JP3445808B2 - 粒餡煮練り方法およびその装置 - Google Patents

粒餡煮練り方法およびその装置

Info

Publication number
JP3445808B2
JP3445808B2 JP21946493A JP21946493A JP3445808B2 JP 3445808 B2 JP3445808 B2 JP 3445808B2 JP 21946493 A JP21946493 A JP 21946493A JP 21946493 A JP21946493 A JP 21946493A JP 3445808 B2 JP3445808 B2 JP 3445808B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pot
stirring
bean
water
kneading
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP21946493A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0767570A (ja
Inventor
徳二 梶原
Original Assignee
梶原工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 梶原工業株式会社 filed Critical 梶原工業株式会社
Priority to JP21946493A priority Critical patent/JP3445808B2/ja
Publication of JPH0767570A publication Critical patent/JPH0767570A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3445808B2 publication Critical patent/JP3445808B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Beans For Foods Or Fodder (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、小豆を煮上げる工程
と、砂糖などを加えて煮詰め練り上げる工程とを、1つ
の煮練り兼用釜によって行なう、粒餡煮練り方法および
その装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、粒餡を製造するには、まず、洗浄
した小豆をステンレス製などの豆煮篭に入れ、これを豆
煮釜内に入れて前炊きを行ない1〜数回渋切りをした
後、本炊きをして小豆を茹でるように煮上げ、蒸らして
豆煮釜から豆煮篭を取り出す煮上げ工程を行なう。
【0003】次に、煮上げた小豆を豆煮篭から攪拌羽根
を有する練り釜に移し、砂糖などの調味料を加え、攪拌
羽根を回転させ、小豆と調味料とを攪拌しつつ加熱し、
煮詰めて練り上げる煮詰め練り上げ工程を行ない、製品
である粒餡を得て、これを練り釜から取り出している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
の粒餡の製造は、小豆の煮上げ工程と、煮上げた小豆の
煮詰め練り上げ工程とを、豆煮釜と練り釜とを用いて別
個に行ない、豆煮釜では豆煮篭に入れた小豆を煮上げて
いるので、2つの専用釜を設置する必要があり、設備が
大型になると共に、2つの前記専用釜に加えて豆煮篭を
用いているため、装置が高価になり、さらに豆煮釜で煮
上げた豆煮篭内の小豆を、豆煮篭と共に豆煮釜から出し
た後、豆煮篭から練り釜に移し替えることで、操作が複
雑で作業性がよくないという問題点があった。そして、
豆煮釜では豆煮篭に入れた小豆を茹でるように煮上げて
いるので、豆煮篭から豆煮釜に移す際に小豆粒が破損
し、また豆煮釜内に煮汁が残り、残った煮汁を捨ててい
るので、香りや風味が低下するという問題点もあった。
【0005】この発明は、前述した問題点を解決して、
1つの煮練り兼用釜の釜本体内に小豆を入れたままで、
煮上げ、煮詰め練り上げの両工程を行ない、設備を小型
で安価にすると共に、煮上げた小豆の移し替えをなくし
て作業性をよくし、そして、小豆粒の破損をなくし、さ
らに煮汁を捨てないことで、粒形が整い、香りや風味が
良好な粒餡煮練り方法と、この方法に好適する粒餡煮練
り装置との提供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、正,
背面側下がりに傾動する釜本体に加熱機構を設けた煮練
り兼用釜と、前記釜本体の開口端部に渋切り蓋を装着し
て該開口端部に渋切り時に釜本体内の加熱水のみを排出
する通水部材と該通水部材より正面側の開口部とを有
し、前記釜本体内に設けられた水平な撹拌軸に基部が固
定された円弧状のアームに撹拌羽根を固定し、該撹拌羽
根を前記アームと共に前記撹拌軸上方の釜本体内の上部
に退避可能とした粒餡煮練り装置を備え、前記撹拌羽根
を前記アームと共に前記撹拌軸上方の釜本体内の上部に
退避させた状態で前記釜本体内に洗浄した小豆を前記開
口部から直接投入し、前記釜本体内に投入した小豆と給
水した水とを加熱した後前記釜本体を背面側下がりに傾
動させて前記通水部材から加熱水を排出して渋切りし、
その後釜本体を垂直位置に戻して釜本体内に注水して加
熱し、小豆を米飯状に炊き上げる煮上げ工程と、前記釜
本体内の炊き上げた小豆に砂糖などの調味料を加え、前
記撹拌軸の駆動により前記撹拌羽根を回転させて小豆と
調味料とを撹拌しつつ加熱する煮詰め練り上げ工程と
経て後、前記撹拌羽根を前記アームと共に前記撹拌軸上
方の釜本体内の上部に退避させると共に釜本体を正面側
下がりに傾斜させて前記開口部から餡を掻き出すことを
特徴とする。
【0007】請求項2の発明は、正,背面側下がりに傾
動する釜本体に加熱機構を設けた煮練り兼用釜と、前記
釜本体の開口端部に渋切り蓋を装着して該開口端部に渋
切り時に釜本体内の加熱水のみを排出する通水部材と該
通水部材より正面側の開口部とを有し、前記釜本体内に
設けられた水平な撹拌軸に基部が固定された円弧状のア
ームに撹拌羽根を固定し、該撹拌羽根を前記アームと共
に前記撹拌軸上方の釜本体内の上部に退避可能としたこ
とを特徴とする。
【0008】
【作用】この発明による粒餡煮練り方法は、豆煮篭を用
いることなく、煮練り兼用釜の釜本体内に小豆を直接投
入し、渋切りをした後、米飯を炊き上げるのと同様に小
豆を炊き上げ、前記釜本体内に煮汁が残らないかほとん
ど残らないようにして煮上げ工程を行なう。そして、煮
上げた小豆を、別の釜に移すことなく、煮練り兼用釜の
釜本体内に入れたまま、砂糖などの調味料を加え、釜本
体に装着した攪拌羽根によって攪拌しつつ加熱し、煮詰
め練り上げ工程を行なっている。
【0009】したがって、1つの煮練り兼用釜のみで、
煮上げ工程と煮詰め練り上げ工程とを行なうことがで
き、設備を小型にでき、豆煮篭を用いないこともあっ
て、安価にでき、また煮上げた小豆を他の釜に移し替え
ないので、作業性を向上させることができる。そして、
煮上げた小豆を他の釜に移し替える際に小豆粒が破損す
るのを、小豆の移し替えをなくすことで防止でき、釜本
体内に煮汁が残らないようにし、たとえ若干の煮汁が残
っても、この煮汁を捨てないことで、粒形が整い美麗で
あると共に、香りや風味が良好な粒餡を製造できる。
【0010】また、この発明による粒餡煮練り装置は、
煮練り兼用釜の加熱機構を設けた釜本体の開口端部に渋
切り蓋を装着し、この渋切り蓋によって、渋切り時に釜
本体内の加熱水のみを排出し、小豆を釜本体内に残すこ
とで、豆煮篭をなくすことが簡単な構成で可能となる。
さらに、釜本体内に設けた攪拌羽根を、煮詰め練り上げ
作業中にのみ釜本体外から回転操作し、これ以外は釜本
体内の上部に退避させた位置に停止させておくことで、
煮上げ工程で水が沸騰しても、小豆粒が攪拌羽根に衝突
して破損することを防止できると共に、練り上げた粒餡
を、正面側下がりに傾斜させた釜本体内から取り出す際
に、攪拌羽根が邪魔にならず、粒餡を釜本体外に容易に
取り出すことができ、作業性がよく、この発明の粒餡煮
練り方法を行なうのに好適する。
【0011】
【実施例】以下、この発明の一実施例につき図を参照し
て説明する。図1,図2および図3において、1は煮練
り兼用釜であり、この兼用釜1は、上面が開口した釜本
体2にこれの下部外周を包囲するジャケット3が固定さ
れている。釜本体2の下方には、ベース4が配設され、
ベース4の一側部上には支柱5が、他側部上には制御箱
6がそれぞれ固定され、支柱5、制御箱6には釜傾動機
構7の水平な筒状軸8a,8bによって釜本体2が前,
後方向に回動可能に軸支されている。釜傾動機構7は、
制御箱6側の筒状軸8bが図示省略した釜用電動機に連
結され、この釜用電動機の正,逆回転によって、釜本体
2がジャケット3と共に横転し、正面側下がり、背面側
下がりおよび垂直な中立の3位置で停止する回動可能に
されている。
【0012】前記ジャケット3は、上下複数に仕切られ
た各部に支柱5側に設けた蒸気供給管9aが接続され、
蒸気供給管9aの中間部には加熱空気供給管9bが接続
され、蒸気,加熱空気供給管9a,9bの上流側には図
示省略した蒸気供給源、加熱空気供給源がそれぞれ接続
されており、さらにドレン排出管9cが適所に接続され
て、加熱機構10が構成されている。なお、加熱機構1
0は従来公知のものである。
【0013】前記ベース4は、4本の脚11によって床
面12上に設置され、前記脚11には、ベース4を支持
して、ベース4上の各部の重量を釜本体2内に投入され
た材料の重量と共に検出する秤量装置のロードセル19
がそれぞれ内蔵されている。前記秤量装置はこれに接続
された制御装置と共に前記制御箱6内に設けられ、前記
制御装置には、秤量装置の重量検出信号から釜本体2内
の材料の重量を演算し、この結果を制御箱6の正面に設
けた操作兼表示パネル6aにデジタル表示する表示機構
および所定重量値の時に動作する指示機構、さらにこれ
に接続されたブザーが設けられている。
【0014】前記筒状軸8a,8bに回動可能に嵌挿支
持された水平な攪拌軸14の中央部が釜本体2内に設け
られ、図7にも示すように、攪拌軸14に基部が嵌合固
定された円弧状のアーム15が攪拌軸14の軸方向と直
交して延び、アーム15の先端部には攪拌羽根16が固
定され、アーム15および攪拌羽根16が釜本体2内に
配置されている。前記攪拌軸14は図示省略した回転操
作機構に連結され、この操作機構に設けた攪拌用電動機
の回転によって攪拌羽根16が回転し、攪拌用電動機の
停止によって、攪拌羽根16がアーム15と共に攪拌軸
14上方の退避位置で停止するようにされている。
【0015】図1,図4に示すように、釜本体2の開口
端部には、渋切り蓋17の蓋枠17aが着脱可能に固定
されている。蓋枠17aは、背面側半部から正面側に若
干突出する半月状に形成され、蓋枠17aの内周には多
数の小孔18aを形成したパンチング板18が通水部材
として固定されている。なお、図4に示すように、蓋枠
17aより正面側の部分は開口部にされ、またパンチン
グ板18は、蓋枠17aに固定された桟17bに支持さ
れている。
【0016】釜本体2の開口を開閉する釜蓋20は、上
面が左右方向に延びる釜開閉アーム21の先端部に前後
方向に延びる枢軸22によって枢着され、蓋開閉アーム
21の基端部が制御箱6上に回動可能に軸支されて前後
方向に延びる回動軸23に固定されている。回動軸23
が蓋開閉機構24に連結され、蓋開閉機構24に設けた
蓋用電動機(図示省略)の正,逆回転によって釜蓋20
が開閉するようにされている。
【0017】前記釜蓋20の中央部外面には排気筒25
が設けられ、排気筒25には排気量を制御する開閉蓋2
6が装着され、釜蓋20の内面にはシャワーノズル27
が開口され、シャワーノズル27は給水給湯管28に接
続され、給水給湯管28が回動軸23に回動可能に嵌合
したジョイント29を介して給水給湯源(図示省略)に
接続されている。
【0018】次に、前述した実施例の粒餡煮練り装置を
用いる煮練り方法について説明する。まず、釜蓋20が
開き、図1,図7に示すように、攪拌羽根16がアーム
15と共に煮練り兼用釜1の釜本体2内の上部に退避し
て停止した状態で、洗浄した小豆を、豆煮篭を用いるこ
となく、垂直状態の釜本体2内に、これの上方から渋切
り蓋17のパンチング板18がない部分を経て投入す
る。その後、蓋開閉機構24の蓋用電動機を駆動させて
回動軸23を回動させることで、蓋開閉アーム21を介
して釜蓋20を閉じる。
【0019】釜蓋20を閉じた状態で、給水,給湯源を
動作させ、ジョイント29、給湯給水管28を経て、シ
ャワーノズル27により釜本体2内に所要量の水を給水
する。給水を停止した後に、蒸気供給源から加熱機構1
0の蒸気供給管9aによって煮練り兼用釜1のジャケッ
ト3の各部に水蒸気を供給し、また必要に応じ加熱空気
源から空気供給管9bによって加熱空気を水蒸気に混入
させてジャケット3に供給することで、釜本体2内の小
豆および水を加熱し、前炊きを行なう。
【0020】所要時間加熱を続け、所定温度で渋切りを
行う。この操作は、水蒸気および加熱空気の供給を停止
し、釜蓋20を開いた状態にして、釜傾動機構7の釜用
電動機を逆転駆動させ、筒状軸8bを回動させること
で、筒状軸8b,8aを中心として釜本体2を、図2の
鎖線aおよび図6に示すように、背面側下がりに傾斜さ
せて停止させる。
【0021】釜本体2が背面下がりに傾斜させると、釜
本体2内の加熱水が、釜本体2の開口端部に固定された
渋切り蓋17のパンチング板18の小孔18aから排出
する。しかし、釜本体2内の小豆は、パンチング板18
に支えられて釜本体2外に流出しない。また、釜本体2
から排出した加熱水は、床面12に凹部12aを形成し
てこの凹部12aに受け、適所に送り出して処理し、あ
るいは適宜の容器に受けて処理する。
【0022】釜本体2内の加熱水の排出が終った後、釜
本体2を垂直位置に戻し、釜蓋20を閉じて給湯給水源
を動作させ、シャワーノズル27により釜本体2内に給
水し、水蒸気またはこれと加熱空気とをジャケット3の
各部に供給して加熱を再開し、本炊きを行なう。本炊き
は、釜本体2内の小豆を、茹でるのではなく、米飯を炊
くように釜本体2内に加熱水を残さないように炊き上
げ、煮上げ工程を完了させる。なお、前述した渋切り
は、1回ではなく同様に複数回繰り返し行なってもよ
い。また、所要時間、加熱を中止して蒸らしを行ない煮
上げ工程を完了させてもよい。
【0023】前述のようにして、煮上げ工程を完了させ
た後、シャワーノズル27によって煮練り兼用釜1の釜
本体2内に注水または注湯すると共に、適時に砂糖を主
材料とする調味料を加え、釜蓋20を閉じた状態で、攪
拌用電動機を駆動させ、攪拌軸14およびアーム15を
介して攪拌羽根16を回転させ、攪拌羽根16によって
煮上げた小豆を攪拌しつつ、釜本体2の加熱を行ない、
煮詰めて練り上げ、製品である粒餡を得て、煮詰め練上
げ工程を終了させる。
【0024】その後、加熱を停止すると共に、撹拌羽根
16を釜本体2内上部の退避位置で停止させ、釜傾動機
構7の釜用電動機を正転駆動させ、筒状軸8bを回転さ
せることで、釜本体2を図2の鎖線bおよび図5に示す
ように、正面側下がりに傾斜させて停止させる。この状
態で、釜本体2内の粒餡を杓子、箆などの取り出し具に
よって容器内に掻き出して収容した後、適時に、釜本体
2、撹拌羽根16などを洗浄し、釜本体2を垂直位置に
戻し、前述した操作を繰り返す。
【0025】そして、この実施例の前述した小豆を釜本
体2内に投入した後の煮上げ工程および煮詰め練り上げ
工程は、予め設定した条件に基いて全自動または半自動
方式で行なう。
【0026】また、煮詰め練り上げ工程は、ベース4お
よびベース4上の煮練り兼用釜1などの全重量と、その
釜本体2内の小豆、調味料、水などの全材料の重量と
を、ロードセル19を用いた秤量装置で検出し、この重
量検出信号から演算して、煮詰め練り上げ工程中に材料
重量を連続的に表示すると共に材料の含水率をその重量
によって検出し、含水率が所定値に達した時に終了信号
を出して、煮詰め練り上げ工程を自動的に終了させる、
特公平2−49698号公報に示した方法と同様な方法
によって自動的に行なう。
【0027】前述した実施例では、1つの煮練り兼用釜
1のみで、煮上げ、煮詰め練り上げ両工程を行なえるの
で、設備を小型にでき、その設置面積を小さくでき、豆
煮篭を用いないので安価にでき、また煮上げた小豆を他
の釜に移し替えないので、作業性を向上させ得る。
【0028】そして、煮上げた小豆に移し替えによる衝
撃や、大きな負荷を与えないので、煮上げ工程で、小豆
に充分に吸水させたり、蒸らし時間を長くしたりして、
小豆を軟らかく、米飯状に炊き上げても小豆粒が破損し
にくい上に、釜本体2内に、たとえ煮汁が残っても、こ
れを捨てないことで、粒形が整い、香り、風味がよい粒
餡が得られる。
【0029】また、釜本体2の開口端部に、背面側半部
にほぼ対応させて、パンチング板18からなる通水部材
がある渋切り蓋17を着脱可能に嵌合固定し、前記通水
部材の正面側に開口部を残したので、渋切り時には、釜
本体2を背面側下がりに傾斜させることで、パンチング
板18によって小豆を釜本体2内に残し、加熱水のみを
釜本体2外に排出でき、練り上げた粒餡の取り出し時に
は、釜本体2を正面側下がりに傾斜させることで、渋切
り蓋17外の開口部から粒餡を取り出せる。したがっ
て、渋切り蓋17を装着したまま粒餡の取り出しがで
き、しかも、渋切り時の加熱水の排出を釜本体2の背面
側に行なうことができ、排出した加熱水の処理がしやす
い。
【0030】さらに、釜本体2内に水平に横架した攪拌
軸14にアーム15を介して装着した攪拌羽根16を釜
本体2内の上部に退避させて停止させることで、煮上げ
工程で水が沸騰しても小豆粒が攪拌羽根16に衝突して
破損するのを防止でき、練り上げた粒餡を釜本体2内か
ら取り出す際に、攪拌羽根16が邪魔にならず、粒餡を
容易に取り出せる。
【0031】この発明において、煮上げ工程を完了さ
せ、シャワーノズル27によって釜本体2内に注水した
後、釜本体2の背面側下がりに傾斜させて排水する、い
わゆる晒しを行なった後、前述した煮詰め練り上げ工程
を行なってもよく、また砂糖などの調味料は、釜蓋20
あるいは排気筒25の開閉蓋26を開くなど適宜の方法
で釜本体2内に入れればよい。
【0032】この発明において、攪拌羽根16は、前述
した実施例の構成に限られることなく、図8に示すよう
に、攪拌軸14に側面V字状に2本のアーム15を固定
し、これらのアーム15に攪拌羽根16をそれぞれ固定
し、アーム15および攪拌羽根16を釜本体2内の上部
に退避させて停止させるようにするなど、適宜変更でき
る。
【0033】この発明において、渋切り蓋17は、パン
チング板18に代えて、小豆粒が通過しない程度の網目
の網に代えてもよい。
【0034】この発明において、釜本体2の傾動、釜蓋
20の開閉は、電動機に代え、油圧シリンダー機構によ
って行なうようにしてもよく、加熱機構は、実公平3−
922号公報に示すように、水蒸気と深夜電力とに切り
替えて煮上げ工程の加熱を行なうようにするなど、適宜
変更できる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したとおり、この発明による粒
餡煮練り方法は、豆煮篭を用いることなく、煮練り兼用
釜の釜本体内に小豆を直接投入し、渋切りをした後、米
飯を炊き上げるのと同様に小豆を炊き上げ、前記釜本体
内に煮汁が残らないかほとんど残らないようにして煮上
げ工程を行なう。そして、煮上げた小豆を、別の釜に移
すことなく、煮練り兼用釜の釜本体内に入れたまま、砂
糖などの調味料を加え、釜本体に装着した攪拌羽根によ
って攪拌しつつ加熱し、煮詰め練り上げ工程を行なって
いる。
【0036】したがって、1つの煮練り兼用釜のみで、
煮上げ工程と煮詰め練り上げ工程とを行なうことがで
き、設備を小型にでき、豆煮篭を用いないこともあっ
て、安価にでき、また煮上げた小豆を他の釜に移し替え
ないので、作業性を向上させることができる。
【0037】そして、煮上げた小豆を他の釜に移し替え
る際に小豆粒が破損するのを、小豆の移し替えをなくす
ことで防止でき、釜本体内に煮汁が残らないようにし、
たとえ若干の煮汁が残っても、この煮汁を捨てないこと
で、粒形が整い美麗であると共に、香りや風味が良好な
粒餡を製造できる。
【0038】また、この発明による粒餡煮練り装置は、
煮練り兼用釜の加熱機構を設けた釜本体の開口端部に渋
切り蓋を装着し、この渋切り蓋によって、渋切り時に釜
本体内の加熱水のみを排出し、小豆を釜本体内に残すこ
とで、豆煮篭をなくすことが簡単な構成で可能となる。
【0039】さらに、釜本体内に設けた攪拌羽根を、煮
詰め練り上げ作業中にのみ釜本体外から回転操作し、こ
れ以外は釜本体内の上部に退避させた位置に停止させて
おくことで、煮上げ工程で水が沸騰しても、小豆粒が攪
拌羽根に衝突して破損することを防止できると共に、練
り上げた粒餡を、正面側下がりに傾斜させた釜本体内か
ら取り出す際に、攪拌羽根が邪魔にならず、粒餡を釜本
体外に容易に取り出すことができ、作業性がよく、この
発明の粒餡煮練り方法を行なうのに好適するという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による粒餡煮練り装置を示
した一部切り欠き正面図
【図2】図1に示した粒餡煮練り装置の側面図
【図3】図1に示した粒餡煮練り装置の平面図
【図4】図1に示した粒餡煮練り装置の渋切り蓋の平面
【図5】図1に示した粒餡煮練り装置の渋切り動作の説
明図
【図6】図1に示した粒餡煮練り装置の製品取り出し動
作の説明図
【図7】図1に示した粒餡煮練り装置の攪拌羽根の動作
説明図
【図8】攪拌羽根の変形例を示した動作説明図
【符号の説明】
1 煮練り兼用釜 2 釜本体 3 ジャケット 4 ベース 5 支柱 6 制御箱 7 釜傾動機構 8a 筒状軸 8b 筒状軸 9a 蒸気供給管 9b 加熱空気供給管 10 加熱機構 11 脚 12 床面 13 ロードセル 14 攪拌軸 15 アーム 16 攪拌羽根 17 渋切り蓋 18 パンチング板 20 釜蓋 21 蓋開閉アーム 23 回動軸 24 蓋開閉機構 27 シャワーノズル 28 給水給湯管
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−84448(JP,A) 特開 昭63−173553(JP,A) 特開 昭54−49374(JP,A) 特開 平1−168323(JP,A) 特開 平4−210017(JP,A) 実開 平4−93027(JP,U) 実開 平2−32932(JP,U) 実開 昭57−39634(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/20 301

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正,背面側下がりに傾動する釜本体に加
    熱機構を設けた煮練り兼用釜と、前記釜本体の開口端部
    渋切り蓋を装着して該開口端部に渋切り時に釜本体内
    の加熱水のみを排出する通水部材と該通水部材より正面
    側の開口部とを有し、前記釜本体内に設けられた水平な
    撹拌軸に基部が固定された円弧状のアームに撹拌羽根を
    固定し、該撹拌羽根を前記アームと共に前記撹拌軸上方
    の釜本体内の上部に退避可能とした粒餡煮練り装置を備
    え、 前記撹拌羽根を前記アームと共に前記撹拌軸上方の釜本
    体内の上部に退避させた状態で前記釜本体内に洗浄した
    小豆を前記開口部から直接投入し、前記釜本体内に投入
    した小豆と給水した水とを加熱した後前記釜本体を背面
    側下がりに傾動させて前記通水部材から加熱水を排出し
    渋切りし、その後釜本体を垂直位置に戻して釜本体内
    に注水して加熱し、小豆を米飯状に炊き上げる煮上げ工
    程と、 前記釜本体内の炊き上げた小豆に砂糖などの調味料を加
    え、前記撹拌軸の駆動により前記撹拌羽根を回転させて
    小豆と調味料とを撹拌しつつ加熱する煮詰め練り上げ工
    程とを経て後、 前記撹拌羽根を前記アームと共に前記撹拌軸上方の釜本
    体内の上部に退避させると共に釜本体を正面側下がりに
    傾斜させて前記開口部から餡を掻き出すことを特徴とす
    る粒餡煮練り方法。
  2. 【請求項2】 正,背面側下がりに傾動する釜本体に加
    熱機構を設けた煮練り兼用釜と、前記釜本体の開口端部
    渋切り蓋を装着して該開口端部に渋切り時に釜本体内
    の加熱水のみを排出する通水部材と該通水部材より正面
    側の開口部とを有し、前記釜本体内に設けられた水平な
    撹拌軸に基部が固定された円弧状のアームに撹拌羽根を
    固定し、該撹拌羽根を前記アームと共に前記撹拌軸上方
    の釜本体内の上部に退避可能としたことを特徴とする粒
    餡煮練り装置。
JP21946493A 1993-09-03 1993-09-03 粒餡煮練り方法およびその装置 Expired - Lifetime JP3445808B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21946493A JP3445808B2 (ja) 1993-09-03 1993-09-03 粒餡煮練り方法およびその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21946493A JP3445808B2 (ja) 1993-09-03 1993-09-03 粒餡煮練り方法およびその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0767570A JPH0767570A (ja) 1995-03-14
JP3445808B2 true JP3445808B2 (ja) 2003-09-08

Family

ID=16735848

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21946493A Expired - Lifetime JP3445808B2 (ja) 1993-09-03 1993-09-03 粒餡煮練り方法およびその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3445808B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100710904B1 (ko) * 2005-12-09 2007-04-27 씨제이 주식회사 쓴맛을 제거한 팥죽의 제조 방법
JP4644690B2 (ja) * 2007-02-21 2011-03-02 梶原工業株式会社 溶質物重量濃度の測定方法及び測定装置、浸漬加工装置
JP2019209061A (ja) * 2018-06-08 2019-12-12 株式会社品川工業所 調理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0767570A (ja) 1995-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1842433B1 (en) Intellectualized cooking method
JP6402872B1 (ja) 粒餡の製造装置とその使用方法
JP2006061183A (ja) 各種食材の万能攪拌装置
CN208065041U (zh) 夹层锅
CN108903590A (zh) 投放口式全功能电锅
JP2004188030A (ja) 無洗米用炊飯装置
JP3445808B2 (ja) 粒餡煮練り方法およびその装置
JP4545005B2 (ja) 撹拌装置
JPH074189B2 (ja) 豆腐製造装置
JP2000236833A (ja) 粒餡の製造方法およびその製造装置
JP3304369B2 (ja) 洗米炊飯装置
JP3887305B2 (ja) 無洗米用炊飯装置
JPH1128155A (ja) 炊飯器、及びその炊飯方法、並びに飯への食材混合方法
JP2000236832A (ja) 粒餡の製造方法およびその製造装置
CN210124310U (zh) 烹饪物料搅拌装置及卤菜设备
JP3427630B2 (ja) 炒め装置
JPH08275749A (ja) 豆腐製造用の圧搾機および圧搾方法
CN110250897A (zh) 一种速食烹煮装置及使用方法
JP2006020584A (ja) 傾斜状態で攪拌調理を行う攪拌装置及び攪拌調理方法
CN218009320U (zh) 一种食品蒸煮锅
CN115226909B (zh) 一种香榧高效炒制机
JP3895680B2 (ja) 無洗米用炊飯装置
CN212212556U (zh) 包浆豆腐生产中煮浆机构
JPH05247A (ja) 米磨ぎ装置
JPH0744264Y2 (ja) 自動豆煮釜

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090627

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120627

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140627

Year of fee payment: 11