JP4129925B2 - 車両用ルーフモール - Google Patents
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Description
ところで、前記ルーフ溝には、後にルーフキャリア等を取り付けるための取付金具(ブラケット、ボルト等)のような他部材が配置される場合がある。かかる場合、ルーフモールのルーフ溝への装着が当該他部材によって部分的に阻まれることのないように、何らかの対策を施す必要がある。換言すれば、ルーフモールをルーフ溝に装着した場合でも、他部材を配置し得る空間をルーフ溝内に確保する必要がある。
しかしながら、上述のような複数の形状の異なるルーフモールを使用したり或いはモール装着時に別途削り加工等の処理を行うことは、モール装着に係るコストの上昇及び/又は取付工程の煩雑化を招く虞があり好ましくない。
なお、ルーフモールの取付構造に関する従来技術としては例えば以下の特許文献が挙げられる。
即ち、請求項1の発明は、車両のルーフパネルの縁部に沿って設けられた溝状のモール配置用凹部に取付可能なポリマー材料製の弾性を有する長尺なルーフモールである。このルーフモールは、前記凹部に沿って装着されたとき、該凹部の底壁部と間隔を保って該凹部を車外側から遮蔽可能な頭部と、その頭部の裏面側に設けられ、前記凹部のルーフパネル側の側壁部から所定の距離をおいて該側壁部に沿って設けられた被装着部に装着される装着部とを有している。前記頭部は、該装着部が前記被装着部に装着されたときの該被装着部を基準として前記側壁部の方向への頭部本体部の幅が該被装着部から側壁部までの距離(L)よりも小さく装着部に連なる頭部本体部と、前記本体部の幅方向の前記側壁部寄りの端末から連結部を介して突出するように一体成形された延長部とを有している。そして、該延長部の突出方向先端は、フリー状態で前記距離(L)をわずかに超える距離(L1)に成形されている。ここで、前記延長部の横断面形状は、連結部側を底辺とし前記先端側を頂点とする略三角形状に成形されている。
また、前記連結部の厚さは、前記頭部本体部の厚さよりも薄く、且つ、前記延長部の三角形状の底辺の長さよりも小さく成形されており、該連結部の少なくとも一部を回転中心とする前記延長部の頭部外表面側に向く方向への回転変位を許容している。ここで、前記延長部の回転変位は、前記装着部が前記被装着部に装着されたときの該被装着部を基準として前記延長部の回転変位後の前記先端から前記被装着部までの距離が前記L1を下回るが前記Lをわずかに上回る距離となるところで阻止されるように構成されていることを特徴とする。
なお、ここで「ポリマー材料」とは弾性を有する高分子であれば、特に限定されない。例えば、ポリプロピレン樹脂及びポリプロピレン樹脂等の熱可塑性樹脂、或いは熱可塑性エラストマー樹脂(オレフィン系、スチレン系等)、或いはEPDM等のゴムが挙げられる。
また、ここで開示されるルーフモールの「頭部」とは、ルーフモールを車両のルーフパネル縁部にあるモール配置用凹部に取り付けたときに、該凹部の外部に配置される部分をいう用語である。他方、ここで開示されるルーフモールの「装着部」とは、車両にルーフモールが設置されたとき、前記凹部に設けられた被装着部と係止する部分をいう。従ってここで開示されるルーフモールは、前記装着部によって車両に固定される。
また、前記頭部に包含される「延長部」とは、モール配置用凹部のルーフパネル側の側壁部に弾接係止される部分である。ここで、該延長部の横断面形状を示す「略三角形状」とは、先端にいくほど徐々に細くなる形状を示す概念であり、一般的な三角形状に限定されない。例えば、先端部分に丸みがある形状や、先端部分が面取りされ横断面形状が略台形状であるもの、或いは横断面形状における辺部が曲線で形成されるものも、ここでいう「略三角形状」に含まれる。
また、請求項1のルーフモールでは、前述した作用により頭部本体がモール配置用凹部の底壁部まで落ち込むことがないため、該頭部本体部の裏面と該凹部底壁部との間に所定の空間が確保される。これにより、前記空間内に他部材(典型的にはルーフキャリア用固定治具。例えば、ナット、ボルト、ブラケット等の取付金具。)を自由に設けることができる。
請求項2のルーフモールによると、請求項1のルーフモールの奏する効果に加えて、容易に変形可能な連結部が変位中心として作用し、延長部の回転変位が好ましく行い得るという効果が得られる。
請求項3のルーフモールによれば、請求項1のルーフモールの奏する効果に加えて、容易に変形可能な連結部である外側薄肉連結部が変位中心として作用し、延長部の回転変位が好ましく行い得るとともに、車両外方から視認される頭部外表面が滑らかな面で出現されるため、外観性(外表面側に溝等の線が発生しない)が向上するという効果が得られる。
請求項4のルーフモールによれば、請求項1から3のいずれかのルーフモールの奏する効果に加えて、ルーフパネル(即ち車両)への装着が容易であるとともに、装着後の安定性が高いという効果が得られる。
請求項5のルーフモールは、請求項1から4のいずれかのルーフモールの奏する効果に加えて、シール部が車両の開閉車体部材に効果的に弾接してシール機構を発揮するとともにルーフモールの装着と同時にシール部材の装着が完了するため、装着作業が効率化されるという効果が得られる。
請求項6のルーフモールは、請求項5のルーフモールの奏する効果に加えて、開閉車体部材(典型的には車両のドアパネル。以下単に「ドア」ともいう。)に弾接した状態(即ち、ドア等の開閉車体部材が閉じた状態)における車両内外間の水密性が向上されるとともに、弾接する(即ちドア等の開閉車体部材を閉める)際に車両に加わる衝撃が該シール部によって好適に吸収されるという効果が得られる。
先ず、本発明のルーフモールの構造について説明する。
本発明のルーフモールは車両のルーフパネルの縁部(典型的には車両前後方向の側部)に沿って溝状に設けられたモール配置用凹部に取り付けられる長尺部材であり、その構造は頭部と装着部とに大別される。典型的には、かかる頭部と装着部とはポリマー材料の押出成形等によって一体に成形される。
本発明に係る頭部は、前記凹部に備えられたときに該凹部の底壁部と間隔を保ちながら凹部を車外側から遮蔽しており、その構造は、大まかにいって、本体部と、延長部と、本体部と延長部とをつなぐ連結部とから構成されている。ルーフモールの用途及び該用途に応じた独自の形状(特に横断面形状)によってモール頭部は更に細分化し得るが本発明は当該細分化によって限定されない。例えば、ここで開示されるルーフモールの一形態として、ルーフパネルと開閉車体部材(典型的にはドアパネル)とに挟まれる位置に装着されるモール(ルーフサイドモールとも呼ばれる。)が挙げられる。かかる形態のルーフモールでは、頭部の構成要素として車両開閉部材に弾接されるシール部を含み得る。
好ましい形態の延長部及び連結部を備えたルーフモール(後述する実施例参照)では、頭部本体部が所定位置を超えてルーフモール配置用凹部に落ち込まずに停留され、頭部本体部裏面側とモール配置用凹部の底壁部との間に他部材(典型的にはルーフキャリア用固定治具。例えば、ナット、ボルト、ブラケット等の取付金具。)を取り付けるための空間が確保される。
装着部は前記頭部裏面に設けられており、車両側の被装着部の形状に対応した形状であってルーフモールを被装着部に固定し得ればその形状は特に限定されない。
例えば、モール配置用凹部に沿ってフランジ状の被装着部が設けられている場合、前記装着部は該フランジに被さる(フランジを挟み込む)形状、例えば横断面が略逆U字形状であるものが採用される。また、装着安定性を向上させるため、種々の要素(例えば、被装着部であるフランジ部に弾接して挟持し得る挟持リップを装着部に備えること、或いは装着部の挟持部分に高摩擦係数の材料をコーティングすること)を付加することができる。
ここで開示されるルーフモールの主要部分である頭部及び装着部の主要成分は、弾性を有するポリマー材料であれば特に限定されない。例えば熱可塑性樹脂を採用する場合、汎用樹脂でもエンジニアリング樹脂(所謂エンプラ)でもよく、結晶性樹脂でも非晶質樹脂でも良い。典型的には、ポリプロピレン(PP)、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)、アクリロニトリルエチレンプロピレンゴムスチレン共重合体(AES)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリアセタール(POM)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリフェニレンオキサイド(PPO)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等が挙げられる。或いは、種々のグレードのポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等を用いることが可能である。
環境に対する配慮から、塩素等のハロゲンを含まない樹脂が好ましく、リサイクル性等の観点からポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂が好ましい。
特に、取り扱い性がよく弾力性に優れた種々の熱可塑性エラストマー(例えばオレフィン系、スチレン系、ビニル系)を好適に使用することができる。また、車両外方に配置される頭部と車両の被装着部に取り付けられる装着部は、適度な剛性を備えるものが好ましい。このため、適度な剛性を備えた非発泡の熱可塑性エラストマー及びEPDM等の非発泡の軟質ゴムを好適に使用することができる。
なお、本発明の実施にあたっては、例示したようなポリマー材料の1種類をマトリックス成分とする成形材料を用いてもよく、或いは、2種類又は3種類以上の熱可塑性樹脂から成るポリマーコンプレックスやポリマーアロイをマトリックス成分とする成形材料を用いてもよい。
また、頭部成形材料及び/又は装着部成形材料には、上記固形充填材の他に、種々の補助成分を含有させることができる。かかる補助成分としては、酸化防止剤、光安定剤、UV吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤、難燃剤、分散剤、抗菌剤、帯電防止剤等が挙げられる。
なお、ここで開示されるルーフモールには、他の一般的な車両装着用の長尺なモールディングと同様、芯材が埋設(インサート)されてもよい。断面円形のワイヤ形状、平板形状等の金属製芯材を埋設することが、モール装着作業性及び装着後の寸法形状安定性の観点から好ましい。また、ここで開示されるルーフモールの一形態として上述した断面略逆U字形状の装着部を備えたものが挙げられるが、かかる形態のルーフモールには装着部の断面形状に合わせた逆U字断面形状の複数のリブ(肋骨)を備えた芯材を埋設することができる。この種の芯材が埋設されたルーフモールは被装着部(即ち車両)への装着強度が向上する。
本実施例に係るルーフモール10は、一般的な車両(自動車)1のルーフパネル30の両側縁部に備えられるモールであってルーフパネル30と開閉ドアパネル40との間に配置されるモールである。なお、図1は車両1の正面から見て左側に備えられたルーフモール10の外観と装着位置を模式的に示す斜視図である。図2は本実施例のルーフモール10を車両に装着した状態で車両の左側面からみた図である(なお、ルーフモールの状態を明示するため、車体についての図示は省略して示している)。
このルーフモール10はルーフパネル30に沿って装着される主要部分(即ち本発明に係る部分)とともにフロントウインドウの側縁部ならびにコーナー接続部(即ちフロントウインドウ側縁部とルーフパネル30の側縁部とを接続するコーナー部)に装着する部分が長手方向に一繋がりに一体的に成形されたものである。なお、ウインドウ側縁部に装着される部分6ならびにコーナー接続部に装着される部分8のモール形状は当該被装着部の形状及び構造に対応していればよく、何ら本発明を特徴付けるものではないため詳細な説明は省略する。
図3及び図4に示すように、本実施例に係るモール配置用凹部32はルーフパネル30の側縁部がプレス成形により溝状に車両前後方向に形成された凹部32である。図示されるように、凹部32の車外寄りの側壁38は、ルーフパネル30の縁端が上向きにプレス成形されることによってフランジ部38を形成している。かかるフランジ部38が本実施例に係るルーフモール10の被装着部38である。
頭部12は、モール配置用凹部32を遮蔽する頭部本体部14と、薄肉の連結部18と、頭部本体部14から当該連結部18を介して車体側に突出するように設けられる延長部16と、シール部22とを備えている。
頭部本体部14は、大まかに区分して、装着部24の上部にあたり該装着部24に連なる装着頭部17と、該装着頭部17よりも車両ルーフ寄りでモール配置用凹部32の上部を主として覆う肉厚部15と、該装着頭部17よりも車両外側(ドアパネル40寄り)でその先端にシール部22が接続する延出部20とから構成されている。
肉厚部15は装着頭部17よりも盛り上がる形状で成形される一方、モール裏面側において後述するブラケット44が配置し得る空間33(凹部32)が確保されるように成形されている。また、肉厚部15は、凹部32の中央付近に位置する部位が最も肉厚であり、ルーフパネル30側の側壁部34に向けて表面が湾曲しつつ僅かに薄肉になるように成形されている。ここで肉厚部15は、図3に示すように、車両に装着された時に凹部32のルーフパネル側の側壁部34へ少し距離を残す位置まで到達するように(即ち、車両に装着されたときの被装着部38(フランジ部38)を基準として側壁部34方向への頭部本体部14の幅が、該被装着部38から側壁部34までの距離(L)よりも小さくなるように)設計されている。そして、その端面に側壁部34に向けて後述する形態の連結部18を介して突出するように、延長部16が設けられている。
而して、車両装着前(フリー状態時)における頭部12の状態を二点鎖線で示し装着後の状態を実線で示した図4から明らかなように、本実施例に係るルーフモール10を凹部32に沿って設けられたフランジ部38に装着した際には、凹部32の溝幅、頭部本体部14(肉厚部15)の横幅及び被装着部38から延長部16先端までの長さに関連する上述した距離LとL1との関係から、側壁部34に当接した延長部16が連結部18を回転中心として回転変位し、やがて該延長部16の一部(頭部12表面側の頂点付近)が対向する本体部14(肉厚部15)の側面に当接した時点(即ち凹溝19の開口部が塞がれる時点)で回転変位が阻止され、その状態を維持することができる。即ち、回転変位を阻止され側壁部34に当接した延長部16とフランジ部38に装着された装着部24により、頭部本体部14(肉厚部15)は凹部32を遮蔽した状態で係止されており、凹部32の底壁部36と頭部12裏面との間に所定の空間33を確保することができる。そして、かかる当接係止機構によって、頭部本体部14(肉厚部15)は所定位置に停留され、該空間33内に落ち込まない。これにより、図2に示すように、本実施例では、ルーフモール10に阻まれることなく、凹部32内の任意の位置(空間33)にルーフキャリア等を取り付けるための冶具(ここではブラケット44)を配置することができる。換言すれば、ブラケット44等の冶具の有無に拘わらず、ルーフパネル30の縁部に沿ってルーフモール10を車両前後方向に亘って装着することができる。
かかる形状の延出部20を介して斜上方(車体に閉じられた際のドアパネル40の裏面即ちルーフパネル延長部42に対向する面)側に反り返るような湾曲形状で延出部20の先端に一体成形されたシール部22を有する。シール部22は、ドアパネル40と接触する部分(先端部)を強化するために、該接触付近が他の部位よりも肉厚になり且つ先端に向けて細くなるように成形されている。図4に示すように、シール部22はフリーの状態では緩やかに湾曲する形状であるが、ドアパネル40と接触した状態(即ちドアパネル40が閉じられた状態)においてはさらに湾曲することができる。即ち、シール部22は、開閉車体部材であるドアパネル40との接触により弾性変形し、車体に閉じられた際の当該ドアパネル40の裏面側に弾接する。
他方、ドアパネル40が閉められてそれに接触したシール部22が弾性変形したときには、それによって生じる衝撃が該くびれ部20aによって緩和される。さらにその応力によって延出部20がくびれ方向に湾曲し、図示されるように延出部20の下端角部20b(即ち断面長靴形状におけるかかと部分)がルーフパネル30(延長部42)に強く圧接される。
以上のようにして、シール部22と延出部20とによってドアパネル40とルーフパネル延長部42との間のシールを確実に行うことができる。
また、装着部24には長手方向に延びる断面平板形状の幹部(図示しない背骨部)を有する金属製芯材26が埋設されている。この芯材26の幹部には、長手方向に沿って適当な間隔をあけつつ複数の横断面が略逆U字形状のリブ(肋骨部)が設けられている(図3及び図4はそのリブが設けられた部分の断面図である。)。これにより、ルーフモール10の姿勢安定性を向上させている。
特に限定されるものではないが、本実施例に係るルーフモール10は、頭部12に備えられたシール部22を除く部位が非発泡性の軟質ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーで構成され、シール部22は発泡性の軟質ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーで構成されている。本実施例に係るルーフモールは、これらポリマー材料を用いた共押出成形によって容易に製造することができる。また、本実施例に係るルーフモール10はドアパネル40と弾接係止するシール部22が頭部12と一体に成形されるため、部品点数や製造コストを削減することができる。
次に、本発明に係るルーフモールの第二の実施例について説明する。なお、本実施例に係るルーフモール50を特徴付ける頭部52の連結部60及び延長部56以外の部分については、上述した第一実施例と同様の形態であるのでそれらについての説明は省略する。
図示されるように、本実施例に係るルーフモール50は、車両外側の頭部52表面から滑らかに接続された連結部(外側薄肉連結部)60を介して前記第一実施例と同様の延長部56を備えている。また、頭部52(本体部54)の裏面側にはフリー状態において伸長可能な(即ちやや弛んだ)内側の薄肉連結片62が設けられている。即ち、頭部本体部54と延長部56とは、外側薄肉連結部60及び薄肉連結片62の二箇所で連結されており、外側薄肉連結部60と薄肉連結片62との間には空洞64が形成され延長部56の変位を許容している。
また、本実施例に係るルーフモール50では、外面側(即ち車両外側に配置される面側)が頭部本体部54から延長部56に至るまで一続きの滑らかな面として視認されるため、第一実施例で示した特性に加えて、優れた外観性が得られるという利点がある。
12,52 頭部
14,54 頭部本体部
16,56 延長部
18,60 連結部
22 シール部
24 装着部
32 モール配置用凹部
34 側壁部
36 底壁部
62 薄肉連結片
Claims (6)
- 車両のルーフパネルの縁部に沿って設けられた溝状のモール配置用凹部に取付可能なポリマー材料製の弾性を有する長尺なルーフモールであって、
前記ルーフモールは、前記凹部に沿って装着されたとき、該凹部の底壁部と間隔を保って該凹部を車外側から遮蔽可能な頭部と、その頭部の裏面側に設けられ、前記凹部のルーフパネル側の側壁部から所定の距離をおいて該側壁部に沿って設けられた被装着部に装着される装着部とを有し、
前記頭部は、該装着部が前記被装着部に装着されたときの該被装着部を基準として前記側壁部の方向への頭部本体部の幅が該被装着部から側壁部までの距離(L)よりも小さく装着部に連なる頭部本体部と、
前記本体部の幅方向の前記側壁部寄りの端末から連結部を介して突出するように一体成形された延長部とを有し、該延長部の突出方向先端は、フリー状態で前記距離(L)をわずかに超える距離(L1)に成形されており、
前記延長部の横断面形状は連結部側を底辺とし、前記先端側を頂点とする略三角形状に成形され、
前記連結部の厚さは、前記頭部本体部の厚さよりも薄く、且つ、前記延長部の三角形状の底辺の長さよりも小さく成形されており、該連結部の少なくとも一部を回転中心とする前記延長部の頭部外表面側に向く方向への回転変位を許容しており、
ここで前記延長部の回転変位は、前記装着部が前記被装着部に装着されたときの該被装着部を基準として前記延長部の回転変位後の前記先端から前記被装着部までの距離が前記L1を下回るが前記Lをわずかに上回る距離となるところで阻止されるように構成されている、ルーフモール。 - 前記連結部は、車外側に開口する凹溝が前記本体部と前記延長部との間に形成されるように薄肉に成形され、
前記延長部の回転変位の途中で、前記凹溝がふさがるように該延長部の一部が対向する前記頭部本体部に当接して所定以上の変位が阻止されるように設定されている、請求項1に記載のルーフモール。 - 前記連結部は、外側表面が前記延長部表面と滑らかに連結された外側薄肉連結部と、該外側薄肉連結部より車内側に形成された空洞をはさんで成形された所定の距離だけ拡開可能な薄肉連結片とが一体成形されており、前記延長部の変位の際に薄肉連結片が伸長して所定以上の変位が阻止されるように設定されている、請求項1に記載のルーフモール。
- 前記装着部は、ルーフパネルの前記凹部の底壁部から車外側に突出するフランジを両側から挟持し得る横断面形状が略逆U字状に成形され、
前記逆U字形装着部の内面の一の側面から他の側面に向けて突出し、前記フランジに弾接して挟持する挟持リップを備える、請求項1から3のいずれか一項に記載のルーフモール。 - 前記頭部は、幅方向で前記延長部と反対側に一体に突出成形されたシール部を更に有し、
前記シール部は、その少なくとも先端側が頭部本体部よりも柔軟な材料で成形され、車両の開閉車体部材に弾接したとき、密着可能となっている、請求項1から4のいずれか一項に記載のルーフモール。 - 前記頭部本体部、連結部及び延長部は非発泡の軟質ゴム又は非発泡の軟質熱可塑性エラストマーから成形され、
前記シール部は発泡した軟質ゴム又は発泡した軟質熱可塑性エラストマーから成形されていることを特徴とする、請求項5に記載のルーフモール。
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