JP3446329B2 - カウルルーバ - Google Patents

カウルルーバ

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JP3446329B2
JP3446329B2 JP20943394A JP20943394A JP3446329B2 JP 3446329 B2 JP3446329 B2 JP 3446329B2 JP 20943394 A JP20943394 A JP 20943394A JP 20943394 A JP20943394 A JP 20943394A JP 3446329 B2 JP3446329 B2 JP 3446329B2
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哲也 宮野
徹美 市岡
浩一 小木曽
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車のカウルルーバに
関するものであり、特に、カウルルーバ本体のフロント
ガラス側の端縁部にプロテクタが組付けられたカウルル
ーバに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車のフロントガラスとボンネットと
の間には、格子状或いはスリット状等の空気導入孔を有
するカウルルーバが配設され、外気をそのカウルルーバ
を介してカウル部の空気取入口から車室内に導入する一
方、ごみ、落葉等の進入を防止するようにしている。
【0003】図3乃至図6は従来のカウルルーバの一例
を示すもので、図3はその従来のカウルルーバの自動車
への配設状態を示す斜視図、図4はそのカウルルーバの
全体を示す斜視図、図5はそのカウルルーバを示す図3
のX−X線要部断面図、図6はそのカウルルーバのプロ
テクタを示す断面図である。
【0004】図3乃至図5のように、自動車1のカウル
部において、フロントガラス2の下縁とボンネット3と
の間には、自動車1の幅方向に沿って、空気導入孔を有
するカウルルーバ10が配設される。そして、このカウ
ルルーバ10は、略平板状の部材としてタルク等のフィ
ラーを混入したポリプロピレン樹脂等の硬質樹脂材料か
ら射出成形によって一般に形成され、その一側縁をフロ
ントガラス2に当接した状態で、他側縁(自動車の前方
側)がカウル部のボディー4に図示しないネジ、クリッ
プ等により固定的に取付けられる。そのため、カウルル
ーバ10のフロントガラス2側の端縁には、走行中の振
動によるフロントガラス2との接触により異音が発生す
るのを防止し、また、フロントガラス2との境界からご
みや水が進入するのを防止するために、押出成形によっ
て一般に形成されたゴム等の軟質樹脂材料からなるプロ
テクタ20が組付けられている。
【0005】このようにカウルルーバ10は、フロント
ガラス2とボンネット3との間に配設され、一般に硬質
樹脂材料からなるカウルルーバ本体11と、カウルルー
バ本体11のフロントガラス2側の端縁に組付けられ、
フロントガラス2に弾性的に当接する軟質樹脂材料から
なるプロテクタ20とからなる。そして、このプロテク
タ20の組付は従来から一般に接着により行われ、この
ために両面接着テープ5が使用されている。
【0006】即ち、従来のプロテクタ20の組付は、図
6のように、先ずプロテクタ20の接合面に感圧型の両
面接着テープ5の片面を貼着し、次いでこれを、離型紙
を剥がしつつ、予めプライマー処理を施したカウルルー
バ本体11の接合端部に接着することによって行われて
いる。なお、このプライマー処理は、必ずしも必要では
なく省略される場合もあるが、カウルルーバ本体11が
ポリプロピレン樹脂等の接着性の悪い樹脂材料から形成
される場合には、接着性を確実にするために一般に必要
なものである。
【0007】そして、このように両面接着テープ5を用
いるのは、通常の接着剤を使用する方法では、軟質樹脂
材料からなるプロテクタ20が柔軟でまた捩れ等も有す
るために、その接合端面に粘着性のある接着剤を他の部
分に付着することなく、しかも均一に塗布することが困
難であると共に、接着剤塗布後も接着作業を注意深くま
た手早く行なわないと、接着剤塗布面が他の物品等に付
着し或いは接着剤が乾燥してしまう等、接着作業に細心
の注意と熟練を要するためである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のカ
ウルルーバ10は、カウルルーバ本体11へのプロテク
タ20の組付に両面接着テープ5を使用したものであ
る。このため、プロテクタ20は、この両面接着テープ
5を介してカウルルーバ本体11のフロントガラス2側
の端部に均一に、また確実に接着され、しかも、接着剤
のはみ出し等もないために、見栄えよく組付けられる。
更に、両面接着テープ5は感圧型の接着テープであるた
め、プロテクタ20が損傷した場合等には、カウルルー
バ本体11から剥して取替えることもできる。
【0009】しかしながら、プロテクタ20の組付にこ
のような両面接着テープ5を使用することは、通常の接
着剤を使用する方法に比べて組付作業が遥かに容易であ
るとは言え、プロテクタ20にその両面接着テープ5を
貼付けた後、離型紙を剥しつつカウルルーバ本体11の
接合端部に接合する作業が必要であり、それでもなお比
較的手間がかかるものであった。また、両面接着テープ
5は比較的高価であると共に、接着性を確実にするため
にはカウルルーバ本体11の接合部のプライマー処理が
必要である等、コスト的にも高くなる傾向があった。そ
のため、プロテクタ20の組付に関しては、なお一層の
作業性の向上とコストの低減が求められていた。
【0010】そこで、本発明は、プロテクタのカウルル
ーバ本体への組付を容易に行うことができ、また、コス
トの低減が可能なカウルルーバの提供を課題とするもの
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかるカウル
ルーバは、フロントガラスとボンネットとの間に配設さ
れ、フロントガラス側の端縁部に係止溝が形成されたカ
ウルルーバ本体と、その係止溝に係合する係止突部を有
し、カウルルーバ本体のフロントガラス側の端縁部に係
合してその端縁部を挾持する挾持部と、挾持部と一体に
形成され、フロントガラスに弾性的に当接するリップ部
と、前記係止突部を含む前記挾持部の少なくとも内側表
面に沿った部分が硬質樹脂材料から形成されると共に、
その他の部分が軟質樹脂材料から形成されたプロテクタ
とを備え、前記プロテクタは、係止突部を含む前記挾持
部の少なくとも内側表面に沿った部分が硬質ポリプロピ
レンから形成されると共に、その他の部分が軟質ポリプ
ロピレンから形成され、略U字状の断面形状を有すると
共に、前記プロテクタの端縁部の下面側と係合する下側
挾持片が上面側と係合する上側挾持片よりも長く形成さ
れているものである。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】請求項にかかるカウルルーバは、請求項
1におけるプロテクタが押出成形によって形成されたも
のである。
【0016】
【作用】請求項1においては、カウルルーバ本体のフロ
ントガラス側の端縁部に係止溝が形成されると共に、プ
ロテクタには、その係止溝に係合する係止突部を有し、
カウルルーバ本体のフロントガラス側の端縁部に係合し
てその端縁部を挾持する挾持部が備えられ、係止突部を
含む挾持部の少なくとも内側表面に沿った部分が硬質樹
脂材料から形成されるので、プロテクタの挾持部をカウ
ルルーバ本体のフロントガラス側の端縁部に係合し、係
止溝に係止突部を係合させることによって、プロテクタ
はカウルルーバ本体の端縁部を挾持し、また抜止めされ
た状態で確実に組付けられる。したがって、プロテクタ
のカウルルーバ本体への組付は、プロテクタの挾持部を
カウルルーバ本体の端縁部に嵌込むだけで、容易に行う
ことができる。また、その組付には、比較的高価な両面
接着テープ等を使用せず、また接着のためのプライマー
処理等も必要がないため、コストを低減することができ
る。また、プロテクタの挾持部が、硬質ポリプロピレン
からなる内側表面層と軟質ポリプロピレンからなる外側
表面層との2層構造に形成され、硬質ポリプロピレンが
外側表面に表出しないので、上述の作用に加えて、見栄
えのよい外観を得ることができる。そして、プロテクタ
の挾持部が、略U字状の断面形状を有すると共に、プロ
テクタ本体の端縁部の下面側と係合する下側挾持片が上
面側と係合する上側挾持片よりも長く形成されているの
で、上述の作用に加えて、リップ部がフロントガラスに
圧接することによって挾持部を上側に回動するように働
く力に対して、より安定した挾持部の係合状態を得るこ
とができる。更に、プロテクタの硬質ポリプロピレンが
硬質ポリプロピレンからなると共に、軟質ポリプロピレ
ンが軟質ポリプロピレンからなり、同種の樹脂材料であ
るために、上述の作用に加えて、硬質ポリプロピレンと
軟質ポリプロピレンとの接合面の接着性がよいプロテク
タを得ることができる。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】請求項においては、プロテクタが押出成
形によって形成されているので、上述の作用に加えて、
プロテクタの成形が容易である。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0022】図1は本発明の一実施例のカウルルーバを
図5と同様に示す要部断面図、また、図2はそのカウル
ルーバのプロテクタを示す断面図である。なお、図中、
図3乃至図6の従来例と同一または相当する部分には同
一符号を使用している。
【0023】図1のように、本実施例のカウルルーバ1
0は、従来例の場合と同様に、カウルルーバ本体11と
プロテクタ20とからなり、そのプロテクタ20のカウ
ルルーバ本体11に対する組付構造を改良したものであ
る。したがって、本実施例のカウルルーバ10は、図3
乃至図5と同様に、自動車1の幅方向に沿ってフロント
ガラス2の下部とボンネット3との間に設置され、一端
縁側をフロントガラス2に当接させた状態で、ボディ4
に固定されている。そして、カウルルーバ本体11は、
タルク等を添加した強化ポリプロピレン樹脂材料等の硬
質樹脂材料を射出成形することによって、略板状に形成
されると共に外気をカウル部内に導入するためのスリッ
ト状或いはメッシュ状の空気導入孔を備えている。ま
た、プロテクタ20は軟質樹脂材料から形成され、カウ
ルルーバ本体11のフロントガラス2側の端縁部に組付
けられてカウルルーバ本体11とフロントガラス2との
間を封止する。
【0024】そして、本実施例のカウルルーバ10にお
いては、プロテクタ20の組付のために、カウルルーバ
本体11のフロントガラス2側の端縁部11aには、そ
の先端から僅かに内方の個所に係止溝12が形成されて
いる。この係止溝12は、カウルルーバ本体11の端縁
部11aに沿って自動車の幅方向に形成されたもので、
本実施例では、端縁部11aの上面側と下面側の両面に
それぞれ位置をずらして形成されている。なお、これら
の係止溝12は、カウルルーバ本体11に後から形成す
ることもできるが、好ましくは、その成形時に同時に形
成される。
【0025】これに対して、プロテクタ20は、カウル
ルーバ本体11の端縁部11aに嵌込むことによって取
付けられるようになっている。即ち、図1及び図2のよ
うに、プロテクタ20は、カウルルーバ本体11の端縁
部11aに係合してその端縁部11aを上面側と下面側
から挾持する挾持部21と、この挾持部21と一体に先
端側に突出してフロントガラス2に弾性的に当接するリ
ップ部22とを備えている。そして、この取付基部とし
ての挾持部21は、カウルルーバ本体11の端縁部11
aに対応し、その上面側に係合する上側挾持片21aと
下面側に係合する下側挾持片21bとを備えた略U字状
の断面形状に形成されると共に、その先端に前記のカウ
ルルーバ本体11の係止溝12と係合する係止突部23
が形成されている。またここで、挾持部21の下側挾持
片21bは、上側挾持片21aよりも断面長さが長く形
成されている。
【0026】また、この挾持部21の内側表面に沿った
部分、即ち、カウルルーバ本体11の端縁部11aの表
面に接触する側の表面部分は、係止突部23を含めて、
硬質樹脂材料から形成されている。したがって、プロテ
クタ20の挾持部21は、硬質樹脂材料からなる内側表
面層24と軟質樹脂材料からなる外側表面層25との2
層構造に形成されている。このように、プロテクタ20
は全体的には軟質の樹脂材料から形成されるが、挾持部
21の内側表面に沿った部分は内側表面層24として硬
質樹脂材料から形成されるので、この挾持部21には、
カウルルーバ本体11の端縁部11aを挾持して保持す
るために十分な剛性が付与される。また、係止突部23
も硬質樹脂材料から形成されるため、係止溝12との間
に抜止のために十分な係合が得られる。
【0027】なお、挾持部21の上側挾持片21aの先
端には、リップ部22及び外側表面層25と共に軟質樹
脂材料からなる付加リップ26が一体に形成されてい
る。この付加リップ26は、カウルルーバ本体11の上
面側の係止溝12の端面を覆い、封止する。そのため、
その係止溝12内に土や埃が詰まることが防止されると
共に、カウルルーバ本体11とプロテクタ20との境界
部の見栄えが高められる。
【0028】このように本実施例のプロテクタ20は、
硬質樹脂材料からなる係止突部23及び内側表面層24
と、軟質樹脂材料からなるその他のリップ部22、外側
表面層25及び付加リップ26との複合体として形成さ
れる。そして、このような複合構造体は、例えば、硬質
樹脂材料からなる部分と軟質樹脂材料からなる部分とを
別個に形成し、次いで高周波溶着等により一体に接合す
ることによって形成することもできる。しかし、本実施
例のプロテクタ20は、押出成形によって、即ち、硬質
樹脂材料と軟質樹脂材料とを2層に同時に押出すことに
よって、容易に形成することができる。またそれによっ
て、長さ方向の均一性に優れたプロテクタ20を得るこ
とができる。
【0029】ここで、挾持部21の係止突部23を含む
内側表面層24を形成する硬質樹脂材料としては、カウ
ルルーバ本体11を形成する樹脂材料と同様のポリプロ
ピレン樹脂(PP)、AS(アクリロニトリル−スチレ
ン)樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン)樹脂、硬質塩化ビニル系樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリアセタール樹脂等の硬質樹脂、或いはこれらに
タルク等を添加して強化した樹脂材料を使用することが
できる。
【0030】また、プロテクタ20のその他の全体部分
を形成する軟質樹脂材料としては、エチレン−プロピレ
ン系ゴム(EPDM)等の天然または合成ゴム、オレフ
ィン系、或いはスチレン系等の熱可塑性エラストマー、
或いは軟質ポリプロピレン樹脂、軟質塩化ビニル系樹
脂、EVA(エチレン−酢酸ビニル)樹脂、ゴムをブレ
ンドした熱可塑性樹脂等を使用することができる。
【0031】これらの硬質樹脂材料と軟質樹脂材料とは
任意の組合せが可能である。しかし、その好ましい一例
として、タルク等のフィラーを混入したポリプロピレン
樹脂からなる硬質樹脂材料と、軟質ポリプロピレン樹脂
からなる軟質樹脂材料との組合せを挙げることができ
る。この組合せによれば、プロテクタ20を2層押出成
形によって成形する場合、同種の樹脂材料からなるた
め、成形性がよく、また、接合面の接合性または一体性
に優れたプロテクタを得ることができる。また、これら
の樹脂材料は比較的安価であるため、低コストでプロテ
クタを得ることができる。
【0032】このように、本実施例のカウルルーバ10
は、カウルルーバ本体11とプロテクタ20とからな
り、カウルルーバ本体11のフロントガラス2側の端縁
部11aに係止溝12が形成されると共に、プロテクタ
20は、その係止溝12に係合する係止突部23を有
し、カウルルーバ本体11のフロントガラス側の端縁部
11aに係合してその端縁部11aを挾持する挾持部2
1と、この挾持部21と一体に形成され、フロントガラ
ス2に弾性的に当接するリップ部22とを備え、そし
て、係止突部23を含む挾持部21の内側表面に沿った
部分が内側表面層24として硬質樹脂材料から形成さ
れ、また、挾持部21の外側表面に沿った外側表面層2
5及びその他の部分が軟質樹脂材料から形成されたもの
である。
【0033】したがって、プロテクタ20のカウルルー
バ本体11への組付は、非常に簡単である。即ち、この
組付は、プロテクタ20の挾持部21をカウルルーバ本
体11の端縁部11a側から嵌込み、係止突部23を係
止溝12に係合させるだけの操作で、容易に行うことが
できる。この場合、挾持部21の内側表面層24を形成
する硬質樹脂材料は適度な弾性を有するために、この組
付け操作には僅かな力を要するだけである。また、プロ
テクタ20の組付は、係止溝12に係止突部23を係合
させた状態で、挾持部21をカウルルーバ本体11の長
さ方向の端部からその端縁部11aに嵌込み、挿入する
ことによっても行うことができる。そして、このように
カウルルーバ本体11に組付けられたプロテクタ20
は、そのリップ部22に大きな力が加わっても、係止突
部23を含む挾持部21の内側表面に沿った部分が内側
表面層24として硬質樹脂材料から形成されているた
め、係合状態が保持され、抜け出ることがない。なお、
交換等のためにプロテクタ20を取外す場合には、挾持
部21の先端を広げ、係止突部23を係止溝12から外
して抜出せばよく、この操作も簡単に行うことができ
る。
【0034】そして、本実施例によれば、このように組
付が簡単であるために、プロテクタの組付作業自体のコ
ストを低減することができるだけでなく、両面接着テー
プの使用やプライマー処理の必要がないために、その分
の材料コストも低減することができる。またその一方、
係止溝12の形成はカウルルーバ本体11の射出成形時
に同時に形成することによって、また、硬質樹脂材料と
軟質樹脂材料との複合体からなるプロテクタ20の形成
についても、硬質樹脂材料として汎用の安価な材料を使
用して軟質樹脂材料と共に押出成形することによって、
コストの増加を伴うことなく形成することができる。し
たがって、カウルルーバを低コストで得ることができ
る。
【0035】更に、本実施例においては、プロテクタ2
0の挾持部21は、カウルルーバ本体11の端縁部11
aに対応する内孔を有する略U字状の断面形状に形成さ
れ、また、その端縁部11aの下面側と係合する下側挾
持片21bが上面側と係合する上側挾持片21aよりも
長く形成されている。したがって、カウルルーバ10を
自動車1に配設した状態では、プロテクタ20のリップ
部22がフロントガラス2に弾性的に当接することによ
って、プロテクタ20の挾持部21にはこれを上側に回
動するような力が働くが、このように作用する力に対し
て安定した挾持部21の係合状態を維持することができ
る。またその一方、上側挾持片21aは短く形成されて
いるため、挾持部21をカウルルーバ本体11の端縁部
11aに嵌込みまたこれから抜出す操作は、より容易に
行うことができる。
【0036】ところで、上記実施例では、プロテクタ2
0の挾持部21を、硬質樹脂材料からなる内側表面層2
4と軟質樹脂材料からなる外側表面層25との2層構造
に形成しているが、本発明を実施する場合には、これに
限定されるものではなく、係止突部23を含む挾持部2
1の少なくとも内側表面に沿った部分が硬質樹脂材料か
ら形成されればよく、例えば、挾持部21の全体を硬質
樹脂材料から形成することもできる。しかし、実施例の
ように2層構造に形成することによって、硬質樹脂材料
がプロテクタ20の外側表面に表出して軟質樹脂材料と
の境界を形成しないので、見栄えのよい外観を得ること
ができる。また、挾持部21がフロントガラス2に当接
しても、外側表面層25が軟質樹脂材料からなるため
に、異音の発生等が防止される。更に、硬質樹脂材料と
軟質樹脂材料とが広い領域範囲で接合するために、両者
の良好な接合性が得られる。
【0037】また、上記実施例では、係止溝12をカウ
ルルーバ本体11の上面側と下面側との両面に形成し、
そしてそれらに対応して2個の係止突部23を挾持部2
1に形成しているが、本発明を実施する場合には、係止
溝12と係止突部23とはいずれか一方側だけに形成し
てもよい。ただし、より確実な取付のためには、実施例
のように両側に形成することが好ましい。また、この係
止溝は、プロテクタ20が抜止されるように係止突部2
3と係合するものであれば必ずしも上記実施例のような
完全な溝である必要はなく、例えば、段部として形成さ
れた係止溝であることもできる。
【0038】更に、カウルルーバ本体11の端縁部11
aの断面形状と、これに対応する挾持部21の形状と
は、上記の実施例に限定されるものではなく、その挾持
部21によってプロテクタ20が抜止めされた状態で保
持される限りにおいて、種々の変更が可能である。更に
また、その挾持部21が係合するカウルルーバ本体11
の端縁部11aは、その端縁に沿って連続して形成され
たものであっても、或いは切欠によって断続的にまたは
部分的に形成されたものであっても、いずれでもよい。
【0039】なお、カウルルーバ本体11は、硬質樹脂
材料を射出成形することによって一般に形成されるが、
金属板材の加工等によっても形成することができる。
【0040】
【発明の効果】以上のように、請求項1にかかるカウル
ルーバは、フロントガラスとボンネットとの間に配設さ
れ、フロントガラス側の端縁部に係止溝が形成されたカ
ウルルーバ本体と、その係止溝に係合する係止突部を有
し、カウルルーバ本体のフロントガラス側の端縁部に係
合してその端縁部を挾持する挾持部と、挾持部と一体に
形成され、フロントガラスに弾性的に当接するリップ部
と、前記係止突部を含む前記挾持部の少なくとも内側表
面に沿った部分が硬質樹脂材料から形成されると共に、
その他の部分が軟質樹脂材料から形成されたプロテクタ
とを備え、前記プロテクタは、係止突部を含む前記挾持
部の少なくとも内側表面に沿った部分が硬質ポリプロピ
レンから形成されると共に、その他の部分が軟質ポリプ
ロピレンから形成され、略U字状の断面形状を有すると
共に、前記プロテクタの端縁部の下面側と係合する下側
挾持片が上面側と係合する上側挾持片よりも長く形成さ
れているものである。
【0041】したがって、プロテクタのカウルルーバ本
体への組付は、プロテクタの挾持部をカウルルーバ本体
のフロントガラス側の端縁部に嵌込み、係止突部を係止
溝に係合させるだけの操作によって、手間をかけること
なく、容易に行うことができる。そして、組付けられた
プロテクタは、係止突部を含む挾持部の少なくとも内側
表面に沿った部分が硬質樹脂材料から形成されているた
めに、カウルルーバ本体と強固に係合し、抜止された状
態で確実に固定される。また、両面接着テープの使用や
プライマー処理等の必要がないので、その分のコストを
低減することができる。また、前記プロテクタの挾持部
が、硬質ポリプロピレンからなる内側表面層と軟質ポリ
プロピレンからなる外側表面層との2層構造に形成され
ているから、プロテクタの外側表面はリップ部を含めて
全体が軟質ポリプロピレンから形成され、硬質ポリプロ
ピレンと軟質ポリプロピレンとの境界が外側表面に表出
しないので、見栄えのよい外観を得ることができる。ま
た、硬質ポリプロピレンと軟質ポリプロピレンとが2層
構造であることにより、接合領域範囲が広く、それによ
って、両者の良好な接合性が得られる。そして、プロテ
クタの挾持部が、略U字状の断面形状を有すると共に、
カウルルーバ本体の端縁部の下面側と係合する下側挾持
片が上面側と係合する上側挾持片よりも長く形成されて
いるから、挾持部の下側挾持片が長く形成されているた
め、プロテクタのリップ部がフロントガラスに圧接する
ことにより挾持部を上方に回動するような力が作用して
も、そのような力に対して挾持部の係合状態を安定的に
保持することができる。そして、プロテクタの硬質ポリ
プロピレンが硬質ポリプロピレンからなると共に、軟質
ポリプロピレンが軟質ポリプロピレンからなるので、硬
質ポリプロピレンと軟質ポリプロピレンが同種のポリプ
ロピレンからなるため、接合面での接合性がよく、一体
性に優れたプロテクタを得ることができる。また、これ
らの樹脂材料は比較的安価であるため、低コストのプロ
テクタを得ることができる。
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】請求項2にかかるカウルルーバは、請求項
1におけるプロテクタが押出成形によって形成されたも
のである。
【0049】したがって、プロテクタを押出成形によっ
て成形するため、長さ方向に均一な断面を有するプロテ
クタを生産性よく形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の一実施例のカウルルーバを示
す要部断面図である。
【図2】 図2は図1の本発明の一実施例のカウルルー
バのプロテクタを示す断面図である。
【図3】 図3は従来のカウルルーバの自動車への配設
状態を示す斜視図である。
【図4】 図4は従来のカウルルーバの全体を示す斜視
図である。
【図5】 図5は従来のカウルルーバを示す図3のX−
X線要部断面図である。
【図6】 図6は従来のカウルルーバのプロテクタを示
す断面図である。
【符号の説明】
2 フロントガラス 10 カウルルーバ 11 カウルルーバ本体 12 係止溝 20 プロテクタ 21 挾持部 21a 上側挾持片 21b 下側挾持片 22 リップ部 23 係止突部 24 内側表面層(硬質樹脂材料) 25 外側表面層(軟質樹脂材料)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−97061(JP,A) 実開 平5−19070(JP,U) 実開 平5−12365(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 25/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フロントガラスとボンネットとの間に配
    設され、フロントガラス側の端縁部に係止溝が形成され
    たカウルルーバ本体と、 前記係止溝に係合する係止突部を有し、前記カウルルー
    バ本体のフロントガラス側の端縁部に係合してその端縁
    部を挾持する挾持部と、前記挾持部と一体に形成され、
    前記フロントガラスに弾性的に当接するリップ部と 前記係止突部を含む前記挾持部の少なくとも内側表面に
    沿った部分が硬質樹脂材料から形成されると共に、その
    他の部分が軟質樹脂材料から形成されたプロテクタとを
    備え、前記プロテクタは、係止突部を含む前記挾持部の少なく
    とも内側表面に沿った部分が硬質ポリプロピレンから形
    成されると共に、その他の部分が軟質ポリプロピレンか
    ら形成され、略U字状の断面形状を有すると共に、前記
    プロテクタの端縁部の下面側と係合する下側挾持片が上
    面側と係合する上側挾持片よりも長く形成されている
    とを特徴とするカウルルーバ。
  2. 【請求項2】 前記プロテクタは、押出成形によって形
    成されたことを特徴とする請求項1に記載のカウルルー
    バ。
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