JP4250842B2 - 自動車用部品の固定構造 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車において、硬質材料よりなる部品と、軟質材料よりなる部品とを、ボディ、ドアフレーム等の被固定部材に対して固定する自動車用部品の固定構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、図12及び図13に示すように、車室内における静粛性要求の高まりに対応すべく、フロントドアの前縁とフェンダパネルとの隙間に沿ってフェンダシール101が配設された自動車が登場してきている。このフェンダシール101は、例えばポリプロピレン(PP)等の硬質材料よりなる本体部102と、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合ゴム)、TPO(オレフィン系熱可塑性エラストマー)等の軟質材料よりなるリップ部103とを、一体に連結成形して構成されている。そして、本体部102が複数のクリップによりフロントドアの前縁部に固定されるとともに、リップ部103がフェンダパネルの折返部に密着されるようになっている。
【0003】
また、フロントドアのドアフレーム104の外周にはウェザストリップとしてのドアメインシールが取り付けられ、そのドアメインシールの外側にはドアサブシール105が並設されている。このドアサブシール105は、EPDM、TPO等の軟質材料からなり、その基部106の裏面には取付溝が形成されるとともに、一側縁にはリップ部107が突出形成されている。そして、この取付溝がドアフレーム104の外周上に形成されたリテーナに係合されることにより、ドアサブシール105がドアフレーム104に取り付けられる。そして、フロントドアが閉止された状態では、リップ部107がフェンダパネル、フロントピラー及びルーフパネルに密着されるようになっている。
【0004】
このような構成においては、フェンダシール101とドアサブシール105との相対的な位置関係を安定させるために、それらの端部101a,105a同志をドアフレーム104に対して固定させる必要がある。この固定構造としては、例えば図12〜図14に示すような構造が従来から知られている。
【0005】
すなわち、図12及び図13に示す第1の従来構成では、フェンダシール101及びドアサブシール105の端部101a,105aに、挿通孔110,111がそれぞれ形成されている。また、ドアフレーム104には、取付孔112が形成されている。そして、両挿通孔110,111を介して取付孔112にクリップ113を嵌着することにより、フェンダシール101及びドアサブシール105の対向する端部101a,105a同志が重ね合わされて、ドアフレーム104に固定されるようになっている。
【0006】
一方、図14に示す第2の従来構成では、フェンダシール101の端部101aにクリップ114が一体に形成されている。また、ドアサブシール105の対向する端部105a及びドアフレームには、挿通孔111及び取付孔112が形成されている。そして、クリップ114を挿通孔111を介して取付孔112に嵌着することにより、フェンダシール101及びドアサブシール105の対向する端部101a,105aが重ね合わされて、ドアフレーム104に固定されるようになっている。
【0007】
さらに、センタピラーに沿ってセンタピラーシールが配設された自動車も登場してきている。このセンタピラーシールは、前記フェンダシール101とほぼ同様に構成されている。そして、このセンタピラーシールにおいても、前記フェンダシール101と同様に、その一端がリヤドアの前縁に取付けられ、リヤドアのドアフレーム104の外周に沿って取着されたドアサブシール105とともに、リヤドアのドアフレーム104の前縁部に固定されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、これらの従来の自動車用部品の固定構造においては、次のような問題があった。
【0009】
すなわち、前記第1の従来構成では、別体のクリップ113を使用しているため、部品点数が多くなる。また、ドアフレーム104の取付孔112に対してフェンダシール101及びドアサブシール105の挿通孔110,111を同時に位置合わせした状態で、クリップ113を嵌着させる必要がある。このため、この第1の従来構成では、組付作業が面倒であるという問題があった。
【0010】
また、前記第2の従来構成では、クリップ114をフェンダシール101の端部101aに一体成形しているため、第1の従来構成の場合のような面倒な組付作業は解消されるものの、その成形用金型の構造が複雑になる。このため、高価な金型を使用する必要があって、フェンダシール101、ひいては自動車の製造コストが増大するという問題があった。
【0011】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、簡単な構造で、組付作業を容易に行うことができ、製造コストの低減を図ることができる自動車用部品の固定構造を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、外周に長手方向に沿って延びるように形成された塑性変形可能な複数の突条を備えるとともに星形の断面形状を有する固定ピンを一体的に突出形成させた硬質樹脂材料よりなる第1部品と、前記固定ピンと対応するように挿通孔を形成させた軟質材料よりなる第2部品とを、前記挿通孔と対応するように嵌合孔を形成させた被固定部材に対して固定する自動車用部品の固定構造において、前記第1部品の固定ピンを前記第2部品の挿通を介して前記被固定部材の嵌合孔に強制的に押圧嵌合することにより、前記突条が塑性変形して第1部品及び第2部品を被固定部材に固定することを特徴とするものである。
【0013】
この請求項1に記載の発明では、別体のクリップを使用する前記第1の従来構成に比較して、構造が簡単で部品点数が少なくなるとともに、組付作業を容易に行うことができる。さらに、クリップを第1部品に一体形成した前記第2従来構成に比較して、第1部品の構造が簡単になって、第1部品を成形する金型の構造も簡単になり、製造コストの低減を図ることができる。
【0015】
そして、突条の塑性変形により固定ピンが嵌合孔に強固に嵌着され、第1部品及び第2部品が被固定部材上に安定して固定される。
【0016】
請求項に記載の発明では、固定ピンを一体的に突出形成させた硬質樹脂材料よりなる第1部品と、弾性変形可能な筒状のボス部を備え該ボス部には前記固定ピンと対応するように挿通孔を形成させた軟質材料よりなる第2部品とを、前記ボス部に対応するように嵌合孔を形成させた被固定部材に対して固定する自動車部品の固定構造において、前記ボス部には、その外周の長手方向に沿って延びるように形成され、前記固定ピンの嵌合時に前記嵌合孔に圧接して弾性変形可能な複数の突条を形成し、前記第1部品の固定ピンを前記第2部品のボス部の挿通孔を介して嵌合することにより、前記ボス部が弾性変形して嵌合孔に密着することにより第1部品及び第2部品を被固定部材に固定することを特徴とするものである。
【0017】
この請求項に記載の発明では、ボス部内への固定ピンの嵌合に伴い、ボス部が弾性変形して嵌合孔に密着される。そして、第1部品及び第2部品が被固定部材上に安定して固定される。また、固定ピンと被固定部材との間に軟質材料よりなる第2部品のボス部が介在されることになり、固定ピンの嵌合による被固定部材の表面への影響が低減される。
【0019】
さらに、ボス部を嵌合孔に抵抗なくスムーズに挿通することが可能になる。また、突条の弾性変形によりボス部が嵌合孔に確実に密着され、第1部品及び第2部品が被固定部材上に安定して固定される。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下に、この発明を自動車のドアフレームに対するフェンダシール及びドアサブシールの固定構造に具体化した第1の実施形態を、図1〜図6に基づいて説明する。
【0023】
図1、図4及び図5に示すように、ウェザストリップ及び第1部品を構成する前記フェンダシール21は、自動車のボディのフロントドア22の前縁とフェンダパネル23との隙間に沿って配設されている。このフェンダシール21は、一体に連結成形された本体部21aとリップ部21bとを備えている。本体部21aは、フロントドア22の前縁部における段部22cに沿うように、ガラス繊維等により強化されたポリプロピレン(PP)の硬質材料によりほぼ弓形状に形成されている。一方、リップ部21bは、例えばTPO等の軟質材料により前記本体部21aの一側縁に沿って一体に連結形成されている。そして、本体部21aが複数のクリップ24によりフロントドア22の前縁部の内面における段部22cに固定されるとともに、リップ部21bがフェンダパネル23の折返部23aに密着されるようになっている。
【0024】
図1、図4及び図6に示すように、ドアメインシール26のウェザストリップ及び同じくウェザストリップとしての第2部品を構成する前記ドアサブシール25は、フロントドア22のドアフレーム22aの外周上にドアメインシール26と並行するように取付けられている。このドアフレーム22aにおいて、ドアメインシール26は車内側に、ドアサブシール25は車外側にそれぞれ取付けられている。
【0025】
このドアサブシール25は、ともにEPDM等の軟質材料製の型成形部25aと押出成形部25bとが一体的に連結形成されている。このドアサブシール25の基部25cには、その車外側の一側縁にリップ部25dが突出形成されるとともに、その底面には取付溝25eが凹設されている。そして、取付溝25eがドアフレーム22aの一部を構成するリテーナ兼モール部22bに係合されることにより、ドアサブシール25がドアフレーム22aに取付けられる。また、フロントドア22が閉じられた状態では、ドアサブシール25のリップ部25dがルーフパネル27に密着されるようになっている。これにより、フロントドア22とフロントピラー28及びルーフパネル27との間における風切り音の発生が抑制されるようになっている。
【0026】
図1〜図3に示すように、前記フェンダシール21の本体部21aにおけるドアサブシール25との対向する端部21cには、断面形状が星形の固定ピン31が被固定部材としてのフロントドア22のドアフレーム22a側に向かって一体に突出形成されている。この固定ピン31の外周には、複数の突条31aが長手方向に沿って延びるように形成されている。
【0027】
また、前記ドアサブシール25の型成形部25aにおける前記フェンダシール21との対向する端部25fには、そのフェンダシール21の固定ピン31と対応するように、挿通部としての挿通孔32が形成されている。また、このドアサブシール25の挿通孔32と対応するように、前記ドアフレーム22aには嵌合孔33が形成されている。
【0028】
そして、フェンダシール21及びドアサブシール25を自動車のボディに取り付ける際には、まずフェンダシール21をフロントドア22の前縁部に取り付けるとともに、ドアサブシール25をフロントドア22のドアフレーム22aに沿って取り付ける。この状態で、図2に示すように、フェンダシール21の固定ピン31を、ドアサブシール25の挿通孔32に挿通した後、ドアフレーム22aの嵌合孔33に強制的に押圧嵌合させる。これにより、固定ピン31上の突条31aが塑性変形されて、固定ピン31が嵌合孔33に強固に嵌着される。そして、フェンダシール21及びドアサブシール25の端部21c,25c同志がドアフレーム22aに対して確実に固定される。
【0029】
前記の実施形態によって期待できる効果について、以下に記載する。
(イ) この実施形態の固定構造では、ガラス繊維等で強化された硬質材料からなるフェンダシール21の端部21cに固定ピン31が突設されている。その固定ピン31と対応するように、EPDM等の軟質材料からなるドアサブシール25の対向する端部25fには挿通孔32が、ドアフレーム22aには嵌合孔33が形成されている。そして、フェンダシール21の固定ピン31がドアサブシール25の挿通孔32を介して、ドアフレーム22aの嵌合孔33に強制的に嵌合されることにより、フェンダシール21及びドアサブシール25がドアフレーム22aに固定されている。
【0030】
このため、別体のクリップを使用する前記第1の従来構成に比較して、構造が簡単で部品点数が少なくなるとともに、組付作業を容易に行うことができる。さらに、クリップ114をフェンダシール101に一体に形成した前記第2の従来構成に比較して、フェンダシール21の構造の簡素化を図ることができ、その成形用金型の構造が簡単になって、製造コストの低減を図ることができる。
【0031】
(ロ) この実施形態の固定構造では、固定ピン31の外周に、前記ドアサブシール25の挿通孔32を介してドアフレーム22aの嵌合孔33に嵌合される際に塑性変形可能な突条31aが形成されている。
【0032】
このため、固定ピン31上の突条31aの塑性変形により、固定ピン31を嵌合孔33に強固に嵌着させることができる。従って、フェンダシール21及びドアサブシール25を、極めて簡単な構成でドアフレーム22a上に安定して固定することができる。
【0033】
(第2の実施形態)
次に、この発明の第2の実施形態を、前記第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0034】
さて、この第2の実施形態においては、図7及び図8に示すように、ドアサブシール25の型成形部25aの端部25fに挿通部としての円筒状のボス部36が、ドアフレーム22a側に向かって一体に突出形成されている。そして、このドアサブシール25のボス部36をドアフレーム22aの嵌合孔33に挿通した状態で、ボス部36内にフェンダシール21の円筒状の固定ピン31を嵌合することにより、ボス部36が弾性変形して嵌合孔33に密着される。これにより、フェンダシール21及びドアサブシール25がドアフレーム22aに対して固定されるようになっている。
【0035】
また、前記ボス部36の外周には、複数の突条36aが長手方向に沿って延びるように形成されている。そして、この突条36aの形成により、嵌合孔33にボス部36を挿通する際の摺動抵抗が低減されるようになっている。さらに、嵌合孔33にボス部36を挿通した状態で、ボス部36内に固定ピン31を嵌合したときに、これらの突条36aが嵌合孔33に圧接されて弾性変形されるようになっている。
【0036】
従って、この第2の実施形態によれば、前記第1の実施形態における(イ)の効果に加えて、次のような効果を発揮する。
(ハ) この実施形態の固定構造では、前記ドアサブシール25の円筒状のボス部36がドアフレーム22aの嵌合孔33に挿通された状態で、ボス部36内に固定ピン31が嵌合されるようになっている。
【0037】
このため、ボス部36内への固定ピン31の嵌合に伴い、ボス部36が拡径するように弾性変形して嵌合孔33の内周面に密着され、フェンダシール21及びドアサブシール25をドアフレーム22a上に安定して固定することができる。
【0038】
また、この固定構造では、硬質のPPからなる固定ピン31とドアフレーム22aとの間に、軟質のEPDMからなるボス部36が介在されることになる。このため、例えばドアフレーム22aの表面に塗装が施してある場合には、その塗装面の損傷を抑制しながら、固定ピン31をボス部36を介してドアフレーム22aの嵌合孔33に嵌着させることができる。このように、固定ピン31の嵌着によるドアフレーム22aの表面への影響を低減することができる。
【0039】
(ニ) この実施形態の固定構造では、前記ボス部36の外周に、ボス部36内へ固定ピン31を嵌合したとき嵌合孔33に圧接して弾性変形可能な突条36aが形成されている。
【0040】
このため、組付時にはボス部36を嵌合孔33に抵抗なくスムーズに挿通することができる。また、組付状態においては、突条36aの弾性変形によりボス部36を嵌合孔33に確実に密着させることができて、フェンダシール21及びドアサブシール25をドアフレーム22a上に安定して固定することができる。
【0041】
(第3の実施形態)
次に、この発明の第3の実施形態を、前記第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。この第3の実施形態は、自動車のラジエータ回りのボディに対するボンネットシールとそのエンドピースの固定構造に具体化したものである。
【0042】
すなわち、図9及び図10に示すように、被固定部材としてのラジエータ回りのボディ41上には、ウェザストリップ及び第2部品を構成するボンネットシール42が複数のクリップ43により取り付けられている。このボンネットシール42は、EPDMのスポンジ等の軟質材料により筒状に形成されている。ボンネットフード44が閉じられたとき、そのボンネットフード44の前端内面に密着するようになっている。
【0043】
前記ボンネットシール42の両端開口部には、第1部品としてのエンドピース45が被覆装着されている。このエンドピース45は、PP等の硬質材料により形成された基部45aと、TPO等の軟質材料により基部45aの外端に連結形成された蓋部45bとを備えている。このように、蓋部45bを軟質材料で形成することにより、ボンネットフード44が閉じられたときにおける蓋部45bの弾性変形が許容されるようになっている。
【0044】
前記各エンドピース45の基部45aには、前記第1の実施形態の固定ピン31と同様の断面形状をなす固定ピン46が一体に突出形成されている。前記ボンネットシール42の両端部には、固定ピン46と対応するように挿通孔47が形成されている。また、前記ラジエータ回りのボディ41上には、同じく固定ピン46と対応するように嵌合孔48が形成されている。そして、各エンドピース45の基部45aをボンネットシール42の両端開口部から内部に挿入した後、固定ピン46を挿通孔47から嵌合孔48に強制的に嵌合させることにより、各エンドピース45がボンネットシール42の両端部とともに、ラジエータ回りのボディ41に固定されるようになっている。
【0045】
従って、この第3の実施形態によれば、前記第1の実施形態における(イ)、(ロ)とほぼ同様の効果に加えて、次のような効果を発揮する。
(ホ) この実施形態の固定構造では、ウェザストリップをなすボンネットシール42の両端部が、その両端を塞ぐエンドピース45によりラジエータ回りのボディ41に固定されている。
【0046】
このため、ボンネットシール42の両端部とエンドピース45とを、ラジエータ回りのボディ41に対して容易かつ確実に固定することができる。また、ボンネットシール42の固定に使用されるクリップ43の数を低減することができる。
【0047】
(第4の実施形態)
次に、この発明の第4の実施形態を、前記第3の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0048】
さて、この第4の実施形態においては、図11に示すように、各エンドピース51の基部51aが長尺状に形成され、その基部51aには複数の固定ピン52が所定間隔をおいて突出形成されている。各固定ピン52は、前記第1の実施形態の固定ピン31と同様の断面形状をなしている。また、これらの固定ピン52と対応するように、ボンネットシール42には複数の挿通孔47が全長にわたって所定間隔おきに形成されるとともに、ラジエータ回りのボディ41上には複数の嵌合孔48が同じく所定間隔おきに形成されている。
【0049】
この実施形態のおけるボンネットシール42の固定方法は、例えば以下の手順に従う。すなわち、まず各エンドピース51の基部51aを、ボンネットシール42の両端開口部から内部に挿入する。次いで、複数の固定ピン52を、挿通孔47から嵌合孔48にそれぞれ強制的に嵌合させる。これにより、ボンネットシール42の全体が、両端のエンドピース51とともに、ラジエータ回りのボディ41に固定される。
【0050】
従って、この第4の実施形態によれば、前記各実施形態における(イ),(ロ),(ホ)とほぼ同様の効果に加えて、次のような効果を発揮する。
(へ) この実施形態の固定構造では、エンドピース51の基部51aに複数の固定ピン52が突設されるとともに、ボンネットシール42及びラジエータ回りのボディ41に複数の挿通孔47及び嵌合孔48が形成されている。
【0051】
このため、各固定ピン52を挿通孔47を介して嵌合孔48に嵌合させることで、別体のクリップを使用することなく、ボンネットシール42全体を両エンドピース51とともに、ラジエータ回りのボディ41の上面に対して容易に固定することができる。よって、製造コストの大幅な低減を図ることができる。
【0052】
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記各実施形態では、フェンダシール21の本体部21aまたはエンドピース45,51の基部45a,51aの硬質材料としてガラス繊維等により強化されたPPを使用したが、例えばポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ポリエステル(PET、PBT)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ABS樹脂、AS樹脂、アクリル樹脂等を使用してもよい。
【0053】
また、前記本体部21aまたは前記基部45a,51aに、炭素繊維、金属繊維、これらのコンポジット繊維、アスベスト、タルク、マイカ、クレー等で強化した樹脂材料を使用してもよい。さらに、前記本体部21aまたは前記基部45a,51aを、強化剤が入っていない樹脂材料で形成してもよい。
【0054】
・ 前記各実施形態では、ドアサブシール25またはボンネットシール42の軟質材料としてはEPDMを使用したが、例えば、天然ゴム(NR)、合成天然ゴム(IR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、ニトリルゴム(NBR)、エチレン・プロピレン共重合ゴム(EPM)等のゴム、TPO(オレフィン系)、TPU(ウレタン系)、SBC(スチレン系)、TPEE(ポリエステル系)、TPAE(ポリアミド系)、TPVC(塩ビ系)等のTPE(熱可塑性エラストマー)、あるいはポリウレタン(PU)等を使用してもよい。
【0055】
・ 前記各実施形態において、固定ピン31,46,52の外周の突条31aを省略してもよい。
・ 前記第2の実施形態において、ボス部36の外周の突条36aを省略してもよい。
【0056】
・ 前記第1または第2の実施形態における自動車用部品の固定構造を、図4に示すリヤドア56のドアフレームに対するセンタピラーシール57及びドアサブシール25の固定構造に具体化してもよい。
【0057】
・ 前記第3及び第4の実施形態において、被固定部材をボンネットフード44とし、ボンネットシール42及びエンドピース45,51を、ボンネットフード44側に固定するように構成してもよい。
【0058】
以上のように構成した場合でも、前記各実施形態の効果とほぼ同様の効果を発揮することができる。
さらに、上記実施形態により把握される請求項に記載したもの以外の技術的思想について、以下にそれらの効果とともに記載する。
【0059】
(1) 前記第1部品はフェンダシール(21)またはセンタピラーシール(57)からなり、第2部品はドアサブシール(25)からなり、被固定部材はドアフレーム(22a)からなることを特徴とする自動車用部品の固定構造。
【0060】
この構成によれば、フェンダシールまたはセンタピラーシールとドアサブシールとを、ドアフレームに対して容易かつ確実に固定することができる。
(2) 前記第2部品はボンネットシール(42)からなり、第1部品はボンネットシール(42)の両端を塞ぐエンドピース(45,51)からなり、被固定部材はボディ(41,44)からなることを特徴とする自動車用部品の固定構造。
【0061】
この構成によれば、ボンネットシールとエンドピースとを、ラジエータ回りのボディまたはボンネットフード等の被固定部材に対して容易かつ確実に固定することができる。
【0062】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明によれば、被固定部材に対する第1及び第2部品の固定構造が簡単であるとともに、組付作業を容易に行うことができ、コストの低減を図ることができる。
【0063】
さらに、固定ピン上の突条の塑性変形により、固定ピンを嵌合孔に強固に嵌着することができて、第1部品及び第2部品を被固定部材上に安定して固定することができる。
【0064】
請求項に記載の発明によれば、ボス部内への固定ピンの嵌合に伴い、ボス部が弾性変形して嵌合孔に密着され、第1部品及び第2部品を被固定部材上に安定して固定することができる。また、固定ピンと被固定部材との間に軟質材料よりなる第2部品のボス部が介在されることになり、固定ピンの嵌合による被固定部材の表面への影響を低減することができる。
【0065】
さらに、ボス部を嵌合孔に抵抗なくスムーズに挿通することができるとともに、ボス部上の突条の弾性変形により、ボス部を嵌合孔に確実に密着させることができて、第1部品及び第2部品を被固定部材上に安定して固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明を自動車のドアフレームに対するフェンダシール及びドアサブシールの固定構造に具体化した第1の実施形態を示す要部分解斜視図。
【図2】 図1の固定構造の組付状態を示す部分断面図。
【図3】 図1の固定構造における固定ピンの横断面図。
【図4】 自動車を示す側面図。
【図5】 図4のフェンダシールの取付構成を拡大して示す要部断面図。
【図6】 図4のドアサブシールの取付構成を拡大して示す要部断面図。
【図7】 ドアフレームに対するフェンダシール及びドアサブシールの固定構造の第2の実施形態を示す部分断面図。
【図8】 図4の固定構造におけるボス部の横断面図。
【図9】 この発明を自動車のラジエータ回りのボディに対するボンネットシール及びエンドピースの固定構造に具体化した第3の実施形態を示す要部断面図。
【図10】 図9の10−10線における部分断面図。
【図11】 ラジエータ回りのボディに対するボンネットシール及びエンドピースの固定構造の第4の実施形態を示す要部断面図。
【図12】 ドアフレームに対するフェンダシール及びドアサブシールの第1の従来構成の固定構造を示す要部分解斜視図。
【図13】 図12の固定構造の組付状態を示す部分断面図。
【図14】 ドアフレームに対するフェンダシール及びドアサブシールの第2の従来構成の固定構造を示す部分断面図。
【符号の説明】
21…ウェザストリップ及び第1部品を構成するフェンダシール、22a…被固定部材としてのドアフレーム、25…ウェザストリップ及び第2部品を構成するドアサブシール、31,46,52…固定ピン、31a…突条、32…挿通部としての挿通孔、33…嵌合孔、36…挿通部としてのボス部、36a…突条、41…被固定部材としてのラジエータ回りのボディ、42…ウェザストリップ及び第2部品を構成するボンネットシール、45,51…第1部品としてのエンドピース、57…ウェザストリップ及び第1部品を構成するセンタピラーシール。

Claims (2)

  1. 外周に長手方向に沿って延びるように形成された塑性変形可能な複数の突条を備えるとともに星形の断面形状を有する固定ピンを一体的に突出形成させた硬質樹脂材料よりなる第1部品と、前記固定ピンと対応するように挿通孔を形成させた軟質材料よりなる第2部品とを、前記挿通孔と対応するように嵌合孔を形成させた被固定部材に対して固定する自動車用部品の固定構造において
    前記第1部品の固定ピンを前記第2部品の挿通を介して前記被固定部材の嵌合孔に強制的に押圧嵌合することにより、前記突条が塑性変形して第1部品及び第2部品を被固定部材に固定することを特徴とする自動車用部品の固定構造。
  2. 固定ピンを一体的に突出形成させた硬質樹脂材料よりなる第1部品と、弾性変形可能な筒状のボス部を備え該ボス部には前記固定ピンと対応するように挿通孔を形成させた軟質材料よりなる第2部品とを、前記ボス部に対応するように嵌合孔を形成させた被固定部材に対して固定する自動車部品の固定構造において、
    前記ボス部には、その外周の長手方向に沿って延びるように形成され、前記固定ピンの嵌合時に前記嵌合孔に圧接して弾性変形可能な複数の突条を形成し、
    前記第1部品の固定ピンを前記第2部品のボス部の挿通孔を介して嵌合することにより、前記ボス部が弾性変形して嵌合孔に密着することにより第1部品及び第2部品を被固定部材に固定することを特徴とする自動車用部品の固定構造
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