
21 半導体ウェーハ 22 移動ステージ 23 ステージ制御回路 24 ステージ位置検出器 25 主偏向器 26 副偏向器 28 ブランキングアパーチャアレイ 40 D/A変換器 41 遅延回路 42 サンプルホールド回路 43、43A〜43C スムージング回路 44、54 増幅回路 60 開口 61 共通電極 62 ブランキング電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−72032(JP,A) 特開 平5−190431(JP,A) 特開 平7−312338(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステップ変化するデジタル値又はアナロ
    グ波形の隣合う対応する端点間を、スムージング回路で
    略直線的に補間し、該スムージング回路の出力に基づい
    て偏向器で荷電粒子ビームを連続的に偏向させる荷電粒
    子ビーム露光装置であって、該スムージング回路は、 該端点間の傾きに応じた制御信号が制御入力端に供給さ
    れ、該制御信号により電流値が可変である定電流源と、 一端が該定電流源に結合され、他端の電位が一定にされ
    たコンデンサと、 入力端が該コンデンサの該一端に結合された出力バッフ
    ァ回路と、 を有することを特徴とする荷電粒子ビーム露光装置。
  2. 【請求項2】 前記スムージング回路の前段に、前記デ
    ジタル値をアナログ値に変換するD/A変換器が結合さ
    れ、前記スムージング回路はさらに、 第1ダイオードと第2ダイオードの両アノードが互いに
    結合され、第3ダイオードと第4ダイオードの両カソー
    ドが互いに結合され、該第1ダイオードのカソードが該
    第3ダイオードのアノードに結合され、該第2ダイオー
    ドのカソードが該第4ダイオードのアノードに結合され
    たダイオードブリッジ回路を有し、 前記定電流源は、電流出力端が該第1ダイオードのアノ
    ードに結合された第1定電流源と、電流入力端が該第3
    ダイオードのカソードに結合された第2定電流源とを有
    し、 該第1ダイオードのカソードが該D/A変換器の出力端
    に結合されていることを特徴とする請求項1記載の荷電
    粒子ビーム露光装置。
  3. 【請求項3】 前記スムージング回路はさらに、 前記第1定電流源の電流出力端と前記第1ダイオードの
    アノードとの間に結合され、制御信号によりオン/オフ
    される第1スイッチ素子と、 前記第3ダイオードのカソードと前記第2定電流源の電
    流入力端との間に結合され、制御信号によりオン/オフ
    される第2スイッチ素子と、 を有することを特徴とする請求項2記載の荷電粒子ビー
    ム露光装置。
  4. 【請求項4】 前記スムージング回路はさらに、 前記第1定電流源の電流出力端に結合され、該第1電流
    源から出力される電流をオン/オフさせるための第3ス
    イッチ素子と、 前記第2定電流源の電流入力端に結合され、該第2電流
    源へ入力される電流をオン/オフさせるための第4スイ
    ッチ素子と、 を有することを特徴とする請求項3記載の荷電粒子ビー
    ム露光装置。
  5. 【請求項5】 前記スムージング回路は、前記第3スイ
    ッチ素子と前記第4スイッチ素子とが直列に結合されて
    いることを特徴とする請求項4記載の荷電粒子ビーム露
    光装置。
  6. 【請求項6】 前記スムージング回路は、前記第1スイ
    ッチ素子と前記第4スイッチ素子とが直列に結合され、
    前記第2スイッチ素子と前記第3スイッチ素子とが直列
    に結合され、 前記ダイオードブリッジ回路はさらに、第5ダイオード
    のカソードが前記第1ダイオードのアノードに結合さ
    れ、第6ダイオードのアノード及びカソードがそれぞれ
    前記第3ダイオードのカソード及び第5ダイオードのア
    ノードに結合され、 前記出力バッファ回路は、一対の入力の一方が前記コン
    デンサの前記一端及び前記第2ダイオードのカソードに
    結合され、該一対の入力の他方が該第6ダイオードのカ
    ソード及び演算増幅回路の出力端に結合された演算増幅
    回路であることを特徴とする請求項4記載の荷電粒子ビ
    ーム露光装置。
  7. 【請求項7】 ステップ変化するD/A変換器出力波形
    をスムージング回路に通した後、荷電粒子ビームを偏向
    させる偏向器へ供給する荷電粒子ビーム露光装置におい
    て、該スムージング回路は、 出力バッファ回路と、 一端が該出力バッファ回路の入力端に結合された抵抗
    と、 一端が該抵抗の他端に結合され、他端の電位が一定にさ
    れたコンデンサと、 該出力バッファ回路の出力端に結合されたローパスフィ
    ルタと、 を有し、入力端が該出力バッファ回路の入力端であるこ
    とを特徴とする荷電粒子ビーム露光装置。
  8. 【請求項8】 前記抵抗又はコンデンサの容量の値が制
    御信号により切り換え自在であることを特徴とする請求
    項7記載の荷電粒子ビーム露光装置。
  9. 【請求項9】 前記D/A変換器と前記スムージング回
    路との間に、前記アナログ値をサンプリングするサンプ
    ルホールド回路が結合されていることを特徴とする請求
    項2乃至8のいずれか1つに記載の荷電粒子ビーム露光
    装置。
  10. 【請求項10】 前記D/A変換器と第1の前記スムー
    ジング回路との間に、第2の、前記第1定電流源及び前
    記第2定電流源の制御入力端に供給される信号を一定に
    した請求項3乃至6のいずれか1つに記載のスムージン
    グ回路が結合されていることを特徴とする請求項2乃至
    8のいずれか1つに記載の荷電粒子ビーム露光装置。
  11. 【請求項11】 露光対象物が搭載される移動ステージ
    と、 該移動ステージの位置を検出する位置検出器とを有し、 前記デジタル値の変化量は、該移動ステージの検出位置
    の変化量に等しいことを特徴とする請求項1乃至10の
    いずれか1つに記載の荷電粒子ビーム露光装置。
  12. 【請求項12】 前記荷電粒子ビーム露光装置は、 前記荷電粒子ビームを偏向させる主偏向器と、 該荷電粒子ビームを偏向させる副偏向器と、 該主偏向器により該荷電粒子ビームを第1方向へ周期的
    に走査させ、該移動ステージを該第1方向と直角な第2
    方向へ連続的に移動させ、該露光対象物上で該第1方向
    に沿って露光するために、該副偏向器により該荷電粒子
    ビームを、該移動ステージの移動に追従して該第1方向
    へ偏向させる制御手段と、 を有することを特徴とする請求項11記載の荷電粒子ビ
    ーム露光装置。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至6のいずれか1つに記載
    の荷電粒子ビーム露光装置を用い、ステップ変化するデ
    ジタル値又はアナログ波形の隣合う対応する端点間の傾
    きを求めて、前記スムージング回路の定電流源に供給す
    る制御信号値を決定し、該傾きの直線で該端点間を直線
    的に補間することを特徴とする荷電粒子ビーム露光方
    法。
  14. 【請求項14】 請求項9記載の荷電粒子ビーム露光装
    置を用い、 少なくとも前記D/A変換器の出力がステップ変化を開
    始してから一定時間経過するまでの間、前記サンプルホ
    ールド回路をホールド状態にさせ、 該サンプルホールド回路の出力波形の隣合う対応する端
    点間の傾きを求めて、前記スムージング回路の定電流源
    に供給する制御信号値を決定し、該傾きの直線で該端点
    間を直線的に補間することを特徴とする荷電粒子ビーム
    露光方法。
  15. 【請求項15】 請求項10記載の荷電粒子ビーム露光
    装置を用い、 少なくとも前記D/A変換器の出力がステップ変化を開
    始してから一定時間経過するまでの間、前記第1スムー
    ジング回路のスイッチ素子を制御して該第1スムージン
    グ回路の入出力間をオフ状態にさせ、 該第1スムージング回路の出力波形の隣合う対応する端
    点間の傾きを求めて、前記第2スムージング回路の定電
    流源に供給する制御信号値を決定し、該傾きの直線で該
    端点間を直線的に補間することを特徴とする荷電粒子ビ
    ーム露光方法。
  16. 【請求項16】 請求項10記載の荷電粒子ビーム露光
    装置を用い、 少なくとも前記D/A変換器の出力がステップ変化を開
    始してから一定時間経過するまでの間、前記第1スムー
    ジング回路のスイッチ素子を制御して該第1スムージン
    グ回路の入出力間をオフ状態にさせ、 該D/A変換器の出力がステップ変化を開始してから該
    一定時間経過するまでの間のみ、前記第2スムージング
    回路のスイッチ素子を制御して該第2スムージング回路
    の入出力間をオフ状態にさせ、 該第1スムージング回路の出力波形の隣合う対応する端
    点間の傾きを求めて、該第2スムージング回路の定電流
    源に供給する制御信号値を決定し、略該傾きの直線で該
    端点間を直線的に補間することを特徴とする荷電粒子ビ
    ーム露光方法。
  17. 【請求項17】 露光対象物を移動ステージに搭載し、
    該移動ステージの位置を位置検出器で検出し、主偏向器
    により荷電粒子ビームを第1方向へ周期的に走査させ、
    該移動ステージを該第1方向と直角な第2方向へ連続的
    に移動させ、該露光対象物上で該第1方向に沿って露光
    するために、該副偏向器により該荷電粒子ビームを、該
    移動ステージの移動に追従して該第1方向へ偏向させ、前記端点間の傾きは、該移動ステージの検出位置の変化
    率に略等しいことを特徴とする請求項13乃至16のい
    ずれか1つに記載の荷電粒子ビーム露光方法。
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